JPH11240777A - α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途 - Google Patents

α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途

Info

Publication number
JPH11240777A
JPH11240777A JP10047260A JP4726098A JPH11240777A JP H11240777 A JPH11240777 A JP H11240777A JP 10047260 A JP10047260 A JP 10047260A JP 4726098 A JP4726098 A JP 4726098A JP H11240777 A JPH11240777 A JP H11240777A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alumina
sintered body
pore
pore diameter
cumulative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10047260A
Other languages
English (en)
Inventor
Shoji Sugimoto
昭治 杉本
Shinichiro Tanaka
紳一郎 田中
Masahide Mori
正英 毛利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP10047260A priority Critical patent/JPH11240777A/ja
Publication of JPH11240777A publication Critical patent/JPH11240777A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B38/00Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof
    • C04B38/0051Porous mortars, concrete, artificial stone or ceramic ware; Preparation thereof characterised by the pore size, pore shape or kind of porosity
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/00793Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as filters or diaphragms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B2111/00Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
    • C04B2111/00474Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00
    • C04B2111/0081Uses not provided for elsewhere in C04B2111/00 as catalysts or catalyst carriers

Abstract

(57)【要約】 【課題】細孔径分布が十分狭く、細孔径が制御され、か
つ気孔率が十分高い多孔質α−アルミナを提供する。 【解決手段】(1)細孔の気孔率が50体積%を超え、
かつ累積細孔容積対細孔直径分布の大径側から累積10
%径、累積90%径に相当する細孔直径をそれぞれ、D
10、D90としたときD10/D90比が4以下の細
孔直径分布を有するα−アルミナ多孔質凝集焼結体。 (2)BET比表面積が0.1m2/g以上、30m2
g以下のα−アルミナ粉末を0.01重量%以上、40
重量%以下の範囲含有する密度0.2g/cm3以上、
2.0g/cm3未満の水酸化アルミニウム若しくは遷
移アルミナの成形体または造粒体を、1000℃以上、
1300℃以下の温度範囲で空気中または不活性ガス雰
囲気中で1次加熱し密度を1.3g/cm3以上、2.
0g/cm3未満とした後、800℃以上1200℃以
下の温度範囲で、ハロゲンガスまたはハロゲン含有ガス
を1体積%以上含有する雰囲気中で2次加熱する上記
(1)に記載のα−アルミナ多孔質凝集焼結体の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルター、触媒
担体等に用いられるα−アルミナよりなる多孔質凝集焼
結体、その製造方法およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】α−アルミナは有機材料と比較して、耐
久性、耐腐食性や耐熱性に優れるため、液体およびガス
濾過用の各種フィルター、触媒担体として利用されてお
り、さまざまな製造方法が検討されているが、これまで
のα−アルミナを単に焼結する製造法では十分な気孔率
が得られていない。そこで、従来は焼結体中に気孔を生
成するために、ウレタンフォーム、ポリスチレン樹脂粒
子等の有機物を成型時に混合して焼結することで多孔質
の焼結体を得ていた。この方法は昇温中に有機物が焼失
し、生成した空隙を含有した焼結体を作製するものであ
り、例えば、気孔形成材として有機エマルジョンを用い
た方法が特開平4−160078号公報等に記載されて
いる。
【0003】また、細孔径分布をコントロールする方法
として、目的とする細孔径の層を多孔質の母材の上にコ
ーティングし多層化して、粒子間を適切な粒径の粒子で
充填する方法が特開平4−219128号公報等に記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法は、樹脂粒子の使用や、プロセスが複雑であるため工
業的に必ずしも有利ではない。特にフィルター用として
は、所定以上の大きさの粒子を通さないことがフィルタ
ーの基本的な機能であるから、均一な細孔径を有するこ
とが重要である。また、必要な細孔径分布は用途により
異なるので、細孔径分布を制御できなければ必要なフィ
ルターを製造することができない。さらに、気孔率が低
い場合は、フィルターを通過させるために高い圧力や長
時間を要するので、気孔率が高いことも重要な性能であ
る。本発明の目的は、細孔径分布が十分狭く、細孔径が
制御され、かつ気孔率が十分高い多孔質α−アルミナを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、ある種のα−アルミナ粉末を特定量含有する
水酸化アルミニウム若しくは遷移アルミナの成形体また
は造粒体を、特定の条件下で2段階加熱することによ
り、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、以下の(1)〜
(4)に関するものである。 (1)細孔の気孔率が50体積%を超え、かつ累積細孔
容積対細孔直径分布の大径側から累積10%径、累積9
0%径に相当する細孔直径をそれぞれ、D10、D90
としたときD10/D90比が4以下の細孔直径分布を
有するα−アルミナ多孔質凝集焼結体。 (2)BET比表面積が0.1m2/g以上、30m2
g以下のα−アルミナ粉末を0.01重量%以上、40
重量%以下の範囲含有する密度0.2g/cm3以上、
2.0g/cm3未満の水酸化アルミニウム若しくは遷
移アルミナの成形体または造粒体を、1000℃以上1
300℃以下の温度範囲で空気中または不活性ガス雰囲
気中で1次加熱し密度を1.3g/cm3以上、2.0
g/cm3未満とした後、800℃以上、1300℃以
下の温度範囲で、ハロゲンガスまたはハロゲン含有ガス
を1体積%以上含有する雰囲気中で2次加熱する上記
(1)に記載のα−アルミナ多孔質凝集焼結体の製造方
法。 (3)上記(1)に記載のα−アルミナ多孔質凝集焼結
体を用いるフィルターまたは触媒担体。 (4)上記(2)に記載の製造方法で得られるα−アル
ミナ多孔質凝集焼結体を用いるフィルターまたは触媒担
体。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のα−アルミナ多孔質凝集焼結体の原料となる水
酸化アルミニウムまたは遷移アルミナは、一般的な製法
による市販のものを使用することができ、例えば、バイ
ヤー法、アルミニウムアルコキシドの加水分解法、明礬
法により製造された水酸化アルミニウムあるいは遷移ア
ルミナを用いることができる。遷移アルミナは硫酸アル
ミニウム等のアルミニウム化合物の熱分解によって製造
されたものも使用することができる。水酸化アルミニウ
ムは1次加熱中に脱水し、遷移アルミナに変化する。
【0008】本発明に用いるα−アルミナ粉末は、一般
的な製法による市販のものを使用することができるが、
その結晶形はα−アルミナである必要があり、BET比
表面積は0.1m2/g以上、30m2/g以下の範囲、
好ましくは、0.2m2/g以上、20m2/g以下の範
囲である。
【0009】本発明の原料である水酸化アルミニウムま
たは遷移アルミナ中への該α−アルミナ粉末の添加方法
は特に限定されないが、該α−アルミナ粉末が均一かつ
十分分散した状態で含有されている必要があり、バーテ
ィカルグラニュレータやレディゲミキサー等の高速攪拌
翼が装備された混合機、または、ボールミル等メディア
を用いる混合方法により、乾式または水を加えた湿式に
て混合分散して添加する。
【0010】本発明のα−アルミナ多孔質凝集焼結体の
生成機構は、2次加熱の際にα−アルミナ粉末粒子を起
点として成長し凝集して多孔質凝集焼結体を形成するも
のと推定される。α−アルミナ粉末の粒径を一定とすれ
ば、α−アルミナ粉末の添加量が多くなるほど生成する
α−アルミナ多孔質凝集焼結体の細孔径は小さくなり、
α−アルミナ粉末の添加量が少なくなるほど生成するα
−アルミナ多孔質凝集焼結体の細孔径は大きくなる。ま
た、α−アルミナの添加量を一定とすれば、添加するα
−アルミナ粉末のBET比表面積が大きいほど生成する
α−アルミナ多孔質凝集焼結体の細孔径は小さくなり、
α−アルミナ粉末のBET比表面積が小さいほど生成す
るα−アルミナ多孔質凝集焼結体の細孔径は大きくな
る。このように本発明によれば、細孔径を自由に制御す
ることができる。
【0011】本発明において、α−アルミナ粉末の含有
量は0.01重量%以上、40重量%以下の範囲であ
り、0.1重量%以上、35重量%以下が好ましい。α
−アルミナの含有量が0.01重量%未満では、含有量
を正確に確定することが困難になる上、均一に分散させ
ることが実質的に不可能となり、細孔径分布が広くな
る。α−アルミナの含有量が40重量%を超えると、多
孔質凝集焼結体気孔率が下がりフィルターとして特性が
悪くなる。
【0012】本発明において、該α−アルミナ粉末を含
有した水酸化アルミニウムまたは遷移アルミナよりなる
原料は、密度が0.2g/cm3以上、好ましくは0.
25g/cm3以上の密度に圧密され成形または造粒さ
れている必要がある。密度が0.2g/cm3未満であ
ると、独立したα−アルミナ粒子よりなる粉末が生成
し、成形体または造粒体の形状を保持せず、多孔質凝集
焼結体が生成しない。
【0013】また、該密度を0.2g/cm3以上の成
形体または造粒体とするために、一軸プレス成形、ラバ
ープレス成形等の成形方法により成形体を作製したり、
皿型造粒機、スプレードライヤーやローラーコンパクタ
ーにより造粒体を作製したりすることができる。
【0014】本発明における1次加熱は、空気中また
は、窒素やアルゴン等の不活性ガス中において行う。加
熱に用いる装置は必ずしも限定されず、シャトル炉等の
のバッチ式炉、トンネル炉等の連続炉等の所謂、加熱炉
を用いることができる。温度範囲は1000℃以上、1
300℃以下、好ましくは1050℃以上、1250℃
以下である。1300℃を超えるとα−アルミナが生成
し、細孔径制御が不可能になるとともに、気孔率が下が
る。La、Si等のα−アルミナの生成を阻害する元素
の添加は、細孔径制御の安定化に有効である。1000
℃未満であると、独立した粒子よりなるα−アルミナ粉
末が生成し、成形体または造粒体の形状を保持せず、多
孔質凝集焼結体が生成しない。
【0015】本発明における2次加熱は、ハロゲンガス
または、ハロゲン化水素等のハロゲン含有ガスを1体積
%以上、好ましくは5体積%以上、さらに好ましくは1
5体積%以上含んだ雰囲気中で加熱する。2次加熱に用
いる装置も必ずしも限定されず、シャトル炉等ののバッ
チ式炉、トンネル炉等の連続炉等の所謂、加熱炉を用い
ることができる。ただし、加熱炉はハロゲンガスまた
は、ハロゲン化水素等のハロゲン含有ガスと、希釈に用
いる空気等で使用温度範囲で腐食されない材質で構成さ
れていることが好ましく、更に雰囲気を調整できる機構
を備えていることが望ましい。ハロゲンガスまたは、ハ
ロゲン化水素等のハロゲン含有ガスの濃度が1%未満で
あると、本発明が目的とする細孔径分布が狭く、気孔率
の高い多孔質凝集焼結体は生成しない。2次加熱の温度
範囲は、800℃以上、1300℃以下、好ましくは9
00℃以上、1200℃以下、さらに好ましくは950
℃以上、1150℃以下である。1300℃を超えると
焼結が進み気孔率が50体積%を下回るようになり、8
00℃未満であると反応に要する時間が著しく長くな
る。ハロゲンとしてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素のい
ずれも用いることができるが、中でも塩素が好ましい。
【0016】また、上記の1次加熱温度は、2次加熱温
度より30℃以上、200℃以下の範囲で高い方が好ま
しい。温度差が30℃より小さいかまたは200℃より
大きいと、多孔質凝集焼結体の細孔径分布が広くなるこ
とがある。必要に応じて、2次加熱後多孔質凝集焼結体
の機械的強度をあげるために恒温に加熱することは有効
である。
【0017】本発明において、加熱は空気中または不活
性ガス中における1次加熱と、ハロゲンガスまたは、ハ
ロゲン化水素等のハロゲン含有ガスの濃度を1体積%含
んだ雰囲気中における2次加熱を、同一の装置で連続的
に行うことができる。
【0018】1次加熱後の成形体密度は1.3g/cm
3以上、2.0g/cm3未満であることが必要である。
1.3g/cm3未満であると、独立した粒子よりなる
粉末が生成し、成形体または造粒体の形状を保持せず、
多孔質凝集焼結体が生成しない。2.0g/cm3以上
であると、2.0g/cm3ですでにα−アルミナの理
論密度である3.99g/cm3の50%を上回ってい
るので、高い気孔率を有する多孔質凝集焼結体は得られ
ない。
【0019】本発明により得られるα−アルミナ多孔質
凝集焼結体は、細孔分布径範囲が狭く、累積細孔容積対
細孔直径分布の大径側から累積10%径、累積90%径
に相当する細孔直径をそれぞれ、D10、D90とした
ときD10/D90比が4以下となる。本発明のα−ア
ルミナ多孔質凝集焼結体を濾過層として適切にハウジン
グすることによりフィルターを製造することができる。
得られるフィルターは、気体、液体の濾過等に用いるこ
とがで用途を特に限定するものではない。
【0020】 触媒担体の製法の説明 本発明により得られるα−アルミナ多孔質凝集焼結体を
触媒担体とし、適切な活性元素を担持することで触媒と
して用いることができる。例えば、α−アルミナ多孔質
凝集焼結体を分解性銀溶液に含浸した後、加熱還元する
ことで適切な量の金属銀微粒子を担持したエチレンオキ
シド製造用銀触媒が得られる。
【0021】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、本発明における、各種測定は次のようにして行っ
た。
【0022】1.多孔質凝集焼結体密度、気孔率、細孔
径分布(平均細孔径、累積細孔容積対細孔直径分布)、
成形体の1次加熱後密度 水銀ポロシメータ(ユアサアイオニクス製、オートスキ
ャン60)を使用して測定、算出した。 2.成形体密度 寸法と重量から算出した。 3.結晶相の同定 X線回折法(株式会社リガク製、RAD−C)により測
定した。
【0023】実施例1 アルミニウムアルコキシドの加水分解法による水酸化ア
ルミニウム2.2kg(アルミナに換算して1.7k
g)にα−アルミナ粉末AKP−53(商品名)(BE
T比表面積13.2m2/g)を40g(アルミナ換算
で2.3重量%)湿式混合により添加した。湿式混合
は、バーティカルグラニュレータ(パウレック製)を使
用し、水2.2kgを加えて行った。混合物を乾燥機に
より200℃の温度設定で20時間乾燥させた。乾燥さ
せた原料を300kg/cm2の圧力で直径20mm厚
さ5mmのペレットに一軸プレスにより成形した。成形
体の嵩密度は1.1g/cm3であった。成形体は2個
作製し、1個を、アルミナ製ボートに乗せ、雰囲気吹き
込み口と反対側に排出口を設けた石英ガラス製炉芯管を
有した管状炉に設置した。空気中1150℃で1時間加
熱した後、密度を測定した結果、1.60g/cm3
あった。同一の炉に未加熱の成形体1個を同様に設置
し、空気中1150℃で1時間加熱した後、続いて11
00℃に温度を下げて塩化水素ガス100%の雰囲気に
切り替え、1時間加熱後、雰囲気を空気に切り替えて自
然放冷した。生成したα−アルミナ多孔質凝集焼結体の
平均細孔径は0.31μm、気孔率は54.4体積%で
あった。図1より求めると、累積細孔容積対細孔直径分
布のD10は0.8μm、D90は0.45μmであ
り、D10/D90=1.8となり細孔直径分布は狭か
った。
【0024】実施例2 住友化学製γ−アルミナ粉末のAKP−G15(商品
名)45gに住友化学製α−アルミナ粉末AKP−30
(商品名)(BET比表面積6.3m2/g)を5g
(10重量%)湿式混合により添加した。湿式混合は、
水200g中にγ−アルミナとα−アルミナ粉末を超音
波を使用して分散させ、ロータリーエバポレータを使用
して乾燥させた。乾燥させた原料を300kg/cm2
の圧力で直径20mm厚さ5mmのペレットに一軸プレ
スにより成形した。成形体の嵩密度は0.9g/cm3
であった。この成形体を、アルミナ製ボートに乗せ、雰
囲気吹き込み口と反対側に排出口を設けた石英ガラス製
炉芯管を有した管状炉に設置した。空気中1150℃で
1時間加熱した。成形体の密度は1.60g/cm3
あった。同一の炉に同様に設置し、塩化水素50体積%
+窒素50体積%の雰囲気中、980℃で1時間加熱し
た。生成した多孔質凝集焼結体の平均細孔径は0.15
μm、気孔率は56.9体積%であった。図2より求め
ると、累積細孔容積対細孔直径分布のD10は0.75
μm、D90は0.40μmであり、D10/D90=
1.9となり細孔直径分布は狭かった。
【0025】実施例3 α−アルミナ粉末の添加量を19.3g(30重量%)
とした以外は実施例2と同様にして原料調製および加熱
を行った。成形体の嵩密度は1.0g/cm3であっ
た。一次加熱後の成形体の密度は1.8g/cm3であ
った。生成した多孔質凝集焼結体の平均細孔径は0.3
1μm、気孔率は54.7体積%であった。図3より求
めると、累積細孔容積対細孔直径分布のD10は0.6
5μm、D90は0.33μmであり、D10/D90
=2.0となり細孔直径分布は狭かった。
【0026】比較例1 実施例2と同様に、γ−アルミナにα−アルミナ粉末を
湿式混合により添加し乾燥させた原料を成形した成形体
を、α−アルミナにするため、空気中1300℃で2時
間加熱した。生成した焼結体の平均細孔径は0.055
μm、気孔率は32.4体積%であった。図4より求め
ると、累積細孔容積対細孔直径分布のD10は10μ
m、D90は0.025μmであり、細孔直径分布は広
かった。直径10μm以上の細孔が含まれ気孔率が低い
ためフィルターへの利用には不向きである。
【0027】比較例2 一次加熱温度を900℃とした以外は実施例3と同様に
加熱を行った。一次加熱後の密度は1.1g/cm3
あった。二次加熱後、成形体は触れると崩れ形状を保持
せず、多孔質凝集焼結体ではなくα−アルミナの粉末が
生成した。
【0028】
【発明の効果】本発明のα−アルミナ多孔質凝集焼結体
は、細孔径分布が狭く、気孔率が高く、液体またはガス
の濾過用等の濾過効率が良好なのフィルター等の触媒効
率の良い触媒担体として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で水銀ポロシメーターを用いて測定さ
れた累積細孔容積対細孔直径分布をを示す。
【図2】実施例2で水銀ポロシメーターを用いて測定さ
れた累積細孔容積対細孔直径分布をを示す。
【図3】実施例3で水銀ポロシメーターを用いて測定さ
れた累積細孔容積対細孔直径分布をを示す。
【図4】比較例1で水銀ポロシメーターを用いて測定さ
れた累積細孔容積対細孔直径分布をを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B01J 35/04 B01J 35/04 B 37/08 37/08 C04B 35/10 C04B 35/10 B

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細孔の気孔率が50体積%を超え、かつ累
    積細孔容積対細孔直径分布の大径側から累積10%径、
    累積90%径に相当する細孔直径をそれぞれ、D10、
    D90としたときD10/D90比が4以下の細孔直径
    分布を有するα−アルミナ多孔質凝集焼結体。
  2. 【請求項2】BET比表面積が0.1m2/g以上、3
    0m2/g以下のα−アルミナ粉末を0.01重量%以
    上、40重量%以下の範囲含有する密度0.2g/cm
    3以上、2.0g/cm3未満の水酸化アルミニウム若し
    くは遷移アルミナの成形体または造粒体を、1000℃
    以上1300℃以下の温度範囲で空気中または不活性ガ
    ス雰囲気中で1次加熱し、密度を1.3g/cm3
    上、2.0g/cm3未満とした後、800℃以上、1
    300℃以下の温度範囲で、ハロゲンガスまたはハロゲ
    ン含有ガスを1体積%以上含有する雰囲気中で2次加熱
    する請求項1記載のα−アルミナ多孔質凝集焼結体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】α−アルミナ粉末のBET比表面積が0.
    2m2/g以上、20m2/g以下である請求項2記載の
    α−アルミナ多孔質凝集焼結体の製造方法。
  4. 【請求項4】1次加熱温度が1100℃以上、1200
    ℃以下の温度範囲である請求項2記載のα−アルミナ多
    孔質凝集焼結体の製造方法。
  5. 【請求項5】2次加熱温度が900℃以上、1100℃
    以下の温度範囲である請求項1記載のα−アルミナ多孔
    質凝集焼結体の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項1記載のα−アルミナ多孔質凝集焼
    結体を用いるフィルターまたは触媒担体。
  7. 【請求項7】請求項2乃至5記載の製造方法で得られる
    α−アルミナ多孔質凝集焼結体を用いるフィルターまた
    は触媒担体。
JP10047260A 1998-02-27 1998-02-27 α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途 Pending JPH11240777A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10047260A JPH11240777A (ja) 1998-02-27 1998-02-27 α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10047260A JPH11240777A (ja) 1998-02-27 1998-02-27 α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11240777A true JPH11240777A (ja) 1999-09-07

Family

ID=12770327

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10047260A Pending JPH11240777A (ja) 1998-02-27 1998-02-27 α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11240777A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6831037B2 (en) 2002-02-25 2004-12-14 Saint-Gobain Norpro Corporation Catalyst carriers
JP2010001198A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 球状αアルミナの製造方法
US7825062B2 (en) 2005-06-07 2010-11-02 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Catalyst carrier and a process for preparing the catalyst carrier
US8084390B2 (en) 2005-06-07 2011-12-27 Shell Oil Company Catalyst, a process for preparing the catalyst and a process for the production of an olefin oxide, a 1,2-diol, a 1,2 diol ether, or an alkanolamine
WO2012036218A1 (ja) * 2010-09-16 2012-03-22 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体
US8163266B2 (en) 2006-09-19 2012-04-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Alpha-alumina powder
JP2014081072A (ja) * 2012-09-28 2014-05-08 Kurosaki Harima Corp 断熱材及びその製造方法
JP2015024363A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 住友電気工業株式会社 流体分離材料及びその製造方法
CN107250084A (zh) * 2015-03-24 2017-10-13 日立金属株式会社 陶瓷蜂窝结构体
JP2019048741A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 一般財団法人ファインセラミックスセンター 多孔質アルミナ焼結体及びその製造方法

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6831037B2 (en) 2002-02-25 2004-12-14 Saint-Gobain Norpro Corporation Catalyst carriers
US8357825B2 (en) 2005-06-07 2013-01-22 Shell Oil Company Process for the production of a 1,2-diol, a 1,2-diol ether, or an alkanolamine
US7825062B2 (en) 2005-06-07 2010-11-02 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Catalyst carrier and a process for preparing the catalyst carrier
US8084390B2 (en) 2005-06-07 2011-12-27 Shell Oil Company Catalyst, a process for preparing the catalyst and a process for the production of an olefin oxide, a 1,2-diol, a 1,2 diol ether, or an alkanolamine
US8357813B2 (en) 2005-06-07 2013-01-22 Shell Oil Company Process for the production of an olefin oxide
US8163266B2 (en) 2006-09-19 2012-04-24 Sumitomo Chemical Company, Limited Alpha-alumina powder
JP2010001198A (ja) * 2008-06-23 2010-01-07 Sumitomo Chemical Co Ltd 球状αアルミナの製造方法
WO2012036218A1 (ja) * 2010-09-16 2012-03-22 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体
JP5820382B2 (ja) * 2010-09-16 2015-11-24 小松精練株式会社 多孔質セラミックス焼結体
JP2014081072A (ja) * 2012-09-28 2014-05-08 Kurosaki Harima Corp 断熱材及びその製造方法
JP2015024363A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 住友電気工業株式会社 流体分離材料及びその製造方法
CN107250084A (zh) * 2015-03-24 2017-10-13 日立金属株式会社 陶瓷蜂窝结构体
JP2019048741A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 一般財団法人ファインセラミックスセンター 多孔質アルミナ焼結体及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100591031B1 (ko) 촉매 담체 및 이의 제조방법
EP1608593B1 (en) Nanoporous ultrafine alpha-alumina powders and freeze drying process of preparing the same
US7294328B2 (en) Method for producing α-alumina formed body
JPH09157060A (ja) 無機焼結多孔体およびフィルタ
JPH11240777A (ja) α−アルミナ多孔質凝集焼結体、その製造方法および用途
CN1304390A (zh) 生产陶瓷泡沫的方法
JP3381948B2 (ja) 高活性酸化カルシウム多孔質体の製造方法
JP2584527B2 (ja) 触媒として使用するのに適当な成形粒子
JP3066850B2 (ja) バインダーレスx型ゼオライト成形体およびその製造方法
KR101314532B1 (ko) 무기 결합제를 포함한 입상화 메조공극 실리카 및 그 제조방법
US3608060A (en) Method of making a foamed alumina shape or catalyst support
CN112351836A (zh) 基于氧化镁和碳酸钙的成形体及其制备方法
JP2005162504A (ja) 二元細孔シリカ粒子
JPS6234685B2 (ja)
JP2005272296A (ja) アルミノフォスフェート造粒物およびその製造方法
JP4239255B2 (ja) 酸化チタン多孔質焼結体、その製造方法および用途
JP4065703B2 (ja) 板状構造をした球状多孔質炭酸カルシウムの製造方法
JP3571095B2 (ja) 酸性ガス吸収剤の製造方法
JP2000070730A (ja) 触媒担持用球形担体の製造方法
JP4345323B2 (ja) 活性アルミナ成形体の製造方法
WO2004080916A1 (ja) 無機質多孔体及びその製造方法
CN108355401B (zh) 一种无机多孔净化滤芯的制备方法
JP2011179044A (ja) ニッケル微粉及びその製造方法
JP2001270782A (ja) アルミナ多孔体
JPS60171220A (ja) アルミナ多孔体の製造方法