JPH11227596A - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置

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Publication number
JPH11227596A
JPH11227596A JP10048722A JP4872298A JPH11227596A JP H11227596 A JPH11227596 A JP H11227596A JP 10048722 A JP10048722 A JP 10048722A JP 4872298 A JP4872298 A JP 4872298A JP H11227596 A JPH11227596 A JP H11227596A
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JP
Japan
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shell
annular
bellows
valve body
fitted
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP10048722A
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English (en)
Inventor
Morihiko Shimamura
盛彦 島村
Yoshiyuki Hiratsuka
良之 平塚
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Jidosha Kiki Co Ltd
Original Assignee
Jidosha Kiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 フロントシェル2には開口部2Cを形成
してあり、この開口部2Cに環状部材34を嵌合するよ
うにしている。これにより、マスタシリンダ35とブレ
ーキ倍力装置1との連結時に、リターンスプリング33
をフロントシェル2に挿入することができる。すなわ
ち、リターンスプリング33、環状部材34を除いた構
成を組み付けた状態において、開口部2Cを介してリタ
ーンスプリング33をベローズ室C内に挿入する。次
に、環状部材34を開口部2Cに嵌合し、環状部材34
でリターンスプリング33の端部33aを支持する。こ
の後、マスタシリンダ35のハウジング36を環状部材
34に嵌合して、ハウジング36とフロントシェル2を
連結する。 【効果】 従来に比較してブレーキ倍力装置1の組付け
性が良好になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブレーキ倍力装置に関
し、より詳しくは、シェルの定圧室内にベローズを備え
て、所要時に自動ブレーキとして機能するブレーキ倍力
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動ブレーキとしての機能を備え
たブレーキ倍力装置として、次のような構成を備えたも
のは知られている。すなわち、シェル内に移動可能に設
けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワー
ピストンと、パワーピストンの前後に形成した定圧室お
よび変圧室と、上記定圧室内に配設されて、フロント側
の端部をシェルのフロント側の箇所に連結されるととも
にリヤ側の端部をバルブボディに連結されたベローズ
と、上記ベローズの内方側に配設されて、上記バルブボ
ディを非作動位置に位置させるリターンスプリングと、
シェルのフロント側の壁面の軸部に形成した開口部と、
シェルのフロント側の箇所に形成されて、上記ベローズ
の内部空間に負圧あるいは大気が導入されるのを許容す
る導入口とを備えたものは知られている(例えば、特開
平5−24533号公報、特開平9−226562号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のブレ
ーキ倍力装置は、定圧室内にベローズとリターンスプリ
ングを配設する必要があるために、定圧室内の構成が複
雑になっていた。そのため、ブレーキ倍力装置の構成部
品を組み付けつける際には、先にシェルの定圧室内に配
置したリターンスプリングの弾撥力に抗しながらベロー
ズのフロント側およびリヤ側の端部をシェルの内壁およ
びバルブボディにそれぞれ連結する必要があった。した
がって、従来のブレーキ倍力装置は、組付け性が悪いと
いう欠点が指摘されていたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明は、上述したブレーキ倍力装置において、上記開
口部に対してフロント側から着脱自在に嵌合され、かつ
上記リターンスプリングのフロント側の端部を支持する
環状部材を設け、また、上記環状部材と開口部との間の
気密を保持する環状シール部材を設け、上記リターンス
プリングのフロント側の端部を上記環状部材で支持する
ように構成し、さらに、上記シェルのフロント側の壁面
にマスタシリンダを連結した際に、マスタシリンダのハ
ウジングと上記シェルのフロント側の壁面とによって上
記環状部材を挟持するように構成したものである。
【0005】
【作用】このような構成によれば、ブレーキ倍力装置を
組み付ける際には、リターンスプリングや環状部材以外
の構成部材をシェル内に収納して組み付けた後から、シ
ェルのフロント側の開口部を介してリターンスプリング
をシェル内に挿入することができる。そして、その後か
ら、環状部材を開口部に嵌合し、かつリターンスプリン
グのフロント側の端部と当接させる。この状態におい
て、マスタシリンダのハウジングとブレーキ倍力装置の
シェルとを連結することにより、上記環状部材が挟持さ
れ、それによって、リターンスプリングのフロント側の
端部が支持される。このように、他の構成部材をシェル
内に収納した後から最後にリターンスプリングをシェル
内に組み付けることができる。また、それによってマス
タシリンダとブレーキ倍力装置の組付けも終了する。し
たがって、従来に比較してブレーキ倍力装置の組付け性
を良好にすることができる。
【0006】
【実施例】以下、図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、ブレーキ倍力装置1は、フロントシ
ェル2とリヤシェル3とによって構成した密封容器とし
てのシェル4を備えており、このシェル4内に筒状のバ
ルブボディ5を摺動自在に設けている。バルブボディ5
のフロント側の外周部にパワーピストン6を連結してい
る。パワーピストン6の背面にはダイアフラム7を張設
してあり、このダイアフラム7の前後に定圧室Aと変圧
室Bを区画形成している。定圧室A内にはベローズ8を
配設してあり、このベローズ8のフロント側の端部8a
はフロントシェル2の壁面に連結してあり、他方、ベロ
ーズ8のリヤ側の端部8bは、後述するアダプタ11を
介してバルブボディ5の外周部に連結している。このベ
ローズ8によって上記定圧室A内をベローズ8の内部空
間となるベローズ室Cとその外方側の空間とに区画して
いる。このベローズ室Cは、フロントシェル2に設けた
導入口2Aとそれに接続した導管12を介して負圧源と
連通している。また、ベローズ室Cの外方側となる定圧
室A内は、フロントシェル2に設けた別の導入口2Bと
それに接続した導管13を介して上記負圧源と常時連通
している。導管12の途中には図示しない制御装置によ
って作動される電磁切換弁14を設けている。図1に示
した電磁切換弁14の非作動状態では、導管12を介し
てベローズ室Cと負圧源が連通しているので、ベローズ
室Cを含めた定圧室Aの全域に負圧が導入されるように
なっている。
【0007】バルブボディ5内には定圧室Aと変圧室B
との連通状態を切り換える従来公知の弁機構15を設け
ている。この弁機構15は、バルブボディ5に形成した
環状の第1弁座16と、この環状の第1弁座16よりも
内側で上記バルブボディ5に摺動自在に設けた弁プラン
ジャ17と、弁プランジャ17に形成した環状の第2弁
座18と、さらに両弁座16、18にばね19によって
着座される弁体21とを備えている。上記弁プランジャ
17にはキー部材20を係合させてあり、これによっ
て、弁プランジャ17がバルブボディ5から脱落するの
を防止している。上記第1弁座16とそれに接離する弁
体21の環状シート部とによって真空弁22を構成して
あり、また、第2弁座18とそれに接離する弁体21の
環状シート部とによって大気弁23を構成している。上
記真空弁22よりも外周側の空間は、バルブボディ5に
形成した定圧通路24を介して上記ベローズ室Cに連通
している。次に、真空弁22よりも内周側で、かつ大気
弁23よりも外周側の空間は、バルブボディ5に形成し
た半径方向の変圧通路25を介して変圧室Bに連通して
いる。さらに、大気弁23よりも内周側の空間は、バル
ブボディ5のリヤ側の内周面によって構成した大気通路
26を介して大気に連通させている。弁プランジャ17
の右端部は、図示しないブレーキペダルに連動させた入
力軸27に連結してあり、弁プランジャ17の左端部
は、リアクションディスク28に対向させている。この
リアクションディスク28は、出力軸31の基部に形成
した凹部31a内に収納している。
【0008】出力軸31に形成した凹部31aは、バル
ブボディ5のフロント側の内周部に形成した環状突起5
aに摺動自在に嵌装している。出力軸31におけるフロ
ント側の小径部には円板状のリテーナ32を嵌装してあ
り、かつ、このリテーナ32をバルブボディ5の段部端
面に当接させている。ベローズ室C内には、上記出力軸
31を囲繞してリターンスプリング33を配置してあ
り、このリターンスプリング33のリヤ側の端部をリテ
ーナ32に当接させて、リテーナ32を上記バルブボデ
ィ5の段部端面に圧接させている。これにより、凹部3
1aを形成した出力軸31の基部が、環状突起5aから
脱落するのを防止している。フロントシェル2の軸部に
穿設した開口部2Cには、後述する環状部材34を嵌合
してあり、この環状部材34にリターンスプリング33
のフロント側の端部33aを当接させている。このリタ
ーンスプリング33の弾撥力によってバルブボディ5等
を図示非作動位置に位置させている。環状部材34に
は、マスターシリンダ35のハウジング36を嵌合させ
てあり、マスターシリンダ35のピストン35Aは、環
状部材34を貫通させてからベローズ室C内に挿入して
出力軸31と係合させている。
【0009】しかして、本実施例は、ベローズ8のフロ
ント側の端部8aおよびリヤ側の端部8bの連結構造等
を改良するとともに、フフロントシェル2の開口部2C
からリターンスプリング33をシェル4内に挿入出来る
ように構成することで、ブレーキ倍力装置1の組付け性
を向上させたものである。すなわち、ベローズ8のフロ
ント側の端部8aおよびリヤ側の端部8bは、ともに肉
厚にしてあり、フロント側の端部8aの外径はリヤ側の
端部8bよりも大きく設定している。そして、フロント
側の端部8aは、半径方向外方に向けてあり、他方、リ
ヤ側の端部8bは半径方向内方に向けている。本実施例
のフロントシェル2は、概略カップ状に形成したアルミ
ニウムの切削品からなり、壁面の軸部には上記開口部2
cとなる段付の貫通孔を形成するとともに、内壁には開
口部2cを囲繞して環状突起2Dを形成している。この
環状突起2Dよりも半径方向外方側となる壁面に上記導
入口2Bを形成してあり、他方、環状突起2Dよりも半
径方向内方側となる壁面に導入口2Aを形成している。
さらに、フロントシェル2における円筒部のリヤ側の内
周面には、順次リヤ側が拡径する2つの段部2E,2F
を形成してあり、後に詳述するように、これらの段部2
E,2Fの位置にリヤシェル3の外周縁およびダイアフ
ラム7の外周ビード部7aを連結するようにしている。
上記環状突起2Dの隣接外方となる内壁に、ベローズ8
のフロント側の端部8aを当接させ、その状態のベロー
ズ8のフロント側の端部8aに、段付環状の連結部材3
7を圧接させてあり、その連結部材37を円周方向複数
箇所のねじ38によってフロントシェル2の壁面に連結
している。これによって、ベローズ8のフロント側の端
部8aは、フロントシェル2の内壁と連結部材37とに
よって強く挟持されており、したがって、ベローズ8の
フロント側の端部8aとフロントシェル2の内壁との間
の気密が保持されている。
【0010】他方、ベローズ8のリヤ側の端部8bは、
環状のアダプタ11に連結し、その状態のアダプタ11
をバルブボディ5の外周部に連結するようにしている。
アダプタ11のリヤ側の外周部は、リヤ側が縮径するテ
ーパ状にしてあり、フロント側の外周面と上記テーパ状
の外周部との境界となる段部端面に、環状溝11aを形
成している。ベローズ8のリヤ側の端部8bをフロント
側からアダプタ11の外周部に嵌装した後、上記環状溝
11aに嵌合している。そして、さらに、リテーナ41
をフロント側からアダプタ11の外周部に係止し、かつ
ベローズ8のリヤ側の端部8bに圧接させている。これ
によって、ベローズ8のリヤ側の端部8bをアダプタ1
1に連結してあり、かつそれら両部材間の気密を保持し
ている。アダプタ11におけるリヤ側の内周部は小径と
してあり、その小径部の内方側の端面をストッパ部11
bとしている。一方、バルブボディ5のフロント側端部
には、フランジ部5bを形成してあり、また、フランジ
部5bのリヤ側の隣接リヤ側の位置には順次リヤ側が縮
径される段部を形成している。フランジ部5bの外径
は、上記アダプタ11におけるストッパ部11bよりも
フロント側の内径と同じか僅かに小さな寸法に設定して
いる。また、皿状としたパワーピストン6は、その内周
部をフロント側に伸ばして筒状部6aとしてあり、さら
にこの筒状部6aの近接外方位置には、フロント側に傾
斜させたテーパ部6bを形成している。そして、ベロー
ズ8のリヤ側の端部8bを連結したアダプタ11に、バ
ルブボディ5の外周部をフロント側から貫通させ、さら
にバルブボディ5のフランジ部5bの外周部にアダプタ
11のフロント側の内周部を嵌装させ、かつフランジ部
5bのリヤ側の端面にアダプタ11のストッパ部11b
を当接させている。さらに、この状態のアダプタ11に
おけるリヤ側の内周面とその内方側のバルブボディ5の
外周部との間の環状の空間にリヤ側からパワーピストン
6の筒状部6aを嵌合すると同時に、テーパ部6bをア
ダプタ11のテーパ状の外周面に係合させている。次
に、パワーピストン6における筒状部6aとその内方側
のバルブボディ5の外周部との間の環状の空間内にダイ
アフラム7の内周ビード部7bを嵌合してあり、そのリ
ヤ側となるバルブボディ5の外周部に環状のリテーナ4
2を係止し、かつ内周ビード部7bに圧接させている。
これによって、アダプタ11をバルブボディ5に連結
し、したがって、アダプタ11を介してベローズ8のリ
ヤ側の端部8bをバルブボディ5に連結している。ま
た、同時に、パワーピストン6の筒状部6aおよびダイ
アフラム7の内周ビード部7bをバルブボディ5に連結
してあり、ダイアフラム7の内周ビード部7bとバルブ
ボディ5の外周部との間の気密を保持している。なお、
アダプタ11のフロント側の内周部には、ゴム製の環状
シール部材43を装着してあり、これによって、アダプ
タ11の内周面とバルブボディ5のフランジ部5bの外
周面との間の気密を保持している。
【0011】次に、フロントシェル2とリヤシェル3と
の連結部について説明する。上述したように、フロント
シェル2の筒状部におけるリヤ側の内周部は、リヤ側を
順次拡径させることにより、2か所の段部2E,2Fを
形成している。そして、リヤ側の段部2Fの隣接リヤ側
となる内周面には、後述するリテーナ44の厚さに合わ
せた環状溝2Gを形成している。他方、リヤシェル3
は、プレス成型によって全体を皿状に形成してあり、そ
の外周縁3aの隣接内方位置に、折返して重合させた筒
状部3bを備えている。フロントシェル2とリヤシェル
3との連結の際には、先ず、フロントシェル2における
段部2Eの隣接リヤ側の内周面にダイアフラム7の外周
ビード部7aを嵌合し、かつ段部2Eの端面に当接させ
る。その後、リヤシェル3をフロントシェル2内にリヤ
側から嵌合して、その外周縁3aを段部2Fの端面に当
接させると同時に、筒状部3bの外周面をダイアフラム
7の外周ビード部7aの内周面に嵌合させて密着させ
る。そして、この状態において、段部2Fの隣接リヤ側
の環状溝2Gにリテーナ44を係合させるとともに、該
リテーナ44と段部2Fの端面とによってリヤシェル3
の外周縁3aを挟持している。このようにして、フロン
トシェル2とリヤシェル3とを連結してあり、また、ダ
イアフラム7の外周ビード部7aを段部2Eの位置に連
結している。ダイアフラム7の外周ビード部7aは、段
部2Eの端面およびその隣接リヤ側の内周面に密着して
おり、かつ、リヤシェル3の筒状部3bの外周面にも密
着しているので、ダイアフラム7の外周ビード部7aに
よってフロントシェル2とリヤシェル3との間の気密が
保持されている。
【0012】次に、図2ないし図3に示すように、本実
施例のリテーナ44は、環状ではあるけれども円周方向
に連続していないものを用いており、自然状態では円周
方向の両端部44a,44bはわずかに離隔している。
また、一方の端部44bの外方側となる面には、ナット
部材45を固定してあり、このナット部材45に図面上
下方側からねじ46を螺合させている。他方の端部44
aの外方側となる面には、ナット部材45と対向させて
支持部材47を固定している。支持部材47におけるナ
ット部材45と対向する端面には、ねじ46の先端が係
合する凹部を形成している。そして、自然状態における
リテーナ44は、両端部44a,44bが僅かに離隔
し、また、ねじ46の先端部は支持部材47から離隔し
ている。この自然状態におけるリテーナ44の外径は、
段部2Fの隣接リヤ側の内周面の内径より僅かに小さく
設定している。この自然状態のリテーナ44を、段部2
Fの隣接リヤ側の内周面に嵌合した後、リヤシェル3の
外周縁3aに当接させて、環状溝2Gの内方側に位置さ
せる。この状態において、ドライバでねじ46を回し
て、その先端部をナット部材45から突出させて支持部
材47の凹部に当接させる。この後、さらにねじ46を
回すことにより、リテーナ44が拡径されて上記環状溝
2Gに係合するようになっている。なお、何らかの理由
によって、フロントシェル2とリヤシェル3とを分解す
る必要が生じた場合には、ねじ46を逆転させてリテー
ナ44を縮径させ、それによって環状溝2Gからリテー
ナ44を離脱させ、その後、フロントシェル2とリヤシ
ェル3とを離隔する方向に引っ張れば、容易に分解する
ことができる。また、その分解後においては、上述した
作業手順でフロントシェル2とリヤシェル3とを嵌合さ
せてから、リテーナ44を環状溝2Gに係合させれば、
フロントシェル2とリヤシェル3とを再度連結すること
ができる。
【0013】次に、環状部材34およびフロントシェル
2の開口部2Cについて説明する。図1に示すように、
環状部材34は、円筒状の本体部34Aと、そのフロン
ト側端部に形成したフランジ部34Bと、本体部34A
のリヤ側の端部に半径方向内方に伸ばして形成した半径
方向部34Cとから構成している。他方、フロントシェ
ル2の開口部2Cは、フロント側の端部が大径となる段
付の貫通孔から構成してあり、大径部と小径部との段部
端面には環状溝を形成し、そこに環状シール部材48を
装着している。環状部材34のフランジ部34Bの外径
は、開口部2Cにおける大径部2C’の内径と同じか僅
かに小さくしてあり、さらに、フランジ部34Bの厚さ
は、大径部2C’の軸方向寸法と同じ寸法に設定してい
る。環状部材34の本体部34Aの外径は、リターンス
プリング33のフロント側の端部33aの内径よりも僅
かに小さく設定してあり、他方、開口部2Cのリヤ側と
なる小径部の内径はリターンスプリング33のフロント
側の端部33aの外径よりも大きく設定している。この
ように構成した環状部材34の本体部34Aを開口部2
Cにフロント側から挿入するとともに、環状部材34の
フランジ部34Bを開口部2Cにおける大径部2C’に
嵌合させ、かつ環状シール部材48に圧接させるように
している。この状態では、環状部材34のフランジ部3
4Bの外方側の端面は、その隣接外方のフロントシェル
2の壁面と同一平面上となる。また、環状シール部材4
8によって、開口部2Cと環状部材34のフランジ部3
4Bとの間の気密が保持されるようになっている。そし
て、このように開口部2Cに環状部材34を嵌合するこ
とにより、環状部材34の本体部34Aがリターンスプ
リング33の内方に挿入されるとともに、リターンスプ
リング33のフロント側の端部33aが環状部材34の
フランジ部34Bに当接して支持されるようになってい
る。
【0014】本実施例では、マスタシリンダ35とブレ
ーキ倍力装置1とを連結する際に、フロントシェル2の
開口部2Cからリターンスプリング33をベローズ室C
に挿入した後に、環状部材34を開口部2Cに嵌合する
ようにしている。すなわち、マスタシリンダ35のハウ
ジング36は、そのリヤ側の端部に小径部36aを備え
るとともに、その小径部36aとそのフロント側の大径
部分との境界部に段部端面36bを備えている。上記環
状部材34の本体部34Aの内径は、マスタシリンダ3
5におけるハウジング36の小径部36aが嵌合できる
寸法に設定している。また、環状部材34の本体部34
Aの軸方向寸法は、上記本体部34Aに嵌合される従来
公知の環状シール部材51の自然状態での厚さと、ハウ
ジング36の小径部36aの軸方向長さとを加算した寸
法と略同じ寸法に設定している。そして、ブレーキ倍力
装置1を、リターンスプリング33、環状部材34およ
び環状シール部材51以外の他の構成部材を組み付けた
状態とし、その状態のブレーキ倍力装置1とマスタシリ
ンダ35とを連結する。つまり、先ず、リターンスプリ
ング33を軸方向に圧縮させ、かつ斜めに傾斜させつ
つ、フロントシェル2の開口部2Cに挿通させてベロー
ズ室Cに挿入し、さらにリターンスプリング33のリヤ
側の端部をリテーナ32に当接させる。この後、本体部
34Aにおける半径方向部34Cと当接する位置まで環
状シール部材51を嵌合した状態の環状部材34を、上
記フロントシェル2の開口部2Cに嵌合する。この後か
らマスタシリンダ35におけるハウジング36の小径部
36aを、段部端面36bがフランジ部34Bに当接す
る位置まで環状部材34の本体部34Aに嵌合させる。
この状態において、マスタシリンダ35におけるハウジ
ング36とフロントシェル2とを図示しない複数の連結
ボルトによって一体に連結する。これにより、環状部材
34のフランジ部34Bは、マスタシリンダ35のハウ
ジング36の段部端面36bとフロントシェル2とによ
って強く挟持され、かつ、環状部材34のフランジ部3
4Bと環状シール部材48とが強く圧接する。したがっ
て、環状部材34のフランジ部34Bとフロントシェル
2の開口部2Cとの間の気密を確実に保持することがで
きる。また、内方側の環状シール部材51は、ハウジン
グ36のリヤ側端面36cと環状部材34の半径方向部
34Cとによって強く挟持されているので、環状部材3
4とマスタシリンダ35のハウジング36との間の気密
は確実に保持されている。なお、上述したように、マス
タシリンダ35におけるハウジング36を環状部材34
に嵌合することに伴って、マスタシリンダ35のピスト
ン35Aの先端部は、環状シール部材51および環状部
材34の半径方向部34Cを貫通して、出力軸31の先
端と係合する。このように本実施例では、マスタシリン
ダ35とブレーキ倍力装置1とを連結する際に、リター
ンスプリング33をフロントシェル2の開口部2Cから
ベローズ室Cに組み込むとともに、フロントシェル2の
開口部2Cに環状部材34を嵌合するように構成してい
る。
【0015】ここで、改めて上述した構成からなる本実
施例のブレーキ倍力装置1の各構成部材の組付ける際の
作業順序を説明する。先ず、ベローズ8のリヤ側の端部
8bをアダプタ11の環状溝11aに嵌合した後、フロ
ント側からリテーナ41をアダプタ11に係止すること
により、ベローズ8のリヤ側の端部8bをアダプタ11
に連結する。次に、リテーナ32、出力軸31、リアク
ションディスク28、弁機構15の各構成部材、キー部
材20、入力軸27を図1に示すように組み付けた状態
のバルブボディ5の外周部を、上記アダプタ11にフロ
ント側から貫通させ、その後、上述したようにバルブボ
ディ5のフランジ部5bにアダプタ11を嵌装し、また
フランジ部5bのリヤ側にパワーピストン6の筒状部6
a,ダイアフラム7の内周ビード部7b、リテーナ42
を取り付ける。これにより、アダプタ11を介してベロ
ーズ8のリヤ側の端部8bがバルブボディ5のフランジ
部5bに連結され、また、パワーピストン6の筒状部6
aおよびダイアフラム7の内周ビード部7bもバルブボ
ディ5の外周部に連結される。次に、ベローズ8のフロ
ント側の端部8aを、フロントシェル2の内壁における
環状突起2Dの隣接外方位置に当接させ、その状態のベ
ローズ8のフロント側の端部8aに連結部材37を圧接
させてから、連結部材37をフロントシェル2の内壁に
ねじ38によって連結する。次に、ダイアフラム7の外
周ビード部7aをフロントシェル2における段部2Eの
位置まで嵌合する。その後、リヤシェル3の内周部をバ
ルブボディ5の外周部にリヤ側から嵌装するとともに、
リヤシェル3の筒状部3bを外周ビード部7aの内方側
に挿入し、リヤシェル3の外周縁3aを段部2Fの端面
に当接させる。この後、図2に示したリテーナ44を段
部2Fのリヤ側の環状溝2Gの内方に位置させ、その後
にねじ46を回すことにより、リテーナ44が拡径され
て環状溝2Gに係合する。この状態となれば、リターン
スプリング33、環状部材34、環状シール部材51以
外のブレーキ倍力装置1の構成部材が組み付けられたこ
とになる。この状態のブレーキ倍力装置1をマスタシリ
ンダ35に連結する。すなわち、リターンスプリング3
3をフロントシェル2の開口部2Cにフロント側から挿
通させてベローズ室Cに挿入してリテーナ32に当接さ
せる。この後、環状シール部材51を嵌合した状態の環
状部材34を、フロントシェル2の開口部2Cに嵌合す
る。これにより、リターンスプリング33のフロント側
の端部33aが環状部材34のフランジ部34Bに圧接
して支持される。この後からマスタシリンダ35におけ
るハウジング36の小径部36aを、環状部材34に嵌
合させる。この時には、ピストン35Aもベローズ室C
に挿入されて出力軸31の先端と係合する。この状態に
おいて、マスタシリンダ35におけるハウジング36と
フロントシェル2とを図示しない複数の連結ボルトによ
って一体に連結する。このようにして、マスタシリンダ
35とブレーキ倍力装置1の連結が完了する。
【0016】上述した本実施例によれば、定圧室A内に
ベローズ8およびリターンスプリング33を配設した構
成であるにも拘らず、リターンスプリング33の組付け
は、マスタシリンダ35とブレーキ倍力装置1を連結す
る際に行えばよい。したがって、従来に比較してブレー
キ倍力装置1の組付け性を良好にすることができる。し
かも、リターンスプリング33を組み付けるに際してリ
ターンスプリング33とベローズ8とが接触しにくくな
り、したがって、組付け時にリターンスプリング33や
その他の構成部材によってベローズ8が損傷することを
良好に防止できる。また、本実施例では、ベローズ8の
リヤ側の端部8bは、アダプタ11を介してバルブボデ
ィ5のフランジ部5bに連結しているので、ベローズ8
のリヤ側の端部8bを直接バルブボディ5の外周部に連
結するようにした従来に比較して、バルブボディ5に対
するベローズ8のリヤ側の端部8bの連結作業が容易に
なる。さらに、本実施例では、ねじ46によって拡径で
きるリテーナ44を環状溝2Gに係合させることによ
り、フロントシェル2とリヤシェル3とを連結するよう
にしている。したがって、フロントシェル2とリヤシェ
ル3とを円周方向の複数箇所でねじで締結していた従来
と比較して、本実施例によれば、フロントシェル2とリ
ヤシェル3とを連結する際の作業工数を低減することが
でき、しかも組付け性も良好である。しかも、何らかの
理由によってフロントシェル2とリヤシェル3とを分解
する必要がある時には、リテーナ44のねじを逆転させ
ることによってリテーナ44を縮径させて環状溝2Gか
ら離脱させればよい。したがって、従来に比較してフロ
ントシェル2とリヤシェル3との分解も容易である。ま
た、分解後にフロントシェル2とリヤシェル3と再度連
結する作業も容易である。
【0017】以上の構成に基づくブレーキ倍力装置の作
動は、従来公知のものと変わるところはない。すなわ
ち、図1に示す非作動状態では、ベローズ室Cとその外
方の定圧室Aに負圧が導入されている。また、非作動状
態のブレーキ倍力装置1は、従来公知のように、真空弁
22が開放される一方、大気弁23が閉鎖されているの
で、変圧室B内にも負圧が導入されている。したがっ
て、この非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏
み込まれて入力軸27が前進されると、ブレーキ倍力装
置1の大気弁23が開放される一方、真空弁が16が閉
鎖されるので、ベローズ室Cを含めた定圧室A内と変圧
室Bとの間に差圧が生じて、従来周知の通りブレーキ倍
力装置1が作動されて、ブレーキペダルの踏力に応じた
ブレーキ液圧を発生させることができる。次に、ブレー
キ倍力装置1を自動ブレーキとして作動させるときに
は、非作動状態から制御装置によって電磁切換弁14を
作動させる。すると、ベローズ室C内に大気が導入され
る。ベローズ室C内の大気は、定圧通路24および変圧
通路25を経由して変圧室B内に導入されるので、ブレ
ーキペダルを操作することなくブレーキ倍力装置1を作
動させて自動ブレーキとしての機能を得ることができ
る。
【0018】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来に
比較してブレーキ倍力装置の組付け性が良好になるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1に示したリテーナ44の正面図
【図3】図2の要部の右側面図
【符号の説明】
1 ブレーキ倍力装置 2 フロントシ
ェル 2A 導入口 3 リヤシェル 4 シェル 5 バルブボデ
ィ 6 パワーピストン 8 ベローズ 33 リターンスプリング 34 環状部材 35 マスタシリンダ 36 ハウジン
グ 48 環状シール部材 A 定圧室 B 変圧室 C ベローズ室

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シェル内に移動可能に設けたバルブボデ
    ィと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、パ
    ワーピストンの前後に形成した定圧室および変圧室と、
    上記定圧室内に配設されて、フロント側の端部をシェル
    のフロント側の箇所に連結されるとともにリヤ側の端部
    をバルブボディに連結されたベローズと、上記ベローズ
    の内方側に配設されて、上記バルブボディを非作動位置
    に位置させるリターンスプリングと、シェルのフロント
    側の壁面の軸部に形成した開口部と、シェルのフロント
    側の箇所に形成されて、上記ベローズの内部空間に負圧
    あるいは大気が導入されるのを許容する導入口とを備え
    たブレーキ倍力装置において、 上記開口部に対してフロント側から着脱自在に嵌合さ
    れ、かつ上記リターンスプリングのフロント側の端部を
    支持する環状部材を設け、また、上記環状部材と開口部
    との間の気密を保持する環状シール部材を設け、上記リ
    ターンスプリングのフロント側の端部を上記環状部材で
    支持するように構成し、さらに、上記シェルのフロント
    側の壁面にマスタシリンダを連結した際に、マスタシリ
    ンダのハウジングと上記シェルのフロント側の壁面とに
    よって上記環状部材を挟持するように構成したことを特
    徴とするブレーキ倍力装置。
  2. 【請求項2】 定圧室に臨むシェルの内壁には、上記開
    口部を囲繞して環状突起を形成してあり、この環状突起
    の隣接外方位置に上記ベローズのフロント側の端部を当
    接させ、その状態のベローズのフロント側の端部を、シ
    ェルの内壁に連結した環状の連結部材とシェルの内壁と
    で挟持するように構成したことを特徴とする請求項1に
    記載のブレーキ倍力装置。
  3. 【請求項3】 パワーピストンの背面にはシェル内を上
    記定圧室と変圧室とに区画するダイアフラムが張設され
    ており、 また、ベローズのリヤ側の端部は、環状のアダプタに形
    成した環状溝内にリテーナによって係止されており、 上記アダプタは、バルブボディの外周部にリヤ側から嵌
    装されて位置決めされ、 上記アダプタに、上記パワーピストンの内周部側に形成
    したテーパ部をリヤ側から係合させ、その状態のパワー
    ピストンにおける筒状の内周部とその内方位置となるバ
    ルブボディの外周部との間に形成される環状の空間内
    に、上記ダイアフラムにおける内周ビード部をリヤ側か
    ら嵌合し、さらに、そのリヤ側からバルブボディに嵌装
    した環状のリテーナをダイアフラムの内周ビード部に圧
    接させることにより、 上記アダプタを介してベローズのリヤ側の端部をバルブ
    ボディに連結すると同時に、パワーピストンの内周部お
    よびダイアフラムの内周ビード部をバルブボディに連結
    したことを特徴とする請求項1に記載のブレーキ倍力装
    置。
JP10048722A 1998-02-13 1998-02-13 ブレーキ倍力装置 Withdrawn JPH11227596A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011117366A (ja) * 2009-12-03 2011-06-16 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変圧縮比機構

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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