JP3395285B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP3395285B2
JP3395285B2 JP25032893A JP25032893A JP3395285B2 JP 3395285 B2 JP3395285 B2 JP 3395285B2 JP 25032893 A JP25032893 A JP 25032893A JP 25032893 A JP25032893 A JP 25032893A JP 3395285 B2 JP3395285 B2 JP 3395285B2
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    • B41M5/305Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers with reversible electron-donor electron-acceptor compositions

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地色の安定性の優れた
感熱記録体、および色調鮮やかな可逆記録性を有する感
熱記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、感熱記録体は、無色ないし淡色
の電子供与性無色染料とフェノール性化合物などの顕色
剤とを、各々を微細な粒子に磨砕分散した後、両者を混
合し、バインダー、充填剤、感度向上剤、滑剤、および
その他の助剤を添加して得た塗液を紙、合成紙、フィル
ム、プラスチックなどの支持体に塗布したもので、サ−
マルヘッド、ホットスタンプ、レーザー光などの加熱に
よる瞬時の化学反応により発色させ可視記録を得るもの
である。
【0003】感熱記録体は、計測用レコーダー、コンピ
ュータ−の端末プリンター、ファクシミリ、自動券売
機、バーコードラベルなど広範囲の分野に応用されてい
る。しかし、感熱記録体用の記録装置の多様化、高性能
化が進められるになってきており、そのため、感熱記録
体に対して要求される品質もより高度なものとなってき
ている。例えば、記録の高速化の点から、より微少な熱
エネルギーでも高濃度で鮮明な発色画像が得られること
が、一方では、記録体の保存性の点から、耐熱性、耐光
性、耐油性,耐水性および耐溶剤性などに優れているこ
とが要求されている。
【0004】さらに最近では、電子写真方式やインクジ
ェット方式などの普通紙へ記録する方式が普及するにつ
れ、感熱記録もこれら普通紙記録と比較される機会が多
くなっている。そのため、例えば、画像部の安定性や非
記録部分(地色部)の安定性(以下、地色安定性と言
う。)は、普通紙記録並の品質に近付くことが要求され
ている。感熱記録体に対しては、特に、熱あるいは溶剤
に対する地色安定性が要求されてきている。
【0005】感熱記録体の地色安定性に関し、例えば、
特開平4-353490号公報は、90℃前後の高温条件下におい
ても、比較的良好な地色安定性を有した感熱記録体を開
示している。この感熱記録体は、4-ヒドロキシジフェニ
ルスルホン化合物とフォスフェイトの金属塩を含有する
ことを特徴とする感熱記録体である。
【0006】また一方、コンピュ−タ−、ファクシミ
リ、複写機などのOA機器の普及に伴う記録体の消費量
の急激な増大は、ゴミ処理などの社会問題を起こしてい
る。この問題に対処する一つの考えとして、記録、消去
を繰り返し行うことのできる可逆記録性の記録体が注目
されている。
【0007】可逆性の記録体としては、例えば特開平3-
230993号公報、特開平4-366682号公報などに、与えられ
る温度により記録材料が透明状態と白濁状態に可逆変化
することを利用した記録体、サーモクロミック材料の可
逆性を利用した記録体、ロイコ染料の可逆的な色調変化
を利用した記録体などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開平4-353490号公報
に開示された感熱記録体の地色安定性は、乾燥器で95
℃、5時間処理した時、地色のマクベス濃度が0.11程度
であって、かなりの安定性を示すけれども、それ以上の
温度、例えば 120℃での地色安定性の点では、未だ不十
分であった。
【0009】また、可逆記録性の記録体に関しても、記
録材料が透明状態と白濁状態に可逆変化することを利用
した記録体(言い換えれば、記録材料の透明度の変化を
利用した記録体)では、(1) 画像の鮮明さに欠ける、
(2) 白濁化(消色)速度が遅い、(3) 消去の際、温度コ
ントロ−ルが必要であるなどの欠点があった。また、こ
の白濁型の記録体では、透明と白濁でコントラストをつ
けるため、OHPなどの透明記録体として利用する場合
には、問題はないが、例えば、ファクシミリ用紙、ワ−
プロ用紙などのような不透明記録体として用いる場合に
は、別の言葉で言えば、従来の感熱記録体のように、記
録材料が白色の不透明な支持体に塗布される場合、透明
/白濁状態に可逆変化する層(可逆変化層)の下に着色
層を設ける必要がある。そのため、可逆変化層は、一方
では、コントラストをつけるため、つまり着色層の色
(下地の色)を鮮明に出すには、薄い層が望ましく、他
方、記録体を白く見せるためには、逆に厚い層が好まし
く、塗布層の厚さの厳密な制御が必要である。一方、サ
ーモクロミック材料を利用する可逆記録性記録体では、
サーモクロミック材料の多くは、メモリ−性に乏しく、
発色状態維持するのに連続的な熱供給を必要とするなど
の問題がある。また一方、ロイコ染料を発色源とする可
逆記録性記録体としては、特開昭60-193691 号公報、特
開昭60-257289 号公報などに開示されているが、これら
の公報の記録体は、消色操作を水、あるいは水蒸気で行
うものであり、実用上の問題があった。また、特開平2-
188293号公報、特開平2-188294号公報などに、単純な層
構造で、かつ熱エネルギ−の制御のみでロイコ染料に可
逆的色調変化を与える顕色(発色)、減色作用の両方を
兼ね備えた材料(顕減色剤)が開示されている。しか
し,この顕減色剤は、顕色過程ですでに消色作用が寄与
するので、発色濃度(記録濃度)が低いという問題があ
った。
【0010】そこで、本発明は、熱および溶剤に対する
地色安定性の優れた感熱記録体を提供すること、および
記録−消去−再記録することができる可逆記録性を有す
る感熱記録体を提供することを課題とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題は、ベンゼン環
を3個有するモノウレア化合物を顕色剤として用いるこ
とにより解決することができた。
【0012】本発明は、無色または淡色の染料前駆体
と、加熱時に反応して該染料前駆体を発色させる顕色剤
とを含む感熱発色層を有する感熱記録体において、該顕
色剤が下記一般式(1)で表されるウレア化合物であっ
て、感熱発色層がそのウレア化合物を少なくとも1種類
以上含有することを特徴とする感熱記録体に関する。
【0013】
【化3】 (ここで、Xは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1
〜12のアルコキシ基、トリハロゲン化メチル基、ニトロ
基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。Yは、O、
S、NH、SO 、C=O、およびCH を表す。R
1 、R2 およびR3は、炭素数1〜6のアルキル基、ニ
トロ基、ハロゲン原子または水素原子を表す。nは、1
〜3の整数を表す。)
【0014】
【0015】
【0016】一般式()で表されるウレア化合物は、
例えば、アミン化合物とイソシアネ−ト化合物の反応な
どにより合成することができる。
【化5】 RA −NH2 + RB −N=C=O→ RA −NH(C=O)NH−RB
【0017】アミン化合物として、2-アミノジフェニル
エ−テル、3-アミノジフェニルエ−テル、4-アミノジフ
ェニルエ−テル、2-アミノ-4'-クロロジフェニルエ−テ
ル、4-アミノ-4'-クロロジフェニルエ−テル、2-アミノ
-2'-メチルジフェニルエ−テル、4-アミノ-4'-メチルジ
フェニルエ−テル、4-アミノジフェニルスルフィド、4-
アミノ-4'-クロロジフェニルスルフィド、4-アミノジフ
ェニルメタン、4-アミノ-4'-クロロジフェニルメタン、
4-アミノ-4'-メチルジフェニルメタン、p-アミノジフェ
ニルアミン、3-アミノジフェニルスルホン、4-アミノジ
フェニルスルホン、2-アミノベンゾフェノン、3-アミノ
ベンゾフェノン、4-アミノベンゾフェノン、2-アミノ-
4'-クロロベンゾフェノン、2-アミノ-5- ニトロベンゾ
フェノン、2-アミノ-5- クロロベンゾフェノン、2-アミ
ノ-2',5-ジクロロベンゾフェノン、2-アミノ-5- ブロモ
-2'-フルオロベンゾフェノン、4-アミノ-3- ニトロベン
ゾフェノンなどが挙げられ、また一方、イソシアネ−ト
化合物として、イソシアン酸フェニル、イソシアン酸p-
ブロモフェニル、イソシアン酸o-クロロフェニル、イソ
シアン酸m-クロロフェニル、イソシアン酸p-クロロフェ
ニル、イソシアン酸2,5-ジクロロフェニル、イソシアン
酸3,4-ジクロロフェニル、イソシアン酸2,6-ジクロロフ
ェニル、イソシアン酸o-フルオロフェニル、イソシアン
酸m-フルオロフェニル、イソシアン酸p-フルオロフェニ
ル、イソシアン酸o-トリル、イソシアン酸m-トリル、イ
ソシアン酸p-トリル、イソシアン酸3,4-ジメチルフェニ
ル、イソシアン酸2,6-ジメチルフェニル、イソシアン酸
3,4,5-トリメチルフェニル、イソシアン酸o-トリフルオ
ロメチルフェニル、イソシアン酸m-トリフルオロメチル
フェニル、イソシアン酸p-トリフルオロメチルフェニ
ル、イソシアン酸2-メトキシフェニル、イソシアン酸4-
メトキシフェニルなどが挙げられ、両者から任意の組み
合わせで選ぶことができる。
【0018】一般式()で表されるウレア化合物の具
体例として次のような化合物を例示することができる。
【0019】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】
【化15】
【0020】一般式()で表されるウレア化合物は、
ウレア構造(-NH-C(=O)-NH-)の片側に置換または未置換
のベンゼン環を1個、もう一つの片側に置換または未置
換のベンゼン環を2個有する非対称型のモノウレア化合
物であると考えることができるが、その構造について
は、ウレア化合物の融点、分解温度、および溶剤への溶
解性などによって適宜選択されるべきであり、特に限定
されるものではない。
【0021】フェニル系ウレア化合物を感熱記録材料に
使用する特許が、特開昭58-211496号公報、特開昭59-18
4694 号公報、特開昭61-211085 号公報に、アリ−ルス
ルホン系ウレア化合物を感熱記録材料に使用する特許
が、特開平5-131752号公報、特開平5-147357号公報など
において開示されている。しかしながら、これらのウレ
ア化合物でも、 120℃以上の高温条件下における地色耐
熱性が不十分であった。
【0022】本発明の(1)で表されるウレア化合物を
顕色剤として使用した感熱記録体は、熱および溶剤に対
する地色安定性に優れている。すなわち、この感熱記録
体は、通常200 ℃〜300 ℃となるサ−マルヘッドの高エ
ネルギ−が瞬時に与えられた時には、濃色に発色する
が、この記録体を120 ℃以上の高温環境下に置いても、
記録表面の地色は実質的な発色は起こらない。
【0023】本発明の感熱記録体は、高い地色耐熱性を
有するので、例えば、(a) 感熱記録後の記録面をプラス
チックフイルムなどで熱接着する熱ラミネートを行うこ
と、(b) 電子写真用転写シ−トとして使用して、感熱記
録層表面にトナーを付着させ熱定着させること、あるい
は(c) 感熱記録したシ−トの感熱記録面にトナ−を付着
させ熱定着させることも可能である。
【0024】さらに、本発明の感熱記録体の利点とし
て、製造工程の管理が極めて容易になることも挙げられ
る。すなわち、従来、感熱記録体の製造において感熱発
色層の塗工後の乾燥工程は、塗布面の地発色が起きない
ように非常に厳しい温度管理が必要とされ、そのため高
速塗工にも限界があった。しかし、本発明の感熱記録体
は、乾燥状態で120 ℃以上の熱風を当てても地色の発色
が生じないので、高温での乾燥が可能となり、また乾燥
温度の管理幅を大きく広げることができるので、飛躍的
な生産性の向上が期待できる。
【0025】また、本発明の感熱記録体は、用いられる
ウレア化合物が、有機溶媒に対して溶解性が低いため
か、油性インキによる変色も生じない。したがって、感
熱記録体の感熱記録層表面に油性インキで筆記すること
も可能である。
【0026】また一方、本発明者らは、多数の一般式
(1)で表されるウレア化合物について、熱分解温度お
よび溶剤への溶解性などを検討する中から、可逆記録性
(記録−消去−再記録)を有する感熱記録体を見出だし
た。
【0027】すなわち、一般式(1)で表されるウレア
化合物を用いる本発明の感熱記録体の中に、感熱記録体
の記録面に(a) 熱ロールなどにより一定の熱量を与える
こと、(b) レーザー、ハロゲンランプなどにより光照射
すること、あるいは(c) メタノ−ル、エタノール、n-プ
ロパノ−ル、iso-プロパノ−ルなどのアルコール系溶媒
を接触させることなどにより、記録された画像を消去す
ることができ、次いで、この消去面に、再び、サーマル
ヘッドやレ−ザ−を当てれば再記録することが可能であ
る感熱記録体、すなわち“可逆記録性感熱記録体”を見
出だした。
【0028】本発明の感熱記録体の消色方法は、二つの
方法がある。一つの方法は、熱ロール、サーマルヘッ
ド、ホットスタンプ、炭酸ガスレーザー、半導体レーザ
ー、太陽光、ハロゲンランプなどを使用して、熱により
記録画像を消去する方法である。熱ロールの場合、ロー
ル温度は100 ℃〜200 ℃、送り速度は8mm〜45mm/ 秒の
条件が消色に適当である。もう一つの方法は、アルコー
ル系溶剤を接触させて記録画像を消去する方法である。
【0029】可逆記録性を有する感熱記録体に関して、
熱ロ−ルによる消色の点で良いものとしては、例えば、
化合物A−24を、顕色剤として用いる感熱記録体が挙げ
られる。化合物A−24は、一般式(1)、あるいは
(2)において、2つのベンゼン環を連結する基(一般
式(1)では、Yであり、一般式(2)ではZであ
る。)が、ウレア構造に対して、オルト位に位置した化
合物である。
【0030】本発明で用いられるウレア化合物は、それ
自体単独で感熱記録体における顕色剤として高い顕色性
(発色性)を有する。他方、これらの化合物を用いた感
熱記録体は、 120℃でも実質的に発色せず、“地色耐熱
性に優れている”という基本特性を示す。さらに、化合
物の選択によっては、さらに、 150℃以上の地色耐熱
性、あるいは可逆記録性(発色/消色性)という特性を
有する優れた材料である。
【0031】本発明の感熱記録体を製造する一般的な方
法は、(a) 染料前駆体と、(b) 顕色剤として一般式
(1)で表されるウレア化合物の少なくとも1種を、分
散機能を有するバインダーと共に各々分散し、必要に応
じて填料、滑剤などの助剤を添加して塗液を作製し、支
持体上に通常の方法で塗布、乾燥する方法である。
【0032】本発明の感熱記録体に使用する染料前駆体
としては、従来感熱記録の分野で公知のものを使用する
ことができ、特に制限されるものではないが、トリフェ
ニルメタン系、フルオラン系、フルオレン系などが好ま
しく、以下にこれらの代表例を示す。
【0033】<トリフェニルメタン系ロイコ染料> クリスタル・バイオレット・ラクトン(CVL) マラカイトグリ−ンラクトン(MGL)
【0034】<フルオラン系ロイコ染料> 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7-(o,p-ジメチルアニリ
ノ)フルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7-(m-トリフルオロメチル
アニリノ)フルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7-(o-クロロアニリノ)フ
ルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7-(o-フルオロアニリノ)
フルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル-7- クロロフルオラン 3-ジエチルアミノ-6- メチル−フルオラン 3-ジエチルアミノ-6- クロロ-7- アニリノフルオラン 3-ジエチルアミノ-6- エトキシエチル-7- アニリノフル
オラン 3-ジエチルアミノ−ベンゾ[a]−フルオラン 3-ピロリジノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン 3-ピペリジノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7-(o,p-ジメチルアニリ
ノ)フルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7-(m-トリフルオロメチル
アニリノ)フルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7-(o-クロロアニリノ)フ
ルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7-(o-フルオロアニリノ)
フルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル-7- クロロフルオラン 3-ジブチルアミノ-6- メチル−フルオラン 3-ジブチルアミノ-6- クロロ-7- アニリノフルオラン 3-ジブチルアミノ-6- エトキシエチル-7- アニリノフル
オラン 3-ジn-ペンチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラ
ン 3-ジn-ペンチルアミノ-6- メチル-7-(o,p-ジメチルアニ
リノ)フルオラン 3-ジn-ペンチルアミノ-6- メチル-7-(m-トリフルオロメ
チルアニリノ)フルオラン 3-ジn-ペンチルアミノ-6- メチル-7-(o-クロロアニリ
ノ)フルオラン 3-ジn-ペンチルアミノ-6- メチル-7-(o-フルオロアニリ
ノ)フルオラン 3-(N- エチル-N-p- トルイジノ)-6-メチル-7- アニリノ
フルオラン 3-(N- エチル-N- イソアミルアミノ)-6-メチル-7- アニ
リノフルオラン 3-(N- エチル-N- イソアミルアミノ)-6-クロロ-7- アニ
リノフルオラン 3-(N- エチル-N- テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メ
チル-7- アニリノフルオラン 3-(N- エチル-N- ヘキシルアミノ)-6- メチル-7-(p-ク
ロロアニリノ)フルオラン 3-(N- エチル-N- ヘキシルアミノ)-6- メチル-7-(m-ト
リフルオロメチルアニリノ)フルオラン 3-(N- シクロヘキシル-N- メチルアミノ)-6-メチル-7-
アニリノフルオラン 3-(N- シクロヘキシル-N- メチルアミノ)-7-アニリノフ
ルオラン 3-シクロヘキシルアミノ-6- クロロフルオラン 3-(N- メチル-N- プロピルアミノ)-6-メチル-7- アニリ
ノフルオラン 2-(4- オキサヘキシル)-3-ジメチルアミノ-6- メチル-7
- アニリノフルオラン 2-(4- オキサヘキシル)-3-ジエチルアミノ-6- メチル-7
- アニリノフルオラン 2-(4- オキサヘキシル)-3-ジプロピルルアミノ-6- メチ
ル-7- アニリノフルオラン
【0035】<フルオレン系ロイコ染料> 3,6,6'- トリス(ジメチルアミノ)スピロ[フルオレン
-9,3'-フタリド] 3,6,6'- トリス(ジエチルアミノ)スピロ[フルオレン
-9,3'-フタリド]
【0036】これらの染料前駆体は、単独または2種以
上混合して使用しても良い。フルオラン系染料前駆体
は、感熱記録体の発色性や地色の安定性の点で、特に好
ましく使用できる。熱安定性を重視する場合、融点およ
び分解温度が高い染料前駆体が好ましい。また可逆性記
録を重視する場合は、3-ジエチルアミノ-7-(m-トリフル
オロメチルアニリノ)フルオランなどの、画像の安定性
が弱く、また繰り返し使用に耐える構造で分解温度が高
い染料前駆体がよい。
【0037】本発明の感熱記録体で使用することができ
るバインダーとしては、重合度が 200〜1900の完全ケン
化ポリビニルアルコール、部分ケン化ポリビニルアルコ
ール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アマイド
変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニル
アルコール、ブチラール変性ポリビニルアルコール、そ
の他の変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアル
コ−ル類;ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロー
ス、アセチルセルロースのようなセルロース誘導体;ス
チレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−ブタジエ
ン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリア
クリルアミド、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリル
酸エステル、ポリビニルブチラール、ポリスチロール、
およびこれらの組み合わせからなる共重合体などの合成
高分子類;ポリアミド樹脂、シリコン樹脂、石油樹脂、
テルペン樹脂、ケトン樹脂、クマロン樹脂などの樹脂類
を例示することができる。これらの例示の中で、ポリビ
ニルアルコール系バインダーが分散性、バインダー性、
および地色の熱安定性の点で望ましいものである。これ
らのバインダ−は、水、アルコール、ケトン、エステ
ル、炭化水素などの溶剤に溶かすか、水または他の媒体
中に乳化、あるいはペースト状に分散した状態で使用
し、要求品質に応じて併用することも可能である。
【0038】また、本発明において,特に地色の熱安定
性が高い感熱記録体を製造する場合は、原則として増感
剤を使用しない方がよい。増感剤を使用すると、乾燥時
程度の温度でこれらが溶融し、染料前駆体と顕色剤を反
応ざせて地色が発色する傾向が生ずるからである。しか
し一方では、増感剤は消色性を増進するので、地色の熱
安定性より消色性、すなわち可逆記録性を重視する場合
は、これらを使用することもある。その目的に使用する
増感剤としては、2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン、
シュウ酸ジ(p-メチルベンジル)、p-ベンジルビフェニ
ル、β−ベンジルオキシナフタレン、4-ビフェニル-p-
トリルエーテル、m-ターフェニル、1,2-−ジフェノキシ
エタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ジ(p-クロルベ
ンジル)を好ましいものとして例示することができる。
【0039】本発明で使用される填料としては、シリ
カ、炭酸カルシウム、カオリン、焼成カオリン、ケイソ
ウ土、タルク、酸化チタン、水酸化アルミニウムなどの
無機填料、またはポリスチレン系有機填料、スチレン/
ブタジエン系有機填料、スチレン/アクリル系有機填
料、中空系有機填料などが挙げられる。
【0040】このほかに脂肪酸金属塩などの離型剤、ワ
ックス類などの滑剤、ベンゾフェノン系やトリアゾール
系の紫外線吸収剤、グリオキザールなどの耐水化剤、分
散剤、消泡剤などを使用することもできる。
【0041】本発明の(a) 染料前駆体と(b) ウレア化合
物との配合量、およびその他の各種成分の種類および配
合量は、要求される性能および記録適性に従って決定さ
れ、特に限定されるものではないが、通常、染料前駆体
1部に対して、ウレア化合物1〜8部、填料1〜20部で
あって、バインダーは全固形分中10〜25重量%である。
可逆記録体のように、繰り返し使用する場合は出来るだ
けシンプルな配合が望ましい。これら材料は、ボールミ
ル、アトライター、サンドグラインダーなどの粉砕機、
あるいは適当な乳化装置によって数ミクロン以下の粒子
径になるまで微粒化し、バインダーおよび目的に応じて
各種の添加材料を加えて塗液とする。上記組成から成る
塗液を紙、合成紙、不織布、金属箔、プラスチックフィ
ルム、プラスチックシ−ト、あるいはこれらを組み合わ
せた複合シ−トなど任意の支持体に塗布することによっ
て、目的とする感熱記録体が得られる。
【0042】さらに、保存性を高める目的で高分子物質
から成るオーバーコート層を感熱発色層上に設けたり、
また発色感度を高める目的で填料を含有した高分子物質
等のアンダーコート層を感熱層下に設けることもでき
る。
【0043】また、本発明の感熱記録体では、高い地色
安定性を生かして、プラスチックフイルムを熱ラミネー
トして、透明で強力な保護被覆を設けてもよい。例え
ば、感熱記録した後でも、市販の簡易ラミネート機を用
いて、耐熱性のカードを容易に作成することができる。
【0044】本発明の感熱記録体の中でも、記録画像を
消去することが可能な感熱記録体は、可逆記録性記録体
(リライト記録体、あるいはリライタブル記録体)とし
て有用である。また、近年、液晶画面(液晶ディスプレ
イ)などが情報の表示体(情報を一時的に表示する媒
体)として用いられているが、本発明の感熱記録体も、
その可逆記録性を利用して、非常に簡易的な情報の表示
体として利用することも考えられる。ただし、後者の場
合は、記録・消去をほとんど同時の速度で行う必要があ
る。
【0045】本発明の感熱記録体は、その感熱記録層に
光を吸収して熱に変換する光吸収剤を含有させ、光記録
体とすることができる。光吸収剤としては、IRG002(日
本化薬(株)製)、IRG022(日本化薬(株)製)などの
インモニウム、あるいはジインモニウム化合物、ビスジ
チオベンジルニッケル錯体、トルエンジチオ−ルニッケ
ル錯体、4-tert- ブチル-1,2- ベンゼンジチオ−ルニッ
ケル錯体などのジチオラ−ト系ニッケル錯体、インドシ
アニングリ−ン(第一製薬(株)製)、NK-2014
((株)日本感光色素研究所製)、NK-2612 ((株)日
本感光色素研究所製)、1,1,5,5-テトラキス(p-ジメチ
ルアミノフェニル)-3- メトキシ-1,4- ペンタジエント
ルエン、1,1,5,5-テトラキス(p-ジエチルアミノフェニ
ル)-3- メトキシ-1,4- ペンタジエントルエンなどのシ
アニン系色素、NK-2772 ((株)日本感光色素研究所
製)などのスクワリウウム系色素、ナフトキノン系色
素、フタロシアニン系色素、ナフタロシアニン系色素、
アントラキノン系色素などを挙げることができる。支持
体が若干着色してよい場合には、チオ尿素系化合物と銅
化合物の加熱反応生成物も光吸収剤として使用すること
ができる。又、これらの光吸収剤は、単独でも組み合せ
て使用してもよい。
【0046】
【作用】本発明による新規なウレア化合物は、発色性に
優れた顕色剤であり、また、特に、熱および溶剤に対す
る地色安定性にも優れた顕色剤でもある。その中には、
可逆記録性を有する顕色剤もある。地色安定性、可逆記
録性、および顕色能の置換位置依存性などについての明
確な理由は、未だ解明されていない。しかしながら、次
のように推定される。
【0047】本発明のウレア化合物は、条件により次式
のように構造が変化する。この変化はケト/エノ−ル互
変異性と類似の現象なので、便宜上、ここでではケト
化、エノ−ル化と称する。
【化16】
【0048】ウレア化合物が、顕色剤として機能するに
は、エノール化が必要であると考えられる。エノール化
には高温が必要があり、サーマルヘッドは瞬間的に200
〜300 ℃の高温度になるので、サーマルヘッドと接触す
るウレア化合物にエノール化が起こり、顕色機能が生じ
て染料前駆体のラクトン環を開裂させ発色するものと思
われる。したがって、エノール化が起こる温度まではウ
レア化合物は変化せず、染料前駆体と反応しないので地
色は白いままであり、これが耐熱性が高い理由であると
思われる。一方、この様にして生じたエノール化体が、
何等かの理由で解消しケト化すれば、消色も起こり得る
と考えられ、適当な温度と熱量、あるいはアルコール系
溶媒と接触する事でケト化が起こり、消色すると考えら
れる。エノール化とケト化は全く異なる条件で起こるか
ら、それぞれの条件下でエノール化とケト化を繰り返す
ことができ、それにより可逆記録が可能となると思われ
る。
【0049】
【実施例】 <ウレア化合物の合成>ウレア化合物の合成例として、
化合物A-1 、A-21、A-24、A-32、およびA-42の例を以下
に示す。これ以外の合成については、合成例1〜5に準
拠した。
【0050】[合成例1](化合物A-1 の合成) イソシアン酸フェニル(6.28ml,58mM)を、酢酸エチル(2
50ml) に溶解した。この溶液に、4-アミノジフェニルエ
−テル(10.7g,58mM) を酢酸エチル(50ml)に溶解した溶
液を、滴下した。室温で一晩攪拌すると、黄土色の沈殿
を生じたので、これを濾過し、TLC 上で1スポットにな
るまで、酢酸エチル、n-ヘキサンで洗浄し、ウレア化合
物A-1 (9.69g,収率55%)を得た。
【0051】[合成例2](化合物A-21の合成) イソシアン酸フェニル(6.5ml,60mM) を、酢酸エチル(2
50ml) に溶解した。この溶液に、4-アミノ-4'-クロロジ
フェニルエ−テル(13.2g,60mM) を酢酸エチル(50ml)に
溶解した溶液を、滴下した。反応溶液を室温で4時間処
理後、生成した白色の沈殿を濾過し、TLC 上で1スポッ
トになるまで、酢酸エチル、n-ヘキサンで洗浄し、ウレ
ア化合物A-21(14.4g,収率70%)を得た。
【0052】[合成例3](化合物A-24の合成) イソシアン酸フェニル(7.6ml,70mM) を、酢酸エチル(3
00ml) に溶解した。この溶液に、2-アミノジフェニルエ
−テル(13.0g,70mM) を酢酸エチル(50ml)に溶解した溶
液を、滴下した。反応溶液を60℃で12時間処理後、生成
した淡い茶色の沈殿を濾過し、TLC 上で1スポットにな
るまで、酢酸エチル、n-ヘキサンで洗浄し、ウレア化合
物A-24(17.9g,収率84%)を得た。
【0053】[合成例4](化合物A-32の合成) イソシアン酸フェニル(7.0ml,65mM) を、酢酸エチル(2
50ml) に溶解した。この溶液に、p-アミノジフェニルア
ミン(12.0g,65mM) を酢酸エチル(50ml)に溶解した溶液
を、滴下した。反応溶液を室温で5時間処理後、生成し
た淡い紫色の沈殿を濾過し、TLC 上で1スポットになる
まで、n-ヘキサンで洗浄し、ウレア化合物A-32(18.6g,
収率95%)を得た。
【0054】[合成例5](化合物A-42の合成) イソシアン酸フェニル(7.0ml,65mM) を、酢酸エチル(3
50ml) に溶解した。この溶液に、4-アミノベンゾフェノ
ン(12.8g,65mM) を酢酸エチル(50ml)に溶解した溶液
を、滴下した。反応溶液を60℃で12時間処理後、生成し
た沈殿を濾過し、TLC 上で1スポットになるまで、酢酸
エチル、n-ヘキサンで洗浄し、ウレア化合物A-42(15.6
g,収率76%)を得た。
【0055】<感熱記録体の製造>なお、以下の説明に
おいて、部、および%はそれぞれ重量部及び重量%を示
す。
【0056】[実施例1〜9]染料前駆体として、3-N,
N-ジエチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン
(ODB)を、顕色剤として表1に示した一般式(1)
あるいは(2)で表されるウレア化合物を用いて、以下
のように感熱記録体を製造した。下記配合の顕色剤分散
液(A液)、および染料の分散液(B液)をサンドグラ
インダーで平均粒子径1ミクロンまで磨砕した。 (A液:顕色剤分散液) 本発明のウレア化合物(表1参照) 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 (B液:染料分散液) 3-N,N-ジエチルアミノ-6- メチル-7- アニリノフルオラン(ODB ) 2.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 次いで、下記の割合で、A液、B液、およびカオリンク
レ−の分散液を混合して塗布液とした。 A液:顕色剤分散液 36.0部 B液:染料分散液 9.2部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 この塗布液を50g/m2 の基紙の片面に塗布量 6.0g/
2 になるように塗布乾燥し、このシートをスーパーカ
レンダーで平滑度が 500〜 600秒になるように処理し、
感熱記録体を作製した。
【0057】[実施例10〜17] 以下のように、染料前駆体として、下記に示す染料前駆
体を使用して、感熱記録体を作製した。なお、実施例10
〜実施例13では、顕色剤として、化合物A-1 を使用し、
実施例14〜実施例17では、顕色剤として、化合物A-24を
使用した。(表3参照) 染料前駆体 CVL:3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6- ジメチ
ルアミノフタリド ODB-2:3-N,N-ジn-ブチルアミノ -6-メチル -7-アニリノ
フルオラン I-red:3,3-ビス(1-エチル-2- メチルインド−ル-3- イ
ル)フタリド NEW-Blue:3-(4- ジエチルアミノ -2-エトキシフェニ
ル)-3-(1-エチル -2-メチルインドール -3-イル) -4-
アザフタリド (C液:染料前駆体分散液) 上記の染料前駆体 2.0 部 (表3参照のこと) 10%ポリビニルアルコール水溶液 4.6部 水 2.6部 次いで、下記の割合で、A液(顕色剤分散液)、C液、
およびカオリンクレ−の分散液を混合して塗布液とし
た。 化合物A-1 を使用した実施例1の顕色剤分散液 36.0部 (または、化合物A-24を使用した実施例4の顕色剤分散液) C液:染料前駆体分散液 9.2部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記塗布液を50g/m2 の基紙の片面に塗布量 6.0g/
2 になるように塗布乾燥し、このシートをスーパーカ
レンダーで平滑度が 500〜 600秒になるように処理し、
感熱記録体を作製した。
【0058】[比較例1〜5]以下のように、顕色剤と
して、下記の化合物を使用して、比較例のための感熱記
録体を作製した。(表1参照) (公知の顕色剤化合物) ビスフェノ−ルA (B−1) ビスフェノ−ルS (B−2) 4-ヒドロキシ-4'-iso-プロポキシジフェニルスルホン
(B−3) フェニルウレア (B−4) 特開昭58-211496 号公報
記載物 ビスウレア化合物 (B−5) 特開平5-147357号公報
記載物
【0059】
【化17】
【0060】すなわち、下記の配合の上記に示す各顕色
剤化合物の分散液をサンドグラインダーで平均粒子径1
ミクロンまで磨砕した。 (D液:顕色剤分散液) 前述の顕色剤化合物( B-1〜 B-5)(表1参照) 6.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 11.2部 次いで、下記の割合で、D液、B液、およびカオリンク
レ−の分散液を混合して塗布液とした。 D液:顕色剤分散液 36.0部 B液:実施例1〜9で使用したODBの染料分散液 9.2部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記塗布液を50g/m2 の基紙の片面に塗布量 6.0g/
2 になるように塗布乾燥し、このシートをスーパーカ
レンダーで平滑度が 500〜 600秒になるように処理し、
比較例用の感熱記録体を作製した。
【0061】得られた感熱記録体に対し、下記のような
感熱プリンタ−による記録性テスト、地色の熱安定性テ
スト、熱ラミネ−トテスト、油性インキ適性テストおよ
び可逆記録性テストを行った。
【0062】[記録性テスト(動的発色濃度)]:記録
適性を見るために、ワープロプリンタ−(RUPO90
F(東芝製))を使用し、印加エネルギー最大で、作製
した感熱記録体に記録し、その記録部をマクベス濃度計
(RD-914、アンバーフィルターを使用した。以下、濃度
測定はこの条件で行った。)で測定した。この場合、マ
クベス値が大きいほど記録濃度が高く記録適性が良い。
【0063】[地色の熱安定性テスト(静的発色濃
度)]:記録シ−トの地色の熱安定性を見るために、 1
20℃、 150℃に、各々加熱した熱板に10g/cm2 の圧力
で、作製した感熱記録体を5秒間押しつけ、その記録体
をマクベス濃度計で測定した。この場合、マクベス値が
小さいほど地色の着色度が少なく地色の熱安定性が高
い。
【0064】[熱ラミネ−トテスト(ラミネ−ト記録体
の作製)]:簡易ラミネ−ト装置(MSパウチH-140
(株)明光商会製)を用いて、得られた感熱記録体をパ
ウチフィルムに挟んで、ラミネ−トされた感熱記録体を
作製し、その地色部をマクベス濃度計で測定した。この
場合、マクベス値が小さいほど地色が安定していること
を示しており、言い換えれば、発色を起こさずにラミネ
−トできることを示している。本発明のウレア化合物を
用いた感熱記録体は、地色が安定のままラミネ−トする
ことが可能であった。
【0065】[油性インキ適性テスト(油性インキによ
る地色の変色テスト)]:油性赤マジックインキNo.500
(寺西化学製)で、作製した感熱記録体に筆記し、本来
の赤色に対する変色の度合を目視により測定した。 ◎…変色しない ○…殆ど変色しない △…やや変色する ×…著しく変色する
【0066】[可逆記録性テスト]:記録性テストと同
様に、得られた感熱記録体をワ−プロプリンタ−で記録
し、その記録した感熱記録体を180 ℃の熱ロ−ルの間を
スピード30mm/ 秒で通過させ、記録部、および地色部を
マクベス濃度計で測定した。この場合、記録部のマクベ
ス濃度が小さいほど、消色性が高いことを示している。
その後、再び、上記のワ−プロプリンタ−で記録し、記
録部のマクベス濃度を測定した。
【0067】実施例1〜17および比較例1〜5の評価結
果を表1〜4に示す。
【0068】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0069】[実施例18]実施例8の感熱記録体におい
て、ワ−プロプリンタ−で記録後、エタノ−ルで記録面
を拭き取り、記録部のマクベス濃度を測定したところ、
0.29であった。
【0070】[実施例19]実施例1で得た感熱記録体を
転写紙として、コピ−機(NP6060キャノン(株)製)
で、トナ−記録を行ったところ、地色には全く変化が見
られず、鮮明なトナー画像を得ることができた。
【0071】[実施例20]下記配合の光吸収性顕色剤の
分散液(E液)をサンドグラインダ−で1時間湿式摩砕
した。 (E液:光吸収性顕色剤分散液) 化合物A-1 6.0部 トルエンジチオ−ルニッケル錯体 1.0部 10%ポリビニルアルコール水溶液 18.8部 水 10.2部 次いで、下記の割合で、E液、B液、およびカオリンク
レ−の分散液を混合して塗布液とした。 E液:光吸収性顕色剤分散液 36.0部 B液:実施例1〜9で使用したODBの染料分散液 9.2部 カオリンクレー(50%分散液) 12.0部 上記塗布液を50g/m2 の基紙の片面に塗布量 6.0g/
2 になるように塗布乾燥し、このシートをスーパーカ
レンダーで平滑度が 500〜 600秒になるように処理し、
光記録体を作製した。この記録体に、特開平3-239598号
公報記載のレ−ザ−プロッタ−装置で、レ−ザ−光を照
射したところ、明瞭な印字を得ることができた。
【0072】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のウレア化合
物は、 120〜150 ℃の範囲の環境温度では実質的に地色
の変化がないにもかかわらず、サーマルヘッドでは実用
に足る画像濃度の記録を得ることができる画期的な顕色
剤であることが分かる。したがって、本発明の効果とし
て次の諸点が挙げられる。
【0073】(1)本発明のウレア化合物を顕色剤とし
て用いることにより、従来の感熱記録体に比べて、地色
安定性(地色耐熱性、地色耐溶剤性など)に優れた感熱
記録体が得られる(2)得られた感熱記録体は、従来の感熱記録体では使
用できなかった過酷な条件下(例えば、90℃〜 150℃の
範囲の温度条件下)で、使用することが可能である。 (3)得られた感熱記録体は、感熱記録体の記録面に、
油性インキにより自由に筆記することが可能である。 (4)得られた感熱記録体は、簡易ラミネ−ト装置など
により、感熱記録体を簡単に熱ラミネ−トすることが可
能であり、例えば、カ−ドなどを容易に作ることができ
る。また、ラミネ−トした感熱記録体は、光により追加
記録することが可能である。 (5)得られた感熱記録体は、高い地色耐熱性を有する
ので、感熱記録体にトナ−記録をすることができる。 (6)得られた可逆性感熱記録体は、色調のある記録・
消去を繰り返し行うことのできる新しい記録システムが
可能である。 (7)得られた可逆性感熱記録体は、繰り返し使用が可
能であり、資源の節約に役立つ。 (8)得られた可逆性感熱記録体は、熱ロ−ルを通過さ
せるだけで、消去できるものもあり、消去時に、厳密な
温度コントロ−ルを必要としない。 (9)得られた可逆性感熱記録体は、液晶ディスプレイ
などと異なり、熱エネルギ−を用いる簡易表示体として
使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上堀 由紀子 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製 紙株式会社 中央研究所内 (72)発明者 佐竹 寿巳 東京都北区王子5丁目21番1号 日本製 紙株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平6−227142(JP,A) 特開 平7−68945(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/28 - 5/34 G03G 7/00 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無色または淡色の染料前駆体と、加熱時
    に反応して該染料前駆体を発色させる顕色剤とを含む感
    熱発色層を有する感熱記録体において、該顕色剤が下記
    一般式(1)で表されるウレア化合物であって、感熱発
    色層がそのウレア化合物を少なくとも1種類以上含有す
    ることを特徴とする感熱記録体。 【化1】 (ここで、Xは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1
    〜12のアルコキシ基、トリハロゲン化メチル基、ニトロ
    基、ハロゲン原子、または水素原子を表す。Yは、O、
    S、NH、SO 、C=O、およびCH を表す。R
    1 、R2 およびR3は、炭素数1〜6のアルキル基、ニ
    トロ基、ハロゲン原子または水素原子を表す。nは、1
    〜3の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感熱記録体をプラスチッ
    クフィルムでラミネ−トした感熱記録カ−ド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の感熱記録体を使用した電
    子写真用転写シ−ト。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の感熱記録体の記録層が、
    光を吸収して熱に変換する光吸収剤を含有している光記
    録体。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の感熱記録体に記録した
    後、記録部に熱を与えて記録画像を消去し、再び感熱記
    録することを特徴とする可逆記録方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の感熱記録体に記録した
    後、記録部にアルコ−ル系溶媒を接触させて記録画像を
    消去し、再び感熱記録することを特徴とする可逆記録方
    法。
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