JPH1165318A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1165318A
JPH1165318A JP9229288A JP22928897A JPH1165318A JP H1165318 A JPH1165318 A JP H1165318A JP 9229288 A JP9229288 A JP 9229288A JP 22928897 A JP22928897 A JP 22928897A JP H1165318 A JPH1165318 A JP H1165318A
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JP9229288A
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English (en)
Inventor
Toshio Takamori
俊夫 高森
Akihiko Nakazawa
明彦 仲沢
Takashi Kusaba
隆 草場
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Original Assignee
Canon Inc
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 転写前帯電器を設け、二次転写効率を向上さ
せる目的で中間転写体上のトナー層にコロナ帯電(放
電)を行うと、別の問題として、第二の画像担持体であ
る転写紙やOHPへのトナー飛び散りを生じやすいとい
う問題が発生する。 【解決手段】 第1の画像担持体上に形成された画像を
中間転写体に転写した後、第2の画像担持体上にさらに
転写する画像形成装置において、中間転写体がローラ形
状で、少なくとも弾性層と最外層である表面層とを有
し、弾性層の10点平均表面粗さRzが0.5μm〜3
0μmであり、表面層の膜厚が3μm〜50μmの範囲
にあることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式を用
いた画像形成装置に関し、特に第1の画像担持体上に形
成されたトナー像を、一旦中間転写体上に転写させた後
に第2の画像担持体上にさらに転写させて画像形成物を
得る、複写機、プリンター、ファックス等の画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】中間転写体を使用した画像形成装置は、
カラー画像情報や多色画像情報の複数の成分色画像を順
次積層転写してカラー画像や多色画像を合成再現した画
像形成物を出力するカラー画像形成装置や多色画像形成
装置、もしくはカラー画像形成機能や多色画形成機能を
具備させた画像形成装置として有効であり、各成分色画
像の重ね合わせズレ(色ズレ)のない画像を得ることが
可能である。
【0003】ローラ形状を有する中間転写体を用いた転
写装置である画像形成装置の一例の概略図を図1に示
す。
【0004】図1は電子写真プロセスを利用したカラー
画像形成装置(複写機あるいはレーザービームプリンタ
ー)である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラ20
を使用している。
【0005】図1において符号1は、第1の画像担持体
として繰り返し使用される回転ドラム型の電子写真感光
体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢示の時計方向
に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動
される。
【0006】感光ドラム1は、その回転過程で、1次帯
電器(コロナ放電器)2により所定の極性・電位に一様
に帯電処理され、次いで不図示の画像露光手段(カラー
原稿画像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列
電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザービ
ームを出力するレーザースキャナによる走査露光系な
ど)による画像露光3を受けることにより目的のカラー
画像の第1の色成分像(たとえばマゼンタ成分像)に対
応した静電潜像が形成される。
【0007】次いでその静電潜像が、第1現像器41
(マゼンタ現像器)により、第1色であるマゼンタトナ
ーMにより現像される。この時、第2〜第4の現像器4
2,43,44(シアン、イエロー、ブラック)の各現
像器は作動−オフになっていて感光ドラム1には作用せ
ず、上記第1色のマゼンタトナー画像は上記第2〜第4
の現像器42〜44による影響を受けない。
【0008】中間転写体20は、矢示の反時計方向に感
光ドラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
本実施例の中間転写体20は、剛体である円筒状導電性
支持体100、弾性層101、および表面層102から
なる。
【0009】感光ドラム1上に形成、担持された第1色
のマゼンタトナー画像が、感光ドラム1と中間転写体2
0とのニップ部を通過する過程で、中間転写体20に印
加される転写バイアスにより形成される電界により、中
間転写体20の外周面に順次中間転写されていく。この
感光ドラムから中間転写体への転写工程を一次転写工
程、転写バイアスを一次転写バイアスと呼ぶ。
【0010】中間転写体20に対応する第1色のマゼン
タトナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、ク
リーニング装置14により清掃される。
【0011】以下同様に、第2色のシアントナー画像、
第3色のイエロートナー画像、第4色のブラックトナー
画像が順次中間転写体20上に重畳転写され、目的のカ
ラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成され
る。
【0012】符号25は転写ローラで、中間転写体20
に対応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設して
ある。
【0013】感光ドラム1から中間転写体20への第1
〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写
バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源6
1から印加される。その印加電圧はたとえば+2kV〜
+5kVの範囲である。
【0014】感光ドラム1から中間転写体20への第1
〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程において、転
写ローラ25および中間転写体クリーナ35は中間転写
体20から離間することも可能である。
【0015】中間転写体20上に重畳転写された合成カ
ラートナー画像の第2の画像担持体である転写材24へ
の転写は、転写ローラ25が中間転写体20に当接され
ると共に、給紙カセット9から中間転写体20と転写ロ
ーラ25との当接ニップに所定のタイミングで転写材2
4が給送され、同時に転写バイアスがバイアス電源29
から転写ローラ25に印加される。この二次転写バイア
スにより中間転写体20から第2の画像担持体である転
写材24へ合成カラートナー画像が転写される。この行
程を二次転写工程、転写バイアスを二次転写バイアスと
いう。トナー画像転写を受けた転写材24は定着器51
へ導入され加熱定着される。
【0016】転写材24への画像転写終了後、中間転写
体20上の転写残トナーは中間転写体クリーナ35が当
接されてクリーニングされる。
【0017】前述の中間転写体を用いた画像形成装置を
有するカラー電子写真装置は、従来の技術である、転写
ドラム上に第2の画像支持体を張り付けまたは吸着さ
せ、そこへ第1の画像支持体上から画像を転写する画像
形成装置を有するカラー電子写真装置が、たとえば特開
昭63−301960号公報中で述べられたような転写
方法と比べて、以下の点で勝っている。すなわち、各色
のトナー画像を重ね合わせた時の色ズレが少ない。次に
図1で示されるように、第2の画像支持体になんら加
工、制御(たとえばグリッパーに把時する、吸着する。
曲率をもたせる等)を必要とせずに中間転写体から画像
を転写することができるため、第2の画像支持体を多種
多様に選択することができる。
【0018】たとえば薄い紙(40g/m2 紙)から厚
い紙(200g/m2 紙)までの選択が可能、第2の画
像支持体の幅の広狭、長さの長短によらず転写可能。さ
らには封筒、ハガキ、ラベル紙などまでの対応が可能で
ある。
【0019】また中間転写体の剛性が優れているため、
繰り返しの使用によってへこみ、ひずみ、変形などの寸
法精度の狂いが生じにくいため、当該中間転写体の交換
頻度を長くすることができる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】このように、中間転写
体を用いることによる利点のため、すでに市場において
はこの画像形成装置を用いたカラー複写機、カラープリ
ンターなどが稼働し始めているが、この中間転写体を用
いた画像形成装置を実際に種々の環境でかつ繰り返し使
用する場合、次のような克服すべき問題点を未だ有して
いる。
【0021】第一の画像担持体、たとえば感光ドラムか
ら中間転写体への転写効率、および中間転写体から第二
の画像担持体、たとえば紙、OHPシートへの転写効率
が充分に高いものが得られず、特に低温低湿環境になる
ほど転写効率は悪化することが解っている。そのため、
感光ドラムや中間転写体に具備すべきクリーニング装置
が不可欠となり、かつ多量の転写残トナーをクリーニン
グするために装置への負荷が大きくなり、当該クリーニ
ング装置が構成上かなり複雑となり、かつ高価なものと
なってしまう。
【0022】また中間転写体に転写された画像、および
第二の画像支持体に転写された画像の一部が図6に示す
ような、周辺部110に対して中央部110aが抜けた
ような画像(以後「中抜け画像」と称する)となる場合
がある。これは、前述した如く、転写効率が100%達
成してないことが主要因である。
【0023】こうした現象はいずれも、充分な転写効率
が得られていないことからくる現象であるが、転写効率
を向上させる手段として、二次転写前に帯電器(以下
「転写前帯電器」)を設け、中間転写体上の一次転写後
のトナーを帯電させる画像形成装置が考案され、一部で
実用化されている(図2)。
【0024】従来の構成では、一次転写された中間転写
体上のトナーの保有電荷量(以下「トリボ」)が各色で
異なり、各々に最適な二次転写時バイアス条件が異なる
ため、充分な転写効率が得ることが困難であったが、中
間転写体上のトナー層に転写前帯電器を用いてコロナ帯
電(放電)を行い、各色のトナーのトリボを上昇させ適
性電荷に揃えることで、転写効率性を向上させることが
可能となった。ここで、転写前帯電器に印加する電圧は
トナーと同一極性の高電圧であり、すなわち転写ローラ
ーに印加する電圧とは逆極性の高電圧である。また、転
写前帯電器を用いることにより、転写効率の環境安定性
も向上し、常に安定した転写効率性を環境によらず保持
することも可能となった。
【0025】しかしながら、転写前帯電器を設け、二次
転写効率を向上させる目的で中間転写体上のトナー層に
コロナ帯電(放電)を行うと、別の問題として、第二の
画像担持体である転写紙やOHPへのトナー飛び散りを
生じやすいという問題が発生する。トナー飛び散りと
は、図7に示すように滲んだような画像をいい、画像の
階調性を悪化させる。
【0026】本発明は、転写効率向上と飛び散りレベル
改善という両者を満足させた中間転写体を用いた画像形
成装置を提供することを目的とする。別の目的は、画像
の微小部分の転写不良の発生しない、所謂中抜け画像の
ない、均一、均質の画像品質が第二の画像担持体である
転写紙やOHPシートの種類に依存せず、得られる画像
形成装置を提供するものである。また他の目的は、中間
転写体の繰り返し使用による苛酷な耐久使用を行っても
変化がなく、初期と同様な特性を維持しうる画像形成装
置を提供するものである。またさらに他の目的は、有機
感光体に悪影響を与えず、感光体寿命の長い画像形成装
置を提供するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、第一
の画像担持体上に形成された画像を中間転写体上に転写
した後、第二の画像担持体上にさらに転写する画像形成
装置において、前記中間転写体がローラ形状で、少なく
も弾性層と最外層となる表面層とを有し、前記弾性層の
10点平均表面粗さRzが0.5μm〜30μm、且つ
前記表面層の膜厚が3μm〜50μmの範囲にあること
を特徴とする画像形成装置第1の画像担持体上に形成さ
れた画像を中間転写体に転写した後、第2の画像担持体
上にさらに転写する画像形成装置において、前記中間転
写体がローラ形状で、少なくとも弾性層と最外層である
表面層とを有し、前記弾性層の10点平均表面粗さRz
が0.5μm〜30μmであり、前記表面層の膜厚が3
μm〜50μmの範囲にあることを特徴とする画像形成
装置である。
【0028】表面層は、好ましくはウレタン系樹脂から
なり、これは高潤滑性粉体を含有していてもよい。ある
いは表面層はフッ素系樹脂からなっていてもよい。
【0029】また第1の画像担持体は、導電性を有する
剛体ローラの表面に感光層を被覆した感光ドラムであっ
てもよく、感光体として、有機感光体を用いることがで
きる。 さらに第1の画像担持体上に形成された画像を
中間転写体に転写した後、中間転写体上の画像を帯電さ
せる帯電器を、第2の画像担持体上への転写の前段に設
けてもよい。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明についてさらに詳細
に説明する。
【0031】トナー飛び散りは転写工程で発生し、定着
工程でさらに強調される。特に中間転写体を用いた画像
形成装置の場合は、中間転写体上に形成されたトナー像
を紙やOHPの転写材上に転写する(二次転写)際に、
トナー飛び散りは起こりやすい。トナー飛び散りは、転
写前においては転写材が中間転写体に完全に接触する前
に転写材と中間転写体の間に転写電界が働くと、空隙を
介してトナーが転写され、その際トナーが互いに反発し
合い飛散する。また、転写後においては転写材が中間転
写体より剥離される際、転写材の電気抵抗が高く、転写
材に与えられた電荷が強く保持される場合、剥離により
転写材と中間転写体との距離が増すと共に静電容量が減
少し、相互の電位差が大きくなり、パッシェンの法則に
したがって放電が発生し、トナー像が乱される。このト
ナー飛び散りは電子写真の画質を向上させるためには迎
え込まねばならないものである。
【0032】本発明者らは、トナー飛び散りを抑制する
ために、種々の実験を繰り返し鋭意検討を重ねた結果、
トナー飛び散りを防止して転写効率との両立を実現させ
るためには、中間転写体の表面層の薄膜化が最も効果が
あるという結論に達した。詳細は不明であるが、本発明
者らは次のように推測している。すなわち中間転写体の
表面層の膜厚を充分に小さく形成した場合、表面層の静
電容量が増大する。二次転写時において、中間転写体表
面には、転写前帯電器により帯電された残留電荷が存在
する。転写前帯電器によって帯電された中間転写体の表
面電位と転写材の表面電位とは逆極性にあるため、中間
転写体表面の残留電荷が多ければ転写材との電位差が大
となり、逆に残留電荷が少なければ転写材との電位差が
小さくなる。本発明のように中間転写体の表面層の膜厚
を充分に小さく形成した表面層の静電容量を増大させる
ことにより、二次転写時における中間転写体の表面の残
留電荷が少となり転写材との電位差を小さくすることが
可能となる。このため、転写材が中間転写体と接触する
前に転写電界が働くことを防ぎ、且つ転写後はパッシェ
ン則にしたがった空隙での放電を抑制し二次転写された
トナー像の乱れを引き起こさない、すなわちトナー飛び
散り改善が可能になる、と考えられる。表面層膜厚の具
体的な数値を挙げると、50μm以下の範囲であり、好
ましくは30μm以下の範囲である。
【0033】本発明の画像形成装置に用いられる中間転
写体は、好ましくはローラ形状であり、図3に示すよう
に、円筒状導電性支持体100上に弾性層101を設け
たものが使用可能である。あるいは図4に示すように、
弾性層101上に表面層102を積層した構成、さらに
図5に示すように、表面層102上に第2の表面層10
3を積層した構成を採り得る。
【0034】中間転写体がベルト形状の場合には、中間
転写体のトナー層が中間転写体の内部に配置される弾性
ローラを通過する際にトナー飛び散りが悪化する場合が
あり、本発明の効果が必ずしも実現されない場合があ
る。
【0035】中間転写体がローラ形状である場合は、こ
うした現象が起こり得ないばかりでなく、画像の重ね合
わせの色ズレを防止できる、繰り返しの使用による耐久
性が良好である、等の利点を有する。
【0036】本発明に用いる中間転写体は、少なくとも
弾性層と、最外層となる表面層とを有し、2層または2
層以上の多層構成からなる。コスト面からは、弾性層と
表面層の2層構成が好ましい。弾性層に用いる材料とし
ては、感光ドラムや転写ローラとのニップ幅を安定化さ
せる観点から、ゴムあるいはエラストマーが主に用いら
れているが、弾性層単独で中間転写体を形成する場合は
幾つかの問題が発生する。一つは感光ドラム汚染性とい
う問題である。中間転写体と接触する第一の画像担持体
である感光ドラムの表面には、光透過性の確保のために
アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の非晶性樹脂が
使用されているが、前記弾性層成分のブリードにより感
光ドラム表面を汚染または変質させ感光ドラムの円周長
さのピッチで横スジとなる画像不良を発生する場合があ
る。また、弾性層に前記材料を用いた場合、中間転写体
の表面に十分な滑性を与えることができず、中間転写体
の表面潤滑性の悪化によってトナーの付着力が増加する
ため、充分な転写効率が得られない。そのため、中間転
写体の構成としては弾性層上に表面層を含む何層かを形
成することで、弾性層成分が中間転写体表面に漏洩して
感光ドラムへの汚染を抑え、且つトナーの付着量を低減
させ転写効率を向上させることが可能となる。
【0037】本発明において、中間転写体の表面層の膜
厚は、前述したように50μm以下であり、好ましくは
30μm以下である。下限は3μm以上である。ここで
膜厚が3μmに満たない場合、実耐久により表面層に削
れが生じ、初期に得られた良好な転写効率や均質な画像
が維持できなくなってしまう。また表面層のバリア性が
悪化するため、前述したように弾性層成分が中間転写体
表面にブリードし、感光ドラムの汚染を引き起こす場合
がある。
【0038】本発明において、中間転写体の弾性層の1
0点平均表面粗さRzは、0.5μm〜30μmであ
る。Rzが0.5μm以下であった場合、弾性層と表面
層との密着性が悪化するため、実耐久により表面層が剥
離してしまうことがある。また密着性を上げるためにプ
ライマー(接着層)を用いることもあり、コストアップ
の要因となる。一方、Rzが30μm以上である場合、
スプレー法やディッピング法で表面層を形成した場合で
も厚みムラを生じやすくなる。そのため、表面層膜厚を
前記に規定した範囲内に調整することは難しく、局所的
に50μm以上となった箇所にはトナー飛び散りが発生
し、3μm以下となった箇所からは弾性層成分がブリー
ドする恐れがある。
【0039】本発明に用いる中間転写体の弾性層には、
第一の画像担持体であるたとえば感光ドラムとの間でニ
ップ幅の安定化を満たす必要があり、ゴムやエラストマ
ーを用いた構成をとる。また弾性層の外周を形成する層
(含表面層)には、前記のゴム、エラストマーの他、樹
脂を用いた構成をとる。使用されるゴム、エラストマ
ー、樹脂として、たとえば、エラストマーやゴムとして
は、スチレン−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、ブ
タジエンゴム、イソプレンゴム、エチレン−プロピレン
共重合体、ニトリルブタジエンゴム、クロロプレンゴ
ム、ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、ニトリル
ゴム、ウレタンゴム、アクリルゴム、エピクロロヒドリ
ンゴムおよびノルボルネンゴム等が挙げられる。また、
樹脂類としてはポリスチレン、クロロポリスチレン、ポ
リ−α−メチルスチレン、スチレン−ブタジエン共重合
体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル
酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合
体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−
アクリル酸オクチル共重合体およびスチレン−アクリル
酸フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エス
テル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン
−メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン−α−
クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロ
ニトリル−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系
樹脂(スチレンまたはスチレン置換体を含む単重合体ま
たは共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、
ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチ
レン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、フ
ッ素樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド樹脂、ポリビ
ニルブチラール樹脂およびこれらの共重合体や混合物が
挙げられる。
【0040】本発明に用いる円筒状導電性支持体として
は、アルミニウム、鉄、銅およびステンレス等の金属や
合金、カーボンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を
用いることができ、その形状としては、上述したような
円筒状や、円筒の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部
に補強を施したものなどが挙げられる。
【0041】本発明に用いる中間転写体の体積抵抗率
は、101 〜1013Ω・cmであることが好ましく、特
には、102 〜1010Ω・cmであることが好ましい。
さらには、少なくとも表面層の体積抵抗率はこれらの範
囲内であることが好ましい。
【0042】上記のように抵抗を制御するために、本発
明の目的を妨げない範囲で導電剤を適時添加することが
できる。たとえば、各種の導電性無機粒子およびカーボ
ンブラック、イオン系導電剤、導電性樹脂、導電性粒子
分散樹脂等が挙げられる。具体的には、導電性無機粒子
として酸化チタン、酸化スズ、硫酸バリウム、酸化アル
ミニウム、チタン酸ストロンチウム、酸化マグネシウ
ム、酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素等の粒子に必
要に応じて酸化スズ、酸化アンチモン、カーボン等で表
面処理を行ったものでこれらの形状も球状、繊維状、板
状、不定型などどのような形状でもよい。イオン系導電
剤はアンモニウム塩やアルキルスルホン酸塩、リン酸エ
ステル塩、過塩素酸塩等であり、導電性樹脂としては、
4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、ポリ
ビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセチレ
ンおよびポリエチレンイミン等が挙げられる。また、導
電性粒子分散樹脂としてはカーボン、アルミニウム、ニ
ッケル等の導電性粒子をウレタン、ポリエステル、酢酸
ビニル−塩化ビニル共重合体およびポリメタクリル酸メ
チル等の樹脂中に分散したものが挙げられるがかならず
しもこれらに限定されるものではないが、これらの中で
導電性のコントロールの点からは、表面層の導電剤には
導電性無機粒子が好ましい。
【0043】弾性層の膜厚は0.5mm以上、さらには
1mm以上、特には1mm〜10mmであることが好ま
しい。
【0044】表面層には、中間転写体表面に高い潤滑性
を付与するために高潤滑性の粉体を特定量添加してもよ
い。前述したように、中間転写体表面に高い潤滑性を付
与した場合、トナーとの付着力が低減されるため、転写
効率をさらに向上できる。表面に高い潤滑性を付与する
方法として、シリコーンオイル等の液状潤滑剤を使用す
る方法もあるが、この場合、時間の経過に伴って中間転
写体の表面に潤滑材が染み出す所謂ブリードを生じ、感
光体に付着して感光体表面のヒビ割れ等重大な欠陥をひ
きおこす恐れがあるため、表面層に添加する物質として
は高潤滑性の粉体を用いることが好ましく、使用範囲と
しては中間転写体の表面を構成する物質の10〜300
重量%の範囲で含有することが好ましい。含有量が10
重量%未満では潤滑性の付与が不十分となり転写効率や
耐久性の低下、トナーのフィルミングが発生する。30
0重量%以上ではバインダー成分との密着性が不足し耐
久性が低下してしまう。
【0045】高潤滑性粉体としては、中間転写体表面に
滑性を付与できるものであれば特に制限されるものでは
なく、各種の材料を使用することができる。たとえばフ
ッ素ゴム、フッ素エラストマー、黒鉛やグラファイトに
フッ素を結合したフッ化炭素および、PTFE、PVD
F、ETFE、PFA等の樹脂のようなフッ素化合物の
粉体、シリコーン樹脂粒子、シリコーンゴム、シリコー
ンエラストマーなどのシリコーン系の粉体。PE、P
P、PS、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂等の樹脂およびこれらの化合物、混合
物の粉体、球状グラファイト等の粒状炭素、シリカ、ア
ルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸
化鉄などの無機粉体などであり、これらを単独または複
数混合して使用することもできる。また高潤滑性粒子の
形状や粒径も特に限定されるものではなく球状、繊維
状、板状、不定型など潤滑性が得られればどのような形
状でも使用でき、粒径も制限はないものの分散性や表面
性を考慮すると0.02μm〜50μmの範囲が望まし
い。また、諸特性に問題を与えない範囲で分散剤を使用
することもできる。
【0046】このような高潤滑性粉体を中間転写体の表
面層を構成する樹脂、エラストマー、ゴム等のバインダ
ー中に混合、分散する方法も適宜公知のものを用いるこ
とができる。バインダー成分がゴムまたはエラストマー
の場合には、ロールミル、ニーダー、バンバリーミキサ
ーなどの装置が用いられ、液状の場合にはボールミル、
ビーズミル、ホモジナイザー、ペイントシェイカー、ナ
イマイザーもしくはそれに類する装置を使用して分散で
きる。
【0047】本発明の中間転写体は、たとえば以下のよ
うにして製造される。
【0048】まず円筒状導電性支持体としての金属ロー
ルを用意する。ゴム、エラストマー、樹脂などを金属ロ
ール上に溶融成型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレ
ー塗工等により成型することによって弾性層を設ける。
弾性層の表面粗さを所定の範囲に収めるために、必要に
応じてベルト研削加工法やバレル加工法等による研磨工
程を設ける場合もある。次に、表面層の材料を弾性層の
上に溶融成型、注入成型、浸漬塗工あるいはスプレー塗
工等により成型することによって表面層を設ける。
【0049】以下に実施例をもって本発明を詳細に説明
する。
【0050】
【実施例】
(実施例1)直径182mm、長さ320mm、厚み5
mmのアルミ製円筒状ローラ表面に、下記配合のゴムコ
ンパウンドを金型を用いてトランスファー成型すること
により弾性層を得た。その後、次の方法で弾性層の研磨
を行った。すなわち得られた弾性層に、#800番相当
のベルト状研磨紙を半周巻き付け、10Kgの張力をか
けた上で、弾性層を500rpmの速度で回転させ、ベ
ルトを弾性層の端から端まで50mm/minの速度で
移動した。このとき研磨ベルトも送り装置により、50
mm/secの速度で送りだし、研磨屑を取り除くよう
にした。この後さらに#1000番相当の研磨紙を用い
て同様の表面研磨を行い、ローラ(1)を得た。
【0051】このローラの10点平均表面粗さRzは、
小坂研究所(株)製サーフコーダーSE3400を使用
し、任意の点を3箇所測定して平均をとって求めた結
果、10μmであった。
【0052】 ゴム配合 エピクロルヒドリンゴム 70重量部 NBR 30重量部 パラフィン系オイル 25重量部 加硫剤 3重量部 加硫助剤 2重量部 加硫促進剤 3重量部 充填剤 20重量部 次にその上層に、下記の様な処方の塗料を作製した。
【0053】 塗料配合 ポリウレタンプレポリマー 100重量部 硬化剤(溶媒含む) 10重量部 PTFE粒子(粒径0.3μm) 200重量部 分散助剤 5重量部 DMF 720重量部 この塗料をスプレー塗布により、ローラ1表面へ厚み4
μmの表面層を形成し、その後、80℃で30分間予備
乾燥し、さらに130℃で2時間加熱して残存溶剤の除
去と反応の完結を行い中間転写体1を得た。
【0054】この中間転写体1を図2に示されるフルカ
ラー電子写真装置に装着し、感光体として保護層を有す
る有機感光ドラムを用いて、低温低湿環境(温度15
℃、温度10%、以下L/L環境)、および高温高湿環
境(温度32.5℃、湿度85%、以下H/H環境)の
各環境下において、シアン単色で転写効率を測定した。
第一の画像担持体である感光ドラムから中間転写体への
一次転写効率は、L/L環境で93%、H/H環境で9
4%、中間転写体から第二の画像担持体である転写紙へ
の二次転写効率はL/L環境で93%、H/H環境で9
5%であった。その後繰り返し、フルカラー画像プリン
ト試験を行った。またそのフルカラープリント画像はト
ナー飛び散りおよび中抜けのない文字、細線が得られ、
ベタ画像も均質な画像が得られた。10000枚の耐久
試験後も初期と同様な画質が得られ、同様の方法で測定
した二次転写効率もL/L環境で91%、H/H環境で
93%とほとんど低下が見られなかった。
【0055】以下に本実施例の作像条件を示す。
【0056】感光体:PTFE粒子を分散した保護層を
有する有機感光ドラム 表面電位:−750V カラー現像剤(4色共に):非磁性一成分トナー 一次転写電圧:+1.2KV 二次転写電圧:+5.5KV プロセススピード:120mm/sec 現像バイアス:−550V また、この中間転写体に有機感光ドラムを当接させ、4
0℃/95%RHの環境において、1カ月放置しドラム
汚染試験を行った後、この有機感光ドラムの表面を観察
したところ表面の曇り、ヒビ割れ等は見られず、また、
この有機感光ドラムを用いてフルカラー画像プリントを
行ったが、ベタ画像において均質な画像が得られ、表面
層の弾性層成分のブリードに対するバリア性が高いこと
がわかった。
【0057】なお、実施例中の転写効率は下記の式で計
算した。
【0058】 (実施例2)実施例1において、弾性層の配合を下記の
ように変更した以外は同様の方法でローラを成型、研磨
し、10点平均表面粗さRzを測定したところ、16μ
mであった。
【0059】 ゴム配合 NBR 100重量部 酸化亜鉛 2重量部 導電性カーボンブラック 15重量部 パラフィン系オイル 25重量部 加硫剤 2重量部 加硫促進剤 3重量部 このローラに実施例1で得られた塗料を同様に塗布し中
間転写体を得た。この中間転写体について実施例1と同
様の条件で転写効率を測定したところ、一次転写効率
は、L/L環境で92%、H/H環境で93%、二次転
写効率はL/L環境で93%、H/H環境で94%であ
った。また、実施例1と同様の作像条件で画出しを行っ
たところ、トナー飛び散りおよび中抜けのない文字、細
線が得られ、ベタ画像も均質な画質であった。1000
0枚の耐久試験後も初期と同様な画質が得られ、同様の
方法で測定した二次転写効率もL/L環境で91%、H
/H環境で92%とほとんど低下が見られなかった。
【0060】また、この中間転写体に実施例1と同条件
でドラム汚染試験を行ったところ、有機感光ドラム表面
の曇り、ヒビ割れ等は見られず、また、この有機感光ド
ラムを用いてフルカラー画像プリントを行ったが、ベタ
画像において均質な画像が得られ、表面層の弾性層成分
のブリードに対するバリア性が高いことがわかった。
【0061】(実施例3)実施例1において、弾性層の
配合を下記のように変更し、アルミシリンダーを予めセ
ットしておいた金型中に注入した後、120℃で1時間
加熱しスキン層を有するスポンジ状のローラを得た。こ
のローラの表面を実施例1と同様の方法で研磨を行った
結果、10点平均表面粗さRzは28μmであった。
【0062】 配合 ポリウレタンプレポリマー(溶媒含む) 100重量部 硬化剤(溶媒含む) 15重量部 カーボンブラック 8重量部 発泡剤 5重量部 このローラに実施例1で得られた塗料を同様に塗布し中
間転写体を得た。この中間転写体について実施例1と同
様の条件で転写効率を測定したところ、一次転写効率
は、L/L環境で92%、H/H環境で93%、二次転
写効率はL/L環境で92%、H/H環境で94%であ
った。また、実施例1と同様の作像条件で画出しを行っ
たところ、トナー飛び散りおよび中抜けのない文字、細
線が得られ、ベタ画像も均質な画質であった。1000
0枚の耐久試験後も初期と同様な画質が得られ、同様の
方法で測定した二次転写効率もL/L環境で91%、H
/H環境で93%とほとんど低下が見られなかった。
【0063】また、この中間転写体に実施例1と同条件
でドラム汚染試験を行ったところ、有機感光ドラムの表
面の曇り、ヒビ割れ等は見られず、また、この有機感光
ドラムを用いてフルカラー画像プリントを行ったが、ベ
タ画像において均質な画像が得られ、表面層の弾性層成
分のブリードに対するバリア性が高いことがわかった。
【0064】(実施例4)表面層に用いる塗料配合を下
記の配合に変更した以外は実施例1と同様の方法で、中
間転写体2を作製した。得られた表面層の厚みは20μ
mとした。
【0065】 塗料配合 フッ素樹脂 100重量部 (フルオロオレフィン−ビニルエーテル共重合体) 導電性酸化チタン粒子(粒径0.5μm) 10重量部 DMF 500重量部 この中間転写体について実施例1と同様の条件で転写効
率を測定したところ、一次転写効率は、L/L環境で9
2%、H/H環境で94%、二次転写効率はL/L環境
で93%、H/H環境で94%であった。また、実施例
1と同様の作像条件で画出しを行ったところ、トナー飛
び散りおよび中抜けのない文字、細線が得られ、ベタ画
像も均質な画質であった。10000枚の耐久試験後も
初期と同様な画質が得られ、同様の方法で測定した二次
転写効率もL/L環境で91%、H/H環境で92%と
ほとんど低下が見られなかった。
【0066】また、この中間転写体に実施例1と同条件
でドラム汚染試験を行ったところ、有機感光ドラム表面
の曇り、ヒビ割れ等は見られず、また、この有機感光ド
ラムを用いてフルカラー画像プリントを行ったが、ベタ
画像において均質な画像が得られ、表面層の弾性層成分
のブリードに対するバリア性が高いことがわかった。
【0067】(実施例5)実施例1において、表面層の
厚みを47μmとした以外は同様の方法で、中間転写体
を作製した。
【0068】この中間転写体について実施例1と同様の
条件で転写効率を測定したところ、一次転写効率は、L
/L環境で93%、H/H環境で94%、二次転写効率
はL/L環境で93%、H/H環境で94%であった。
また、実施例1と同様の作像条件で画出しを行ったとこ
ろ、トナー飛び散りおよび中抜けは実施例1にやや劣る
が、実用レベルを充分満足する文字、細線が得られ、ベ
タ画像も均質な画質であった。10000枚の耐久試験
後も初期と同様な画質が得られ、同様の方法で測定した
二次転写効率もL/L環境で91%、H/H環境で92
%とほとんど低下が見られなかった。
【0069】また、この中間転写体に実施例1と同条件
でドラム汚染試験を行ったところ、有機感光ドラムの表
面の曇り、ヒビ割れ等は見られず、また、この有機感光
ドラムを用いてフルカラー画像プリントを行ったが、ベ
タ画像において均質な画像が得られ、表面層の弾性層成
分のブリードに対するバリア性が高いことがわかった。
【0070】(比較例1)実施例1において弾性層の研
磨を行わなかった以外は同様の方法で中間転写体を作製
した。表面層塗装前に弾性層の表面粗さを測定したとこ
ろRzで33μmであった。
【0071】この中間転写体について実施例1と同様の
条件で転写効率を測定したところ、一次、二次ともに各
環境下で90%と良好な数値を示した。しかしながら、
実施例1と同様の作像条件で画出しを行うと、初期はト
ナー飛び散りおよび中抜けのない文字、細線が得られ、
ベタ画像も均質な画質であった。H/H環境下で耐久2
000枚後にベタ画像で部分的に横白スジが発生した。
また同様に、L/L環境下でも耐久5000枚後にベタ
画像で部分的に横白スジが発生した。この中間転写体の
断面を光学顕微鏡にて観察したところ、部分的に表面層
の厚みが3μmに満たない箇所が存在していた。
【0072】また、この中間転写体に実施例1と同条件
でドラム汚染試験を行ったところ、有機感光ドラム表面
には部分的に曇り、ヒビ割れが発生し、画像上でもベタ
画像において横白スジ画像が発生したことから、表面層
の弾性層成分のブリードに対するバリア性が低下してい
ることがわかった。
【0073】(比較例2)実施例1において表面層の厚
みを56μmに形成した以外は同様の方法で中間転写体
を作製した。
【0074】この中間転写体について実施例1と同様の
条件で転写効率を測定したところ、一次、二次ともに各
環境下で90%と良好な数値を示した。しかしながら、
実施例1と同様の作像条件で画出しを行うと、初期から
トナー飛び散りが発生し、実用レベルを満足することが
できなかった。
【0075】
【発明の効果】以上のように第1の画像担持体上に形成
された画像を中間転写体に転写した後、第2の画像担持
体上にさらに転写する画像形成装置において、前記中間
転写体がローラ形状で、少なくとも弾性層と最外層であ
る表面層とを有し、前記弾性層の10点平均表面粗さR
zが0.5μm〜30μm、且つ前記表面層の膜厚が3
μm〜50μmの範囲にあることで、転写効率、画質が
環境によらず良好な画像形成装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラ形状の中間転写体を用いたカラー画像出
力装置の一例を示す概略的縦断面図である。
【図2】転写前帯電器を有するカラー画像出力装置の一
例を示す概略的縦断面図である。
【図3】本発明における弾性層を有するローラ形状の中
間転写体の横断面図である。
【図4】本発明における弾性層の上に被覆層を有するロ
ーラ形状の中間転写体の横断面図である。
【図5】本発明における弾性層の上に複数の被覆層を有
するローラ形状の中間転写体の横断面図である。
【図6】中抜け画像を例示する説明図である。
【図7】トナー飛び散り画像を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム 2 一次帯電器 3 像露光手段 9 給紙カセット 14 感光ドラムのクリーニング装置 15 定着器 20 中間転写体 24 転写材 25 転写ローラ 26 転写前帯電器 35 中間転写体クリーナ 41 マゼンタ色現像装置 42 シアン色現像装置 43 イエロー色現像装置 44 ブラック色現像装置 61 バイアス電源 100 芯金 101 弾性層 102 被覆層 103 第2の被覆層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像担持体上に形成された画像を
    中間転写体に転写した後、第2の画像担持体上にさらに
    転写する画像形成装置において、前記中間転写体がロー
    ラ形状で、少なくとも弾性層と最外層である表面層とを
    有し、前記弾性層の10点平均表面粗さRzが0.5μ
    m〜30μmであり、前記表面層の膜厚が3μm〜50
    μmの範囲にあることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記表面層がウレタン系樹脂からなり、
    かつ高潤滑性粉体を含有している請求項1記載の画像形
    成装置。
  3. 【請求項3】 前記表面層がフッ素系樹脂からなる請求
    項1の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の画像担持体が、導電性を有す
    る剛体ローラの表面に感光層を被覆した感光ドラムであ
    る請求項1記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記感光体が有機感光体である請求項1
    記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記感光体の表面に保護層を有する請求
    項5記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の画像担持体上に形成された画
    像を前記中間転写体に転写した後、前記中間転写体上の
    画像を帯電させる帯電器を、前記第2の画像担持体上へ
    の転写の前段に設けた請求項1記載の画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001022173A1 (fr) * 1999-09-20 2001-03-29 Hitachi, Ltd. Dispositif de formation d'images electrophotographiques, corps de transfert intermediaire, et procede de formation d'images electrophotographiques
US6801743B2 (en) * 2000-05-16 2004-10-05 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus with transferring member having ion conductivity

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