JPH1124423A - 中間転写媒体の製造方法 - Google Patents

中間転写媒体の製造方法

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JPH1124423A
JPH1124423A JP17498897A JP17498897A JPH1124423A JP H1124423 A JPH1124423 A JP H1124423A JP 17498897 A JP17498897 A JP 17498897A JP 17498897 A JP17498897 A JP 17498897A JP H1124423 A JPH1124423 A JP H1124423A
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layer
silicone rubber
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Application number
JP17498897A
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English (en)
Inventor
Masanori Kobayashi
政憲 小林
Ryuji Katsuno
龍司 勝野
Yasuo Sakaguchi
泰生 坂口
Tsutomu Ando
力 安藤
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間転写体の表面に所望の制御された凹凸を
形成することにより好ましい転写効率と画像の光沢度を
達成しうる中間転写媒体を効率よく製造する方法を提供
する。 【解決手段】 静電潜像担持体上に形成したトナー像
を中間転写媒体上に転写し、該トナー像が転写された中
間転写媒体を加熱および加圧して該中間転写媒体上のト
ナー像を記録材上に同時に転写および定着し、冷却後に
前記中間転写媒体から前記記録材を剥離することにより
前記記録材上に画像を形成する画像形成に用いる如き、
トナー像の搬送手段としての中間転写媒体1の製造方法
であって、予め凹凸形状が形成された型5に液状ゴム材
料を塗布して表面層3を形成した後、該表面層3上に中
間転写媒体のベース層2を接着させ、その後、該表面層
3とベース層2の積層体を型5から取り外すことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像担持体上
に形成されたトナー像を中間転写体上に転写した後、該
中間転写媒体と記録材とを重ねた状態で加熱および加圧
して、該記録材に対し該トナー像の転写および定着を同
時に行う画像形成に用いる中間転写媒体の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】静電潜像担持体上に形成されたトナー像
を中間転写媒体上に転写した後、該中間転写媒体に記録
材とを重ねた状態で、加熱および加圧することにより該
中間転写媒体上のトナー像を前記記録材上に同時に転写
・定着する画像形成方式が知られている。この画像形成
方式の場合、前記中間転写媒体に用いる材料が気温や湿
度などの環境変動に対する電気抵抗等の物性値の変動が
小さいため、静電潜像担持体上に形成したトナー像を記
録材に直接転写した後に定着を行う画像形成方式に比べ
て安定した画像が得られるという特長がある。
【0003】この画像形成方式においては、中間転写媒
体上に転写されたトナー像を熱および圧力にて記録材に
転写・定着するため、該中間転写媒体としては、一般に
弾性、耐熱性、トナーとの離型性等に優れたものが用い
られる。
【0004】このような中間転写媒体としては、単層構
造のものも存在するが、転写性の向上(トナーの飛散防
止)や画質向上のため、適度な弾性、耐熱性、トナーと
の離型性等を有する表面層を強度や耐久性に優れたベー
ス層上に形成した多層構造のものが一般的である。
【0005】多層構造の中間転写媒体における、前記ベ
ース層としては、ニッケル、アルミ、ステンレス等の金
属シートや、PET、ポリエステル、ポリイミド、ポリ
イミドアミド等の樹脂フィルムなどが挙げられ、前記表
面層としては、表面エネルギーの低い材料、例えば、種
々の型の液状シリコーンの硬化組成物、フッ素樹脂、フ
ッ素ゴムによる層などが挙げられる。このような表面層
をベース層上に形成する方法としては、特開昭59−5
0473号公報、特開平7−43992号公報等におけ
るような、ディップコーティング、スプレー塗布、押し
出し成型等による成形方法が一般的であるが、ディップ
コーティングや押し出し成型により形成した場合には、
得られる表面層が比較的鏡面状態となり、また、スプレ
ー塗布方法の場合、薄層を形成するのには適している
が、ディップコーティングや押し出し成型に比べて表面
が多少うねりをもった状態となり、表面の均一性に問題
があった。
【0006】トナー像の転写効率の観点からは、表面層
にはトナー像に影響を与えない程度の微細な凹凸が形成
されていることが好ましく、表面に凹凸形状を作成する
方法として、特開昭57−34562号にはスプレー塗
布が記載され、特開昭59−202477号には、スプ
レー塗布において塗布されるシリコーンゴムやフッ素ゴ
ムの粘度をかえたり、スプレーの吹き出し口の形状や空
気圧をかえることによって表面を粗す方法や、表面層と
なるシリコーンゴムやフッ素ゴムの中に金属粉、シリカ
バルーン、カーボンバルーン、ガラスビーズ等の粗面化
充填剤を加えて塗布固化する方法や、ベルト基体あるい
はその上面に金属、ガラス、カーボン、ポリエステル等
の樹脂、綿などの繊維からなる表面に凹凸を有するシー
トを用いて、その上に表面に凹凸が表れるようにシリコ
ーンゴム等の液を塗布して固化する方法や、塗布あるい
はゴムシートの焼きつけ等によってベルト基体上に転写
層を設け、研磨、放電加工、ナトリウム処理等の後加工
によって表面を粗面化する方法などを挙げている。
【0007】トナー像担持体上に形成されたトナー像を
中間転写媒体上に転写し、その中間転写媒体に記録材を
重ね、重ねられた中間転写媒体と被転写材とを加熱しな
がら加圧することにより中間転写媒体上のトナー像を記
録写材上に転写定着する本方式では、転写定着部を通過
した後、トナーが固まるまで十分に冷却してから中間転
写媒体と記録材を剥離する。従って、画像部の表面は中
間転写媒体の表面形状にならって形成され、画像の光沢
度は中間転写媒体の表面状態により決定されることか
ら、所望の画像光沢度を得るためには、表面状態を制御
して中間転写媒体を作成すればよい。
【0008】しかしながら、前記した凹凸の形成方法
は、いずれも効率よく凹凸を形成し得るものの、凹凸の
大きさや形状あるいは均一性を制御し得るものではな
く、作成した中間転写媒体の表面形状を測定して条件に
合う中間転写媒体を選び出しているのが現状である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、中間転写体の表面に所望の制御された凹凸を形成す
ることにより好ましい転写効率と画像の光沢度を達成し
うる中間転写媒体を効率よく製造しうる方法を提供する
ことにある。また、本発明の別の目的は、中間転写媒体
の表面層に制御された凹凸を形成するために用いられる
型が再利用可能な中間転写媒体の製造方法を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成するために、検討した結果、以下の特性を有す
る中間転写媒体の製造方法を見いだした。
【0011】即ち、本発明の請求項1に係る中間転写媒
体の製造方法は、静電潜像担持体上に形成したトナー像
を定着位置まで搬送する、中間転写媒体の製造方法であ
って、予め凹凸形状が形成された型に液状ゴム材料を塗
布して表面層を形成した後、該表面層上に中間転写媒体
のベース層を接着させ、その後、該表面層とベース層と
の積層体を型から取り外すことを特徴とする。ここで用
いる中間転写体とは、具体的には、中間転写媒体静電潜
像担持体上に形成したトナー像を中間転写媒体上に転写
し、該トナー像が転写された中間転写媒体を加熱および
加圧して該中間転写媒体上のトナー像を記録材上に同時
に転写および定着し、冷却後に前記中間転写媒体から前
記記録材を剥離することにより前記記録材上に画像を形
成する画像形成に用いるものなどが挙げられる。
【0012】ここで、前記表面層とベース層とは、表面
層を構成するゴム材料の接着力により接着されるか、又
は、前記表面層とベース層との間に、さらに、接着層を
有しておりこのプライマー層の働きにより接着されるこ
と特徴とする。
【0013】この中間転写媒体の表面層を構成するゴム
材料は、一液型シリコーンゴム組成物、二液型シリコー
ンゴム組成物及び加熱硬化型シリコーンゴム組成物から
選択されることが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の中間転写媒体の製造方法
により製造される中間転写媒体は、単層構造を排除する
ものではないが、強度や性能等の点で多層構造が好まし
く、一般にはベース層と表面層からなる。また、ベース
層と表面層の間に接着層を設けてもよい。形態は、画像
形成装置に適した形状であれば、シート状やベルト状な
ど、どれでも良い。現像像を静電的に中間転写媒体上に
転写する場合、中間転写媒体の表面の体積抵抗率は、1
12〜1016Ωcmであるのが好ましい。
【0015】ベース層は、耐熱性および機械的強度が要
求され、材料としては、ニッケル、アルミ、ステンレス
等の金属シートや、PET、ポリエステル、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド等の樹脂フィルムが挙げられ、こ
れらは1種のみを用いても、2種以上併用してもよい。
さらに、ベース層としては、樹脂に導電性粉体などを添
加分散して体積抵抗率を制御したものが好ましく、なか
でも、カーボンブラックを添加分散して体積抵抗率を制
御したポリイミドフィルムが好ましい。
【0016】前記ベース層の厚みは、30μm以上20
0μm以下が好ましく、より好ましくは50μm以上1
50μm以下、さらに好ましくは70μm以上130μ
m以下のものである。30μmより薄い場合は、加熱冷
却時の寸法安定性や、強度が不足する。200μmを越
える場合は、中間転写媒体の比熱が増大して熱移動量が
低下し、転写速度やサイクルタイムの低下につながる。
体積抵抗率はRv(Ω・cm)は、107 <Rv<10
15の範囲にあるものであり、好ましくは108<Rv<
1014の範囲にあるもの、さらに好ましくは、109
Rv<1013の範囲にあるものである。ここで、体積抵
抗率Rv(Ω・cm)が107 Ω・cm以下であると中
間転写媒体上での転写電界によるトナーを保持しておく
電荷の減衰が早く、トナーの飛び散りが発生しやすくな
る。また、1015Ω・cm以上であると、トナー像を感
光体から転写する電界が大きくなり中間転写媒体上の表
面電位が上昇することにより、転写ニップ後の剥離放電
により、トナーの飛び散りなどが発生し易くなる。
【0017】表面層は、弾性や耐熱性、トナーとの離型
性が要求され、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素系
樹脂が混練されたシリコーンゴムやフッ素ゴムなどの低
表面エネルギー材料からなるものが挙げられ、これら
は、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよ
い。なかでも、トナーとの離型性、耐熱性、強度に優
れ、好適な弾性を有するシリコーンゴムが好ましく、一
液型シリコーンゴム組成物、二液型シリコーンゴム組成
物及び加熱硬化型シリコーンゴム組成物などを任意に選
択しうる。使用し得るシリコーンゴムとしては、特に制
限はなく、具体的には、1液性縮合重合型、2液性付加
重合型、LTV型、RTV型等、公知のジメチルシリコ
ーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチルビニ
ルシリコーンゴムや、含フッ素系のシリコーンゴム等が
挙げられるがこれに限定されるものではない。
【0018】表面層の厚さは、10μm以上150μm
以下が好ましく、より好ましくは20μm以上100μ
m以下、さらに好ましくは、30μm以上70μm以下
である。10μmより薄い場合は、膜厚を均一に塗布す
ることが困難であったり、弾性が不足し記録材の表面性
に追従不能となって転写性に問題が生じたり、耐久性が
不足したりする。150μmを越える場合は、トナー画
像を転写できなくなったり、中間転写媒体の比熱が増大
して熱移動量が低下し、転写速度やサイクルタイムの低
下につながる。
【0019】表面層の硬度は、JIS A硬度で10以
上80以下のものが好ましく、より好ましくはJIS
A20以上70以下、さらに好ましくはJIS A30
以上60以下のものである。JIS A10以下のもの
では、強度が低下し耐久性の点で問題がある。また、J
IS A80を越えると中間転写媒体から記録材に転写
する場合に、記録材の表面性が悪いと記録材との密着性
が低下して転写が不完全になるような問題が生ずる。
【0020】本発明に係る中間転写媒体の表面層は、表
面抵抗値を1013Ω/□以下、体積抵抗値を1015Ω・
cm以下に設定する。表面層の表面抵抗値が1013Ω/
□未満で、かつ、体積抵抗値が1015Ω・cm未満で
は、トナー像を静電的に転写した場合、中間転写媒体上
のトナー像はエッジ部のシャープさに欠け、画像に乱れ
を生ずる。表面層の表面抵抗値が1016Ω/□を越え、
かつ、体積抵抗値が10 15Ω・cmを越える時には、ベ
ース層と同様にトナー像を感光体から転写する電界が大
きくなり、中間転写媒体上の表面電位が上昇することに
より、転写ニップ後の剥離放電によってトナーの飛び散
りなどの問題が発生する。
【0021】表面層とベース層とを積層、接着する際に
は、表面層を構成するゴム材料の接着力によって接着す
ることができるが、所望により両者の間にさらに接着層
を設けることもできる。この接着層として、シリコーン
ゴムの接着に通常使用されるプライマー類などが適用で
きる。接着層に用いられるプライマー類としては、例え
ば、アミノシラン系カップリング剤、クロロシラン系カ
ップリング剤、クロロメチルシラン系カップリング剤、
シアノシラン系カップリング剤、チタン酸エステル系カ
ップリング剤などが挙げられるが、これらに限定される
ものではなく、表面層、ベース層を構成する材料や要求
される特性から適宜選択することができる。これらの中
で、前述のシリコーンゴムとの適合性の観点からは、ア
ミノシラン系カップリング剤およびチタン酸エステル系
カップリング剤が好ましく用いられる。
【0022】図1および図2は、本発明の製造方法によ
って得られた中間転写媒体の一例を示す概略断面図であ
る。図1に示す中間転写媒体1は、ベース層2上に表面
層3を積層してなり、表面層3は自己接着性に優れた材
料を用いている。図2に示す中間転写媒体10は、ベー
ス層2上に接着層4を積層し、その上に表面層3が積層
されてなり、表面層3の自己接着性が劣る材料について
接着層4を設けた場合である。
【0023】中間転写媒体の製造方法は、まず、凹凸形
状を有する型5の上に表面層3を構成する材料であるシ
リコーンゴムをコーティングする(図3(A))。コー
ティングは、スプレー塗布やディップコーティング、ブ
レードコーターなど既知の技術で行うことができる。接
着性に優れるシリコーンゴムの場合は、シリコーンゴム
のコーティング後、表面層3のシリコーンゴムが未硬化
の段階で、ベース層2であるポリイミドのシート状基材
を接着させ(図3(B))、表面層3となるシリコーン
ゴムが硬化した後、表面層3とベース層2との積層体を
型5から取り外して、中間転写媒体1が完成する(図3
(C))。
【0024】図2に示したような中間転写媒体10の如
く、接着性に劣るシリコーンゴム材料を表面層3に使用
する場合は、図4(A)に示す如きシリコーンゴム(表
面層構成材料)のコーティング後、表面層3のシリコー
ンゴムが未硬化の段階でベース層2となるポリイミドの
基材上に、予め接着層4としてプライマーを塗布したも
のを接着させる(図4(B))。表面層3となるシリコ
ーンゴムが硬化した後、表面層3、接着層4及びベース
層2の積層体を型5から取り外して中間転写媒体10を
完成する(図4(C))。
【0025】いずれの場合においても、ベース層2を押
し当てるタイミングは、液状ゴム材料の未硬化時が好ま
しく、具体的には、例えば、一液型液状シリコーンゴム
及び二液型液状シリコーンゴムの場合、表面のみが硬化
している状態が好ましく、このタイミングは、手指でゴ
ム層の表面を触って硬化の状態をみることによって確認
できる。また、加熱硬化型液状シリコーンゴムの場合、
推奨加熱硬化条件である温度および時間の1/2以下が
良いことが確認された。積層、接着を行うタイミングの
判断としては、ある硬化条件の下で硬化の状態と型の押
し当てを行って実験的に決定することもできる。
【0026】ベース層2を積層するタイミングとして
は、硬化が進んでいない時点(即ち、先の表面のみが硬
化する時点に達する前等)でベース層2を押しつけると
シリコーンゴムが柔らかすぎるため、表面厚が不均一と
なる虞があるが、表面層である未硬化ゴム材料層の厚さ
を均一に保つ手段、例えば、押し当てるベース層の応力
を均一にする圧縮手段や、ゴム材料層の厚さを規定する
型枠手段などを用いれば、硬化が進んでいない状態でも
ベース層2を押しつけることができる。
【0027】また、表面層3及びベース層2の積層体を
型5から取り外すタイミングは、表面層3のシリコーン
ゴムが硬化した後が良いが、型5から取り外した後に表
面に形成された凹凸形状がなまることがなければ、硬化
が完了する前でも構わない。
【0028】型5に使用する材料としては、ベルトの作
製に何度も使えて、微細な凹凸形状を安定的に形成する
ことができる金属板や金属シートなどがよい。
【0029】型5の形態は、表面層を構成する液状ゴム
材料を均一に塗布することができればよく、板状または
ロール状でもよい。また、加熱硬化型の材料を用いる場
合については、その温度に耐えうる型を用いなければな
らない。
【0030】
【実施例】本発明について以下に実施例を示して、具体
的に説明するが、本発明はこれらに制限されるものでは
ない。 (実施例1)図3に、中間転写媒体1の構成および中間
転写媒体1の製造方法を説明するための概略図を示す。
中間転写媒体1は、ベース層2と表面層3の2層からな
る積層構造をとる。中間転写媒体1は、予め凹凸形状を
形成した型5上に、表面層3となる液状のシリコーンゴ
ムをブレードコーターで塗布して、シリコーンゴム層を
形成する(図3(A))。次にこの表面層を構成するゴ
ム材料が完全には硬化せず、指で表面に触れて表面のみ
が硬化した段階で、ベース層2となるポリイミドシート
を積層して、応力を加えて2つの層を密着し(図3
(B))、表面層を構成する液状ゴム材料が硬化した後
に型5からとりはずして(図3(C))、中間転写媒体
1を作製した。
【0031】本実施例1では、図3に示す型5として、
表面に凹凸形状を形成したSUS板を用いた。表面層3
としては、下記のシリコーンゴムをブレードコーターで
塗布して、乾燥後の厚さ50μmのゴム層を形成した。
表面層3に用いたシリコーンゴムは、信越化学工業
(株)製のKE4895(1液縮合型RTVシリコーン
ゴム:ゴム硬度40)をn−ヘキサン80重量部、トル
エン20重量部の混合溶剤でゴム成分が80重量部にな
るように希釈してなる液状ゴム組成物を使用した。
【0032】液状ゴム組成物の塗布後、室温28°C、
湿度85%の恒温恒湿層に約10分間放置し、指触によ
り表面が硬化しているのを確認してから、ベース層2と
して厚さ75μmのポリイミドシートを貼りつけ、再び
室温28°C、湿度85%の恒温恒湿層に60分間放置
した後、型5からはずした。表面層で用いたシリコーン
ゴム(KE4895)は、自己接着性に優れたシリコー
ンゴムであり、硬化未完了の時点で2つの層を接着させ
たもので、ベース層であるポリイミドシートとの接着力
も実用上充分であった。
【0033】本実施例で使用した型5は、予め制御され
た凹凸形状を形成されたものであり、エッチング処理に
より凹凸構造を形成したエッチング型と、Electr
oForming法(以下EF法)によるEF型の2種
類である。
【0034】エッチング型は、図5に示すように、SU
S板6の上にエッチング処理によってへこみ形状7を形
成した型で、今回は、φ60μmで深さが10μmの穴
を130μm間隔で配置した。また、EF型は、図6に
示すように、EF法により積層された金属8にへこみ形
状9が形成されたもので、今回は、φ60μmで深さが
10μmの円柱状の穴を130μm間隔で配置した。 (実施例2〜3)東レ(株)製のゴム硬度47の2液型
シリコーンゴム、およびゴム硬度32の2液型シリコー
ンゴムを、n−ヘキサン80重量部、トルエン20重量
部の混合溶剤でゴム成分が80重量部になるように希釈
して得た液状シリコーンゴム材料を表面層の材料とし
た。この2種のシリコーンゴムの硬化時間は、いずれも
120°Cで20分間である。
【0035】図4(A)に示すように、実施例1で用い
たのと同じエッチング型5上に、これらのシリコーンゴ
ム3をブレードコーターで厚さ50μmに塗布した後、
指触乾燥時間である、硬化反応開始時から約10分後
に、接着層4である東レ・ダウ(株)製のプライマー
(DY−39−067)を予め塗布した厚さ75μmの
ポリイミドシート(ベース層)2を貼りつけ(図4
(B))、更に120°Cの炉中で10分間放置した後
に型から取り外して中間転写媒体10を得た(図4
(C))。 (実施例4)信越化学工業(株)製のKE109を、n
−ヘキサン80重量部、トルエン20重量部の混合溶剤
でゴム成分が80重量部になるように希釈した液状シリ
コーンゴムを表面層の材料として使用した。このシリコ
ーンゴムの推奨加熱硬化条件である温度および時間は、
100°Cで60分である。
【0036】実施例1で用いたのと同じEF型上に、こ
のシリコーンゴムをブレードコーターで厚さ50μmに
塗布した後、前記推奨加熱硬化条件である温度および時
間の1/2以下での処理時である100°Cで2分後
に、信越化学工業(株)製のプライマー(プライマーN
o4)を塗布した厚さ75μmのポリイミドシートを貼
りつけ、100°Cの炉中で60分間放置した後に型か
ら取り外して中間転写媒体を得た。
【0037】上記の実施例1〜4で製造した中間転写媒
体の表面を目視で観察したところ、いずれもも気泡跡な
ど残らない均一な凹凸形状が形成されていることが確認
できた。また、使用したエッチング型及びEF型は金属
製であり、均一な凹凸構造を有する中間転写媒体を製造
し得るとともに、型の再利用も可能であり、製造効率上
も好ましいことが確認できた。
【0038】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、型にゴム材
料を塗布してからベース層を接着させることから、中間
転写媒体の表面に気泡の跡などが残らずに、均一で制御
された凹凸を形成することができ、好ましい転写効率と
画像の光沢度を達成しうる中間転写媒体が得られた。さ
らに、型に金属材料などを使うことによって、型を再利
用することができ、効率的に中間転写媒体を作製するこ
とができるという効果を奏した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法によって得られる表面層と
ベース層の積層構造を有する中間転写媒体の一態様を示
す概略断面図である。
【図2】 本発明の製造方法によって得られる表面層、
接着層及びベース層の積層構造を有する中間転写媒体の
一態様を示す概略断面図である。
【図3】(A)〜(C)表面層とベース層の積層構造を
有する中間転写媒体の製造方法を示す概略図である。
【図4】(A)〜(C)表面層、接着層及びベース層の
積層構造を有する中間転写媒体の製造方法を示す概略図
である。
【図5】 本発明の実施例での製造方法に用いるエッチ
ング型の概略図である。
【図6】 本発明の実施例での製造方法に用いるEF型
の概略図である。
【符号の説明】
1 中間転写媒体 10 中間転写媒体 2 ベース層 3 表面層 4 接着層 5 凹凸形状を有する型 6 SUS板 7 エッチングによるへこみ形状 8 積層金属 9 EF法によるへこみ形状
フロントページの続き (72)発明者 安藤 力 神奈川県足柄上郡中井町境430 グリーン テクなかい 富士ゼロックス株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体上に形成したトナー像を
    定着位置まで搬送する、中間転写媒体の製造方法であっ
    て、 予め凹凸形状が形成された型に液状ゴム材料を塗布して
    表面層を形成した後、 該表面層上に中間転写媒体のベース層を接着させ、 その後、該表面層とベース層との積層体を型から取り外
    す、 ことを特徴とする、中間転写媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記表面層とベース層とが、表面層を構
    成するゴム材料の接着力により接着されることを特徴と
    する請求項1記載の中間転写媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記表面層とベース層との間に、さら
    に、接着層を有することを特徴とする請求項1記載の中
    間転写媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記中間転写媒体の表面層を構成するゴ
    ム材料が、一液型シリコーンゴム組成物である請求項1
    記載の中間転写媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記中間転写媒体の表面層を構成するゴ
    ム材料が、二液型シリコーンゴム組成物である請求項1
    記載の中間転写媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記中間転写媒体の表面層を構成するゴ
    ム材料が、加熱硬化型シリコーンゴム組成物である請求
    項1記載の中間転写媒体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001022174A1 (fr) * 1999-09-20 2001-03-29 Hitachi, Ltd. Dispositif de formation d'image electrophotographique, element de transfert intermediaire et procede de formation d'image electrophotographique
WO2001082003A1 (fr) 2000-04-21 2001-11-01 Pfu Limited Appareil electrographique de developpement liquide
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