JP2023001789A - 感熱記録体 - Google Patents

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【課題】耐熱性と発色性に優れた感熱記録体を提供する。【解決手段】基材2上に、顕色剤を含有する感熱記録層3が少なくとも積層される感熱記録体1であって、顕色剤がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素及び3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]-4-メチルベンゼンスルホナートの少なくとも一方のみである。【選択図】図1

Description

本発明は、感熱記録体に関し、更に詳しくは、耐熱性と発色性に優れた感熱記録体に関する。
感熱記録体は、サーマルヘッド等の加熱によって化学反応により発色し、記録画像が得られるものであり、ファクシミリや自動券売機、科学計測機の記録用媒体としてだけではなく、小売店等のPOSシステムの感熱記録ラベルなどとして広範な用途に使用されている(例えば、特許文献1参照)。
また、感熱記録体には様々な性能が求められており、特に、食品用のラベルとして感熱記録体を使用する場合は、例えば、バーコードによる読み取り適性が良好な発色性に優れた感熱記録体が求められている。
このような感熱記録体としては、例えば、支持体上に無色ないし淡色の電子供与性のロイコ染料と電子受容性の顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録体であって、感熱記録層が、顕色剤としてスルホン化合物及びフェノール系化合物を含有し、更に、増感剤として1,2-ビス-(3-メチルフェノキシ)エタンを含有するものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002-362027号公報 特許6781356号公報
しかし、上記特許文献2に記載された感熱記録体であっても、電子レンジでの加熱に耐えうる耐熱性と発色性を両立することは困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、耐熱性と発色性に優れた感熱記録体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、第1の発明では、基材上に、顕色剤を含有する感熱記録層が少なくとも積層される感熱記録体であって、顕色剤がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素及び3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]-4-メチルベンゼンスルホナートの少なくとも一方のみであることを特徴とする。
上記構成によると、耐熱性と発色性に優れた感熱記録体を提供することができる。
また、非フェノール系の(すなわち、フェノール構造を有する化合物を含まない)顕色剤を有する感熱記録層を得ることが可能になる。
また、第2の発明では、第1の発明において、顕色剤がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素であることを特徴とする。
上記構成によると、感熱記録体の発色性をより一層向上させることができる。
また、第3の発明では、第1または第2の発明において、感熱記録層の全体に対する顕色剤の含有量が、10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする。
また、第4の発明では、第1~第3のいずれか1つの発明において、感熱記録層が、非フェノール系の保存性向上剤を含有することを特徴とする。
上記構成によると、感熱記録層が顕色剤と保存向上剤を含有する場合であっても、非フェノール系の感熱記録層を得ることが可能になる。
本発明によれば、耐熱性と発色性に優れた感熱記録体を提供することができる。
図1は、本実施形態の感熱記録体を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態の感熱記録体を説明するための断面図である。
図1に示すように、本実施形態の感熱記録体1は、シート状の基材2上に、アンダーコート層6、加熱によって発色する感熱記録層3、中間層4、及び、トップコート層5が積層された構造となっている。
基材2としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、これらの紙基材にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などの紙類、合成紙、及び不織布などの多孔質材料を用いることができる。また、透明の合成樹脂フィルム、例えば、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルムなどを用いることができる。なお、基材2の厚さは特に限定されないが、例えば、10μm~100μm程度が塗工性及び透明性に優れ、好ましい。
アンダーコート層6は、サーマルヘッドから与えられた熱の放散を防ぐ断熱性やクッション性等の機能を有するものであり、例えば、結着剤としての変性スチレンブタジエン共重合体に充填剤として中空粒子を添加させて形成されている。
そして、断熱性を有するアンダーコート層6を設けることにより、印字の感度が向上するため、サーマルヘッドの印加電圧の上昇を抑制することができ、結果として、サーマルヘッドの焼付きを抑制することができる。
なお、充填剤として、中空粒子以外を用いてもよく、例えば、焼成カオリン、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム、シリカゲル、活性白土、タルク、クレー、カオリナイト、ケイソウ土、ホワイトカーボン、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、ポリスチレン樹脂粒子、尿素-ホルマリン樹脂粒子、ポリオレフィン樹脂粒子を挙げることができる。また、これらの充填剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
感熱記録層3を形成する材料としては、加熱により発色する染料、顕色剤、結着剤、滑剤、増感剤、保存性向上剤、及び顔料などが挙げられる。
より具体的には、染料であるロイコ染料としては、例えば、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオロランや2-アニリン-3メチル-6-(N-メチル-P-トルイジノ)フルオランなどを挙げることができ、それらの粒子径は、0.1~1.0μmであることが好ましい。ここで、粒子径とは、マイクロトラックレーザー解析・散乱式粒度分析機による測定50%平均粒子径をいう。
上記の結着剤としては、例えば、変性スチレンブタジエン共重合体、変性スチレンアクリル共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、デンプン、変性デンプン、カゼイン、ゼラチン、にかわ、アラビアゴム、ポリアミド、ポリアクリルアミド、変性ポリアクリルアミド、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、スチレン-無水マレイン酸共重合体、イソブチレン-無水マレイン酸共重合体、ジイソブチレン-無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体、メチルビニル-無水マレイン酸共重合体、イソプロピレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-ブタジエン共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、アクリル酸エステル、アクリルニトリル、メチルビニルエーテルなどの水系樹脂を単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の滑剤としては、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの高級脂肪酸金属塩、パラフィン、酸化パラフィン、ポリエチレン、及び酸化ポリエチレン等を用いることができる。なお、これらの滑剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の増感剤としては、従来の感熱記録紙分野で公知のものは全て使用可能であり、特に制限されない。例えば、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン、ワックス類、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフトール誘導体、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ポリエーテル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体、好ましくは約70℃以上の融点を有するもの等を用いることができる。なお、これらの増感剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記の保存性向上剤としては、例えば、ナトリウム-2,2’-メチレンビス(4,6-ジ-t-ブチルフェニル)ホスファイト、4,4,ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、トリス(2,6-ジメチル-4-t-ブチル-3-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4-(2-メチルグリシルオキシ)-4’-ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-t-ブチルフェノール)、ジエチルチオウレア、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、及び4,4’-チオビス(6-t-ブチル-m-クレゾール)等を用いることができる。また、公知の紫外線吸収剤、界面活性剤を添加してもよい。なお、これらの保存性向上剤は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、上記の顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、ケイソウ土、タルク、カオリン、焼成カオリン、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、及び尿素-ホルマリン樹脂などの無機、ならびに有機顔料を用いることができる。なお、これらの顔料は、単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
ここで、本実施形態における感熱記録層3においては、上記の顕色剤として、下記一般式(1)で表されるN、N’-ジアリール尿素誘導体を用いる点に特徴がある。
Figure 2023001789000002
(式中、Rはアルキル基を表し、nは0~3の整数を表す。)
このN、N’-ジアリール尿素誘導体としては、例えば、下記式(2)で表されるN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素や、N,N’-ジ-[3-(p-キシレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(メシチレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(o-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(m-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素などを挙げることができる。
Figure 2023001789000003
また、本実施形態における感熱記録層3においては、上記の顕色剤として、下記一般式(3)で表される化合物を用いる点に特徴がある。
Figure 2023001789000004
(式(3)中、R~Rはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基を表す。)
この化合物としては、例えば、下記式(4)で表される3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]-4-メチルベンゼンスルホナートを挙げることができる。
Figure 2023001789000005
そして、顕色剤として、上記一般式(1)で表されるN、N’-ジアリール尿素誘導体、及び上記一般式(3)で表される化合物の少なくとも一方のみを使用することにより、感熱記録体1において、耐熱性と発色性を向上させることが可能になる。
また、上記一般式(1)で表されるN、N’-ジアリール尿素誘導体、及び上記一般式(3)で表される化合物は、非フェノール系の顕色剤であるため、非フェノール系の(すなわち、フェノール構造を有する化合物を含まない)顕色剤を含有する感熱記録層3を得ることが可能になる。
なお、上記一般式(1)で表されるN、N’-ジアリール尿素誘導体と、上記一般式(3)で表される化合物は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよいが、発色性をより一層向上させるとの観点から、上記一般式(1)で表されるN、N’-ジアリール尿素誘導体のみを使用することが好ましい。
また、感熱記録層3の全体に対する顕色剤の含有量は、10質量%以上30質量%以下が好ましい。これは、顕色剤の含有量が10質量%未満の場合は、顕色剤不足に起因して発色性が乏しくなる(光学濃度が低くなる)場合があり、顕色剤の含有量が30質量%よりも多い場合は、顕色剤過多(則ち、染料不足)に起因して発色性が乏しくなる(光学濃度が低くなる)場合があるためである。
水や油に対するバリアー性を有する中間層4は、主に、樹脂によって形成されている。この中間層4の樹脂としては、例えば、アクリル樹脂のエマルジョン、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂等の水溶性樹脂や、SBR樹脂などが挙げられる。
上記樹脂は、水溶性部分を有する樹脂、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール(PVA)樹脂、あるいは、疎水性のコア粒子を水溶性のシェルポリマーでコーティングしたコアシェル構造の樹脂、例えば、コアシェル型アクリル樹脂などを使用することにより、透明性が向上する。
コアシェル型の樹脂は、例えば、コアシェル型アクリル樹脂として、バリアスター(三井化学社製)の名称で市販されているものなどを使用することができる。
トップコート層5は、サーマルヘッドに対する感熱記録体1のマッチング性を向上させて、感熱記録層3の発色が順調に行われるようにするものであり、このトップコート層5は、結着剤中に充填剤、滑剤、架橋剤などを添加したものが用いられる。
結着剤である樹脂としては、例えば、アクリル樹脂などが挙げられる。滑剤としては、例えば、ポリエチレン、ステアリン酸亜鉛などが挙げられる。架橋剤としては、例えば、炭酸ジルコニウムなどが挙げられる。
充填剤としては、コロイダルシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ジルコニウム、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリスチレン(PS)などが挙げられる。なお、これら充填剤の粒子径は、1.0μm以下であることが好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づいて説明する。なお、本発明は、これらの実施例に限定されるものではなく、これらの実施例を本発明の趣旨に基づいて変形、変更することが可能であり、それらを発明の範囲から除外するものではない。
(実施例1~7、比較例1~2)
(感熱記録体の作製)
<アンダーコート層>
基材である坪量70g/mの上質紙(厚さ:80μm)上に、中空粒子(固形分濃度26.5%、ローペイクHP-1055:ローム・アンド・ハース・ジャパン株式会社)70質量部、変性スチレンブタジエンラテックス(固形分濃度49%)10質量部、水20質量部の割合になった組成物を混合攪拌させたアンダーコート層用塗液を塗布し、乾燥させて、乾燥時の塗布量が3.0g/mであり、厚さが5μmのアンダーコート層を形成した。
<感熱記録層>
表1に示す感熱記録層形成用の塗液を調製し、調製した感熱記録層形成用の塗液を、上述のアンダーコート層上に、塗布量が、乾燥重量で4.0g/mとなるように塗布した後、乾燥を行うことにより、アンダーコート層上に厚さが3.5μmの感熱記録層を形成した。なお、表1において、各配合材料の数値は、乾燥時における重量比率を示している。
また、配合材料として、ロイコ染料は、粒子径が0.6~0.7μmの3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオロランを使用し、顕色剤1は、上記式(2)で表されるN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素を使用し、顕色剤2は、上記式(4)で表される3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]-4-メチルベンゼンスルホナートを使用した。また、顕色剤3は、フェノール系の4-ヒドロキシフェニル(4’-n-プロポキシフェニル)スルホンを使用し、保存性向上剤1は、ウレアウレタン化合物を使用し、保存性向上剤2は、下記式(5)で表されるフェノール系のジフェニルスルホン架橋型化合物を使用した。
Figure 2023001789000006
また、増感剤は、1,2-ビス(3-メチルフェノキシ)エタン(PVA水溶液に分散させることにより固形分濃度が20%の分散液にしたもの)を使用し、結着剤は、スチレンアクリル共重合体エマルジョンを使用し、顔料として、炭酸カルシウム(ヘキサメタリン酸ナトリウム5%水溶液に分散させることにより固形分濃度が30%の分散液にしたもの)を使用し、滑剤として、ステアリン酸亜鉛エマルジョンを使用した。
<中間層>
アクリルエマルジョン(固形分濃度30%)液を、上述の感熱記録層上に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が1.6g/mであり、厚さが1.5μmの中間層を形成した。
<トップコート層>
アクリルエマルジョン(固形分濃度30%)が75質量部、炭酸カルシウムが5質量部、ポリエチレンワックス(固形分濃度40%)が10質量部、水が10質量部の割合になったものを混合攪拌させて得た液を、中間層上に塗布し、これを乾燥させて、乾燥時の塗布量が1.0g/mであり、厚さが0.9μmのトップコート層を形成した。
以上の方法により、実施例1~7、及び比較例1~2の感熱記録体を作製した。
Figure 2023001789000007
(耐熱性評価)
100gの水を収容した容器(直径:12cm、内容量:220cc)に、塩化ビニル製のラップ(厚さ:10μm)を用いて蓋をし、ラップ上に、作製した感熱記録体のサンプル(縦:3cm、横:4cm)を貼り付けた。
次に、加熱時の水蒸気が抜けるように、安全ピンを用いて、ラップに10個の貫通孔を形成した。なお、貫通孔は、サンプルの部分を避けて形成するとともに、貫通孔間の距離が均一になるように形成した。
次に、この容器を、電子レンジ(1500W)を用いて、1分間加熱し、その後、感熱記録体のサンプルにおける光学濃度(OD値)を、分光光度計(X-rite社製、商品名:eXact)を用いて測定し、蒸気の熱によるラベルの発色具合を確認した。
なお、光学濃度(OD値)が0.15以下の場合を〇(すなわち、蒸気の熱により発色せず、耐熱性が良好である)、0.15よりも大きい場合を×(すなわち、蒸気の熱により発色し、耐熱性に乏しい)とした。以上の結果を表2に示す。
(発色性評価)
作製した感熱記録体に対して、感熱紙印字試験装置(オオクラエンジニアリング社製、商品名:パルスシュミレーターTH-M2/PP)を用い、印字速度50mm/sec、印加電圧17.0kV、ヘッド抵抗値870Ω、パルス幅0.488~1.394msに設定して、印字エネルギー0.16mJ/dotの条件で印字を行い、当該印字エネルギー条件における光学濃度(OD値)を、分光光度計(X-rite社製、商品名:eXact)を用いて測定した。
そして、光学濃度(OD値)が0.30未満の場合を×(すなわち、印字エネルギーが小さい場合は発色せず、発色性が乏しい)、0.30以上0.50未満の場合を〇(すなわち、印字エネルギーが小さい場合であっても発色しており、発色性が良好である)、0.50以上の場合を◎(すなわち、印字エネルギーが小さい場合であっても発色しており、発色性が極めて良好である)とした。以上の結果を表2に示す。
Figure 2023001789000008
表2に示すように、顕色剤として、顕色剤1及び顕色剤2の少なくとも一方のみを含む実施例1~7の感熱記録体においては、耐熱性評価において、光学濃度(OD値)が0.15以下となっており、熱を加えた場合であっても、光の透過率が高く(すなわち、蒸気の熱により発色しておらず)、耐熱性に優れていることが分かる。
また、実施例1~7の感熱記録体においては、発色性評価において、光学濃度(OD値)が0.30以上となっており、印字エネルギーが小さい場合であっても光の透過率が低く(すなわち、十分に発色しており)、動的感度特性が高く、発色性(印字特性)に優れていることが分かる。
また、特に、顕色剤として顕色剤1を使用した実施例3においては、顕色剤1の代わりに顕色剤2が使用されるとともに、感熱記録層における配合材料の重量比率が実施例3と同じである実施例6に比し、印字エネルギーが小さい場合であっても、発色性が極めて優れていることが分かる。
一方、顕色剤として、顕色剤1及び顕色剤2以外の顕色剤(すなわち、顕色剤3)を含む比較例1~2の感熱記録体においては、耐熱性評価において、光学濃度(OD値)が0.15よりもかなり大きくなっており、熱を加えた場合に、光の透過率が低く(すなわち、蒸気の熱により発色してしまい)、耐熱性に劣っていることが分かる。
以上に説明したように、本発明は、バーコード等が印字される感熱記録体に、特に有用である。
1 感熱記録体
2 基材
3 感熱記録層
4 中間層
5 トップコート層
6 アンダーコート層

Claims (4)

  1. 基材上に、顕色剤を含有する感熱記録層が少なくとも積層される感熱記録体であって、
    前記顕色剤がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素及び3-[(3-フェニルウレイド)フェニル]-4-メチルベンゼンスルホナートの少なくとも一方のみであることを特徴とする感熱記録体。
  2. 前記顕色剤が前記N,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
  3. 前記感熱記録層の全体に対する前記顕色剤の含有量が、10質量%以上30質量%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱記録体。
  4. 前記感熱記録層が、非フェノール系の保存性向上剤を含有することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
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