JPH11247953A - トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具 - Google Patents

トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具

Info

Publication number
JPH11247953A
JPH11247953A JP4942598A JP4942598A JPH11247953A JP H11247953 A JPH11247953 A JP H11247953A JP 4942598 A JP4942598 A JP 4942598A JP 4942598 A JP4942598 A JP 4942598A JP H11247953 A JPH11247953 A JP H11247953A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
input
groove
disk
ball spline
jig
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP4942598A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3903574B2 (ja
Inventor
Hiroshi Ishikawa
宏史 石川
Yoshimi Ishii
義己 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP04942598A priority Critical patent/JP3903574B2/ja
Publication of JPH11247953A publication Critical patent/JPH11247953A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3903574B2 publication Critical patent/JP3903574B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Friction Gearing (AREA)
  • Automatic Assembly (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】トロイダル形無段変速装置のボールスプライン
係合部の係合溝に玉などの転動体を過不足なく容易に挿
入できる組立治具を提供する。 【解決手段】組立治具20はトロイダル形無段変速装置
のボールスプライン係合部8aを組立てる際に用いる治
具である。ボールスプライン係合部8aはボール9と入
力軸7に設けられた第1の係合溝10と入力ディスク4
aに設けられた第2の係合溝11とを備えている。第1
及び第2の係合溝10,11は対向合致した際にボール
9の外形に沿う。組立治具20は治具本体21とストッ
パ部材22と溝合わせピン23とを備えている。治具本
体21はボール9を係合溝10,11に案内する案内部
26を備えている。ストッパ部材22は溝合せピン挿入
穴31とストッパピン32とを備えている。溝合わせピ
ン23は溝合わせピン挿入穴31などに挿入されて係合
溝10,11を対向合致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車用
の変速装置として用いられるトロイダル形無段変速装置
のボールスプライン係合部の組立治具に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用変速装置として用いるト
ロイダル形無段変速装置は、互いに相対する入出力ディ
スクと、これら入出力ディスクの間に設けられたパワー
ローラと、前記入力ディスクを出力ディスクに向かって
押圧するローディングカム機構とを備えている。
【0003】入力ディスクは、駆動源によって回転駆動
される入力軸に、この入力軸と連動して回転するように
取付けられている。出力ディスクは、前記入力軸の回転
に基づく動力を取出す出力軸と連動して回転するように
設けられている。
【0004】前記パワーローラは、前記入出力ディスク
に転接自在でかつこれらの入出力ディスク間に傾転自在
に設けられている。前記ローディングカム機構は、例え
ば前記入力軸に取付けられたディスク状のカムディスク
を備えている。
【0005】前記入出力ディスクおよびカムディスクの
うち、少なくとも一つは、それぞれが取付けられた軸の
軸線方向に沿って、移動自在となっている。この移動自
在なディスクは、それぞれの軸に後述するボールスプラ
イン係合部によって取付けられている。
【0006】前記ボールスプライン係合部は、前記ディ
スクとそれぞれの軸との間に設けられかつ前記軸の軸線
方向に沿って転動自在な転動体としての玉と、前記軸の
外周面に設けられた第1の係合溝と、前記ディスクの軸
に相対する面に設けられた第2の係合溝と、を備え、前
記第1の係合溝と第2の係合溝とを対向合致させて前記
玉を挿入してなっている。尚、前記第1の係合溝と第2
の係合溝とは、対向合致した際に玉の外形に沿うように
形成されている。
【0007】前述したボールスプライン係合部を組立て
る際には、従来、まず、軸の外周面に設けられた第1の
係合溝にグリースなどの潤滑剤を塗る。この潤滑剤の粘
着力によって玉を第1の係合溝に保持し、この状態の軸
をディスクに挿入して行っていた。また、前記軸とディ
スクとを、互いの係合溝を対向合致した状態で、作業者
がこれらの係合溝に手で一つずつ玉を挿入して組立てて
いた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、潤滑
剤の粘着力によって第1の係合溝に玉を保持しながら組
立てるのでは、組立作業中において、玉にディスクの第
2の係合溝以外の部分が当たって、玉が第1の係合溝な
どから落ちてしまうことがあった。このため、前記ボー
ルスプライン係合部の組立を容易に行えなかった。
【0009】また、作業者の手によって玉を係合溝に一
つずつ挿入して組立てるのでは、所望の係合溝に玉を挿
入するのが困難でありかつ目視によって係合溝内の玉の
数を確認するのが困難であるため、係合溝内の玉に過不
足が生じる恐れがあった。このため、トロイダル形無段
変速装置の機械的な強度が低下する恐れがあった。
【0010】本発明は前記事情に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、係合溝に玉などの転動体
を過不足なく容易に挿入できるトロイダル形無段変速装
置のボールスプライン係合部の組立治具を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し目的を
達成するために、請求項1に記載の本発明のトロイダル
形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具
は、駆動源により回転駆動される入力軸と連動して回転
する入力ディスクと、前記入力軸の回転に基づく動力を
取出す出力軸と連動して回転する出力ディスクと、前記
入出力軸のうちどちらか一方に取付けられたディスク状
のカムディスクを有しかつ前記入出力ディスクを互いに
近付ける方向に前記入出力ディスクのうちすくなくとも
一方を押圧するローディングカム機構と、を備え、前記
入出力ディスクおよびカムディスクのうち少なくとも一
つが、ボールスプライン係合部によってそれぞれの軸に
取付けられ、前記ボールスプライン係合部が、前記軸の
軸線方向に沿って転動自在な転動体と、前記軸の外周面
に設けられた第1の係合溝と、前記入出力ディスクおよ
びカムディスクのうち少なくとも一つのそれぞれの軸に
相対する面に設けられかつ前記第1の係合溝に対向合致
する第2の係合溝と、を備え、かつ対向合致した前記第
1の係合溝と第2の係合溝とに前記転動体を挿入してな
るトロイダル形無段変速装置において、前記ボールスプ
ライン係合部を組立てる際に用いる治具であって、前記
係合溝に挿入される数の転動体を係合溝に案内する案内
手段を備えた治具本体と、前記第1の係合溝と第2の係
合溝とが対向合致した状態に前記ディスクと軸とを互い
に位置決めする溝合わせ部材と、を備えたことを特徴と
している。
【0012】請求項2に記載の本発明のトロイダル形無
段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具は、請
求項1に記載の組立治具において、前記転動体を前記治
具本体の案内手段に保持するストッパ部材を備えたこと
を特徴としている。
【0013】請求項3に記載の本発明のトロイダル形無
段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具は、請
求項1または請求項2に記載の組立治具において、前記
治具本体の案内手段に保持された転動体の落下を防止す
る落下防止手段を備えたことを特徴としている。
【0014】請求項1に記載の組立治具は、溝合わせ部
材が、ディスクと軸とを互いの係合溝が対向合致した状
態に位置決めし、治具本体の案内手段がこれらの係合溝
に挿入される数の転動体を案内するので、係合溝に所望
の数の転動体を挿入することができる。
【0015】請求項2に記載の組立治具は、ストッパ部
材が、係合溝に挿入される数の転動体を案内手段に一旦
保持することができる。このため、ストッパ部材の転動
体の保持を解除することによって、係合溝に所望の数の
転動体を容易にかつより確実に挿入することができる。
【0016】請求項3に記載の組立治具は、落下防止手
段が、治具本体によって保持された転動体の治具本体か
らの落下を防止するため、係合溝に所望の数の転動体を
より一層確実に挿入することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施形態を図
1及び図2を参照して説明する。図1に示すように、ト
ロイダル形無段変速装置としてのダブルキャビティ式ト
ロイダル形無段変速装置1は、駆動源(図示しない)に
より回転駆動される入力軸7の回転に基づく動力を、出
力歯車16などを介して出力軸へと取出す装置である。
【0019】トロイダル形無段変速装置1は、バリエー
タ2と、ローディングカム機構3とを備えている。バリ
エータ2は、一対の入力ディスク4a,4bと、一対の
出力ディスク5a,5bと、複数のパワーローラ6とを
備えている。
【0020】入力ディスク4a,4bは、互いに間隔有
し、かつ対向した状態で設けられている。入力ディスク
4a,4bは、それぞれ前記入力軸7と連動して回転す
るように設けられている。入力ディスク4a,4bは、
それぞれ、ボールスプライン係合部8a,8bによっ
て、前記入力軸7に取付けられている。
【0021】前記入力ディスク4a,4bが入力軸7に
取付けられるボールスプライン係合部8a,8bは、実
質的に同等の構成であるから、一方の入力ディスク4a
が取付けられるボールスプライン係合部8aを代表して
以下説明する。
【0022】ボールスプライン係合部8aは、入力軸7
の軸線Pに沿って転動自在でかつ入力ディスク4aと入
力軸7との間に前記軸線Pに沿って複数設けられた転動
体としてのボール9と、前記入力軸7の外周面に設けら
れた第1の係合溝10と、前記入力ディスク4aの入力
軸7と相対する面に設けられた第2の係合溝11とを備
えている。
【0023】前記第1および第2の係合溝10,11
は、互いに対向合致した際に前記ボール9の外形に沿う
ように形成されかつボール9を挿入自在となっている。
前記ボールスプライン係合部8aは、対向合致した第1
および第2の係合溝10,11に前記ボール9を挿入す
ることによって入力ディスク4aを入力軸7に取付ける
ようになっている。
【0024】なお、ボールスプライン係合部8aは、図
示例において、前記ボール9を軸線Pに沿って3つ設け
ているとともに、前記入力軸7の周方向に略等間隔な6
か所の係合溝10,11が設けられている。また、他方
のボールスプライン係合部8bは、図示例において、前
記ボール9を軸線Pに沿って4つ設けている。
【0025】前記入力ディスク4aは、前述したボール
9、第1及び第2の係合溝10,11とからなるボール
スプライン係合部8aによって、前記入力軸7と連動し
て回転自在となるとともに、軸線Pに沿って移動自在と
なる。
【0026】前記出力ディスク5a,5bは、前記一対
の入力ディスク4a,4bの間に、それぞれ入力ディス
ク4a,4bと対向しかつ前記入力軸7に対しては遊嵌
状態で設けられている。出力ディスク5a,5bは、互
いに同軸的に配置されかつ互いに同期して回転するよう
になっている。
【0027】出力ディスク5a,5bは、これらの出力
ディスク5a,5bと同軸的に配された出力歯車16と
連動するように設けられている。この出力歯車16は、
前記入力軸7の回転に基づく動力を取出す出力軸と連動
して回転するようになっている。
【0028】前記複数のパワーローラ6は、それぞれ、
前記入力ディスク4a,4bと、出力ディスク5a,5
bとの間に枢軸12を中心として揺動自在に支持されて
いるとともに、前記入力ディスク4a,4bと出力ディ
スク5a,5bに転接自在なパワーローラ内輪13を備
えている。
【0029】前記ローディングカム機構3は、一方の入
力ディスク4aの背面側に設けられている。ローディン
グカム機構3は、ディスク状のカムディスク14と、ロ
ーラ15とを備えている。前記ローラ15は、前記軸線
Pに対し例えば直交するなどの交差する軸線Qまわりの
回動自在となっている。ローディングカム機構3は、ロ
ーラ15が軸線Q回りに回動することによって、前記入
力ディスク4a,4bを出力ディスク5a,5bに向っ
て押圧するようになっている。
【0030】前述した構成によって、トロイダル形無段
変速装置1のバリエータ2は、ローディングカム機構3
が入力ディスク4a,4bを出力ディスク5a,5bに
向って押圧することによって、入力軸7から伝達された
回転駆動力を入力ディスク4a,4b、パワーローラ内
輪13、出力ディスク5a,5bおよび出力歯車16を
介して出力軸へと伝達することとなる。
【0031】前述した入力ディスク4aの第2の係合溝
11と入力軸7の第1の係合溝10とを互いに対向合致
させ、かつこれらの係合溝10,11にボール9を挿入
してボールスプライン係合部8aを組立てて、入力ディ
スク4aを入力軸7に組み付ける際に、図2に示すよう
なボールスプライン係合部8aの組立治具20が用いら
れる。
【0032】ボールスプライン係合部8aの組立治具2
0は、治具本体21と、ストッパ部材22と、溝合わせ
部材としての溝合わせピン23と、落下防止手段として
のリング部材24とを備えている。治具本体21は、前
記入力軸7の外径と略等しい内径の中央穴25を有する
円環状に形成されている。中央穴25には前記入力軸7
が挿入自在となっている。
【0033】治具本体21は、案内手段としての案内部
26を、周方向に等間隔に前記第1および第2の係合溝
10,11と同数設けている。それぞれの案内部26
は、案内溝27と案内穴28とを一体に備えている。
【0034】案内溝27は、前記ボール9が転動自在な
大きさの溝に形成されており、前記中央穴25に入力軸
7を挿入して治具本体21が入力軸7に取付けられた際
に、入力ディスク4aと反対側に位置する面29に開口
し、かつ治具本体21の外周面から内周側に向かって延
びて形成されている。
【0035】案内溝27は、その底面27aが、治具本
体21の外周面から内周側に向かうにしたがって徐々に
入力ディスク4aに近付くように傾斜して形成されてい
る。案内溝27の底面27aは、一つのボールスプライ
ン係合部8aの係合溝10,11に挿入される数のボー
ル9が載置できる大きさに形成されている。
【0036】案内穴28は、前記ボール9が転動自在な
大きさの穴に形成されており、前記案内溝27の内周側
の端部27bと、前述したように治具本体21が入力軸
7に取付けられた際に前記係合溝10,11に相対する
位置と、に亘って貫通している。前述した構成によっ
て、案内部26は、案内溝27の底面27aに載置され
たボール9を係合溝10,11に案内することなる。
【0037】ストッパ部材22は、前記入力軸7の外径
と略等しい内径の中央穴30を有するとともに、前記治
具本体21の外径より小さな外径の円環状に形成されて
いる。前記中央穴30には前記入力軸7が挿入自在とな
っている。
【0038】ストッパ部材22は、治具本体21が取り
付けられた状態の入力軸7を、その中央穴30に挿入し
て治具本体21とともに入力軸7に取付けられるように
なっている。この際、ストッパ部材22は、前記案内穴
28のうち少なくとも一つに向かって延び、かつ、入力
ディスク4aの反対側に位置する面と、前記治具本体2
1に相対する面とに亘って貫通した溝合わせピン挿入穴
31を設けている。
【0039】ストッパ部材22は、前記溝合わせピン挿
入穴31が設けられた以外の前記案内部26と相対する
位置にストッパピン32を設けている。ストッパピン3
2は、ストッパ部材22が入力軸7に取付けられた際
に、その先端が案内溝27の底面27aなどに当接する
ように、治具本体21と相対する面から案内溝27に向
かって突出して形成されている。
【0040】ストッパピン32は、案内溝27の底面2
7aに当接して、案内溝27に載置されたボール9を一
旦底面27a上に保持することとなる。なお、ストッパ
部材22と治具本体21とは、互いの外径の差が、入力
軸7に取付けられた際に案内溝27にボール9を挿入で
きるように形成されている。
【0041】前記溝合せピン23は、前記溝合わせピン
挿入穴31に挿入自在な棒状に形成されている。溝合わ
せピン23は、前記溝合わせピン挿入穴31に挿入され
た際に、その先端部が、案内穴28を通って治具本体2
1の入力ディスク4aに相対する端面21aから前記係
合溝10,11側に突出する。このとき、溝合わせピン
23の先端部は係合溝10,11に挿入され、入力ディ
スク4aと入力軸7とを前記係合溝10,11が対向合
致した状態に位置決めするとともに、案内溝27の底面
27aに載置されたボール9を一旦この底面27a上に
保持することとなる。
【0042】前記リング部材24は、前記治具本体21
の外径とほぼ等しい内径を有する円環状に形成されてい
るとともに、その厚みが治具本体21の厚みより厚く形
成されている。
【0043】リング部材24は、治具本体21などとと
もに入力軸7に取付けられた際に、入力ディスク4aに
相対する端面24aが前記端面21aと同一平面上に位
置した状態で、ねじ33などによって前記治具本体21
に固定されるようになっている。このとき、リング部材
24の入力ディスク4aと反対側に位置する端面24b
が、前記治具本体21の面29から突出するので、リン
グ部材24はボール9の治具本体21からの落下を防止
することとなる。
【0044】前述した構成によれば、ボールスプライン
係合部8aを組立てる際には、まず、入力ディスク4a
に、ローディングカム機構3が取付けられた入力軸7を
挿入するなどして、この入力ディスク4aを所望の位置
に配置する。
【0045】このとき、互いの端面21a,24aを同
一平面上に位置させた状態で治具本体21とリング部材
24とを固定しておく。そして、中央穴25に入力軸7
を挿入して、治具本体21を入力軸7に取付ける。さら
に、中央穴30に入力軸7を挿入して、ストッパ部材2
2を入力軸7に取付ける。この際、ストッパ部材22の
ストッパピン32を案内部26の案内溝27内に挿入し
て、その先端が底面27aに当接した状態とする。
【0046】その後、前記溝合わせピン挿入穴31に溝
合わせピン23を挿入して、このピン23を入力ディス
ク4aに向って押圧しながら、治具本体21及び入力デ
ィスク4aを入力軸7の軸線P回りに回転させる。する
と、前述した係合溝10,11が、互いに対向合致した
ときに、溝合わせピン23の先端部が係合溝10,11
に侵入して、入力軸7、入力ディスク4a及び治具本体
21の相互間の位置決めが行われる。
【0047】それぞれの案内溝27の底面27aに係合
溝10,11に挿入される数と同数のボール9を載置す
る。そして、ストッパ部材22および溝合わせピン23
を、治具本体21から離れる方向に移動して、入力軸7
から取り外す。すると、ストッパ部材22のストッパピ
ン32および溝合わせピン23の保持がなくなって、案
内溝27aの底面27aに載置されていたボール9が係
合溝10,11に挿入されることとなる。
【0048】ボール9が係合溝10,11に挿入された
後、治具本体21などを入力ディスク4aから離れる方
向に移動して、入力軸7から取り外して、前述したボー
ルスプライン係合部8aの組立を終了する。
【0049】本実施形態によれば、溝合わせピン23
が、係合溝10,11が互いに対向合致した状態に入力
軸7と入力ディスク4aとを位置決めし、かつ治具本体
21の案内部26の案内溝27にこれらの係合溝10,
11に挿入される所望の数のボール3が載置されるとと
もに、案内部26がこれらのボール9を係合溝10,1
1に案内するので、係合溝10,11に確実に所望の数
のボール9を挿入することができる。
【0050】また、ストッパ部材22および溝合わせピ
ン23が、治具本体21の案内部26の案内溝27の底
面27aにボール9を保持し、かつ前記底面27aが内
周側に向うにしたがって徐々に入力ディスク4aに近付
く方向に傾斜しているので、ストッパ部材22及び溝合
わせピン23のボール9の保持を解除することによっ
て、係合溝10,11に所望の数のボール9を確実に挿
入することができる。
【0051】さらに、ストッパ部材22及び溝合わせピ
ン23のボール9の保持を解除する際に、これらのスト
ッパ部材22及び溝合わせピン23を入力ディスク4a
から離れる方向に移動させて、入力軸7から取り外すだ
けでよいため、容易に、ボール9を係合溝10,11に
挿入することができる。
【0052】リング部材24が、治具本体21の案内部
26によって保持されたボール9の落下を防止するた
め、係合溝10,11に所望の数のボール9をより確実
に挿入することができる。
【0053】したがって、ボール9を過不足なく容易に
係合溝10,11に挿入して、ボールスプライン係合部
8aを組立てることができ、トロイダル形無段変速装置
1の機械的な強度を低下させることがない。
【0054】以上は、本発明を図1に示した一方の入力
ディスク4aと入力軸7との間のボールスプライン係合
部8aについて説明したものであるが、この一方の入力
ディスク4aと入力軸7との間に限らず、他方の入力デ
ィスク4bと入力軸7との間にボールスプライン係合部
8bや、出力ディスク4とこの出力ディスク4を支持す
る軸との間に設けられたボールスプライン係合部や、ロ
ーディングカム機構3のカムディスク14とこのカムデ
ィスク14を支持する軸との間に設けられたボールスプ
ライン係合部を組立てる際の組立治具にも適用すること
ができる。なお、前記他方のボールスプライン係合部8
bを組立てる組立治具20の案内溝27には、ボール9
を最大4つ載置できるのが望ましい。
【0055】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明によると、溝合
わせ部材が、係合溝が対向合致した状態にディスクと軸
とを位置決めし、治具本体の案内手段がこれらの係合溝
に挿入される数の転動体を案内するので、係合溝に所望
の数の転動体を挿入することができる。したがって、転
動体を過不足なく確実に係合溝に挿入でき、トロイダル
形無段変速装置の機械的な強度を低下させることがな
い。
【0056】請求項2に記載の本発明によると、請求項
1の効果にくわえ、係合溝に挿入される数の転動体を案
内手段に一旦保持するので、ストッパ部材の転動体の保
持を解除することによって、係合溝に所望の数の転動体
を容易にかつより確実に挿入することができる。したが
って、転動体を過不足なく容易にかつより確実に係合溝
に挿入でき、トロイダル形無段変速装置の機械的な強度
を低下させることがより生じない。
【0057】請求項3に記載の本発明によると、落下防
止手段が、治具本体によって保持された転動体の落下を
防止するため、係合溝に所望の数の転動体をより一層確
実に挿入することができる。したがって、転動体を過不
足なくより一層確実に係合溝に挿入でき、トロイダル形
無段変速装置の機械的な強度を低下させることがより一
層生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】トロイダル形無段変速装置の一部を示す縦断面
図。
【図2】本発明のトロイダル形無段変速装置のボールス
プライン係合部の組立治具の一実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1…ダブルキャビティ式トロイダル形無段変速装置(ト
ロイダル形無段変速装置) 3…ローディングカム機構 4a,4b…入力ディスク 5a,5b…出力ディスク 7…入力軸 8a,8b…ボールスプライン係合部 9…ボール(転動体) 10…第1の係合溝 11…第2の係合溝 14…カムディスク 20…組立治具 21…治具本体 22…ストッパ部材 23…溝合わせピン(溝合わせ部材) 24…リング部材(落下防止手段) 26…案内部(案内手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動源により回転駆動される入力軸と連動
    して回転する入力ディスクと、前記入力軸の回転に基づ
    く動力を取出す出力軸と連動して回転する出力ディスク
    と、前記入出力軸のうちどちらか一方に取付けられたデ
    ィスク状のカムディスクを有しかつ前記入出力ディスク
    を互いに近付ける方向に前記入出力ディスクのうちすく
    なくとも一方を押圧するローディングカム機構と、を備
    え、 前記入出力ディスクおよびカムディスクのうち少なくと
    も一つが、ボールスプライン係合部によってそれぞれの
    軸に取付けられ、 前記ボールスプライン係合部が、前記軸の軸線方向に沿
    って転動自在な転動体と、前記軸の外周面に設けられた
    第1の係合溝と、前記入出力ディスクおよびカムディス
    クのうち少なくとも一つのそれぞれの軸に相対する面に
    設けられかつ前記第1の係合溝に対向合致する第2の係
    合溝と、を備え、かつ対向合致した前記第1の係合溝と
    第2の係合溝とに前記転動体を挿入してなるトロイダル
    形無段変速装置において、 前記ボールスプライン係合部を組立てる際に用いる治具
    であって、 前記係合溝に挿入される数の転動体を係合溝に案内する
    案内手段を備えた治具本体と、 前記第1の係合溝と第2の係合溝とが対向合致した状態
    に前記ディスクと軸とを互いに位置決めする溝合わせ部
    材と、 を備えたことを特徴とするトロイダル形無段変速装置の
    ボールスプライン係合部の組立治具。
  2. 【請求項2】前記転動体を前記治具本体の案内手段に保
    持するストッパ部材を備えたことを特徴とする請求項1
    記載のトロイダル形無段変速装置のボールスプライン係
    合部の組立治具。
  3. 【請求項3】前記治具本体の案内手段に保持された転動
    体の落下を防止する落下防止手段を備えたことを特徴と
    する請求項1または請求項2記載のトロイダル形無段変
    速装置のボールスプライン係合部の組立治具。
JP04942598A 1998-03-02 1998-03-02 トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具 Expired - Fee Related JP3903574B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04942598A JP3903574B2 (ja) 1998-03-02 1998-03-02 トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04942598A JP3903574B2 (ja) 1998-03-02 1998-03-02 トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11247953A true JPH11247953A (ja) 1999-09-14
JP3903574B2 JP3903574B2 (ja) 2007-04-11

Family

ID=12830748

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04942598A Expired - Fee Related JP3903574B2 (ja) 1998-03-02 1998-03-02 トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3903574B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6408518B1 (en) 1999-10-28 2002-06-25 Nsk Ltd. Method and apparatus for assembling balls forming ball spline of toroidal-type continuously variable transmission
US6991579B2 (en) 2001-10-19 2006-01-31 Nsk Ltd. Toroidal type continuously variable transmission

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6408518B1 (en) 1999-10-28 2002-06-25 Nsk Ltd. Method and apparatus for assembling balls forming ball spline of toroidal-type continuously variable transmission
US6991579B2 (en) 2001-10-19 2006-01-31 Nsk Ltd. Toroidal type continuously variable transmission

Also Published As

Publication number Publication date
JP3903574B2 (ja) 2007-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2008032211A (ja) トロイダル型無段変速機および無段変速装置
US20190277375A1 (en) Toroidal continuously variable transmission
JP2604422B2 (ja) トロイダル式無段変速機のローディングガム装置
JPH11247953A (ja) トロイダル形無段変速装置のボールスプライン係合部の組立治具
JP2000205359A5 (ja)
JP4425469B2 (ja) 歯車用スラスト軸受装置
JP4211107B2 (ja) ディスクとディスクを備えたトロイダル形無段変速装置
US6659908B2 (en) Double-cavity toroidal-type continuously variable transmission and method for assembling same
JP4069573B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4078752B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP3395467B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2002031204A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2002276752A (ja) トロイダル型無段変速機
JP3991703B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP4771120B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2009243603A (ja) 無段変速機
JP2000304121A (ja) トロイダル形無段変速装置
JP3758149B2 (ja) トロイダル型無段変速機
JPH06229452A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2591441Y2 (ja) トロイダル型無段変速機
JP2023091224A (ja) トロイダル型無段変速機
JPH0545864Y2 (ja)
JP2002276753A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2000291756A (ja) トロイダル型無段変速機
JP2007107628A (ja) トロイダル型無段変速機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041126

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060725

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20061219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070101

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140119

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees