JP2856227B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents

ブレーキ倍力装置

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JP2856227B2
JP2856227B2 JP3091135A JP9113591A JP2856227B2 JP 2856227 B2 JP2856227 B2 JP 2856227B2 JP 3091135 A JP3091135 A JP 3091135A JP 9113591 A JP9113591 A JP 9113591A JP 2856227 B2 JP2856227 B2 JP 2856227B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は自動ブレーキ装置として
の機能を備えたブレーキ倍力装置の改良に関する。
【従来の技術】従来、自動ブレーキ装置としての機能を
備えたブレーキ倍力装置として、シェル内に摺動自在に
設けたバルブボデイと、バルブボデイに設けたパワーピ
ストンと、パワーピストンのフロント側に形成した定圧
室と、パワーピストンのリヤ側に形成した変圧室と、上
記バルブボデイに設けられ上記定圧室に連通する定圧通
路、変圧室に連通する変圧通路、および圧力流体源に連
通する圧力通路間の連通を制御する弁機構と、弁機構を
構成する弁プランジャに先端部を連結した入力軸と、上
記定圧室内に設けられリヤ側の端部を上記定圧通路に接
続し、かつフロント側の端部を上記シェルの壁面に取り
付けたベローズとを備え、上記ベローズの内部空間に異
なる圧力の圧力流体を供給可能としたものは知られてい
る(例えば特開平1−127446号公報)。上記ブレ
ーキ倍力装置においては、所要時に上記ベローズ内に大
気を供給することでバルブボディおよびパワーピストン
を前進させるようにしてあり、それによって、ブレーキ
ペダルの踏み込みがなくてもブレーキ倍力装置を作動さ
せることができる。
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記従来の
ブレーキ倍力装置においては、上記バルブボディを単一
の部材から構成していたので、上述のようにブレーキ倍
力装置を自動ブレーキ装置として機能させた際には、バ
ルブボディの前進に連動して入力軸も前進されるように
なる。このように、入力軸が前進されるとそれに連動す
るブレーキペダルも自動的に移動することになる。換言
すると、ブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機
能させた際には、運転者自身がブレーキペダルの踏み込
まないにも拘らずブレーキペダルが自動的に移動するこ
とになるので、運転者のブレーキフィーリングが阻害さ
れるという欠点があった。
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイ
と、バルブボデイに設けたパワーピストンと、パワーピ
ストンのフロント側に形成した定圧室と、パワーピスト
ンのリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボデイに設
けられ上記定圧室に連通する定圧通路、変圧室に連通す
る変圧通路、および圧力流体源に連通する圧力通路間の
連通を制御する弁機構と、弁機構を構成する弁プランジ
ャに先端部を連結した入力軸と、上記定圧室内に設けら
れリヤ側の端部を上記定圧通路に接続し、かつフロント
側の端部を上記シェルの壁面に取り付けたベローズとを
備え、上記ベローズの内部空間に異なる圧力の圧力流体
を供給可能としたブレーキ倍力装置において、上記バル
ブボディを、軸方向において相互に進退可能に嵌合した
第1筒状部材と第2筒状部材とから構成し、上記第1筒
状部材に、上記パワーピストン、定圧通路におけるフロ
ント側部分を設け、この第1筒状部材の定圧通路に上記
ベローズのリヤ側の端部を接続し、さらに、上記第2筒
状部材に、定圧通路におけるリヤ側部分、上記弁機構お
よび変圧通路を設けたものである。
【作用】このような構成によれば、ベローズの内部空間
に大気を導入してブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置
として機能させた際には、パワーピストンを設けたバル
ブボディの第1筒状部材だけが前進されて、バルブボデ
ィの第2筒状部材が移動されることはない。そのため、
入力軸およびそれに連動したブレーキペダルが移動され
ることはない。このように、ブレーキ倍力装置を自動ブ
レーキ装置として機能させた際に、ブレーキペダルが自
動的に移動することがないので、運転者のブレーキフィ
ーリングが阻害されない。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置のシェル
1は、概略カップ状に形成したフロントシェル2と、該
フロントシェル2の開口部を密封する概略皿状のリヤシ
ェル3とから構成している。上記フロントシェル2の内
部には、概略カップ状に形成したセンタープレート4を
嵌合してあり、該センタープレート4における壁面の前
後にフロント室5とリヤ室6を形成している。上記セン
タープレート4およびリヤシェル3の各中央軸部には、
それぞれ貫通孔を穿設してあり、それら各貫通孔内に筒
状のバルブボデイ7を摺動自在に貫通させ、かつシール
部材8によって各貫通孔とバルブボデイ7と間の気密を
保持している。上記フロント室5およびリヤ室6のそれ
ぞれにフロントパワーピストン9およびリヤパワーピス
トン10を配置するとともに、各パワーピストン9、1
0の内周部を上記バルブボデイ7に連結し、さらに各パ
ワーピストン9、10のリヤ側面にフロントダイアフラ
ム11およびリヤダイアフラム12をそれぞれ張設し
て、それら各ダイアフラム11、12の内周部もバルブ
ボデイ7に連結するようにしている。上記フロントダイ
アフラム11の外周ビード部11aは、フロントシェル
2の環状壁部2aとそれに対向するセンタープレート4
の対向壁部4aとで保持している。そして、フロントダ
イアフラム11によって、上記フロント室5内をフロン
ト側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画形成してい
る。リヤダイアフラム12の外周ビード部12aは、リ
ヤシェル3の外周部分に形成した環状溝3aとセンター
プレート4の筒状部4bとによって保持している。そし
て、リヤダイアフラム12によって、リヤ室6内をフロ
ント側の定圧室Cとリヤ側の変圧室Dとに区画形成して
いる。上記バルブボデイ7内には従来周知の構成からな
る弁機構16を設けてあり、後述するベローズ17を設
けない状態において、この弁機構16によって上記2つ
の定圧室A、Cと2つの変圧室B、Dとの間の流体回路
を切り換えるようになっている。上記弁機構16は、バ
ルブボデイ7に形成した環状の第1弁座18と、この環
状の第1弁座18よりも内側で上記バルブボデイ7に摺
動自在に設けた弁プランジャ19の右端部に形成した環
状の第2弁座20と、さらに両弁座18、20に図1の
右方からばね21によって着座される弁体22とを備え
ている。上記第1弁座18と弁体22とが接触する環状
のシート部よりも外周側の空間は、ベローズ17を設け
ない状態において、バルブボデイ7に形成した軸方向の
第1定圧通路23を介して上記定圧室Aに連通させてい
る。定圧室Aはフロントシェル2に連結した負圧導入管
24を介して負圧源から負圧が導入されるようになって
おり、また上記定圧室Aは、フロントダイアフラム11
の外周ビード部11aの外方側に設けた第2定圧通路2
5を介して定圧室Cに常時連通している。したがって、
上記定圧室Aに負圧が導入されている時には、第2定圧
通路25を介して定圧室Cにも負圧が導入されるように
なっている。他方、上記第1弁座18と弁体22とが接
触する環状のシート部よりも内周側で、第2弁座20と
弁体22とが接触する環状のシート部よりも外周側部
分、すなわち内外の環状シート部の中間部分の空間は、
バルブボデイ7に形成した半径方向の変圧通路26を介
して変圧室Dに連通させ、該変圧室Dをバルブボデイ7
に形成した他の軸方向の変圧通路27を介して変圧室B
に連通させている。さらに、上記第2弁座20と弁体2
2とが接触する内側の環状シート部よりも内周側の空間
は、バルブボディ7に形成した圧力通路28とそこに設
けたフィルタフィルタ29を介して大気に連通させてい
る。また、上記バルブボデイ7に摺動自在に設けた弁プ
ランジャ19の右端部は、図示しないブレーキペダルに
連動させた入力軸32に連結してあり、弁プランジャ1
9の左端部は、プッシュロッド33の凹部33aに収容
したリアクションディスク34の右端面に対向させてい
る。そして上記プッシュロッド33の左端部は、フロン
トシェル2の軸部の開口2bに貫通させたマスターシリ
ンダ35のピストン35aに連動させている。上記開口
2bとピストン35aとの間は、シール部材36によっ
て気密を保持している。上記バルブボデイ7とフロント
シェル2の軸部とにわたってはリターンスプリング37
を弾装しているので、上記バルブボデイ7は通常では図
示非作動位置に保持されている。この非作動状態では、
弁体22は第2弁座20に着座しているが、第1弁座1
8と弁体22との間にはわずかな間隙が維持されてい
る。また、上記フロント室5の定圧室A内にはゴム製の
ベローズ17を配置してあり、該ベローズ17のフロン
ト側の端部は、カップ状の支持部材38によってフロン
トシェル2の壁面に圧接してあり、他方、ベローズ17
のリヤ側の端部は、上記フロントパワーピストン9の内
周縁に設けた環状凹部に圧接させてバルブボディ7の外
周部に連結している。上記支持部材38におけるリヤ側
の外周部は、上記フロントシェル2の環状壁部2aと上
記フロントダイアフラム11の外周ビード部11aとの
間に介在させることで保持してあり、したがって、上記
ベローズ17のフロント側端部から気密が漏れるような
ことはない。このようにして定圧室A内に配設したベロ
ーズ17の内部空間A’は、補強板39およびフロント
シェル2の壁面に穿設した各貫通孔と、フロントシェル
2の壁面に取り付けた第2の負圧導入管40によって、
上記負圧源に連通させている。第2の負圧導入管40と
負圧源の途中には、該負圧導入管40を大気と負圧源と
に選択的に連通させるソレノイドバルブ41を設けてい
る。このソレノイドバルブ41は、図示しないコントロ
ーラによってON-OFF制御されるようになっており、図1
に示す作動されていない通常の状態では、負圧導入管4
0を負圧源に連通させている。したがって、そのときに
は負圧導入管40を介してベローズ17の内部空間A’
に負圧が導入されている。これに対して、図2に示すよ
うに、コントローラによって所要時にソレノイドバルブ
41が作動されると、第2の負圧導入管40を介してベ
ローズ17の内部空間A’に大気が導入されるようにな
る。そして、ベローズ17の内部空間A’に導入された
大気は、上記第1定圧通路23および両変圧通路26、
27を介して両変圧室B,D内にも導入される。これに
より、本実施例では、図1に示したタンデムブレーキ倍
力装置の非作動状態から上記ソレノイドバルブ41を作
動させることにより、入力軸32に連動する図示しない
ブレーキペダルの踏み込みがなくても、タンデムブレー
キ倍力装置を作動させることができる。次に、両定圧室
A,Cを連通させる第2定圧通路25は、上記フロント
シェル2の環状壁部2aの一部をフロント側にむけて膨
出させた膨出部2cの内部空間と、支持部材38の外周
部分とで構成される空間およびフロントダイアフラム1
1の外周ビード部11aの隣接位置に穿設した貫通孔1
1bおよびセンタープレート4の対向壁部4aの貫通孔
4cによって構成している。なお、フロントシェル2の
壁面と対向する支持部材38の壁部には、図示しない貫
通孔が穿設されているので、上記第2定圧通路25を介
してフロント室5の定圧室Aとリヤ室6の定圧室Cとは
常時連通しており、したがって、フロント室5の定圧室
Aに負圧が導入されている時にはリヤ室6の定圧室C内
にも負圧が導入されている。然して、本実施例では、上
記バルブボディ7を、軸方向フロント側に位置する第1
筒状部材44と軸方向リヤ側に位置する第2筒状部材4
5とに分割し、上記ベローズ17の内部空間A’に大気
を導入した際には、フロント側の第1筒状部材44だけ
がフロント側に向けて移動するようにしたものである
(図2参照)。第1筒状部材44の外周部は、上記セン
タープレート4の貫通孔に摺動自在に貫通させてシール
部材8によってその部分の気密を保持している。また、
フロント室5内に位置する第1筒状部材44の外周部に
は、上記フロントパワーピストン9およびフロントダイ
アフラム11の内周部と、さらに上記ベローズ17のリ
ヤ側の端部を連結している。リヤ室6内に位置する第1
筒状部材44の外周部に、上記リヤパワーピストン10
およびリヤダイアフラム12の内周部を連結している。
また、この第1筒状部材44には上述した変圧通路27
を設けて、両変圧室B,Dを連通させている。第1筒状
部材44のフロント側軸部およびリヤ側の軸部にはそれ
ぞれ大径の有底孔44a,44bを形成してあり、フロ
ント側の有底孔44a内に上記プッシュロッド33を収
納する一方、リヤ側の有底孔44bに第2筒状部材45
の外周部を摺動自在に嵌合している。また、第1筒状部
材44におけるフロント側の有底孔44aの底部には、
リターンスプリング37の一端を当接させてあり、さら
に、そのリターンスプリング37が当接する底部の内方
側には、フロント側に伸びる環状突起44cを形成し
て、その環状突起44cにプッシュロッド33の凹部3
3aを嵌合させている。このプッシュロッド33の凹部
33aと環状突起44cとの間に上記リアクションディ
スク34を収納している。上記環状突起44cの内方側
には,フロント側が拡径する段付の貫通孔44dを穿設
してあり、該貫通孔44dには弁プランジャ19のフロ
ント側外周部を摺動自在に嵌合している。上記環状突起
44cの外方側にも軸方向の貫通孔44eを穿設して両
有底孔44a,44bを連通させるようにしている。そ
して、この第1筒状部材44におけるフロント側の有底
孔44aおよび上記貫通孔44eによって、上記第1定
圧通路23のフロント側の部分を構成するようにしてい
る。なお、図2に示すように、第1筒状部材44だけが
フロント側に前進された際には、フロント側の有底孔4
4aおよび上記貫通孔44eだけでなく、第1筒状部材
44におけるリヤ側の有底孔44bの内部空間も第1定
圧通路23を構成するようになっている。次に、第2筒
状部材45は、軸方向全域の外径を同一寸法に設定して
あり、既に上述したように、この第2筒状部材45のフ
ロント側外周部は、第1筒状部材の有底孔44bに摺動
自在に嵌合している。一方、第2筒状部材45のリヤ側
外周部は、リヤシェル3の貫通孔に摺動自在に嵌合し
て、上記シール部材8によって両部材間の気密を保持し
ている。そして、この第2筒状部材45の内部に、上記
弁機構16、圧力通路28およびフィルタ29を設ける
とともに、第1筒状部材44側の第1定圧通路23の位
置に合わせて該第1定圧通路23のリヤ側の部分を形成
している。さらに本実施例では、図2にも示すように、
弁機構16の構成部材である上記弁プランジャ19を、
フロント側の第1部材19aと、リヤ側の第2部材19
bとから構成している。すなわち、フロント側となる第
1部材19aは軸方向に短い円柱状に形成して、第1筒
状部材44の段付孔44dの大径側に嵌合している。こ
の第1部材19aのフロント側の端面は、リアクション
ディスク34に対向しており、他方第1部材19aのリ
ヤ側の端面は、図1に示すタンデムブレーキ倍力装置の
非作動状態および通常の作動状態では、第2部材19b
の先端と当接している。これに対して、後述するよう
に、自動ブレーキ装置としてタンデムブレーキ倍力装置
を機能させた際には、第1筒状部材44の前進に伴って
第1部材19aは、第2部材19bから離隔するように
なっている。弁プランジャ19のリヤ側を構成する第2
部材19bのフロント側の外径は、上記第1部材19a
の外径よりも小さく設定してあり、図1に示すタンデム
ブレーキ倍力装置の非作動状態および通常の作動状態で
は、第2筒状部材45の貫通孔45aを貫通した第2部
材19bのフロント側の外周部は、第1筒状部材44の
段付孔44dの小径側に嵌合されるとともに、第2部材
19bのフロント側先端部は上記第1部材19aのリヤ
側端面に当接している。第2部材19bのリヤ側の端部
は、従来と同様に入力軸32に連結されるとともに第2
弁座20を形成している。上記第2筒状部材45のフロ
ント側の端面には環状の有底孔を設けてあり、その有底
孔の底部とそれに対向する第1筒状部材44の有底孔4
4bの底部とにわたって圧縮ばね46を設けている。こ
の圧縮ばね46は、図1に示すタンデムブレーキ倍力装
置の非作動状態では、上記第2筒状部材45の有底孔内
に完全に収納されるようになっており、したがって、第
1筒状部材44の有底孔44bの底部と第2筒状部材4
5のフロント側の端面とが当接している。なお、上記圧
縮ばね46の設定荷重は、ベローズ17の内部空間A’
に大気を導入することに伴って第1筒状部材44が第2
筒状部材45に対して相対的に前進する際に、リヤ側の
第2筒状部材45がその前後の差圧力によって前進され
ることがないような荷重に設定している。つまり、ベロ
ーズ17の内部空間A’に大気を導入する直前までは、
ベローズ17の内部空間A’には負圧が導入されている
ので第2筒状部材45のフロント側の端面には負圧が作
用し、他方、第2筒状部材45のリヤ側の端面には大気
圧が作用しているので、図2に示すように、上記第1筒
状部材44がリターンスプリング37の弾撥力に抗して
前進されると、第2筒状部材45は負圧と大気圧との差
圧力によって前進されることになるため、上記圧縮ばね
46は、この第2筒状部材45の前進を阻止することが
できるだけの設定荷重としている。さらに、本実施例で
は、上記第1筒状部材44の有底孔44bと該有底孔4
4bに嵌合した第2筒状部材45の外周部との間の気密
を保持するために、第2筒状部材45の外周部にゴム製
のOリング47を装着している。また、第2筒状部材4
5の貫通孔45aと弁プランジャ19(第2部材19
b)の外周部との間の気密を保持するために、第2筒状
部材45の貫通孔45aにゴム製のOリング48を装着
している。 (作動)以上のように構成したタンデムブレーキ倍力装
置は、通常では図1に示すようにソレノイドバルブ41
が作動されていないので、負圧導入管40を介してベロ
ーズ17の内部空間A’内に負圧が導入されている。ま
た、他方の負圧導入管24を介して定圧室Aにも負圧が
導入されており、したがって、すべての室A,B,C,
D、A’内に負圧が導入されている。さらに、リターン
スプリング37に付勢されたバルブボディ7も図示非作
動位置に位置しており、この非作動状態では、バルブボ
ディ7を構成する第1筒状部材44の有底孔44bの底
部に第2筒状部材45のフロント側端面が当接してお
り、また弁プランジャ19を構成する第1部材19aと
第2部材19bも当接している。この非作動状態から図
示しないブレーキペダルが踏み込まれると入力軸32が
前進(左行)され、それに伴って上記弁機構16によっ
て流体回路が切り換えられるので、両変圧室B,D内に
大気が導入される。これによって、従来周知のタンデム
ブレーキ倍力装置と同様に、プッシュロッド33から所
定のサーボ比の出力を得ることができる。上記通常のブ
レーキ作動時に対して、タンデムブレーキ倍力装置を自
動ブレーキ装置として機能させる場合には、図1に示す
入力軸32が前進されない非作動状態からコントローラ
によってソレノイドバルブ41を作動させればよい(図
2参照)。これによって、ベローズ17の内部空間A’
には負圧の代わりに大気が導入されるようになる。その
ため、ベローズ17の内部空間A’に導入された大気
は、第1定圧通路23とそれに連通した状態の変圧通路
26および変圧通路27を介して両方の変圧室B、D内
に導入される。これにより、両定圧室A,Cと両変圧室
B、Dとの間に圧力差が生じるので、両パワーピストン
9、10と両ダイアフラム11、12とを連結した第1
筒状部材44だけが上記リターンスプリング37の弾撥
力に抗して前進されて、ブレーキペダルが踏み込まれな
いにも拘らずプッシュロッド33から所定の出力を得る
ことができる。本実施例では、このようにタンデムブレ
ーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させた際に
は、バルブボディ7のリヤ側部分となる第2筒状部材4
5は非作動位置に停止したままとなっており、したがっ
て、入力軸32およびそれに連動した図示しないブレー
キペダルが移動されることがない。そのため、タンデム
ブレーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させた
際に、入力軸32およびブレーキペダルが自動的に移動
していた従来装置のように、運転者の意思とは関わりな
くブレーキペダルが移動して運転者のブレーキフィーリ
ングが阻害されるようなことがない。図3は、本発明の
第2実施例を示したものであり、この第2実施例は本発
明をシングルタイプのブレーキ倍力装置に適用したもの
である。この第2実施例では、支持部材138を概略円
板状の部材から構成し、その外周縁でベローズ117の
フロント側端部を支持して、補強板139の外周筒状部
139aに嵌合するようにしている。そして、その状態
の支持部材138をリヤ側からリターンスプリング13
7の一端によって補強板139の端面に圧接させるよう
にしている。また、この第2実施例では、フロントシェ
ル102の開口102bを介してプッシュロッド133
の先端部をシェル101の外部に突出させて、図示しな
いマスタシリンダのピストンに連動させるようにしてい
る。そのほかの構成は上記第1実施例の構成と同じであ
り、第1実施例の部材に相当する部材には原則として1
00を加算した部材番号を付している。このような第2
実施例の構成によっても、上述した第1実施例と同様の
作用効果を得ることができることは明らかである。さら
に、図4は上記両実施例に示したOリング47、48
(147、148)の代わりにダイアフラム状のシール
部材を用いた実施例を示すものである。すなわち、第2
筒状部材245のフロント側の外周部は小径部としてあ
り、その小径部およびその小径部と対向する第1筒状部
材244の有底孔244bの内周面とにわたって膜状の
シール部材247を設けている。このシール部材247
によって、第2筒状部材245の外周部と第1筒状部材
244の有底孔244bの内周面との間の気密を保持し
ている。また、第2筒状部材245の貫通孔245aの
フロント側端部は拡径してあり、その拡径した部分の内
周面と、弁プランジャ219(第2部材219b)の外
周部とに渡って、膜状のシール部材248を設けてあ
り、それによって、第2筒状部材245の貫通孔245
aと弁プランジャ219の外周部との間の気密保持して
いる。外方側のシール部材247は、図4に示すブレー
キ倍力装置の非作動状態では、U字形に折れ曲がって第
1筒状部材244の有底孔244bの内周面と第2筒状
部材245とで形成される空間内に収納されるようにな
っている。これに対して、第1筒状部材244だけが前
進される際には、シール部材247は軸方向に伸長され
るので、第1筒状部材244の移動を許容すると同時
に、第1筒状部材244と第2筒状部材245との間の
気密を保持することができる。また、上記シール部材2
47と同様に、内方側のシール部材248も非作動状態
ではU字形に折れ曲がって第2筒状部材245の貫通孔
245aの拡径部分と弁プランジャ219(219b)
との間に収納されており、弁プランジャ219(219
b)と第2筒状部材245とが軸方向に相対移動される
際には、シール部材248が軸方向に伸びて弁プランジ
ャ219(219b)と第2筒状部材245との相対移
動を許容すると同時に、それら両部材間の気密を保持し
ている。なお、この図4に示す実施例においては、上記
図1に示す部材と対応する部材に200を加算した部材
番号を付している。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブレー
キ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させた際に入
力軸が前進することがないので、運転者のブレーキフィ
ーリングを阻害することがないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の実施例の作動状態を示す断面図
【図3】本発明の他の実施例を示す断面図
【図4】本発明の他の実施例を示す要部の断面図
【符号の説明】
1 シェル 7 バルブボディ 9 フロントパワーピストン 10 リヤパワーピスト
ン 11 フロントダイアフラム 12 リヤダイアフラ
ム 16 弁機構 17 ベローズ 19 弁プランジャ 23,25 定圧通路 26,27 変圧通路 32 入力軸 44 第1筒状部材 45 第2筒状部材 A,C 定圧室 B,D 変圧室 A’ ベローズ17の内部空間

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シェル内に摺動自在に設けたバルブボデイ
    と、バルブボデイに設けたパワーピストンと、パワーピ
    ストンのフロント側に形成した定圧室と、パワーピスト
    ンのリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボデイに設
    けられ上記定圧室に連通する定圧通路、変圧室に連通す
    る変圧通路、および圧力流体源に連通する圧力通路間の
    連通を制御する弁機構と、弁機構を構成する弁プランジ
    ャに先端部を連結した入力軸と、上記定圧室内に設けら
    れリヤ側の端部を上記定圧通路に接続し、かつフロント
    側の端部を上記シェルの壁面に取り付けたベローズとを
    備え、上記ベローズの内部空間に異なる圧力の圧力流体
    を供給可能としたブレーキ倍力装置において、上記バル
    ブボディを、軸方向において相互に進退可能に嵌合した
    第1筒状部材と第2筒状部材とから構成し、上記第1筒
    状部材に、上記パワーピストン、定圧通路におけるフロ
    ント側部分を設け、この第1筒状部材の定圧通路に上記
    ベローズのリヤ側の端部を接続し、さらに、上記第2筒
    状部材に、定圧通路におけるリヤ側部分、上記弁機構お
    よび変圧通路を設けたことを特徴とするブレーキ倍力装
    置。
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