JP3491499B2 - 中間転写体及びその製造方法 - Google Patents

中間転写体及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、静電潜像担持体上
に形成されたトナー像を中間転写体上に転写した後、中
間転写体と記録媒体とを重ねた状態で加熱・加圧し、冷
却した後に中間転写体から記録媒体を剥離することによ
り、前記トナー像を記録媒体に転写及び定着させる画像
形成方法に用いる中間転写体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を用いる画像形成方法は、静
電潜像担持体上に形成されたトナー像を中間転写体上に
転写した後、中間転写体に記録媒体を重ねて加熱・加圧
し、冷却した後、中間転写体から記録媒体を剥離して前
記トナー像を記録媒体上に転写・定着する方法であり、
公知である。この画像形成方法は、前記中間転写体を構
成する材料が気温や湿度などの環境変動による電気抵抗
等の物性値の変動が小さいため、静電潜像担持体上に形
成したトナー像を記録媒体に直接転写して定着する画像
形成方法に比べて、安定した画像が得られるという特徴
がある。
【0003】この画像形成方法では、中間転写体上に転
写されたトナー像を加熱・加圧して記録媒体に転写・定
着するため、中間転写体は、一般に弾性、耐熱性、トナ
ーとの離型性等に優れたものが用いられる。中間転写体
は、感光体表面と常時接触するため、従来の定着装置の
ように、中間転写体表面にシリコーンオイルなどの離型
剤を付与することはできない。そこで、転写・定着する
際に中間転写体表面にトナーがオフセットすることを防
止し、画質上の欠点を抑制する目的で、中間転写体表面
をトナーとの離型性の優れたシリコーン系ゴムで構成す
ることが多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、シリコーン系
ゴムをコーティングした中間転写体を用いても、次のよ
うな問題がある。感光体表面には、画像となるトナー像
以外に、孤立した多数のカブリトナーと呼ばれるトナー
が存在する。静電気力を利用して感光体表面のトナー像
を直接記録媒体に転写する場合は、カブリトナーに対し
て選択転写が行われるため、カブリトナーが記録媒体に
転写される量は認識できないレベルにある。しかし、中
間転写体を用いる場合は、弾性及び粘着性を有するシリ
コーン系ゴムで中間転写体の表面が構成されているた
め、カブリトナーの大半が中間転写体に転写され、記録
媒体の地汚れとなり、画像品質を低下させる原因とな
る。
【0005】また、シリコーン系ゴムを用いる場合、一
度溶融したトナー像を溶融点以下まで冷却してから剥離
すると、中間転写体表面へのオフセット現象は発生しな
いが、中間転写体表面から剥離された記録媒体上のトナ
ー像は、中間転写体の表面形状に習う。即ち、トナー像
の表面は、型をとるように、中間転写体の表面形状を概
略写し取ることになり、中間体表面が平滑ならば、トナ
ー画像は非常に高光沢、即ちグロスが高くなり、一方、
中間体表面が荒れていたり曇っていると、トナー画像の
グロスは低くなる。
【0006】そこで、高い光沢を得るためには、シリコ
ーン系ゴムからなる中間転写体表面を平滑な状態にして
おくことが必要になるが、これはシリコーン系ゴムの特
性から容易に達成可能である。しかし、カラー画像を複
写、プリントするためには3色以上のトナー像を重ね合
わせて発色させるため、各色のレジストレーション、即
ち位置のズレが画像品質に重要な影響を持つ。このこと
に関連して、以下の問題が生ずる。
【0007】シリコーン系ゴムをコーティングした平滑
な表面を有する中間転写体は、感光体などの非常に平滑
な表面に対する摩擦係数は高くなり、その結果、中間転
写体を駆動する部材(例えば駆動ロール)と、中間転写
体裏面との間で、スリップが生じてしまう。また、駆動
ロールと中間転写体裏面との摩擦係数を高くして駆動力
を上げていくと、中間転写体は駆動ロールから受ける力
の方向と感光体から受ける力の方向が一致している場合
は良いが、通常は機械精度の問題もあり、それらの方向
は厳密に一致させることはできず、互いの引っ張り合い
から中間転写体が波打ったりして平面を保てなくなる。
その結果、感光体表面のトナー画像を忠実に転写でき
ず、画像欠陥を発生させてしまうという問題がある。
【0008】通常、ゴムの摩擦係数を低下させるには、
ゴムの硬度を高くする方法と、その表面を粗す方法があ
る。平滑な表面を有するゴムの摩擦係数は、ゴムの硬度
を高くすることにより、低下させることができるが、中
間転写体に求められているゴム弾性は、硬度が高くなる
につれて、その弾性を失う傾向にあり、本来の目的を損
なう。
【0009】表面を粗す方法についてはいくつか知られ
ている。その一つは、スプレーコーティングにおいて、
スプレー中のシリコーン系ゴムが霧化しにくい条件、例
えば温度、湿度、スプレーガンとの距離などのコーティ
ング条件やシリコーン系ゴムの粘度などを変えて粗くす
る方法である。しかし、この方法では、細かなうねりは
創出できても、そのうねりは不規則であり、摩擦係数が
場所によってバラツキを生ずることになる。
【0010】もう一つの表面を粗す方法は、サンドブラ
スト処理であり、ゴム表面に凹部を作り全体的に粗くす
る方法である。しかし、平滑面に対して凹部が形成され
ても、摩擦係数は僅かしか低下せず、カブリトナーの転
写率を低下させることもできない。しかも、画像のグロ
スが大きく低下し、また、サンドブラスト処理によるム
ラが発生し、画像品質が大きく劣化する。その他のコー
ティング法の浸漬塗布法やブレード塗布法などでは、そ
の表面を粗すことは困難であり、前記の問題を解消する
ことはできない。
【0011】中間転写体の表面粗さについて記載した先
行文献も幾つか存在する。特開昭59−50473号公
報では、スプレー塗布法で表面粗さを制御することが提
案されているが、感光体に対して中間転写体が滑るほど
に感光体との摩擦係数を下げることはできず、カブリト
ナーの転写を実質的に回避できるレベルまで低下させる
こともできない。
【0012】その他にも、特開昭59−202477号
公報、特開平5−19642号公報、特開平5−333
711号公報、特開平6−102782号公報、特開平
7−43992号公報、特開平8−185061号公報
において、中間転写体表面のゴムの耐久性向上、転写性
の向上、画像のグロス向上、転写抜けの防止、並びに、
転写材との密着性向上のためのトナーの中間転写体表面
へのオフセットの防止、オイルなどの離型剤の悪影響の
防止、かつ、離型材の保存性の改善などのために、中間
転写体表面の粗さを規定することが提案されているが、
これらの表面粗さを達成しても、中間転写体のカラー画
像としての望ましい高グロスの確保や、中間転写体表面
の凹凸による画像への影響の解消、かつ、画像ズレ防止
のために感光体との摩擦係数を低くして中間転写体の駆
動走行制御性を改善し、また、カブリトナーの転写率を
実質的に解消するなどの要請を満すことはできない。
【0013】また、中間転写体を無端ベルト状とするこ
とにより、ページ間におけるシンクロをとる必要がなく
なり、機械の設計において自由度が拡大されるが、中間
転写体表面の凸形状のつなぎ目による画像への影響をな
くして無端状にすることは困難であった。
【0014】そこで、本発明は、上記の問題点を解消
し、シリコーン系ゴム等の表面層を有する中間転写体を
用いて、感光体上に形成されたトナー画像を記録媒体へ
転写定着する画像形成方法に用いる中間転写体におい
て、カラー画像で要求される高い画像グロスの値を確保
することができ、感光体との摩擦係数を下げて中間転写
体の駆動走行制御を容易にし、かつ、カブリトナーの転
写率を実質的に回避して画質の劣化を防止することがで
きる中間転写体及びその製造方法を提供しようとするも
のである。また、この製造方法は、無端ベルト状の中間
転写体の提供に適したものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、中間転写
体の表面構造について鋭意検討した結果、中間転写体の
ゴム製表面層の上に一定間隔で微細な凸部を多数配置す
ることにより、上記の課題の解決に成功した。即ち、本
発明の構成は、以下のとおりである。
【0016】(1) 静電潜像担持体上に形成したトナー像
を中間転写体上に転写し、前記中間転写体を記録媒体と
重ねた状態で加熱及び加圧し、冷却した後に前記中間転
写体から前記記録媒体を剥離することにより、前記トナ
ー像を前記記録媒体に転写及び定着させる画像形成方法
に用いる中間転写体において、前記中間転写体表面に均
一な厚さのゴム製の表面層を有し、かつ、前記表面層上
に一定間隔で配置した多数のゴム製凸部を設けてなるこ
とを特徴とする中間転写体。
【0017】(2) 前記のゴム製凸部は高さ2〜12μm
の範囲で、凸部と凸部の間隔が10〜200μmの範囲
にあることを特徴とする前記(1) 記載の中間転写体。
【0018】(3) 前記中間転写体表面に均一な厚さのベ
ース層を有し、前記ベース層の上に均一な厚さのゴム製
の表面層を有し、かつ、前記表面層上に一定間隔で配置
した多数のゴム製凸部を設けてなることを特徴とする前
記(1) 又は(2) 記載の中間転写体。
【0019】(4) 前記ベース層と前記表面層との間に接
着層を設けて一体化したことを特徴とする前記(3) 記載
の中間転写体。
【0020】(5) 前記凸部を前記表面層と同一のゴム素
材で構成したことを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載の
中間転写体。
【0021】(6) 前記凸部及び前記表面層のゴム素材の
硬度(JIS K6301「加流ゴム物性試験方法」で
測定)が10〜80の範囲にあることを特徴とする前記
(5)記載の中間転写体。
【0022】(7) 前記凸部を前記表面層のゴム素材と硬
化反応の異なる材料で構成したことを特徴とする前記
(1) 又は(2) 記載の中間転写体。
【0023】(8) 前記凸部を前記表面層より硬度が大き
なゴム素材で構成したことを特徴とする前記(7) 記載の
中間転写体。
【0024】(9) 前記凸部のゴム素材の硬度(JIS
K6301「加流ゴム物性試験方法」で測定)が40〜
100にあり、前記表面層のゴム素材の硬度(JIS
K6301「加流ゴム物性試験方法」で測定)が10〜
50の範囲にあり、かつ前記凸部が前記表面層のゴム素
材の硬度より大きいことを特徴とする前記(8) 記載の中
間転写体。
【0025】(10)前記中間転写体の動摩擦係数が2.0
以下、好ましくは1.2以下であることを特徴とする前
記(1) 〜(9) のいずれか1つに記載の中間転写体。
【0026】(11)前記中間転写体の形状が円筒状又は無
端ベルト状であることを特徴とする前記(1) 〜(9) のい
ずれか1つに記載の中間転写体。
【0027】(12)前記中間転写体のベース層がカーボン
ブラックを添加したポリイミドフィルムからなることを
特徴とする前記(3) 〜(11)のいずれか1つに記載の中間
転写体。
【0028】(13)前記中間転写体のベース層の厚みが3
0〜200μmの範囲であることを特徴とする前記(3)
〜(12)のいずれか1つに記載の中間転写体。
【0029】(14)前記中間転写体の表面層の厚みが10
〜200μmの範囲であることを特徴とする前記(1) 〜
(13)のいずれか1つに記載の中間転写体。
【0030】(15)前記中間転写体の表面層の表面抵抗値
(JIS K6911で測定)を1013Ω/□以上、体
積抵抗値(JIS K6911で測定)を1015Ωcm
以下にしたことを特徴とする前記(1) 〜(14)のいずれか
1つに記載の中間転写体。
【0031】(16)静電潜像担持体上に形成したトナー像
を中間転写体上に転写し、前記中間転写体を記録媒体と
重ねた状態で加熱及び加圧し、冷却した後に前記中間転
写体から前記記録媒体を剥離することにより、前記トナ
ー像を前記記録媒体に転写及び定着させる画像形成方法
に用いる中間転写体の製造方法において、前記中間転写
体表面に第1の液状ゴムを塗布して表面層を形成した
後、一定間隔に多数の凹部を有する版胴を用いて第2の
液状ゴムを印刷し、前記表面層上に前記凹部に対応する
多数の凸部を形成することを特徴とする中間転写体の製
造方法。
【0032】(17)前記のゴム製凸部は高さ2〜12μm
の範囲で、凸部と凸部の間隔が10〜200μmの範囲
にあることを特徴とする前記(16)記載の中間転写体の製
造方法。
【0033】(18)前記(16)又は(17)に記載の中間転写体
の製造方法において、前記中間転写体表面にベース層を
形成し、次いで、第1の液状ゴムを塗布して表面層を形
成した後、一定間隔に多数の凹部を有する版胴を用いて
第2の液状ゴムを印刷し、前記表面層上に前記凹部に対
応する多数の凸部を形成することを特徴とする中間転写
体の製造方法。
【0034】(19)前記の第1の液状ゴムと第2の液状ゴ
ムとして、同一の材料を用いることを特徴とする前記(1
6)〜(18)のいずれか1つに記載の中間転写体の製造方
法。
【0035】(20)前記の第1の液状ゴムと第2の液状ゴ
ムとして、異なる材料を用いることを特徴とする前記(1
6)〜(18)のいずれか1つに記載の中間転写体の製造方
法。
【0036】(21)前記中間転写体の表面層及び/又は前
記凸部を形成する液状ゴムが一液型液状シリコーンゴム
組成物であることを特徴とする前記(16)〜(20)のいずれ
か1つに記載の中間転写体の製造方法。
【0037】(22)前記中間転写体の表面層及び/又は前
記凸部を形成する液状ゴムが二液型液状シリコーンゴム
組成物であることを特徴とする前記(16)〜(20)のいずれ
か1つに記載の中間転写体の製造方法。
【0038】(23)前記中間転写体の表面層及び/又は前
記凸部を形成する液状ゴムが加熱硬化型液状シリコーン
ゴム組成物であることを特徴とする前記(16)〜(20)のい
ずれか1つに記載の中間転写体の製造方法。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の中間転写体は、ベース層
と一定間隔で配置した多数の微細な凸部を有する表面層
からなる。また、ベース層と表面層の間に接着層を設け
てもよい。中間転写体の形態は、画像形成装置に適した
形状であればよく、シート状、ベルト状、ドラム状など
の中から適宜選択されるが、特に無端ベルトが好適であ
る。そして、現像像を静電的に中間転写体上に転写する
場合、中間転写体の表面の体積抵抗率は1012〜1017
Ωcmの範囲、好ましくは1012〜1016Ωcmの範囲
が適している。
【0040】前記ベース層は、耐熱性及び機械的強度が
要求され、ニッケル、アルミニウム、ステンレス等の金
属シートや、PET、PBT、ポリエステル、ポリイミ
ド、ポリイミドアミド等の樹脂フィルムを用いることが
できる。前記樹脂は導電性粉体などを添加分散して、体
積抵抗率を制御することが好ましく、中でも、カーボン
ブラックを添加分散して、体積抵抗率を制御した無端ベ
ルト状のポリイミドフィルムが好ましい。
【0041】前記ベース層の厚みは、30〜200μm
の範囲が好ましく、より好ましくは40〜150μmの
範囲、さらに好ましくは50〜130μmの範囲が適し
ている。ベース層の厚みが30μmより薄いと、加熱冷
却時の寸法安定性や、強度が不足する。200μmを越
えると、中間転写体の比熱が増大して熱移動量が低下
し、転写速度やサイクルタイムの低下につながる。
【0042】前記ベース層の体積抵抗率Rv(Ωcm)
は107 <Rv<1015の範囲が適しており、好ましく
は108 <Rv<1014の範囲、さらに好ましくは10
9 <Rv<1013の範囲が適している。体積抵抗率Rv
(Ωcm)が107 Ωcmより低いと、中間転写体上で
の転写電界において、トナーを保持するための電荷が早
期に減衰するため、トナーの飛散が発生しやすくなる。
また、1015Ωcmを超えると、トナー像を感光体から
転写する電界が大きくなり、中間転写体上の表面電位が
上昇して転写ニップ後に剥離放電が発生しトナーが飛散
する。
【0043】前記接着層としては、シリコーンゴムの接
着に通常使用されるプライマー類などを適用できる。プ
ライマー類としては、例えば、アミノシラン系カップリ
ング剤、クロロシラン系カップリング剤、クロロメチル
シラン系カップリング剤、シアノシラン系カップリング
剤、チタン酸エステル系カップリング剤などが挙げられ
るが、これらに限定されるものではない。これらの中
で、アミノシラン系カップリング剤及びチタン酸エステ
ル系カップリング剤が好ましく用いられる。
【0044】前記表面層は、弾性、耐熱性、トナーとの
離型性等が要求され、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フ
ッ素系樹脂などで構成することが好ましい。シリコーン
ゴムとしては、1液性縮合重合型、2液性付加重合型、
LTV型、RTV型等、特に制限はなく、公知のメチル
シリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチ
ルビニルシリコーンゴムや、含フッ素系のシリコーンゴ
ム等が用いられる。
【0045】前記表面層の厚さは、10〜150μmの
範囲が好ましく、より好ましくは20〜100μmの範
囲、さらに好ましくは30〜70μmの範囲が適してい
る。10μmより薄いと、弾性が不足して記録媒体の表
面性に追従不能となり、転写性に問題が生じたり、耐久
性が不足したりする。150μmを越えると、トナー画
像を転写できなくなったり、中間転写体の比熱が増大し
て熱移動量が低下し、転写速度やサイクルタイムの低下
につながる。
【0046】前記凸部と前記表面層を同一の材料で構成
する場合、前記材料の硬度(JISK6301「加流ゴ
ム物性試験方法」で測定)は、10〜80の範囲が好ま
しく、より好ましくは20〜70の範囲、さらに好まし
くは30〜60の範囲が適している。JISA10未満
のものでは、強度が低下し耐久性に問題がある。また、
JISA80を超えると、記録媒体の表面性が1.0μ
mRaを超えると、中間転写体から記録媒体に転写する
ときに記録媒体との密着性が低下して、転写が不完全に
なるような問題が生ずる。
【0047】前記凸部と前記表面層を異なる材料で構成
する場合、前記表面層に用いる材料の硬度(JIS K
6301「加流ゴム物性試験方法」で測定)は、10〜
50の範囲が好ましく、より好ましくは20〜50の範
囲、さらに好ましくは20〜40の範囲が適している。
JISA10未満のものでは、強度が低下し耐久性に問
題がある。また、JISA50を超えると、中間転写体
から記録媒体に転写する場合に、記録媒体の表面性が悪
いと記録材との密着性が低下して転写が不完全になるよ
うな問題が生ずる。
【0048】前記凸部と前記表面層を異なる材料で構成
する場合、前記凸部の材料の硬度(JIS K6301
「加流ゴム物性試験方法」で測定)は、40〜100の
範囲が好ましく、より好ましくは40〜90の範囲、さ
らに好ましくは50〜90の範囲が適している。JIS
A40未満のものでは、摩擦係数を低下させる性能が低
下するので問題である。また、JISA100を超える
と、ゴム弾性が小さくなり、転写時の圧力により表面層
にダメージを与えて中間転写体の寿命が低下するという
問題が生ずる。
【0049】前記凸部と前記表面層を異なる材料で構成
する場合、前記凸部は、前記表面層の材料の硬度(JI
S K6301「加流ゴム物性試験方法」で測定)よ
り、1〜60大きいことが好ましく、より好ましくは5
〜50、さらに好ましくは10〜40大きい方が適して
いる。前記の差が1より小さいと、摩擦係数を低下でき
ない不都合があり、60より大きいと凸部が表面層より
脱落しやすく、寿命の点で不都合が生ずる。
【0050】本発明の中間転写体の表面層は、表面抵抗
値(JIS K6911で測定)を1013Ω/□以上、
体積抵抗値(JIS K6911で測定)を1015Ωc
m以下に設定することが好ましい。ここで、表面層の表
面抵抗値が1013Ω/□未満で、かつ、体積抵抗値が1
12Ω・cm未満では、トナー像を静電的に転写した場
合、中間転写体上のトナー像はエッジ部のシャープさに
欠け、画像に乱れを生ずる。表面層の表面抵抗値が10
16Ω/□を越え、かつ、体積抵抗値が1015Ω・cmを
越える時には、ベース層と同様にトナー像を感光体から
転写する電界が大きくなり、中間転写体上の表面電位が
上昇することにより、転写ニップ後の剥離放電によって
トナーの飛散が発生する。
【0051】図1〜図4は、本発明の中間転写体の一例
を示す断面概略図である。図1の中間転写体1は、ベー
ス層2上に表面層3を積層したものであり、表面層上に
は円柱状の突起5を有する。図2では円柱状の凸部5の
代わりに半球状の凸部6を有する。ここでは、表面層3
が自己接着性に優れた材料を用いている。図3、4の中
間転写体1は、図1、2のベース層2上に接着層4を介
して表面層3を積層したものである。ここでは、表面層
3が自己接着性の劣る材料を用いている。
【0052】図5、図6は、中間転写体の製造方法を説
明するための概念図であり、図5では、円筒形の圧胴を
ベース層2にはめ込んだ後、ベース層2上にシリコーン
系ゴムをコーティングして表面層3を形成する。接着層
を必要とするシリコーン系ゴムの場合は、ベース層2上
に接着層(図示せず)を設けた後、表面層3のシリコー
ン系ゴムをコーティングする。コーティングは、スプレ
ー塗布や浸漬塗布、ブレード塗布など既知の技術で実施
することができる。その後、凸部の形状に対応した凹部
を有する版胴を液状シリコーン系ゴム中に浸漬し、前記
凹部に該ゴムを保持した状態で前記の圧胴上の表面層3
にシリコーン系ゴムの円柱状凸部5を印刷する。最後
に、圧胴を抜き去って中間転写体を完成する。なお、図
7、図8は、円柱状の凹部、又は、半球状の凹部を形成
した版胴の断面図及び平面図である。
【0053】図6では、ベルト状のベース層2上にシリ
コーン系ゴムをコーティングして表面層3を形成する。
接着層を必要とするシリコーン系ゴムの場合は、ベース
層2上に接着層(図示せず)を設けた後、表面層3のシ
リコーン系ゴムをコーティングする。表面層3のコーテ
ィングは図5の場合と同様に実施する。その後、凸部の
形状に対応した凹部を有する版胴を回転して液状シリコ
ーン系ゴム中に浸漬し、さらに回転して前記凹部に該ゴ
ムを保持した状態で上方に移動し、前記ベルト状の支持
体を圧胴で前記版胴に押しつけながら移動させることに
より、支持体上の表面層3にシリコーン系ゴムの円柱状
凸部5を印刷する。
【0054】前記凸部の印刷においては、版胴との接触
のタイミングを制御することにより、中間転写体表面の
つなぎ目における凸部を図9に示すように形成し、画像
への影響を回避することが大切である。上記の作製方法
により、図10、11に示されるような画像に影響を与
えるつなぎ目になることを防いで、図9に示す概略図の
ように中間転写体表面の凸形状のつなぎ目を形成でき、
このつなぎ目を画質上で目視させずに無端状に達成する
ことが可能あることがわかった。また、つなぎ目が10
00μm以上の間隔になると、本来、解消を目的とし
た、摩擦による問題が生ずることもわかった。
【0055】
【実施例】本発明における実施例を以下に示す。 (実施例1)カーボンブラックを添加して体積抵抗率を
Rv=1012Ω・cmに調整した厚さ75μmのポリイ
ミドフィルム(ベース層)を用い、1液型付加重合タイ
プのシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製「AY42−360」硬度38(JIS K63
01))10重量部を、トルエン20重量部に混合溶解
して塗布液を作製し、前記フィルムに対してこの塗布液
をスプレー塗布して塗膜を形成した後、150℃で30
分間加熱硬化して層厚50μmの表面層を形成した。
【0056】次いで、図6のようにして前記フィルムの
表面層上に円柱状凸部を形成した。印刷用の版胴は、直
径60μmで深さが10μmの円柱状の穴を前後左右1
30μm間隔で配置した凹版印刷用のものを用い、印刷
液は、前記表面層と同じシリコーンゴム10重量部をト
ルエン10重量部に混合溶解して液状ゴムを調製して用
いた。前記凸部の印刷は、前記版胴の下部を液状ゴムに
浸漬して、矢印の方向に版胴を回転させ、ドクターで版
胴上の液状ゴム量を一定にして前記穴に液状ゴムを保持
し、また、前記フィルムを圧胴で版胴表面に押しつけな
がら移動させて凹版印刷を行い、150℃で30分間加
熱硬化して直径50μmで平均高さが5μmの円柱状凸
部を前後左右130μm間隔で有する中間転写体を得
た。
【0057】(実施例2)1液型RTVタイプのシリコ
ーンゴム(信越化学工業社製「KE4895」、硬度J
ISA:40)80重量部を、n−ヘキサン16重量部
及びトルエン4重量部に混合溶解して塗布液を作製し、
実施例1と同じポリイミドフィルムを前記塗布液中に浸
漬し、塗膜を形成した後、温度28℃で湿度85%の恒
温恒湿槽中に一昼夜放置して硬化させ、層厚50μmの
表面層を形成した。
【0058】次いで、実施例1と同じ印刷用版胴を用
い、印刷液は、前記表面層と同じものを用いて凹版印刷
後、温度28℃で湿度85%の恒温恒湿槽に一昼夜放置
して硬化させ、直径60μmで平均高さが5μmの円柱
状凸部が前後左右130μm間隔を有する中間転写体を
得た。なお、前記シリコーンゴムは自己接着性に優れ、
基材となるポリイミドフィルムとの接着力も十分あるの
で接着層を省略した。
【0059】(実施例3)1液型付加重合タイプの東レ
・ダウコーニング・シリコーン社製のプライマー「DY
−39−067」中に、実施例1と同じポリイミドフィ
ルムを浸漬塗布して該フィルム上に接着層を形成した
後、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム(東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン社製「DX35−304
2」、硬度JISA:32)10重量部をトルエン20
重量部に混合溶解して作製した塗布液中に前記フィルム
を浸漬して塗膜を形成し、120℃で10分間加熱硬化
させて、層厚50μmの表面層を形成した。
【0060】次いで、実施例1と同じ印刷用胴版を用
い、印刷液は、前記表面層と同じものを用いて凹版印刷
後、温度150℃で30分間、加熱硬化させ、直径50
μmで平均高さが3μmの円柱状凸部を前後左右150
μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0061】(実施例4)実施例1と同じポリイミドフ
ィルム上に、実施例3と同様にして接着層を形成した
後、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム(東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン社製「DX35−304
2」、硬度JISA:32)10重量部をトルエン20
重量部に混合溶解して作製した塗布液中に前記フィルム
を浸漬して塗膜を形成し、120℃で10分間加熱硬化
して層厚50μmの表面層を形成した。
【0062】次いで、実施例1と同じ印刷用胴版を用
い、印刷液は1液型RTVタイプのシリコーンゴム(信
越化学工業社製「KE4895」、硬度JISA:4
0)80重量部をn−ヘキサン16重量部及びトルエン
4重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版印
刷で前記表面層上に円柱状凸部を形成し、温度28℃で
湿度85%の恒温恒湿槽に一昼夜放置して凸部を硬化さ
せ直径60μmで平均高さが5μmの円柱状凸部を前後
左右130μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0063】(実施例5)実施例1と同じポリイミドフ
ィルム上に、1液型RTVタイプのシリコーンゴム(信
越化学工業社製「KE4895」、硬度JISA:4
0)80重量部をn−ヘキサン16重量部及びトルエン
4重量部に混合溶解して作製した塗布液を浸漬塗布した
後、温度28℃で湿度85%の恒温恒湿槽に一昼夜放置
して硬化させ、層厚50μmの表面層を形成した。な
お、前記シリコーンゴムは自己接着性に優れ、基材とな
るポリイミドフィルムとの接着力も十分あるので接着層
を省略した。
【0064】次いで、実施例1と同じ印刷用版胴を用
い、印刷液は、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「DX35−
7002」、硬度JISA:65)30重量部をトルエ
ン10重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹
版印刷した後、170℃で10分間加熱硬化させて直径
60μmで平均高さが5μmの円柱状凸部を前後左右1
30μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0065】(実施例6)実施例1と同じポリイミドフ
ィルム上に、1液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「AY42−
360」、硬度JISA:38)10重量部をトルエン
20重量部に混合溶解して作製した塗布液をスプレー塗
布により塗布した後、150℃で30分間、加熱硬化さ
せて層厚50μmの表面層を形成した。
【0066】次いで、実施例1と同じ印刷用版胴を用
い、印刷液は、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「DX35−
547」、硬度JISA:47)20重量部をトルエン
10重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版
印刷した後、120℃で10分間加熱硬化させて直径6
0μmで平均高さが5μmの円柱状凸部を前後左右13
0μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0067】(実施例7)実施例1と同じポリイミドフ
ィルム上に、信越化学工業社製のプライマーNo.4を
浸漬塗布して接着層を形成した後、2液型付加重合タイ
プのシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製「DX35−7002」、硬度JISA:65)
30重量部をトルエン10重量部に混合溶解して作製し
た塗布液に浸漬塗布により塗布した後、170℃で10
分間、加熱硬化させて層厚50μmの表面層を形成し
た。
【0068】次いで、実施例1と同じ印刷用版胴を用
い、印刷液は、1液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「AY42−
360」、硬度JISA:38)40重量部をトルエン
10重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版
印刷した後、120℃で10分間、加熱硬化させて、直
径60μmで平均高さが5μmの円柱状凸部を前後左右
130μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0069】(実施例8)実施例1と同じのポリイミド
フィルム上に、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(信越化学工業社製「KE109」、硬度JISA:2
0)40重量部をトルエン10重量部に混合溶解して作
製した塗布液を浸漬塗布により塗布した後、100℃で
60分間、加熱硬化させて層厚50μmの表面層を形成
した。
【0070】次いで、実施例1と同じ印刷用胴版を用
い、印刷液は、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(信越化学工業社製試作品「X−34−1193」、硬
度JISA:31)40重量部をトルエン10重量部に
混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版印刷した後、
120℃で10分間、加熱硬化させて、直径60μmで
高さが平均5μmの円柱状凸部を前後左右130μm間
隔で有する中間転写体を得た。
【0071】(実施例9)実施例1と同じポリイミドフ
ィルム上に、信越化学工業社製のプライマーNo.4を
浸漬塗布して接着層を形成した後、2液型付加重合タイ
プのシリコーンゴム(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン社製「DX35−7002」、硬度JISA:65)
30重量部をトルエン10重量部に混合溶解して作製し
た塗布液を浸漬塗布により塗布した後、170℃で10
分間、加熱硬化させて層厚50μmの表面層を形成し
た。
【0072】次いで、実施例1と同じ印刷用胴版を用
い、印刷液は、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「SE441
0」、硬度JISA:87)40重量部をトルエン10
重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版印刷
した後、150℃で30分間、加熱硬化させて、直径6
0μmで高さが平均5μmの円柱状凸部を前後左右13
0μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0073】(実施例10)実施例1と同じポリイミド
フィルム上に、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(信越化学工業社製「KE109」、硬度JISA:2
0)40重量部をトルエン10重量部に混合溶解して作
製した塗布液を浸漬塗布により塗布した後、100℃で
60分間、加熱硬化させて層厚50μmの表面層を形成
した。
【0074】次いで、実施例1と同じ印刷用胴版を用
い、印刷液は、2液型付加重合タイプのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製「SE441
0」、硬度JISA:87)40重量部をトルエン10
重量部に混合溶解して作製した印刷液を用いて凹版印刷
した後、150℃で30分間、加熱硬化させて、直径6
0μmで高さが平均5μmの円柱状凸部を前後左右13
0μm間隔で有する中間転写体を得た。
【0075】(比較例1)実施例2において、凸部を省
略した以外は実施例2と同様にして中間転写体を得た。
【0076】〔評価〕実施例1〜10及び比較例1の中
間転写体について、下記の測定方法により、その表面層
及び凸部の硬度、並びに、動摩擦係数を測定して表1に
その結果を示した。また、上記の中間転写体を富士ゼロ
ックス社製Acolor935評価複写機に装填し、前
記複写機用のトナー及び同社のJコート紙を用いて画質
試験を行い、その結果も表1に記載した。なお、光沢
は、村上色彩技術研究所製の光沢度計(Gloss M
eter Model GM−26D for25°)
を用いた。
【0077】(動摩擦係数の測定)中間転写体の動摩擦
係数は次の方法で測定した。平板上に100×200m
mの中間転写体を置き、その上に25×100mmのポ
リカーボネートの平板(PC板)を重ね、さらに200
gの荷重をかけた状態にして、東洋精機社製ストログラ
フVI−CでPC板を100mm/minの速度で横方
向に引っ張って動摩擦係数を測定した。この時の環境は
20℃、50%RHとした。
【0078】
【表1】
【0079】(結果)実施例1〜10は、表1に示すよ
うに、低い動摩擦係数を示すことが確認され、画質評価
もいずれも良好であった。なお、実施例9では、動摩擦
係数が0.3であり、画像部にずれは生じなかったが、
使用条件によっては定着器通過後に画像部の冷却が十分
に完了する前に、画像転写媒体が中間転写体から剥離す
ることによる画像欠陥が発生しやすい傾向があった。実
施例10では、動摩擦係数が0.4であり、実施例9と
同様に画像部にずれは生じなかったが、長期のランニン
グの後、凸部が表面層ごと脱落しやすい傾向にあった。
これに対し、比較例1は、画質において背景部のかぶり
が生じ、動摩擦係数が∞と大きいため、感光体との間で
滑りが生じにくく、ベルトの波打ちが発生してしまい、
連続して駆動することができなかった。
【0080】なお、かぶりトナー転写率は小さいほど画
像の背景部トナーが少なくなり、きれいな画像となる。
表面が平滑な比較例1の中間転写体を用いた場合は、直
接記録媒体に転写する場合と異なり、カブリトナーの大
半(90%)が中間転写体に転写されたが、実施例2の
中間転写体を用いた場合には、直接記録媒体に転写する
場合とほぼ同等の50%まで低下できることが分かっ
た。
【0081】
【発明の効果】本発明は、上記の構成を採用することに
より、画像グロスについてカラー画像に望ましい高い値
を取ることが可能となり、また、感光体との摩擦係数を
下げて中間転写体の駆動走行制御を容易にし、かつ、カ
ブリトナーの転写率を低減することにより、画質の劣化
を防止することが可能になった。また、本発明の製造方
法によれば、凸形状のつなぎ目による画像への影響を目
視させずに無端状にすることができ、中間転写体を効率
的に作製することが可能になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施態様である中間転写体の断
面図である。
【図2】本発明のもう1つの実施態様である中間転写体
の断面図である。
【図3】図1の中間転写体に接着層を設けた断面図であ
る。
【図4】図2の中間転写体に接着層を設けた断面図であ
る。
【図5】本発明にかかる中間転写体の作製方法を説明す
るための概略図である。
【図6】本発明にかかるもう1つの中間転写体の作製方
法を説明するための概略図である。
【図7】本発明の中間転写体の作製方法に用いる版胴の
説明図である。
【図8】本発明の中間転写体の作製方法に用いるもう1
つの版胴の説明図である。
【図9】本発明の実施例における、凸部のつなぎ目の概
略図である。
【図10】画質上で問題となる凸部のつなぎ目の概略図
である。
【図11】画質上で問題となる凸部のつなぎ目の別の概
略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 政憲 神奈川県足柄上郡中井町境430番地 グ リーンテクなかい 富士ゼロックス株式 会社内 (72)発明者 安藤 力 神奈川県足柄上郡中井町境430番地 グ リーンテクなかい 富士ゼロックス株式 会社内 (56)参考文献 特開 平5−19642(JP,A) 特開 平6−308839(JP,A) 特開 平2−72376(JP,A) 特開 平4−344680(JP,A) 実開 平4−137379(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/20

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体上に形成したトナー像を
    中間転写体上に転写し、前記中間転写体を記録媒体と重
    ねた状態で加熱及び加圧し、冷却した後に前記中間転写
    体から前記記録媒体を剥離することにより、前記トナー
    像を前記記録媒体に転写及び定着させる画像形成方法に
    用いる中間転写体において、前記中間転写体表面に均一
    な厚さのゴム製の表面層を有し、かつ、前記表面層上に
    一定間隔で配置した多数のゴム製凸部を設けてなること
    を特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】 前記表面層を前記凸部と同一のゴム素材
    で構成したことを特徴とする請求項1記載の中間転写
    体。
  3. 【請求項3】 前記凸部を前記表面層のゴム素材と異な
    る材料で構成したことを特徴とする請求項1記載の中間
    転写体。
  4. 【請求項4】 前記凸部を前記表面層より硬度の大きな
    ゴム素材で構成したことを特徴とする請求項3記載の中
    間転写体。
  5. 【請求項5】 静電潜像担持体上に形成したトナー像を
    中間転写体上に転写し、前記中間転写体を記録媒体と重
    ねた状態で加熱及び加圧し、冷却した後に前記中間転写
    体から前記記録媒体を剥離することにより、前記トナー
    像を前記記録媒体に転写及び定着させる画像形成方法に
    用いる中間転写体の製造方法において、前記中間転写体
    表面に第1の液状ゴムを塗布して表面層を形成した後、
    一定間隔に多数の凹部を有する版胴を用いて第2の液状
    ゴムを印刷し、前記表面層上に前記凹部に対応する多数
    の第2の液状ゴムの凸部を形成することを特徴とする中
    間転写体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記の第1の液状ゴムと第2の液状ゴム
    として、同一の材料を用いることを特徴とする請求項5
    記載の中間転写体の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記の第1の液状ゴムと第2の液状ゴム
    として、異なる材料を用いることを特徴とする請求項5
    記載の中間転写体の製造方法。
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