JPH11250846A - イオン源およびそのフィラメント交換方法 - Google Patents

イオン源およびそのフィラメント交換方法

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JPH11250846A
JPH11250846A JP6444798A JP6444798A JPH11250846A JP H11250846 A JPH11250846 A JP H11250846A JP 6444798 A JP6444798 A JP 6444798A JP 6444798 A JP6444798 A JP 6444798A JP H11250846 A JPH11250846 A JP H11250846A
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Shuichi Maeno
修一 前野
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 真空に排気されたイオン源や当該イオン源を
取り付けた処理室容器の内部を大気圧に戻すことなくフ
ィラメントの交換を可能にする。 【解決手段】 フランジ付電流導入端子32とプラズマ
生成容器4の開口部52との間に、電流導入端子28及
びフィラメント6が通る開口部44、48を有する真空
弁40を設け、その側部には真空弁の真空側と大気側と
を連通させるバイパス経路と、それを開閉する補助弁と
を設け、真空弁の大気側に、フランジ付電流導入端子の
頭部を覆うように補助真空容器58を着脱可能に取り付
ける。補助真空容器は、フランジ付電流導入端子及びフ
ィラメントを内部に収納可能である。フランジ付電流導
入端子に結合してそれをフィラメントと共に抜き差しす
る操作軸60を補助真空容器に取り付け、補助真空容器
の内外を仕切るベント弁62を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば液晶ディ
スプレイの製造、被処理物に対するイオン注入、表面処
理等に用いられるものであって、フィラメントを有する
イオン源およびそのフィラメント交換方法に関し、より
具体的には、真空に排気されたイオン源や当該イオン源
を取り付けた処理室容器の内部を大気圧に戻すことなく
フィラメントの交換を可能にする手段に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来のイオン源を備えるイオン
ビーム照射装置の一例を示す概略図である。処理室容器
20にイオン源2が取り付けられており、この処理室容
器20およびイオン源2(より具体的にはそのプラズマ
生成容器4)の内部は、処理室容器20に接続された真
空排気装置22によって一括して真空に排気される。処
理室容器20内には、基板等の被処理物24が収納され
る。
【0003】イオン源2は、この例ではプラズマ閉じ込
めにカスプ磁場を用いるバケット型イオン源であり、プ
ラズマ生成容器4内に熱電子放出用の1以上のフィラメ
ント6が配置されている。プラズマ生成容器4内に所望
のガスを導入し、フィラメント6を加熱すると共にフィ
ラメント6とプラズマ生成容器4との間に直流のアーク
放電電圧を印加すると、フィラメント6とプラズマ生成
容器4との間にアーク放電が生じ、それによって導入ガ
スが電離されてプラズマ16が生成される。プラズマ生
成容器4の周りに設けた多数の永久磁石13はカスプ磁
場(多極磁場)を形成し、プラズマ16の閉じ込めに寄
与する。このプラズマ16から、1枚以上の電極を有す
る引出し電極系14によってイオンビーム18が引き出
される。このイオンビーム18は、この例では上記被処
理物24に照射されてイオン注入等の処理が行われる。
【0004】上記フィラメント6は、寿命や破損等によ
って交換する必要がある。このフィラメント6の交換を
容易にするために、このイオン源2では、実開昭63−
70651号公報にも開示されているように、2本の電
流導入端子8を一つのフランジ10に取り付けたフラン
ジ付電流導入端子12を用い、この電流導入端子8の先
端部にフィラメント6を取り付けている。
【0005】この構造によれば、プラズマ生成容器4か
らフランジ付電流導入端子12を取り外す(具体的には
引き抜く)ことによってフィラメント6の交換を行うこ
とができるので、イオン源2を解体せずに済み、フィラ
メント交換が比較的容易になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記イオン源
2では、フィラメント交換時にフランジ付電流導入端子
12を引き抜くために、当該イオン源2の内部、具体的
にはプラズマ生成容器4の内部およびそれにつながる処
理室容器20の内部を大気圧に戻す(即ちベントする)
必要がある。大気圧に戻すには、例えば処理室容器20
側からそれらの内部にベント気体(例えば清浄空気や乾
燥窒素ガス等)を徐々に導入しなければならないので比
較的長時間を要する。また、フィラメント交換後は、処
理室容器20およびイオン源2内を再び真空に排気しな
ければならず、それらの容積、特に処理室容器20の容
積が大きいので、真空排気にも長時間を要する。
【0007】また、フランジ付電流導入端子12を取り
外すとその後の開口部からプラズマ生成容器4内に大気
が入り込み、この大気に含まれている水分や埃等がプラ
ズマ生成容器4内に、ひいては処理室容器20内にも入
り込み、それらが容器内壁等に付着するので、フィラメ
ント交換後のイオン源2および処理室容器20内の真空
の立ち上がりが遅くなる。また、上記水分や埃等の存在
によって、フィラメント交換後にイオン源2の動作が安
定するまでに長時間がかかり、イオン源2の立ち上げも
遅くなる。
【0008】そこでこの発明は、真空に排気されたイオ
ン源や当該イオン源を取り付けた処理室容器の内部を大
気圧に戻すことなくフィラメントの交換を可能にするこ
とを主たる目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明に係るイオン源
の一つは、2本の電流導入端子を一つのフランジに取り
付けていてこの電流導入端子の先端部に前記フィラメン
トが取り付けられたフランジ付電流導入端子と、このフ
ランジ付電流導入端子のフランジと前記プラズマ生成容
器の開口部との間に設けられていて電流導入端子および
フィラメントが通る開口部を有する真空弁と、この真空
弁の真空側と大気側とを連通させるバイパス経路と、こ
のバイパス経路を開閉する補助弁と、前記真空弁の大気
側にフランジ付電流導入端子の頭部を覆うように着脱可
能に取り付けられるものであってフランジ付電流導入端
子およびそれに取り付けられたフィラメントを内部に収
納可能な補助真空容器と、この補助真空容器に取り付け
られていてフランジ付電流導入端子に結合してフランジ
付電流導入端子をフィラメントと共に抜き差しする操作
軸と、前記補助真空容器の内外を仕切るベント弁とを備
えることを特徴としている(請求項1)。
【0010】上記構成によれば、補助真空容器を真空弁
に取り付け、補助弁を開いてバイパス経路を経由して補
助真空容器内をプラズマ生成容器側から真空排気し、操
作軸をフランジ付電流導入端子に結合させることによっ
て、プラズマ生成容器内を大気圧に戻すことなく、フラ
ンジ付電流導入端子をフィラメントと共に補助真空容器
内に引き抜くことができる。そして、真空弁および補助
弁を閉じ、ベント弁を開いて補助真空容器内をほぼ大気
圧に戻すことによって、補助真空容器をフランジ付電流
導入端子およびフィラメントと共に取り外すことができ
る。これによって、イオン源の外部においてフィラメン
ト交換を簡単に行うことができる。
【0011】フィラメント交換後は、上記とほぼ逆の手
順によって、プラズマ生成容器内を大気圧に戻すことな
く、フランジ付電流導入端子の電流導入端子およびフィ
ラメントをプラズマ生成容器内に挿入することができ
る。
【0012】このようにして、真空に排気されたイオン
源や当該イオン源を取り付けた処理室容器の内部を大気
圧に戻すことなくフィラメントの交換を行うことができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は、この発明に係るイオン源
のフランジ付電流導入端子周りの一例を示す断面図であ
る。図2は、図1のフランジ付電流導入端子周りを右側
から見て拡大して示す断面図である。イオン源全体の構
成や当該イオン源と処理室容器との関係は、例えば図4
に示したものと同様であるのでそれを参照するものと
し、以下においては従来のイオン源との相違点を主に説
明する。
【0014】この発明に係るイオン源は、2本の電流導
入端子28を一つのフランジ30に取り付けたフランジ
付電流導入端子32を有している。フランジ30と各電
流導入端子28との間は絶縁物34によってそれぞれ電
気的に絶縁されている。また、電流導入端子28がフラ
ンジ30を貫通する部分は、図示しないパッキンによっ
て真空シールされている。両電流導入端子28の先端部
に前述したフィラメント6が着脱可能に取り付けられて
いる。両電流導入端子28の頭部にはねじ穴36がそれ
ぞれ設けられている。
【0015】このフランジ付電流導入端子32のフラン
ジ30と前述したプラズマ生成容器4の開口部52との
間に、両者30、52間を仕切る真空弁40が設けられ
ている。この真空弁40は、この例では、円筒状のハウ
ジング42内に円柱状の弁体46を矢印A、Bに示すよ
うに約90度回転可能に挿入した構造をしている。弁体
46の端部には操作レバー50が取り付けられている。
ハウジング42および弁体46は、前記電流導入端子2
8およびフィラメント6が通る(貫通する)開口部44
および48をそれぞれ有している。80〜88は真空シ
ール用のパッキン(例えばOリング)である。図1およ
び図2は真空弁40の開状態を示しており、弁体46を
図示状態から矢印B方向に約90度回転させると、長円
形状のパッキン80が開口部44の上部を塞いで閉状態
になる。
【0016】この真空弁40の上面には、複数本(例え
ば4本)の固定兼ガイドピン54が立設されており、フ
ランジ30の穴31をこの固定兼ガイドピン54に通し
て固定ねじ56を締め付けることによって、フランジ付
電流導入端子32を真空弁40に固定することができ
る。図1はこの固定ねじ56を取り外した状態を示し、
図3はそれを取り付けた状態を示す。
【0017】真空弁40の側部には、この例では図2に
示すように、当該真空弁40の真空側と大気側とを、即
ち真空排気されるプラズマ生成容器4の開口部52につ
ながる側とハウジング42の外部の大気側とを連通させ
るバイパス経路70が設けられている。このバイパス経
路70の一端はハウジング42の開口部44を経由して
プラズマ生成容器4の開口部52に連通しており、他端
はハウジング42の上面に連通している。弁体46に
も、この例のようにバイパス経路70の一部を構成する
穴71を設けておくのが好ましく、そのようにすればバ
イパス経路70のコンダクタンスをより高めることがで
きる。
【0018】真空弁40の側面部には、この例では図2
に示すように、上記バイパス経路70を開閉する補助弁
72が設けられている。この補助弁72は、ハウジング
74内に矢印E、Fに示すように前後動可能に収納され
た弁体76を有している。つまみ78を左右に回すこと
によって、弁体76を上記のように動かすことができ
る。弁体76を矢印F方向に前進させると、弁体76に
取り付けられたパッキン87がバイパス経路70を塞ぐ
のでバイパス経路70は閉になり、弁体76を矢印E方
向に後退させると、バイパス経路70はハウジング74
内の空間を通してつながるのでバイパス経路70は開に
なる。
【0019】真空弁40の大気側に、かつフランジ付電
流導入端子32の頭部を覆うように、補助真空容器58
が着脱可能に取り付けられる。この補助真空容器58の
下端面と真空弁40の上面との間は前記パッキン85に
よって真空シールされる。図1および図2は補助真空容
器58を取り付けた状態を示し、図3は補助真空容器5
8を取り外した状態を示す。この補助真空容器58は、
フランジ付電流導入端子32およびそれに取り付けられ
たフィラメント6を、後述するようにしてそれらを矢印
C方向に引き抜いた時に、それらを内部に収納可能な長
さLを有している。即ち、フランジ付電流導入端子32
の先端部にフィラメント6を取り付けたものの全長より
も内部の長さLを長くしている。
【0020】この補助真空容器58は、この例では、図
2に示すように、四つ(図2ではその内の二つが表され
ている)の固定金具90によって真空弁40に着脱可能
に取り付けられる。各固定金具90は、真空弁40の側
面部に取り付けられたフック92と、それに係合するリ
ンク94と、矢印G、Hのように開閉することによって
リンク94の係合を強めたり外したりするレバー96と
を有している。
【0021】補助真空容器58には、その天井部を貫通
していて矢印C、Dに示すように抜き差し可能に操作軸
60が取り付けられている。この貫通部は前述したパッ
キン86によって真空シールされている。この操作軸6
0の先端部は、フランジ付電流導入端子32に結合可能
である。具体的にはこの例では、前述したように各電流
導入端子28の頭部にねじ穴36を設けており、その内
の一方のねじ穴36に操作軸60の先端部の雄ねじ部が
螺合可能である。図1および図2は螺合した状態を示
す。その状態で操作軸60を矢印C、Dに示すように抜
き差しすることによって、フランジ付電流導入端子32
をフィラメント6と共に抜き差しすることができる。勿
論その場合は前記固定ねじ56は外しておく。
【0022】補助真空容器58の側面部には、当該補助
真空容器58の内外を仕切るベント弁62が設けられて
いる。この例ではこのベント弁62を通して補助真空容
器58内にベント気体64を導入することができる。こ
のベント気体64は、単なる大気でも良いし、清浄空気
や乾燥窒素ガス等でも良い。
【0023】更にこの例では、補助真空容器58内のベ
ントや真空排気の状態確認用に、補助真空容器58の側
面部に、補助真空容器58内の圧力を計測する圧力計6
6を取り付けている。但しこの圧力計66を設けるか否
かは任意である。
【0024】なお、このイオン源では、図3に示すよう
に、フランジ付電流導入端子32の頭部に、着脱可能な
水冷ブロック100を取り付けて、フランジ付電流導入
端子32の冷却を行うことができるようにしている。こ
の図3では、前述した補助真空容器58は取り外してい
る。また固定ねじ56は締め付けている。水冷ブロック
100は、両電流導入端子28の頭部に、前記ねじ穴3
6およびそれに螺合する固定ねじ110を用いて着脱可
能に取り付けられる二つの水冷端子102と、この水冷
端子102にそれぞれ接合された水冷パイプ104と、
両水冷パイプ104間を接続して冷却水106を流す絶
縁パイプ108とを有している。一方の水冷パイプ10
4から冷却水106が供給され、他方の水冷パイプ10
4から排出される。また、この例では、各水冷端子10
2に、フィラメント6への給電用のリード線112がそ
れぞれ取り付けられている。
【0025】図3の状態で、このイオン源を動作させて
イオンビーム18(図4参照)の引き出しを行うことが
できる。
【0026】なお、一つのプラズマ生成容器4内に複数
本のフィラメント6を設ける場合は、各フィラメント6
について上記のような構造を採用すれば良い。その場
合、補助真空容器58およびそれに取り付けられた操作
軸60、ベント弁62、圧力計66、更には図5に示す
例の真空ポンプ116等は、各フィラメント6用にそれ
ぞれ設けても良いし、一つのものを共用するようにして
も良い。
【0027】フィラメント6の交換は、例えば次の工程
で行う。
【0028】まずこの例では、図3に示した水冷ブロッ
ク100をフランジ付電流導入端子32の頭部から取り
外す。これによって、水冷ブロック100およびそれに
接続された水冷パイプ104やリード線112が邪魔に
ならなくなるので、補助真空容器58の取り付けが可能
になる。
【0029】次にフランジ付電流導入端子32を固定し
ている固定ねじ56を取り外す。これによって、真空弁
40に対するフランジ付電流導入端子32の固定が解除
され、フランジ付電流導入端子32の引き抜きが可能に
なる。なお、固定ねじ56を取り外しても、フランジ付
電流導入端子32のフランジ30は真空弁40の内外の
圧力差(ほぼ大気圧)によって真空弁40側に押し付け
られているので、真空漏れは生じない。
【0030】次に図1および図2に示すように、補助真
空容器58を真空弁40の大気側、すなわち上部に、フ
ランジ付電流導入端子32の頭部を覆うように取り付け
る。この取り付けには前述した固定金具90を使用す
る。これによって、補助真空容器58の内部は外部の大
気側と隔離される。
【0031】次に補助弁72を開いてバイパス経路70
を経由して、補助真空容器58内を、真空排気されたプ
ラズマ生成容器4側から真空排気する。即ち、プラズマ
生成容器4内は、前述した(図4参照)処理室容器20
と共に真空排気装置22によって真空排気されているの
で、補助弁72を開くことによって、補助真空容器58
内はバイパス経路70を経由してプラズマ生成容器4側
から真空排気される。これによって、フランジ付電流導
入端子32の外側と真空弁40の内側との圧力差が殆ど
なくなるので、フランジ付電流導入端子32を操作軸6
0によって簡単に引き抜くことが可能になる。その場
合、補助真空容器58の容積は、前述したように、フィ
ラメント6を取り付けたフランジ付電流導入端子32を
内部に引き抜くことができれば良いので、プラズマ生成
容器4および処理室容器20の合計容積よりも遙かに小
さくて済む。従ってこの補助真空容器58内の真空排気
は、従来例のようにプラズマ生成容器4内および処理室
容器20内を真空排気する場合に比べて、遙かに短時間
で行うことができる。
【0032】次に操作軸60を補助真空容器58内に矢
印D方向に挿入してその先端部を電流導入端子28の頭
部のねじ穴36に螺合させて、当該操作軸60とフラン
ジ付電流導入端子32とを結合させる。図1および図2
は、例えばこの状態を示している。
【0033】次に操作軸60を矢印C方向に引き抜くこ
とによって、その先端部に結合されたフランジ付電流導
入端子32をフィラメント6と共に補助真空容器58内
に引き抜く(抜き出す)。このフランジ付電流導入端子
32の引き抜きによって、真空弁40を閉じることが可
能になる。なお、フランジ付電流導入端子32をこのよ
うに引き抜いても、前述したように先に補助真空容器5
8を被せてその内部を真空排気しているので、真空弁4
0内ひいてはプラズマ生成容器4および処理室容器20
内に大気が流入することはない。
【0034】次に真空弁40および補助弁72を閉じ
る。これによって、補助真空容器58内とプラズマ生成
容器4内とは完全に仕切られる。
【0035】次にベント弁62を開いて補助真空容器5
8内にベント気体64を導入して補助真空容器58内を
ほぼ大気圧に戻す(即ちベントする)。これによって補
助真空容器58の取り外しが可能になる。このベント
も、補助真空容器58の容積が小さいので、従来例のよ
うに処理室容器20およびプラズマ生成容器4内をベン
トする場合に比べて、遙かに短時間で行うことができ
る。またベント気体64の消費も遙かに少なくて済む。
【0036】次に、前述した固定金具90を外して、補
助真空容器58をフランジ付電流導入端子32およびフ
ィラメント6と共に真空弁40から取り外す。そしてフ
ィラメント6の交換やその他の必要な部材の交換等を行
う。この作業は、イオン源の(具体的にはそのプラズマ
生成容器4の)外部で行うので、必要な作業を簡単に行
うことができる。
【0037】フィラメント6の交換等の作業が終了した
ら、上記とほぼ逆の工程を進める。即ち、まず補助真空
容器58をフランジ付電流導入端子32およびフィラメ
ント6と共に真空弁40に取り付ける。この取り付けに
は固定金具90を用いる。
【0038】次にベント弁62を閉じた状態で補助弁7
2を開いて、バイパス経路70を経由して、補助真空容
器58内をプラズマ生成容器4側から上記と同様にして
真空排気する。なおこの場合、補助弁72の代わりに真
空弁40を徐々に開いても良い。
【0039】次に真空弁40を開き、その状態で、操作
軸60を矢印D方向に挿入して、フランジ付電流導入端
子32の電流導入端子28の先の方の部分およびフィラ
メント6を真空弁40の開口部44、48を通してプラ
ズマ生成容器4内に挿入すると共に、フランジ付電流導
入端子32のフランジ30を真空弁40の上部に当接さ
せて真空弁40の大気側を封止する。このとき、真空弁
40に立設した固定兼ガイドピン54がフランジ30の
挿入時のガイドの作用もする。但し固定ねじ56は未だ
取り付けない。この封止をより完全にするためには、後
述する工程によって補助真空容器58内をほぼ大気圧に
戻して大気がその圧力でフランジ30を真空弁40側に
押し付けるまで、操作軸60を矢印D方向に押し続けて
おくのが好ましい。
【0040】次に補助弁72を閉じた状態でベント弁6
2を開いて、補助真空容器58内にベント気体64を導
入して補助真空容器58内をほぼ大気圧に戻す。これに
よって補助真空容器58の取り外しが可能になる。
【0041】次に操作軸60とフランジ付電流導入端子
32との結合を解除し、補助真空容器58を操作軸60
と共に真空弁40から取り外す。
【0042】次に固定兼ガイドピン54に固定ねじ56
を取り付けかつ締め付けて、フランジ付電流導入端子3
2を真空弁40に固定する。
【0043】以上の工程によってフィラメント6の交換
作業は完了する。
【0044】その後は、この例のイオン源のように水冷
ブロック100を有している場合は、それをフランジ付
電流導入端子32の頭部に取り付ければ良い。
【0045】以上のように、上記例のイオン源において
は、補助真空容器58を用いることで、真空に排気され
たイオン源(具体的にはそのプラズマ生成容器4)およ
び当該イオン源を取り付けた処理室容器20の内部を大
気圧に戻すことなく、フィラメント6の交換を行うこと
ができる。しかもこの補助真空容器58の容積は、プラ
ズマ生成容器4および処理室容器20の合計容積よりも
遙かに小さくて済むので、この補助真空容器58のベン
トおよび真空排気を短時間で行うことができる。従っ
て、フィラメント交換に伴うベントおよび真空排気時間
を著しく短縮することが可能になる。
【0046】しかも、補助真空容器58を用いること
で、イオン源およびそれを取り付けた処理室容器20の
内部を大気に曝さなくて済むので、大気中の水分や埃等
がそれらの内部に入り込む可能性が少なく、従ってフィ
ラメント交換後のイオン源および処理室容器20内の真
空の立ち上がりが速くなると共に、フィラメント交換後
にイオン源の動作が安定するまでの時間も短くなりイオ
ン源の立ち上げも速くなる。
【0047】更に、補助真空容器58の真空排気を、バ
イパス経路70および補助弁72を設けてプラズマ生成
容器4側から行うようにしているので、補助真空容器5
8の真空排気を行う専用の配管や真空ポンプ等を設けず
に済み、装置コストを抑えることができる。しかも、補
助真空容器58の真空排気作業は、補助弁72を開くだ
けで良く、配管の接続や真空ポンプの起動等の煩雑な作
業が不要なので、排気作業を迅速に行うことができる。
【0048】もっとも、上記例のイオン源のようにバイ
パス経路70および補助弁72を設ける代わりに、図5
に示す例のように真空ポンプ116等を設けて、この真
空ポンプ116を用いて補助真空容器58内を真空排気
するようにしても良い。その場合、補助真空容器58の
取り外しに対応することができるように、補助真空容器
58に弁114を取り付け、この弁114と真空ポンプ
116との間を配管118で接続しておき、補助真空容
器58の取り外し時は、例えば、この配管118と弁1
14との間を切り離せば(接続を取り外せば)良い。
【0049】図5の例のように構成した場合のフィラメ
ント6の交換は、例えば次の工程で行う。なお、図5に
記載した構成以外は、図1〜図4を参照するものとす
る。
【0050】まずこの例でも、図3に示した水冷ブロッ
ク100をフランジ付電流導入端子32の頭部から取り
外す。これによって、水冷ブロック100およびそれに
接続された水冷パイプ104やリード線112が邪魔に
ならなくなるので、補助真空容器58の取り付けが可能
になる。
【0051】次にフランジ付電流導入端子32を固定し
ている固定ねじ56を取り外す。これによって、真空弁
40に対するフランジ付電流導入端子32の固定が解除
され、フランジ付電流導入端子32の引き抜きが可能に
なる。なお、固定ねじ56を取り外しても、フランジ付
電流導入端子32のフランジ30は真空弁40の内外の
圧力差(ほぼ大気圧)によって真空弁40側に押し付け
られているので、真空漏れは生じない。
【0052】次に図1および図2に示すように、補助真
空容器58を真空弁40の大気側、すなわち上部に、フ
ランジ付電流導入端子32の頭部を覆うように取り付け
る。この取り付けには前述した固定金具90を使用す
る。これによって、補助真空容器58の内部は外部の大
気側と隔離される。
【0053】次に図5に示す弁114を開いて、補助真
空容器58内を真空ポンプ116によって真空排気す
る。その場合、弁114と配管118との接続を切って
いる場合は、勿論、真空排気に先立ってそれを接続して
おく。この真空排気によって、フランジ付電流導入端子
32の外側と真空弁40の内側との圧力差が殆どなくな
るので、フランジ付電流導入端子32を操作軸60によ
って簡単に引き抜くことが可能になる。その場合、補助
真空容器58の容積は、前述したように、フィラメント
6を取り付けたフランジ付電流導入端子32を内部に引
き抜くことができれば良いので、プラズマ生成容器4お
よび処理室容器20の合計容積よりも遙かに小さくて済
む。従ってこの補助真空容器58内の真空排気は、従来
例のようにプラズマ生成容器4内および処理室容器20
内を真空排気する場合に比べて、遙かに短時間で行うこ
とができる。
【0054】次に操作軸60を補助真空容器58内に矢
印D方向に挿入してその先端部を電流導入端子28の頭
部のねじ穴36に螺合させて、当該操作軸60とフラン
ジ付電流導入端子32とを結合させる。図1および図2
は、例えばこの状態を示している。
【0055】次に操作軸60を矢印C方向に引き抜くこ
とによって、その先端部に結合されたフランジ付電流導
入端子32をフィラメント6と共に補助真空容器58内
に引き抜く(抜き出す)。このフランジ付電流導入端子
32の引き抜きによって、真空弁40を閉じることが可
能になる。なお、フランジ付電流導入端子32をこのよ
うに引き抜いても、前述したように先に補助真空容器5
8を被せてその内部を真空排気しているので、真空弁4
0内ひいてはプラズマ生成容器4および処理室容器20
内に大気が流入することはない。
【0056】次に真空弁40を閉じる。これによって、
補助真空容器58内とプラズマ生成容器4内とは完全に
仕切られる。
【0057】次にベント弁62を開いて補助真空容器5
8内にベント気体64を導入して補助真空容器58内を
ほぼ大気圧に戻す(即ちベントする)。これによって補
助真空容器58の取り外しが可能になる。このベント
も、補助真空容器58の容積が小さいので、従来例のよ
うに処理室容器20およびプラズマ生成容器4内をベン
トする場合に比べて、遙かに短時間で行うことができ
る。またベント気体64の消費も遙かに少なくて済む。
【0058】次に、前述した固定金具90を外して、補
助真空容器58をフランジ付電流導入端子32およびフ
ィラメント6と共に真空弁40から取り外す。その場
合、弁114と配管118との接続も切り離す。そして
フィラメント6の交換やその他の必要な部材の交換等を
行う。この作業は、イオン源の(具体的にはそのプラズ
マ生成容器4の)外部で行うので、必要な作業を簡単に
行うことができる。
【0059】フィラメント6の交換等の作業が終了した
ら、上記とほぼ逆の工程を進める。即ち、まず補助真空
容器58をフランジ付電流導入端子32およびフィラメ
ント6と共に真空弁40に取り付ける。この取り付けに
は固定金具90を用いる。また、弁114に配管118
を接続する。
【0060】次にベント弁62を閉じた状態で弁114
を開いて、補助真空容器58内を真空ポンプ116によ
って真空排気する。
【0061】次に真空弁40を開き、その状態で、操作
軸60を矢印D方向に挿入して、フランジ付電流導入端
子32の電流導入端子28の先の方の部分およびフィラ
メント6を真空弁40の開口部44、48を通してプラ
ズマ生成容器4内に挿入すると共に、フランジ付電流導
入端子32のフランジ30を真空弁40の上部に当接さ
せて真空弁40の大気側を封止する。このとき、真空弁
40に立設した固定兼ガイドピン54がフランジ30の
挿入時のガイドの作用もする。但し固定ねじ56は未だ
取り付けない。この封止をより完全にするためには、後
述する工程によって補助真空容器58内をほぼ大気圧に
戻して大気がその圧力でフランジ30を真空弁40側に
押し付けるまで、操作軸60を矢印D方向に押し続けて
おくのが好ましい。
【0062】次に弁114を閉じた状態でベント弁62
を開いて、補助真空容器58内にベント気体64を導入
して補助真空容器58内をほぼ大気圧に戻す。これによ
って補助真空容器58の取り外しが可能になる。
【0063】次に操作軸60とフランジ付電流導入端子
32との結合を解除し、補助真空容器58を操作軸60
と共に真空弁40から取り外す。
【0064】次に固定兼ガイドピン54に固定ねじ56
を取り付けかつ締め付けて、フランジ付電流導入端子3
2を真空弁40に固定する。
【0065】以上の工程によってフィラメント6の交換
作業は完了する。
【0066】その後は、前述したように水冷ブロック1
00を有している場合は、それをフランジ付電流導入端
子32の頭部に取り付ければ良い。
【0067】以上のように、この例のイオン源において
も、補助真空容器58を用いることで、真空に排気され
たイオン源(具体的にはそのプラズマ生成容器4)およ
び当該イオン源を取り付けた処理室容器20の内部を大
気圧に戻すことなく、フィラメント6の交換を行うこと
ができる。しかもこの補助真空容器58の容積は、プラ
ズマ生成容器4および処理室容器20の合計容積よりも
遙かに小さくて済むので、この補助真空容器58のベン
トおよび真空排気を短時間で行うことができる。従っ
て、フィラメント交換に伴うベントおよび真空排気時間
を著しく短縮することが可能になる。
【0068】しかも、補助真空容器58を用いること
で、イオン源およびそれを取り付けた処理室容器20の
内部を大気に曝さなくて済むので、大気中の水分や埃等
がそれらの内部に入り込む可能性が少なく、従ってフィ
ラメント交換後のイオン源および処理室容器20内の真
空の立ち上がりが速くなると共に、フィラメント交換後
にイオン源の動作が安定するまでの時間も短くなりイオ
ン源の立ち上げも速くなる。
【0069】なお、以上においてはいずれも、カスプ磁
場を用いるバケット型イオン源を例に説明したが、この
発明はそれに限定されるものではなく、プラズマ生成容
器内にフィラメントを配置した構造のイオン源、例えば
無磁場型イオン源、単一のマグネットコイルを用いるカ
ウフマン型イオン源等にも広く適用することができる。
【0070】
【発明の効果】以上のように請求項1または2記載の発
明によれば、補助真空容器を用いることで、真空に排気
されたイオン源および当該イオン源を取り付けた処理室
容器の内部を大気圧に戻すことなくフィラメントの交換
を行うことができる。しかもこの補助真空容器の容積
は、イオン源および処理室容器の合計容積よりも遙かに
小さくて済むので、この補助真空容器のベントおよび真
空排気を短時間で行うことができる。従って、フィラメ
ント交換に伴うベントおよび真空排気時間を著しく短縮
することが可能になる。
【0071】しかも、補助真空容器を用いることで、イ
オン源およびそれを取り付けた処理室容器の内部を大気
に曝さなくて済むので、フィラメント交換後のイオン源
および処理室容器内の真空の立ち上がりが速くなると共
に、フィラメント交換後にイオン源の動作が安定するま
での時間も短くなりイオン源の立ち上げも速くなる。
【0072】更に、補助真空容器の真空排気を、バイパ
ス経路および補助弁を設けてプラズマ生成容器側から行
うようにしているので、補助真空容器の真空排気を行う
専用の配管や真空ポンプ等を設けずに済み、装置コスト
を抑えることができると共に排気作業を迅速に行うこと
ができる。
【0073】請求項3または4記載の発明によれば、補
助真空容器を用いることで、真空に排気されたイオン源
および当該イオン源を取り付けた処理室容器の内部を大
気圧に戻すことなくフィラメントの交換を行うことがで
きる。しかもこの補助真空容器の容積は、イオン源およ
び処理室容器の合計容積よりも遙かに小さくて済むの
で、この補助真空容器のベントおよび真空排気を短時間
で行うことができる。従って、フィラメント交換に伴う
ベントおよび真空排気時間を著しく短縮することが可能
になる。
【0074】しかも、補助真空容器を用いることで、イ
オン源およびそれを取り付けた処理室容器の内部を大気
に曝さなくて済むので、フィラメント交換後のイオン源
および処理室容器内の真空の立ち上がりが速くなると共
に、フィラメント交換後にイオン源の動作が安定するま
での時間も短くなりイオン源の立ち上げも速くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るイオン源のフランジ付電流導入
端子周りの一例を示す断面図である。
【図2】図1のフランジ付電流導入端子周りを右側から
見て拡大して示す断面図である。
【図3】補助真空容器を取り外して、図1のフランジ付
電流導入端子の頭部に水冷ブロックを取り付けた状態の
例を示す断面図である。
【図4】従来のイオン源を備えるイオンビーム照射装置
の一例を示す概略図である。
【図5】この発明に係るイオン源の補助真空容器周りの
他の例を示す概略図である。
【符号の説明】
2 イオン源 4 プラズマ生成容器 6 フィラメント 20 処理室容器 28 電流導入端子 30 フランジ 32 フランジ付電流導入端子 40 真空弁 44、48 開口部 58 補助真空容器 60 操作軸 62 ベント弁 70 バイパス経路 72 補助弁 116 真空ポンプ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空に排気されるプラズマ生成容器内に
    熱電子放出用のフィラメントを配置したイオン源におい
    て、2本の電流導入端子を一つのフランジに取り付けて
    いてこの電流導入端子の先端部に前記フィラメントが取
    り付けられたフランジ付電流導入端子と、このフランジ
    付電流導入端子のフランジと前記プラズマ生成容器の開
    口部との間に設けられていて電流導入端子およびフィラ
    メントが通る開口部を有する真空弁と、この真空弁の真
    空側と大気側とを連通させるバイパス経路と、このバイ
    パス経路を開閉する補助弁と、前記真空弁の大気側にフ
    ランジ付電流導入端子の頭部を覆うように着脱可能に取
    り付けられるものであってフランジ付電流導入端子およ
    びそれに取り付けられたフィラメントを内部に収納可能
    な補助真空容器と、この補助真空容器に取り付けられて
    いてフランジ付電流導入端子に結合してフランジ付電流
    導入端子をフィラメントと共に抜き差しする操作軸と、
    前記補助真空容器の内外を仕切るベント弁とを備えるこ
    とを特徴とするイオン源。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のイオン源において、まず
    真空弁に対するフランジ付電流導入端子の固定を解除
    し、次に補助真空容器を真空弁の大気側にフランジ付電
    流導入端子の頭部を覆うように取り付け、次に補助弁を
    開いてバイパス経路を経由して補助真空容器内をプラズ
    マ生成容器側から真空排気し、次に操作軸をフランジ付
    電流導入端子に結合させてフランジ付電流導入端子をフ
    ィラメントと共に補助真空容器内に引き抜き、次に真空
    弁および補助弁を閉じ、次にベント弁を開いて補助真空
    容器内にベント気体を導入して補助真空容器内をほぼ大
    気圧に戻し、次に補助真空容器をフランジ付電流導入端
    子およびフィラメントと共に真空弁から取り外し、次に
    フランジ付電流導入端子に対するフィラメントの交換を
    行い、次に補助真空容器をフランジ付電流導入端子およ
    びフィラメントと共に真空弁に取り付け、次にベント弁
    を閉じた状態で補助弁または真空弁を開いて補助真空容
    器内をプラズマ生成容器側から真空排気し、次に真空弁
    を開いた状態で操作軸によってフランジ付電流導入端子
    の電流導入端子およびフィラメントを真空弁の開口部を
    通してプラズマ生成容器内に挿入すると共にフランジ付
    電流導入端子のフランジを真空弁に当接させて真空弁の
    大気側を封止し、次に補助弁を閉じた状態でベント弁を
    開いて補助真空容器内にベント気体を導入して補助真空
    容器内をほぼ大気圧に戻し、次に操作軸とフランジ付電
    流導入端子との結合を解除し、次に補助真空容器を操作
    軸と共に真空弁から取り外し、次にフランジ付電流導入
    端子を真空弁に固定することを特徴とするイオン源のフ
    ィラメント交換方法。
  3. 【請求項3】 真空に排気されるプラズマ生成容器内に
    熱電子放出用のフィラメントを配置したイオン源におい
    て、2本の電流導入端子を一つのフランジに取り付けて
    いてこの電流導入端子の先端部に前記フィラメントが取
    り付けられたフランジ付電流導入端子と、このフランジ
    付電流導入端子のフランジと前記プラズマ生成容器の開
    口部との間に設けられていて電流導入端子およびフィラ
    メントが通る開口部を有する真空弁と、この真空弁の大
    気側にフランジ付電流導入端子の頭部を覆うように着脱
    可能に取り付けられるものであってフランジ付電流導入
    端子およびそれに取り付けられたフィラメントを内部に
    収納可能な補助真空容器と、この補助真空容器内を真空
    排気する真空ポンプと、前記補助真空容器に取り付けら
    れていてフランジ付電流導入端子に結合してフランジ付
    電流導入端子をフィラメントと共に抜き差しする操作軸
    と、前記補助真空容器の内外を仕切るベント弁とを備え
    ることを特徴とするイオン源。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のイオン源において、まず
    真空弁に対するフランジ付電流導入端子の固定を解除
    し、次に補助真空容器を真空弁の大気側にフランジ付電
    流導入端子の頭部を覆うように取り付け、次に補助真空
    容器内を真空ポンプによって真空排気し、次に操作軸を
    フランジ付電流導入端子に結合させてフランジ付電流導
    入端子をフィラメントと共に補助真空容器内に引き抜
    き、次に真空弁を閉じ、次にベント弁を開いて補助真空
    容器内にベント気体を導入して補助真空容器内をほぼ大
    気圧に戻し、次に補助真空容器をフランジ付電流導入端
    子およびフィラメントと共に真空弁から取り外し、次に
    フランジ付電流導入端子に対するフィラメントの交換を
    行い、次に補助真空容器をフランジ付電流導入端子およ
    びフィラメントと共に真空弁に取り付け、次にベント弁
    を閉じた状態で真空ポンプによって補助真空容器内を真
    空排気し、次に真空弁を開いて操作軸によってフランジ
    付電流導入端子の電流導入端子およびフィラメントを真
    空弁の開口部を通してプラズマ生成容器内に挿入すると
    共にフランジ付電流導入端子のフランジを真空弁に当接
    させて真空弁の大気側を封止し、次にベント弁を開いて
    補助真空容器内にベント気体を導入して補助真空容器内
    をほぼ大気圧に戻し、次に操作軸とフランジ付電流導入
    端子との結合を解除し、次に補助真空容器を操作軸と共
    に真空弁から取り外し、次にフランジ付電流導入端子を
    真空弁に固定することを特徴とするイオン源のフィラメ
    ント交換方法。
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