JP4093449B2 - 印刷版 - Google Patents

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JP4093449B2
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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オフセット印刷、樹脂凸版印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷もしくはグラビア印刷における印刷版とその製版方法及び版の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、印刷業界では、コンピュータの高性能・低価格化によるDTPの普及化とインターネットを中心としたネット間でのデータ送受信の一般化に伴い、印刷需要が多様化し、小ロット、短納期、低コストが必至となっている。この流れに答えるため、DTP画像データから直接版に描画をおこなう直描型印刷版が徐々に市場に出回っている。以下、代表的な直描型印刷版の従来技術を示す。
【0003】
フォトポリマー版材に関するものとして、特開平4−219756号公報、特開平6−295061号公報や特開平8−220758号公報に記載されているように、アルミ基板上に光重合型感光層を有する版が開示されているが、露光ラチチュードが狭く小さな網点が飛びやすく、フリンジが発生しやすい欠点を有する。また、銀塩版材に関するものとして、ハロゲン化銀化合物を感光材とし、拡散転写法により画像形成を行なうものが開示されているが、耐刷性が劣るのが欠点である。また、アブレーション版材に関するものとして、USP5632204号明細書に記載されているように、シリコーン樹脂を高エネルギーのレーザ光により熱破壊する版が開示されており、書き込み前後で現像の必要がないが、デブレの除去のための洗浄工程を必要とし、また、高価なレーザが必要となる欠点を有する。更に、熱化学反応版材に関するものとして、USP5372907号明細書に記載されているように、熱化学反応による酸発生を利用した版が開示されているが、現像前後でバーニングを必要とし製版工程が煩雑となる欠点を有する。更にまた、マーキングによる製版に関するものとして、特開平9−11655号公報や特開平9−58144号公報に記載されているように、IJプリンタや熱転写プリンタやレーザプリンタを用い、親水性の版面に親油性の色材をマーキングする版が開示されており、低コストであるが、解像度が低く、モノクロ印刷程度の用途しかないのが欠点である。
これらの版材は、上記欠点を有していることに加えて、版材を新規開発する必要があるため、従来の版よりもコスト的に高くなってしまう欠点がある。また、これらの材料は従来版に比べ耐刷性も劣っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、従来版のもつ低コスト性と高耐久性の利点を活かしつつ、コンピュータからの画像データから原版への直接画像書き込みが可能な新規な版を提供することにある。また、その版に対して最適な製版方法及び製造方法を提供することも目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、その下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又は接着層を形成した印刷版であって、該反応層とバリア層又は接着層との間の密着力が、該発色層もしくは光熱変換層とバリア層又は接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版」、()「300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、画像書き込み光源の波長に対して吸収性を示す光吸収部材又は感光部材を該発色層に含有する、もしくは該発色層に隣接して該光吸収部材又は感光部材を含有する光熱変換層又は感光層を形成し、該発色層もしくは光熱変換又は感光層とその下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又は接着層を形成した印刷版であって、該反応層とバリア層又は接着層との間の密着力が、該発色層もしくは光熱変換層とバリア層又は接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版」、()「前記反応層と接着層との間の密着力が、前記バリア層と接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の印刷版」、()「前記発色層もしくは光熱変換層が気体透過性に優れることを特徴とする前記第()項または第()項に記載の印刷版」、()「前記基板及び反応層が、感光性又は感熱性平版印刷版部材にて構成されることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れか1に記載の印刷版」、
【0007】
)「当該光熱変換材料は、下記C.I.Noの材料が用いられることを特徴とする前記第(1)項乃至第()項の何れか1に記載の印刷版;C.I.Solvent red 18、C.I.Solvent red 49、C.I.Solvent red 111、C.I.Disperse Violet 31、C.I.Disperse Red 60、C.I.26105」により達成される。
【0008】
また、上記課題は、本発明の()「300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成した印刷版を用い、レーザもしくはサーマルヘッドにて該発色層に発色画像を形成したのち、版全面を感光性部材もしくは感熱性部材に感度を有する光源にて全面露光し、次に該発色層を除去し、その後、必要に応じて感光層を現像することを特徴とする製版方法」、()「該発色層への書き込みが、500〜550nm発振波長のレーザ光により行なうことを特徴とする前記第()項に記載の製版方法」、()「該500〜550nm発振波長のレーザ光が、YAG−SHGレーザであることを特徴とする前記第()項に記載の製版方法」、(10)「該発色層への書き込みが、Nd:YAGレーザ光により行なうことを特徴とする前記第(項に記載の製版方法」により達成される。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す反応層を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下であり、感熱発色部材を含有し、加熱により該光透過率が10%以下となる発色層を形成したことを特徴とする印刷版である。さらには、版下フィルムを必要とせずに画像形成が可能な直描型印刷版である。
【0011】
図1に具体例を示す。図1の例では、アルミニウムもしくはステンレスのごとき金属や樹脂もしくは紙等の有機系部材やステンシルフィルムのごとき部材若しくはこれらの部材を複合化した基板上に、300nmから900nmの波長の光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光性部材をもしくは熱に対して化学反応を示す感熱性部材含有する層を設け(反応層)、更にその上に、加熱または光照射により発色を示す感熱/感光性発色部材を含有する層(発色層)を設ける。発色層は、反応層に対するフォトマスクの役割をする。このため、300nmから900nmの波長の光に対する透過率が10%から100%の範囲であることが望ましい。また、基板を持たずに反応層そのものが基板としての強度を有する構成もよい。
反応層に用いる感光性部材及び層の厚み及び製造方法は従来から公知のオフセット印刷、樹脂凸版印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷もしくはグラビア印刷用材料及び製造方法であればいかなるものでも良い。また、基板も各印刷版に適する部材の中から選択する。
感熱性の発色層の場合は、電子供与性呈色化合物と電子受容性化合物を含有する。
発色層はフォトマスクとして機能するため、発色後の光透過度として1から5程度が必要で、このため、層の厚みは、5μmから20μm程度が望ましい。
発色層の加熱源としては、サーマルヘッドもしくはレーザが望ましい。
【0012】
本発明では、レーザを用いて書き込みを行なう場合、発色層に積極的に光吸収部材を含有させる、もしくは光吸収部材を含有した光熱変換層を発色層に隣接して形成することが望ましい。そこで、本発明は、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、画像書き込み光源の波長に対して吸収性を示す光吸収部材又は感光部材を該発色層に含有する、もしくは該発色層に隣接して該光吸収部材又は感光部材を含有する光熱変換層又は感光層を形成したことを特徴とする印刷版である。
【0013】
用いる基板、反応層部材、発色層部材は、請求項1と同様である。光吸収部材としては、レーザ光源の波長に対して吸収を示すものであれば特に限定しない。版構成の具体例を図2、図3、図4に示す。図2は、発色層に光吸収部材を含有した例、図3は発色層と反応層の間に光熱変換層を形成した例、図4は、発色層の上に光熱変換層を形成した例である。本発明者らは、発熱後の熱伝導効率としては、図4のごとく、空気に接触する位置に光熱変換層を設ける方が熱伝導に異方性が現れ、発色層への熱伝導性が増加することを見出した。さて、光熱変換層と発色層を含めた光透過度は10%から100%が必要であり、以下に示す材料が望ましい。
【0014】
該光熱変換機能を付与することができる材料としては、一般的に、染料として、500〜550nmに極大吸収をもち、且つ360〜420nmにおいては光透過率が10%以上で該光熱変換機能を付与することができる材料としては、一般的に染料として存在する直接染料(アゾ染料)、酸性染料(アゾ染料、アントラキノン染料、金属錯体アゾ染料)、塩基性染料(アゾ染料、トリフェニルメタン染料、アジン染料、オキサジン染料、チアジン染料、キサンテン染料)、建染染料(アントラキノン染料)、油溶染料(アントラキノン染料、アゾ染料、金属錯体染料)、分散染料(アゾ染料、アントラキノン染料)等を挙げることができる。
【0015】
更に具体例としては、オリエント化学工業(株)OPLAS RED 330(C.I.solvent red 111)、OPLAS RED 339(C.I.solvent red 135)、OIL RED 5B(C.I.solvent red 27)、OIL RED RR(C.I.solvent red 24)、OIL RED OG(C.I.solvent red 1)、OILSCARLET 308(C.I.solvent red 18)、VALIFAST RED2303、VALIFAST RED 3304(C.I.solvent red 8)、VALIFAST RED 3306、VALIFAST RED 3311、VALIFAST RED 3312、VALIFAST RED 3320(C.I.solvent red 132)、保土谷化学工業(株)SOT Pink−1(C.I.solventred 49)、SOT Red−3(C.I.solvent red 18)、Bayer MACROLEX Redviolet R(C.I.Disperse Violet 31)、日本化薬(株)Kayaset RedTD−FB R−504(C.I.Disperse Red 60)、三井東圧化学(株)TON MAGENTA 101、RED HM−1431、RED HM−1458、Rubine REX−528、東京化成(株)OilRed(C.I.26105)、Oil Red AS(C.I.26100)、OilRed XO(C.I.12140)等が挙げられる。
【0016】
発色層に感熱発色性部材が含有される場合、該感熱発色層を上記の光熱変換材料を用いて、光を吸収して熱に変換することにより発色させるが、使用可能なレーザ光は500〜550nmの範囲に発振波長があるレーザであればよい。公知のアルゴンレーザ又はYAG−SHGレーザ等グリーンレーザが使用できる。特に、半導体励起レーザを用いたYAG−SHGレーザにより、小型・安価で高出力な製品の入手が容易になったので好ましい。
【0017】
780〜850nmに極大吸収をもち、且つ360〜420nmにおいては、光透過率が10%以上である光熱変換機能を付与することができる材料としては、一般的に染料として存在するシアニン系化合物(ポリメチン系化合物)、フタロシアニン系化合物、ジチオール金属錯体系化合物、金属錯体化合物、ジインモニウム化合物、アルミニウム塩化合物等が挙げられ、具体例として下記記号で表わされる化合物が挙げられる。
日本感光色素(株)製NK−123、NK−1144、NK−2268、NK−2204、NK−78、NK−2882、NK−427、NK−2612、NK−2014、NK−4、NK−2772(以上シアニン系化合物)、三井化学(株)製PA−1005、SIR−128、SIR−152(以上金属錯体系化合物)、日本触媒(株)製イーエクスカラーIR−1、イーエクスカラーIR−2(以上フタロシアニン系化合物)、旭電化工業(株)製FD−3740(インドシアニン化合物)、日本化薬(株)製IR−820B(ポリメチン系化合物)等が挙げられる。発色層または光熱変換層への含有量は0.01wt%から5wt%が望ましい。
【0018】
顔料としては、耐熱性に優れるフタロシアニン系顔料や縮合アゾ顔料等が望ましい。発色層または光熱変換層への含有量は、1wt%から30wt%が望ましい。
発色層に隣接して光熱変換層を形成する場合、用いるバインダ樹脂としては、発色層を構成するバインダー樹脂と同一の屈折率を有する樹脂を用いる。ここで屈折率が同一であるとは、実質的に同一であることを意味し、±5%程度相違する場合も含むものである。その屈折率は常温で1.45〜1.60の樹脂が好ましい。
【0019】
このような樹脂としては、水溶性樹脂の他、水性エマルジョン、疎水性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂及びシリコーンセグメントがブロック状又はグラフト状に結合している樹脂等が包含される。水溶性樹脂の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体(メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポリビニルアルコール/アクリルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。水性エマルジョン用の樹脂又は疎水性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、単独若しくは混合して使用され、更に必要に応じては硬化剤を添加して樹脂を硬化させてもよい。
【0020】
本発明の請求項では、反応層は光化学反応又は熱化学反応を示すため、反応性官能基を有している場合やハロゲン化銀化合物を有する場合が多く、発色層を直接隣接する場合、発色層中の発色剤と反応し、発色層全体が発色してしまう場合がある。このような問題を解決するため、本発明者らは鋭意検討した結果、反応層と発色層の間にバリア層を設けることを見出した。即ち、本発明は、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、その下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又はバリア性を有する接着層を形成したことを特徴とする印刷版である。図5に具体例を示す。
【0021】
バリア層としては、光透過性を有する樹脂が望ましい。さらに、光熱変換層もしくは発色層をバリア層の上に形成する際、それらのコート液に対して溶解しない部材であることが望ましい。また、バリア層を反応層上に形成する際、バリア層コート液により反応層が機能変化しないことが望ましい。これらの要件を満たす樹脂としては具体的には、水溶性樹脂が好ましい。水溶性樹脂としては、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸等が望ましい。また、水性コート液を感光性部材上にコートする場合、液が引くことがある場合、極少量の界面活性剤をコート液に添加してもよい。
【0022】
本発明の請求項では、光熱変換層を有する場合も上記と同様の理由により反応層との間にバリア層があることが望ましい。即ち、本発明は、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、画像書き込み光源の波長に対して吸収性を示す光吸収部材又は感光部材を該発色層に含有する、もしくは該発色層に隣接して該光吸収部材又は感光部材を含有する光熱変換層又は感光層を形成し、該発色層もしくは光熱変換又は感光層とその下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又は接着層を形成したことを特徴とする印刷版である。また、これらの層構成において、層間にバリア層又は接着層が複数存在してもよい。図6及び図7に具体例を示す。図6は発色層に光吸部材を含有する例で、図7は光熱変換層と反応層との間にバリア層を形成した例である。また、図示していないが、バリア層の代わりにバリア性を有する接着層であってもよい。
【0023】
本発明では、該バリア層は、必ずしも市販版材の反応層に密着性を有しているわけではない。そこで、本発明は、請求項において、該バリア層と該反応層との間に接着層を形成したことを特徴とする印刷版である。具体例を図8に示す。接着剤としては、具体的には、アクリルエマルジョン系接着剤やセルロース系接着剤や酢酸ビニル樹脂系接着剤等が望ましい。さらに、水溶性接着剤を用いる方が、水で溶解除去処理ができるため、後工程で接着層を除去しやすくなる。水溶性接着剤としては、デンプン、ゼラチン、プルラン等が望ましい。
【0024】
本発明では、当該印刷版に画像書き込み後に露光・現像工程に版を搬送する過程で版最表面に何らかの機械的原因により擦り傷が発生した場合、その後の露光時にその擦り傷が光散乱の原因となり画像劣化(ぼけ、地汚れ)を引き起こす恐れがある。そこで、本発明は、図9に示すごとく、機械的損傷から版面を保護するため、当該版の最上部に光透過性及び耐摩耗性を有する樹脂層(保護層)を設けたことを特徴とする印刷版である。当該樹脂層に用いる部材としては、発色層を構成するバインダー樹脂と同一の屈折率を有する樹脂を用いる。ここで屈折率が同一であるとは、実質的に同一であることを意味し、±5%程度相違する場合も含むものである。その屈折率は常温で1.45〜1.60の樹脂が好ましい。このような樹脂としては、水溶性樹脂の他、水性エマルジョン、疎水性樹脂、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂及びシリコーンセグメントがブロック状又はグラフト状に結合している樹脂等が包含される。水溶性樹脂の具体例としては、例えば、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体(メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等)、カゼイン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、ポリビニルアルコール/アクリルアミドブロック共重合体、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。水性エマルジョン用の樹脂又は疎水性樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、単独若しくは混合して使用され、更に必要に応じて硬化剤を添加して樹脂を硬化させてもよい。
【0025】
さて、本発明では、画像書き込み及び反応層の露光後、反応層を現像するためには、発色層を除去する必要がある。除去方法としては、発色層を溶出除去する方法と機械的に引き剥がす方法がある。溶出除去する方法の場合、発色層を除去する溶剤で反応層が劣化する恐れがある。そこで、バリア層は、該発色層を除去するための溶剤に対して不溶性とし、該溶剤に対して、まず発色層を除去し、次に反応層に影響を与えない液にてバリア層を除去することが望ましい。もしくは、反応層の現像時に、現像と同時に現像液にてバリア層を除去してもよい。そこで、本発明は、請求項において、該バリア層部材は、該発色層塗工時のコート液に対して不溶性であることを特徴とする印刷版である。上記のごとく、バリア層樹脂として水溶性樹脂を用いれば、バリア層除去液は水を用いることができる。オフセット印刷を初めとする版に用いている感光性部材は、現像液としてアルカリ水を用いており、バリア層除去液に水を用いることは問題ない。水溶性樹脂の中から、該発色層除去溶剤に対して不溶性の樹脂を選択すれば良い。具体的には、ケン化度90.0から99.9mol%のポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンやポリアクリルアミドやポリビニルブチラール等が望ましい。
【0026】
本発明においては、上記で述べたごとく、画像書き込み及び反応層への露光後、発色層を除去する別の方法として、機械的に、反応層と発色層の間で発色層をフィルム上に引き剥がす方法が適する。そのためには、該反応層とバリア層との間の密着力が該発色層もしくは光熱変換層とバリア層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版が望ましい。発色層を剥がす機械的手段としては、粘着ローラによる剥離や、分離つめを用いた剥離や粘着部材と分離アームを組み合わせた手段等がよい。
【0027】
本発明の請求項においては、上記のことは、接着層を有する構成でも同じである。そこで、該反応層と接着層との間の密着力が該バリア層と接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版が望ましい。
【0028】
本発明においては、発色層を除去するもう一つの方法は、液体を用いて層を除去する方法が適する。このとき、上記のごとく、水をベースとした液体を用いれば、現像液と兼用で発色層を除去できる。発色層が現像液で除去できないとしても、バリア層もしくは接着層が現像液に溶解性を示せば、現像工程において、その層を核として発色層は剥離する。そこで、本発明は、請求項において、該反応層の現像液又は該発色層除去のための前工程で使用する液体に対して、該バリア層もしくは該接着層が溶解性もしくは剥離性を示すことを特徴とする印刷版である。
【0029】
本発明の請求項は、発色層が現像液の溶媒蒸気に対して透過性を有していると、現像液によるバリア層もしくは接着層の溶解が加速し発色層除去効率が上がる。そこで、本発明は、請求項2において、該発色層もしくは光熱変換層が気体透過性に優れることを特徴とする印刷版である。
【0030】
本発明においては、上記のごとく、発色層自身も現像液に対して溶解性を示せば、最も効率良く当該層を除去できる。そこで、本発明は、該反応層の現像液に対して、該発色層が溶解性もしくは剥離性を示すことを特徴とする印刷版である。
【0031】
本発明の請求項では、請求項1からにおいて、基板及び反応層が感光性又は感熱性平版印刷版部材にて構成されることを特徴とする印刷版が好ましい。感光性平版印刷版部材としては、ポジ型としてジアゾ感光材(o−ナフトキノンジアジド化合物等)やUV硬化型のフォトポリマー等やネガ型として重クロム酸塩感光材やジアゾ感光材(ジアゾ樹脂、パラキノンジアジド等)やUV硬化型のフォトポリマー等が適する。また、ハロゲン化銀化合物を用いた拡散転写法等に用いる部材も適する。
さらに、UV硬化型の感光性シリコーン樹脂を用いた水不用平版材料も適する。特に、感光性シリコーン樹脂が該反応層部材である場合、部材の表面エネルギーが低いため、塗布法によるその上部への発色層の形成においては、コート液の表面張力を極力低くする必要がある。目処としては、20〜30dyn/cn程度が望ましい。
【0032】
本発明で、基板及び反応層が感光性又は感熱性凸版印刷版部材にて構成されることを特徴とする印刷版が好ましい。感光性凸版印刷版部材としては、液状タイプ(ただし、カバーフィルムがある状態)でも板状タイプでも良く、ポリビニルアルコールやポリアミドや水溶性ポリアミドやアルカリ可溶性セルロース誘導体等の樹脂と光重合性のアクリレートエステルまたはアクリルアミド型の化合物の混合物が望ましい。
【0033】
本発明で、基板及び反応層が感光性又は感熱性フレキソ印刷版部材にて構成されることを特徴とする印刷版が好ましい。感光性フレキソ印刷版部材としては、液状タイプ(ただし、カバーフィルムがある状態)でも板状タイプでも良く、上記凸版用感光性部材を用い、更に弾性を付与するためにゴム系の樹脂を用いることが望ましい。
【0034】
本発明で、基板及び反応層が感光性又は感熱性スクリーン印刷版部材にて構成されることを特徴とする印刷版が好ましい。感光性スクリーン印刷版部材としては、樹脂としてポリビニルアルコールやゼラチンやポリアミドを用い、感光材としてジアゾ樹脂やハロゲン化銀やアクリルモノマーを用いた部材や光硬化型フォトポリマーが適する。
【0035】
本発明で、基板及び反応層が感光性又は感熱性グラビヤ印刷版部材にて構成されることを特徴とする印刷版が好ましい。感光性グラビヤ印刷版材としては、基板が金属である場合、その金属へコートするレジスト用感光材がよく、ケイ皮酸エステル系やポリイソプレンベースのアジド系感光材が適する。
【0036】
本発明で、該発色層が、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物とバインダー樹脂を有することを特徴とする印刷版が好ましい。
電子供与性呈色化合物(以下、発色剤と記す)としては、無色あるいは淡色の染料前駆体であれば特に限定されない。具体例としては、フルオラン系化合物が挙げられる。その具体例としては、例えば以下のようなものが挙げられる。3−ジエチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−ブチル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−イソアミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−シクロヘキシル−N−メチル)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−2−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−テトラヒドロフルフリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン等がある。
【0037】
さらに、本発明で用いられる特に好ましい発色剤は、以下に示す一般式(I)〜(VI)のフルオラン化合物及び表1−1、表1−2に記載のフルオラン化合物であり、その具体例としては、例えば以下の化合物が挙げられる。
【0038】
【化5】
Figure 0004093449
(式中、R1は炭素数8以下のアルキル基、R2は水素原子又は炭素数4以下のアルキル基を示し、Xはフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子を示す。)
【0039】
一般式(I)の具体例としては、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−ヘキシルアミノフルオラン、2−(o−クロロフェニルアミノ)−6−n−オクチルアミノフルオラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−6−イソアミルアミノフルオラン、2−(o−フロロフェニルアミノ)−6−n−オクチルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0040】
【化6】
Figure 0004093449
(式中、R3は水素原子又は炭素数8以下のアルキル基を、R4は炭素数8以下のアルキル基を示す。)
【0041】
一般式(II)の具体例としては、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−(N−エチル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−(o−ニトロフェニルアミノ)−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン等が挙げられる。
【0042】
【化7】
Figure 0004093449
(式中、R5、R6は炭素数8以下のアルキル基を示し、R7は水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を示す。)
【0043】
一般式(III)の具体例としては、2−アミノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アミノ−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メチル−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−アミノ−3−メトキシ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アミノ−3−メトキシ−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0044】
【化8】
Figure 0004093449
(式中、R8は水素原子を、R9は炭素数8以下のアルキル基を示し、R10は水素原子、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を有し、R11は水素原子又は炭素数8以下のアルキル基を示し、R12は炭素数8以下のアルキル基又はフェニル基、置換フェニル基を示す。)
【0045】
一般式(IV)の具体例としては、2−メチルアミノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−n−ブチルアミノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−n−オクチルアミノ−6−エチルアミノフルオラン、2−n−オクチルアミノ−3−メチル−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−6−エチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−6−n−オクチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−エチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−ヘキシルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−アミルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−イソアミルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−オクチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メトキシ−6−n−ブチルアミノフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メトキシ−6−n−ヘキシルアミノフルオラン等が挙げられる。
【0046】
【化9】
Figure 0004093449
(式中、R13は炭素数8以下のアルキル基、R14はメチル基又はエチル基を示し、R15は水素原子又は炭素数4以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子を示す。)
【0047】
一般式(V)の具体例としては、2−(3’,4’−ジクロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(3’,4’−ジクロロフェニルアミノ)−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(3’−クロロ−4’−フロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(N’−メチル−N−3’−クロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(N−エチル−N−3’−クロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−(N−メチル−N−4’−クロロフェニルアミノ)−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン等が挙げられる。
【0048】
【化10】
Figure 0004093449
(式中、R16は炭素数8以下のアルキル基、R17はメチル基又はエチル基を示し、R18は水素原子又は炭素数4以下のアルキル基を示す。また、Y、Zはそれぞれ独立して水素原子又はフッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子を示す。また、Arはフェニル基又はベンジル基を示す。)
【0049】
一般式(VI)の具体例としては、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−メチル−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−エチル−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−ベンジルアミノ−3−メチル−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−クロロ−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−フェニルアミノ−3−クロロ−6−n−ブチルアミノ−7−メチルフルオラン、2−ベンジルアミノ−3−クロロ−6−エチルアミノ−7−メチルフルオラン等が挙げられる。
【0050】
【表1−1】
Figure 0004093449
【0051】
【表1−2】
Figure 0004093449
【0052】
本発明で、電子受容性化合物が、下記一般式(VII)又は(VIII)で表わされる有機リン酸化合物であり、該バインダー樹脂が分子内に水酸基又はカルボン基を有することを特徴とする印刷版が好ましい。該発色層に含有する電子受容性化合物(以下、顕色剤と記す)としては、一般的な溶剤に対して不溶または難溶性のフェノール性化合物または有機リン酸化合物が好ましい。有機リン酸化合物の特に好ましいものとして、下記一般式(VII)又は一般式(VIII)で示されるホスホン酸が用いられる。
【0053】
【化11】
Figure 0004093449
【0054】
【化12】
Figure 0004093449
【0055】
前記一般式(VII)で表わされるホスホン酸の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸等がある。前記一般式(VIII)で表わされるホスホン酸の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。α−ヒドロキシテトラデシルホスホン酸、α−ヒドロキシルヘキサデシルホスホン酸、α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸、α−ヒドロキシエイコシルホスホン酸、α−ヒドロキシテトラコシルホスホン酸等がある。本発明において、顕色剤は単独もしくは二種以上混合して適用される。また、発色剤についても同様に単独もしくは二種以上混合して適用することができる。
【0056】
本発明で用いられる顕色剤の平均粒子径については、10μm以下のものが好ましく、1μm以下でかつ1μmより大きい粒子径の粒子を含まないものが更に好ましく、感熱記録媒体の感熱度及び解像度を向上させることができる。
【0057】
また、発色層にはバインダー樹脂を含むことが望ましく、バインダー樹脂としては、波長300nmから900nmの光に対して透過率が10%から100%であり、発色剤と顕色剤とが熱により発色反応した場合、発色した発色剤回りをプロトンリッチにして発色状態を安定に保ち消色しにくくすることが望ましく、このため、バインダー樹脂中に水酸基もしくはカルボン酸基を含有することが望ましい。また、常温での屈折率が1.45〜1.60の範囲の化合物である。
【0058】
このようなバインダー樹脂としては、例えばポリビニルブチラール(1.48〜1.49)、ポリビニルアセタール(1.50)、エポキシ樹脂(1.55〜1.61)、エチルセルロース(1.46〜1.49)、セルロースアセテート(1.46〜1.50)、セルロースアセテートブチレート(1.46〜1.49)、セルロースアセテートプロピオネート(1.46〜1.49)、ニトロセルロース(1.49〜1.51)、スチレン・マレイン酸共重合体(1.50〜1.60)等が挙げられる。括弧内の数値は屈折率である。また、バインダー樹脂中に不純物として含有する酸性物質及び後述する水酸基及びカルボキシル基を含む紫外線吸収剤、酸化防止剤、老化防止剤等が発色層中に存在している場合も上記バインダー樹脂と同様な環境を作ることができる。
【0059】
酸化防止剤、老化防止剤としては、例えば、2,6−ジターシャリ−ブチル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリターシャリ−ブチルフェノール、スチレン化フェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−ターシャリ−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、4,4’−チオビス−(3−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、テトラキス−{メチレン(3,5−ジターシャリ−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)}メタン、p−ヒドロキシフェニル−3−ナフチルアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、チオビス(β−ナフトール)、メルカプトベンゾチアゾール、メルカプトベンズイミダゾール、アルドール−2−ナフチルアミン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエート、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル−3,3’−チオジプロピネート、トリス(4−ノニルフェノール)ホスファイト等がある。
【0060】
本発明においては、該発色層が感光性である場合、ハロゲン化銀化合物とバインダー樹脂を有することを特徴とする印刷版が望ましい。ハロゲン化銀化合物としては、AgX(X:ハロゲン系元素)で表わされるハロゲン化銀のコロイドを含有し、ゼラチン等の樹脂バインダにてハロゲン化銀を分散した部材が望ましい。
【0061】
本発明の請求項では、当該光熱変換材料として、下記C.I.Noの化合物が特に優れている。
C.I.Solvent red 18、C.I.Solvent red 49、C.I.Solvent red 111、C.I.Disperse Violet 31、C.I.Disperse Red 60、C.I.26105。
【0062】
次に、該印刷版を用いた製版方法について説明する。本発明の請求項においては、図10に具体例を示す。版としては、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成したことを特徴とする印刷版を用い、レーザもしくはサーマルヘッドにて該発色層に発色画像を形成したのち、版全面を感光性部材もしくは感熱性部材に感度を有する光源にて全面露光し、次に該発色層を除去し、その後、必要に応じて感光層を現像する。
【0063】
レーザにて該発色層に画像を形成する装置としては、該印刷版を、平面もしくはドラム状部材に印刷版を固定し、レーザ光を画像信号に応じて版面を走査する装置が適する。レーザ光の走査方法としては、光源を1つないし複数用い、ポリゴンミラー回転走査法やガルバノミラー回転走査法等の回転走査方法や一つの光源から光ファイバー等で複数に分岐したり複数の光源をアレイ状に並べ、回転ドラム上に固定された版に走査する方法が適する。サーマルヘッドを用いる場合、平面もしくはロール状の印刷版を用い、搬送ローラにて版を移動させながらシリアルヘッドもしくはラインヘッドにより、版面に接触させながら書き込みを行なう。
【0064】
次に、画像書き込み後の反応層の露光方法について説明する。版への露光は全面露光が望ましい。光源としては、水銀ランプ、キセノンランプ等が適当である。
【0065】
次に、該発色層の除去方法について説明する。図11に具体例を示す。書き込み及び全面露光後、該発色層中の部材に対し、溶解性もしくは膨潤性を示す溶液に版面を接触し、発色層を溶解もしくは掻き取りにより除去する。次に、反応層面に、現像液を接触し、製版を行なう。発色層部材に対し、溶解性もしくは膨潤性を示す溶液は、常時液だめに保管しても、使用時のみ適宜補給してもよい。また、該発色層の除去カスは、フィルターを通し、溶液を循環することで使用量を削減できる。
該発色層の除去の別の方法としては、図示していないが、粘着ローラや分離爪のごとく機械的除去方法もよい。粘着ローラに付着した層のカスは適時溶剤等で洗浄する。また、ライン状粘着部材に版の先端面のみ接触させ、あとは層被膜の機械的強度を利用して引き剥がす方法もよい。
【0066】
本発明については、300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成したことを特徴とする印刷版を用い、レーザもしくはサーマルヘッドにて該発色層に発色画像を形成したのち、版全面を感光性部材に感度を有する光源にて露光し、現像液にて、発色層の除去と感光層の現像を同時に行なうことを特徴とする製版方法である。図12に該発色層除去方法の具体例を示す。一般に該反応層の現像に使用する現像液は、弱アルカリ性の水溶液であり、該発色層もしくはバリア層や接着層が水溶性樹脂であると、現像と同時にこれらの層が溶解もしくは膨潤することで除去できる。該発色層の除去カスは、フィルターを通し、溶液を循環することで使用量を削減できる。この例では、現像液として弱アルカリ性の水を用いているが、反応層部材に応じた現像液に対し溶解性もしくは膨潤性を示す部材を発色層(光熱変換層やバリア層や接着層がある場合、これらの部材も)のバインダー部材として選択する。
【0067】
本発明の請求項は、請求項において、該発色層への書き込みが、500〜550nm発振波長のレーザ光により行なうことを特徴とする製版方法である。使用可能なレーザ光は500〜550nmの範囲に発振波長があるレーザであればよい。公知のアルゴンレーザ又はYAG−SHGレーザ等グリーンレーザが使用できる。特に、半導体励起レーザを用いたYAG−SHGレーザにより、小型・安価で高出力な製品の入手が容易になったので好ましい。
【0068】
本発明の請求項10は、請求項において、該発色層への書き込みが780〜850nm半導体レーザ光により行なうことを特徴とする製版方法である。使用可能なレーザ光は、780〜850nmの範囲に発振波長がある半導体レーザであればよい。公知の使用可能なレーザ光は、約830nmに発振波長をもつGaAs半導体レーザが、小型・安価で高出力な製品の入手が容易になったので好ましい。また、該感熱記録媒体にレーザを照射する方向としては、透明支持体を用いていることから、光熱変換材料を含有する光吸収層側、または支持体の裏側からでもよい。
【0069】
本発明において、該発色層への書き込みが600から1200dpiのライン型サーマルヘッドを該印刷版の最表面に接触することにより行なうことを特徴とする製版方法である。サーマルヘッドとしては、シリアルヘッドを用いることも可能であるが、ヘッドを走査するとき走査痕が発生しやすい。また、書き込み時間もかかる。そこで、走査痕が発生せず、書き込み時間も短くするためにライン型サーマルヘッドを用いることが望ましい。サーマルヘッドとしては、全面グレーズ層タイプでも部分グレーズ層タイプでもよい。
【0070】
本発明は、暗室または反応層に感度を示さない光源下で、すべての層を湿式法にてコートすることを特徴とする版製造方法である。湿式コート方法としては、グラビアコート、ダイコート、マイクログラビアコート、ワイヤーバコート、ブレードコート、スプレーコート等が適する。
【0071】
本発明は、予め該バリア層に発色層もしくは光熱変換層を湿式法にてコートした部材を、湿式法にてコートし固化した反応層上に、ラミネートすることを特徴とする印刷版の製造方法である。
該バリア層を透明なフィルムとし、その上部に該発色層もしくは光熱変換層をコートし乾燥する。その後、該反応層を形成した上部にラミネートする。ラミネートする際に接着層を設ける方が反応層との密着性が高くなるのでなお良い。
【0072】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。本実施例は、本発明の一態様に過ぎず、本発明は、これら実施例に拘束されない。なお、以下における部及び%はいずれも重量基準である。
【0073】
以下、実施例Aにおいて、
[バリア層塗布液]
ポリビニルアルコール(けん化度 95〜99mol%) 10部
水 89.9部
ノニオン系界面活性剤 0.1部
【0074】
(実施例A−1)
[バリア層塗布液]
ポリビニルアルコール(けん化度 95〜99mol%) 10部
水 89.9部
ノニオン系界面活性剤 0.1部
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
SOT Red−3(C.I.solvent red 18) 0.33部
(保土谷化学工業(株)製)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
【0075】
[印刷版の作成]
市販の水なしPS版を基板及び反応層とし、その上部にバリア層塗布液をスプレーコートし、乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱性発色層を設け、実施例A−1の印刷版を作製した。
【0076】
(実施例A−2)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
OPLAS RED 330(C.I.solvent red 111) 0.33部
(オリエント化学社製)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
メタノール/水(1/2)混合液 90部
【0077】
[印刷版の作製]
市販の銀塩タイプのPS版を用い、反応層上部にバリア層塗布液をスプレーコートし、乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱性発色層を設け、実施例A−2の印刷版を作製した。
【0078】
(実施例A−3)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
SOT Pink−1(C.I.solvent red 49) 0.20部
(保土谷化学工業(株)製)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
シリコン変性ポリビニルブチラール樹脂 150部
(大日精化社製、SP−712、固形分12.5%)
【0079】
[印刷版の作製]
市販PS版に発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱性発色層を設け、実施例A−3の印刷版を作製した。
【0080】
(実施例A−4)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
MACROLEX Redviolet R 0.43部
(Bayer社製、C.I.Disperse violet 31)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
【0081】
[印刷版の作製]
市販凸版の反応層上部にバリア層塗布液をスプレーコートし、乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱性発色層を設け、実施例A−4の印刷版を作製した。
【0082】
(実施例A−5)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
Kayaset Red−FB R−504 0.15部
(日本化薬株式会社製、C.I.Disperse red 60)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
【0083】
[印刷版の作製]
市販のスクリーン印刷原版の反応層上部にバリア層塗布液をスプレーコートし、乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱性発色層を設け、実施例A−5の印刷版を作製した。
【0084】
(実施例A−6)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
Oil Red(東京化成(株)製、C.I. 26105) 0.6部
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
【0085】
[印刷版の作製]
市販PS版反応層上部にバリア層塗布液をスプレーコートし、乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱発色層を設け、実施例A−6の印刷版を作製した。
【0086】
(比較例A−1)
実施例A−1の発色層塗布液に用いられた光熱変換材料SOT Red−3(C.I.solvent red 18)を添加しなかった以外は、実施例A−1と同様にして比較例A−1の印刷版を作製した。
【0087】
実施例A−1〜A−6、及び比較例A−1の感熱記録媒体を、図13で示されるようなレーザ書込み実験装置で書込み実験を行なった。次いで、発色の可否及び透過濃度として、画像濃度及び地肌濃度を透過濃度計X−Rite309(X−RITE COMPANY製)UVモードで測定した。なお、この装置は360〜420nmにおいて吸収はないフィルターを用いている。
【0088】
<書込み条件>
レーザ出力(YAG−SHG 532nm):200mW
発光パルス幅:100ns
レーザ光スポット径:100μm
印字の可否、画像濃度、地肌濃度、そして解像度を見るために100倍におけるドット径を確認した結果を表2に示す。なお、分光光度計 日立U3210において分光透過率を測定したが、360nm〜420nmの分光透過率は10%以上となっていた。
【0089】
【表2】
Figure 0004093449
【0090】
(応用例A−1〜A−7)
実施例で画像記録した版を水銀ランプを用いて全面露光し、その後、図11のごとく、溶剤(エタノール)にて発色層を除去し、その後、各版の現像液にてバリア層の除去と反応層の現像を同時に行なった。その後乾燥し、刷版とした。その版を市販印刷機にて印刷を行なった。結果を表3に示す。
【0091】
【表3】
Figure 0004093449
【0092】
以下、実施例Bにおいて
[バリア層塗布液]
ポリビニルピロリドン 10部
水 89.9部
ノニオン系界面活性剤 0.1部
【0093】
(実施例B−1)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
NK−1144(シアニン系化合物) 0.16部
(日本感光色素(株)製)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
[オーバー層塗布液]
ウレタンアクリレート系樹脂溶液 100部
(固形分75%、屈折率1.56)
シリコーンオイル 1部
(ビックケミージャパン社製、Byk−344)
酢酸エチル 50部
[帯電防止層塗布液]
SnO2−Sb/ポリエステルエマルジョン分散液 10部
(コルコート社製、コルコートSP−2002)
メタノール/水(1/2)混合液 90部
【0094】
[印刷版の作製]
樹脂基板の市販水なしPS版に、帯電防止層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯電防止層を設けた。反応層面に発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱発色層を設け、更に発色層上にオーバー層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥後硬化させ、約3.0μm厚(付着量で3.7g/m2)のオーバー層を設け、実施例B−1のレーザ記録用感熱記録媒体を作製した。
【0095】
(実施例B−2)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸 30部
IR−820B(日本化薬(株)製、ポリメチン系化合物) 0.10部
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
[オーバー層塗布液]
ポリビニルアセタール樹脂 100部
(積水化学工業(株)製、エスレックKS−1)
シリコーン樹脂微粒子 15部
(東芝シリコーン社製、トスパール130、3μm)
シリコーンオイル 1部
(ビックケミージャパン社製、Byk−344)
メチルエチルケトン 900部
[帯電防止層塗布液]
SnO2−Sb/ポリエステルエマルジョン分散液 10部
(コルコート社製、コルコートSP−2002)
メタノール/水(1/2)混合液 90部
【0096】
[印刷版の作製]
樹脂基板の市販PS版の片面に、帯電防止層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯電防止層を設けた。反応層面にバリア層塗布液をスプレーコートし乾燥後、発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱発色層を設け、更に発色層上にオーバー層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥後、約2.0μm厚(付着量で2.4g/m2)のオーバー層を設け、実施例B−2のレーザ記録用感熱記録媒体を作製した。
【0097】
(比較例B−1)
実施例B−1の発色層塗布液に用いられた光熱変換材料NK−3555(シアン系化合物)の日本感光色素(株)を添加しなかった以外は、実施例B−1と同様にして比較例B−1の感熱記録媒体を作成した。
【0098】
実施例B−1、B−2及び比較例B−1の原版を、図14で示されるようなレーザ書込み実験装置で書込み実験を行なった。次いで、発色の可否及び透過濃度として、画像濃度及び地肌濃度を透過濃度計X−Rite309(X−RITECOMPANY製)UVモードで測定した。また、図14のごとく、画像書き込み後、水銀ランプにて全面露光した。
【0099】
<書込条件>
レーザ出力(GaAs 830nm):40mW
発光パルス幅:123μs
記録速度:134mm/sec
1dot周期:125μs
60dot/mm
レーザ光スポット径:3μm
印字の可否、画像濃度、地肌濃度、そして解像度を見るために100倍におけるドット径を確認した結果を表4に示す。なお、分光光度計 日立U3210において分光透過率を測定したが、360nm〜420nmの分光透過率は10%以上となっていた。
【0100】
【表4】
Figure 0004093449
【0101】
(応用例B−1〜B−3)
画像書き込み及び全面露光後、粘着ローラにて発色層を機械的に引き剥がし、各版の現像液にて現像を行なった。製版後の印刷版を市販印刷機にかけて印刷した。結果を表5に示す。
【0102】
【表5】
Figure 0004093449
【0103】
(実施例C−1)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、オクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
オクタデシルホスホン酸 30部
NK−3555(日本感光色素(株)製、シアニン系化合物) 0.33部
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
[オーバー層塗布液]
ウレタンアクリレート系樹脂溶液 100部
(固形分75%、屈折率1.56)
シリコーンオイル 1部
(ビックケミージャパン社製、Byk−344)
酢酸エチル 50部
[帯電防止層塗布液]
SnO2−Sb/ポリエステルエマルジョン分散液 10部
(コルコート社製、コルコートSP−2002)
メタノール/水(1/2)混合液 90部
【0104】
[印刷版の作製]
樹脂基板の市販水なしPS版の片面に、帯電防止層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯電防止層を設けた。反応層面に発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱発色層を設け、更に発色層上にオーバー層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥後硬化させ、約3.0μm厚(付着量で3.7g/m2)のオーバー層を設け、実施例C−1のレーザ記録用直描型印刷版を作製した。
【0105】
(実施例C−2)
下記組成物を卓上型ボールミルで分散し、α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸の平均粒子径が0.3μmまで分散して発色層塗布液とした。
[発色層塗布液]
2−(o−クロロフェニル)アミノ−6−エチルアミノ
−7−メチルフルオラン 10部
α−ヒドロキシオクタデシルホスホン酸 30部
IRG−022(ジインモニウム系化合物) 0.33部
(日本化薬(株)製)
ポリビニルブチラール 15部
(電気化学工業社製、デンカブチラール#3000−2、屈折率1.49)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 285部
下記A液、B液を約0.5μm程度に均一分散し、更に、C液組成物と均一に混合し、オーバー層塗布液を調製した。
[オーバー層塗布液]
A液
カオリン(菱三商事社製、UW−90) 10部
シリコン変性ポリビニルブチラール樹脂 8部
(大日精化社製、SP−712、固形分12.5%)
メチルエチルケトン 12.5部
B液
ステアリン酸亜鉛 3.3部
シリコン変性ポリビニルブチラール樹脂 2.6部
(大日精化社製、SP−712、固形分12.5%)
メチルエチルケトン 4.1部
C液
シリコン変性ポリビニルブチラール樹脂 80部
(大日精化社製、SP−712、固形分12.5%)
ウレタンアクリレート系樹脂溶液 20部
(固形分75%、屈折率1.56)
シリコーン樹脂微粒子 15部
(東芝シリコーン社製、トスパール130、3μm)
シリコーンオイル 1.5部
(信越化学工業社製、X22−161AS)
ポリイソシアネート化合物 11.5部
(日本ポリウレタン工業社製、コロネートHL)
トルエン/メチルエチルケトン(1/1)混合液 200部
[帯電防止層塗布液]
SnO2−Sb/ポリエステルエマルジョン分散液 10部
(コルコート社製、コルコートSP−2002)
メタノール/水(1/2)混合液 90部
【0106】
[印刷版の作製]
樹脂基板の市販PS版の片面に、帯電防止層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約0.3μm厚の帯電防止層を設けた。反対面に発色層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥して約13μm厚の感熱発色層を設け、更に発色層上にオーバー層塗布液をワイヤーバーを用いて、塗布・乾燥後硬化させ、約3.5μm厚のオーバー層を設け、実施例C−2のレーザ書込用直描型印刷版を作製した。
【0107】
(比較例C−1)
実施例C−1の発色層塗布液に用いられた光熱変換材料NK−3555(シアン系化合物)の日本感光色素(株)を添加しなかった以外は、実施例C−1と同様にして比較例C−1の感熱記録媒体を作成した。
【0108】
実施例C−1、C−2及び比較例C−1の感熱記録媒体を、図13で示されるようなレーザ書込み実験装置で書込み実験を行なった。次いで、発色の可否及び透過濃度として、画像濃度及び地肌濃度を透過濃度計X−Rite309(X−RITE COMPANY製)UVモードで測定した。
【0109】
<書込条件>
レーザ出力(Nd:YAG 1064nm)200mW
発光パルス幅:100ns
レーザ光スポット径:100μm
印字の可否、画像濃度、地肌濃度、そして解像度を見るために100倍におけるドット径を確認した結果を表8に示す。なお、分光光度計 日立U3210において分光透過率を測定したが、360nm〜420nmの分光透過率は10%以上となっていた。
【0110】
【表6】
Figure 0004093449
【0111】
(応用例C−1〜C−3)
その結果を表7に示す。
【0112】
【表7】
Figure 0004093449
【0113】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の請求項1により、従来よりも安価で耐久性に優れた直描型印刷版を提供でき、書き込み感度が向上し、市販PS版との組み合わせ安定性が格段に向上し、発色層選定の幅が広がり、安価な材料が使用でき、版コスト削減でき、反応層上部の層を剥離しやすくなり、製版時の操作が簡単になり、請求項により、請求項に対して高感度化ができる。またバリア層と反応層との間に接着層を形成すると、層間の密着性が改善でき、版の保存性・ハンドリング性が向上し、最上部に光透過性及び耐摩耗性を有する樹脂層を設けると、ハンドリング性が向上し、バリア層部材は、該発色層塗工時のコート液に対して不溶性であると、塗工時の塗布条件範囲が広がり、歩留まり性が改善する。また、請求項により、湿式法にて層の除去ができるため、剥離ムラが発生しにくく、製版歩留まりが向上する。また反応層の現像液又は該発色層除去のための前工程で使用する液体に対して、該バリア層もしくは該接着層が溶解性もしくは剥離性を示すと、層の除去工程を削減できるため、装置構成の簡素化、低コスト化が図れる。また、請求項により、除去効率が上がり、処理速度及び信頼性が向上し、反応層の現像液に対して、該発色層が溶解性もしくは剥離性を示すと、さらに製版工程削減ができ、請求項により、従来よりも格段に安価で耐久性に優れる直描型平版印刷版が提供できる。また基板及び反応層が、感光性又は感熱性凸版印刷版部材にて構成すると、従来よりも格段に安価で耐久性に優れる直描型凸版印刷版が提供でき、基板及び反応層が、感光性又は感熱性フレキソ印刷版部材にて構成すると、従来よりも格段に安価で耐久性に優れる直描型フレキソ印刷版が提供でき、基板及び反応層が、感光性又は感熱性スクリーン印刷版部材にて構成すると、従来よりも格段に安価で耐久性に優れる直描型スクリーン印刷版が提供でき、基板及び反応層が、感光性又は感熱性グラビヤ印刷版部材にて構成すると、従来よりも格段に安価で耐久性に優れる直描型グラビア印刷版が提供でき、発色層が、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物とバインダー樹脂を有すると、従来よりも低エネルギーにて画像書き込みが可能であり、安価な書き込み手段が利用でき、電子受容性化合物が、一般式( VII )又は( VIII )で表わされる有機リン酸化合物であり、該バインダー樹脂が分子内に水酸基又はカルボキシル基を有すると、更なる性能向上が図れ、発色層が、ハロゲン化銀化合物とバインダー樹脂を有すると、フォトンモードの光源が利用でき、さらなる低エネルギー書き込みが可能となる。また、請求項により、請求項1において特に優れる光熱変換材料であり、低エネルギー書き込みが可能となり、請求項により、新規な版における最も最適な製版方法であり、信頼性が高く歩留まりが良く、請求項により、版に適する書き込み光源の波長であり、信頼性が高くなり、請求項により、版に適する書き込み光源であり、信頼性が高くなり、請求項10により、版に適するさらに別の書き込み光源の波長であり、信頼性が高くなる。また発色層への書き込みが、600から1200dpiのライン型サーマルヘッドを該印刷版の最表面に接触させると、平面状での書き込みが可能となり装置を小型化でき、暗室または反応層に感度を示さない光源下で、すべての層を湿式法にてコートすると、版製造に最適な製造方法を提供でき、歩留まり向上が図れ、予め該バリア層に発色層もしくは光熱変換層を湿式法にてコートした部材を、湿式法にてコートし固化した反応層上に、ラミネートすると、層の形成を別工程で分けることが可能となるため、別工場等での並行作業が可能となり、版コスト削減が図れるという極めて優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における印刷版の具体例を示した図である。
【図2】本発明における印刷版の構成の具体例を示した図である。
【図3】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図4】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図5】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図6】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図7】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図8】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図9】本発明における印刷版の構成の具体例を示した別の図である。
【図10】本発明における印刷版を用いた製版方法についての具体例を示した図である。
【図11】本発明における発色層の除去方法についての具体例を示した図である。
【図12】本発明における発色層の除去方法についての具体例を示した別の図である。
【図13】本発明で用いたレーザ書き込み実験装置である。
【図14】本発明で用いたレーザ書き込み実験装置である。

Claims (10)

  1. 300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、その下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又は接着層を形成した印刷版であって、該反応層とバリア層又は接着層との間の密着力が、該発色層もしくは光熱変換層とバリア層又は接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版。
  2. 300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成し、画像書き込み光源の波長に対して吸収性を示す光吸収部材又は感光部材を該発色層に含有する、もしくは該発色層に隣接して該光吸収部材又は感光部材を含有する光熱変換層又は感光層を形成し、該発色層もしくは光熱変換又は感光層とその下部の該反応層との間に光透過性のバリア層又は接着層を形成した印刷版であって、該反応層とバリア層又は接着層との間の密着力が、該発色層もしくは光熱変換層とバリア層又は接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする印刷版。
  3. 前記反応層と接着層との間の密着力が、前記バリア層と接着層との間の密着力よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷版。
  4. 前記発色層もしくは光熱変換層が気体透過性に優れることを特徴とする請求項またはに記載の印刷版。
  5. 前記基板及び反応層が、感光性又は感熱性平版印刷版部材にて構成されることを特徴とする請求項1乃至の何れか1に記載の印刷版。
  6. 当該光熱変換材料は、下記C.I.Noの材料が用いられることを特徴とする請求項乃至の何れか1に記載の印刷版;
    C.I.Solvent red 18、C.I.Solvent red 49、C.I.Solvent red 111、C.I.Disperse Violet 31、C.I.Disperse Red 60、C.I.26105。
  7. 300nmから900nmの光に対して光化学反応又は熱化学反応を示す感光又は感熱層(以下、反応層と記す)を形成し、さらにその上部に波長300nmから900nmの範囲での光透過率が10%以上100%以下である感熱発色部材又は感光発色部材を含有し、加熱又は露光により当該部材の光透過率が未加熱又は未露光時よりも低下する感熱又は感光層(以下、発色層と記す)を形成した印刷版を用い、レーザもしくはサーマルヘッドにて該発色層に発色画像を形成したのち、版全面を感光性部材もしくは感熱性部材に感度を有する光源にて全面露光し、次に該発色層を除去し、その後、必要に応じて感光層を現像することを特徴とする製版方法。
  8. 前記発色層への書き込みが、500〜550nm発振波長のレーザ光により行なうことを特徴とする請求項に記載の製版方法。
  9. 前記500〜550nm発振波長のレーザ光が、YAG−SHGレーザであることを特徴とする請求項に記載の製版方法。
  10. 前記発色層への書き込みが、Nd:YAGレーザ光により行なうことを特徴とする請求項に記載の製版方法。
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