JP4757366B2 - 脱塩方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は荷電モザイク膜を用いて多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質を脱塩する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水溶性染料、水分散性染料及び顔料等の色素は塩を含有する場合が多い。特に直接染料、酸性染料、反応染料等の水溶性染料は、その合成工程で中和工程や塩析工程等があるために塩の含有量が高い。塩の含有量が高いと染料や顔料の発色性、溶解性、着色剤としての長期保存性、着色物品の物性、例えば、電気絶縁性等に悪影響を及ぼすことが多い。
【0003】
又、染料や顔料をインクジェット記録用インクの作製に使用する場合には、インク中に遊離した塩が存在すると、プリンターのノズル先端部が詰まったり、インクの長期保存中にインク中に沈殿物が生じたり、長時間記録においてはインクの吐出が不安定になり、鮮明な記録を得ることができないという問題があった。
又、染料や顔料をカラーフィルターの作製に使用する場合、カラーフィルター用インク中に塩が存在すると、形成されたカラーフィルター中の塩によって液晶が誤作動を引き起こしやすくなり、画素毎に配置されているトランジスターへ悪影響を及ぼすという問題があった。又、染料や顔料を電線被覆、封止材等の電気材料、電子材料の着色に使用する場合には、着色物品中に塩が存在すると着色物品の電気絶縁性等への影響があった。
【0004】
以上のように染料、顔料等の色素の使用に際しては、色素の発色性、溶解性、着色剤としての長期保存安定性、着色物品の物性、例えば、絶縁性等を高める目的で、色素からの脱塩精製を行う必要がある。又、界面活性剤も塩を含有する場合が多い。界面活性剤中の塩は、その含有量が多いと溶解性、分散剤として使用時の分散性、化粧品等へ応用する場合には、薬剤との相溶性等に悪影響を及ぼす。このような問題を解決する方法として、例えば、イオン交換樹脂法、逆浸透法、膜濾過法、電気透析法等による脱塩処理が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記イオン交換樹脂法による色素の脱塩では、イオン交換樹脂の再生コストが高いという問題があり、逆浸透法では色素溶液の浸透圧以上の圧力が必要でエネルギーコストが高く、且つ大型の耐圧装置が必要である。又、電気透析法ではエネルギーコストが高く、透析中の発熱による目的物質の変質、イオン吸着による膜汚染等の問題がある。
【0006】
本発明者らは、特開平10−183008号公報においてカチオン性重合体ドメインとアニオン性重合体ドメインとが交互に配列した荷電モザイク膜を使用して色素を脱塩精製することを提案している。この方法によれば、低エネルギーコストで色素を脱塩精製することができるようになったが、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の脱塩については、これらのイオンの水和イオン半径が大きいこと等から、十分な脱塩には長時間を要し、その改善が必要とされている。
【0007】
従って、本発明の目的は、重合体微粒子から調製される荷電モザイク膜を使用して、簡単な装置で、低エネルギーコストで、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の水溶液又は水分散液を効率的に脱塩処理する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、以下の本発明で達成される。即ち、本発明は、カチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とからなるか、又はカチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とマトリックス成分とからなり、上記重合体成分は少なくとも一部が架橋した粒状重合体である荷電モザイク膜を脱塩膜として用い、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の水溶液又は水分散液を脱塩するに当たり、該物質の水溶液又は水分散液の酸濃度を一塩基酸の濃度が10 -4 〜10 -1 モル/リットルになるように調整し、又はアルカリ濃度を一酸塩基の濃度が10 -5 〜1モル/リットルになるように調整し、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の電離を大きくして脱塩することを特徴とする脱塩方法を提供する。
【0009】
本発明の方法で脱塩処理することによって、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質も効率よく脱塩除去でき、発色性、溶解性、着色剤としての長期保存性等の物性の高い脱塩染料や脱塩顔料が提供される。又、溶解性、分散性、薬剤としての相溶性に優れた脱塩界面活性剤、その他、種々の脱塩水溶性高分子が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳しく説明する。本発明が適用される色素としては、染料として従来公知のすべての染料が使用でき、例えば、直接染料系、酸性染料系、塩基性染料系、反応染料系、食品用染料系等の水溶性染料、アゾ染料系、建染染料系、分散染料系、油溶染料系等の水分散性染料、及び顔料としては、例えば、フタロシアニン系、不溶性アゾ系、縮合アゾ系、溶性アゾ系、キナクリドン系、ジオキサジン系、インジゴ−チオインジゴ系、ペリレン・ペリノン系、イソインドリノン系、アゾメチン系、アゾメチンアゾ系、アンスラキノン系、染付顔料系、酸化チタン系、酸化鉄系、複合酸化物顔料系、カーボンブラック系等の顔料が挙げられる。
【0011】
特に合成工程において中和工程や塩析工程等がある直接染料、酸性染料、反応染料等には、得られる染料の塩の含有量が高いため、本発明が好ましく適用される。かかる色素に含有される塩とは、合成工程において中和や塩析等によって生じる無機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナトリウム等、有機塩として、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸亜鉛等である。
【0012】
界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩系、アルキル硫酸エステル塩系のアニオン性界面活性剤、第4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤、アルキルベタイン等の両性界面活性剤、ソルビタン脂肪酸エステル系、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系等のノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、デンプン、カゼイン、ゼラチン、シルク、糖類が挙げられる。又、耐酸性又は耐アルカリ性を有する物質ならば上記例示の物質に特に限定されない。
【0013】
本発明においては、脱塩膜を介して原液(脱塩される物質の溶液)側と透析溶液側の塩の濃度差及び圧力差をつくり、更に、原液側の水溶液又は水分散液の酸濃度を一塩基酸の濃度が10-4〜10-1モル/リットルになるように調整し、又は、アルカリ濃度を一酸塩基の濃度が10-5〜1モル/リットルになるように調整して脱塩精製するので、物質原液に含まれる多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の濃度については特に限定されない。物質原液中の多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の濃度が高い場合ばかりでなく、これらの濃度が1重量%以下という低い場合でも優れた脱塩精製効果を発揮する。
【0014】
本発明で使用する一塩基酸としては、例えば、塩酸や硝酸等が挙げられる。これらの一塩基酸の濃度が10 -4 〜10 -1 モル/リットルになるようにした原液のpHは1〜4の範囲である。又、一酸塩基としては、苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等が挙げられる。これらの一酸塩基の濃度が10 -5 〜1モル/リットルになるようにした原液のpHは9〜13の範囲である。
【0015】
本発明の脱塩方法が、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の脱塩に効果を発揮する理由としては、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の場合、水中での電離は小さく膜透過速度は小さいが、一塩基酸又は一酸塩基を添加し、pHを偏らせることによって多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の電離が大きくなるため、及び多価金属イオン又は多価アニオンの対イオンが1価イオンになり、膜透過速度が大きいため多価金属イオン又は多価アニオンもこれに対応して透過促進されるものと考えられ、結果として多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の膜透過性が大きくなるものと思われる。
【0016】
本発明の方法において用いる荷電モザイク膜は今までに提案された膜であり、例えば、特開平5−84430号公報、特開平8−276122号公報、特開平10−087855号公報、特願平10−237708号明細書、特願平11−043722号明細書、特願平11−248406号明細書及び特願平11−357148号明細書に記載されている荷電モザイク膜は、いずれも本発明の方法において使用することができる。
【0017】
特に本発明で脱塩膜として使用する荷電モザイク膜は、カチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とからなるか、又はカチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とマトリックス成分とからなり、上記重合体成分は少なくとも一部が架橋した粒状重合体である組成を有すること、簡単に製膜可能であること、及び多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の濃度が数百ppm以下でも脱塩可能であるという特徴を有している。
【0018】
本発明の脱塩方法は、脱塩膜として以上に説明された荷電モザイク膜を特定の条件下で使用することが特徴であり、更に簡単な装置で低エネルギーコストで、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質を効率よく脱塩除去することが可能であり、装置の構造は特に限定されない。一例として図1に示す。
【0019】
容器1に前もって酸濃度を一塩基酸の濃度が10 -4 〜10 -1 モル/リットルになるように調整し、又はアルカリ濃度を一酸塩基の濃度が10 -5 〜1モル/リットルになるように調整された物質の水溶液又は水分散液を入れ、容器2に脱イオン水を入れ、この2個の容器の間に荷電モザイク膜を挟み、常圧下で撹拌すると、水溶性塩のみが脱イオン水の方に移行して容器1の塩濃度が減少して目的とする物質が脱塩される。更に、特開平08−276122号公報に使用されている耐圧性を有する荷電モザイク膜を使用することによって、加圧下に脱塩が可能であり、装置の構造は特に限定されない。
【0020】
【実施例】
次に合成例、参考例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中の「部」及び「%」は特に断りのない限り重量基準である。
合成例1(ポリマーA:カチオン性粒状重合体)
・4−ビニルピリジン 20.0部
・ジビニルベンゼン 2.0部
・2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 0.4部
・水 1,000部
【0021】
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間重合した。重合生成物を凍結乾燥して、内部が架橋した粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は走査型電子顕微鏡で測定したところ約350nmであった。
【0022】
合成例2(ポリマーB:カチオン性粒状重合体)
・クロロメチルスチレン 200.0部
・ジビニルベンゼン 10.0部
・過硫酸カリウム 4.0部
・チオ硫酸ナトリウム 4.0部
・ラウリル硫酸ナトリウム 40.0部
・水 1,000部
【0023】
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、50℃で12時間重合した。分離した粒状重合体を温水及びメチルアルコールで十分に洗浄し、粒状重合体表面の界面活性剤を取り除いた。続いて、粒状重合体をメチルエチルケトン中に分散させて分散液を調製し、これにトリエチルアミンを添加し、70℃で12時間撹拌して第四級アンモニウム塩の分散液を得た。該粒状重合体の平均粒子径は約150nmであった。
【0024】
合成例3(ポリマーC:アニオン性粒状重合体)
・スチレン 41.6部
・アクリロニトリル 7.1部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 8.1部
・ジビニルベンゼン 8.7部
・過硫酸カリウム 0.5部
・水 1,000部
【0025】
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間重合した。得られた重合体の平均粒子径は約180nmであった。上記粒状重合体を濾過により分離し、乾燥後粉砕して粒状重合体を得た。この粒状重合体100部を、650部の98%濃硫酸に徐々に添加し、50℃で24時間、次いで80℃で3時間撹拌した。その後、冷却し、反応混合液を大量の氷水に投入した。炭酸ナトリウムで中和した後、濾過して粒状重合体を分離し、十分水洗した。得られた粒状重合体は、赤外線吸収スペクトル及びイオンクロマトグラフィー等の分析によって、芳香環にほぼ1個のスルホン酸基が導入されていることが確認できた。この粒状重合体の平均粒子径は約240nmであった。
【0026】
合成例4(ポリマーD:アニオン性粒状重合体)
・スチレンスルホン酸ナトリウム 25.0部
・スチレン 10.0部
・ブチルアクリレート 5.0部
・アクリルアミド 2.8部
・ジビニルベンゼン 1.8部
・2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 1.0部
・水 1,000部
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、75℃で10時間重合した。得られた重合体をアセトン−水による再沈法で精製した。この粒状重合体の平均粒子径は約100nmであった。
【0027】
参考例1
ポリマーA3.0部をN,N−ジメチルホルムアミド12.0部に分散させた。この分散液とアクリロニトリル−ブタジエン共重合樹脂の水素添加物の20%N,N−ジメチルホルムアミド溶液50.0部とを1時間混合し、更に、この分散液とポリマーC7.0部とN,N−ジメチルホルムアミド28.0部とからなる分散液を混合し、脱泡処理して塗布液を調製した。
【0028】
上記塗布液をポリプロピレン樹脂コート離型紙上にナイフコーターで塗布し、更に、塗布面にポリプロピレン織布を密着させ、熱風乾燥した。更に、ヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時間放置後、水洗、風乾して荷電モザイク膜を得た。上記の方法で製膜された荷電モザイク膜は、織布も含め約210μmの膜厚であった。
【0029】
参考例2
ポリマーB3.9部をN−メチル−2−ピロリドン22.1部に分散させた。この分散液とポリスルホン樹脂の20%N−メチル−2−ピロリドン46.7部を1時間混合し、更に、この分散液とポリマーD5.5部とN−メチル−2−ピロリドン21.8部とからなる分散液を混合して塗布液を調製した。上記塗布液をポリプロピレン樹脂コート離型紙上にナイフコーターで塗布し、更に、塗布面上にポリプロピレン織布を密着させ、熱風乾燥し、荷電モザイク膜を得た。上記の方法で製膜された荷電モザイク膜は、織布も含め約300μmの膜厚であった。
【0030】
参考例3
ポリマーA3.6部をN−メチル−2−ピロリドン8.5部に分散させた。この分散液とポリスルホン樹脂の20%N−メチル−2−ピロリドン溶液60部とを1時間混合し、更にこの分散液とポリマーC8.4部とN−メチル−2−ピロリドン19.5部とからなる分散液を混合して塗布液を調製した。上記塗布液をポリプロピレン樹脂コート離型紙上にナイフコーターで塗布及び熱風乾燥した。更にヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時間放置後、水洗、風乾して荷電モザイク膜を得た。上記の方法で製膜された荷電モザイク膜は、約30μmの厚さで、且つ均一な厚みを有していた。
【0031】
実施例1
参考例1で得られた荷電モザイク膜を、図1の透析装置(膜面積12cm2)に設置して黒色の酸性染料の脱塩精製を行った。この染料の塩の含有量をイオンクロマトグラフィ法で測定したところ、塩化ナトリウム4.0%、硫酸ナトリウム4.0%であった。
容器1に36%塩酸0.6部を添加した5%の染料水溶液200ml(pH=2.0)を入れ、容器2に200mlの脱イオン水を入れた。ここで容器2の脱イオン水と別容器に入った1000mlの脱イオン水を循環ポンプで連結して10時間毎に透析水を脱イオン水に交換した。交換を2回行った。その結果、脱塩精製後の染料中の塩の含有量は塩化ナトリウム0.02%、硫酸ナトリウム0.1%であった。
【0032】
比較例1
実施例1における塩酸を添加しない以外は実施例1と同様にして脱塩精製した。その結果、脱塩精製後の染料中の塩の含有量は塩化ナトリウム0.03%、硫酸ナトリウム3.5%であった。上記結果を比較したところ、実施例1における硫酸ナトリウムの含有量が比較例1に比して約1/30となっており、一塩基酸である塩酸の添加の効果が非常に大きかった。
【0033】
実施例2
参考例2で得られた荷電モザイク膜を用いて赤色の不溶性アゾ顔料の脱塩を行った。容器1に36%塩酸0.3部を添加し、2時間超音波処理した5%の顔料分散液を入れ(pH=2.5)、その他は実施例1と同様にした。この顔料中の塩の含有量は塩化ナトリウム0.2%、硫酸ナトリウム0.2%であった。脱塩精製後の顔料中の塩の含有量は塩化ナトリウム50ppm、硫酸ナトリウム100ppmであった。
【0034】
実施例3
参考例3で得られた荷電モザイク膜を用いて青色の直接染料の脱塩精製を行った。容器1に36%塩酸0.6部添加し、2時間超音波処理した8%の染料水溶液(pH=2.0)を入れ、その他は実施例1と同様にした。この染料中の塩の含有量は塩化ナトリウム5.0%、硫酸ナトリウム5.0%であった。脱塩精製後の染料中の塩の含有量は塩化ナトリウム0.02%、硫酸ナトリウム0.1%であった。
【0035】
【発明の効果】
以上の如き本発明によれば、荷電モザイク膜を脱塩膜として使用し、特定の条件下で脱塩を行なうことにより、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の水溶液又は水分散液の脱塩を効率的に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法を図解的に説明する図。
Claims (2)
- カチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とからなるか、又はカチオン性重合体成分とアニオン性重合体成分とマトリックス成分とからなり、上記重合体成分は少なくとも一部が架橋した粒状重合体である荷電モザイク膜を脱塩膜として用い、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩を含有する物質の水溶液又は水分散液を脱塩するに当たり、該物質の水溶液又は水分散液の酸濃度を一塩基酸の濃度が10 -4 〜10 -1 モル/リットルになるように調整し、又はアルカリ濃度を一酸塩基の濃度が10 -5 〜1モル/リットルになるように調整し、多価金属イオン及び/又は多価アニオンからなる塩の電離を大きくして脱塩することを特徴とする脱塩方法。
- 塩を含有する物質が、水溶性染料、水分散性染料、顔料、界面活性剤又は水溶性高分子である請求項1に記載の脱塩方法。
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