JPH11239752A - 乾燥炉 - Google Patents
乾燥炉Info
- Publication number
- JPH11239752A JPH11239752A JP10044774A JP4477498A JPH11239752A JP H11239752 A JPH11239752 A JP H11239752A JP 10044774 A JP10044774 A JP 10044774A JP 4477498 A JP4477498 A JP 4477498A JP H11239752 A JPH11239752 A JP H11239752A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- furnace
- catalyst
- drying
- coating
- pitch
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- Pending
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- Drying Of Solid Materials (AREA)
- Coating Apparatus (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 塗装用乾燥炉や印刷用乾燥炉などの乾燥炉内
の清掃作業に要する労力を軽減すると共に、排ガス処理
装置の負荷を軽減する。 【解決手段】 炉壁など炉体(2)内の表出面(14)な
どに、Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種又は
二種以上の金属粉末を主成分とする触媒を含有した触媒
塗料(16)を塗工した。この触媒塗料が炉内温度の上昇
に伴って加熱されると、触媒の活性化が高まる。したが
って、塗膜を乾燥させる際に生じた蒸発有機溶剤が、炉
体(2)内の表出面(14)などに凝集してヤニとなって
付着しても、そのヤニは、触媒の存在下でその近傍に存
在する酸素と反応して低温酸化されて、ヤニの主成分で
ある有機物が水と二酸化炭素に分解されるので、ヤニが
減量化される。
の清掃作業に要する労力を軽減すると共に、排ガス処理
装置の負荷を軽減する。 【解決手段】 炉壁など炉体(2)内の表出面(14)な
どに、Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種又は
二種以上の金属粉末を主成分とする触媒を含有した触媒
塗料(16)を塗工した。この触媒塗料が炉内温度の上昇
に伴って加熱されると、触媒の活性化が高まる。したが
って、塗膜を乾燥させる際に生じた蒸発有機溶剤が、炉
体(2)内の表出面(14)などに凝集してヤニとなって
付着しても、そのヤニは、触媒の存在下でその近傍に存
在する酸素と反応して低温酸化されて、ヤニの主成分で
ある有機物が水と二酸化炭素に分解されるので、ヤニが
減量化される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車ボディなど
の被塗物に塗布された塗料を乾燥したり、紙やプラスチ
ックなどに印刷された印刷インクを乾燥するために用い
られる乾燥炉に関する。
の被塗物に塗布された塗料を乾燥したり、紙やプラスチ
ックなどに印刷された印刷インクを乾燥するために用い
られる乾燥炉に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車ボディの塗装ラインで
は、塗料を吹き付ける塗装ブースの後段に、その塗膜を
乾燥させる乾燥炉が設けられており、塗装終了直後の塗
膜が未乾燥の自動車ボディをコンベアで搬送しながら、
その表面に形成された塗膜を乾燥するようにしている。
乾燥炉は100〜160℃程度の温度に維持され、塗料
に含まれる水分や有機溶剤を蒸発させて塗膜を乾燥硬化
させているので、炉体内では有機溶剤濃度が徐々に高く
なっていき、これを放置すると、汚染空気に含まれる有
機溶剤が自動車ボディなどの被塗物表面に凝集して塗料
本来の色が褪せてしまい、黄変と称する塗装不良を生ず
ることとなる。このため、一般の乾燥炉では常に炉体内
から汚染空気(排ガス)を排出し、これを、排ガス処理
装置で浄化した後、炉内に循環供給したり、あるいは、
大気に放出するようにしている。
は、塗料を吹き付ける塗装ブースの後段に、その塗膜を
乾燥させる乾燥炉が設けられており、塗装終了直後の塗
膜が未乾燥の自動車ボディをコンベアで搬送しながら、
その表面に形成された塗膜を乾燥するようにしている。
乾燥炉は100〜160℃程度の温度に維持され、塗料
に含まれる水分や有機溶剤を蒸発させて塗膜を乾燥硬化
させているので、炉体内では有機溶剤濃度が徐々に高く
なっていき、これを放置すると、汚染空気に含まれる有
機溶剤が自動車ボディなどの被塗物表面に凝集して塗料
本来の色が褪せてしまい、黄変と称する塗装不良を生ず
ることとなる。このため、一般の乾燥炉では常に炉体内
から汚染空気(排ガス)を排出し、これを、排ガス処理
装置で浄化した後、炉内に循環供給したり、あるいは、
大気に放出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、汚染空
気は外部へ排出されるまでの間に炉体内を対流するた
め、その汚染空気に含まれる蒸発有機溶剤が、側壁,天
井壁,床壁,仕切壁などの炉体内の表出面上に凝集し、
ヤニとなって付着するという問題があった。特に、天井
壁に付着したヤニが成長すると、被塗物の上にボタオチ
して塗装不良となるため、これを防止するためには、通
常でも2〜3週間ごとに、使用する塗料の種類によって
は毎週、炉体内を清掃しなければならない。しかも、自
動車ボディの塗装用乾燥炉は全長が百数十メートルもあ
り、その清掃作業は人手に頼らざるを得ないので多大な
労力を必要とし、清掃作業に要するコストが嵩むという
問題があった。
気は外部へ排出されるまでの間に炉体内を対流するた
め、その汚染空気に含まれる蒸発有機溶剤が、側壁,天
井壁,床壁,仕切壁などの炉体内の表出面上に凝集し、
ヤニとなって付着するという問題があった。特に、天井
壁に付着したヤニが成長すると、被塗物の上にボタオチ
して塗装不良となるため、これを防止するためには、通
常でも2〜3週間ごとに、使用する塗料の種類によって
は毎週、炉体内を清掃しなければならない。しかも、自
動車ボディの塗装用乾燥炉は全長が百数十メートルもあ
り、その清掃作業は人手に頼らざるを得ないので多大な
労力を必要とし、清掃作業に要するコストが嵩むという
問題があった。
【0004】 また、塗装用乾燥炉は全長が長いことか
らその容積も大きく、排ガス処理装置では、この乾燥炉
から連続的に排出される大量の排ガスを浄化処理しなけ
ればならないことから、消費エネルギーが多く、消耗品
の交換や、排ガス処理装置に至るダクト内の清掃作業な
どに要するメンテナンスコスト及びランニングコストが
嵩むという問題があった。また、印刷用乾燥炉において
は、塗装用乾燥炉ほどではないが、印刷インクから有機
溶剤成分が蒸発する点では塗装用乾燥炉と共通し、その
蒸発有機溶剤による問題点も規模の違いこそあれ同様で
ある。
らその容積も大きく、排ガス処理装置では、この乾燥炉
から連続的に排出される大量の排ガスを浄化処理しなけ
ればならないことから、消費エネルギーが多く、消耗品
の交換や、排ガス処理装置に至るダクト内の清掃作業な
どに要するメンテナンスコスト及びランニングコストが
嵩むという問題があった。また、印刷用乾燥炉において
は、塗装用乾燥炉ほどではないが、印刷インクから有機
溶剤成分が蒸発する点では塗装用乾燥炉と共通し、その
蒸発有機溶剤による問題点も規模の違いこそあれ同様で
ある。
【0005】 そこで本発明は、塗装用乾燥炉や印刷用
乾燥炉などの乾燥炉内の清掃作業に要する労力を軽減す
ると共に、排ガス処理装置の負荷を軽減して、メンテナ
ンスコスト及びランニングコストを著しく低減すること
を技術的課題としている。
乾燥炉などの乾燥炉内の清掃作業に要する労力を軽減す
ると共に、排ガス処理装置の負荷を軽減して、メンテナ
ンスコスト及びランニングコストを著しく低減すること
を技術的課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に、本発明は、炉体内でワークを乾燥することにより蒸
発有機溶剤を含む汚染空気が生成される乾燥炉におい
て、炉体内の表出面、もしくは、炉体内の空気が流通す
るダクトの内面に、Au,Ag,Cu及び白金族元素の
うち一種又は二種以上の金属粉末を主成分とする触媒を
含有した触媒塗料が塗工されていることを特徴とする。
に、本発明は、炉体内でワークを乾燥することにより蒸
発有機溶剤を含む汚染空気が生成される乾燥炉におい
て、炉体内の表出面、もしくは、炉体内の空気が流通す
るダクトの内面に、Au,Ag,Cu及び白金族元素の
うち一種又は二種以上の金属粉末を主成分とする触媒を
含有した触媒塗料が塗工されていることを特徴とする。
【0007】 本発明によれば、例えば、有機溶剤を含
む塗料で塗装された自動車ボディを炉体内に搬入して加
熱すると塗膜が乾燥硬化していく。そして、ワーク表面
の未乾燥塗膜から有機溶剤が蒸発し、炉体内の空気の対
流に伴って、その表出面やこれを排出するダクト内を通
ってその内面に凝集し、ヤニとなって付着する。このと
き、炉体内の表出面や、ダクトの内面には、Au,A
g,Cu及び白金族元素のうち一種又は二種以上の金属
粉末を主成分とする触媒を含有した触媒塗料が塗工され
ており、しかも、塗工された触媒が乾燥炉運転中はその
炉内温度まで加熱されてその活性が高くなっている。し
たがって、汚染空気に含まれる蒸発有機溶剤が、炉体内
の表出面やダクトの内面に凝集してヤニになると、触媒
塗料に含まれる触媒の存在下で、ヤニの主成分である有
機物がその近傍に存在する酸素と反応して低温酸化され
て、水と二酸化炭素に分解される。これにより、炉体内
の表出面などに付着したヤニが減量化され、その分、清
掃作業の頻度及び労力が軽減されると共に、排ガス処理
装置の負荷も軽減されて、メンテナンスコスト,ランニ
ングコストが低減される。
む塗料で塗装された自動車ボディを炉体内に搬入して加
熱すると塗膜が乾燥硬化していく。そして、ワーク表面
の未乾燥塗膜から有機溶剤が蒸発し、炉体内の空気の対
流に伴って、その表出面やこれを排出するダクト内を通
ってその内面に凝集し、ヤニとなって付着する。このと
き、炉体内の表出面や、ダクトの内面には、Au,A
g,Cu及び白金族元素のうち一種又は二種以上の金属
粉末を主成分とする触媒を含有した触媒塗料が塗工され
ており、しかも、塗工された触媒が乾燥炉運転中はその
炉内温度まで加熱されてその活性が高くなっている。し
たがって、汚染空気に含まれる蒸発有機溶剤が、炉体内
の表出面やダクトの内面に凝集してヤニになると、触媒
塗料に含まれる触媒の存在下で、ヤニの主成分である有
機物がその近傍に存在する酸素と反応して低温酸化され
て、水と二酸化炭素に分解される。これにより、炉体内
の表出面などに付着したヤニが減量化され、その分、清
掃作業の頻度及び労力が軽減されると共に、排ガス処理
装置の負荷も軽減されて、メンテナンスコスト,ランニ
ングコストが低減される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る乾燥
炉を示す説明図、図2は炉体内での化学変化を示す模式
図である。なお、説明の都合上、図1において、右側が
暗赤パネルで炉体内を加熱する輻射加熱ゾーン、左側が
熱風を吹き出させて炉体内を加熱する対流加熱ゾーンを
示す。
に基づいて具体的に説明する。図1は本発明に係る乾燥
炉を示す説明図、図2は炉体内での化学変化を示す模式
図である。なお、説明の都合上、図1において、右側が
暗赤パネルで炉体内を加熱する輻射加熱ゾーン、左側が
熱風を吹き出させて炉体内を加熱する対流加熱ゾーンを
示す。
【0009】 本例に係る乾燥炉1は、自動車ボディの
塗装用乾燥炉として用いられるもので、塗装ブース(図
示せず)に連続して設けられ、炉体2内には、ワークW
となる自動車ボディを搬送するコンベア3がその長手方
向に沿って敷設されている。そして、乾燥炉1の前段側
には、未乾燥塗膜を生乾き状態まで乾燥させる輻射加熱
ゾーン4Aが形成され、その後段側に、輻射加熱ゾーン
4Aで乾燥された塗膜を焼付乾燥する対流加熱ゾーン4
Bが形成されている。
塗装用乾燥炉として用いられるもので、塗装ブース(図
示せず)に連続して設けられ、炉体2内には、ワークW
となる自動車ボディを搬送するコンベア3がその長手方
向に沿って敷設されている。そして、乾燥炉1の前段側
には、未乾燥塗膜を生乾き状態まで乾燥させる輻射加熱
ゾーン4Aが形成され、その後段側に、輻射加熱ゾーン
4Aで乾燥された塗膜を焼付乾燥する対流加熱ゾーン4
Bが形成されている。
【0010】 輻射加熱ゾーン4Aには、熱風発生装置
5から熱風が循環供給される暗赤パネル6が配設されて
おり、この暗赤パネル6の輻射熱により炉体2内が加熱
される。また、対流加熱ゾーン4Bには、熱風吸込ダク
ト7から吸い込まれた熱風を、熱交換器8で再加熱した
後、熱風吹出ダクト9から吹き出させる熱風循環系10
が形成され、その炉体2内には、熱風吹出ダクト9から
吹き出した熱風の横流れを防止するゲート型の仕切壁2
Pが所定間隔で形成されている。なお、12は炉体2内
で発生した汚染空気を排出する排ガス吸込ダクト、13
は排ガス吸込ダクト12を介して排出された排ガスを浄
化処理する排ガス処理装置である。
5から熱風が循環供給される暗赤パネル6が配設されて
おり、この暗赤パネル6の輻射熱により炉体2内が加熱
される。また、対流加熱ゾーン4Bには、熱風吸込ダク
ト7から吸い込まれた熱風を、熱交換器8で再加熱した
後、熱風吹出ダクト9から吹き出させる熱風循環系10
が形成され、その炉体2内には、熱風吹出ダクト9から
吹き出した熱風の横流れを防止するゲート型の仕切壁2
Pが所定間隔で形成されている。なお、12は炉体2内
で発生した汚染空気を排出する排ガス吸込ダクト、13
は排ガス吸込ダクト12を介して排出された排ガスを浄
化処理する排ガス処理装置である。
【0011】 そして、炉体2内の左右側壁2L及び2
R,天井壁2U,床壁2F,仕切壁2P,暗赤パネル6
の外面,熱風吸込ダクト7及び熱風吹出ダクト9の外面
などの炉体2内の表出面14や、熱風循環系10の各ダ
クト7,9及び排ガス吸込ダクト12の内面15には、
触媒塗料16が塗工されている。この触媒塗料16は、
Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種又は二種以
上の金属を粒子径0.5 〜20nmの金属粉末とし、粒子
系1〜20μのγ−アルミナなどの活性アルミナに0.1
〜5重量%の割合で担持させた触媒を、無機接着剤など
のバインダーに混練して形成されている。触媒塗料16
を構成する無機接着剤としては、水ガラスや、コロイダ
ルシリカ、コロイダルアルミナ等の低温処理(500
℃)で結合強度を発揮する耐熱性の無機系接着剤が用い
られる。
R,天井壁2U,床壁2F,仕切壁2P,暗赤パネル6
の外面,熱風吸込ダクト7及び熱風吹出ダクト9の外面
などの炉体2内の表出面14や、熱風循環系10の各ダ
クト7,9及び排ガス吸込ダクト12の内面15には、
触媒塗料16が塗工されている。この触媒塗料16は、
Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種又は二種以
上の金属を粒子径0.5 〜20nmの金属粉末とし、粒子
系1〜20μのγ−アルミナなどの活性アルミナに0.1
〜5重量%の割合で担持させた触媒を、無機接着剤など
のバインダーに混練して形成されている。触媒塗料16
を構成する無機接着剤としては、水ガラスや、コロイダ
ルシリカ、コロイダルアルミナ等の低温処理(500
℃)で結合強度を発揮する耐熱性の無機系接着剤が用い
られる。
【0012】 そして、この触媒塗料16が、炉体2内
の表出面14及び炉体2内の空気が流通するダクト7,
9,12を構成する鋼板17の内表面に10μm〜1m
mの厚さで塗工されている。塗工する方法は、エア霧化
による吹き付けであっても、ロールコーターなどにより
コーティングする場合であってもよい。なお、触媒塗料
16と鋼板17の熱膨張係数が異なるので、触媒塗料1
6を厚めに塗工する場合は、鋼板17の全面に均一に塗
工せずに、不連続に塗工しておけば、鋼板17が熱膨張
しても触媒塗料16がひび割れするおそれもない。
の表出面14及び炉体2内の空気が流通するダクト7,
9,12を構成する鋼板17の内表面に10μm〜1m
mの厚さで塗工されている。塗工する方法は、エア霧化
による吹き付けであっても、ロールコーターなどにより
コーティングする場合であってもよい。なお、触媒塗料
16と鋼板17の熱膨張係数が異なるので、触媒塗料1
6を厚めに塗工する場合は、鋼板17の全面に均一に塗
工せずに、不連続に塗工しておけば、鋼板17が熱膨張
しても触媒塗料16がひび割れするおそれもない。
【0013】 以上が本発明の一例構成であって、次に
その作用を説明する。乾燥炉1を起動させ、炉体2内が
所定の乾燥温度まで上昇したところで、ワークWとなる
自動車ボディをコンベア3で搬送し、その塗膜を乾燥す
る。このとき、塗膜に含まれる水分や有機溶剤が蒸発し
て、炉体2内の空気の対流に伴って、天井壁2U,左右
側壁2R及び2L,床壁2F,仕切壁2P,暗赤パネル
6の外面,熱風吸込ダクト7及び熱風吹出ダクト9の外
面などの炉体2内の表出面14や、熱風循環系10の各
ダクト7,9や、排ガス吸込ダクト12を流通してその
内面15に凝集し、ヤニとなって付着する。
その作用を説明する。乾燥炉1を起動させ、炉体2内が
所定の乾燥温度まで上昇したところで、ワークWとなる
自動車ボディをコンベア3で搬送し、その塗膜を乾燥す
る。このとき、塗膜に含まれる水分や有機溶剤が蒸発し
て、炉体2内の空気の対流に伴って、天井壁2U,左右
側壁2R及び2L,床壁2F,仕切壁2P,暗赤パネル
6の外面,熱風吸込ダクト7及び熱風吹出ダクト9の外
面などの炉体2内の表出面14や、熱風循環系10の各
ダクト7,9や、排ガス吸込ダクト12を流通してその
内面15に凝集し、ヤニとなって付着する。
【0014】 一方、炉体2内の表出面14や、各ダク
ト7,9,12の内面15には、Au,Ag,Cu及び
白金族元素のうち一種又は二種以上の金属粉末を主成分
とする触媒を含有した触媒塗料16が塗工されており、
しかも、乾燥炉1の運転中はその炉内温度まで加熱され
てその活性が高くなっている。したがって、炉体2内の
表出面14やダクト7,9,12の内面15にヤニが付
着すると、触媒塗料16に含有された触媒の存在下で、
ヤニの主成分である有機物がその近傍に存在する酸素と
反応して低温酸化され、水と二酸化炭素に分解されるこ
ととなる。これにより、炉体2内の表出面14やダクト
7,9,12の内面15に付着したヤニが減量化され、
その分、清掃作業の頻度及び労力が軽減されると共に、
排ガス処理装置13の負荷も軽減されて、メンテナンス
コスト,ランニングコストが低減される。
ト7,9,12の内面15には、Au,Ag,Cu及び
白金族元素のうち一種又は二種以上の金属粉末を主成分
とする触媒を含有した触媒塗料16が塗工されており、
しかも、乾燥炉1の運転中はその炉内温度まで加熱され
てその活性が高くなっている。したがって、炉体2内の
表出面14やダクト7,9,12の内面15にヤニが付
着すると、触媒塗料16に含有された触媒の存在下で、
ヤニの主成分である有機物がその近傍に存在する酸素と
反応して低温酸化され、水と二酸化炭素に分解されるこ
ととなる。これにより、炉体2内の表出面14やダクト
7,9,12の内面15に付着したヤニが減量化され、
その分、清掃作業の頻度及び労力が軽減されると共に、
排ガス処理装置13の負荷も軽減されて、メンテナンス
コスト,ランニングコストが低減される。
【0015】 なお、図示は省略するが、触媒塗料16
を塗工する場合に替えて、Au,Ag,Cu及び白金族
元素のうち一種又は二種以上の金属粉末を混練して焼成
したセラミックの触媒タイルを耐熱性の無機接着剤で貼
設する場合であってもよい。このように、タイルにして
おけば、工業的にタイルを製造することにより、その品
質を一定に維持することができ、また、タイルを貼るだ
けでよいので、施工が簡単で、塗工する場合に比して塗
りムラを起こすことがなく、誰でも均一に仕上げること
ができるというメリットがある。なお、この場合、タイ
ル目地にヤニが詰まらないように、耐熱性,弾力性のあ
る充填剤を充填することが望ましい。
を塗工する場合に替えて、Au,Ag,Cu及び白金族
元素のうち一種又は二種以上の金属粉末を混練して焼成
したセラミックの触媒タイルを耐熱性の無機接着剤で貼
設する場合であってもよい。このように、タイルにして
おけば、工業的にタイルを製造することにより、その品
質を一定に維持することができ、また、タイルを貼るだ
けでよいので、施工が簡単で、塗工する場合に比して塗
りムラを起こすことがなく、誰でも均一に仕上げること
ができるというメリットがある。なお、この場合、タイ
ル目地にヤニが詰まらないように、耐熱性,弾力性のあ
る充填剤を充填することが望ましい。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、炉
体内の表出面やダクトの内面に塗工されている触媒塗料
にヤニが付着し、その主成分である有機物が、触媒存在
下で低温酸化されて水と二酸化炭素に分解されるので、
付着したヤニが自然に減量化され、清掃作業の頻度や労
力を軽減すると同時に、排ガス処理装置の負荷を軽減し
てランニングコスト,メンテナンスコストを低減するこ
とができるという大変優れた効果を奏する。
体内の表出面やダクトの内面に塗工されている触媒塗料
にヤニが付着し、その主成分である有機物が、触媒存在
下で低温酸化されて水と二酸化炭素に分解されるので、
付着したヤニが自然に減量化され、清掃作業の頻度や労
力を軽減すると同時に、排ガス処理装置の負荷を軽減し
てランニングコスト,メンテナンスコストを低減するこ
とができるという大変優れた効果を奏する。
【図1】 本発明に係る乾燥炉を示す説明図。
【図2】 炉体内での化学変化を示す模式図。
1・・・乾燥炉 2・・・炉体 W・・・ワーク 7・・・熱風吸込ダクト 9・・・熱風吹出ダクト 14・・・炉体内の表出面 15・・・ダクトの内面 16・・・触媒塗料
Claims (2)
- 【請求項1】 炉体(2)内でワーク(W)を乾燥する
ことにより蒸発有機溶剤を含む汚染空気が生成される乾
燥炉において、炉体(2)内の表出面(14)、もしくは、
炉体(2)内の空気が流通するダクト(7, 9, 12)の内面
(15) に、Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種
又は二種以上の金属粉末を主成分とする触媒を含有した
触媒塗料(16)が塗工されていることを特徴とする乾燥
炉。 - 【請求項2】 炉体(2)内でワーク(W)を乾燥する
ことにより蒸発有機溶剤を含む汚染空気が生成される乾
燥炉において、炉体(2)内の表出面(14)、もしくは、
炉体(2)内の空気が流通するダクト(7, 9, 12)の内面
(15) に、Au,Ag,Cu及び白金族元素のうち一種
又は二種以上の金属粉末を混練して焼成したセラミック
の触媒タイルが貼設されていることを特徴とする乾燥
炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10044774A JPH11239752A (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 乾燥炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10044774A JPH11239752A (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 乾燥炉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11239752A true JPH11239752A (ja) | 1999-09-07 |
Family
ID=12700772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10044774A Pending JPH11239752A (ja) | 1998-02-26 | 1998-02-26 | 乾燥炉 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11239752A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4828038A (ja) * | 1971-08-17 | 1973-04-13 | ||
JPS60232416A (ja) * | 1984-05-01 | 1985-11-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 給湯用石油燃焼機の排ガス浄化装置 |
JPS61119094U (ja) * | 1985-01-11 | 1986-07-26 | ||
JPS61156894U (ja) * | 1985-03-22 | 1986-09-29 | ||
JPH07247179A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-09-26 | Osamu Yamamoto | セラミック構造体及びその製造方法並びにセラミックシートの製造方法 |
-
1998
- 1998-02-26 JP JP10044774A patent/JPH11239752A/ja active Pending
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JPH07247179A (ja) * | 1994-03-14 | 1995-09-26 | Osamu Yamamoto | セラミック構造体及びその製造方法並びにセラミックシートの製造方法 |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
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