JPH11244574A - 脱水兼用洗濯機の防振装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗濯兼脱水槽の外側に位置する外槽を弾性支
持する脱水兼用洗濯機の防振装置において、起動時に外
槽などの振動共振点に対応する回転数を通過するときの
振動を低減し、かつ、騒音を低減する。 【解決手段】 洗濯兼脱水槽の外側に位置して脱水時の
水を受ける外槽１８を洗濯機本体２３の四隅からサスペ
ンション２４により弾性支持し、各サスペンション２４
は、吊り棒２５の下部にばね支持板２７を取付け、この
ばね支持板２７と吊り棒２５に挿通したばね抑え２６と
の間に圧縮コイルばね２８を介装する。この圧縮コイル
ばね２８は、金属のコイルばね２８ａに弾性体２８ｂを
設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、洗濯兼脱水槽の外
側に位置する外槽を弾性支持する脱水兼用洗濯機の防振
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の防振装置を備えた脱水兼
用洗濯機は図８に示すように構成していた。以下、その
構成について説明する。

【０００３】図に示すように、外槽１は、脱水時の水を
受けるもので、内部に洗濯兼脱水槽２を回転自在に配設
している。外槽１の下部には、モータ３とベルトで連結
されている減速機４を固着している。減速機４の駆動軸
は二重構造になっており、外側の軸には洗濯兼脱水槽２
を固定し、内側の軸には洗濯兼脱水槽２の内底部に回転
自在に配設した攪拌翼５を固定している。また外槽１
は、洗濯機本体６の四隅から外槽１に一体に設けた支持
片７を介してサスペンション８により防振支持されてい
る。

【０００４】サスペンション８は、図９に示すように構
成しており、支持片７は、外槽１の低部外周面に設け、
サスペンション８を支持する。支持片７の下面は、球面
状の受面９となっている。サスペンション８を構成する
吊り棒１０は、この受面９に形成した透孔１１を挿通し
て下方に突出している。吊り棒１０の下端部にばね受け
１２を設けており、このばね受け１２の上に圧縮コイル
ばね１３を載置し、さらにこの上にダンパ１４を載置支
持している。

【０００５】ダンパ１４は、上部外周にフランジ１５ａ
を有するシリンダ部１５と、上端部に径大な受け部１６
ａを有するピストン部１６とから構成している。シリン
ダ部１５の内周面のうち下半部に、底部に向かって径小
となるテーパ部１５ｂを形成している。他方、ピストン
部１６の下半部も、シリンダ部１５のテーパ部１５ｂに
対応してテーパ部１６ｂを形成している。また、テーパ
部１５ｂ内には、図１０に示すような円板状のダンパ部
材１７を複数枚積み重ねて収納している。

【０００６】このダンパ部材１７は、フェルトなどの軟
質材により形成したもので、この外径寸法はシリンダ部
１５上部の内径寸法よりも若干小さく、かつテーパ部１
５ｂの最小内径寸法よりも大きく設定している。またダ
ンパ部材１７には、潤滑剤として潤滑油を含浸してい
る。

【０００７】ダンパ１４は吊り棒１０の下方部に上下動
可能に貫挿されていて、シリンダ部１５のフランジ１５
ａを圧縮コイルばね１３上に載置支持している。また同
時に、ピストン部１６の受け部１６ａによって外槽１を
支持している。このとき、シリンダ部１５内に設けたダ
ンパ部材１７は、径小なテーパ部１５ｂ内への挿入によ
って縮径して吊り棒１０を締め付けるように作用してい
る。また同時に、ピストン部１６を介して受ける外槽
１、洗濯兼脱水槽２およびモータ３などの重量により圧
縮されて、吊り棒１０を締め付けるように作用してい
る。つまりダンパ部材１７は、吊り棒１０に対して摩擦
摺接するものである。

【０００８】以上のような構成で、給水、洗濯、排水、
遠心脱水を自動的に行う。一般に、脱水兼用洗濯機にお
いては、洗濯行程を終了して洗濯兼脱水槽２を回転させ
る脱水行程に入るときに、洗濯物である衣類に片寄りが
生じており、これが原因して洗濯兼脱水槽２と外槽１に
大きな振動が発生する。この振動は、特に起動時に外槽
１などの振動共振点に対応する回転数を通過するときに
最大となる。この共振による振動を抑えるために、ダン
パ１４の上下動をダンパ力として利用している。

【０００９】つまり、ダンパ１４の上下動によってダン
パ部材１７と吊り棒１０との間に摩擦力が作用して、こ
れがダンパ力となって前述した振動を減衰させることが
できる。また、このダンパ部材１７は洗濯物量が多けれ
ば多いほど強く圧縮され、吊り棒１０への圧接力は大き
くなるため、より大きなダンパ力を得ることができ、振
動の減衰量も大きくなる。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の構成では、洗濯物量が多ければ多いほど強く圧
縮され、吊り棒１０への圧接力は大きくなるため、より
大きなダンパ力を得ることができ、振動の減衰量も大き
くなるが、その反面、衣類の量が少ない軽負荷時は十分
なダンパ力を得ることができず、衣類のアンバランスな
どにより大きな振動を発生し、騒音が大きくなるという
問題を有していた。

【００１１】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、起動時に外槽などの振動共振点に対応する回転数を
通過するときの振動を低減し、なおかつ、騒音を低減す
ることを目的としている。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、洗濯兼脱水槽の外側に位置して脱水時の水
を受ける外槽を洗濯機本体の四隅からサスペンションに
より弾性支持し、各サスペンションは、吊り棒の下部に
ばね支持板を取付け、このばね支持板と吊り棒に挿通し
たばね抑えとの間に圧縮コイルばねを介装し、この圧縮
コイルばねは、金属のコイルばねに弾性体を設けたもの
である。

【００１３】これにより、脱水起動時、外槽などの振動
共振点に対応する回転数を通過するときの振動を低減す
ることができ、かつ騒音を低減することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、洗濯兼脱水槽の外側に位置して脱水時の水を受ける
外槽と、この外槽を洗濯機本体の四隅から弾性支持する
サスペンションとを備え、前記各サスペンションは、吊
り棒と、この吊り棒の下部に取付けたばね支持板と、前
記吊り棒に挿通したばね抑えと、前記ばね支持板とばね
抑えとの間に介装した圧縮コイルばねとで構成し、この
圧縮コイルばねは、金属のコイルばねに弾性体を設けた
ものであり、脱水起動時、外槽などの振動共振点に対応
する回転数を通過するとき、コイルばねがたわむととも
に弾性体がたわみ減衰効果が発生し、特に洗濯物の量が
少ない軽負荷時にも安定したダンパ力が得られ、振動を
抑えることができ、かつ騒音を低減することができる。

【００１５】請求項２に記載の発明は、上記請求項１に
記載の発明において、圧縮コイルばねは、金属のコイル
ばねにコイル状の弾性体を接して設けたものであり、脱
水起動時、外槽などの振動共振点に対応する回転数を通
過するとき、コイルばねがたわむとともに弾性体がたわ
み減衰効果が発生し、特に洗濯物の量が少ない軽負荷時
にも安定したダンパ力が得られ、振動を抑えることがで
き、騒音を低減することができる。

【００１６】請求項３に記載の発明は、上記請求項１に
記載の発明において、圧縮コイルばねは、金属のコイル
ばねを覆うように弾性体を設けたものであり、脱水起動
時、外槽などの振動共振点に対応する回転数を通過する
とき、コイルばねがたわむとともに弾性体がたわみ減衰
効果が発生し、特に洗濯物の量が少ない軽負荷時にも安
定したダンパ力が得られ、振動を抑えることができると
ともに、大負荷時、このコイルばねが圧縮した際、弾性
体がストッパーとなり、振動を抑えることができる。

【００１７】請求項４に記載の発明は、上記請求項１〜
３に記載の発明において、ばね抑えは、吊り棒に挿通さ
ればね支持板を覆うよう筒状に形成し、圧縮コイルばね
は、金属のコイルばねに設けた弾性体を前記筒状のばね
抑えの内周に摺動するよう構成したものであり、脱水起
動時、外槽などの振動共振点に対応する回転数を通過す
るとき、コイルばねがたわむとともに弾性体がたわみ減
衰効果が発生し、また弾性体がばね抑えの内周に摺動す
ることにより、洗濯物の量が少ない軽負荷時および大負
荷時にも安定したダンパ力が得られ、振動を抑えること
ができ、かつ騒音を低減することができる。

【００１８】請求項５に記載の発明は、上記請求項４に
記載の発明において、圧縮コイルばねは、筒状のばね抑
えの内周に摺動する外周に摩擦材を設けたものであり、
脱水起動時、外槽などの振動共振点に対応する回転数を
通過するとき、コイルばねがたわむとともに弾性体がた
わみ減衰効果が発生し、また弾性体がばね抑えの内周に
摺動することにより、洗濯物の量が少ない軽負荷時およ
び大負荷時にも安定したダンパ力が得られ、振動を抑え
ることができ、かつ騒音を低減することができ、さら
に、耐久性を向上することができる。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。

【００２０】（実施例１）図３に示すように、外槽１８
は、洗濯兼脱水槽１９の外側に位置して脱水時の水を受
けるものである。外槽１８の下部には、モータ２０とベ
ルトで連結した減速機２１を固着している。減速機２１
の駆動軸は二重構造になっており、外側の軸には洗濯兼
脱水槽１９を固定し、内側の軸には、洗濯兼脱水槽１９
内底部に回転自在に設けた攪拌翼２２を固定している。
また、外槽１８は、洗濯機本体２３の四隅からサスペン
ション２４を介して防振支持されている。

【００２１】サスペンション２４は、図１に示すような
構成となっている。吊り棒２５は、洗濯機本体２３から
外槽１８に設けた支持片１８ａを介して設けている。吊
り棒２５の低部で、支持片１８ａの下部にはばね抑え２
６を設けている。ばね支持板２７は吊り棒２５の低部に
設け、このばね支持板２７とばね抑え２６との間に圧縮
コイルばね２８を介装している。この圧縮コイルばね２
８は、図２に示すように、金属のばね材でできたコイル
ばね２８ａとこのコイルばね２８ａにコイル状に沿って
接する弾性体２８ｂから構成している。本実施例では、
弾性体２８ｂはゴム体で形成している。

【００２２】上記構成において動作を説明する。洗濯行
程を終了して脱水行程に入ると、従来例でも説明してい
るように、外槽１８と洗濯兼脱水槽１９は激しく振動す
る。本実施例では、この脱水行程の起動時、外槽などの
振動共振点に対応する回転数を通過するときの振動をサ
スペンション２４で吸収しつつ、脱水時での騒音を低く
抑えようとするものである。

【００２３】脱水行程に入って洗濯兼脱水槽１９が回転
を始めて振動共振点に対応する回転数を通過するまで
は、洗濯兼脱水槽１９の振れ回り運動によって、外槽１
８も大きく振動する。したがって、この外槽１８の振動
を受けているサスペンションを構成しているばね抑え２
６と吊り棒２５の相対変位量も大きくなる。

【００２４】これにより、圧縮コイルばね２８も圧縮と
伸びを繰り返し、これによりゴム体で形成した弾性体２
８ｂも伸縮し、内部歪みが発生して減衰力が発生する。
この減衰力は振幅と速度に比例するものであり、洗濯物
の量が少ない軽負荷時および大負荷時にも安定したダン
パ力が得られ、振動を抑えることができ、かつ１００Ｈ
ｚ以上の振動発生も少なく、騒音を低減することができ
る。

【００２５】（実施例２）図４に示すように、サスペン
ション２９は、外槽１８を洗濯機本体２３の四隅から防
振支持するもので、吊り棒２５は、洗濯機本体２３から
外槽１８に設けた支持片１８ａを介して設けている。吊
り棒２５の低部、支持片１８ａの下部にはばね抑え２６
を設けている。ばね支持板２７は吊り棒２５の低部に設
け、このばね支持板２７とばね抑え２６との間に圧縮コ
イルばね３０を介装している。

【００２６】この圧縮コイルばね３０は、図５に示すよ
うに、金属のばね材で形成したコイルばね３０ａとこの
コイルばね３０ａを芯に覆うように設けた弾性体３０ｂ
とで構成している。本実施例では、弾性体２８ｂはゴム
体で形成しているる。他の構成は上記実施例１と同じで
ある。

【００２７】上記構成において動作を説明する。洗濯行
程を終了して脱水行程に入ると、従来例でも説明してい
るように、外槽１８と洗濯兼脱水槽１９は激しく振動す
る。本実施例では、この脱水行程の起動時、外槽などの
振動共振点に対応する回転数を通過するときの振動をサ
スペンション２４で吸収しつつ、脱水時での騒音を低く
抑えようとするものである。

【００２８】脱水行程に入って洗濯兼脱水槽１９が回転
を始めて振動共振点に対応する回転数を通過するまで
は、洗濯兼脱水槽１９の振れ回り運動によって、外槽１
８も大きく振動する。したがって、この外槽１８の振動
を受けているサスペンション２４を構成しているばね抑
え２６と吊り棒２５の相対変位量も大きくなる。これに
より圧縮コイルばね３０も圧縮と伸びを繰り返し、これ
により弾性体３０ｂのゴム体も伸縮し内部歪みが発生
し、減衰力が発生する。

【００２９】この減衰力は振幅と速度に比例したもので
あり、洗濯物の量が少ない軽負荷時及び大負荷時にも安
定したダンパ力が得られ、振動を抑えることができ、か
つ１００Ｈｚ以上の振動を低減し、騒音を低減すること
ができる。また、大負荷時、このコイルばねが圧縮した
際、弾性体３０ｂがストッパーとなり、弾性体３０ｂに
内部歪みが発生し、減衰力が発生し振動を抑えることが
できる。

【００３０】（実施例３）図６に示すように、サスペン
ション３１は、外槽１８を洗濯機本体２３の四隅から防
振支持するもので、吊り棒２５の低部、支持片１８ａの
下部には筒状のばね抑え３２を設けている。ばね支持板
３３は吊り棒２５の低部に設け、外周に摩擦剤（図示せ
ず）を有している。このばね支持板３３とばね抑え３２
との間に圧縮コイルばね３０を介装している。

【００３１】この圧縮コイルばね３０は、上記実施例２
と同様に、金属のばね材でできたコイルばね３０ａとこ
のコイルばね３０ａを覆うように設けた弾性体３０ｂと
で構成し、弾性体３０ｂは、筒状のばね抑え３２の内周
に摺動する構成となっている。本実施例では、弾性体３
０ｂはゴム体で形成している。

【００３２】上記構成において動作を説明する。洗濯行
程を終了して脱水行程に入ると、外槽１８と洗濯兼脱水
槽１９は激しく振動する。本実施例では、この脱水行程
の起動時、振動共振点に対応する回転数を通過するとき
の振動をサスペンション３１で吸収しつつ、脱水時での
騒音を低く抑えようとするものである。

【００３３】脱水行程に入って洗濯兼脱水槽１９が回転
を始めて、振動共振点に対応する回転数を通過するまで
は、洗濯兼脱水槽１９の振れ回り運動によって、外槽１
８も大きく振動する。したがって、この外槽１８の振動
を受けているサスペンション３１を構成していするばね
抑え３２と吊り棒２５の相対変位量も大きくなる。

【００３４】これにより、圧縮コイルばね３０も圧縮と
伸びを繰り返し、これによりゴム体で形成した弾性体３
０ｂも伸縮し、減衰力が発生する。この減衰力は振幅と
速度に比例したものであり、また、弾性体３０ｂがばね
抑え３２の内周に摺動することによりさらにダンパ力が
発生し、洗濯物の量が少ない軽負荷時および大負荷時に
も安定した大きなダンパ力が得られ、振動を抑えること
ができ、かつ騒音を低減することができる。

【００３５】なお、本実施例では、圧縮コイルばね３０
のコイルばね３０ａを覆うように設けた弾性体３０ｂを
筒状のばね抑え３２の内周に摺動する構成としている
が、図２に示すようなコイルばね２８ａにコイル状に沿
って接する弾性体２８ｂを設けた圧縮コイルばね２８を
用い、この圧縮コイルばね２８の弾性体２８ｂを筒状の
ばね抑え３２の内周に摺動する構成としてもよい。

【００３６】（実施例４）図７に示すように、圧縮コイ
ルばね３４は、金属のばね材で形成したコイルばね３４
ａと、このコイルばね３４ａを覆うように設けた弾性体
３４ｂとから構成し、この弾性体３４ｂの外周に摩擦材
３４ｃを設け、筒状のばね抑え３２の内周に摺動する構
成としている。本実施例では、弾性体３４ｂはゴム体で
形成している。他の構成は上記実施例３と同じである。

【００３７】上記構成において動作を説明する。洗濯行
程を終了して脱水行程に入ると、外槽１８と洗濯兼脱水
槽１９は激しく振動する。本実施例では、この脱水行程
の起動時、振動共振点に対応する回転数を通過するとき
の振動をサスペンションで吸収しつつ、脱水時での騒音
を低く抑えようとするものである。

【００３８】脱水行程に入って洗濯兼脱水槽１９が回転
を始めて、振動共振点に対応する回転数を通過するまで
は、洗濯兼脱水槽１９の振れ回り運動によって、外槽１
８も大きく振動する。したがって、この外槽１８の振動
を受けているサスペンションを構成していするばね抑え
３２と吊り棒２５の相対変位量も大きくなる。

【００３９】これにより、圧縮コイルばね３４も圧縮と
伸びを繰り返し、これによりゴム体で形成した弾性体３
４ｂも伸縮し減衰力が発生する。この減衰力は振幅と速
度に比例したものであり、また、弾性体３４ｂがばね抑
え３２の内周に摺動することによりさらにダンパ力が発
生し、洗濯物の量が少ない軽負荷時および大負荷時にも
安定したダンパ力が得られ、振動を抑えることができ、
かつ騒音を低減することができる。さらに、摩擦材３４
ｃにより耐久性を向上することができる。

【００４０】

【発明の効果】以上のように本発明の請求項１に記載の
発明によれば、洗濯兼脱水槽の外側に位置して脱水時の
水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機本体の四隅から弾
性支持するサスペンションとを備え、前記各サスペンシ
ョンは、吊り棒と、この吊り棒の下部に取付けたばね支
持板と、前記吊り棒に挿通したばね抑えと、前記ばね支
持板とばね抑えとの間に介装した圧縮コイルばねとで構
成し、この圧縮コイルばねは、金属のコイルばねに弾性
体を設けたから、脱水起動時、外槽などの振動共振点に
対応する回転数を通過するとき、コイルばねがたわむと
ともに弾性体がたわみ減衰効果が発生し、特に洗濯物の
量が少ない軽負荷時にも安定したダンパ力が得られ、振
動を抑えることができ、かつ騒音を低減することができ
る。

【００４１】また、請求項２に記載の発明によれば、圧
縮コイルばねは、金属のコイルばねにコイル状の弾性体
を接して設けたから、脱水起動時、外槽などの振動共振
点に対応する回転数を通過するとき、コイルばねがたわ
むとともに弾性体がたわみ減衰効果が発生し、特に洗濯
物の量が少ない軽負荷時にも安定したダンパ力が得ら
れ、振動を抑えることができ、騒音を低減することがで
きる。

【００４２】また、請求項３に記載の発明によれば、圧
縮コイルばねは、金属のコイルばねを覆うように弾性体
を設けたから、脱水起動時、外槽などの振動共振点に対
応する回転数を通過するとき、コイルばねがたわむとと
もに弾性体がたわみ減衰効果が発生し、特に洗濯物の量
が少ない軽負荷時にも安定したダンパ力が得られ、振動
を抑えることができるとともに、大負荷時、このコイル
ばねが圧縮した際、弾性体がストッパーとなり、振動を
抑えることができる。

【００４３】また、請求項４に記載の発明によれば、ば
ね抑えは、吊り棒に挿通さればね支持板を覆うよう筒状
に形成し、圧縮コイルばねは、金属のコイルばねに設け
た弾性体を前記筒状のばね抑えの内周に摺動するよう構
成したから、脱水起動時、外槽などの振動共振点に対応
する回転数を通過するとき、コイルばねがたわむととも
に弾性体がたわみ減衰効果が発生し、また弾性体がばね
抑えの内周に摺動することにより、洗濯物の量が少ない
軽負荷時および大負荷時にも安定したダンパ力が得ら
れ、振動を抑えることができ、かつ騒音を低減すること
ができる。

【００４４】また、請求項５に記載の発明によれば、圧
縮コイルばねは、筒状のばね抑えの内周に摺動する外周
に摩擦材を設けたから、脱水起動時、外槽などの振動共
振点に対応する回転数を通過するとき、コイルばねがた
わむとともに弾性体がたわみ減衰効果が発生し、また弾
性体がばね抑えの内周に摺動することにより、洗濯物の
量が少ない軽負荷時および大負荷時にも安定したダンパ
力が得られ、振動を抑えることができ、かつ騒音を低減
することができ、さらに、耐久性を向上することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例の脱水兼用洗濯機の防振
装置の一部切欠した断面図

【図２】同脱水兼用洗濯機の防振装置の圧縮コイルばね
の拡大断面図

【図３】同防振装置を備えた脱水兼用洗濯機の断面図

【図４】本発明の第２の実施例の脱水兼用洗濯機の防振
装置の一部切欠した断面図

【図５】同脱水兼用洗濯機の防振装置の圧縮コイルばね
の拡大断面図

【図６】本発明の第３の実施例の脱水兼用洗濯機の防振
装置の一部切欠した断面図

【図７】本発明の第４実施例の脱水兼用洗濯機の防振装
置の圧縮コイルばねの断面図

【図８】従来の防振装置を備えた脱水兼用洗濯機の断面
図

【図９】同脱水兼用洗濯機の防振装置の一部切欠した拡
大断面図

【図１０】同脱水兼用洗濯機の防振装置のダンパ部材の
拡大斜視図

【符号の説明】

１８ 外槽 １９ 洗濯兼脱水槽 ２３ 洗濯機本体 ２４ サスペンション ２５ 吊り棒 ２６ ばね抑え ２７ バネ支持板 ２８ 圧縮コイルばね ２８ａ コイルばね ２８ｂ 弾性体

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯兼脱水槽の外側に位置して脱水時の
   水を受ける外槽と、この外槽を洗濯機本体の四隅から弾
   性支持するサスペンションとを備え、前記各サスペンシ
   ョンは、吊り棒と、この吊り棒の下部に取付けたばね支
   持板と、前記吊り棒に挿通したばね抑えと、前記ばね支
   持板とばね抑えとの間に介装した圧縮コイルばねとで構
   成し、この圧縮コイルばねは、金属のコイルばねに弾性
   体を設けた脱水兼用洗濯機の防振装置。
2. 【請求項２】 圧縮コイルばねは、金属のコイルばねに
   コイル状の弾性体を接して設けた請求項１記載の脱水兼
   用洗濯機の防振装置。
3. 【請求項３】 圧縮コイルばねは、金属のコイルばねを
   覆うように弾性体を設けた請求項１記載の脱水兼用洗濯
   機の防振装置。
4. 【請求項４】 ばね抑えは、吊り棒に挿通さればね支持
   板を覆うよう筒状に形成し、圧縮コイルばねは、金属の
   コイルばねに設けた弾性体を前記筒状のばね抑えの内周
   に摺動するよう構成した請求項１〜３のいずれか１項に
   記載の脱水兼用洗濯機の防振装置。
5. 【請求項５】 圧縮コイルばねは、筒状のばね抑えの内
   周に摺動する外周に摩擦材を設けた請求項４記載の脱水
   兼用洗濯機の防振装置。