JPH11239720A - 荷電モザイク膜、荷電モザイク膜の製造方法、荷電モザイク膜の使用方法及び荷電モザイク膜を備えた装置 - Google Patents

荷電モザイク膜、荷電モザイク膜の製造方法、荷電モザイク膜の使用方法及び荷電モザイク膜を備えた装置

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JPH11239720A
JPH11239720A JP10043485A JP4348598A JPH11239720A JP H11239720 A JPH11239720 A JP H11239720A JP 10043485 A JP10043485 A JP 10043485A JP 4348598 A JP4348598 A JP 4348598A JP H11239720 A JPH11239720 A JP H11239720A
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兀 福冨
Yoshifumi Sugito
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稔 瀧澤
Naomi Oguma
尚実 小熊
Seiji Doi
誠司 土居
Michiei Nakamura
道衛 中村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型膜の製造が容易であり、製膜時間が短
く、荷電性重合体成分と、或は荷電性重合体成分とマト
リックス成分の混合、分散安定性に優れ、更に、膜厚が
均一且つ薄膜である荷電モザイク膜の製造方法、荷電モ
ザイク膜、その使用法及び該膜を備えた装置を提供する
こと。 【解決手段】 カチオン性重合体成分、アニオン性重合
体成分(以下両成分を「荷電性重合体成分」と称するこ
とがある)を有機系溶剤に分散させて製膜する荷電モザ
イク膜を製造する方法において、荷電性重合体成分は架
橋粒状重合体であり、有機系溶剤が含窒素塩基性有機溶
剤であることを特徴とする荷電モザイク膜の製造方法、
この方法で得られる荷電モザイク膜、該荷電モザイク膜
の使用方法及び該荷電モザイク膜を備えた装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質を選択的に
透過する荷電モザイク膜の製造方法、荷電モザイク膜、
荷電モザイク膜の使用方法及び荷電モザイク膜を備えた
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン性重合体ドメインとアニ
オン性重合体ドメインとが膜の断面方向に対して実質的
に交互に配列し貫通している荷電モザイク膜は公知であ
り、これらの公知の膜は、低分子量の電解質は透析する
ことができるが、非電解質は透析することができない
か、或いは透析速度が非常に遅いという機能を有してい
る。
【0003】上記荷電モザイク膜の製造方法としては、
ブロック共重合体を使用する方法と、カチオン性及びア
ニオン性の重合体微粒子を使用する方法が提案されてい
る。ブロック共重合体を使用する方法は、その製造方法
が非常に難しい方法であるのに対して、カチオン性及び
アニオン性の重合体微粒子を使用する方法は、その製造
が非常に容易であるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記重合体微粒子を用
いる方法において、重合体微粒子として微小球体を使用
して荷電モザイク膜を製造すると、微小球体の持ってい
る集積性及び等方性から比較的容易に荷電モザイク膜を
製造することができる。しかしながら、この方法では膜
の大部分の構成成分がイオン性重合体であるために、形
成される膜が製膜乾燥時に収縮したり、脆弱な膜になり
易く、大面積の膜の製造には問題があった。
【0005】この改良として、特開平8−263747
号公報には荷電モザイク膜のマトリックス成分として可
撓性成分の使用が提案されている。この方法により、大
面積の荷電モザイク膜の製造は容易になり、使用時の耐
久性、ハンドリング性は向上したが、製膜に長時間を要
し、荷電性重合体成分同士、或は荷電性重合体成分とマ
トリックス成分の混合、分散安定性にやや問題があり、
更に、均一な膜厚を有する薄膜の製造が困難であった。
従って、本発明の目的は、荷電モザイク膜の製造上の前
記問題を解決し、製膜時間が短く、荷電性重合体成分同
士、或は荷電性重合体成分とマトリックス成分の混合、
分散安定性に優れ、更に、膜厚が均一で、且つ薄膜であ
る荷電モザイク膜の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の方法に
よって達成される。即ち、本発明は、カチオン性重合体
成分とアニオン性重合体成分(以下両成分を「荷電性重
合体成分」と称することがある)とを有機系溶剤に分散
させて製膜する荷電モザイク膜を製造する方法におい
て、荷電性重合体成分は粒状重合体であり、有機系溶剤
が含窒素塩基性有機溶剤であることを特徴とする荷電モ
ザイク膜の製造方法、この方法で得られる荷電モザイク
膜、該荷電モザイク膜の使用方法及び該荷電モザイクを
備えた装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳しく説明する。本発明においては、荷
電モザイク膜を形成する際に、荷電性重合体成分を含窒
素塩基性有機溶剤に分散させて製膜することが特徴であ
る。又、本発明において荷電モザイク膜を構成する荷電
性重合体成分は、架橋重合体粒子であり、好ましい平均
粒子径は0.01〜20μmの範囲、更に好ましくは
0.02〜10μmの範囲である。
【0008】本発明で使用する含窒素塩基性有機溶剤
は、以下に説明する荷電性重合体成分を分散させて製膜
用の塗布液を調整するために使用されるものであり、例
えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−
ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等の2−ピロ
リドン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
エチルホルムアミド等のホルムアミド類;N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等の
アセトアミド類が挙げられる。これらは一種又は二種以
上組合せて使用される。
【0009】本発明で使用する荷電性重合体成分は、カ
チオン性重合体成分として1〜3級のアミノ基、4級ア
ンモニウム基、ピリジニウム基等のカチオン性基及びそ
れらの塩の基を有する重合体成分、及びアニオン性重合
体成分としてスルホン酸、カルボン酸、硫酸エステル、
燐酸エステル等のアニオン性基及びそれらの塩の基を有
する重合体成分である。イオン性基をその塩の基とする
に際しては、カチオン性基に対しては、例えば、塩酸、
硫酸、燐酸、有機酸等の酸類が使用され、アニオン性基
に対しては、例えば、アルカリ金属、アンモニア、アミ
ン、アルカノールアミン等のアルカリ又は塩基類が使用
される。又、イオン性でない粒状重合体成分を調製後、
アミノ化及び4級アンモニウム化、加水分解、スルホン
化、硫酸エステル化等の化学修飾処理によって荷電性重
合体成分を調製してもよい。
【0010】荷電性重合体成分を調製するために使用さ
れる代表的なモノマーとしては、例えば、(メタ)アク
リル酸(又はそれらの塩)、スチレンスルホン酸(又は
それらの塩)、(メタ)アクリロイルオキシプロピルス
ルホン酸(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸スル
ホプロピル(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸−
2−スルホエチル(又はそれらの塩)、2−(メタ)ア
クリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン
酸(又はそれらの塩)、2−(メタ)アクリロイルアミ
ノ−2−プロパンスルホン酸(又はそれらの塩)、ビニ
ルスルホン酸(又はそれらの塩)等のアニオン性モノマ
ー;4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン及びその
4級化物、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル
(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル(又はそれらの塩)、4−ビニルベンジルジメ
チルアミン(又はそれらの塩)、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルアミン(又はそ
れらの塩)等のカチオン性モノマーが挙げられる。これ
らのアニオン性又はカチオン性モノマーを重合する際、
必要に応じて公知の非荷電性モノマーを加えることも可
能であり、例えば(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0011】又、化学修飾処理によって荷電性重合体成
分を調製するために使用される代表的なモノマーとして
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメ
チルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン等のスチレン
誘導体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリプ
ロピレングリコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘
導体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミ
ド誘導体;アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられ
る。上記のモノマーを重合する際、必要に応じて化学修
飾処理反応を実質的に受けない公知の非荷電性モノマー
を加えることも可能であり、例えば(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ
る。
【0012】尚、上記モノマーを用いて調製される粒状
重合体が架橋されるために架橋性モノマーを使用する。
架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼン、メチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリル酸エチレン
グリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコ
ール、その他3〜4官能性(メタ)アクリレート類など
が挙げられる。これらの架橋性モノマーはポリマーを構
成する前記モノマー100重量部に対して、好ましくは
0.1〜30重量部、更に好ましくは0.5〜10重量
部の範囲で使用される。
【0013】以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを
用いて粒状重合体成分を調製する代表的な方法として
は、水系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙
げられる。重合の形態としてはエマルジョン重合、ソー
プフリー重合、懸濁重合、分散重合、逆相乳化重合等の
重合方法が挙げられるが、重合の形態は特に限定されな
い。ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メ
チルイソブチレート)、2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、クメンハイドロパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウリル、2,2′−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)ジハイドロクロリド、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジアセテート、2,2′−ア
ゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)ジ
ハイドロクロリド、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム等の重合開始剤が挙げられる。
【0014】本発明においては、必要に応じて荷電性重
合体成分とともにマトリックス重合体を使用することが
できる。マトリックス重合体は、荷電モザイク膜を形成
する際、加熱乾燥等によって皮膜を形成することができ
る性質を有し、上記の塩基性有機溶剤に可溶な重合体で
ある。かかる重合体としては、例えば、ポリメタクリル
酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ア
クリルゴム、ポリイソプレンゴム、エチレン−酢酸ビニ
ル系共重合体、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニー
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルア
ルコール等の(共)重合体樹脂及びゴム、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
ウレタン樹脂及びエラストマー、シリコンゴム、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホ
ン等のポリスルホン系樹脂等が挙げられる。上記の共重
合体においては、ランダム、ブロック、或はグラフトの
結合様式を含むものであってもよい。これらの重合体は
一種又は二種以上組合せて使用することができる。
【0015】本発明の荷電モザイク膜を製造するには、
荷電性重合体成分である架橋粒状重合体の前記の塩基性
有機溶剤の分散液(塗布液)を調整する。必要に応じ、
上記のマトリックス重合体の塩基性有機溶剤溶液と該分
散液とを混合して使用する。マトリックス重合体の塩基
性有機溶剤溶液を該分散液に混合して使用割合は、荷電
モザイク膜中に2〜90重量%の範囲が好ましく、更に
好ましくは10〜80重量%の範囲である。上記の塗布
液の調製に際しては、例えば、超音波処理;及びディゾ
ルバー、ホモミキサー、スターラー等による撹拌等によ
る方法が挙げられる。
【0016】次に、上記で得られる塗布液をそのまま、
又は公知のコーター等を用いて基材上に塗布し、或いは
支持体に塗布、含浸又はキャストし、乾燥して製膜す
る。必要に応じて加熱融着処理、加熱加圧プレス処理、
4級化処理等を行うことによって本発明の荷電モザイク
膜が得られる。上記の基材としては、例えば、ガラス
板、アルミニウム板やテフロン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン等のプラスチックシート、フィルム或いは成形
板等が挙げられる。又、上記の支持体としては、織布、
不織布、メッシュ状物、紙、濾紙状物、中空糸、多孔質
体等が挙げられ、これらの支持体の素材としては、ステ
ンレス、アルミニウム、セラミック、ポリエステル、ナ
イロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、セルロース、キチン、テフロン、ポ
リウレタン、ポリスルホン等が挙げられる。
【0017】上記基材及び支持体に対する上記塗布液の
塗工方法としては、例えば、ロールコーティング、ブレ
ードコーティング、ナイフコーティング、スクイズコー
ティング、エアドクターコーティング、グラビアコーテ
ィング、ロッドコーティング、スプレーコーティング、
含浸、内添等の従来公知の塗工方法が挙げられる。塗布
後、例えば、ドラム乾燥、送風乾燥、赤外線ランプ乾燥
等の方法で乾燥することによって本発明の荷電モザイク
膜が形成される。かかる膜の好ましい厚みは0.1〜1
000μmの範囲、更に好ましくは0.5〜200μm
の範囲である。尚、上記の如くして製造される本発明の
荷電モザイク膜の形状は、平膜状、スパイラル状、円筒
状、ひだ折り状、中空糸状等であるが、膜の形状は特に
限定されるものではない。
【0018】本発明の荷電モザイク膜は、カチオン性重
合体ドメインとアニオン性重合体ドメインとが膜の断面
方向に対して実質的に交互に配列し貫通している構造を
有し、低分子量の電解質は透析できるが、非電解質は透
析できないか或いは透析速度が非常に遅いという機能を
有している。従って、本発明の荷電モザイク膜は、低分
子量の電解質、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化カルシウ
ム等の脱塩用、更には、塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム
等の脱イオン用等として有用であり、例えば、飲料用、
工業用水、純水、超純水等の水処理工業における脱塩、
化学工業、金属工業等の工業排水の脱塩、色素製造工業
における染料及び顔料の脱塩、発酵工業及び食品工業等
の生化学関連製品の脱塩、医薬品の脱塩、記録媒体とし
て染料の吸着等に有用である。特に本発明の荷電モザイ
ク膜は、タンパク質、DNA等の脱塩、染料、顔料、界
面活性剤等の脱塩等、従来、電気透析においては発熱に
よる目的物質の変質、イオン的吸着による膜汚染等によ
り適用できなかった分野において有用である。又、本発
明の荷電モザイク膜は、上記したような膜構造を有する
ことから、膜の導電性、イオンの通過性等の性質を利用
した電気透析、拡散透析、電気分解、電池等の隔膜等に
も有用である。
【0019】
【実施例】次に合成例、実施例を挙げて本発明を更に具
体的に説明する。尚、文中の部及び%は重量基準であ
る。
【0020】 合成例1(ポリマーA;カチオン性粒状重合体) 4−ビニルピリジン 20.0部 ジビニルベンゼン 2.0部 2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 0.4部 水 1000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。重合生成物を凍結乾燥して、内部が架橋
した粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は走
査型電子顕微鏡で測定したところ約350nmであっ
た。
【0021】合成例2(ポリマーB;カチオン性粒状重
合体) ポリマーAのポリ4−ビニルピリジン粒子をメチルアル
コールに分散させ、該分散液にヨウ化メチルを添加し1
2時間攪拌し、更に、塩酸で塩交換を行い、十分水洗し
てポリ4−ビニルピリジンの4級化物を得た。凍結乾燥
した粒状重合体の平均粒子径は約360nmであった。
【0022】 合成例3(ポリマーC;アニオン性粒状重合体) スチレン 41.6部 アクリロニトリル 7.1部 ヒドロキシエチルメタクリレート 8.1部 ジビニルベンゼン 8.7部 過硫酸カリウム 0.5部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。得られた重合体の平均粒子径は約180
nmであった。上記粒状重合体を濾過、乾燥及び粉砕し
て得られた白色重合体100部を、650部の98%濃
硫酸に徐々に添加し、50℃で24時間、次いで80℃
で3時間撹拌した。その後、冷却し、反応混合液を大量
の氷水に投入した。炭酸ナトリウムで中和した後、濾過
し、十分水洗した。得られた粒状重合体は、赤外線吸収
スペクトル及びイオンクロマトグラフィー等の分析によ
って、芳香環にほぼ1個のスルホン酸基が導入されてい
ることが確認できた。この粒状重合体の平均粒子径は約
240nmであった。
【0023】 合成例4(ポリマーD;アニオン性粒状重合体) スチレンスルホン酸ナトリウム 25.0部 スチレン 10.0部 ブチルアクリレート 5.0部 アクリルアミド 2.8部 ジビニルベンゼン 1.8部 2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 1.0部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、75℃で1
0時間重合した。得られた重合体をアセトン−水による
再沈法で精製した。この粒状重合体の平均粒子径は約1
00nmであった。
【0024】実施例1 ポリマーA4.5部をN,N−ジメチルホルムアミド1
0.6部に分散させ、該分散液とスチレン−ブタジエン
共重合体(ガラス転移点Tg0℃)の30%N,N−ジ
メチルホルムアミド溶液50部とを1時間混合し、更
に、ポリマーC10.5部とN,N−ジメチルホルムア
ミド24.4部の分散液を混合して塗布液を調製した。
上記塗布液をガラス板上にナイフコーターで塗布、熱風
乾燥した。更に、ヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時
間放置後、水中でガラス板を取除き、風乾して本発明の
荷電モザイク膜を得た。上記の方法で製膜された荷電モ
ザイク膜は約50μmで、且つ均一な厚みを有してい
た。
【0025】(膜の評価)電解質として0.1mol/
lの塩化カリウム水溶液100mlと、非電解質として
0.1mol/lのグルコース水溶液100mlを図1
の容器Aに入れ、容器Bには200mlの脱イオン水を
入れ25℃、常圧下で透析を行ったところ図2に示すよ
うに十分な透析分離性能を示した。
【0026】実施例2 ポリマーA3.6部をN,N−ジメチルホルムアミド
8.5部に分散させ、該分散液とポリスルホン(分子量
30,000、Tg190℃)の20%N,N−ジメチ
ルホルムアミド溶液60部を1時間混合し、更に、ポリ
マーD8.4部とN,N−ジメチルホルムアミド19.
5部の分散液を混合して塗布液を調製した。上記塗布液
をポリエステル不織布上にナイフコーターで塗布、熱風
乾燥した。更に、ヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時
間放置して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記の方法
で製膜された荷電モザイク膜は約30μmで、且つ均一
な厚みを有し、更に、実施例1の荷電モザイク膜に比し
可撓性を有していた。電解質の透析分離性能を実施例1
と同様にして評価したが、実施例1とほぼ同等の結果で
あり、使用時の耐久性及びハンドリングは良好であっ
た。
【0027】実施例3 ポリマーB5.9部をN,N−ジメチルホルムアミド1
3.7部に分散させ、該分散液とポリエーテル系ポリウ
レタンの30%N,N−ジメチルホルムアミド溶液50
部とを1時間混合し、更にポリマーC9.2部とN,N
−ジメチルホルムアミド21.3部の分散液を混合して
塗布液を調製した。上記塗布液をアルミ板上にナイフコ
ーターで塗布、熱風乾燥し、更に水中でアルミ板を取り
除き、風乾して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記の
方法で製膜された荷電モザイク膜は約50μmで、且つ
均一な厚みを有していた。電解質の透析分離性能を実施
例1と同様にして評価したが、実施例1とほぼ同等の結
果であった。
【0028】実施例4 ポリマーA3.6部をN−メチル−2−ピロリドン8.
4部に分散させ、該分散液と前記のスチレン−ブタジエ
ン共重合体の30%N−メチル−2−ピロリドン溶液5
0部とを1時間混合し、更に、ポリマーD11.4部と
N−メチル−2−ピロリドン26.6部の分散液を混合
して塗布液を調製した。上記塗布液をポリエステル不織
布上にロールコーターで塗布、熱風乾燥した。更に、ヨ
ウ化メチル雰囲気中に室温で12時間放置後、本発明の
荷電モザイク膜を得た。上記のようにして得られた荷電
モザイク膜の電解質の透析分離性能は実施例1とほぼ同
等であった。
【0029】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば,荷電性重合
体成分を特定の塩基性有機溶剤に分散させて製膜する荷
電モザイク膜の製造方法において、荷電性重合体成分は
架橋した粒状重合体であり、該粒状重合体をN−メチル
−2−ピロリドンやN,N−ジメチルホルムアミド等の
塩基性有機溶剤に分散させ、必要に応じマトリックス重
合体を併用することによって、製膜時間が短く、荷電性
重合体成分の混合、或は荷電性重合体成分とマトリック
ス重合体の混合、分散安定性に優れ、更に、膜厚が均一
で、且つ薄膜の荷電モザイク膜を製造することができ
る。該モザイク荷電膜は、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性
等の物性に優れ、化学的にも安定で酸性、アルカリ性、
低温度、高温度で使用しても加水分解や酸化分解に対す
る耐久性が高く、電解質の移動、分離、濃縮、或いは吸
着に優れた荷電モザイク膜を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の荷電モザイク膜を使用する装置の一
例である透析装置を示す図である。
【図2】 実施例1の荷電モザイク膜の透析分離性を示
す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 荷電モザイク膜、荷電モザイク膜の製
造方法、荷電モザイク膜の使用方法及び荷電モザイク膜
を備えた装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解質を選択的に
透過する荷電モザイク膜の製造方法、荷電モザイク膜、
荷電モザイク膜の使用方法及び荷電モザイク膜を備えた
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カチオン性重合体ドメインとアニ
オン性重合体ドメインとが膜の断面方向に対して実質的
に交互に配列し貫通している荷電モザイク膜は公知であ
り、これらの公知の膜は、低分子量の電解質は透析する
ことができるが、非電解質は透析することができない
か、或いは透析速度が非常に遅いという機能を有してい
る。
【0003】上記荷電モザイク膜の製造方法としては、
ブロック共重合体を使用する方法と、カチオン性及びア
ニオン性の重合体微粒子を使用する方法が提案されてい
る。ブロック共重合体を使用する方法は、その製造方法
が非常に難しい方法であるのに対して、カチオン性及び
アニオン性の重合体微粒子を使用する方法は、その製造
が非常に容易であるという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記重合体微粒子を用
いる方法において、重合体微粒子として微小球体を使用
して荷電モザイク膜を製造すると、微小球体の持ってい
る集積性及び等方性から比較的容易に荷電モザイク膜を
製造することができる。しかしながら、この方法では膜
の大部分の構成成分がイオン性重合体であるために、形
成される膜が製膜乾燥時に収縮したり、脆弱な膜になり
易く、大面積の膜の製造には問題があった。
【0005】この改良として、特開平8−263747
号公報には荷電モザイク膜のマトリックス成分として可
撓性成分の使用が提案されている。この方法により、大
面積の荷電モザイク膜の製造は容易になり、使用時の耐
久性、ハンドリング性は向上したが、製膜に長時間を要
し、荷電性重合体成分同士、或は荷電性重合体成分とマ
トリックス成分の混合、分散安定性にやや問題があり、
更に、均一な膜厚を有する薄膜の製造が困難であった。
従って、本発明の目的は、荷電モザイク膜の製造上の前
記問題を解決し、製膜時間が短く、荷電性重合体成分同
士、或は荷電性重合体成分とマトリックス成分の混合、
分散安定性に優れ、更に、膜厚が均一で、且つ薄膜であ
る荷電モザイク膜の製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の方法に
よって達成される。即ち、本発明は、カチオン性重合体
成分とアニオン性重合体成分(以下両成分を「荷電性重
合体成分」と称することがある)とを有機系溶剤に分散
させて製膜する荷電モザイク膜を製造する方法におい
て、荷電性重合体成分は粒状重合体であり、有機系溶剤
が含窒素塩基性有機溶剤であることを特徴とする荷電モ
ザイク膜の製造方法、この方法で得られる荷電モザイク
膜、該荷電モザイク膜の使用方法及び該荷電モザイクを
備えた装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳しく説明する。本発明においては、荷
電モザイク膜を形成する際に、荷電性重合体成分を含窒
素塩基性有機溶剤に分散させて製膜することが特徴であ
る。又、本発明において荷電モザイク膜を構成する荷電
性重合体成分は、架橋重合体粒子であり、好ましい平均
粒子径は0.01〜20μmの範囲、更に好ましくは
0.02〜10μmの範囲である。
【0008】本発明で使用する含窒素塩基性有機溶剤
は、以下に説明する荷電性重合体成分を分散させて製膜
用の塗布液を調整するために使用されるものであり、例
えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−
ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン等の2−ピロ
リドン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
エチルホルムアミド等のホルムアミド類;N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等の
アセトアミド類が挙げられる。これらは一種又は二種以
上組合せて使用される。
【0009】本発明で使用する荷電性重合体成分は、カ
チオン性重合体成分として1〜3級のアミノ基、4級ア
ンモニウム基、ピリジニウム基等のカチオン性基及びそ
れらの塩の基を有する重合体成分、及びアニオン性重合
体成分としてスルホン酸基、カルボン酸基、硫酸エステ
ル基、燐酸エステル基等のアニオン性基及びそれらの塩
の基を有する重合体成分である。イオン性基をその塩の
基とするに際しては、カチオン性基に対しては、例え
ば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等の酸類が使用され、ア
ニオン性基に対しては、例えば、アルカリ金属、アンモ
ニア、アミン、アルカノールアミン等のアルカリ又は塩
基類が使用される。又、イオン性でない粒状重合体成分
を調製後、アミノ化及び4級アンモニウム化、加水分
解、スルホン化、硫酸エステル化等の化学修飾処理によ
って荷電性重合体成分を調製してもよい。
【0010】荷電性重合体成分を調製するために使用さ
れる代表的なモノマーとしては、例えば、(メタ)アク
リル酸(又はそれらの塩)、スチレンスルホン酸(又は
それらの塩)、(メタ)アクリロイルオキシプロピルス
ルホン酸(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸スル
ホプロピル(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸−
2−スルホエチル(又はそれらの塩)、2−(メタ)ア
クリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン
酸(又はそれらの塩)、2−(メタ)アクリロイルアミ
ノ−2−プロパンスルホン酸(又はそれらの塩)、ビニ
ルスルホン酸(又はそれらの塩)等のアニオン性モノマ
ー;4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン及びその
4級化物、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル
(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル(又はそれらの塩)、4−ビニルベンジルジメ
チルアミン(又はそれらの塩)、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルアミン(又はそ
れらの塩)等のカチオン性モノマーが挙げられる。これ
らのアニオン性又はカチオン性モノマーを重合する際、
必要に応じて公知の非荷電性モノマーを加えることも可
能であり、例えば、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0011】又、化学修飾処理によって荷電性重合体成
分を調製するために使用される代表的なモノマーとして
は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメ
チルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン等のスチレン
誘導体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アク
リル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリプ
ロピレングリコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘
導体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)ア
クリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミ
ド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミ
ド誘導体;アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられ
る。上記のモノマーを重合する際、必要に応じて化学修
飾処理反応を実質的に受けない公知の非荷電性モノマー
を加えることも可能であり、例えば(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられ
る。
【0012】尚、上記モノマーを用いて調製される粒状
重合体が架橋されるために架橋性モノマーを使用する。
架橋性モノマーとしては、ジビニルベンゼン、メチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリル酸エチレン
グリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコ
ール、その他3〜4官能性(メタ)アクリレート類など
が挙げられる。これらの架橋性モノマーはポリマーを構
成する前記モノマー100重量部に対して、好ましくは
0.1〜30重量部、更に好ましくは0.5〜10重量
部の範囲で使用される。
【0013】以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを
用いて粒状重合体成分を調製する代表的な方法として
は、水系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙
げられる。重合の形態としてはエマルジョン重合、ソー
プフリー重合、懸濁重合、分散重合、逆相乳化重合等の
重合方法が挙げられるが、重合の形態は特に限定されな
い。ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−
アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メ
チルイソブチレート)、2,2′−アゾビス(2,4−
ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シク
ロヘキサン−1−カルボニトリル)、クメンハイドロパ
ーオキシド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベンゾイ
ル、過酸化ラウリル、2,2′−アゾビス(2−アミジ
ノプロパン)ジハイドロクロリド、2,2′−アゾビス
(2−アミジノプロパン)ジアセテート、2,2′−ア
ゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)ジ
ハイドロクロリド、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウ
ム等の重合開始剤が挙げられる。
【0014】本発明においては、必要に応じて荷電性重
合体成分とともにマトリックス重合体を使用することが
できる。マトリックス重合体は、荷電モザイク膜を形成
する際、加熱乾燥等によって皮膜を形成することができ
る性質を有し、上記の塩基性有機溶剤に可溶な重合体で
ある。かかる重合体としては、例えば、ポリメタクリル
酸メチル樹脂等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン
共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ア
クリルゴム、ポリイソプレンゴム、エチレン−酢酸ビニ
ル系共重合体、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニー
ル、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリビニルア
ルコール等の(共)重合体樹脂及びゴム、ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリ
ウレタン樹脂及びエラストマー、シリコンゴム、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン、スルホン化ポリスルホ
ン等のポリスルホン系樹脂等が挙げられる。上記の共重
合体においては、ランダム、ブロック、或はグラフトの
結合様式を含むものであってもよい。これらの重合体は
一種又は二種以上組合せて使用することができる。
【0015】本発明の荷電モザイク膜を製造するには、
荷電性重合体成分である架橋粒状重合体の前記の塩基性
有機溶剤の分散液(塗布液)を調製する。必要に応じ、
上記のマトリックス重合体の塩基性有機溶剤溶液と該分
散液とを混合して使用する。マトリックス重合体の塩基
性有機溶剤溶液を上記分散液に混合して使用する際のマ
トリックス重合体の使用割合は、荷電モザイク膜中の2
〜90重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは10〜
80重量%の範囲である。上記の塗布液の調製に際して
は、例えば、超音波処理;及びディゾルバー、ホモミキ
サー、スターラー等による撹拌等による方法が挙げられ
る。
【0016】次に、上記で得られる塗布液をそのまま又
は公知のコーター等を用いて基材上に塗布し、或いは支
持体に塗布、含浸又はキャストし、乾燥して製膜する。
必要に応じて加熱融着処理、加熱加圧プレス処理、4級
化処理等を行うことによって本発明の荷電モザイク膜が
得られる。上記の基材としては、例えば、ガラス板、ア
ルミニウム板やテフロン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ン等のプラスチックシート、フィルム或いは成形板等が
挙げられる。又、上記の支持体としては、織布、不織
布、メッシュ状物、紙、濾紙状物、中空糸、多孔質体等
が挙げられ、これらの支持体の素材としては、ステンレ
ス、アルミニウム、セラミック、ポリエステル、ナイロ
ン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、
ポリエチレン、セルロース、キチン、テフロン、ポリウ
レタン、ポリスルホン等が挙げられる。
【0017】上記基材及び支持体に対する上記塗布液の
塗工方法としては、例えば、ロールコーティング、ブレ
ードコーティング、ナイフコーティング、スクイズコー
ティング、エアドクターコーティング、グラビアコーテ
ィング、ロッドコーティング、スプレーコーティング、
含浸、内添等の従来公知の塗工方法が挙げられる。塗布
後、例えば、ドラム乾燥、送風乾燥、赤外線ランプ乾燥
等の方法で乾燥することによって本発明の荷電モザイク
膜が形成される。かかる膜の好ましい厚みは0.1〜
1,000μmの範囲、更に好ましくは0.5〜200
μmの範囲である。尚、上記の如くして製造される本発
明の荷電モザイク膜の形状は、平膜状、スパイラル状、
円筒状、ひだ折り状、中空糸状等であるが、膜の形状は
特に限定されるものではない。
【0018】本発明の荷電モザイク膜は、カチオン性重
合体ドメインとアニオン性重合体ドメインとが膜の断面
方向に対して実質的に交互に配列し貫通している構造を
有し、低分子量の電解質は透析できるが、非電解質は透
析できないか或いは透析速度が非常に遅いという機能を
有している。従って、本発明の荷電モザイク膜は、低分
子量の電解質、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウ
ム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、塩化カルシウ
ム等の脱塩用、更には、塩酸、酢酸、水酸化ナトリウム
等の脱イオン用等として有用であり、例えば、飲料用、
工業用水、純水、超純水等の水処理工業における脱塩、
化学工業、金属工業等の工業排水の脱塩、色素製造工業
における染料及び顔料の脱塩、発酵工業及び食品工業等
の生化学関連製品の脱塩、医薬品の脱塩、記録媒体とし
て染料の吸着等に有用である。特に本発明の荷電モザイ
ク膜は、タンパク質、DNA等の脱塩、染料、顔料、界
面活性剤等の脱塩等、従来、電気透析においては発熱に
よる目的物質の変質、イオン的吸着による膜汚染等によ
り適用できなかった分野において有用である。又、本発
明の荷電モザイク膜は、上記したような膜構造を有する
ことから、膜の導電性、イオンの通過性等の性質を利用
した電気透析、拡散透析、電気分解、電池等の隔膜等に
も有用である。
【0019】
【実施例】次に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中の部及び%は重量基準であ
る。
【0020】 合成例1(ポリマーA;カチオン性粒状重合体) 4−ビニルピリジン 20.0部 ジビニルベンゼン 2.0部 2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 0.4部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。重合生成物を凍結乾燥して、内部が架橋
した粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は走
査型電子顕微鏡で測定したところ約350nmであっ
た。
【0021】合成例2(ポリマーB;カチオン性粒状重
合体) ポリマーAのポリ4−ビニルピリジン粒子をメチルアル
コールに分散させ、該分散液にヨウ化メチルを添加し1
2時間撹拌し、更に、塩酸で塩交換を行い、十分水洗し
てポリ4−ビニルピリジンの4級化物を得た。凍結乾燥
した粒状重合体の平均粒子径は約360nmであった。
【0022】 合成例3(ポリマーC;アニオン性粒状重合体) スチレン 41.6部 アクリロニトリル 7.1部 ヒドロキシエチルメタクリレート 8.1部 ジビニルベンゼン 8.7部 過硫酸カリウム 0.5部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8
時間重合した。得られた重合体の平均粒子径は約180
nmであった。上記粒状重合体を濾過、乾燥及び粉砕し
て得られた白色重合体100部を、650部の98%濃
硫酸に徐々に添加し、50℃で24時間、次いで80℃
で3時間撹拌した。その後、冷却し、反応混合液を大量
の氷水中に投入した。炭酸ナトリウムで中和した後、濾
過し、十分水洗した。得られた粒状重合体は、赤外線吸
収スペクトル及びイオンクロマトグラフィー等の分析に
よって、芳香環にほぼ1個のスルホン酸基が導入されて
いることが確認できた。この粒状重合体の平均粒子径は
約240nmであった。
【0023】 合成例4(ポリマーD;アニオン性粒状重合体) スチレンスルホン酸ナトリウム 25.0部 スチレン 10.0部 ブチルアクリレート 5.0部 アクリルアミド 2.8部 ジビニルベンゼン 1.8部 2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 1.0部 水 1,000部 上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、75℃で1
0時間重合した。得られた重合体をアセトン−水による
再沈法で精製した。この粒状重合体の平均粒子径は約1
00nmであった。
【0024】実施例1 ポリマーA4.5部をN,N−ジメチルホルムアミド1
0.6部に分散させ、該分散液とスチレン−ブタジエン
共重合体の30%N,N−ジメチルホルムアミド溶液5
0部とを1時間混合し、更に、ポリマーC10.5部と
N,N−ジメチルホルムアミド24.4部の分散液を混
合して塗布液を調製した。上記塗布液をガラス板上にナ
イフコーターで塗布、熱風乾燥した。更に、ヨウ化メチ
ル雰囲気中に室温で12時間放置後、水中でガラス板を
取除き、風乾して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記
の方法で製膜された荷電モザイク膜は約50μmで、且
つ均一な厚みを有していた。
【0025】(膜の評価)電解質として0.1mol/
リットルの塩化カリウム水溶液100mlと、非電解質
として0.1mol/リットルのグルコース水溶液10
0mlを図1の容器Aに入れ、容器Bには200mlの
脱イオン水を入れ、25℃で常圧下で透析を行ったとこ
ろ図2に示すように十分な透析分離性能を示した。
【0026】実施例2 ポリマーA3.6部をN,N−ジメチルホルムアミド
8.5部に分散させ、該分散液とポリスルホン(分子量
30,000、Tg190℃)の20%N,N−ジメチ
ルホルムアミド溶液60部を1時間混合し、更に、ポリ
マーD8.4部とN,N−ジメチルホルムアミド19.
5部の分散液を混合して塗布液を調製した。上記塗布液
をポリエステル不織布上にナイフコーターで塗布、熱風
乾燥した。更に、ヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時
間放置して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記の方法
で製膜された荷電モザイク膜の膜厚は約30μmで、且
つ均一な厚みを有し、更に、実施例1の荷電モザイク膜
に比してより可撓性を有していた。電解質の透析分離性
能を実施例1と同様にして評価したが、実施例1とほぼ
同等の結果であり、使用時の耐久性及びハンドリングは
良好であった。
【0027】実施例3 ポリマーB5.9部をN,N−ジメチルホルムアミド1
3.7部に分散させ、該分散液とポリエーテル系ポリウ
レタンの30%N,N−ジメチルホルムアミド溶液50
部とを1時間混合し、更にポリマーC9.2部とN,N
−ジメチルホルムアミド21.3部の分散液を混合して
塗布液を調製した。上記塗布液をアルミ板上にナイフコ
ーターで塗布、熱風乾燥し、更に水中でアルミ板を取り
除き、風乾して本発明の荷電モザイク膜を得た。上記の
方法で製膜された荷電モザイク膜は約50μmで、且つ
均一な厚みを有していた。電解質の透析分離性能を実施
例1と同様にして評価したが、実施例1とほぼ同等の結
果であった。
【0028】実施例4 ポリマーA3.6部をN−メチル−2−ピロリドン8.
4部に分散させ、該分散液と前記のスチレン−ブタジエ
ン共重合体の30%N−メチル−2−ピロリドン溶液5
0部とを1時間混合し、更に、ポリマーD11.4部と
N−メチル−2−ピロリドン26.6部の分散液を混合
して塗布液を調製した。上記塗布液をポリエステル不織
布上にロールコーターで塗布、熱風乾燥した。更に、ヨ
ウ化メチル雰囲気中に室温で12時間放置後、本発明の
荷電モザイク膜を得た。上記のようにして得られた荷電
モザイク膜の電解質の透析分離性能は実施例1とほぼ同
等であった。
【0029】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、荷電性重合
体成分を特定の塩基性有機溶剤に分散させて製膜する荷
電モザイク膜の製造方法において、荷電性重合体成分は
架橋した粒状重合体であり、該粒状重合体をN−メチル
−2−ピロリドンやN,N−ジメチルホルムアミド等の
塩基性有機溶剤に分散させ、必要に応じマトリックス重
合体を併用することによって、製膜時間が短く、荷電性
重合体成分の混合、或は荷電性重合体成分とマトリック
ス重合体の混合、分散安定性に優れ、更に、膜厚が均一
で、且つ薄膜の荷電モザイク膜を製造することができ
る。該モザイク荷電膜は、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性
等の物性に優れ、化学的にも安定で酸性、アルカリ性、
低温度、高温度で使用しても加水分解や酸化分解に対す
る耐久性が高く、電解質の移動、分離、濃縮、或いは吸
着に優れた荷電モザイク膜を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の荷電モザイク膜を使用する装置の一
例である透析装置を示す図である。
【図2】 実施例1の荷電モザイク膜の透析分離性を示
す図である。
フロントページの続き (72)発明者 小熊 尚実 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 土居 誠司 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内 (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1−7−6 大 日精化工業株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カチオン性重合体成分とアニオン性重合
    体成分(以下両成分を「荷電性重合体成分」と称するこ
    とがある)とを有機系溶剤に分散させて製膜する荷電モ
    ザイク膜を製造する方法において、荷電性重合体成分は
    粒状重合体であり、有機系溶剤が含窒素塩基性有機溶剤
    であることを特徴とする荷電モザイク膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 含窒素塩基性有機溶剤がN−メチル−2
    −ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニ
    ル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、
    N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
    トアミド、N,N−ジエチルアセトアミドから選択され
    る少なくとも一種の溶剤である請求項1に記載の荷電モ
    ザイク膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 更に上記有機系溶剤に可溶なマトリック
    ス重合体を使用する請求項1に記載の荷電モザイク膜の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方
    法で得られることを特徴とする荷電モザイク膜。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の荷電モザイク膜を、電
    解質の移動、分離、濃縮或いは吸着に使用することを特
    徴とする荷電モザイク膜の使用方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の荷電モザイク膜を備え
    たことを特徴とする装置。
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