JPH1123812A - 光学機能材料及びその製造方法 - Google Patents

光学機能材料及びその製造方法

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JPH1123812A
JPH1123812A JP9187234A JP18723497A JPH1123812A JP H1123812 A JPH1123812 A JP H1123812A JP 9187234 A JP9187234 A JP 9187234A JP 18723497 A JP18723497 A JP 18723497A JP H1123812 A JPH1123812 A JP H1123812A
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JP9187234A
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Yoshiaki Nezu
義昭 根津
Toshikazu Nishio
俊和 西尾
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平行光線を得る光学機能材料及びその効率的
製造方法提供することを課題とする。 【解決手段】透明樹脂フィルム層1と、無彩色接着剤層
3、又は金属蒸着層2及び無彩色接着剤層とからなる着
色層4とを垂直方向に交互に連続して形成する板状積層
体の水平方向の断面より入射した光を分散する光学機能
材料10にあって、透明フィルム1と無彩色接着剤層3
又は着色層4と巻取り、円板状に裁断し、更にその水平
方向の断面に表面保護層5を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスパネ
ル、照明などを平行光線により輝度を向上することを目
的とし、巻取り形状を含むバルク形状のものをスライス
して製造する光学機能材料に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、平行光線を得るコリメーターは、
レンズ又は凹面鏡を用いて平行光線を得る装置では、そ
の焦点に小さな光源をおいても近似的に平行なものが得
られてはいた。しかしなが分光器や光学機械調整用の無
限遠点光源を得るには、スリット又はピンホールを用い
て、その位置が焦点に一致するように調整して使用され
たり、巻取りを含むバルク形状のものをスライスし、更
に研磨仕上げをしたりして製造されていた。しかしなが
ら、スリット又はピンホールをガラス又はプラスチック
板に彫刻する方法は、凹凸部で屈折率の変化を得ること
ができず、印刷でスリットを変化させることは、サイズ
の変化には対応できるものの、印刷層の厚みが薄く光学
機能を精度のよく制御した平行線を得られないという問
題点があった。また、バルクをスライスしたものは工程
に時間がかかり、コリメーターの受光部及び出光部とな
るスライスした水平方向の断面にはむらが多く、任意の
凹凸形状を付与することができないという問題があっ
た。
【0003】また、従来の透明フィルムと着色フィルム
とを積層・プレスして、その水平方向の断面から光を入
力するコリメーターは、5μm以下のフィルムを積層す
ることが困難であり、最低10μm程度となり、透明層
と無彩色層との厚み比率100:1としたいとき、層の
一単位の厚みがが1010μmとなり、10層で約1c
m厚さの板状となり、また枚葉の積層であるため生産性
が劣り、しわなどの工程ロスが多いという欠点があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の平行光線の方向
を精度よく、入力光面や出力光面の形状を光学的有効な
任意に凹凸パターンや凹面や凸面に制御できるととも
に、厚みを薄くでき、かつ生産性がよいコリメーターに
使用する光制御用の光学機能材料とその製造方法の提供
とを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、透明樹脂フィルム層と無彩色接着剤層と
を垂直方向に交互に連続して形成した板状積層体の水平
方向の断面より入射した光を分散する光学機能材料であ
る。また、請求項2の発明は、透明樹脂フィルム層の片
面又は両面に金属蒸着層、及び該金属蒸着層の少なくと
も一つの面を完全に被覆した無彩色接着剤層とを垂直方
向に交互に設けて、連続形成された板状積層体が水平方
向の断面より入射した光を分散する光学機能材料であ
る。そして、上記無彩色接着剤層のバインダーが電離放
射線硬化型樹脂又は二液硬化型ウレタン樹脂である光学
機能材料である。そして、請求項4の発明は、上記板状
積層体の水平方向の断面の片面、若しくは両面に、更に
鏡面若しくは凹凸形状に賦型した樹脂からなる表面保護
層を設けた光学機能材料である。
【0006】請求項5の発明は、透明樹脂フィルム層に
無彩色接着剤層、又は金属蒸着層及び無彩色接着剤層を
設けて巻上げた積層体の無彩色接着剤層を硬化・接着
後、所望の厚みでフィルムが垂直方向になるように円板
状に裁断する光学機能材料の製造方法である。そして、
請求項6の発明は、透明樹脂フィルム層に無彩色接着剤
層、又は金属蒸着層及び無彩色接着剤層を設けて巻上
げ、無彩色接着剤層が硬化する前に、所望の巾でスリッ
トして円板状に巻上げた積層体を硬化・接着する光学機
能材料の製造方法である。また、請求項7の発明は、上
記板状積層体の水平方向の断面の片面若しくは両面に、
更に電離放射線硬化型樹脂又は二液硬化型ウレタン樹脂
を塗工し、鏡面乃至凹凸形状のフィルムを用いて上記樹
脂を賦型・硬化して表面保護層を形成する光学機能材料
の製造方法である。
【0007】
【発明の実施の形態】本願発明は、図1又は図2に示す
ように、「透明樹脂フィルム層1」と、「無彩色接着剤
層3」又は金属蒸着層2及び無彩色接着剤層3とからな
る「着色層4」とを垂直方向に交互に設けて、連続形成
された(円板あるいは多角形状の)板状積層体10が断
面からの入射光7を分散して透過光8を得る光学機能材
料10である。そして、上記無彩色接着剤層のバインダ
ーが電離放射線硬化型樹脂、又は二液硬化型ウレタン樹
脂からなる光学機能材料10である。また、図3に示す
ように、上記板状積層体10の水平方向の断面の片面若
しくは両面に、更に鏡面、又は凹凸形状に賦型した表面
保護層5A及び/又は5Bをもつ光学機能材料10であ
る。
【0008】本発明の光学機能材料10の製造方法は、
図4に示すように透明樹脂フィルム層1に無彩色接着剤
層3、又は金属蒸着層2及び無彩色接着剤層3からなる
着色層4を設けた、図4Aに示すとおりの巻上げた積層
体10Mの無彩色接着剤層を硬化・接着後、所望の位置
6で裁断して図4(C)に示す円板状の光学機能材料1
0を形成するものである。また、請求項6の発明は、透
明樹脂フィルム層1に無彩色接着剤層3、又は金属蒸着
層2及び無彩色接着剤層3を設けて巻上げ、無彩色接着
剤層3が硬化する前に、図5(A)に示す所望の位置6
でスリットして図5(B)に示す円板状に巻上げた積層
体を硬化・接着する光学機能材料10の製造方法であ
る。そして、請求項7の発明は、図3(A)、(B)及
び(C)に示すように、上記光学機能材料10の水平方
向の断面の片面若しくは両面に、更に電離放射線硬化型
樹脂、二液硬化型ウレタン、又は熱可塑性樹脂から選ば
れた樹脂層5を設け、更に賦型フィルム12(又は鏡面
用13、凹凸形状用14)を用いて樹脂を賦型・硬化し
た入光部若しくは出光部となる面に表面保護層5A若し
くは5Bを構成する光学機能材料10の製造方法であ
る。
【0009】本発明の透明樹脂フィルム層は、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリメタアクリル酸メチル又はそ
れを主とするアクリル系樹脂、ポリカーボネート、アセ
チルセルロース、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、
ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニルなどの延伸又は
未延伸フィルムである。そして、その厚みは、製膜がで
き、巻取りで無彩色接着剤層の塗工や積層加工ができる
程度の3〜300μmである。フィルムの厚みが3μm
未満であると加工がし難く、透過光の量が不足し、30
0μmを超えると積層などの加工が困難となる。好まし
くは、寸法安定性と、加工適性に優れた厚みが75〜2
50μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムである。また、無彩色接着剤層と安定して強固な接着
を得るために、フィルムの片面又は両面をコロナ放電処
理などの接着強化処理を行うこともできる。
【0010】本発明の金属蒸着層2は、金属の種類は特
に問うものではないが、透明樹脂フィルム層と接着して
遮光性をもつものがよい。例えば、汎用性が高い金属ア
ルミニウムが好ましく、その他、亜鉛、金、銀、銅など
が使用できる。金属蒸着層は100〜500Åの厚み
で、透明樹脂フィルムの両面又は片面に設ける。
【0011】本発明の無彩色接着剤層のコーティング
は、グラビアコーティング、ロールコーティング、バー
コーティングなど通常のコーティング方法を採用でき
る。そして、上記コーティングの厚みは、1〜30μm
である。1μm未満では、接着強度が不足し、積層体を
裁断したときにくずれることがある。また30μm以上
では、資源の浪費であり、光の透過面積を損なうことに
なる。
【0012】無彩色接着剤層は、無彩色色料である白色
(チタン白)〜グレイ〜黒色(カーボンブラック)を
0.5〜20重量%下記の電離放射線硬化型樹脂又は、
二液硬化型接着剤をバインダーとして適宜混合した無彩
色接着剤を、透明フィルム層に直接、又は金属蒸着層の
面に塗工形成する。そして、無彩色接着剤層が接する面
(透明樹脂フィルム層又は無彩色接着剤層31と32と
の面)で気泡が巻込まないように、巻上げた後、接着剤
層とフィルム又は接着剤層との接触面に残存する気泡が
脱気するまでの間、接着剤が固定(硬化)しない保持時
間をもつことが好ましい。接着剤層の面の脱気を容易に
するために、該接着剤層の表面を、無機顔料や有機微粒
子を用いてマット状に形成することが好ましく行われ
る。
【0013】コーティングされた接着剤層が硬化するま
でに適当な時間をもつ接着剤層として、ポリエステルポ
リオール、又はポリエーテルポリオールとポリイソシア
ネートとからなる二液硬化型のウレタン系樹脂や、電離
放射線硬化型樹脂による接着剤、あるいは、熱可塑性樹
脂を主成分とする感熱接着剤を用いて積層後加熱して接
着を完結するものなどがある。
【0014】電離放射線硬化型樹脂には、分子中に重合
性不飽和結合又はエポキシ基をもつ反応性のプレポリマ
ー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混合した組成
物がある。
【0015】電離放射線硬化型樹脂のプレポリマー、オ
リゴマーには、ウレタンアクリレート、ポリエステルア
クリレート、エポキシアクリレート、シロキサン不飽和
ジカルボン酸と多価アルコールとの縮合物である不飽和
ポリエステルなどがある。
【0016】アルキルアクリレートやアルキルメタアク
リレートが好ましく使用される。(以下本明細書におい
ては、アクリレート及び/又はメタアクリレートは(メ
タ)アクリレートと記載する。)例えば、ポリエステル
(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレ
ート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メ
タ)アクリレートなどがある。
【0017】単量体は、スチレン、αーメチルスチレン
などのビニルベンゼンモノマーや、メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2エチルヘキシル(メタ)アクリレ
ート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシ
エチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリ
レートなどがある。
【0018】N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート
などの不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのエステ
ルがある。
【0019】(メタ)アクリルアミドの不飽和カルボン
酸アミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,ア
クリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レートなどの不飽和カルボン酸とグリコールとのエステ
ルがある。
【0020】ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの多
官能性化合物がある。トリメチロールプロパントリチオ
グリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピ
レート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコレート
などの分子中に2ケ以上のチオール基をもつポリチオー
ル化合物がある。
【0021】以上の化合物を必要に応じて、1種若しく
は2種以上を混合して用いるが、樹脂組成物に通常の加
工適性を与えるために、前記プレポリマー又はオリゴマ
ーを5重量%以上、前記単量体及び/又はポリチオール
を95重量%以下とすることが好ましい。
【0022】電離放射線硬化型樹脂を紫外線で硬化する
ときは、電離放射線硬化型樹脂組成物に光重合開始剤を
加える。光重合開始剤には、アセトフェノン類、ベンゾ
フェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、アルド
オキシム、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チ
オキサントン及び/又は光増感剤であるn−ブチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィンな
どを混合して使用できる。
【0023】本発明に用いられる電離放射線硬化型樹脂
は、100KeVから106 KeVエネルギーの電子線
によりフリーラジカルを発生する光重合性モノマーある
いはオリゴマーである。
【0024】二液硬化型ウレタン樹脂は、ポリイソシア
ネートにより硬化されるポリエーテル、ポリエステル、
ハイドロカーボン系のポリオール若しくは水分で反応す
るイソシアネート基をもつウレタンなどがある。
【0025】ポリエーテル、ポリエステル系又はハイド
ロカーボン系ポリオールなどに使用される硬化剤である
ポリイソシアネートは、2価以上の脂肪族又は芳香族イ
ソシアネートが使用される。例えば、トリレンジイソシ
アネート、2.4トリレンジイソシアネート二量体、
4,4′,4′′トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート・トリメチロールプロパ
ンのアダクト体、1ークロロフェニルー2,4ージイソ
シアネート、トリス(4ーフェニルイソシアネート)チ
オホスフェートジフェニルメタンジイソシアネート、ポ
リメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、メチレ
ン・ビス(p−フェニレンジイソシアネート、トリレン
イソシアネート、エチルベンゼンー2,4ジイソシアネ
ート、及び1,5ーナフタレンジイソシアネートなどの
芳香族イソシアネートがある。また、ヘキサメチレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート・ヘ
キサントリオールの付加体、リジンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、キシレンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートチオジプ
ロピルジイソシアネート、及び水添キシレンジイソシア
ネートなどがある。
【0026】ポリエーテル系ポリオールは、多価アルコ
ール、ポリアミンなどにプロピレンオキシドを開環重合
したものや、プロピレンオキシドとエチレンオキシドと
を開環重合して作成されるポリオキシプロピレンポリオ
ール(PPG)、上記PPG中でアクリロニトリルやス
チレンを重合した反応混合物、テトラヒドロフランをカ
チオン開環重合したポリオキシテトラメチレングリコー
ル(PTMG)などがある。
【0027】ポリエステル系ポリオールは、アジピン酸
とグリコール(エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ブチレングリコール、ポリブチレングリコール)
やトリオール(グリセリン、トリメチロールプロパンな
ど)との縮合生成物であるポリアジペートポリオール、
εーカプロの開環重合物であるポリカプロラクトンジオ
ール及びエチレンカーボンネート、ジエチルカーボネー
トとグリコール類(ヘキサメチレングリコールなど)と
の反応によって得られるポリカーボネートポリオールな
どがる。ハイドロカーボン系ポリオールは、ブタジエン
のホモポリマーやアクリロニトリル、スチレンなどとの
末端基にヒドロキシル基をもつポリブタジエンポリオー
ル、アクリル酸エステルとヒドロキシメチルメタアクリ
レートとの共重合体であるポリアクリレートポリオール
などがある。また、上記アジピン酸の一部又は全てを他
の有機酸で置換することができる。例えば、安息香酸、
p−t−ブチルベンゾィックアシッド、無水フタル酸、
イソフタル酸、テレフタル酸、無水コハク酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボ
ン酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水フ
タル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水
トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸
無水物、無水ピロメリット酸、ジメチロールプロピオン
酸、あるいはεーカプロラクトンなどから1種あるいは
2種以上を選択することができる。
【0028】感熱接着剤となるものには、線状ポリエス
テル、ポリウレタン、塩化ビニル・酢酸ビニル系共重合
体、ポリビニルブチラール、ダイマー酸とエチレングリ
コールとからなるポリアミドなどがある。
【0029】透明接着剤層の硬化は、電子線硬化型樹脂
の場合は、脱気を確認したのち100KeVから106
KeVエネルギーの照射で行う。また、二液硬化型接着
剤の場合は、20〜30℃(12〜24時間保持)から
60℃に昇温し、脱気と硬化を行う。急激の昇温は気泡
を巻込んだまま硬化・固定することがあり好ましくな
い。また、20℃以下に冷却されたときは硬化を完結し
ないことがある。また、感熱接着剤を用いるときは、該
接着剤どうしを接触して80℃以上の温度で加熱圧着し
て溶着を行なう。
【0030】水平方向の断面に設ける樹脂層5→表面保
護層5A、5Bは、熱可塑性樹脂や、二液反応硬化型樹
脂、電離放射線硬化型樹脂から適宜選択することができ
る。例えば、ウレタン系、ポリエステル系、アクリル
系、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビニル共重合体
ケン化物、ポリメチルペンテン、ブチラール系、ビニル
系樹脂などがある。また、電離放射線硬化型樹脂は、分
子中に重合性不飽和結合又はエポキシ基をもつ反応性の
プレポリマー、オリゴマー、及び/又は単量体を適宜混
合した組成物を使用できる。ポリエステル・ポリオール
やポリエーテル・ポリオール、エポキシ樹脂とポリマー
イソシアネートを使用できる。また、熱可塑性樹脂を用
いたときは、その表面に上記反応硬化型樹脂を塗工など
で設けて、耐擦傷性を向上することが好ましい。
【0031】水平方向の断面に設ける表面保護層5Aの
厚みは1〜100μmであり、1μm以下では鏡面性が
得難く、100μm以上では保護層にヒビが入ることが
ある。そして裏面に凹凸形状で設ける表面保護層5B
は、10〜500μmで光学性能を発現できる効果を奏
する。
【0032】また請求項6の発明による裁断は、図4に
示すように巻上げた積層体10Mの無彩色接着剤層3が
硬化した後、所定の巾である裁断位置6でダイヤモンド
カッターで輪切りする。請求項7の発明による裁断は、
巻上げた積層体10Mの着色層4の無彩色接着剤層3が
未硬化の状態で、スリッターを用いて、図5(A)に示
す裁断位置6でスリットして図5(B)に示す板状積層
体10を巻上げる。そして、該板状積層体10を加熱又
は電離放射線照射処理を行い無彩色接着剤層3を硬化
し、図1に示す円板形状の光制御シート10を得ること
ができる。
【0033】また、請求項7の発明は、積層体を輪切
り、又はスリッターで裁断して巻上げて接着剤層を硬化
した板状積層体の、裁断面に、図3の断面図に示すよう
に上記の接着剤層に使用したものと同種あるいは、硬度
のある耐擦傷性にすぐれた二液硬化型ウレタン樹脂、エ
ポキシ樹脂、不飽和ポリエステル又は電離放射線硬化型
樹脂などの反応型樹脂、又は熱可塑性樹脂による樹脂層
5を1〜100μm塗工し、所望の形状に応じた型フィ
ルム12を(13又は14)積層して、加熱又は電離放
射線を照射して樹脂層を硬化・賦型して表面保護層5
A、5Bを形成するものである。
【0034】以下、実施例に基づいて本発明を更に詳細
に説明する。
【実施例】
(実施例 1)厚み200μmの二軸延伸ポリエステル
フィルム(透明樹脂フィルム層1:屈折率:1.58)
の一方の面に、カーボンブラックを1.0%混入した、
二液硬化型ウレタン系接着剤(E295 大日精化工業
(株)製)を全面に20μmの厚みで塗工し、60℃で
100時間エージングを行った。次いで、接着剤層が硬
化した巻取りを、図4に示す裁断位置6で輪切り状に裁
断し、図1及び図4に示す直径10cm、厚みdが3m
mの円板状の積層体(光学機能性材料10)を得た。こ
の円板状積層体の水平方向の断面を観察すると、図4
(B)に示すようにポリエステルフィルムの厚みcが2
00μm、無彩色接着剤層の厚みaが2μmが交互に、
透明樹脂フィルム層200μm、無彩色接着剤層2μm
・・・・の順に配列されるものであった。そして、図1
(C)に示す正面からの入射光7のみを透過して透過光
8を得る視野選択性がある光学機能材料構成できた。
【0035】(実施例2)厚み200μmの二軸延伸ポ
リエステルフィルム(透明樹脂フィルム層1:屈折率:
1.58)の両面に厚み400nmのアルミニウム蒸着
層2を設け、カーボンブラックを1.5%混入したDI
CBEAM QA300(電離放射線硬化型接着剤 大
日本インキ化学工業(株)製)をグラビアコーティング
で全面に厚み4μmで塗工し、無彩色接着剤層3を設
け、図5に示す着色層4を形成した巻取りを作成した。
次いで、図5に示す裁断位置6でスリッターを用いて所
定の巾で裁断して、直径10cm、厚み4mmの図5
(B)に示す渦巻き形状の円板状板状積層体10を得
た。更に上下の断面から加速電圧300KVの電子線を
照射して無彩色接着剤層3を硬化した。この円板状積層
体を水平方向の断面方向から観察すると、図5(C)に
示すように、透明樹脂フィルム層aが200μm、アル
ミニウム蒸着bが400Å、無彩色接着剤層cが4μ
m、透明樹脂フィルム層200μm・・・・・・・順に
配列されたコリメートレンズ形状をしたものであった。
そして、この板状積層体は、視野選択性があり、正面方
向の光線透過光量は、300番のサンドブラスト処理を
施した厚み4mmのアクリル板と輝度計で測定して比較
して約30%の向上が見られた。
【0036】(実施例 3)実施例1で作成した、光学
機能性材料10の円板の水平方向の断面に紫外線硬化型
の塗料XD−808(樹脂層5:大日精化工業(株)製
商品名)を厚み20μmで設け、図3に示すように厚
み30μmの二軸延伸ポリエステルフィルム13を賦型
フィルムAし、紫外線を照射してXD−808を硬化
後、賦型フィルム13を剥離して表面保護層5Aを構成
した光学機能材料10を構成した。表面保護層5Aを設
けることにより、光学機能性材料10の円板の水平方向
の断面の裁断傷に起因する光線の透過阻害が改善され、
正面方向の光線透過光量は輝度計で測定して約30%の
向上が得られた。
【0037】(実施例 4)実施例3で作成した、光学
機能材料10の表面保護層5Aを設けていない円板状積
層体10の他の水平方向の断面に紫外線硬化型の塗料X
D−808(樹脂層5:大日精化工業(株)製 商品
名)を厚み20μmで設け、図3(C)に示すように厚
み30μmのマット二軸延伸ポリエステルフィルムを賦
型フィルム14を用いて、紫外線を照射してXD−80
8を硬化後、賦型フィルム14を剥離して凹凸形状をも
つ表面保護層5Bを構成した図3(C)に示す光学機能
材料10を構成した。表面保護層5Aと5Bとを設ける
ことにより、光学機能性材料10の円板の断面の裁断傷
に起因する光線の透過阻害が改善され、正面方向の光線
透過光量は輝度計で測定して約30%の向上が得られ
た。
【0038】
【発明の効果】透明樹脂フィルムとは、異なる厚みと、
屈折率とをもった無彩色樹脂を透明接着剤層として平行
線状のパターンを設けて巻上げて、輪切り状にして得た
円板状積層体は、水平方向の断面からみてコリメートレ
ンズ状の凹凸形状を表面にもち、屈折率の異なる樹脂と
の組合せの効果で視野選択性をもち、かつ全光線透過率
に優れた光制御シートを得る効果を奏する。また、その
水平方向の断面に表面保護層を形成することにより裁断
面のむらに起因する光線の透過阻害を改善する効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)本発明の光学機能材料の水平方向の断面
を示す概略斜視図である。 (B)光学機能材料の層構成を示す断面概略図である。 (C)光学機能材料から平行光線を透過する概念を示す
断面図である。
【図2】(A)本発明の他の構成の光学機能材料の水平
方向の断面を示す概略斜視図である。 (B)光学機能材料から平行光線を透過する概念を示す
断面図である。
【図3】(A)表面保護層を設けない光学機能材料の断
面図である。 (B)一方の側に表面保護層を設けた光学機能材料の断
面図である。 (C)両面に表面保護層を設けた光学機能材料の断面図
である。
【図4】(A)無彩色接着剤層を硬化した巻取りの裁断
位置を示す図である。 (B)裁断した光学機能材料の断面の寸法関係を示す図
である。 (C)裁断した光学機能材料の平面示す概略図である。
【図5】(A)無彩色接着剤層の硬化前の裁断位置を示
す概念の図である。 (B)裁断して巻上げた板状積層体の概念を示す斜視図
である。 (C)裁断した他の構成の光学機能材料の断面の寸法関
係を示す図である。
【符号の説明】
1 透明樹脂フィルム層 2 金属蒸着層 3 無彩色接着剤層 4 着色層 5 樹脂層 5A、5B 表面保護層 6 裁断位置 7 入射光 8 透過光 10 光制御板状積層体 10M 巻上げた積層体 12、13、14 賦型フィルム a 透明樹脂フィルムの厚み b 金属蒸着層の厚み c 無彩色接着剤層の厚み d 光学機能材料の厚み

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明樹脂フィルム層と無彩色接着剤層と
    を垂直方向に連続して交互に形成した板状積層体の水平
    方向の断面より入射した光を分散することを特徴とする
    光学機能材料。
  2. 【請求項2】 透明樹脂フィルム層の片面又は両面に金
    属蒸着層、及び該金属蒸着層の少なくとも一つの面を完
    全に被覆した無彩色接着剤層とを垂直方向に連続して交
    互に形成した板状積層体の水平方向の断面より入射した
    光を分散することを特徴とする光学機能材料。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至2に記載の無彩色接着剤層
    のバインダーが電離放射線硬化型樹脂又は二液硬化型ウ
    レタン樹脂であることを特徴とする光学機能材料。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3に記載の板状積層体の水
    平方向断面の片面若しくは両面に、更に鏡面若しくは凹
    凸形状に賦型した樹脂からなる表面保護層をもつことを
    特徴とする光学機能材料。
  5. 【請求項5】 透明樹脂フィルム層に無彩色接着剤層、
    又は金属蒸着層及び無彩色接着剤層を設けて巻上げた積
    層体の無彩色接着剤層を硬化・接着後、所望の厚みで円
    板状に裁断することを特徴とする光学機能材料の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 透明樹脂フィルム層に無彩色接着剤層、
    又は金属蒸着層及び無彩色接着剤層を設けて巻上げ、無
    彩色接着剤層が硬化する前に、所望の巾でスリットして
    円板状に巻上げた積層体を硬化・接着することをするこ
    とを特徴とする光学機能材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5乃至6に記載の板状積層体の水
    平方向の断面の片面若しくは両面に、更に電離放射線硬
    化型樹脂又は二液硬化型ウレタン樹脂を塗工し、鏡面乃
    至凹凸形状のフィルムを用いて断面に表面保護層を賦型
    形成することを特徴とする光学機能材料の製造方法。
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