JP3058561B2 - 多孔質材料及びその製造方法 - Google Patents

多孔質材料及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多孔質材料に関し、更
に詳しくはミクロゲルを化学的に連結してなる多孔質材
料で、特に濾過材、分離膜、吸着材等、幅広い分野で有
用な多孔質材料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、多孔質材料として種々の材料が知
られており、例えば、無機材料としては、シリカ、アル
ミナ等は反応触媒として、活性炭等は吸着材として、合
成高分子材料であるプラスチックフォーム等の材料は軽
量化材、断熱材、濾過材等として、ポリスルホン、セラ
ミック等は分離膜等として広い分野で使用されている。
【0003】これらの多孔質材料中で、合成高分子から
なる多孔質材料は、分散或は溶解により液状にした合成
高分子材料に機械的撹拌により気泡を含ませる方法、高
分子合成反応時に発生するガスを利用する方法、発泡剤
を利用する方法及び可溶性物質の添加及び抽出する方法
等により製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとしている問題点】上記した従来の
多孔質材料の製造方法は簡単ではあるが、発泡により得
られる多孔質材料の孔は粗大なものが多く、又、孔のコ
ントロールが困難であり、要求されている孔がミクロで
且つ孔の大きさと形状が均一な構造を有する濾過材、分
離膜、吸着材等として有用な多孔質材料を得ることは困
難であった。従って、本発明の目的は、濾過材、分離
膜、吸着材等、幅広い分野で有用な多孔質材料を提供す
ることである。
【0005】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、ミクロゲルがポ
リマー相によって連結されていることを特徴とする多孔
質材料、及びその製造方法である。
【0006】
【作用】ミクロゲルをポリマー相で連結して多孔質材料
とすることにより、形成される孔がミクロで且つ孔の大
きさと形状が均一な構造を有し、十分な濾過性能、分離
性能、吸着性能を有する多孔質材料を提供することが出
来る。
【0007】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様を挙げて本
発明を更に詳しく説明する。本発明で使用するミクロゲ
ルは、直径が0.01〜100μmの範囲、好ましくは
0.02〜10μmの範囲である架橋されたスフェア
(球状体)ポリマーである。ミクロゲルの直径が0.0
1μm未満の場合では、ミクロゲルに浸透させたモノマ
ーの重合により、ミクロゲルがポリマー相で連結される
時に孔の形成が困難であり、一方、ミクロゲルの直径が
100μmを越えると、ミクロゲルをポリマーマトリッ
クス中に分散させて製膜する際に、ミクロゲルが沈降
してしまい、ミクロゲルのポリマー相による連結が不十
分となり、形成される孔の均一性が低下する。
【0008】本発明で使用するミクロゲルの種類は、イ
オン性ミクロゲル及びイオン性でないミクロゲルが挙げ
られる。イオン性ミクロゲルとしては、1〜3級アミ
ン、4級アンモニウム基、ピリジニウム基等の塩の基を
有するミクロゲル、及びスルホン酸、カルボン酸、硫酸
エステル、燐酸エステル等の塩の基を有するミクロゲル
が挙げられる。
【0009】イオン性基が塩の基の場合には、前者のイ
オン性基に対しては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機
酸等のアニオンが使用され、後者のイオン性基に対して
は、例えば、アルカリ金属、アンモニア、アミン、アル
カノールアミン等のカチオンが使用される。尚、イオン
性でないミクロゲルを作製後、アミノ化、4級アンモニ
ウム化、加水分解、スルホン化、硫酸エステル化等の化
学修飾処理によってイオン性ミクロゲルを作製してもよ
い。
【0010】ミクロゲルを調製する為の代表的なモノマ
ーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメ
チルスチレン等のスチレン誘導体、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル
酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ
エチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプ
ロピル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール
等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体、(メタ)アク
リルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル
アミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体、アクリロニ
トリル、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸(又はそれら
の塩)、スチレンスルホン酸(又はそれらの塩)、(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸(又はそれ
らの塩)、(メタ)アクリル酸スルホプロピル(又はそ
れらの塩)、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル
(又はそれらの塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ
−2−メチル−1−プロパンスルホン酸(又はそれらの
塩)、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−プロパン
スルホン酸(又はそれらの塩)、ビニルスルホン酸(又
はそれらの塩)、4−ビニルピリジン(又はそれらの
塩)、2−ビニルピリジン(又はそれらの塩)及びその
4級化物、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル
(又はそれらの塩)、(メタ)アクリル酸ジエチルアミ
ノエチル(又はそれらの塩)、4−ビニルベンジルジメ
チルアミン(又はそれらの塩)、2−ヒドロキシ−3−
(メタ)アクリロキシプロピルジメチルアミン(又はそ
れらの塩)等が挙げられる。
【0011】上記モノマーと併用してもよい架橋性モノ
マーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビ
ス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリル酸エチレング
リコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコー
ル、その他3〜4官能性(メタ)アクリレート類等が挙
げられる。これらの架橋性モノーを使用する場合は、該
架橋性モノマーは、ポリマーを構成する前記モノマー1
00重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部の範囲で使用する。
【0012】以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを
用いてミクロゲルを調製する代表的な方法としては、水
系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙げら
れ、重合の形態としてはエマルジョン重合、ソープフリ
ー重合、懸濁重合、分散重合等の重合方法が挙げられ
る。
【0013】上記ミクロゲルを使用して本発明の多孔質
材料を形成する好ましい方法は、上記ミクロゲルを、該
ミクロゲルと非相溶性である適当なポリマーマトリック
中に分散し、このポリマーマトリックス中に分散
されたミクロゲルに、前記の如きモノマーを単独で、好
ましくはミクロゲルに対して親和膨潤性を有する媒体と
共に浸透及び重合させ、しかる後に重合物からポリマー
マトリックスを除去する方法である。
【0014】上記方法においては、イオン性及びイオン
性でないミクロゲルにより、使用するポリマーマトリッ
クスの種類を変更することが好ましい。例えば、イオン
性でないミクロゲルを分散させるポリマーマトリックス
としては、水溶性のポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、ポリエチレンオキシド等が好まし
い。又、イオン性ミクロゲルを分散させる場合には、ポ
リスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、
ポリウレタン等の溶剤可溶性ポリマーをマトリックスに
使用するのが好ましい。
【0015】又、ポリマーマトリックスとしては、分解
性ポリマーの使用も可能である。熱により低分子化合物
に分解するもの、或いは水、溶剤に対して易溶性に変わ
るもの等が使用される。これらのなかでは、特に熱分解
時、半減温度 Th(30分間加熱で重量の半減する温
度)の低いポリα−メチルスチレンやポリプロピレンオ
キシド、アルデヒド樹脂等が有用である。ポリマーマト
リックスの使用量は、ミクロゲル100重量部に対して
10〜500重量部の範囲、好ましくは20〜200重
量部の範囲である。ミクロゲルをポリマーマトリックス
膜形成溶液中に分散させる方法としては、超音波処理、
ホモミキサー、スターラー等による撹拌等が挙げられ
る。
【0016】上記ポリマーマトリックス中に分散され
たミクロゲルをポリマー相で連結させる方法としては、
モノマー又は架橋性モノマーを含むモノマーを浸透させ
たミクロゲルをシードとしてシード重合を行う。シード
重合を行うモノマー又は架橋性モノマーを含むモノマー
は、ミクロゲルを構成するモノマーと同種であるか、又
は異種であってもミクロゲルに浸透するモノマー又は架
橋性モノマ−を含むモノマ−であればよい。
【0017】使用するモノマーは、ミクロゲル100重
量部に対し10〜2,000重量部の範囲、好ましくは
50〜1,000重量部の範囲である。又、モノマーに
対する架橋性モノマーの割合は、モノマー100重量部
に対して20重量部以下の範囲、好ましくは0.5〜1
0重量部の範囲である。
【0018】ミクロゲルをシードとしたシード重合が進
行すると、生成するポリマーとミクロゲルとの間の相溶
性が低下し両者のポリマーが相分離する。このとき界面
エネルギーが低くなる様に相分離が集中して起こる結
果、ミクロゲルがポリマー相で被覆及び/又は含浸され
て連結されるものと考えられる。
【0019】上記重合に使用する重合開始剤としてはイ
オン性でないモノマーの場合には、2,2′−アゾビス
イソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メチルイソ
ブチレート)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチル
バレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カルボニトリル)、クメンハイドロパーオキシ
ド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化
ラウリル等の油溶性の重合開始剤が挙げられる。
【0020】イオン性モノマーの場合には、2,2′−
アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリ
ド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジア
セテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレン
イソブチルアミジン)ジハイドロクロリド、過硫酸アン
モニウム、過硫酸カリウム等の水溶性の重合開始剤が挙
げられる。
【0021】その際、イオン性でないミクロゲルの場
合、上記モノマーをミクロゲルに十分に浸透させる為
に、アセトン、ジオキサン、メタノール等の様なミクロ
ゲルに対して良溶媒と、水等の水溶性ポリマーマトリッ
クスに対して良溶媒である媒体及びモノマーを混合し
て、この混合液をポリマーマトリックス中のミクロゲル
に室温以下で含浸させることが好ましい。
【0022】イオン性ミクロゲルの場合には、水等のミ
クロゲルに対して良溶媒である媒体と、イソプロピルア
ルコール、ジオキサン等のポリマーマトリックスに対し
て良溶媒である媒体及びモノマーを混合して、この混合
液をポリマーマトリックス中のミクロゲルに室温以下
で含浸させることが好ましい。
【0023】ミクロゲルに含浸させたモノマーを重合後
に、ポリマーマトリッククスを除去する為には、重合混
合物をイソプロピルアルコール、ジオキサンや水等のポ
リマーマトリックスに対する良溶媒に含浸してポリマー
マトリックスを抽出除去する。この様に得られた多孔質
材料は、孔がミクロで且つ孔の大きさと形状が均一な構
造を有する。又、ミクロゲルの粒径及びポリマーマトリ
ックスに対するミクロゲルの混合比率等を調整すること
によって孔の大きさを任意に調整することも出来る。
【0024】又、上記で得られる多孔質材料を構成する
ポリマーがベンゼン環等の芳香環を有する場合には、硫
酸によるスルホン化、芳香環が有するハロゲン化メチル
基の第3級アミンによる4級化、亜硫酸ナトリウムによ
るスルホン化及びピリジン環のハロゲン化メチル等によ
る4級化等の化学修飾も行うことが出来る。
【0025】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限
り重量基準である。 参考例1(ポリメタクリル酸メチル系ミクロゲルの調
製) 30部のメタクリル酸メチルと1.5部のメタクリル酸
ヒドロキシエチルと3部のジビニルベンゼンと0.3部
の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイ
ドロクロリド及び500部の水を1リットルのフラスコ
に仕込み、窒素ガス気流下で80℃で8時間重合し乳化
重合物を得た。この乳化重合物を塩析、加圧濾過及び水
洗した。得られたミクロゲルの粒径は走査型電子顕微鏡
で測定したところ200nmであった。
【0026】参考例2(ポリスチレン系ミクロゲルの調
製) 30部のスチレンと0.3部のアクリルアミドと0.4
5部のジビニルベンゼンと4.5部のポリビニルピロリ
ドンと0.45部の2,2′−アゾビスイソブチロニト
リル及び300部のエタノールをフラスコに仕込み、窒
素気流下で60℃で8時間重合し加圧濾過した。得られ
たミクロゲルの粒径は走査型電子顕微鏡で測定したとこ
ろ1.5μmであった。
【0027】参考例3(ポリ4−ビニルピリジン系ミク
ロゲルの調製) 10部の4−ビニルピリジンと1部のアクリルアミドと
1部のジビニルベンゼンと0.2部の2,2′−アゾビ
ス(2−メチルアミジノプロパン)ジハイドロクロライ
ド及び500部の水をフラスコに仕込み、窒素ガス気流
下で80℃で8時間重合した後、透析にて精製した。得
られたミクロゲルの粒径は動的光散乱法で測定したとこ
ろ250nmであった。
【0028】参考例4(ポリスチレンスルホン酸ソーダ
系ミクロゲルの調製) 10部のスチレンスルホン酸ソーダと2部のメタクリル
酸ヒドロキシエチルと1部のメチレンビスアクリルアミ
ドと0.2部の2,2′−アゾビス(2−アミジノプロ
パン)ジアセテート及び247部の水をフラスコに仕込
み、窒素気流下で60℃で10時間重合した。メタノー
ルを添加してポリマーを析出させた。得られたミクロゲ
ルの粒径は、走査型電子顕微鏡で測定したところ30n
mであった。
【0029】実施例1 参考例1のポリメタクリル酸メチル系ミクロゲル6.0
部を94部の水に分散し、26部の10%ポリビニルア
ルコール(クラレ PVA−205 平均重合度550
±50)水溶液と10時間混合した。その後、テフロン
板上に室温で膜したところ青色の光彩を放った膜が得
られた。可視光の回折の結果、394nm及び504n
mに2つのピークが得られ、ポリメタクリル酸メチル系
ミクロゲルがポリビニルアルコールマトリックス中で規
則的な配列構造をとっていることが確認出来た。
【0030】この膜を、18部のメタクリル酸メチルと
0.18部のジビニルベンゼンと0.18部の2,2′
−アゾビスイソブチロニトリルと200部のアセトン及
び70部の水の混合溶液に24時間含浸し、ミクロゲル
にモノマーを浸透させ、フラスコ中で窒素気流下、55
℃で8時間シード重合した。重合後、膜を80℃の熱湯
に含浸し更に水洗しポリビニルアルコールを除去し乾燥
した。この様にして得られた本発明の多孔質材料は、走
査型電子顕微鏡写真から非常に均一な配列の孔構造を有
していることがわかった。この多孔質材料は濾過材とし
て有用である。
【0031】実施例2 参考例2のポリスチレン系ミクロゲル6.0部を94部
の水に分散し、60部の10%ポリビニルアルコール水
溶液と10時間混合した。その後、テフロン板上に室温
膜した。
【0032】この膜を、30部のスチレンと0.3部の
2,2′−アゾビスイソブチロニトリルと200部のア
セトン及び70部の水の混合溶液に24時間浸漬し、ミ
クロゲルにモノマーを浸透させ、フラスコ中で窒素気流
下、55℃で8時間シード重合した。重合後膜を80℃
の熱湯に含浸し更に水洗しポリビニルアルコールを除去
し乾燥した。得られた多孔質材料は濾過材として有用で
ある。
【0033】実施例3 参考例3のポリ4−ビニルピリジン系ミクロゲル100
部を9.5部の10%ポリビニルアルコール水溶液と1
0時間混合した。その後、テフロン板上に室温で膜し
た。この膜を、4.4部の4−ビニルピリジンと0.0
5部のジビニルベンゼンと0.18部の2,2′−アゾ
ビス(メチルイソブチレート)と20部のアセトン及び
7部の水の混合溶液に24時間含浸し、ミクロゲルにモ
ノマーを浸透させ、フラスコ中で窒素気流下、55℃で
8時間シード重合した。
【0034】重合後膜を80℃の熱湯に浸漬し、更に水
洗しポリビニルアルコールを除去し乾燥した。更にこ
の膜をヨウ化メチル雰囲気中に室温で1日放置し−ービ
ニルピリジンの窒素原子を完全に4級化した。得られた
多孔質材料はカチオン性を有しておりアニオン性物質の
分離膜及び吸着材として有用である。
【0035】実施例4 参考例4のポリスチレンスルホン酸ソーダ系ミクロゲル
3.0部と10%のポリスチレン(三菱モンサント ダ
イヤレックスHF−77)のジオキサン溶液13部を1
0時間混合分散し、テフロン板上に室温で膜した。
【0036】この膜を、9.0部のスチレンスルホン酸
ソ−ダと1.8部のメタクリル酸ヒドロキシエチルと
0.5部のメチレンビスアクリルアミドと0.3部の
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジアセテ
ートと100部の水及び35部のジオキサン混合溶液に
24時間含浸して膜中のミクロゲルにモノマー及び架橋
性モノマーを浸透させ、フラスコ中で窒素気流下、55
℃で8時間シード重合した。
【0037】重合後、膜をジオキサン溶液に含浸してポ
リスチレンマトリックスを除去して風乾した。得られた
多孔質材料はアニオン性を有しており、カチオン性物質
の分離膜及び吸着材として有用である。
【0038】
【効果】以上の如き本発明によれば、多孔質材料の作製
にミクロゲルを使用して、該ミクロゲルをポリマー相で
連結させることによって、孔がミクロで且つ孔の大きさ
と形状が均一な構造を有する多孔質材料を提供すること
が出来、該材料は、十分な濾過性能、分離性能及び吸着
性能を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 道衛 東京都中央区日本橋馬喰町1丁目7番6 号 大日精化工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−79064(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/26 B01J 20/26 B01J 20/28 B01J 20/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミクロゲルがポリマー相によって連結さ
    れていることを特徴とする多孔質材料。
  2. 【請求項2】 ミクロゲルの直径が、0.01μm〜1
    00μmの範囲である請求項1に記載の多孔質材料。
  3. 【請求項3】 ポリマーマトリックス中に分散された
    ミクロゲルに、モノマーを浸透及び重合させ、しかる後
    にポリマーマトリックスを除去することを特徴とする
    ミクロゲルがポリマー相によって連結されてなる多孔質
    材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 モノマーが、架橋性モノマーを含む請求
    に記載の多孔質材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリマーマトリックスが、水溶性ポリマ
    ーである請求項3に記載の多孔質材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリマーマトリックスが、有機溶剤可溶
    性ポリマーである請求項3に記載の多孔質材料の製造方
    法。
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