JP3123014B2 - 連結されたミクロゲルの製造方法及びそれで処理された物品 - Google Patents
連結されたミクロゲルの製造方法及びそれで処理された物品Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、均一に連結された
ミクロゲル(微小球状体)に関し、更に詳しくは、吸着
材、濾過材、分離膜、意匠性材料等、幅広い分野で有用
な連結されたミクロゲル材料及びその製造方法に関す
る。
ミクロゲル(微小球状体)に関し、更に詳しくは、吸着
材、濾過材、分離膜、意匠性材料等、幅広い分野で有用
な連結されたミクロゲル材料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ミクロゲルは微小球体で、その表面積は
大きく、粒子径分布が狭いという特徴を有している。こ
のミクロゲルは機能材料として単体で使用されることが
多いが、集合体としての応用研究は数少ない。ミクロゲ
ルを等方的、且つ膜状に連結することが出来れば、連結
したミクロゲル間に大きさと形状とが均一な細孔を発現
させることが出来る。この様なミクロゲルの連結体は新
しい機能を発現することが期待される。例えば、吸着
材、濾過材、分離膜、意匠性材料等が挙げられ、更には
モザイク荷電膜、イオン交換膜への応用も可能となる。
この様なミクロゲルの等方的、且つ膜状の連結は従来に
ない考えであり技術的に困難とされてきた。
大きく、粒子径分布が狭いという特徴を有している。こ
のミクロゲルは機能材料として単体で使用されることが
多いが、集合体としての応用研究は数少ない。ミクロゲ
ルを等方的、且つ膜状に連結することが出来れば、連結
したミクロゲル間に大きさと形状とが均一な細孔を発現
させることが出来る。この様なミクロゲルの連結体は新
しい機能を発現することが期待される。例えば、吸着
材、濾過材、分離膜、意匠性材料等が挙げられ、更には
モザイク荷電膜、イオン交換膜への応用も可能となる。
この様なミクロゲルの等方的、且つ膜状の連結は従来に
ない考えであり技術的に困難とされてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、吸着材、濾過材、分離膜、意匠性材料等、幅広い分
野で有用な連結されたミクロゲル材料及びその製造方法
を提供することである。
は、吸着材、濾過材、分離膜、意匠性材料等、幅広い分
野で有用な連結されたミクロゲル材料及びその製造方法
を提供することである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明に
よって達成される。即ち、本発明は、ポリマーマトリッ
クスに分散及び固定されたミクロゲルにモノマーを浸透
及び重合させて、該ミクロゲルを連結させることを特徴
とする連結されたミクロゲルの製造方法である。
よって達成される。即ち、本発明は、ポリマーマトリッ
クスに分散及び固定されたミクロゲルにモノマーを浸透
及び重合させて、該ミクロゲルを連結させることを特徴
とする連結されたミクロゲルの製造方法である。
【0005】本発明によれば、ポリマーマトリックス中
に均一に分散及び固定化されたミクロゲルを等方的、且
つ膜状に連結することによって、新規な物理的性質、化
学的性質、光学的性質を有し、且つ大きさと形状が均一
な細孔を有する連結されたミクロゲルが得られる。更
に、この連結されたミクロゲルを用いて種々の形状の基
材にミクロゲル層を形成することが出来る。
に均一に分散及び固定化されたミクロゲルを等方的、且
つ膜状に連結することによって、新規な物理的性質、化
学的性質、光学的性質を有し、且つ大きさと形状が均一
な細孔を有する連結されたミクロゲルが得られる。更
に、この連結されたミクロゲルを用いて種々の形状の基
材にミクロゲル層を形成することが出来る。
【0006】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するミクロゲ
ルは平均粒子径が0.01〜100μmの範囲、好まし
くは0.02〜10μmの範囲である架橋したミクロゲ
ルである。平均粒子径が0.01μm未満の場合では、
連結されるときにミクロゲル同士の規則的な配列を保つ
ことが困難であり、一方、100μmを越えると、ポリ
マーマトリックス中でミクロゲルの均一な分散が困難と
なり、ミクロゲル同士の連結が不十分となる。
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するミクロゲ
ルは平均粒子径が0.01〜100μmの範囲、好まし
くは0.02〜10μmの範囲である架橋したミクロゲ
ルである。平均粒子径が0.01μm未満の場合では、
連結されるときにミクロゲル同士の規則的な配列を保つ
ことが困難であり、一方、100μmを越えると、ポリ
マーマトリックス中でミクロゲルの均一な分散が困難と
なり、ミクロゲル同士の連結が不十分となる。
【0007】本発明で使用するミクロゲルの種類は、イ
オン性及びイオン性でないミクロゲルが挙げられる。イ
オン性ミクロゲルとしては、1〜3級アミン、4級アン
モニウム基、ピリジニウム基等のカチオン性基及びそれ
らの塩の基を有するミクロゲル、及びスルホン酸、カル
ボン酸、硫酸エステル、燐酸エステル等のアニオン性基
及びそれらの塩の基を有するミクロゲルが挙げられる。
オン性及びイオン性でないミクロゲルが挙げられる。イ
オン性ミクロゲルとしては、1〜3級アミン、4級アン
モニウム基、ピリジニウム基等のカチオン性基及びそれ
らの塩の基を有するミクロゲル、及びスルホン酸、カル
ボン酸、硫酸エステル、燐酸エステル等のアニオン性基
及びそれらの塩の基を有するミクロゲルが挙げられる。
【0008】イオン性基の塩の基の場合には、カチオン
性基に対しては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等
の酸類が使用され、アニオン性基に対しては、例えば、
アルカリ金属、アンモニア、アミン、アルカノールアミ
ン等のアルカリ又は塩基類が使用される。尚、イオン性
でないミクロゲルを調製後、アミノ化、4級アンモニウ
ム化、加水分解、スルホン化、硫酸エステル化等の化学
修飾処理によってイオン性ミクロゲルを調製してもよ
い。
性基に対しては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等
の酸類が使用され、アニオン性基に対しては、例えば、
アルカリ金属、アンモニア、アミン、アルカノールアミ
ン等のアルカリ又は塩基類が使用される。尚、イオン性
でないミクロゲルを調製後、アミノ化、4級アンモニウ
ム化、加水分解、スルホン化、硫酸エステル化等の化学
修飾処理によってイオン性ミクロゲルを調製してもよ
い。
【0009】ミクロゲルを調製する為の代表的なモノマ
ーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレング
リコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、Nーメチロール(メタ)アクリルアミド、Nーブト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体、ア
クリロニトリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(又
はそれらの塩)、スチレンスルホン酸(又はそれらの
塩)、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸
(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸スルホプロピ
ル(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸−2−スル
ホエチル(又はそれらの塩)、2−(メタ)アクリロイ
ルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(又は
それらの塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−
プロパンスルホン酸(又はそれらの塩)、ビニルスルホ
ン酸(又はそれらの塩)、4−ビニルピリジン、2−ビ
ニルピリジン及びそれらの4級化物、(メタ)アクリル
酸ジメチルアミノエチル(又はそれらの塩)、(メタ)
アクリル酸ジエチルアミノエチル(又はそれらの塩)、
4−ビニルベンジルジメチルアミン(又はそれらの
塩)、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロ
ピルジメチルアミン(又はそれらの塩)等が挙げられ
る。
ーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
クロロメチルスチレン等のスチレン誘導体、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリ
ル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレング
リコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メ
タ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミ
ド、Nーメチロール(メタ)アクリルアミド、Nーブト
キシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル
アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体、ア
クリロニトリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(又
はそれらの塩)、スチレンスルホン酸(又はそれらの
塩)、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸
(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸スルホプロピ
ル(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸−2−スル
ホエチル(又はそれらの塩)、2−(メタ)アクリロイ
ルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(又は
それらの塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−
プロパンスルホン酸(又はそれらの塩)、ビニルスルホ
ン酸(又はそれらの塩)、4−ビニルピリジン、2−ビ
ニルピリジン及びそれらの4級化物、(メタ)アクリル
酸ジメチルアミノエチル(又はそれらの塩)、(メタ)
アクリル酸ジエチルアミノエチル(又はそれらの塩)、
4−ビニルベンジルジメチルアミン(又はそれらの
塩)、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロ
ピルジメチルアミン(又はそれらの塩)等が挙げられ
る。
【0010】架橋性モノマ−としては、ジビニルベンゼ
ン、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリ
ル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブ
チレングリコール、その他3〜4官能性(メタ)アクリ
レ−ト類等が挙げられる。該架橋性モノマーは、ポリマ
ーを構成する前記モノマー100重量部に対して0.1
〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で
使用する。
ン、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリ
ル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブ
チレングリコール、その他3〜4官能性(メタ)アクリ
レ−ト類等が挙げられる。該架橋性モノマーは、ポリマ
ーを構成する前記モノマー100重量部に対して0.1
〜30重量部、好ましくは0.5〜10重量部の範囲で
使用する。
【0011】以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを
用いてミクロゲルを調製する代表的な方法としては、水
系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙げら
れ、重合の形態としてはエマルジョン重合、ソープフリ
ー重合、懸濁重合、分散重合、シード重合等の重合方法
が挙げられる。
用いてミクロゲルを調製する代表的な方法としては、水
系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙げら
れ、重合の形態としてはエマルジョン重合、ソープフリ
ー重合、懸濁重合、分散重合、シード重合等の重合方法
が挙げられる。
【0012】上記重合に使用する重合開始剤としては、
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイド
ロクロリド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジアセテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジ
メチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロリド、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の水溶性の重合開
始剤や、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス(メチルイソブチレート)、2,2′−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,
1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、クメンハイドロパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の油溶性の
重合開始剤が挙げられる。
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイド
ロクロリド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパ
ン)ジアセテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジ
メチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロリド、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の水溶性の重合開
始剤や、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2′−アゾビス(メチルイソブチレート)、2,2′−
アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,
1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリ
ル)、クメンハイドロパーオキシド、ジクミルパーオキ
シド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の油溶性の
重合開始剤が挙げられる。
【0013】上記ミクロゲルを使用して本発明の連結さ
れたミクロゲルを形成する好ましい方法は、ミクロゲル
を該ミクロゲルと非相溶性である適当なポリマーマトリ
ックスに混合分散後、該分散液を適当な基材に塗布し基
材にミクロゲルとポリマーマトリックスからなる層を形
成させミクロゲルを固定させる。このミクロゲルにモノ
マー又は架橋性モノマーを含むモノマー、重合開始剤及
びミクロゲルに対して親和膨潤性を有する媒体を浸透及
び重合させミクロゲルを連結させる。
れたミクロゲルを形成する好ましい方法は、ミクロゲル
を該ミクロゲルと非相溶性である適当なポリマーマトリ
ックスに混合分散後、該分散液を適当な基材に塗布し基
材にミクロゲルとポリマーマトリックスからなる層を形
成させミクロゲルを固定させる。このミクロゲルにモノ
マー又は架橋性モノマーを含むモノマー、重合開始剤及
びミクロゲルに対して親和膨潤性を有する媒体を浸透及
び重合させミクロゲルを連結させる。
【0014】上記方法において、連結されたミクロゲル
と共に存在しているポリマーマトリックスはそのままの
状態で残しておいてもよいし、除去してもよい。ポリマ
ーマトリックスをそのまま残す場合には、該マトリック
スを後架橋によって溶剤に対して不溶化してもよい。上
記方法において、連結されたミクロゲルからマトリック
スを除去する場合には、連結されたミクロゲルからなる
多孔質体を作製することが出来る。又、この様にして得
られた多孔質体を別の新たに有機材料、或いは無機材料
で処理したり、或いはその多孔質体の空隙をそれらの材
料で充填してもよい。
と共に存在しているポリマーマトリックスはそのままの
状態で残しておいてもよいし、除去してもよい。ポリマ
ーマトリックスをそのまま残す場合には、該マトリック
スを後架橋によって溶剤に対して不溶化してもよい。上
記方法において、連結されたミクロゲルからマトリック
スを除去する場合には、連結されたミクロゲルからなる
多孔質体を作製することが出来る。又、この様にして得
られた多孔質体を別の新たに有機材料、或いは無機材料
で処理したり、或いはその多孔質体の空隙をそれらの材
料で充填してもよい。
【0015】上記方法において使用するポリマーマトリ
ックスとしては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド等の水
溶性ポリマーや、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルブチラール、ポリウレタン等の溶剤可溶性ポリマ
ーが挙げられる。
ックスとしては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カル
ボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド等の水
溶性ポリマーや、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルブチラール、ポリウレタン等の溶剤可溶性ポリマ
ーが挙げられる。
【0016】又、イオン性ミクロゲルを分散させる場合
には、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチ
ラール、ポリウレタン等の溶剤可溶性ポリマーをマトリ
ックスに使用するのが好ましい。又、水溶性ポリマーマ
トリックスをアルデヒド基、イソシアネート基、エポキ
シ基等を有する多官能性化合物の架橋剤による水溶性ポ
リマーマトリックスの水不溶性化も可能である。又、ポ
リマーマトリックスとしては、分解性ポリマーの使用も
可能である。熱により低分子化合物に分解するもの、或
いは水、溶剤に対して易溶性に変わるもの等が使用され
る。
には、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチ
ラール、ポリウレタン等の溶剤可溶性ポリマーをマトリ
ックスに使用するのが好ましい。又、水溶性ポリマーマ
トリックスをアルデヒド基、イソシアネート基、エポキ
シ基等を有する多官能性化合物の架橋剤による水溶性ポ
リマーマトリックスの水不溶性化も可能である。又、ポ
リマーマトリックスとしては、分解性ポリマーの使用も
可能である。熱により低分子化合物に分解するもの、或
いは水、溶剤に対して易溶性に変わるもの等が使用され
る。
【0017】ポリマーマトリックスの使用量は、ミクロ
ゲル100重量部に対して10〜500重量部の範囲、
好ましくは20〜400重量部の範囲である。ミクロゲ
ルをポリマーマトリックスに分散させる方法としては、
超音波処理、ホモミキサー、スターラー等による撹拌等
が挙げられる。上記ポリマーマトリックス中に分散され
固定化されたミクロゲルを連結させる。方法としては、
モノマー又は架橋性モノマーを含むモノマーを浸透させ
たミクロゲルをシードとしてシード重合を行う。シード
重合を行うモノマー又は架橋性モノマーを含むモノマー
は、ミクロゲルを構成するモノマーと同種であるか、又
は異種であってもミクロゲルに浸透するモノマー又は架
橋性モノマーを含むモノマーであればよい。
ゲル100重量部に対して10〜500重量部の範囲、
好ましくは20〜400重量部の範囲である。ミクロゲ
ルをポリマーマトリックスに分散させる方法としては、
超音波処理、ホモミキサー、スターラー等による撹拌等
が挙げられる。上記ポリマーマトリックス中に分散され
固定化されたミクロゲルを連結させる。方法としては、
モノマー又は架橋性モノマーを含むモノマーを浸透させ
たミクロゲルをシードとしてシード重合を行う。シード
重合を行うモノマー又は架橋性モノマーを含むモノマー
は、ミクロゲルを構成するモノマーと同種であるか、又
は異種であってもミクロゲルに浸透するモノマー又は架
橋性モノマーを含むモノマーであればよい。
【0018】使用するモノマーはミクロゲル100重量
部に対し10〜2000重量部の範囲、好ましくは50
〜1000重量部の範囲である。又、モノマーに対する
架橋性モノマーの割合はモノマ−100重量部に対して
20重量部以下の範囲、好ましくは0.5〜10重量部
の範囲である。
部に対し10〜2000重量部の範囲、好ましくは50
〜1000重量部の範囲である。又、モノマーに対する
架橋性モノマーの割合はモノマ−100重量部に対して
20重量部以下の範囲、好ましくは0.5〜10重量部
の範囲である。
【0019】ミクロゲルをシードとしたシード重合が進
行するとポリマー間の相溶性が低下し相分離する。この
時界面エネルギーが低くなる様に相分離が集中して起こ
る結果、ミクロゲルが連結されると考えられる。重合開
始剤としてはイオン性でないモノマ−の場合、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(メチルイソブチレート)、2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス
(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、クメンハイ
ドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウリル等の油溶性の重合開始剤が挙げ
られる。
行するとポリマー間の相溶性が低下し相分離する。この
時界面エネルギーが低くなる様に相分離が集中して起こ
る結果、ミクロゲルが連結されると考えられる。重合開
始剤としてはイオン性でないモノマ−の場合、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(メチルイソブチレート)、2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス
(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、クメンハイ
ドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベン
ゾイル、過酸化ラウリル等の油溶性の重合開始剤が挙げ
られる。
【0020】イオン性モノマーの場合には、2,2′−
アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリ
ド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジア
セテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレン
イソブチルアミジン)ジハイドロクロリド、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等の水溶性の重合開始剤が挙
げられる。その際、ミクロゲルへのモノマーの浸透を容
易にする為にミクロゲルに対して親和膨潤性を有する溶
媒とモノマーを混合して、この混合液にミクロゲルを分
散固定したポリマーマトリックスを室温以下で含浸させ
る。
アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリ
ド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジア
セテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレン
イソブチルアミジン)ジハイドロクロリド、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等の水溶性の重合開始剤が挙
げられる。その際、ミクロゲルへのモノマーの浸透を容
易にする為にミクロゲルに対して親和膨潤性を有する溶
媒とモノマーを混合して、この混合液にミクロゲルを分
散固定したポリマーマトリックスを室温以下で含浸させ
る。
【0021】重合後、ポリマーマトリッククスを除去す
る為に、イソプロピルアルコ−ル、ジオキサンや水等の
溶媒に含浸してポリマーマトリックスを抽出除去する。
この様に得られた連結されたミクロゲルを有する基材
は、孔がミクロで、且つ孔の大きさと形が均一な構造を
有することが出来る。又、ミクロゲルの粒子径及びポリ
マーマトリックスに対するミクロゲルの混合比率等によ
って孔の大きさを調整することも出来る。
る為に、イソプロピルアルコ−ル、ジオキサンや水等の
溶媒に含浸してポリマーマトリックスを抽出除去する。
この様に得られた連結されたミクロゲルを有する基材
は、孔がミクロで、且つ孔の大きさと形が均一な構造を
有することが出来る。又、ミクロゲルの粒子径及びポリ
マーマトリックスに対するミクロゲルの混合比率等によ
って孔の大きさを調整することも出来る。
【0022】又、連結されたミクロゲルを構成するポリ
マーのベンゼン環の硫酸によるスルホン化、ハロゲン化
メチル基の第3級アミンによる4級化及び亜硫酸ナトリ
ウムによるスルホン化、ピリジン環のハロゲン化アルキ
ル等による4級化及び後架橋等の化学修飾も出来る。
マーのベンゼン環の硫酸によるスルホン化、ハロゲン化
メチル基の第3級アミンによる4級化及び亜硫酸ナトリ
ウムによるスルホン化、ピリジン環のハロゲン化アルキ
ル等による4級化及び後架橋等の化学修飾も出来る。
【0023】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。 参考例1(ポリスチレン系ミクロゲルの調製) 30部のスチレンと3部のメタクリル酸ヒドロキシエチ
ルと1.5部のジビニルベンゼンと0.6部の2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリ
ド及び500部の水を1リットルのフラスコに仕込み窒
素ガス気流下で80℃で8時間重合し乳化重合物を得
た。透析にて精製した。得られたミクロゲルの粒子径は
動的光散乱法で測定したところ350nmであった。
明する。 参考例1(ポリスチレン系ミクロゲルの調製) 30部のスチレンと3部のメタクリル酸ヒドロキシエチ
ルと1.5部のジビニルベンゼンと0.6部の2,2′
−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリ
ド及び500部の水を1リットルのフラスコに仕込み窒
素ガス気流下で80℃で8時間重合し乳化重合物を得
た。透析にて精製した。得られたミクロゲルの粒子径は
動的光散乱法で測定したところ350nmであった。
【0024】参考例2(ポリ4−ビニルピリジン系ミク
ロゲルの調製) 10部の4−ビニルピリジンと1部のジビニルベンゼン
と0.2部の2,2′−アゾビス(2−メチルアミジノ
プロパン)ジハイドロクロリド及び500部の水をフラ
スコに仕込み窒素ガス気流下で80℃で8時間重合し
た。透析にて精製した。得られたミクロゲルの粒子径は
動的光散乱法で測定したところ270nmであった。
ロゲルの調製) 10部の4−ビニルピリジンと1部のジビニルベンゼン
と0.2部の2,2′−アゾビス(2−メチルアミジノ
プロパン)ジハイドロクロリド及び500部の水をフラ
スコに仕込み窒素ガス気流下で80℃で8時間重合し
た。透析にて精製した。得られたミクロゲルの粒子径は
動的光散乱法で測定したところ270nmであった。
【0025】参考例3(ポリスチレンスルホン酸ソ−ダ
系ミクロゲルの調製) 10部のスチレンスルホン酸ソーダと2部のメタクリル
酸ヒドロキシエチルと1部のメチレンビスアクリルアミ
ドと0.2部の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)ジアセテート及び247部の水をフラスコに仕込
み窒素ガス気流下で60℃で10時間重合した。メタノ
ールを添加してポリマーを析出させた。得られたミクロ
ゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で測定したところ30
nmであった。
系ミクロゲルの調製) 10部のスチレンスルホン酸ソーダと2部のメタクリル
酸ヒドロキシエチルと1部のメチレンビスアクリルアミ
ドと0.2部の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)ジアセテート及び247部の水をフラスコに仕込
み窒素ガス気流下で60℃で10時間重合した。メタノ
ールを添加してポリマーを析出させた。得られたミクロ
ゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で測定したところ30
nmであった。
【0026】参考例4(ポリスチレン系ミクロゲルの調
製) 30部のスチレンと0.3部のアクリルアミドと0.4
5部のジビニルベンゼンと4.5部のポリビニルピロリ
ドンと0.45部の2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル及び300部のエタノールをフラスコに仕込み窒素
ガス気流下で60℃で8時間重合し加圧濾過した。得ら
れたミクロゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で測定した
ところ1.5μmであった。
製) 30部のスチレンと0.3部のアクリルアミドと0.4
5部のジビニルベンゼンと4.5部のポリビニルピロリ
ドンと0.45部の2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル及び300部のエタノールをフラスコに仕込み窒素
ガス気流下で60℃で8時間重合し加圧濾過した。得ら
れたミクロゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で測定した
ところ1.5μmであった。
【0027】参考例5(ポリメタクリル酸メチル系ミク
ロゲルの調製) 30部のメタクリル酸メチルと1.5部のメタクリル酸
ヒドロキシエチルと3部のジビニルベンゼンと0.3部
の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイ
ドロクロリド及び500部の水を1リットルのフラスコ
に仕込み窒素ガス気流下で80℃で8時間重合し乳化重
合物を得た。この乳化重合物を塩析、加圧濾過、水洗し
た。得られたミクロゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で
測定したところ200nmであった。
ロゲルの調製) 30部のメタクリル酸メチルと1.5部のメタクリル酸
ヒドロキシエチルと3部のジビニルベンゼンと0.3部
の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイ
ドロクロリド及び500部の水を1リットルのフラスコ
に仕込み窒素ガス気流下で80℃で8時間重合し乳化重
合物を得た。この乳化重合物を塩析、加圧濾過、水洗し
た。得られたミクロゲルの粒子径は走査型電子顕微鏡で
測定したところ200nmであった。
【0028】実施例1 参考例1のポリスチレン系ミクロゲル25部と50部の
2重量%ヒドロキシプロピルセルロース(分子量37
万)水溶液を10時間混合分散し、この分散液をセラミ
ックシート(孔径10μm、厚さ3mm)に室温でキャ
ストして成膜した。塗布量は約250g/m2であっ
た。この膜体中のヒドロキシプロピルセルロースをグル
タルアルデヒドを用いて塩酸ガス触媒で架橋しポリスチ
レンミクロゲルを固定した。この様にして作製した膜体
を4.5部のスチレンと0.05部のジビニルベンゼン
と0.05部の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
と30部のアセトンの混合溶液に24時間含浸して膜体
中のミクロゲルにモノマ−を浸透させ、密閉容器中で窒
素気流下、55℃で24時間重合した。重合後、膜体を
50重量%濃硫酸水溶液に含浸し、更に水洗してヒドロ
キシプロピルセルロースマトリックスを除去し、連結さ
れたミクロゲルからなる多孔質膜体を得た。この多孔質
膜体の孔径は約40nmで濾過材として有用である。
2重量%ヒドロキシプロピルセルロース(分子量37
万)水溶液を10時間混合分散し、この分散液をセラミ
ックシート(孔径10μm、厚さ3mm)に室温でキャ
ストして成膜した。塗布量は約250g/m2であっ
た。この膜体中のヒドロキシプロピルセルロースをグル
タルアルデヒドを用いて塩酸ガス触媒で架橋しポリスチ
レンミクロゲルを固定した。この様にして作製した膜体
を4.5部のスチレンと0.05部のジビニルベンゼン
と0.05部の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル
と30部のアセトンの混合溶液に24時間含浸して膜体
中のミクロゲルにモノマ−を浸透させ、密閉容器中で窒
素気流下、55℃で24時間重合した。重合後、膜体を
50重量%濃硫酸水溶液に含浸し、更に水洗してヒドロ
キシプロピルセルロースマトリックスを除去し、連結さ
れたミクロゲルからなる多孔質膜体を得た。この多孔質
膜体の孔径は約40nmで濾過材として有用である。
【0029】実施例2 参考例2のポリ4−ビニルピリジン系ミクロゲル100
部を9.5部の10重量%ポリビニルアルコール(鹸化
度88.0±1.5mol%、平均重合度550±5
0)水溶液と10時間混合分散し、この分散液をエチレ
ンチオグリコールで親水性処理されたステンレスシート
(孔径5μm、厚み0.5mm)に室温でキャストして
成膜した。塗布量は約200g/m2であった。この膜
体を4.4部の4−ビニルピリジンと0.05部のジビ
ニルベンゼンと、0.09部の2,2′−アゾビス(メ
チルイソブチレート)と20部のアセトン及び7部の水
の混合溶液に24時間含浸しミクロゲルにモノマーを浸
透させ密閉容器中で窒素ガス気流下、55℃で8時間シ
ード重合した。重合後、膜体を温水で処理してポリビニ
ルアルコールマトリックスを除去した。更にこの膜体を
ヨウ化メチル雰囲気中に室温で3日処理して膜体中のポ
リマーの4ービニルピリジン成分を4級化した。得られ
た多孔質材料はカチオン性を有しておりアニオン性物質
の分離膜及び吸着材として有用である。
部を9.5部の10重量%ポリビニルアルコール(鹸化
度88.0±1.5mol%、平均重合度550±5
0)水溶液と10時間混合分散し、この分散液をエチレ
ンチオグリコールで親水性処理されたステンレスシート
(孔径5μm、厚み0.5mm)に室温でキャストして
成膜した。塗布量は約200g/m2であった。この膜
体を4.4部の4−ビニルピリジンと0.05部のジビ
ニルベンゼンと、0.09部の2,2′−アゾビス(メ
チルイソブチレート)と20部のアセトン及び7部の水
の混合溶液に24時間含浸しミクロゲルにモノマーを浸
透させ密閉容器中で窒素ガス気流下、55℃で8時間シ
ード重合した。重合後、膜体を温水で処理してポリビニ
ルアルコールマトリックスを除去した。更にこの膜体を
ヨウ化メチル雰囲気中に室温で3日処理して膜体中のポ
リマーの4ービニルピリジン成分を4級化した。得られ
た多孔質材料はカチオン性を有しておりアニオン性物質
の分離膜及び吸着材として有用である。
【0030】実施例3 参考例3のポリスチレンスルホン酸ソ−ダ系ミクロゲル
3.0部と10重量%のポリスチレン(三菱モンサント
製ダイヤレックスHF−77)のジオキサン溶液13部
を10時間混合分散し、この分散液をセラミックシート
(孔径5μm、厚さ3mm)に室温でキャストして成膜
した。塗布量は約300g/m2であった。この膜体
を、9.0部のスチレンスルホン酸ソ−ダと1.8部の
メタクリル酸ヒドロキシエチルと0.5部のメチレンビ
スアクリルアミドと0.3部の2,2′−アゾビス(2
−アミジノプロパン)ジアセテ−トと100部の水及び
35部のジオキサン混合溶液に24時間含浸して膜体中
のミクロゲルにモノマ−を浸透させ、密閉容器中で窒素
気流下、55℃で8時間シ−ド重合した。重合後、膜体
をジオキサン溶液に含浸してポリスチレンマトリックス
を除去した。この膜体はアニオン性を有しておりカチオ
ン性物質の分離膜及び吸着材として有用である。
3.0部と10重量%のポリスチレン(三菱モンサント
製ダイヤレックスHF−77)のジオキサン溶液13部
を10時間混合分散し、この分散液をセラミックシート
(孔径5μm、厚さ3mm)に室温でキャストして成膜
した。塗布量は約300g/m2であった。この膜体
を、9.0部のスチレンスルホン酸ソ−ダと1.8部の
メタクリル酸ヒドロキシエチルと0.5部のメチレンビ
スアクリルアミドと0.3部の2,2′−アゾビス(2
−アミジノプロパン)ジアセテ−トと100部の水及び
35部のジオキサン混合溶液に24時間含浸して膜体中
のミクロゲルにモノマ−を浸透させ、密閉容器中で窒素
気流下、55℃で8時間シ−ド重合した。重合後、膜体
をジオキサン溶液に含浸してポリスチレンマトリックス
を除去した。この膜体はアニオン性を有しておりカチオ
ン性物質の分離膜及び吸着材として有用である。
【0031】実施例4 参考例4のポリスチレン系ミクロゲル6.0部を94部
の水に分散し、60部の10重量%ポリビニルアルコー
ル(鹸化度88.0±1.5mol%、平均重合度55
0±50)水溶液と10時間混合分散し、ガラス製容器
に流し込んだ。その上よりポリエステル製不織布(20
0g/m2、厚さ0.25mm)を圧着し、乾燥するま
で静置した。塗布量は約150g/m2であった。密閉
容器中でこの膜体を、30部のスチレンと0.3部の
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルと200部のア
セトン及び70部の水の混合溶液に24時間含浸し、ミ
クロゲルにモノマーを浸透させ密閉容器中で窒素ガス気
流下、55℃で8時間重合させてミクロゲルを連結さ
せ、温水で処理してポリビニルアルコールマトリックス
を除去し、連結されたミクロスフェアからなる多孔質膜
体を得た。この多孔質膜体の孔径は約0.1μmで濾過
材として有用である。
の水に分散し、60部の10重量%ポリビニルアルコー
ル(鹸化度88.0±1.5mol%、平均重合度55
0±50)水溶液と10時間混合分散し、ガラス製容器
に流し込んだ。その上よりポリエステル製不織布(20
0g/m2、厚さ0.25mm)を圧着し、乾燥するま
で静置した。塗布量は約150g/m2であった。密閉
容器中でこの膜体を、30部のスチレンと0.3部の
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルと200部のア
セトン及び70部の水の混合溶液に24時間含浸し、ミ
クロゲルにモノマーを浸透させ密閉容器中で窒素ガス気
流下、55℃で8時間重合させてミクロゲルを連結さ
せ、温水で処理してポリビニルアルコールマトリックス
を除去し、連結されたミクロスフェアからなる多孔質膜
体を得た。この多孔質膜体の孔径は約0.1μmで濾過
材として有用である。
【0032】実施例5 参考例5のポリメタクリル酸メチル系ミクロゲル6.0
部を94部の水に分散し、26部の10重量%ポリビニ
ルアルコール(鹸化度88.0±1.5mol%、平均
重合度550±50)水溶液と10時間混合分散した。
この分散液にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムに
キャストして成膜した。塗布量は約250g/m2であ
った。膜表面に青色の虹彩が認められた。このことはポ
リメタクリル酸ミクロゲルがポリビニルアルコールマト
リックス中で均一に分散固定され規則的な配列構造をと
っていることを意味している。
部を94部の水に分散し、26部の10重量%ポリビニ
ルアルコール(鹸化度88.0±1.5mol%、平均
重合度550±50)水溶液と10時間混合分散した。
この分散液にエチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムに
キャストして成膜した。塗布量は約250g/m2であ
った。膜表面に青色の虹彩が認められた。このことはポ
リメタクリル酸ミクロゲルがポリビニルアルコールマト
リックス中で均一に分散固定され規則的な配列構造をと
っていることを意味している。
【0033】この様にして作製した膜体を18部のメタ
クリル酸メチルと0.18部のジビニルベンゼンと0.
18部の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、20
0部のアセトン及び70部の水の混合溶液に24時間含
浸しミクロゲルにモノマーを浸透させ密閉容器中で窒素
気流下、55℃で8時間重合させた。重合後、グルタル
アルデヒドを用いて塩酸ガス触媒下で架橋することによ
って膜体を一体化することが出来た。この膜体が虹彩を
呈することからフィルム等の化粧材料として有用であ
り、且つさまざまな材料に熱で接着させることも出来
る。
クリル酸メチルと0.18部のジビニルベンゼンと0.
18部の2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、20
0部のアセトン及び70部の水の混合溶液に24時間含
浸しミクロゲルにモノマーを浸透させ密閉容器中で窒素
気流下、55℃で8時間重合させた。重合後、グルタル
アルデヒドを用いて塩酸ガス触媒下で架橋することによ
って膜体を一体化することが出来た。この膜体が虹彩を
呈することからフィルム等の化粧材料として有用であ
り、且つさまざまな材料に熱で接着させることも出来
る。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、ポリマーマトリックス
中に均一に分散され固定化されたミクロゲルを等方的、
且つ膜状に連結することによって、新規な物理的性質、
化学的性質、光学的性質を有し、且つ大きさと形状が均
一な細孔を有する連結されたミクロゲルが得られる。更
に、この連結されたミクロゲルは種々の形状の基材に形
成することが出来る。
中に均一に分散され固定化されたミクロゲルを等方的、
且つ膜状に連結することによって、新規な物理的性質、
化学的性質、光学的性質を有し、且つ大きさと形状が均
一な細孔を有する連結されたミクロゲルが得られる。更
に、この連結されたミクロゲルは種々の形状の基材に形
成することが出来る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 27/10 B32B 27/10 27/12 27/12 C08J 9/26 102 C08J 9/26 102 (72)発明者 溝口 徳 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 竹内 斉 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 小熊 尚実 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 丸山 統久 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (72)発明者 堀口 正二郎 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−330944(JP,A) 特開 昭63−79064(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 101/16 B01J 20/26 - 20/30 C08J 9/26 B32B 27/00 - 27/42
Claims (11)
- 【請求項1】 ポリマーマトリックスに分散及び固定さ
れたミクロゲルにモノマーを浸透及び重合させて、該ミ
クロゲルを連結させることを特徴とする連結されたミク
ロゲルの製造方法。 - 【請求項2】 ミクロゲルが、モノマー100重量部と
架橋性モノマー0.1〜30重量部との共重合によって
形成される請求項1に記載の連結されたミクロゲルの製
造方法。 - 【請求項3】 ミクロゲルの平均粒子径が、0.01〜
100μmの範囲である請求項1に記載の連結されたミ
クロゲルの製造方法。 - 【請求項4】 ミクロゲルに浸透させるモノマーの量
が、ミクロゲル100重量部に対して10〜2000重
量部である請求項1に記載の連結されたミクロゲルの製
造方法。 - 【請求項5】 モノマーの浸透を、ミクロゲルに対して
膨潤性を有する媒体と共に行う請求項1に記載の連結さ
れたミクロゲルの製造方法。 - 【請求項6】 モノマーが、架橋性モノマーを含む請求
項1に記載の連結されたミクロゲルの製造方法。 - 【請求項7】 ミクロゲルが、イオン性を有する請求項
1に記載の連結されたミクロゲルの製造方法。 - 【請求項8】 ポリマーマトリックスに分散したミクロ
ゲルの層を基材に形成した後、ミクロゲルにモノマーを
浸透及び重合させる請求項1に記載の連結されたミクロ
ゲルの製造方法。 - 【請求項9】 重合後ポリマーマトリックスを除去する
請求項8に記載の連結されたミクロゲルの製造方法。 - 【請求項10】 請求項1〜9に記載された連結された
ミクロゲルからなる層を基材に形成してなることを特徴
とするミクロゲル層を有する物品。 - 【請求項11】 基材が、フィルム、合成紙、繊維、不
織布、ガラス、金属、陶器製品、或いはセラミック製品
である請求項10に記載の物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07219480A JP3123014B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 連結されたミクロゲルの製造方法及びそれで処理された物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP07219480A JP3123014B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 連結されたミクロゲルの製造方法及びそれで処理された物品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0948917A JPH0948917A (ja) | 1997-02-18 |
JP3123014B2 true JP3123014B2 (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=16736103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP07219480A Expired - Fee Related JP3123014B2 (ja) | 1995-08-07 | 1995-08-07 | 連結されたミクロゲルの製造方法及びそれで処理された物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3123014B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
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---|---|---|---|---|
GB9718415D0 (en) * | 1997-08-29 | 1997-11-05 | Smithkline Beecham Plc | Formulation |
JP2009113034A (ja) * | 2007-10-16 | 2009-05-28 | Kochi Prefecture | イオン収着材、その製造方法およびその使用方法 |
JP7442844B2 (ja) * | 2019-09-20 | 2024-03-05 | 国立大学法人広島大学 | 吸着剤の使用方法、及び、吸着剤セット |
-
1995
- 1995-08-07 JP JP07219480A patent/JP3123014B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0948917A (ja) | 1997-02-18 |
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Date | Code | Title | Description |
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