JP4709028B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

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Description

本発明は、熱エネルギーを制御することにより画像の形成及び消去を多数回にわたって繰り返し可能な可逆性感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は一般に、支持体上に電子供与性の無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体(以下、ロイコ染料ともいう)と電子受容性の顕色剤とを主成分とする感熱記録層を設けたものであり、熱ヘッド、熱ペン、レーザー光等で加熱することにより、電子供与性染料前駆体と顕色剤とが瞬時に反応し記録画像が得られるものである。
一般にこのような感熱記録材料は、一度画像を形成するとその部分を消去して再び画像形成前の状態に戻すことは不可能であるため、更に情報を記録する場合には画像が未形成の部分に追記するしかなかった。このため感熱記録部分の面積が限られている場合には、記録可能な情報が制限され、必要な情報を全て記録できないという問題が生じていた。
近年、ロイコ染料と加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる顕減色剤とから構成される可逆性感熱記録媒体も提案されており、顕減色剤は、ロイコ染料を発色させる酸性基と、発色したロイコ染料を消色させる塩基性基を有する両性化合物で、熱エネルギーの制御により酸性基による発色作用または塩基性基による消色作用の一方を優先的に発生させ、発色と消色を行うものである。しかし、この方法では熱エネルギーの制御のみで完全に発色反応と消色反応を切り換えることは不可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分な発色濃度が得られず、また、消色が完全には行えない。そのために十分な画像のコントラストが得られない。また、塩基性基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的に発色部の濃度が低下する現象が避けられない。
また、加熱によりロイコ染料を発色及び消色させる可逆性感熱記録媒体が提案されており、電子受容性化合物として有機ホスホン酸化合物、α−ヒドロキシ脂肪族カルボン酸、脂肪酸ジカルボン酸及び炭素数12以上の脂肪族基を有するアルキルチオフェノール、アルキルオキシフェノール、アルキルカルバモイルフェノール、没食子酸アルキルエステルなどの特定のフェノール化合物が例示されている。しかし、この記録媒体でもやはり発色濃度が低いか、または、消色が不完全という2つの問題を同時に解決することができず、また、その画像の経時的安定性においても実用上満足すべきものにない。
更に、上記可逆性感熱記録媒体の消去性を改良する消色促進剤として、脂肪酸類、ワックス、高級アルコール、燐酸、安息香酸、フタル酸等の各種酸のエステル類、シリコーンオイル、液晶性化合物、界面活性剤及び炭素数10以上の脂肪酸飽和炭化水素等が提案されている。しかし、その効果は小さいため、消去時の画像濃度が高く実用的とは云えない。
一方、可逆性顕色剤として長鎖アルキル基を有するフェノール化合物が有効であることが見出され、実用性の高い可逆性感熱記録材料として提案されている。このような記録材料によれば、高コントラストで高感度な記録画像の形成と消去が多数回にわたって可能であり、ICカードや磁気カード等の媒体において、カード内の情報を可視化する目的で広く使われるようになってきた。このような記録媒体においては、長期間にわたって利用されることから、経時や光照射に対する印字・消去特性の高い安定性が求められている。
また、このような可逆性感熱記録材料を用いる場合には、多数の媒体の記録画像を連続して書き換えるようなアプリケーションも多く見られる。このような場合には、記録画像の消去と再形成にかかる所用時間を極力短くすることが望まれている。こうした背景から、材料自身の感度を向上することはもちろんであるが、それ以上に消去印字装置に於いては、サーマルヘッド等の画像記録手段(消去手段)により所定の熱エネルギーを短時間で印加するため、その結果記録材料にかかる熱的負荷は大きくなる傾向にある。
上記のような高速消去印字が求められていることなどから、可逆性感熱記録材料に用いられる組成物として、発色性及び消去性を制御する目的で脂肪族炭化水素基とへテロ原子から構成される二価の基からなる化合物を発色消色制御剤として添加したり、また、ある特定の化合物を消色促進剤として添加することが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかし、近年、更なる高速化処理への要求がますます高まり、発色消色条件の適応範囲の拡大に対応することが求められている。
特開平11−70731号公報 特開2001−47744号公報
本発明の課題は、高コントラスト、高感度で記録画像の形成あるいは消去が多数回にわたって可能で、種々の環境下でも経時的に安定な画像を保持可能な感熱記録材料を提供することである。より具体的には、高い発色能力を有し、消去時には完全に消去し、また消去時間、消去温度に関しても、より短時間、低温度でかつ幅広い温度領域で均一な消去が可能な高速消去に対応でき、高温高湿条件下でも画像の退色が少なく、長時間の光照射によっても発色・消色等の基本特性の変化しない可逆性感熱記録材料を提供することを課題とする。
本発明者らは、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより当該染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、電子供与性染料前駆体および可逆性顕色剤として、それぞれ所定のものを選択使用することにより、種々の環境下でも経時的に安定な画像が得られ、高い発色能を有し、消色時には完全に消去し、経時によってこれらの基本特性の変化がない可逆性感熱記録材料が得られることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は以下の(Ia)および(Ib)からなる。
(I)支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより電子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、電子供与性染料前駆体として、下記一般式(1)で示される化合物を少なくとも一種含有し、かつ、可逆性顕色剤として、下記一般式(2)で示される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
(Ib)支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより電子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、電子供与性染料前駆体として、下記一般式(1)で示される化合物を少なくとも一種含有し、かつ、可逆性顕色剤として、下記一般式(3)で示される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
Figure 0004709028
(一般式(1)において、Rはエチル基もしくはn−ブチル基を示す。一般式(2)において、Rは炭素数19、21もしくは23の直鎖アルキル基を示す。また、一般式(3)において、mが5〜11の整数、nが13〜17の整数を示し、m+nは21以上29未満の整数を示す。)
本発明によれば、種々の環境下でも経時的に安定な画像が得られ、高い発色能を有し、消色時には完全に消去し、経時や光照射によってこれらの基本特性の変化がない非常に実用性の高い可逆性感熱記録材料が提供される。
以下、本発明の可逆性感熱記録材料について詳しく説明する。
本発明において、電子供与性染料前駆体は前記一般式(1)で示される化学構造を有し、Rは炭素数1〜4のアルキル基であるが、特にRがエチル基もしくはブチル基である、下式(4)もしくは(5)で示される化合物が優れた特性を発揮する。
Figure 0004709028
これらの染料は、公知の原料化合物を用いて、特開2002−173607号公報等に記載されている一般的なフルオラン染料の合成方法により容易に製造することができる。
また、本発明において、電子供与性染料前駆体は単独でも2種以上を併用し混合して使用してもよく、一般に感圧記録紙や感熱記録紙等に用いられる公知な電子供与性染料前駆体と併用しても良い。本発明において電子供与性染料前駆体と併用できる公知な電子供与性染料前駆体の具体的な例としては、例えば下記に挙げるものなどがあるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)トリアリールメタン系化合物
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4,7−ジアザフタリド、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−4−アザフタリド等。
(2)ジフェニルメタン系化合物
4,4′−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリルベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等。
(3)キサンテン系化合物
ローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェノキシフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(2−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−トリル)アミノ−6−メチル−7−フェネチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(4−ニトロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等。
(4)チアジン系化合物
ベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等。
(5)スピロ系化合物
3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3′−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン等。
本発明に用いられる、前記一般式(2)で示される可逆性顕色剤において、Rは炭素数19〜23のアルキル基を示し、特にRが炭素数19、21もしくは23の直鎖アルキル基であるが、下記構造式(6)〜(8)で示される化合物がより好ましい。
Figure 0004709028
本発明に用いられる、一般式(2)で表される可逆性顕色剤は、特開平7−179043号公報等に記載の方法により容易に製造することができる。また、1種または2種以上を併用して使用してもよく、電子供与性染料前駆体に対する一般式(2)の可逆性顕色剤の使用量は、5〜5000質量%、好ましくは10〜3000質量%である。
本発明に用いられる前記一般式(3)で示される可逆性顕色剤において、m+nは21以上29未満の整数を示すが、特にmが5〜11の整数であり、かつnが13〜17の整数である、例えば下記構造式(9)〜(14)で示される化合物がより好ましい。
Figure 0004709028
Figure 0004709028
本発明に用いられる一般式(3)で表される可逆性顕色剤は、特開平10−67726号公報等に記載の方法により容易に製造することができる。また、1種または2種以上を併用して使用してもよく、電子供与性染料前駆体に対する一般式(3)の可逆性顕色剤の使用量は、5〜5000質量%、好ましくは10〜3000質量%である。
本発明の可逆性感熱記録材料において、可逆性感熱記録層には、昨今可逆性感熱記録材料に求められる高速消去印字に対応するため、上述の電子供与性染料前駆体及び可逆性顕色剤に加えて、特許第3544426号公報等に記載されている下記一般式(15)で示される尿素化合物を消色促進剤として添加することができる。
Figure 0004709028
(一般式(15)中、Aは尿素結合と直接結合する窒素原子を有する二置換の非環状または環状アミノ基を表す。Rは炭素数1〜24の炭化水素基を表す。)
一般式(15)で表される化合物において、Aは好ましくは尿素結合と直接結合する窒素原子を有する二置換の非環状アミノ基、または窒素原子含有5及び6員環の複素環であり、複素環の場合、環中の窒素原子は尿素結合と直接結合している。複素環の具体例としては、5員環のものとしてピロリジン環、イミダゾリジン環、チアゾリジン環、ピロール環、イミダゾール環及びピラゾール環等、6員環のものとして、ピペリジン環、モルホリン環、チオモルホリン環及びピペラジン環等を挙げることができる。更に、上記非環状アミノ基及び複素環は低級アルキル基、アラルキル基、アリール基及び水酸基等で置換されていてもよい。また、Rは好ましくは炭素数8〜24のアルキル基を表し、基中に芳香環を含んでもよいが、ヘテロ原子を含有する置換基を有しない。
一般式(15)で表される化合物の具体例としては次の化合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
Aが尿素結合と直接結合する窒素原子を有する二置換の非環状アミノ基である例としては、1,1−ジメチル−4−オクタデシルセミカルバジド、1,1−ジエチル−4−ドデシルセミカルバジド、1,1−ジプロピル−4−ドコシルセミカルバジド、1−エチル−1−メチル−4−テトラデシルセミカルバジド等を挙げることができる。
また、Aが尿素結合と直接結合する窒素原子を有する含窒素五員環である例としては、N−(1−ピロリジニル)−N´−ドデシル尿素、N−〔1−(3−メチル)イミダゾリジニル〕−N´−ドデシル尿素、N−(3−チアゾリジニル)−N´−オクタデシル尿素、N−(1−ピロリル)−N´−ヘキサデシル尿素、N−(1−イミダゾリル)−N´−エイコシル尿素、N−(1−ピラゾリル)−N´−テトラデシル尿素等を挙げることができる。
更に、Aが尿素結合と直接結合する窒素原子を有する含窒素六員環である例としては、N−(1−ピペリジル)−N´−オクタデシル尿素、N−(1−ピペリジル)−N´−ドデシル尿素、N−〔1−(2,6−ジメチル)ピペリジル〕−N´−ヘキサデシル尿素、N−(1−モルホリニル)−N´−オクタデシル尿素、N−(1−モルホリニル)−N´−ドコシル尿素、N−〔4−(2,6−ジメチル)モルホリニル〕−N´−ヘプタデシル尿素、N−(4−チオモルホリニル)−N´−エイコシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N´−オクタデシル尿素、N−〔1−(4−メチル)ピペラジニル〕−N´−ドコシル尿素、N−(1−ピペラジニル)−N´−テトラデシル尿素等を挙げることができる。
一般式(15)で表される消色促進剤の好ましい使用量は、前記一般式(2)もしくは(3)で表される可逆性顕色剤に対し0.1質量%以上1000質量%以下であり、より好ましくは0.5質量%以上200質量%以下である。更に、印字画像の耐熱保存性を考慮すれば、1質量%以上100質量%以下が最も好ましい。また、一般式(15)表される化合物は、単独でも2種以上を併用し混合しても用いることができる。
本発明の可逆性感熱記録材料を製造する方法の具体例としては、電子供与性染料前駆体と可逆性顕色剤とを、所望により消色促進剤とともに支持体上に塗布して可逆性感熱記録層を形成する方法を挙げることができる。
電子供与性染料前駆体と可逆性顕色剤とを、所望により消色促進剤とともに可逆性感熱記録層に含有させるための塗液作製方法としては、各々の化合物を単独で溶媒に溶解もしくは分散媒に分散してから混合する方法、各々の化合物を混ぜ合わせてから溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法、各々の化合物を加熱溶解し均一化した後冷却し、溶媒に溶解もしくは分散媒に分散する方法等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。分散時には必要に応じて分散剤を用いてもよい。水を分散媒として使う場合の分散剤としては、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子や各種の界面活性剤が利用できる。水系の分散の際は、エタノール等の水溶性有機溶媒を混合してもよい。この他に炭化水素類に代表される有機溶媒が分散媒の場合は、レシチンや燐酸エステル類等を分散剤に用いてもよい。
また、可逆性感熱記録層の強度を向上する等の目的でバインダーを可逆性感熱記録層中に添加することも可能である。バインダーの具体例としては、デンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸3元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性高分子、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス類を挙げることができる。これらのバインダーの役割は、組成物の各素材が印字、消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。
最近になって、プリペイドカード、ストアドカードといった付加価値の高い可逆性感熱記録材料が用いられることが多くなり、それに伴い、耐熱性、耐水性、更に接着性といった高耐久品が要求されるようになってきている。このような要求に対しては、硬化性樹脂は特に好ましく、硬化性樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等を挙げることができる。
熱硬化性樹脂を適用する場合は熱硬化性樹脂とともに硬化剤(架橋剤)を含む液を塗工、成膜した後に熱により硬化(架橋)させる。熱硬化性樹脂の具体例としては、従来より公知の各種のエポキシ樹脂、尿素樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、飽和ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。また熱硬化性樹脂として、下記に具体例を挙げるポリオール樹脂を用いることができる。またこれらの熱硬化性樹脂に使用される硬化剤は、有機酸類、アミン類、イソシアネート類、エポキシ類、フェノール類等を挙げることができるが、熱硬化性樹脂の種類により好適な反応性のものを選定すれば良い。特にこれらの中で、特開平10−230680号公報、同11−58963号公報、特開2003−127545号公報等に記載の、ポリオール樹脂をイソシアネート化合物で熱硬化して得られる架橋樹脂が好ましい。
本発明の可逆性感熱記録材料に用いることのできるポリオール樹脂の具体例としては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオール、アルキドポリオール等を挙げることができる。
ポリエステルポリオールとは多塩基酸と多価アルコールとの縮合物のうち水酸基を有するものであって、これらに使用される多塩基酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多塩基酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、ダイマ酸等の脂肪族多塩基酸があり、また、これらの多塩基酸から得られる酸無水物も同様に用いられる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジグリセロール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ジアセトングリコール、ヘキサントリオール等の低分子量のポリオールの他、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の高分子量ポリオールも用いられる。これらから得られるポリエステルポリオールの他、ヒドロキシカルボン酸、もしくはその環状ラクトンの縮合物もしくは開環重合、例えばブチロラクトンポリオール、カプロラクトンポリオール等がある。
ポリエーテルポリオールとは主鎖がエーテル結合からなる高分子であって、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコールの他、これらの分岐状エステル等がある。
アクリルポリオールとは、アクリル酸、メタアクリル酸およびそれらのエステルの共重合体であって、水酸基を含むものを言うが、水酸基を含む共重合成分としては、アクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、メタアクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、アリルアルコール等が用いられる。アクリル酸、メタアクリル酸およびそれらのエステル以外の共重合成分としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、アクリルアミド、メタアクリルアミドおよびその誘導体、酢酸ビニル、無水マレイン酸等を挙げることができる。
その他にも、水酸基含有のフルオロオレフィンのようなフッ素含有ポリオール、水酸基末端のポリブタジエン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレン、ポリウレタンポリオール等が利用できる。さらには、低分子量のポリオール、例えばジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、1,4−シクロヘキサジオール、1,4−ジヒドロキシベンゼン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等の脂肪族、脂環族、芳香族多価アルコールもしくは多価フェノールまたはこれらの縮合物を反応性希釈剤として用いることができる。
ポリオールと混合使用されるイソシアネート化合物としては、これまで知られている各種のものを使用することができる。例えば、フェニレンジイソシアネート(PDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4,4′−ジイソシアネートジフェニルメタン(MDI)等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート(XDI)等の芳香族脂肪族ジイソシアネート、水添TDI、水添XDI、水添MDI、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族もしくは脂環族ジイソシアネートおよびこれらの誘導体であるポリオール付加物、ビュレット型、イソシアヌレート型、アダクト型などの3官能以上のポリイソシアネートの他、イソシアネートを含む各種のオリゴマー、ポリマーが挙げられる。使用されるポリオールとイソシアネート化合物の混合比は任意でよいが、所期の効果をよく発現するためにはポリオールの水酸基とイソシアネート化合物のイソシアネート基の当量比OH/NCOが0.1〜5.0の間で使用するのが好ましい。
ポリオールとイソシアネート化合物の混合物は、それぞれが液状の場合はそのままの混合物で用いてもよいが、さらにイソシアネート化合物と非反応性の溶剤で希釈して使用することもできる。使用できる溶剤としては、バインダー樹脂を溶解し、かつ染料や可逆顕色剤を分散・溶解させるものが好ましい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、ジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル等のエステル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等の芳香族炭化水素類、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化水素類、ペンタン、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等のものが使用でき、イソシアネートと反応性のある活性水素を有しない有機溶媒を用いることが好ましい。また、上記ポリオールとイソシアネート化合物の硬化反応は、反応温度10〜180℃が好ましく、50〜160℃がより好ましい。反応時間は、0.1〜100時間が好ましい。なお、反応温度が低い場合は、長時間を要し、高温では短時間で済むことは言うまでもない。
可逆性感熱記録層におけるバインダーの使用量としては、可逆性感熱記録層全質量に対するバインダー成分の質量百分率が35%以上65%以下の範囲内であることが好ましい。この範囲より大きくなると著しく発色濃度が低下し、逆にこの範囲より小さくなると、可逆性感熱記録層の耐熱性や機械的強度が低下し、層の変形や発色濃度の低下が起きる。可逆性感熱記録層におけるバインダー成分の質量百分率は、40%以上60%以下がより好ましく、45%以上55%以下が特に好ましい。
可逆性感熱記録層の膜厚は該可逆性感熱記録層の組成と所望発色濃度により決定されるものであり、具体的には、0.5〜20μmの範囲が好ましく、3〜15μmがより好ましい。
また、バインダー成分として熱硬化性樹脂を用いる場合、可逆性感熱記録層の形成に際しては、電子供与性染料前駆体や可逆性顕色剤等の組成物を熱硬化性樹脂及び硬化剤と共に混合した分散液を基材上に塗工するが、必要に応じて、熱硬化性樹脂及び硬化剤と非反応性の溶剤で希釈して使用することもできる。使用できる溶剤としては、バインダー樹脂を溶解し、且つ電子供与性染料前駆体や可逆性顕色剤等の組成物を分散・溶解させるものが好ましい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステル系、ジエチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、グリコールジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン等の芳香族炭化水素系、メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クレゾール等の塩素化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ペンタン、ヘキサン等のものが使用でき、これに限定されるものではないが、活性水素を有しない有機溶媒を用いることが好ましい。
紫外線硬化性樹脂を適用する場合の紫外線硬化性樹脂の具体例としては、例えば特開平6−344672号公報に記載されているようなエチレン性不飽和結合を有する化合物がある。これらの化合物の紫外線による硬化を効率よく進めるために、トリクロロアセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール等の光反応開始剤を使用できる。
本発明の可逆性感熱記録材料に用いられる支持体としては、紙、不織布、織布、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン等の合成樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂をラミネートした紙、合成紙、金属箔、ガラス等、あるいはこれらを組み合わせた複合シートが挙げられ、これらを目的に応じて任意に用いることができるが、これらに限定されるものではない。またこれらは不透明、半透明あるいは透明のいずれであってもよい。地肌を白色その他の特定の色に見せるために、白色顔料や有色染顔料や気泡を支持体中または表面に含有させてもよい。特にフィルム類等の支持体に水性塗布を行う場合で支持体の親水性が小さく可逆性感熱記録層の塗布困難な場合は、コロナ放電等による表面の親水化処理を行ってもよく、またバインダーに用いるのと同様の水溶性高分子類を、支持体表面に塗布するなどの易接着処理してもよい。
本発明の可逆性感熱記録材料の層構成は、可逆性感熱記録層のみであってもよい。必要に応じて、可逆性感熱記録層上に保護層を設けることもまた、可逆性感熱記録層と支持体の間に水溶性高分子や白色ないし有色染顔料や中空粒子のいずれか1つ以上を含む中間層を設けることもできる。この場合、保護層及び中間層は、2層ないしは3層以上の複数の層から構成されていてもよい。可逆性感熱記録層も各成分を一層ずつに含有させたり層別に配合比率を変化させたりして2層以上の多層にしてもよい。更に、可逆性感熱記録層、保護層、中間層及び可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面に、電気的、光学的、磁気的に情報が記録可能な材料を含んでもよい。また、可逆性感熱記録層が設けられている面と反対側の面にブロッキング防止、カール防止、帯電防止を目的としてバックコート層を設けることもできる。
なお、各層を支持体上に積層し可逆性感熱記録材料を形成する方法は特に制限されるものではなく、従来の方法により形成することができる。例えば、エアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテンコーター等の塗抹装置、平版、凸版、凹版、フレキソ、グラビア、スクリーン、ホットメルト等の方式による各種印刷機等を用いることができる。更に通常の乾燥工程の他、紫外線照射または電子線照射により各層を保持させることができる。これらの方法により、1層ずつあるいは多層同時に塗布、印刷することができる。
また、可逆性感熱記録層、保護層及び中間層には、ケイソウ土、クレー、焼成クレー、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化珪素、水酸化アルミニウム、澱粉粒、尿素−ホルマリン樹脂粒子、メラミン樹脂粒子、シリコーン粒子等の顔料や、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、酸化ポリエチレン等のワックス類を、単独もしくは2種以上含有させることができる。また、レベリング剤、分散剤、界面活性剤、蛍光染料などを1種以上含有させることもできる。
さらに、可逆性感熱記録層、保護層及び中間層には、光照射による劣化を防止するために紫外線吸収剤を含有させることができる。紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、フェニルサリシレート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸フェニルエステル系紫外線吸収剤;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、4−ドデシルオキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;2−(2′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−4′−オクトキシ)ベンゾトリアゾール、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤;2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3′−ジフェニルアクリレート等のアクリレート系紫外線吸収剤等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、または2種類以上を併用してもよい。
次に、本発明の可逆性感熱記録材料の発色及び消色方法について説明する。発色を行うには、加熱に引き続き急速な冷却が起こればよく、例えばサーマルヘッド、レーザー光等による加熱により可能である。また、加熱後ゆっくり冷却すれば消色し、例えばサーマルヘッド、熱ロール、熱スタンプ、高周波加熱、熱風、電熱ヒーター及びタングステンランプ、ハロゲンランプ等の光源などからの輻射熱等を用いることにより行うことができる。加熱に使用するレーザーとしては半導体レーザーやYAGレーザーを挙げることができるが、これらに限定されない。これらのレーザー光による加熱を効率よく行うためには、可逆性感熱記録層中に近赤外部に吸収を有する光熱変換材料を含有させるか、あるいは、光熱変換材料を含有する光熱変換層を可逆性感熱記録層に直接隣接して設けることが好ましい。近赤外部に吸収を有する光熱変換材料としては、たとえば白金、チタン、シリコン、クロム、ニッケル、ゲルマニウム、アルミニウムなどの金属または半金属の層、日本化薬(株)製のIRG002(商品名)やIRG022(商品名)等のインモニウム化合物、金属錯体化合物、シアニン色素、スクワリリウム色素、ナフトキノン色素、フタロシアニン化合物等を挙げることができるがこれらに限定されるものではない。好ましい光熱変換材料としては、光熱変換効率、溶剤への溶解性、樹脂への分散性の点でフタロシアニン化合物及び金属錯体化合物を挙げることができる。光熱変換材料は単独使用はもとより、2種類以上を混合して用いることができる。その添加量は1mg/m2〜200mg/m2が適当であり、5mg/m2〜50mg/m2が好ましい。この量より少ないと画像消去に必要なエネルギーを十分に低減できず、印字消去の繰り返し特性が劣化する。またこの量より多いと、光熱変換材料が若干なりとも有している可視部の吸収が大きくなりすぎて画像の視認性が低下することがある。
本発明の可逆性感熱記録材料の画像形成及び消去原理は未だ明確ではないが、以下の様に考えられる。無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体は、可逆性顕色剤のような電子受容性化合物と共に加熱すると電子供与性染料前駆体から電子受容性化合物への電子移動が起こり発色する。この時、電子受容性化合物分子は発色した染料分子の極めて近傍に存在していると考えられる。また、発色した染料分子から電子受容性化合物分子を引き離すと、発色した染料分子は再び電子を受け取り、発色前の電子供与性染料前駆体の状態となる。本発明の可逆性感熱記録材料は加熱により、電子受容性化合物分子と染料分子との距離を変化させ発色及び消去を行うものと考えられる。
更に詳しく説明するならば、これまでに見出されてきた可逆性顕色剤と呼ばれる電子受容性化合物の多くは、その構造の中に長鎖の炭化水素基を持つため、電子供与性染料前駆体分子との相溶性が低く、通常の状態では互いに殆ど溶け合わないと考えられる。この記録材料をある温度まで加熱した場合は、電子供与性染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子が互いに溶融し、各々自由に運動できる状態となる。この溶融状態では、電子供与性染料前駆体分子と可逆性顕色剤分子が互いにある割合で混融することにより、電子供与性染料前駆体分子から可逆性顕色剤分子に電子移動が起こり発色状態となる。この発色状態にある混融体をゆっくり冷却すると、降温するにしたがって可逆性顕色剤分子と染料分子は互いに溶け合わなくなり相分離する。この時、発色した染料分子は可逆性顕色剤分子から再び電子を受け取り、発色前の電子供与性染料前駆体分子に戻るために消色する。一方、前記混融体を急速に冷却した場合は、発色した染料分子と可逆性顕色剤分子が互いに相分離する前に、準安定な凝集構造を形成し固化する。この時、可逆性顕色剤分子は発色した染料分子の極めて近傍に存在しており、電子移動が起こったままとなるために発色状態が固定され、また固化後も発色状態が安定に保持される。
本発明の可逆性感熱記録材料が特に発色濃度に優れる理由は定かではないが、ひとつにはその発色機構に起因する原因があると考えられる。本発明の可逆性感熱記録材料においては、加熱状態により染料前駆体と可逆性顕色剤が溶融状態となって混合し、発色状態の複合体を形成する。加熱を停止した後、急速に冷却すると発色状態が保持されたまま室温に至り、発色した画像となる。また、序々に冷却した場合には、冷却の過程で染料前駆体と可逆性顕色剤が相分離を起こして複合体が崩壊し、発色状態が解消されて消色した画像となる。つまり、加熱により形成された発色状態が解消されるか否かは、加熱後の冷却速度に依存する。
一方、発色状態である染料前駆体と可逆性顕色剤の複合体について、相分離が容易か否かは、染料前駆体と可逆顕色剤の組合せにより大きく影響されるものと考えられる。つまり、相分離により非常に容易に発色状態が解消される染料前駆体と可逆性顕色剤との組合せと、非常に発色状態が解消され難い染料前駆体と可逆性顕色剤との組合せを比較した場合、一定の条件で発色濃度試験を行った結果は大きく異なることになる。前者は、発色濃度試験における冷却条件においても発色状態の大半が相分離により解消され、発色濃度が著しく低い結果となる。これと比較して後者の場合には、発色濃度試験における冷却条件では殆ど相分離による発色状態の解消が起こらず、加熱により形成された発色状態がほぼそのまま発色濃度に寄与し、非常に高い発色濃度を示す結果となる。
このように、一定条件下での印字試験による発色濃度の評価では、染料前駆体と可逆性顕色剤との組合せに起因する発色状態の解消し易さが評価結果に大きな影響を与える。しかし、印字過程の冷却速度等の条件は、実用的なカードリーダーライターを想定した場合には極めて限定された設定範囲しか許容されないことは明白であり、実用機に即した印字試験状態で良好な発色状態を維持する染料前駆体と可逆性顕色剤との組合せを探索することは、実用的な可逆性感熱記録材料を開発する上で極めて重要な課題ということができる。
また、本発明の可逆性感熱記録材料が特に耐久性に優れる理由も定かではないが、ひとつには染料前駆体の化学的構造に起因する原因があると考えられる。本発明の可逆性感熱記録材料において、染料前駆体は、キサンテン環に置換しているアニリノ基のベンゼン環が、p位にメチル基を有していることを特徴としている。一般に当該ベンゼン環のo位もしくはm位に置換基がある場合、立体的障害により、p位に置換基が存在する場合と比較してキサンテン環の各原子により構成される平面とベンゼン環の平面の捩れが大きくなることが知られている。染料前駆体と可逆性顕色剤の発色状態を考えた場合、この捩れが大きくなることにより、相対的に染料前駆体の電子供与性部位と可逆性顕色剤の電子受容性部位の接近が妨げられることになる。つまり、ベンゼン環のo位もしくはm位に置換基がある捩れの大きい場合と比較して、ベンゼン環のp位に置換基を有している捩れの小さい場合には、発色状態の染料前駆体と可逆性顕色剤は相対的により強固な複合体を形成すると考えられる。このような複合体の場合には、染料前駆体の電子供与性部位と可逆性顕色剤の電子受容性部位が極めて近接しているため、外部からの要因による化学的な影響を受けにくい状態となることが考えられる。このことが本発明の可逆感熱記録材料の耐久性に優れる理由のひとつと考えられる。
また、本発明に係る染料前駆体は、キサンテン環に置換しているアニリノ基のベンゼン環がp位に置換基を有していることを特徴とするが、この置換基はメチル基に限定される。当該置換基がより炭素数が多く、メチル基よりもより大きな空間を占有する置換基であった場合、メチル基の場合と比較して染料前駆体の電子供与性部位と可逆性顕色剤の電子受容性部位の接近は阻害されることが考えられ、上記と同様な理由により耐久性においては悪い影響を与えているものと考えられる。
以下、実施例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の部数や百分率は質量基準である。
実施例1
(A)可逆性感熱塗液の作製
電子供与性染料前駆体として前記構造式を有する例示化合物(4)25部、可逆性顕色剤として前記構造式を有する例示化合物(6)100部、消色促進剤として下記(16)で示される化合物2部、ポリエステルポリオール50部(武田薬品工業(株)製タケラックU−21)及びメチルエチルケトン950部の混合物をガラスビーズと共にペイントシェーカーで5時間分散し、分散液を得た。
Figure 0004709028
(B)可逆性感熱記録層の塗工
上記(A)で得られた分散液にイソシアネート化合物76部(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートL)とメチルエチルケトン62部を加え、よく混合し可逆性感熱記録層用塗液を作製した。この塗液を用いて、厚さ250μmの白色ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに、層形成後の厚さが8μmとなる様に塗布し、120℃で3分乾燥後、さらに50℃にて48時間加温し、可逆性感熱記録層を形成した。
(C)紫外線吸収層塗液の作製
紫外線吸収剤として2−(2′−ヒドロキシ−5′−(2−ヒドロキシエチル)フェニル)ベンゾトリアゾールを80部、ポリエステルポリオール20部(武田薬品工業(株)製タケラックU−21)及びメチルエチルケトン200部の混合物をガラスビーズと共にペイントシェーカーで5時間分散し、分散液を得た。
(D)紫外線吸収層の塗工
上記(C)で得られた分散液にイソシアネート化合物70部(日本ポリウレタン工業(株)製コロネートL)を加え、よく混合し紫外線吸収層用塗液を作製した。この塗液を用いて、上記(B)で形成した可逆性感熱記録層に層形成後の厚さが2μmとなるように塗布し、120℃で3分乾燥後、さらに50℃にて8時間加温し、紫外線吸収層を形成した。
(E)保護層の塗工
上記(D)で形成した紫外線吸収層上に、ウレタンアクリレート系紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業(株)製C7−157)15部、メチルエチルケトン85部の混合液を積層塗布し、120℃で1分間乾燥した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を9m/分の搬送速度で通して硬化させ、膜厚2μmの保護層を設けて、可逆感熱記録材料を作製した。
実施例2〜12
電子供与性染料前駆体として、後掲の表1に示すように化合物(4)もしくは(5)を、可逆性顕色剤として、後掲の表1に示すように化合物(6)〜(14)のいずれかを用いた以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。
なお、化合物(4)、(5)および(6)〜(14)の構造式は前記のとおりである。
比較例1〜12
電子供与性染料前駆体として、後掲の表2に示すように化合物(4)、(17)〜(18)のいずれかを、可逆性顕色剤として、後掲の表2に示すように化合物(6)、(9)、(14)、(21)〜(24)のいずれかを用いた以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作製した。
なお、比較例1〜12で用いた電子供与性染料前駆体および可逆性顕色剤のうち、化合物(4)、(6)、(9)、(14)の構造式は前記のとおりであり、化合物(17)〜(20)および化合物(21)〜(24)の構造式は以下のとおりである。
Figure 0004709028
Figure 0004709028
実施例1〜12及び比較例1〜12で作製した可逆性感熱記録材料について、下記試験1〜4の評価を行った。
試験1(発色濃度)
実施例1〜12及び比較例1〜12で作製した可逆性感熱記録材料を、京セラ(株)製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付きの大倉電気(株)製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件で印字し、得られた発色画像の光学濃度を濃度計(マクベスRD918)を用いて各々測定した。評価基準として、発色部の濃度は、1.2以上であれば良好であると評価される。
試験2(画像の消去性)
実施例1〜12及び比較例1〜12で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ(株)製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付きの大倉電気(株)製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件で印字し、得られた発色画像を熱スタンプを用いて110、及び150℃で各々0.2秒間加熱し消去した後、試験1と同様にして各々の消去部と地肌部の光学濃度を測定し、消去部の光学濃度を地肌部の光学濃度で除した値を消去性として評価した。評価基準として、消去性は、1.00以下であれば良好であると評価される。
試験3(画像の耐光性 画像安定性)
実施例1〜12及び比較例1〜12で得た可逆性感熱記録材料を、京セラ(株)製印字ヘッドKJT−256−8MGF1付きの大倉電気(株)製感熱ファクシミリ印字試験機TH−PMDを用いて印加パルス1.1ミリ秒で印加電圧26ボルトの条件で印字した。得られた発色画像を蛍光灯による2万ルックスの光に3日間暴露した後、光学濃度を測定した。光暴露後の印字部の光学濃度を光暴露前の印字部の光学濃度で除した値を画像の安定性として評価した。評価基準として、画像安定性は、1.0以上であれば良好であると評価される。
試験4(画像の耐光性 消去性)
上記試験3で得られた光暴露後の試験片の印字部を、熱スタンプを用いて150℃で各々0.2秒間加熱し消去した。これらについて、試験1と同様にして各々の消去部と地肌部の光学濃度を測定し、消去部の光学濃度を地肌部の光学濃度で除した値を消去性として評価した。評価基準として、消去性は、1.10以下であれば良好であると評価される。
実施例1〜12の可逆性感熱記録材料について行った試験1〜4の結果を表1に記す。
Figure 0004709028
表1に示す結果より、実施例1〜12の可逆性感熱記録材料はいずれも高い発色濃度を有し、画像消去性も良好であった。また、画像の耐光性試験においても、光暴露後の画像安定性は変化が少なく、かつ消去性も良好であり、高い画像安定性を有していた。
比較例1〜12の感熱記録材料について行った試験1〜4の結果を表2に記す。
Figure 0004709028
表2の結果より、比較例1〜12の可逆性感熱記録材料は何れも発色濃度が1.20以下で低く、画像消去性も1.00を超える値であり不十分であった。また、画像の耐光性試験においても、光暴露後の画像安定性が1.00未満と安定性が悪く、かつ消去性はいずれも1.10を超える値であり、著しく悪い結果であった。
高コントラストで高感度な記録画像の形成と消去が多数回に渡って可能な本発明の可逆性感熱記録材料は、これを用いたICや磁気カード等の非可視情報を可視化する目的で使用され、十分な繰り返し耐久性やその他の耐環境特性により長期間使用することができる。

Claims (2)

  1. 支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより電子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、電子供与性染料前駆体として、下記一般式(1)で示される化合物を少なくとも一種含有し、かつ、可逆性顕色剤として、下記一般式(2)で示される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
    Figure 0004709028
    (一般式(1)において、R1はエチル基もしくはn−ブチル基を示す。一般式(2)において、R2は炭素数19、21もしくは23の直鎖アルキル基を示す。)
  2. 支持体上に、無色ないし淡色の電子供与性染料前駆体と、加熱後の冷却速度の違いにより電子供与性染料前駆体に可逆的な色調変化を生じせしめる可逆性顕色剤とを含有する可逆性感熱記録材料において、電子供与性染料前駆体として、下記一般式(1)で示される化合物を少なくとも一種含有し、かつ、可逆性顕色剤として、下記一般式(3)で示される化合物を少なくとも一種含有することを特徴とする可逆性感熱記録材料。
    Figure 0004709028
    (一般式(1)において、R1はエチル基もしくはn−ブチル基を示す。また、一般式(3)において、mが5〜11の整数、nが13〜17の整数を示し、m+nは21以上29未満の整数を示す。)
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