JP2001255755A - 中間転写体及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

中間転写体及びそれを用いた画像形成装置

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JP2001255755A
JP2001255755A JP2000066370A JP2000066370A JP2001255755A JP 2001255755 A JP2001255755 A JP 2001255755A JP 2000066370 A JP2000066370 A JP 2000066370A JP 2000066370 A JP2000066370 A JP 2000066370A JP 2001255755 A JP2001255755 A JP 2001255755A
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image forming
silicone rubber
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JP2000066370A
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English (en)
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Masanori Kobayashi
政憲 小林
Ryuji Katsuno
龍司 勝野
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像表面に細かい光沢度のムラが発生せず、
高品質の画像が得られる中間転写体、及びそれを用いた
画像形成装置の提供。 【解決手段】 基材上に、シリコーンゴムのみからなる
表面層を有する中間転写体であって、該シリコーンゴム
が、n−ヘキサン抽出物量3.0重量%未満のシリコー
ンゴムであることを特徴とする中間転写体である。前記
中間転写体の転写面が、平滑な表面に対して複数の凸部
を有し、該凸部と凸部との間隔が、10〜200μmで
あり、該凸部の大きさが、直径で10〜70μmの範囲
であり、該凸部の高さが、2.0〜12.0μmである
態様が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像担持体上に形成
されたトナー像を中間転写体に一次転写し、その中間転
写体上に一次転写されたトナー像を、記録体上に転写定
着する画像形成装置、及び該画像形成装置に用いられる
中間転写体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光体上にトナー像を形成
し、その感光体上に形成されたトナー像を記録体に静電
的に転写し、その後、記録体に転写されたトナー像を定
着する画像形成装置が知られている。この画像形成装置
では、記録体表面の凹凸等によりその記録体と感光体と
の密着性が悪いと、記録体と感光体との間にギャップが
発生したり、また、トナー像の転写時に温度や湿度の変
動等により記録体の抵抗が変化すること等により転写電
界が不安定になる。このように、不安定な転写電界は、
記録体に形成される画像劣化の原因となる。
【0003】このような画像劣化を防止するために、特
公昭46−41679号公報には、感光体上に形成した
トナー像を中間転写体に転写し、次いでその中間転写体
から記録体にトナー像を転写するとともに定着する転写
定着同時方法を採用した画像形成装置が開示されてい
る。この画像形成装置では、トナー像が転写される中間
転写体として、紙等の記録体と比較して温度や湿度等の
環境の影響を受けにくく、環境が変化してもトナー像が
転写される転写面の形状や抵抗値等が変化しにくいもの
を使用できる。このため、感光体と中間転写体とを密着
させることができ、安定した転写電界で静電転写を行う
ことができ、中間転写体に転写されるトナー像の濃度ム
ラ等は、ほとんど発生しない。更に中間転写体表面に転
写されたトナー像は、記録体に転写されると同時に定着
されるために、トナー像の濃度ムラや乱れを発生させる
ことなくトナー像を記録体に転写定着することができ
る。
【0004】上記のような、転写定着同時方法を採用し
た画像形成装置に用いられる中間転写体には、単層構造
のものと多層構造のものが存在する。一般的に中間転写
体には、耐熱性に優れ機械的強度を有する基材上に、弾
性、耐熱性、トナーとの離型性等に優れた表面層をコー
トして構成された多層構造のものが使用されている。基
材の材料としては、ニッケル、アルミ、ステンレス等の
金属シートや、PET、ポリエステル、ポリイミド、ポ
リイミドアミド等が用いられる。一方、表面層の材料と
しては、トナー像のオフセット防止に優れた、種々の液
状シリコーンの硬化組成物等が使用されている。例え
ば、特開昭57−34562号公報には、中間転写体の
表面層にシリコーン樹脂を用いたもの、特開昭59−5
0473号公報には、中間転写体の表面層に、未反応成
分が比較的少ない付加重合型シリコーンゴムを用いたも
のが提案されており、特開昭59−77467号公報に
は、中間転写体の表面層に、シリコーン系ゴム、フッ素
ゴム、あるいはフッ素樹脂を用いたものが提案されてい
る。また、特公昭64−1028号公報には、中間転写
体の表面層に、アセトン抽出量が8%以下の付加重合型
シリコーンゴムを60重量%以上含有するものが提案さ
れている。更に、特開平10−20538号公報には、
シリコーンゴム中に熱可塑性のシリコーン樹脂を含有す
る表面層において、表面層がn−ヘキサン抽出物量10
%未満の付加重合型シリコーンゴムからなる中間転写体
が提案されている。
【0005】上記のような転写定着同時方法は、中間転
写体上に転写されたトナー像を中間転写体と記録体とと
もに加圧加熱し、転写と定着を同時に行うプロセスであ
り、転写定着部を通過した後は、トナーが凝固する温度
まで冷やされてから中間転写体と記録紙は剥離される。
ここで、十分に冷却される前に中間転写体と記録紙とを
剥離すると、トナーが分断されてオフセットが発生した
り、画像表面が粗れる等して光沢感にむらが発生してし
まう。これは、十分に冷却されていないトナーは、トナ
ー同士の凝集力が弱いために発生する。この転写定着同
時方法では、中間転写体の表面層は、シリコーンゴム等
トナーとの離型の良い材料を選定しているが、表面層の
材料に低分子量成分が多く含まれている場合に、画像表
面に細かい光沢度のムラ(以下、「マイクログロス」と
呼ぶことがある。)が発生することが実験によりわかっ
てきた。これは、表面層の材料に低分子量成分が多く含
まれることにより、トナーとの離型が更に良くなり、中
間転写体とトナーとの密着が弱くなるため、転写定着部
を通過した後、トナーが十分に冷却される前に、中間転
写体とトナーに浮きが発生するためである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける問題を解決し、以下の目的を達成することを課題
とする。即ち、本発明は、画像表面に細かい光沢度のム
ラが発生せず、高品質の画像が得られる中間転写体、及
びそれを用いた画像形成装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 基材上に、シリコーンゴムのみからなる表面層
を有する中間転写体であって、該シリコーンゴムが、n
−ヘキサン抽出物量3.0重量%未満のシリコーンゴム
であることを特徴とする中間転写体である。 <2> 前記中間転写体の転写面が、平滑な表面に対し
て複数の凸部を有する前記<1>に記載の中間転写体で
ある。 <3> 前記凸部と凸部との間隔が、10〜200μm
である前記<2>に記載の中間転写体である。 <4> 前記凸部の大きさが、直径で10〜70μmの
範囲である前記<2>又は<3>に記載の中間転写体で
ある。 <5> 前記凸部の高さが、2.0〜12.0μmであ
る前記<2>から<4>のいずれかに記載の中間転写体
である。 <6> 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段
と、該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段
と、該トナー像を中間転写体に転写する第一転写手段
と、中間転写体上の該トナー像を転写材に転写するとと
もに定着する転写定着手段とを備える画像形成装置にお
いて、前記中間転写体が、前記<1>から<5>のいず
れかに記載の中間転写体であることを特徴とする画像形
成装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。 [中間転写体]本発明の中間転写体は、基材上に、表面
層を有し、更に必要に応じて、その他の層を有してな
る。
【0009】(基材)本発明の中間転写体は、画像形成
装置に適した形状であればシート状やシームレスベルト
状、シームありベルト状等どれでもよい。前記基材は、
耐熱性及び機械的強度が要求され、材料としては、ニッ
ケル、アルミニウム、ステンレス等の金属シートや、P
ET、ポリエステル、ポリイミド、ポリイミドアミド等
の樹脂フィルムが挙げられ、樹脂に導電性粉体等を添加
分散して、体積抵抗率を制御したものが好ましく、なか
でもポリイミドフィルムにカーボンブラックを添加分散
して体積抵抗率を制御したものが好ましい。
【0010】前記基材の厚さは、30〜200μmが好
ましく、50〜150μmがより好ましく、70〜13
0μmが特に好ましい。該厚さが30μmより薄い場合
は、加熱冷却時の寸法安定性や機械的強度が不足するこ
とがある。一方、該厚さが200μmを超える場合は、
中間転写体の比熱が増大して熱移動量が低下し、転写速
度やサイクルタイムの低下につながることがある。
【0011】前記基材の体積抵抗率Rvは、107〜1
15Ω・cmが好ましく、108〜1014Ω・cmがよ
り好ましく、109〜1013Ω・cmが特に好ましい。
該体積抵抗率Rvが107Ω・cm未満であると、中間
転写体上での転写電界によるトナーを保持しておく電荷
の減衰が早く、トナーの飛びちりが発生しやすくなる。
一方、該体積抵抗率Rvが1015Ω・cmを超えると、
トナー像を感光体から転写する電界が大きくなり、中間
転写体上の表面電位が上昇し、転写ニップ後の剥離放電
によりトナーの飛びちり等が発生することがある。
【0012】(表面層)前記表面層は、シリコーンゴム
のみを含有し、該シリコーンゴムとしては、n−ヘキサ
ン抽出物量3.0重量%未満のシリコーンゴムが用いら
れる。n−ヘキサン抽出物量、即ち、n−ヘキサンに抽
出される低分子量成分が、3.0重量%以上となると、
低分子量成分が原因である画像光沢度の微小なムラを生
じ、高品質の画像が得られなくなる。本発明では、特
に、n−ヘキサン抽出物量2.0重量%未満のシリコー
ンゴムを用いることが好ましい。本発明に用いるシリコ
ーンゴムは、n−ヘキサン抽出物量3.0重量%未満の
ものであれば特に制限はなく、例えば、以下の操作によ
り、n−ヘキサン抽出物量を3.0重量%未満にしたも
のでもよい。即ち、中間転写体をn−ヘキサンと共に、
ソックスレー抽出器に入れ、所定時間抽出を行うことに
より、中間転写体の表面層に含まれる低分子量成分を除
去し、抽出後の中間転写体の表面層に残るシリコーンゴ
ムのn−ヘキサン抽出物量を3.0重量%未満にするこ
とができる。この抽出後の表面層に残るシリコーンゴム
のn−ヘキサン抽出物量は、抽出後の中間転写体をn−
ヘキサンと共に、ソックスレー抽出器に入れ、完全に低
分子量成分が除去されるまで抽出を行い、この抽出され
た低分子量成分量を測定することにより、求めることが
できる。前記表面層は、弾性や耐熱性、トナーとの離型
性が要求される。前記シリコーンゴムとしては、1液性
縮合重合型、2液性付加重合型、LTV型、RTV型
等、特に制限なく用いることができ、フッ素系樹脂等が
混練されたシリコーンゴムを用いてもよい。
【0013】前記表面層の厚さは、10〜150μmが
好ましく、20〜100μmがより好ましく、30〜7
0μmが特に好ましい。該厚さが10μmより薄い場合
は、膜厚を均一に塗布することが困難であったり、ゴム
弾性が不足して記録材の表面性に追従できなくなり転写
性に問題が発生したり、耐久性が不足したりすることが
ある。一方、該厚さが150μmを超える場合は、トナ
ー画像を転写できなくなったり、中間転写体の比熱が増
大して熱移動量が低下し、転写速度やサイクルタイムの
低下につながることがある。
【0014】前記表面層の硬度は、JIS A10〜8
0が好ましく、JIS A20〜70がより好ましく、
JIS A30〜60が特に好ましい。該硬度がJIS
A10未満であると、強度が低く耐久性に問題が生じ
ることがある。一方、該硬度がJIS A80を超える
と、記録材の表面性が悪い場合、中間転写体から記録材
にトナーを転写する際、記録材との密着性が低下して転
写不良が発生することがある。
【0015】前記表面層の体積抵抗率は、1012〜10
16Ω・cmが好ましく、1013〜1015Ω・cmがより
好ましい。該体積抵抗率が1012Ω・cm未満では、ト
ナー像を静電的に転写した場合、転写電界がブロードに
なり、トナー像のエッジ部のシャープさに欠け、画像に
乱れを生じることがある。一方、該体積抵抗率が10 16
Ω・cmを超えると、トナー像を転写する際の転写電界
が大きくなり、中間転写体の表面電位が高くなり、転写
ニップ後の剥離放電等によりトナーの飛び散り等が発生
することがある。
【0016】前記表面層は、平滑な表面に凸部が形成さ
れていることが好ましい。この理由は、中間転写体表面
が弾性体である場合、感光体との摩擦係数が高くなり、
中間転写体が感光体から離れるときに、飛び跳ねが起こ
り、画像が乱れてしまうので、その摩擦係数を低減する
ためである。前記凸部の高さは、摩擦係数を低減させる
観点から、2μm以上が好ましく、3μm以上がより好
ましい。またトナー像の転写効率の低下を防ぐ観点か
ら、12μm以下が好ましく、9μm以下がより好まし
い。前記凸部の大きさ(底面積)は、加工性から直径で
10μm以上が好ましく、また人間の目に感じさせない
ために、直径で70μm以下が好ましい。前記凸部と凸
部との間隔は、加工性から10μm以上が好ましく、ま
た人間の目に感じさせないために、200μm以下が好
ましい。
【0017】(その他の層)本発明の中間転写体は、単
層構造でもよく、強度や性能の点で多層構造でもよい。
また、本発明では、前記基材と表面層との間に接着層を
設けてもよい。前記接着層としては、シリコーンゴムの
接着に通常使用されるプライマー類が適用できる。プラ
イマー類としては、例えば、アミノシラン系カップリン
グ剤、クロロシラン系カップリング剤、クロロメチルシ
ラン系カップリング剤、シアノシラン系カップリング
剤、チタン酸エステル系カップリング剤等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。これらの中で
も、アミノシラン系カップリング剤及びチタン酸エステ
ル系カップリング剤が好ましく用いられる。
【0018】図1に、本発明の中間転写体の一例の概略
斜視図を示すが、本発明はこの中間転写体の形状に限定
されるものではない。図1に示す中間転写体は、シーム
レスベルト状の中間転写体であり、例えば、全長が21
12mmであり、幅が340mmである。図2に、本発
明の中間転写体の一例の概略断面図及び概略平面図を示
す。図2に記載の中間転写体は、基材1(厚さ80μm
のシームレスポリイミド基材)上に、シリコーンゴム2
(例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製
のDY35−796)が、厚さ50μmに塗布され、表
面層が形成されている。表面の凸形状は、大きさφ30
μm、高さ5.5μmの凸部が、70μm間隔で配列さ
れている。
【0019】図3に、本発明の中間転写体の凸部を形成
するための装置の概略構成図を示す。図3に示す装置
は、基材1を駆動するための駆動ロール3、中間転写体
の表面層に凸形状を付与するための型ロール4、型ロー
ル4に対向したカウンターロール5、表面層材料をセッ
トする材料供給ロール6、中間転写体にテンションを付
与するテンションロール7、及び表面層材料の厚さを制
御するスクレーパ8を備える。駆動ロール3、型ロール
4、及びカウンターロール5は、表面層材料であるシリ
コーンゴム2を架橋するための加熱源を有する。図4
に、型ロール4の一例の概略断面図を示す。図4の型ロ
ール4は、SUS基体4A上にポリイミド4Bがコート
され、その表面に凹部4Cが形成されている。その凹部
4Cに倣って中間転写体表面に凸部が形成される。
【0020】図3に示す装置を用いて、中間転写体の表
面層に凸部を形成する方法の一例を説明する。まず、基
材1を上記装置に張架し、型ロール4を130℃、カウ
ンターロール5を70℃、駆動ロール3を70℃に加熱
して、基材1を回転させる。安定した所で、シリコーン
ゴム2(例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン
(株)製のDY35−796)を基材1の上にコート
し、スクレーパ8を通して、所定の厚みに制御する。シ
リコーンゴム2は、型ロール4に巻き付いてから離れる
までに架橋され、その表面は型ロール4表面の凹部4C
に倣って、逆に凸部を形成する。その後、装置から取り
外して、加熱装置で2次加硫(例えば、180℃、4時
間)をして、中間転写体の表面層に凸部を形成すること
ができる。基材1は、シーム(繋ぎめ)がないシームレ
スベルトであっても、シームがあるベルトであってもよ
い。
【0021】[画像形成装置]本発明の画像形成装置
は、像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、
該静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、
該トナー像を中間転写体に転写する第一転写手段と、中
間転写体上の該トナー像を転写材に転写するとともに定
着する転写定着手段とを備える画像形成装置であって、
前記中間転写体が、上記本発明の中間転写体であること
を特徴とする。本発明の画像形成装置は、中間転写体上
のトナー像を転写材に転写すると同時に、加熱加圧によ
り定着するものであり、このような画像形成装置に上記
本発明の中間転写体を組み合わせると、高速化、高画質
化が実現でき、特に、画像表面に細かい光沢度のムラが
発生せず、高品質の画像を得ることができる。
【0022】図5に、本発明の画像形成装置の一例の概
略構成図を示す。本発明は、この画像形成装置に何ら限
定されるものではない。この画像形成装置は、4つの感
光体10(像担持体)を備えている。各感光体10の周
囲には、帯電器11(潜像形成手段)、露光器12(潜
像形成手段)、現像器13(現像手段)、及びクリーニ
ングブレード14が配置されている。各感光体10の周
囲に配置されている現像器13には、図面上、左から順
にブラックK、イエローY、マゼンタM、シアンCの現
像剤が収められている。また、これら4つの感光体10
の下方には、これら4つの感光体10に近接した一次転
写位置T1と、転写定着位置T2とを経由して回転する
中間転写体16が配置されている。この中間転写体16
は、その中間転写体16に一定の張力を付加するための
張架ロール17、その中間転写体16を駆動するための
駆動ロール18、加熱ロール19及び剥離ロール20に
よって、矢印B方向に循環移動自在に張設されている。
ここでは、中間転写体16として、厚さ80μmのポリ
イミドベルト基材上に、厚さ50μmのシリコーンゴム
(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のDY3
5−796)が塗布されたものを用いている。また、中
間転写体16を介して4つの感光体10それぞれと対向
する位置には転写コロトロン15(第一転写手段)が備
えられている。
【0023】また、この画像形成装置は、中間転写体1
6を介して加熱ロール19(転写定着手段)と対向する
ように配置された加圧ロール21(転写定着手段)と、
中間転写体16及び加圧ロール21に挟まれる位置(転
写定着位置T2)に記録体22を搬送するための記録体
搬送ガイド23と、冷却器24とを備えている。加圧ロ
ール21及び加熱ロール19は、中間転写体16上に転
写されたトナー像を、中間転写体16と加圧ロール21
との間に供給される記録体22とともに加圧加熱するも
のであり、この加圧加熱により、その記録体22にトナ
ー像が転写定着される。ここでは、加圧ロール21及び
加熱ロール19の直径はいずれも50mmφであり、こ
れら加圧ロール21及び加熱ロール19それぞれの内部
には加熱源が備えられている。ここでは、これら加熱源
により加熱ロール19及び加圧ロール21の加熱温度
は、それぞれ125℃、95℃に設定されることによ
り、加熱ロール19と加圧ロール21とのニップ部の温
度は、約115℃に設定される。また、加熱ロール19
と加圧ロール21とのニップ圧は、392kPaに設定
されている。また、この画像形成装置は、加圧ロール2
1及び加熱ロール19でトナー像を加圧加熱する前に、
そのトナー像を予備加熱するための予備加熱プレート2
5を備えており、予備加熱温度は170℃である。
【0024】この画像形成装置に画像信号が入力される
と、各露光器12から各感光体10に露光光が照射され
る。尚、各感光体10表面は、露光器12からの露光光
の照射に先立って、帯電器11により均一に帯電されて
おり、露光器12からの露光光は、表面が均一に帯電さ
れた感光体10に照射される。各感光体10に露光光が
照射されると、それら感光体10には画像信号に応じた
静電潜像が形成される。その後、現像器13からその静
電潜像にトナーが付与され、感光体10表面にトナー像
が形成される。感光体10に形成されたトナー像は、一
次転写位置T1において中間転写体16に転写される。
その後、中間転写体16に転写されたトナー像は、予備
加熱プレート25で少し溶融され、転写定着位置T2に
到達する。転写定着位置T2に到達したトナー像は、加
熱ロール19及び加圧ロール21により、記録体22と
ともに加圧加熱され、その記録体22にトナー像が転写
定着される。記録体22にトナー像が転写定着した後、
トナーのオフセット現象の防止のため、トナーの温度が
融点以下になるまでその記録体22は冷却器24により
冷却される。冷却後、その記録体22は、剥離ロール2
0により中間転写体16から剥離される。
【0025】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明するが、本発
明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。 (実施例1〜2、比較例1〜3) [中間転写体の作製]カーボンブラックを添加して体積
抵抗率を1010Ω・cmに設定した厚さ80μmのポリ
イミドフィルムからなる基材上に、2液性付加重合型の
シリコーンゴム(商品名:DY35−796、東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン(株)製、硬度JIS A:
24、n−ヘキサン抽出物量:4.1重量%)70重量
部、及びトルエン30重量部を混合し、溶解して塗布液
をスプレー塗布により塗布した。塗布後、180℃で2
40分間加熱硬化させて、層厚50μmの表面層(硬度
JIS A:24体積抵抗率:1016Ω・cm)を形成
し、中間転写体を作製した。同様の方法により、更に4
つの中間転写体を作製した。次に、上記表面層に含まれ
るシリコーンゴムのn−ヘキサン抽出物量を3.0重量
%未満にするために、以下のような操作を行った。即
ち、上記で得られた4つの中間転写体を、それぞれ、n
−ヘキサンと共にソックスレー抽出器に入れ、抽出時間
をそれぞれ変え(1時間、2時間、3時間、及び4時
間)、低分子量成分を抽出した後、50℃で60分間乾
燥して、それぞれn−ヘキサン抽出物量の異なるシリコ
ーンゴムからなる表面層を有する中間転写体を作製し
た。抽出後の表面層に残った低分子量成分量は、抽出後
の各中間転写体を更にn−ヘキサンと共にソックスレー
抽出器に入れ、完全に低分子量成分が抽出されるまで
(8時間)抽出を行い、その抽出された低分子量成分量
を測定することにより求めた。n−ヘキサンによる抽出
時間と、抽出後に中間転写体の表面層に残る低分子量成
分量を、下記表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】抽出時間が3時間のものと4時間のもの
は、n−ヘキサン抽出物量が3.0重量%未満であり、
実施例1及び実施例2とした。それ以外のものと、抽出
を行わなかったものは、n−ヘキサン抽出物量が3.0
重量%以上であるため、比較例1〜3とした。
【0028】<評価>抽出を行わなかった中間転写体
と、抽出後に得られた4つの中間転写体を、それぞれ図
5に示す画像形成装置に装着し、画質評価を行った。画
質評価用の画像は、シアン、マゼンタ、イエロー、レッ
ド、グリーン、ブルー、プロセスブラック、ブラックの
8色を20×20mmのサイズで、画像濃度を5,1
0,20,30,40,50,60,70,80,9
0,100%で出力し、その時発生するマイクログロス
をグレード評価した。マイクログロスのグレード付け
は、限度見本サンプルと対比して行った。
【0029】一般にマイクログロスは、高濃度な画像で
は発生しにくく、濃度が低くなるに従って発生しやすい
ため、今回は、画像濃度が5〜30%の低い領域(以
下、「ハイライト部」と呼ぶ。)と、画像濃度が40〜
70%の中領域(以下、「ミッド部」と呼ぶ。)の2領
域に分けて評価した。n−ヘキサンにより低分子量成分
を抽出した中間転写体の表面層に残っている低分子量成
分量を、ソックスレー抽出法で測定した結果と、マイク
ログロスのグレードとの対応を、図6に示す。図6の結
果より、ミッド部よりハイライト部の方がマイクログロ
スのグレードは悪く、低分子量成分が多い方がグレード
は悪くなっている。本結果から、マイクログロスの目標
値2を実現するためには、中間転写体の表面層の低分子
量成分量(n−ヘキサン抽出物量)は、3.0重量%未
満に抑える必要があることがわかる。
【0030】(実施例3)図3に示す装置を用いて、表
面層に凸部を有する中間転写体を作製した。まず、上記
と同様の厚さ80μmのポリイミドフィルムからなる基
材1を上記装置に張架し、型ロール4を130℃、カウ
ンターロール5を70℃、駆動ロール3を70℃に加熱
して、基材1を回転させた。安定した所で、上記と同様
のシリコーンゴム2(DY35−796)を基材1の上
にコートし、スクレーパ8を通して、厚さ50μmに制
御した。シリコーンゴム2を、型ロール4に巻き付けて
から離れるまでに架橋させ、その表面に対し型ロール4
表面の凹部4Cに倣って、逆に凸部を形成した。その
後、装置から取り外して、加熱装置で2次加硫(180
℃、4時間)をして、中間転写体の表面層に凸部を形成
した。凸部と凸との間隔は、69μmであり、凸部の大
きさは、φ30μmであり、凸部の高さは、5.5μm
であった。得られた中間転写体に対して、実施例1と同
様に、n−ヘキサンによる抽出を3時間行い、表面層の
低分子量成分量が2.0重量%の中間転写体を作製し
た。この中間転写体を用いて、実施例1と同様に画質評
価を行った。その結果、マイクログロスのグレードは、
ミッド部で1.0、ハイライト部で1.5となり、目標
のグレード2.0を満たした。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、画像表面に細かい光沢
度のムラが発生せず、高品質の画像が得られる中間転写
体、及びそれを用いた画像形成装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の中間転写体の一例を示す概略斜視図
である。
【図2】 本発明の中間転写体の一例を示す概略断面図
及び概略平面図である。
【図3】 本発明の中間転写体の凸部を形成する装置の
一例を示す概略構成図である。
【図4】 型ロールの一例を示す概略断面図である。
【図5】 本発明の画像形成装置の一例を示す概略構成
図である。
【図6】 表面層に含まれる低分子量成分量とマイクロ
グロスのグレードとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 基材 2 シリコーンゴム 3 駆動ロール 4 型ロール 4A SUS基体 4B ポリイミド 4C 凹部 5 カウンターロール 6 材料供給ロール 7 テンションロール 8 スクレーパ 10 感光体(像担持体) 11 帯電器(潜像形成手段) 12 露光器(潜像形成手段) 13 現像器(現像手段) 14 クリーニングブレード 15 転写コロトロン(第一転写手段) 16 中間転写体 17 張架ロール 18 駆動ロール 19 加熱ロール(転写定着手段) 20 剥離ロール 21 加圧ロール(転写定着手段) 22 記録体 23 記録体搬送ガイド 24 冷却器 25 予備加熱プレート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に、シリコーンゴムのみからなる
    表面層を有する中間転写体であって、該シリコーンゴム
    が、n−ヘキサン抽出物量3.0重量%未満のシリコー
    ンゴムであることを特徴とする中間転写体。
  2. 【請求項2】 前記中間転写体の転写面が、平滑な表面
    に対して複数の凸部を有する請求項1に記載の中間転写
    体。
  3. 【請求項3】 前記凸部と凸部との間隔が、10〜20
    0μmである請求項2に記載の中間転写体。
  4. 【請求項4】 前記凸部の大きさが、直径で10〜70
    μmの範囲である請求項2又は3に記載の中間転写体。
  5. 【請求項5】 前記凸部の高さが、2.0〜12.0μ
    mである請求項2から4のいずれかに記載の中間転写
    体。
  6. 【請求項6】 像担持体上に静電潜像を形成する潜像形
    成手段と、該静電潜像を現像してトナー像を形成する現
    像手段と、該トナー像を中間転写体に転写する第一転写
    手段と、中間転写体上の該トナー像を転写材に転写する
    とともに定着する転写定着手段とを備える画像形成装置
    において、前記中間転写体が、請求項1から5のいずれ
    かに記載の中間転写体であることを特徴とする画像形成
    装置。
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