JPH11251148A - 積層インダクタ及びその製造方法 - Google Patents

積層インダクタ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11251148A
JPH11251148A JP10066107A JP6610798A JPH11251148A JP H11251148 A JPH11251148 A JP H11251148A JP 10066107 A JP10066107 A JP 10066107A JP 6610798 A JP6610798 A JP 6610798A JP H11251148 A JPH11251148 A JP H11251148A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
conductor pattern
insulator layer
electric insulator
connection end
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10066107A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Suzuki
靖生 鈴木
Tetsuya Suzuki
徹也 鈴木
Noboru Kojima
暢 小島
Yoshinari Noyori
佳成 野寄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FDK Corp
Original Assignee
FDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FDK Corp filed Critical FDK Corp
Priority to JP10066107A priority Critical patent/JPH11251148A/ja
Publication of JPH11251148A publication Critical patent/JPH11251148A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コイルのL,Q,Z,R値を所望の範囲にす
ることのできる積層インダクタの製造方法を提供するこ
と 【解決手段】 絶縁体ブロック1の上に電気絶縁体層2
が形成され、その上にL字型の導体パターン3が印刷形
成する。次に、導体パターン3の大部分を覆うように、
電気絶縁体層2の上に電気絶縁体層10が印刷形成す
る。電気絶縁体層は、略長方形の切欠部10aが形成さ
れており、係る切欠部によって、導体パターン3の接続
端部3aが露出されている。そして、導体パターン3の
接続端部3aに一端が接続するように、電気絶縁体層1
0の上面に導体パターン5を印刷形成する。この時、切
欠部10aの周縁は、接続端部3aの導体パターン5の
形成方向の側面に接するように設定されているので、導
体パターン5の形成領域の凹凸がほとんどなく、導体パ
ターン5が不連続点などなく印刷形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導体パターンと電
気絶縁体層とを交互に印刷形成して順次積層すること
で、チップの内部に前記導体パターンがつながった螺旋
状コイルを埋め込んだ構造の積層インダクタとその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は約半巻きづつコイルを形成する従
来の積層インダクタの製造方法を示している。同図に示
すように、電気絶縁体層を印刷して所定の厚みまで重ね
たブロック(以下、単に「絶縁体ブロック」と称する)
1の上に誘電体ペーストを薄く塗って電気絶縁体層2を
形成し、その上にL字型の導体パターン3を印刷形成す
る。次に、導体パターン3の一部分を覆うように、電気
絶縁体層2の上に電気絶縁体層4を印刷形成する。係る
電気絶縁体層4は電気絶縁体層2の1/2の面積を覆う
ように形成されている。これにより、導体パターン3の
下側に形成された電気絶縁体層2と、上側に形成された
電気絶縁体層4が表面の1/2ずつ覆うことになり、基
板の長手方向に沿った中心線を境に、両側に電気絶縁体
層2,4が存在する(図7参照)。また、図示の例で
は、L字型の導体パターン3の大部分は、電気絶縁体層
4によっては覆われずに露出することになる。
【0003】次に電気絶縁体層2と電気絶縁体層4にま
たがって、これらの表面にL字型の導体パターン5を印
刷形成する。この導体パターン5の一端部分は電気絶縁
体層2の表面に露出していた導体パターン3の一端部分
とつながる。
【0004】次に、前工程で電気絶縁体層4を形成しな
かった部分を覆うように、基板の反対側の半分を覆うよ
うに電気絶縁体層6を印刷形成する。これにより、露出
していた導体パターン3の全部と、導体パターン5の接
続部分を含む一部が覆われることになる。この状態で
は、基板の長手方向に沿った中心線を境に、両側に電気
絶縁体層4,6が存在する。
【0005】次に電気絶縁体層4と電気絶縁体層6にま
たがって、これらの表面にL字型の導体パターン3′を
印刷形成する。この導体パターン3′の一端部分は電気
絶縁体層4の表面に露出していた導体パターン5の他端
部分とつながる。そして、電気絶縁体層4の形成領域の
上方を覆うようにして、電気絶縁体層4′を印刷形成
し、それ以前に形成し露出していた導体パターン5の全
部と、直前に形成した導体パターン3′の一部を覆う。
【0006】以上の積層手順を繰り返し、図8に示すよ
うに、チップ10の内部に前記導体パターンがつながっ
た所定ターン数の螺旋状コイル20を埋め込んだものを
形成し、最終的に全体を焼成する。また、チップ10の
両端部分の表面に外部電極8を印刷形成する。この外部
電極8は内部に埋め込まれた螺旋状コイル20の両端に
つながっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の積層インダクタの製造方法では、以下に示す問
題を有する。各電気絶縁体層4,6…は、図6に示すよ
うに、基板の半分ずつを覆うようになっている。従っ
て、必然的に基板の長手方向に沿った中心線上に1枚の
電気絶縁体層の境界部分が存在し、段差部Xが発生す
る。
【0008】その結果、図8(A)に示すように、次に
印刷形成する導体パターン(図示の例では導体パターン
5)は、その印刷面が電気絶縁体層2側と電気絶縁体層
4側で高さがずれているとともに、導体パターンはペー
スト状であるため、その段差部Xではなだらかな斜面と
なって持ち上がる。よって、その段差部Xでは、膜厚が
薄く、場合によってはかすれてしまうおそれもあり、所
望の膜厚、ひいてはインダクタンスを得ることができな
くなることもある。さらには、段差の程度が大きく、ス
ムーズな移行ができずに不連続点となるおそれもある。
【0009】また、先に形成した導体パターン3の一端
3aと、次に形成する導体パターン5の接続部Yは、電
気絶縁体層2側に形成される導体パターン5は、導体パ
ターン3との接続部分のみ、その形成面が高くなり、ス
ムーズなコイル形成ができなくなる。
【0010】そして、上記した段差部X,接続部Yにお
ける問題は、1ターン目のみならず、各ターンで発生す
る(図9(B)における段差部X′,接続部Y′等参
照)。
【0011】さらに、上記したように電気絶縁体層は、
交互に1/2ずつ印刷形成することから、図9(A)に
示すように、その表面が面一にならず、しかも、そのよ
うに面一にならない上から更に何層にも積層形成する
と、そのずれの程度が拡大していき、さらに顕著な問題
となる。また、そのように面一でない部分に印刷形成を
行うと、上記問題の段差部X,X′や接続部Y,Y′の
みならず、他の部分でも印刷ムラ・うねり等を生じるお
それもある。
【0012】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題点を解
決し、螺旋状コイルを構成する導体パターンを、極端に
膜厚が薄くなったり、かすれたりすることなく、導体パ
ターン同士の接続を確実に行うことができ、不連続部分
がなくスムーズなコイル形状とし、所望のL,Q,Z,
R値を得ることのできる積層インダクタ及びその製造方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために、本発明に係る積層インダクタでは、導体パタ
ーンと電気絶縁体層とを交互に印刷形成して順次積層さ
れることで、チップの内部に前記導体パターンがつなが
った螺旋状コイルを埋め込んだものが形成されたことを
特徴とする積層インダクタであって、前記電気絶縁体層
のパターン形状を、直前に形成した前記導体パターンA
における次の導体パターンBとの接続端部及びその周辺
を除いて、露出表面のほぼ全面を覆うように形成した
(請求項1)。
【0014】そして、好ましくは前記電気絶縁体層は、
前記導体パターンAの接続端部の側縁のうち、少なくと
もその電気絶縁体層の上に形成する導体パターンBの形
成側側面に接するように設けることである(請求項
2)。
【0015】上記した構造の積層インダクタを製造する
製造方法としては、例えば導体パターンと電気絶縁体層
とを交互に印刷形成して順次積層することで、チップの
内部に前記導体パターンがつながった螺旋状コイルを埋
め込んだものを形成し、最終的に全体を焼成する積層イ
ンダクタの製造方法であって、前記電気絶縁体層を印刷
形成する工程は、直前に印刷形成した導体パターンAに
おける次の導体パターンBとの接続端部及びその周辺を
除いて、露出表面のほぼ全面を覆うようなパターン形状
で印刷形成するようにする。そして、前記電気絶縁体層
の形成後に行う前記導体パターンBの印刷形成工程は、
前記導体パターンAの接続端部と接続するとともに、そ
の大部分を前記電気絶縁体層の表面に印刷形成するよう
にすることができる(請求項3)。
【0016】そして、前記電気絶縁体層を印刷形成する
工程は、前記導体パターンAの接続端部の側縁のうち、
少なくともその電気絶縁体層の上に形成する導体パター
ンBの形成側側面に接するようなパターン形状で印刷す
るようにすると、より好ましい(請求項4)。
【0017】請求項2及び4で規定した「接する」と
は、両者の側縁同士が線接触(導体パターンや電気絶縁
体層の側面は傾斜面となるため)する場合と、一部がオ
ーバーラップして面接触する場合の両方を含む。そし
て、面接触する方がより好ましい。
【0018】電気絶縁体層の表面が、導体パターンAの
接続端部側近傍にまで位置している。しかも、電気絶縁
体層は、露出表面のほぼ全面に形成されている。従っ
て、導体パターンBは、その大部分が1枚の電気絶縁体
層の表面に形成されることになる。よって、その途中に
段差部などがないので、パターンに不連続点が生じな
い。また、直前に形成した導体パターンAとの接続部を
みても、上記したように電気絶縁体層の表面が導体パタ
ーンAの接続端部近傍に位置するので、導体パターンA
の接続端部の上面に印刷された導体パターンBは、その
まますぐ近くに位置する電気絶縁体層の表面に掛け渡さ
れるようにして印刷形成される。また、接続部は膨らむ
ので電気絶縁体層による段差を吸収し、ほぼ平坦な状態
のまま電気絶縁体層側に形成されることになる。よっ
て、導体パターンBの印刷がかすれる領域を可及的に減
少させて、係る導体パターンBの膜厚自体によって連続
性を保つことができる。そして、複数の導体パターンに
よって構成される螺旋状コイルは、きれいにつながるこ
とになり、不連続点やかすれて極端に内部抵抗が大きく
なる場所もなく、内部抵抗やQ値を所望の値にすること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明においても、電気絶縁体層
と所定形状の導体パターンを交互に積層形成することに
より積層インダクタを製造するという基本構成は、従来
のものと同様である。
【0020】図1は本発明の好適な一実施の形態におけ
る製造工程を示している。同図に示すように、絶縁体ブ
ロック1の上に誘電体ペーストを薄く塗って電気絶縁体
層2が形成され、その上にL字型の導体パターン3が印
刷形成されている。この電気絶縁体層2の上面に導体パ
ターン3を形成した状態では、図3(A)に示すよう
に、導体パターン3を形成した部分のみがその厚さ分だ
け電気絶縁体層2の上面から突出した状態となる。ここ
までは、従来と同様である。
【0021】本形態における積層インダクタを構成する
電気絶縁体層の材料としては、セラミック材料が用いら
れている。セラミック材料としては、フェライトでもガ
ラスを添加し低温焼結化した誘電体材料でもよい。そし
て本例では、ホウケイ酸ガラスをアルミナに体積で7
0:30の比率に混合した誘電体材料を使用し、これに
ビヒクルとしてエチルセルロースとテレピネールと分散
剤、可塑剤を混合したものを配合し混合して、印刷用の
ペーストを作成している。
【0022】一方、導体パターンは、銀ペーストを用い
て形成した。つまり、銀を上記ビヒクルに混合すること
により導体ペースト(銀ペースト)を作成したものを使
用した。ここで、バインダーはエチルセルロース以外の
ものを用い、例えばPVBやメチルセルロースを用いる
ことができる。また、銀ペーストではなく、銀パラジウ
ムペーストでもよく、各種の材料を使用できる。
【0023】ここで本発明では、導体パターン3の一部
を覆う電気絶縁体層10のパターン形状を、直前に形成
した導体パターン3の次の接続端部3a及びその周辺を
除いて、露出している表面のほぼ全面を覆うように形成
した。つまり、従来であれば、基板のほぼ半分を覆うよ
うに誘電体を印刷形成したが、本発明では基板のほぼ全
面を覆うようにしている。そして、誘電体の未形成領域
となる切欠部10aは、電気絶縁体層10の1つの角部
を長方形状に除去した形状としている。図2さらには接
続部位を拡大して示した図3(B)から明らかなよう
に、導体パターン3の接続端部3aの一側面と、切欠部
10aの内枠とを一致させている。より好ましくは、図
3(B)に示すように、導体パターン3の接続端部3a
側面と電気絶縁体層10の内周縁(切欠部10aの枠)
の一部を重ねあわせることである。もちろん本発明で
は、このように重ねあわせるのがもっとも好ましいが、
接続端部3aの側縁と電気絶縁体層10の内周縁とを線
接触させるようにしてもよい。しかし、図4に示すよう
に、若干の隙間をあけると重ねたり、接触したりしたも
のに較べると、接続部の滑らかさが損なわれる。よって
最良の実施例としては、上記したように重ねることであ
り、次は接することである。
【0024】この時、電気絶縁体層10は、ペースト状
である程度の粘性を有しているので、導体パターン3の
厚み分は吸収され、基板1のほぼ全面を覆った電気絶縁
体層10の表面(導体パターン形成面)は平坦となる
(図2参照)。
【0025】次いで、切欠部10aから露出している導
体パターン3の接続端部3aの上面から電気絶縁体層1
0の上面にわたるように導体パターン5を印刷形成す
る。係る導体パターン5は、導体パターン3の形成方向
に対して直角に曲がる方向に連続するように形成されて
いる。そして、本形態では、係る導体パターン5がコイ
ルの約半巻きを構成するように形成されており、係る導
体パターン5は略L字型となるように形成されている。
【0026】導体パターン5の形成面は、その大部分が
電気絶縁体層10の表面となる。従って、上記したよう
に電気絶縁体層10の表面は平坦であることから、導体
パターン5の途中で従来のような段差部Xがなく、導体
パターン5は所望の膜厚で均等に形成できる。さらに、
接続部を見ても、導体パターン3aと導体パターン5の
接続部は膨らみが発生するので、ちょうど電気絶縁体層
による段差をこの膨らみでキャンセルし、表面と導体パ
ターン3の接続端部3aの上面の高さの差は、電気絶縁
体層2と電気絶縁体層10の表面の高さの差に比べると
十分に短い。しかも、電気絶縁体層10をほぼ全面に形
成したことから導体パターン3の接続端部3aの近くま
で電気絶縁体層10が位置している。その結果、図3
(C)に示すように接続端部3aの上面に乗った導体パ
ターン5は、そのまま電気絶縁体層10の表面側につな
がるように形成される。つまり、従来のように接続部で
生じていたかすれの問題も解消される。
【0027】その結果、導体パターン5は、その全体に
わたって膜厚が薄くなることを可及的に抑制され、螺旋
状コイルの内部抵抗の変化を可及的に抑えることができ
る。
【0028】また、図4(A)に示すように、導体パタ
ーン3の接続端部3aと、電気絶縁体層10の内周縁と
の間に若干の隙間Sがあった場合を想定すると、同図
(B)に示すように、導体パターン5は隙間Sのあった
部分で若干落ち込むこともあり得るが、接続端部3aの
近くに電気絶縁体層10が位置していることから、従来
のように導体パターンが電気絶縁体層2の表面にまで下
がることがない。よって、導体パターン5は、ほぼ膜厚
を均等にできる。また、隙間Sの程度と、導体パターン
5の粘性などの関係によっては、たとえ隙間Sがあった
としてもその隙間S自体を解消し、図3(C)に示すよ
うに接続部でも段差なく導体パターンを連続させること
も可能となる。換言すると、本発明で許容される隙間S
の限界は、導体パターン5の上面が接続端部近傍で極端
に落ち込んでかすれなどの悪影響を生じない範囲であ
る。
【0029】上記のような工程(図1の下から4つめま
での工程)をとることにより、導体パターン3,導体パ
ターン5が電気的に接続されて連続した1ターンのコイ
ルが構成され、各導体パターン3,5の膜厚がその全体
にわたってほぼ均一となる。
【0030】そして、導体パターン5が形成された電気
絶縁体層10の上面に、電気絶縁体層12を形成する。
係る電気絶縁体層12も、導体パターン5の接続端部5
aを露出させる切欠部12aを有している。従って、こ
の電気絶縁体層12を形成することにより、図2に示す
ように、導体パターン5の高さ分を吸収し、導体パター
ン5の形成・非形成領域に関係なく、電気絶縁体層12
の上面は平坦となる。よって、その次の工程である導体
パターン3′を形成する際には、その印刷面である電気
絶縁体層12の表面が平坦であり、しかも、接続端部5
aと電気絶縁体層12が近接配置していることから、導
体パターン3′は、不連続点を生じることなく均一でス
ムーズに形成できる。
【0031】以上の積層構造が繰り返されることによ
り、図7に示したようにチップ7の内部に各導体パター
ンがつながった所定ターン数の螺旋状コイル9を埋め込
んだ構造の積層インダクタが形成される。
【0032】そして、係る積層インダクタの製造方法で
は、前述した積層手順を繰り返し、最終的に全体を焼成
する。また、チップ7の両端部分の表面に外部電極8
(この外部電極8は内部に埋め込まれた螺旋状コイル9
の両端につながっている)を印刷形成することにより、
積層インダクタを完成させる(図8参照)。
【0033】また、電気絶縁体層を形成するに際し、誘
電体を形成しない領域として、上記した実施の形態では
切欠部10a,12aのように導体パターンの接続端部
の外周縁側を開放している。これは、本発明で重要なの
は導体パターンの接続端部の側縁のうち、次に形成する
導体パターンの形成側の位置関係が重要であり、対象と
なる側縁に誘電体が近接あるいは接触するようになって
いれば、それ以外の導体パターンの接続端部の周縁と誘
電体との位置関係は特に規定しないからである。但し、
図5に示すように、接続端部の周囲を絶縁体層で囲むよ
うに接続窓10a′としてもよい。そして、この接続窓
10a′においても重要なのは次に形成する導体パター
ンの形成側であるので、それ以外は図示するように接続
窓10a′の窓枠と導体パターンとが離れていてもよ
い。そして、その離反距離は短くても長くてもよく、さ
らには接触させていてもよい。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る積層インダ
クタでは、電気絶縁体層を露出表面のほぼ全面を覆うよ
うにしたため、その表面が平坦となり、その上に形成す
る導体パターンを不連続点などを発生させることなく印
刷形成することができる。しかも、誘電体の未形成部分
は、直前に形成した導体パターンの接続端部付近とした
ため、その接続端部と電気絶縁体層の表面とが近接す
る。よって、接続端部の上面に形成した次の導体パター
ンは、そのまま近接した電気絶縁体層の表面に印刷形成
されるので、接続部においても段差にともなう不連続点
やかすれの発生を可及的に抑制できる。
【0035】その結果、螺旋状コイルを構成する導体パ
ターンが、極端に膜厚が薄くなったり、かすれたりする
ことなく、導体パターン同士の接続を確実に行うことが
でき、不連続部分がなくスムーズなコイル形状とし、所
望のL,Q,Z,R値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施の形態を示す図である。
【図2】図1に示す工程に従って製造した積層インダク
タの中間品(誘電体12を形成した後)を示す図1のA
−A線部分の断面図である。
【図3】本実施の形態の要点を説明するための図であ
る。
【図4】変形例を説明する図3に対応する図である。
【図5】本発明の別の実施の形態を示す図である。
【図6】従来の製造プロセスを説明する図である。
【図7】従来の製造プロセスを説明する図である。
【図8】積層インダクタを示す図である
【図9】従来の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
3,3′,5 導体パターン 3a,5a 接続端部 7 チップ 9 螺旋状コイル 10,12 電気絶縁体層 10a,12a 切欠部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野寄 佳成 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電気 化学株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体パターンと電気絶縁体層とを交互に
    印刷形成して順次積層されることで、チップ(7)の内
    部に前記導体パターンがつながった螺旋状コイル(9)
    を埋め込んだものが形成されたことを特徴とする積層イ
    ンダクタであって、 前記電気絶縁体層のパターン形状を、直前に形成した前
    記導体パターンAにおける次の導体パターンBとの接続
    端部及びその周辺を除いて、露出表面のほぼ全面を覆う
    ように形成したことを特徴とする積層インダクタ。
  2. 【請求項2】 前記電気絶縁体層は、前記導体パターン
    Aの接続端部の側縁のうち、少なくともその電気絶縁体
    層の上に形成する導体パターンBの形成側側面に接する
    ように設けられていることを特徴とする請求項1に記載
    の積層インダクタ。
  3. 【請求項3】 導体パターンと電気絶縁体層とを交互に
    印刷形成して順次積層することで、チップの内部に前記
    導体パターンがつながった螺旋状コイルを埋め込んだも
    のを形成し、最終的に全体を焼成する積層インダクタの
    製造方法であって、 前記電気絶縁体層を印刷形成する工程は、直前に印刷形
    成した導体パターンAにおける次の導体パターンBとの
    接続端部及びその周辺を除いて、露出表面のほぼ全面を
    覆うようなパターン形状で印刷形成するようにし、 前記電気絶縁体層の形成後に行う前記導体パターンBの
    印刷形成工程は、前記導体パターンAの接続端部と接続
    するとともに、その大部分を前記電気絶縁体層の表面に
    印刷形成するようにしたことを特徴とする積層インダク
    タの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記電気絶縁体層を印刷形成する工程
    は、前記導体パターンAの接続端部の側縁のうち、少な
    くともその電気絶縁体層の上に形成する導体パターンB
    の形成側側面に接するようなパターン形状で印刷するよ
    うにしたことを特徴とする請求項3に記載の積層インダ
    クタの製造方法。
JP10066107A 1998-03-03 1998-03-03 積層インダクタ及びその製造方法 Withdrawn JPH11251148A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10066107A JPH11251148A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 積層インダクタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10066107A JPH11251148A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 積層インダクタ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11251148A true JPH11251148A (ja) 1999-09-17

Family

ID=13306346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10066107A Withdrawn JPH11251148A (ja) 1998-03-03 1998-03-03 積層インダクタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11251148A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027586A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Fdk Corp 積層インダクタ
JP2010040966A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Fdk Corp 積層チップ部品およびその製造方法
JP2011165705A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Fdk Corp 積層チップ部品
US9576722B2 (en) 2013-03-28 2017-02-21 Tdk Corporation Electronic component and manufacturing method thereof
JP2020198370A (ja) * 2019-06-03 2020-12-10 株式会社村田製作所 積層コイル部品

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027586A (ja) * 2005-07-20 2007-02-01 Fdk Corp 積層インダクタ
JP4721269B2 (ja) * 2005-07-20 2011-07-13 Fdk株式会社 積層インダクタ
JP2010040966A (ja) * 2008-08-08 2010-02-18 Fdk Corp 積層チップ部品およびその製造方法
JP2011165705A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Fdk Corp 積層チップ部品
US9576722B2 (en) 2013-03-28 2017-02-21 Tdk Corporation Electronic component and manufacturing method thereof
JP2020198370A (ja) * 2019-06-03 2020-12-10 株式会社村田製作所 積層コイル部品

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11273950A (ja) 積層チップコイル部品
JPH0669040A (ja) 積層チップインダクタおよびその製造方法
JPS5923458B2 (ja) 複合部品
JPH11251148A (ja) 積層インダクタ及びその製造方法
JP2002064016A (ja) 積層インダクタ
EP1347473A1 (en) Substrate-mounted common mode choke coil and method of manufacture thereof
JPH11219821A (ja) 積層型インダクタ、及びその製造方法
JPH11135351A (ja) 積層インダクタおよびその製造方法
JPH0115159Y2 (ja)
CN219181776U (zh) 电子部件
JPH11214235A (ja) 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2003338410A (ja) 積層インダクタ
JPS587609Y2 (ja) 積層トランス
JP2000021666A (ja) 積層チップインダクタの製造方法
JP2000223315A (ja) 積層チップコイル部品
JP2000003826A (ja) 積層チップコイル部品の製造方法
JP2003332132A (ja) 積層チップ部品及びその製造方法
JP2003332131A (ja) 積層インダクタ
JPS6149491A (ja) セラミツク多層配線基板
JP3146884B2 (ja) 回路部品
JPH10229015A (ja) 回路部品及びその製造方法
JPS6017895Y2 (ja) Lc複合部品
JPH11176641A (ja) 積層セラミック電子部品およびその製造方法
JP2002260926A (ja) 積層インダクタ及びその製造方法
JP2004095991A (ja) 積層インダクタ及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050510