JPH11222327A - 紙葉類の繰り出し機構 - Google Patents

紙葉類の繰り出し機構

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JPH11222327A
JPH11222327A JP2477998A JP2477998A JPH11222327A JP H11222327 A JPH11222327 A JP H11222327A JP 2477998 A JP2477998 A JP 2477998A JP 2477998 A JP2477998 A JP 2477998A JP H11222327 A JPH11222327 A JP H11222327A
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suction
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paper sheet
feeding mechanism
paper
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JP2477998A
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English (en)
Inventor
Jiyunichi Murakoso
純一 村社
Nobuhiko Onda
信彦 恩田
Kazuo Tamamushi
一雄 玉虫
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は例えば現金自動支払い機(CD)や現
金自動入出金機(ATM)や印刷装置等に内設させる紙
葉類の繰り出し機構に関し、安定した繰り出しを行なう
ことを課題とする。 【解決手段】摩擦駆動によって紙葉類12を送り出すピッ
クローラ11と、このピックローラ11の前方に配設されて
紙葉類12を送るフィードローラ13と、このフィードロー
ラ13に近接配置されて紙葉類12を1枚ずつに分離するセ
パレータ14とを有する紙葉類の繰り出し機構において、
ピックローラ11の側部に紙葉類12を吸着する吸着機構20
A を設けることにより、重置された複数枚の紙葉類12の
内、最上部に位置する紙葉類12-1のみを確実に繰り出
す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙葉類搬送処理装
置、例えば現金自動支払い機(CD)や現金自動入出金
機(ATM)、印刷装置等に内設させる紙葉類の繰り出
し機構に関する。更に詳細には、紙幣や印刷用紙等の積
み重なった紙葉類を一枚ずつ分離して紙葉類搬送部に送
り出す紙葉類の繰り出し機構において、性質の異なる
(具体的には、摩擦係数の大小やしわの有無等)紙葉類
を安定に駆動できる紙葉類の繰り出し機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の紙葉類を一枚ずつに分離する繰り
出し機構の構成を図19に示す。同図において、1はピ
ックローラで、積層された紙葉類2の上面に当接してい
る。ピックローラ1を回転させると、紙葉類2は摩擦力
により左方へ移動する。また、図中3はフィードローラ
であり、図示しない歯車機構によりピックローラ1と連
結しており、ピックローラ1と同一の周速度で回転して
紙葉類2を左方へ送り出す。
【0003】また、図中4はセパレータであり、摩擦力
によって2枚目以降の紙葉類2の左方への進行を阻止
し、1枚目だけを通過させるものである。5は押圧板
で、図示しない押圧機構により紙葉類2をピックローラ
1に対してある押圧力Wで押圧するものである。ここ
で、図20に各紙葉類2に作用する力を示す。尚、各紙
葉類2間にはクーロン摩擦力のほかに静電気による吸着
力やその他の付着力が作用するが、以下ではこれらの力
をまとめて摩擦力、摩擦係数と総称することにする。
【0004】セパレータ4で1枚目の紙葉類2だけを分
離するためには、各紙葉類2に作用する駆動力(f1,
2,3 …)と、セパレータ4での阻止力(f1 ’,
2 ’,f3 ’…)との間に以下の関係が成立すること
が必要である。 1枚目:f1 >f1 ’・・・(1) 2枚目:f2 <f2 ’・・・(2) 3枚目:f3 <f3 ’・・・(3) 駆動力f1 をf2 やf3 よりも大きくするためには、図
20よりピックローラ1と紙葉類2間の摩擦係数μ
1 を、紙葉類2同士間の摩擦係数μ2 ,μ3 ,μ4より
も大、即ち μ1 >>μ2 ≒μ3 ≒μ4 ・・・(4) となるようにピックローラ1の材質を選択する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記した従
来の繰り出し機構では、以下に述べる問題点がある。 (i) 繰り出しは、ピックローラ1やセパレータ4と
紙葉類2との間、及び隣接した紙葉類2同士間の摩擦係
数の差を利用して行っている。そのため、紙葉類2の摩
擦係数が変化すると繰り出しが正常に行われなくなり、
以下に述べる(ii) 〜(iv) の問題が発生する。特に、
紙葉類2が紙幣の場合、流通中に柔らかくなったり、変
形(紙幣の折り目やしわ等)するために紙幣の摩擦係数
は新品時(官封券)から大きく変化し、(ii)〜(iv)
の問題が発生しやすくなる。 (ii) 例えば、紙葉類2同士間の摩擦係数μ2
μ3 ,μ4 が共に大きくなってμ1 に近い値、即ち μ1 ≧μ2 ≒μ3 ≒μ4 ・・・(5) となった時は、図20より、 f1 <f1 ’・・・(6) となった場合には、1枚目の紙葉類2がセパレータ4を
通過できない障害(不送り)が発生するという問題点が
発生する。 (iii) また、例えば1枚目と2枚目の紙葉類2間の摩
擦係数μ2 が三枚目以降の摩擦係数μ3 ,μ4 より大き
な値、即ち μ1 >μ2 >μ3 ≒μ4 ・・・(7) となった時は、図20より、 f1 >f1 ’・・・(8) f2 >f2 ’・・・(9) となる場合が生じ、1枚目と2枚目の紙葉類2が共にセ
パレータ4を通過してしまうという障害(重送)が発生
する。 (iv) また、上記した(ii) の不送りを防ぐためには、
押圧力Wを増加させて1枚目の紙葉類2に発生する駆動
力f1 を大きくすればよいが、押圧力Wを増加させると
2枚目の紙葉類2に発生する駆動力f2 も同時に大きく
なり、重送が発生し易くなるという問題が生じる。
【0006】逆に、上記した(iii)の重送を防ぐために
は、押圧力Wを低下させて2枚目の紙葉類2に発生する
駆動力f2 を小さくすればよいが、押圧力Wを低下させ
ると1枚目の紙葉類2に発生する駆動力f1 も同時に小
さくなり、不送りが発生し易くなるという問題が生じ
る。即ち、不送りと重送はトレードオフの関係にある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、安定し
た繰り出しを行ないうる紙葉類の繰り出し機構を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、次の手段を講じたことを特徴とするもの
である。請求項1記載の発明では、押圧されている重置
された複数枚の紙葉類の、押圧側と逆の側から当接し、
かつ摩擦駆動によって前記紙葉類を送り出すピックロー
ラと、このピックローラの前方に配設されて紙葉類を送
るフィードローラと、このフィードローラに近接配置さ
れて紙葉類を1枚ずつに分離するセパレータとを有する
紙葉類の繰り出し機構において、前記ピックローラの側
部に前記紙葉類を吸着する吸着機構を設けたことを特徴
とするものである。
【0008】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記吸着機
構が固定されていることを特徴とするものである。ま
た、請求項3記載の発明では、前記請求項2記載の紙葉
類の繰り出し機構において、前記吸着機構の前記紙葉類
を吸着する部分の形状を曲面形状或いは平面形状とした
ことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項2または3記載の紙葉類の繰り出し機構において、前
記吸着機構が紙葉類を吸着する部分が前記ピックローラ
の半径よりも内側に位置するよう構成したことを特徴と
するものである。また、請求項5記載の発明では、前記
請求項2記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記吸
着機構を吸着パイプと、この吸着パイプ先端に設けられ
前記紙葉類を吸着する吸着パッドとにより構成すると共
に、前記吸着パイプが、前記吸着パッドで吸着した前記
紙葉類を前記ピックローラに圧接する方向に移動する構
成としたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項1記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記吸着機
構を前記ピックローラと同心的に回転する構成としたこ
とを特徴とするものである。また、請求項7記載の発明
では、前記請求項6記載の紙葉類の繰り出し機構におい
て、前記吸着機構の半径を前記ピックローラの半径より
も小さく設定したことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項8記載の発明では、前記請求
項6または7記載の紙葉類の繰り出し機構において、前
記吸着機構が前記ピックローラと同期して回転する構成
としたことを特徴とするものである。また、請求項9記
載の発明では、前記請求項6乃至8のいずれかに記載の
紙葉類の繰り出し機構において、前記吸着機構の内部
で、かつ前記紙葉類を吸着する位置に吸引部材を設け、
前記吸着機構が前記紙葉類に接する位置においてのみ吸
引処理を行なう構成としたことを特徴とするものであ
る。
【0012】また、請求項10記載の発明では、前記請
求項6乃至8のいずれかに記載の紙葉類の繰り出し機構
において、前記吸着機構に空気を吸引する吸引領域と空
気を放出する放出領域を設け、前記紙葉類を送り出す送
出時は前記吸引領域が紙葉類に接触し、前記送出時以外
は前記放出領域が前記紙葉類に接触するよう構成したこ
とを特徴とするものである。
【0013】また、請求項11記載の発明では、押圧さ
れている重置された複数枚の紙葉類の、押圧側と逆の側
から当接し、かつ摩擦駆動によって前記紙葉類を送り出
すピックローラと、このピックローラの前方に配設され
て前記紙葉類を送るフィードローラと、このフィードロ
ーラに近接配置されて前記紙葉類を1枚ずつに分離する
セパレータとを有する紙葉類の繰り出し機構において、
前記ピックローラの側部に前記紙葉類を吸着する吸着機
構と、前記吸着機構により吸着された前記紙葉類を他の
紙葉類束から分離する分離機構とを設けたことを特徴と
するものである。
【0014】また、請求項12記載の発明では、前記請
求項11記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記分
離機構が、前記ピックローラが配設されており、前記ピ
ックローラを紙葉類束に当接させる当接位置と、前記紙
葉類束の最上部の紙葉類を前記紙葉類束から分離させる
分離位置との間で移動可能な構成とされたレバーと、こ
のレバーを移動付勢するアクチュエータと、このアクチ
ュエータを駆動する制御部とを具備することを特徴とす
るものである。
【0015】また、請求項13記載の発明では、前記請
求項11または12記載の紙葉類の繰り出し機構におい
て、前記制御部は、前記アクチュエータを正弦波或いは
のこぎり波或いは台形波で駆動することを特徴とするも
のである。また、請求項14記載の発明では、前記請求
項11記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記分離
機構を、前記紙葉類を押圧する押圧板を傾斜させる傾斜
機構により構成したことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項15記載の発明では、前記請
求項14記載の紙葉類の繰り出し機構において、前記傾
斜機構を、前記押圧板を移動可能に支持する支柱と、前
記押圧板を移動させるアクチュエータと、前記支柱と前
記アクチュエータを支持するベースと、前記アクチュエ
ータを駆動する制御部とにより構成したことを特徴とす
るものである。
【0017】更に、請求項16記載の発明では、前記請
求項14または15記載の紙葉類の繰り出し機構におい
て、前記制御部は、前記アクチュエータを正弦波或いは
のこぎり波或いは台形波で駆動することを特徴とするも
のである。上記の各手段は、次のように作用する。
【0018】請求項1記載の発明によれば、ピックロー
ラは押圧側と逆側から紙葉類に当接し、摩擦駆動により
フィードローラと協働して紙葉類を送り出す。送り出さ
れた紙葉類はセパレータにより1枚ずつに分離され、よ
って1枚毎に紙葉類は繰り出されていく。また、ピック
ローラの側部に紙葉類を吸着する吸着機構を設け、ピッ
クローラの側部において真空吸着した紙葉類をピックロ
ーラで送り出す構成としたことにより、吸着される最上
部に位置する紙葉類とピックローラとの間の摩擦駆動力
は増大し、かつ最上部に位置する紙葉類と2枚目に位置
する紙葉類との間の摩擦係数は低下する。よって、重置
された複数枚の紙葉類の内、最上部に位置する1枚目の
紙葉類だけを確実に繰り出すことができる。
【0019】また、請求項2記載の発明によれば、吸着
機構を固定した構成としたことにより、吸着機構を移動
させる構成に比べて、紙葉類の繰り出し機構の構造を簡
単化することができる。また、請求項3記載の発明によ
れば、吸着機構の紙葉類を吸着する部分の形状を曲面形
状或いは平面形状としたことにより、球面形状とした場
合には紙葉類との間に発生する摩擦力の低減を図ること
ができ、また平面形状とした場合には吸着を行なう面積
を広くすることができるため、吸着力を増大させること
ができる。
【0020】また、請求項4記載の発明によれば、吸着
機構が紙葉類を吸着する部分がピックローラの半径より
も内側に位置するよう構成したことにより、吸着した状
態において必ずピックローラと紙葉類とを当接させるこ
とができ、確実な繰り出しを行なうことができる。ま
た、請求項5記載の発明によれば、吸着機構を吸着パイ
プと、この吸着パイプ先端に設けられ紙葉類を吸着する
吸着パッドとにより構成すると共に、この吸着パイプが
紙葉類をピックローラに圧接する方向に移動する構成と
したことにより、最上部に位置する紙葉類を2枚目に位
置する紙葉類から離間させることができるため、最上部
の紙葉類と2枚目の紙葉類との間に発生する摩擦を無く
すことができる。これにより、最上部に位置する紙葉類
のみを確実に繰り出すことができる。
【0021】また、請求項6記載の発明によれば、吸着
機構をピックローラと同心的に回転する構成としたこと
により、ピックローラに加え、吸着機構によっても紙葉
類は繰り出されるため、より確実に紙葉類を繰り出すこ
とができる。また、請求項7記載の発明によれば、吸着
機構の半径をピックローラの半径よりも小さく設定した
ことにより、吸着した状態において必ずピックローラと
紙葉類とを当接させることができ、確実な繰り出しを行
なうことができる。
【0022】また、請求項8記載の発明によれば、吸着
機構がピックローラと同期して回転する構成としたこと
により、吸着機構による送り出し速度とピックローラに
よる送り出し速度とは均衡し、繰り出し時に紙葉類にし
わや曲がりが発生することを防止することができる。ま
た、請求項9記載の発明によれば、吸着機構の内部で紙
葉類を吸着する位置に吸引部材を設け、吸着機構が紙葉
類に接する位置においてのみ吸引処理を行なう構成とし
たことにより、吸引空気量を低減することができ、小出
力の吸引装置により紙葉類の吸引処理を行なうことが可
能となる。
【0023】また、請求項10記載の発明によれば、吸
着機構に空気を吸引する吸引領域と空気を放出する放出
領域を設け、紙葉類を送り出す送出時は吸引領域が紙葉
類に接触し、送出時以外は放出領域が紙葉類に接触する
よう構成したことにより、吸引領域が紙葉類に接触する
ことにより最上部の紙葉類の搬送処理は行なわれ、また
最上部の紙葉類の搬送により現れる2枚目の紙葉類は放
出領域から放出される空気により押圧されその搬送が阻
止される。これにより、最上部に位置する紙葉類のみを
確実に繰り出すことが可能となる。
【0024】また、請求項11記載の発明によれば、ピ
ックローラは押圧側と逆側から紙葉類に当接し、摩擦駆
動によりフィードローラと協働して紙葉類を送り出す。
送り出された紙葉類はセパレータにより1枚ずつに分離
され、よって1枚毎に紙葉類は繰り出されていく。ま
た、ピックローラの側部に紙葉類を吸着する吸着機構を
設け、ピックローラの側部において真空吸着した紙葉類
をピックローラで送り出す構成としたことにより、吸着
される最上部に位置する紙葉類とピックローラとの間の
摩擦駆動力は増大する。
【0025】また、吸着機構により吸着された紙葉類を
他の紙葉類束から分離する分離機構とを設けたことによ
り、分離された状態においては最上部に位置する紙葉類
と2枚目に位置する紙葉類との間の摩擦係数はゼロとな
り、最上部に位置する1枚目の紙葉類だけを確実に繰り
出すことができる。また、請求項12記載の発明によれ
ば、分離機構をピックローラを当接位置と分離位置との
間で移動させるレバーと、このレバーを移動付勢するア
クチュエータと、アクチュエータを駆動する制御部とに
より構成することにより、簡単な構成で確実に最上部に
位置する紙葉類を2枚目の紙葉類から分離させることが
できる。
【0026】また、請求項13及び請求項16記載の発
明によれば、制御部がアクチュエータを正弦波或により
駆動する構成としたことにより、ピックローラを滑らか
に移動することができる。また、制御部がアクチュエー
タをのこぎり波或いは台形波で駆動する構成としたこと
により、紙葉類を繰り出し出した後に直ちにピックロー
ラをイニシャル位置に移動できるため、紙葉類の繰り出
し周期を短くすることができる。
【0027】更に、制御部がアクチュエータを台形波で
駆動する構成としたことにより、ピックローラによる紙
葉類の繰り出し時においてピックローラの移動は停止し
ているため、安定した繰り出し処理を行なうことができ
る。また、請求項14記載の発明によれば、分離機構を
紙葉類を押圧する押圧板を傾斜させる傾斜機構により構
成したことにより、ピックローラを移動することなく、
単に傾斜機構により紙葉類を押圧する押圧板の傾斜を変
化させるのみで、最上部に位置する紙葉類を2枚目の紙
葉類から分離させることができる。よって、簡単な構成
で確実に最上部に位置する紙葉類と2枚目の紙葉類とを
分離することができる。
【0028】更に、請求項15記載の発明によれば、傾
斜機構を押圧板を移動可能に支持する支柱と、押圧板を
移動させるアクチュエータと、支柱とアクチュエータを
支持するベースと、アクチュエータを駆動する制御部と
により構成したことにより、簡単な構成で確実に最上部
に位置する紙葉類を2枚目の紙葉類から分離させること
ができる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面と共に説明する。図1乃至図3は、本発明の第1
実施例である紙葉類の繰り出し機構を示している。図1
は本実施例に係る紙葉類の繰り出し機構の要部構成を示
す正面図であり、図2は本実施例に係る紙葉類の繰り出
し機構の要部構成を示す平面図であり、また図3は本実
施例に係る紙葉類の繰り出し機構の動作を説明するため
の図である。
【0030】各図に示されるように、紙葉類の繰り出し
機構(以下、単に繰り出し機構という)は、大略すると
ピックローラ11,フィードローラ13,セパレータ1
4,押圧板15,及び吸着機構20A等により構成され
ている。この繰り出し機構は、紙葉類12を図1及び図
2中左方向に繰り出す構成とされている。紙葉類12は
複数枚が重置されて紙葉類束12aを構成しており、ま
た紙葉類束12aの最下部は押圧板15により上方に向
け押圧された構成とされている。従って、紙葉類12は
ピックローラ11に向け押圧された構成とされている。
尚、以下の説明では必要に応じ、紙葉類束12aの内、
最上部に位置する紙葉類12を1枚目紙葉類12-1とい
い、2枚目に位置する紙葉類12を2枚目紙葉類12-2
というものとする。
【0031】ピックローラ11はピックローラシャフト
17に軸支されており、押圧板15が紙葉類束12aを
押圧する押圧側と逆側から紙葉類12(即ち、1枚目紙
葉類12-1)に当接し、摩擦駆動によりフィードローラ
13と協働して紙葉類12(12-1)を図中左方向に向
け繰り出す構成とされている。フィードローラ13は、
ピックローラ11より紙葉類12(12-1)の繰り出し
方向前方に配置されており、フィードローラシャフト1
6に軸支されている。
【0032】このフィードローラシャフト16及びピッ
クローラシャフト17は、図示しない駆動装置(モー
タ)に接続されており、この駆動装置により各シャフト
16,17は回転し、よってピックローラ11及びフィ
ードローラ13も回転する構成とされている。また、フ
ィードローラシャフト16と対向する下部位置には、セ
パレータ14が配設されている。このセパレータ14
は、ピックローラ11及びフィードローラ13により繰
り出される紙葉類12を1枚づつに分離するものであ
る。
【0033】吸着機構20Aは、図2に示されるよう
に、ピックローラ11の両側部に配設されている。この
吸着機構20Aは図示してない支持機構に固定されてお
り、本実施例では回転しない構成(即ち、固定された構
成)とされている。また、吸着機構20Aの紙葉類12
との接触部には吸気孔21が形成されている。この吸気
孔21には、図示してない排気通路が接続されており、
またこの排気通路は真空ポンプに接続されている。よっ
て、真空ポンプを駆動することにより、吸気孔21から
空気を吸引しうる構成とされている。
【0034】続いて、上記構成とされた繰り出し機構の
動作について説明する。紙葉類束12aの内、1枚目紙
葉類12-1のみを繰り出すには、先ず真空ポンプを駆動
することにより、吸着機構20Aに設けられた吸気孔2
1から空気を吸引する。これにより、紙葉類束12aの
内、1枚目紙葉類12-1が吸着機構20Aに吸着され
る。このように、ピックローラ11の両側部に配設され
た吸着機構20Aに1枚目紙葉類12-1が吸着されるこ
とにより、この1枚目紙葉類12-1はピックローラ11
に圧接される。
【0035】いま、吸着による1枚目紙葉類12-1のピ
ックローラ11への圧接力をPとすると、圧接力Pによ
ってピックローラ11が紙葉類12を送る駆動力f
p は、 fp =μ1 ・P・・・(10) となる。図20の押圧力Wによる駆動力を加算すると、
1枚目紙葉類12-1に作用する駆動力は、 f1 =(μ1 −μ2 )・W+μ1 ・P・・・(11) となる。1枚目紙葉類12-1だけを繰り出すためには、
前記した(1) 〜(3) 式が成立する必要があるが、吸着力
Pを大きくすることにより、(1) を成立させることがで
きる。更に、吸着力Pの増加分だけ押圧力Wを低下させ
ることが可能となり、その結果(2)(3)を成立させること
ができる。よって、上記のように吸着機構20Aにより
1枚目紙葉類12-1を吸着する構成とすることにより、
1枚目紙葉類12-1だけを繰り出すことができる。
【0036】更に、図3(A),(B)に示すように、
吸着によって1枚目紙葉類12-1と2枚目紙葉類12-2
との間に隙間ができると、 μ2 ≒0・・・(12) となるので、 f2 ≒0・・・(13) となり、2枚目紙葉類12-2は移動せずに1枚目の紙葉
類12-1のみが移動することになる。よって、吸着によ
り1枚目紙葉類12-1と2枚目紙葉類12-2とを完全に
離間させた場合には、1枚目の紙葉類12-1のみの繰り
出しを一層確実に行うことができる。
【0037】続いて、本発明の第2実施例について説明
する。図4は、第2実施例である繰り出し機構を示して
いる。尚、以下説明する各実施例において、図1乃至図
3に示した第1実施例の構成と同一或いは対応する構成
については、同一符号を付してその説明を省略する。本
実施例におていも、吸着機構20Bをピックローラ11
の両サイドに配置する構成としている。吸着機構20B
は、ピックローラ11を軸支するピックローラシャフト
17に配設されているが、回転は行なわない構成(固定
された構成)とされている。このように、吸着機構20
Bを固定した構成とすることにより、繰り出し機構の構
造を簡単化することができる。
【0038】また、吸着機構20Bの1枚目紙葉類12
-1に接する面は、円弧状あるいは楕円状等の曲面形状と
なっており、また紙葉類12-1との接触部には吸気孔2
1が形成されている。このように、吸着機構20Bの1
枚目紙葉類12-1と接する面を曲面形状とすることによ
り、吸着機構20Bと1枚目紙葉類12-1との接触面積
は小さくなり、よって両者20B,12-1間で発生する
摩擦力は低減するため、1枚目紙葉類12-1の繰り出し
を円滑に行なうことができる。
【0039】即ち、吸着機構20Bにより1枚目紙葉類
12-1を吸着する構成では、ピックローラ11及びフィ
ードローラ13により1枚目紙葉類12-1を繰り出す
際、1枚目紙葉類12-1は吸着機構20B上を摺動する
こととなる。よって、吸着機構20Bと1枚目紙葉類1
2-1との摩擦力が大きいと、この摩擦力は1枚目紙葉類
12-1の繰り出しを阻止する力として作用し円滑な繰り
出し処理が損なわれるおそれがある。
【0040】しかるに、本実施例のように、吸着機構2
0Bの1枚目紙葉類12-1と接する面を曲面形状とする
ことにより、吸着機構20Bと1枚目紙葉類12-1との
間で発生する摩擦力を低減でき、1枚目紙葉類12-1の
繰り出しを円滑に行なうことができる。一方、曲面形状
の曲率半径はピックローラ11の半径を超えないように
し、望ましくは0.2 mm以上小さくすることが望ましい。
仮に、曲面形状の曲率半径をピックローラ11の半径よ
り大きく設定した構成を想定すると、吸着時に1枚目紙
葉類12-1がピックローラ11と接触しないおそれがあ
る。
【0041】しかるに、吸着機構20Bの1枚目紙葉類
12-1を吸着する部分がピックローラ11の半径よりも
内側に位置するよう構成することにより、吸着した状態
において必ずピックローラ11と1枚目紙葉類12-1と
を当接させることができ、確実な繰り出しを行なうこと
ができる。続いて、本発明の第3実施例について説明す
る。図5は、第3実施例である繰り出し機構を示してい
る。
【0042】本実施例では、吸着機構20Cが1枚目紙
葉類12-1に接する部分を平面状としたことを特徴とす
るものである。前記した第2実施例では、吸着機構20
Bが1枚目紙葉類12-1と接触する面積を小さくするこ
とにより、1枚目紙葉類12-1の繰り出しの円滑化を図
った構成とした。しかるに、吸着機構20Bと1枚目紙
葉類12-1との接触面積を小さくすると、吸着面積も小
さくなり十分な吸着処理が行なえないおそれがある。
【0043】そこで、本実施例では吸着機構20Cが1
枚目紙葉類12-1に接する部分を平面状とすることによ
り、吸着面積を増大させ十分な吸着処理を行いうるよう
構成した。また、これに伴い吸着機構20Cと1枚目紙
葉類12-1との間に発生する摩擦力が増大することが考
えられるが、本実施例では吸着機構20Cの1枚目紙葉
類12-1と摺接する面を低摩擦係数の滑らかな面とする
ことにより、摩擦力の増大を抑制する構成としている。
【0044】これにより、十分な吸着と摺接位置におけ
る摩擦低減を共に実現することが可能となり、円滑な繰
り出し処理を行なうことが可能となる。尚、本実施例に
おいても、吸着機構20Cの下面位置はピックローラ1
1の最下部を超えない位置とし、望ましくは0.2 mm以上
上方とすることが望ましい。続いて、本発明の第4実施
例について説明する。図6は、第4実施例である繰り出
し機構を示している。
【0045】本実施例では、吸着機構20Dとして、ピ
ックローラ11の両側に吸着パイプ22を配置した構成
としている。この吸着パイプ22の先端部には碗状の吸
着パッド23が設けられており、またその後端部は図示
しない真空ポンプに接続されている。更に、吸着パイプ
22は、図示しない駆動機構によって図中上下方向に移
動可能となっている。 以下、上記構成とされた繰り出
し機構の動作について説明する。
【0046】初期状態では、ピックローラ11と1枚目
紙葉類12-1との間に若干の隙間を開けておく。続い
て、吸着パイプ22を下降させて吸着パッド23を1枚
目紙葉類12-1に接触させる。吸着パッド23が1枚目
紙葉類12-1に接触したら、図6(A)に示すように真
空ポンプを駆動して1枚目紙葉類12-1を吸着パッド2
3に吸着する。
【0047】次に、図6(B)に示されるように、吸着
パイプ22を駆動機構により上昇させ、1枚目紙葉類1
2-1を2枚目紙葉類12-2から分離すると共にピックロ
ーラ11に圧接させる。そして、この状態においてピッ
クローラ11及びフィードローラ13を回転させて1枚
目紙葉類12-1を送り出す。本実施例では、上記のよう
に最上部に位置する1枚目紙葉類12-1を2枚目紙葉類
12-2から離間させるため、1枚目紙葉類12-1と2枚
目紙葉類12-2との間に発生する摩擦を無くすことがで
きる。これにより、1枚目紙葉類12-1のみを確実に繰
り出すことができる。尚、本実施例の構成では、吸着パ
ッド23は摩擦係数の小さな部材で構成して1枚目紙葉
類12-1との間の摩擦力を小さくすることが望ましく、
またその形状も1枚目紙葉類12-1が滑りやすい構造と
することが望ましい。
【0048】続いて、本発明の第5実施例について説明
する。図7は、第5実施例である繰り出し機構を示して
いる。本実施例に係る繰り出し機構は、図6に示した第
4実施例に係る繰り出し機構における2本の吸着パイプ
22の下部を接続したと等価の構成とされている。即
ち、吸引機構20Eは、2本の吸着パイプ24を接続す
ると共に、その下端部にスリット26を形成した構成と
されている。この吸引機構20Eは、ピックローラ11
の両サイドに配置されている。
【0049】本実施例の構成では、吸引機構20Eをピ
ックローラ11の両サイドに配置した構成であるため、
第4実施例に比べて各吸着パイプ24をピックローラシ
ャフト17に近接して配置することができる。よって、
繰り出し機構の小型化を図ることができる。続いて、本
発明の第6実施例について説明する。図8乃至図10
は、第6実施例である繰り出し機構を示している。図8
は第6実施例である繰り出し機構の要部構成を示す斜視
図であり、図9は第6実施例である繰り出し機構の要部
構成を示す断面図であり、また図10は第6実施例であ
る繰り出し機構の動作を説明するための図である。
【0050】本実施例では、吸着機構20Fを円筒形状
とすると共に回転しうる構成としている。この吸着機構
20Fはピックローラ11の両側部に配置されており、
ピックローラ11の中心軸となる回転シャフト27に連
結されて、ピックローラ11と同一速度で回転する構成
とされている。尚、吸着機構20Fをピックローラ11
と独立回転する構成とすることも可能である。
【0051】吸着機構20Fの表面には、空気を吸引す
るための吸気孔21が設けてある。また、吸着機構20
Fの半径はピックローラ11の半径を超えないよう設定
されており、具体的には0.2 mm以上小さく設定されてい
る。更に、吸着機構20Fの内部には、吸気孔21から
吸引した空気を吸着機構20Fの外部に排出するための
吸引通路31が形成されており、この吸引通路31は後
述する回転開口部29,固定開口部30,及び固定シャ
フト28を介して図示してない真空ポンプに接続され
る。
【0052】図9は、吸着機構20Fの具体的構成を示
している。同図に示すように、吸着機構20Fに連結し
て回転する回転シャフト27の内部には、固定シャフト
28が配設されている。固定シャフト28は、回転シャ
フト27を支持する図示してない支持機構に固定されて
おり、よって回転しない構成となっている。また、回転
シャフト27の吸気孔21と対向する位置には回転開口
部29が形成されており、また固定シャフト28の紙葉
類12と対向する位置には固定開口部30が形成されて
いる。
【0053】上記の構成において、回転開口部29と固
定開口部30が重なる面積は、吸着回転シャフト27
(即ち、吸着機構20F)の回転と共に変化し、吸気孔
21が紙葉類12を吸着しない位置まで回転すると全閉
状態になる。また、吸着機構20Fが紙葉類12を吸着
する吸着時における空気の流れは、吸気孔21→吸引通
路31→回転開口部29→固定開口部30→固定シャフ
ト28→真空ポンプとなる。
【0054】次に、図10を用い、吸着機構20Fによ
る1枚目紙葉類12-1の繰り出し動作について説明す
る。図10(A)は、吸着機構20Fが1枚目紙葉類1
2-1を吸着した状態を示している。この吸着状態では、
吸気孔21は1枚目紙葉類12-1を吸着する位置(即
ち、最下部位置)にあり、また回転開口部29と固定開
口部30とが重なり合う面積は最大面積となっている。
よって、吸着機構20Fにより吸着力は最大の状態とな
り、1枚目紙葉類-1は吸着機構20Fにしっかりと吸着
される。
【0055】図10(B)は、吸着機構20Fが回転し
て1枚目紙葉類12-1を図中左方向に所定量繰り出した
状態を示している。このように1枚目紙葉類12-1が繰
り出され、1枚目紙葉類12-1の後端は吸着機構20F
の下端を通過すると、2枚目紙葉類12-2が吸着機構2
0Fと対向した状態となる。しかるにこの状態では、吸
気孔21は吸着回転シャフト27(吸着機構20F)の
回転に伴い左方へ移動しており、よって吸気孔21と2
枚目紙葉類12-2は対向した状態とはなっていない。ま
た、吸着回転シャフト27の回転により、回転開口部2
9と固定開口部30との重なり合う面積も小さくなり、
よって吸着力も弱くなっている。
【0056】これにより、1枚目紙葉類12-1が繰り出
されている最中に、2枚目紙葉類12-2が吸着機構20
Fに吸着されるようなことはなく、1枚目紙葉類12-1
のみを確実に繰り出すことができる。また、吸着回転シ
ャフト27の回転により、回転開口部29と固定開口部
30との重なり合う面積も小さくなり吸着力も弱くなる
ことにより、1枚目紙葉類12-1が過剰範囲にわたり吸
着機構20Fに吸着されることを防止でき、これによっ
ても1枚目紙葉類12-1の円滑な繰り出しを行なうこと
ができる。
【0057】また、本実施例では吸着機構20Fが1枚
目紙葉類12-1と接する位置においてのみ吸引処理を行
なう構成としたため、吸引空気量を低減することがで
き、小出力の真空ポンプにより1枚目紙葉類12-1を確
実に吸引処理し、繰り出すことができる。続いて、本発
明の第7実施例について説明する。図11は、第7実施
例である繰り出し機構を示している。図7(A)は第7
実施例である繰り出し機構の一部切截断面図であり、ま
た図7(B)は図7(A)におけるE−E線に沿う断面
図である。
【0058】本実施例では、吸着機構20Gの内部に吸
引パイプ32を設けた構成としている。この吸引パイプ
32は、ピックローラ11の回転を支持する図示してな
い支持機構に固定されており、よって回転しない(固定
された)構成とされている。また、吸引パイプ32は吸
着機構21の内部においてL字状に折り曲げられてお
り、よって一端部に形成された開口部は吸着機構21の
内周に対向した構成とされている。また、吸引パイプ3
2の他端は、図示しない真空ポンプに接続されている。
【0059】吸着機構20Gの外周部の全部または一部
には、吸気孔21が形成されている。よって、吸着機構
20Gが回転して吸気孔21が吸引パイプ32の先端開
口部と対向した状態となると、空気は吸気孔21を介し
て吸引パイプ32に吸引され、よって紙葉類12は吸着
機構20Gに吸着される。尚、図中33はピックローラ
駆動用歯車であり、図示してない駆動機構に接続されて
いる。よって、駆動機構の駆動力はピックローラ駆動用
歯車33を介してピックローラシャフト17に伝達さ
れ、ピックローラ11と共に吸着機構20Gが回転する
構成となっている。
【0060】続いて、本発明の第8実施例について説明
する。図12は第8実施例である繰り出し機構を示して
いる。前記した第7実施例の吸着機構20Gでは、紙葉
類12を吸着する部位を1連とした構成を示した。これ
に対し、本実施例に係る吸着機構20Hでは、紙葉類1
2を吸着する部位を2連としたことを特徴とするもので
ある。
【0061】このため、吸引パイプ32の先端部は二股
状に分岐されており、各分岐パイプの先端部は2連とさ
れた吸着機構20Hの下部内周位置に対向するよう配設
されている。この吸引パイプ32は、ピックローラ11
と駆動機構20Hを支持するフレーム34に固定されて
いる。また、フレーム34は図示してない支持機構に固
定されており、よってピックローラ11と吸着機構20
Hが回転しても吸引パイプ32は回転せずに一定位置に
止まるよう構成されている。
【0062】本実施例の構成によれば、紙葉類12を吸
着する部位を2連とした吸着機構20Hを用いることに
より、紙葉類12の吸着面積を増大することができ吸着
力を確実に紙葉類12に印加させることができる。よっ
て、吸着位置においてのみ吸引力を印加する構成として
も、紙葉類12を確実に吸着し繰り出すことができる。
【0063】続いて、本発明の第9実施例について説明
する。図13は第9実施例である繰り出し機構を示して
いる。本実施例では、吸着機構20Iの外周部に複数の
吸気孔を開けた構造物、あるいは発泡ウレタン等の多孔
質部材35を使用した構造とする。また、吸着機構20
Iの内部は隔壁36を設けることにより吸引領域37
(Aで示す)と放出領域38(Bで示す)とに画成して
いる。
【0064】吸引領域37は図示しない真空ポンプに接
続されることにより負圧とされており、よって吸着機構
20Iの外部の空気を多孔質部材35を介して内部に吸
引する構成となっている。また、放出領域38は圧縮ポ
ンプに接続されることにより正圧とされており、よって
吸着機構20Iの外部に多孔質部材35を介して空気を
放出する構成とされている。本実施例に係る吸着機構2
0Iも、ピックローラ11と同期して回転するよう構成
されている。
【0065】続いて、本実施例における1枚目紙葉類1
2-1の繰り出し動作について説明する。図13(A)
は、吸着機構20Iが1枚目紙葉類12-1を吸着した状
態を示している。この吸着状態では、吸引領域37が1
枚目紙葉類12-1と対向しており、よって1枚目紙葉類
12-1は吸着機構20Iに吸着され、吸着機構20I及
びピックローラ11の回転に伴い図中左方向に繰り出さ
れる。
【0066】図13(B)は、吸着機構20I内に設け
られた隔壁36が図示されるように紙葉類12に対して
直角となる位置まで回転した状態を示している。同図に
示されるように、1枚目紙葉類12-1の後端部が吸着機
構20Iの最下部を通過するタイミングで吸引領域37
と放出領域38とを画成する隔壁36も図示する直角位
置に達する。
【0067】図13(C)は、図13(B)に示す状態
より更に1枚目紙葉類12-1が左方向に繰り出された状
態を示している。1枚目紙葉類12-1が左方向に繰り出
されることにより、2枚目紙葉類12-2が吸着機構20
Iと対向することとなり、よって前記したように押圧力
Wによって2枚目紙葉類12-2は吸着機構20Iに押し
付けられる状態となる。
【0068】しかるに、この状態では2枚目紙葉類12
-2の真上には、吸着機構20Iの回転に伴い放出領域3
8が位置した状態となっている。このため、2枚目紙葉
類12-2は、吸着機構20Iの外周部から多孔質部材3
5を介して放出される空気によって図中下方に押され
る。よって、2枚目紙葉類12-2は、吸着機構20Iの
回転により再び吸引領域37が2枚目紙葉類12-2と対
向する位置にくるまでは、図中左方向への送りが阻止さ
れる。これにより、本実施例によっても、最上部に位置
する1枚目紙葉類12-1のみを確実に繰り出すことがで
きる。
【0069】続いて、本発明の第10実施例について説
明する。図14乃至図16は第10実施例である繰り出
し機構を示している。図14は第10実施例である繰り
出し機構の要部構成を示す正面図であり、図15は第1
0実施例である繰り出し機構の要部構成を示す平面図で
あり、図16は第10実施例である繰り出し機構の動作
を説明するための図である。
【0070】本実施例に係る繰り出し機構は、前記した
吸着機構(本実施例では、第6実施例で説明した吸着機
構20Fを用いた例について説明する)に加え、分離機
構45Aを設けたことを特徴とするものである。この分
離機構45Aは、吸着機構20Fが1枚目紙葉類12-1
を吸着した後、この吸着した1枚目紙葉類12-1を2枚
目紙葉類12-2から分離させる機能を奏するものであ
る。
【0071】以下、具体的な構成について説明する。本
実施例においても、ピックローラ11の両側部に吸着機
構20Fが配設されている。吸着機構20Fはピックロ
ーラシャフト17に固定されておりピックローラ11と
共に回転する構成とされている。尚、吸着機構20Fの
具体的構成は、図8乃至図10を用いて説明した第6実
施例の構成と同様であるため、その説明は省略する。
【0072】分離機構45Aは、大略するとレバー3
9,アーム40,セパレータ支持部41,アクチュエー
タ42A,及び制御部43A等によりなる、極めて簡単
な構成とされている。レバー39は略L字状の部材であ
り、フィードローラ13の回転中心となるフィードロー
ラシャフト16に回転可能に取り付けられている。この
レバー39の水平方向に延出する側の端部には前記した
ピックローラシャフト17が配設されており、よってピ
ックローラシャフト17とフィードローラシャフト16
はレバー39により接続された構成とされている。ま
た、レバー39の下方に延出する側の端部にはセパレー
タ支持部41が設けられている。このセパレータ支持部
41にはセパレータ14が配設されている。従って、フ
ィードローラシャフト16とセパレータ支持部41は、
レバー39で連結された構成となっている。
【0073】また、レバー39のフィードローラシャフ
ト16とセパレータ支持部41との間位置にはアーム4
0が連結されており、このアーム40はアクチュエータ
42Aに接続されている。アクチュエータ42Aはソレ
ノイドやモータ等で構成されており、制御部43Aから
の信号でアクチュエータ42Aは動作し、アーム40を
図中左右方向に駆動する。これにより、レバー39はフ
ィードローラシャフト16を回転中心として回動し、こ
れに伴いピックローラ11及びセパレータ支持部41も
移動する。
【0074】ここで、ピックローラ11と同時にセパレ
ータ支持部41及びセパレータ14も同時に移動させる
のは、仮にピックローラ11だけを上下に移動させる構
成とすると、1枚目紙葉類12-1を吸着機構20Fに吸
着して繰り出す際、1枚目紙葉類12-1のセパレータ1
4への進入角度が所定角度より変化し、分離性能が変化
してしまうからである。
【0075】続いて、本実施例に係る繰り出し機構の動
作について説明する。初期状態(即ち、繰り出し前の状
態)では、ピックローラ11,セパレータ支持部41,
及び1枚目紙葉類12-1は、図中1点鎖線で示す場所に
位置している。この初期状態において、先ず吸着機構2
0Fを動作させ、1枚目紙葉類12-1を吸着機構20F
に吸着する。
【0076】続いて、アクチュエータ42Aを動作させ
てアーム40を図中右方向へ駆動する。これにより、レ
バー39はフィードローラシャフト16の回りに反時計
回りに回転し、ピックローラ11及びセパレータ支持部
41は図の実線の位置まで移動する。次に、ピックロー
ラ11を回転させて1枚目紙葉類12-1を図中左方向へ
送り出す。
【0077】このように、吸着機構20Fによりピック
ローラ11の側部において1枚目紙葉類12-1を吸着し
た上でピックローラ11で送り出す構成としたことによ
り、本実施例においてもピックローラ11と1枚目紙葉
類12-1との間の摩擦駆動力は増大し、確実な繰り出し
処理を行なうことができる。また、分離機構45Aによ
り、吸着機構20Fにより1枚目紙葉類12-1を吸着し
た後、ピックローラ11を上動させる構成としたことに
より、1枚目紙葉類12-1は他の紙葉類束12aから分
離された状態となる。これにより、1枚目紙葉類12-1
と2枚目紙葉類12-2との間の摩擦係数はゼロとなり、
よって1枚目紙葉類12-1のみを確実に繰り出すことが
可能となる。
【0078】上記のように1枚目紙葉類12-1の繰り出
し処理が終了すると、吸着機構20Fの吸着動作を停止
し、アクチュエータ42Aを動作させてアーム40を図
中左方向へ駆動する。これにより、レバー39はフィー
ドローラシャフト16の回りに時計回りに回転し、ピッ
クローラ11及びセパレータ支持部41は、再び一点鎖
線で示した初期位置へ戻る。
【0079】上記した一連の繰り出し動作において、制
御部43Aはピックローラ11とフィードローラ13の
回転制御部(図示せず)からの回転制御信号に同期して
アクチュエータ30を駆動制御する。この駆動制御の具
体的な方法としては、アクチュエータ30を正弦波、の
こぎり波、台形波で駆動することが考えられる。図16
は、アクチュエータ30を正弦波、のこぎり波、台形波
で駆動した場合のピックローラ11の移動状態を示す図
である。同図において、(A)は正弦波での駆動を示
し、(B)はのこぎり波での駆動を示し、更に(C)は
台形波での駆動を示している。また、図中縦軸はピック
ローラ11の位置を示し、横軸は時間を示している。
【0080】図16(A)に示すように、制御部42A
がアクチュエータ42Aを正弦波により駆動する構成と
した場合には、図示されるようにピックローラ11は滑
らかに移動するため、アクチュエータ42Aに大きな負
荷が印加されたり、またノイズが発生することを抑制す
ることができる。また、図16(B),(C)に示すよ
うに、制御部42Aがアクチュエータ42Aをのこぎり
波或いは台形波により駆動する構成とした場合には、紙
葉類12を繰り出し出した後に直ちにピックローラ11
を初期位置に移動できるため、紙葉類12を繰り出す周
期T2を正弦波を用いた場合の周期T1に比べて短くす
ることができる(T2<T1)。
【0081】更に、制御部42Aがアクチュエータ42
Aを台形波により駆動する場合には、ピックローラ11
による紙葉類12の繰り出し時(即ち、ピックローラ回
転時)においてピックローラ11の上下方向に対する移
動は停止しているため、紙葉類12を安定して繰り出す
ことができる。続いて、本発明の第11実施例について
説明する。図17及び図18は第11実施例である繰り
出し機構を示している。図17は第11実施例である繰
り出し機構の要部構成を示す正面図であり、図18は第
11実施例である繰り出し機構の動作を説明するための
図である。
【0082】本実施例では、分離機構45Bを紙葉類束
12aの下部に配設することにより、ピックローラ11
の位置は変化させずに紙葉類12の角度を変化させるこ
とを特徴とするものである。分離機構45Bは、押圧板
15と押圧部材47(弾性手段よりなる)との間に設け
られた傾斜機構46により構成されている。傾斜機構4
6は、ベース48,ベース48上に設置した支柱49,
及びベース48上に設置したアクチュエータ42B等に
より構成されている。押圧板15の一端は支柱49と支
点50で回転可能に連結されており、他の一端はアクチ
ュエータ42Bと接続している。このアクチュエータ4
2Bは、ソレノイドや圧電素子等で構成されている。
【0083】また、アクチュエータ42Bは制御部43
Bに接続されており、制御部43Bからの信号でアクチ
ュエータ42Bが伸縮すると、押圧板15は支点50を
中心として揺動運動し、その結果押圧板15の上に積層
されている紙葉類束12aの角度は変化する。次に、上
記構成とされた繰り出し機構の動作について説明する。
初期状態では、押圧板15及び紙葉類束12aは図17
に1点鎖線で示す場所に位置している。繰り出し動作が
開始されると、先ず図示しない吸着機構を動作させて1
枚目紙葉類12-1を吸着する。
【0084】次に、アクチュエータ42Bを収縮させ、
押圧板15を時計回りに回転させ紙葉類束12aを傾け
る。これにより、吸着機構に吸着された1枚目紙葉類1
2-1を除き、他の紙葉類束12aは図中実線で示すよう
に斜め下方に移動する。これにより、1枚目紙葉類12
-1は他の紙葉類束12aに対して離間した状態となる。
そして、この状態においてピックローラ11を回転さ
せ、1枚目紙葉類12-1を図中左方向へ繰り出す。
【0085】よって、本実施例においても、吸着機構に
より1枚目紙葉類12-1は吸着されるため、ピックロー
ラ11と1枚目紙葉類12-1との間の摩擦駆動力は増大
し、確実な繰り出し処理を行なうことができる。また、
分離機構45Bにより、吸着機構20により1枚目紙葉
類12-1を吸着した後、傾斜機構46を駆動することに
より、1枚目紙葉類12-1を他の紙葉類束12aから分
離することができる。これにより、1枚目紙葉類12-1
と2枚目紙葉類12-2との間の摩擦係数はゼロとなり、
よって1枚目紙葉類12-1のみを確実に繰り出すことが
可能となる。
【0086】上記の繰り出し処理が終了すると、吸着機
構の吸着動作を停止し、またアクチュエータ42Bを伸
長させて押圧板15を反時計回りに回転させ、紙葉類束
12aの傾きを一点鎖線で示した初期位置に戻す。尚、
制御部43Bによるアクチュエータ42Bの動作は、図
16を用いて説明したと同様に、正弦波、のこぎり波、
台形波で駆動することができる。また、アクチュエータ
42Bを正弦波、のこぎり波、台形波の夫々で駆動した
時の紙葉類束12aの傾きの様子を図18に示す。
【0087】
【発明の効果】上記の如く本発明によれば、次に述べる
種々の効果を実現することができる。請求項1記載の発
明によれば、吸着される最上部に位置する紙葉類とピッ
クローラとの間の摩擦駆動力は増大し、かつ最上部に位
置する紙葉類と2枚目に位置する紙葉類との間の摩擦係
数は低下するため、重置された複数枚の紙葉類の内、最
上部に位置する1枚目の紙葉類だけを確実に繰り出すこ
とができる。
【0088】また、請求項2記載の発明によれば、吸着
機構を固定した構成としたことにより、吸着機構を移動
させる構成に比べて、紙葉類の繰り出し機構の構造を簡
単化することができる。また、請求項3記載の発明によ
れば、紙葉類を吸着する部分の形状を球面形状とした場
合には紙葉類との間に発生する摩擦力の低減を図ること
ができ、また紙葉類を吸着する部分の形状を平面形状と
した場合には吸着を行なう面積を広くすることができる
ため、吸着力を増大させることができる。
【0089】また、請求項4及び請求項7記載の発明に
よれば、吸着した状態において必ずピックローラと紙葉
類とを当接させることができ、確実な繰り出しを行なう
ことができる。また、請求項5記載の発明によれば、最
上部の紙葉類と2枚目の紙葉類との間に発生する摩擦を
無くすことができ、これにより最上部に位置する紙葉類
のみを確実に繰り出すことができる。
【0090】また、請求項6記載の発明によれば、ピッ
クローラに加えて吸着機構によっても紙葉類は繰り出さ
れるため、より確実に紙葉類を繰り出すことができる。
また、請求項8記載の発明によれば、吸着機構による送
り出し速度とピックローラによる送り出し速度とは均衡
し、繰り出し時に紙葉類にしわや曲がりが発生すること
を防止することができる。
【0091】また、請求項9記載の発明によれば、吸着
機構が紙葉類に接する位置においてのみ吸引処理を行な
う構成としたことにより、吸引空気量を低減することが
でき、小出力の吸引装置により紙葉類の吸引処理を行な
うことが可能となる。また、請求項10記載の発明によ
れば、吸引領域が紙葉類に接触することにより最上部の
紙葉類の搬送処理は行なわれ、また最上部の紙葉類の搬
送により現れる2枚目の紙葉類は放出領域から放出され
る空気により押圧されその搬送が阻止される。これによ
り、最上部に位置する紙葉類のみを確実に繰り出すこと
が可能となる。
【0092】また、請求項11記載の発明によれば、ピ
ックローラの側部に紙葉類を吸着する吸着機構を設け、
ピックローラの側部において真空吸着した紙葉類をピッ
クローラで送り出す構成としたことにより、吸着される
最上部に位置する紙葉類とピックローラとの間の摩擦駆
動力は増大する。また、吸着機構により吸着された紙葉
類を他の紙葉類束から分離する分離機構とを設けたこと
により、分離された状態においては最上部に位置する紙
葉類と2枚目に位置する紙葉類との間の摩擦係数はゼロ
となり、最上部に位置する1枚目の紙葉類だけを確実に
繰り出すことができる。
【0093】また、請求項12及び請求項15記載の発
明によれば、簡単な構成で確実に最上部に位置する紙葉
類を2枚目の紙葉類から分離させることができる。ま
た、請求項13及び請求項16記載の発明によれば、制
御部がアクチュエータを正弦波により駆動する構成とし
たことにより、ピックローラを滑らかに移動することが
できる。
【0094】また、制御部がアクチュエータをのこぎり
波或いは台形波で駆動する構成としたことにより、紙葉
類を繰り出した後に直ちにピックローラをイニシャル位
置に移動できるため、紙葉類の繰り出し周期を短くする
ことができる。また、制御部がアクチュエータを台形波
で駆動する構成としたことにより、ピックローラによる
紙葉類の繰り出し時においてピックローラの移動は停止
しているため、安定した繰り出し処理を行なうことがで
きる。
【0095】更に、請求項14記載の発明によれば、ピ
ックローラを移動することなく、単に傾斜機構により紙
葉類を押圧する押圧板の傾斜を変化させるのみで最上部
に位置する紙葉類を2枚目の紙葉類から分離させること
ができるため、簡単な構成で確実に最上部に位置する紙
葉類と2枚目の紙葉類とを分離することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す正面図である。
【図2】本発明の第1実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す平面図である。
【図3】本発明の第1実施例である紙葉類の繰り出し機
構の吸着機構近傍を拡大して示す図である。
【図4】本発明の第2実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す図である。
【図5】本発明の第3実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す図である。
【図6】本発明の第4実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す図である。
【図7】本発明の第5実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す図である。
【図8】本発明の第6実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す斜視図である。
【図9】本発明の第6実施例である紙葉類の繰り出し機
構の要部構成を示す断面図である。
【図10】本発明の第6実施例である紙葉類の繰り出し
機構の動作を説明するための図である。
【図11】本発明の第7実施例である紙葉類の繰り出し
機構の要部構成を示す断面図である。
【図12】本発明の第8実施例である紙葉類の繰り出し
機構の要部構成を示す一部切截断面図である。
【図13】本発明の第9実施例である紙葉類の繰り出し
機構の要部構成を示す図である。
【図14】本発明の第10実施例である紙葉類の繰り出
し機構の要部構成を示す正面図である。
【図15】本発明の第10実施例である紙葉類の繰り出
し機構の要部構成を示す平面図である。
【図16】本発明の第10実施例である紙葉類の繰り出
し機構に設けられる制御部の動作を説明するための図で
ある。
【図17】本発明の第11実施例である紙葉類の繰り出
し機構の要部構成を示す正面図である。
【図18】本発明の第11実施例である紙葉類の繰り出
し機構に設けられる制御部の動作を説明するための図で
ある。
【図19】従来の紙葉類の繰り出し機構の一例を示す構
成図である。
【図20】紙葉類に作用する力を示す図である。
【符号の説明】
11 ピックローラ 12,12-1, 12-2 紙葉類 12a 紙葉類束 13 フィードローラ 14 セパレータ 15 押圧板 16 フィードローラシャフト 17 ピンチローラシャフト 20A〜20I 吸着機構 21 吸気孔 22,24 吸着パイプ 23 吸着パッド 26 スリット 27 回転シャフト 28 固定シャフト 29 回転開口部 30 固定開口部 31 吸引通路 32 吸引パイプ 35 多孔質部材 36 隔壁 37 吸引領域 38 放出領域 39 レバー 40 アーム 41 セパレータ支持部 42A,42B アクチュエータ 43A,43B 制御部 45A,45B 分離機構 46 傾斜機構 47 押圧部材 48 ベース 49 支柱 50 支点

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 押圧されている重置された複数枚の紙葉
    類の、押圧側と逆の側から当接し、かつ摩擦駆動によっ
    て前記紙葉類を送り出すピックローラと、 該ピックローラの前方に配設されて該紙葉類を送るフィ
    ードローラと、 該フィードローラに近接配置されて該紙葉類を1枚ずつ
    に分離するセパレータとを有する紙葉類の繰り出し機構
    において、 前記ピックローラの側部に前記紙葉類を吸着する吸着機
    構を設けたことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の紙葉類の繰り出し機構に
    おいて、 前記吸着機構が固定されていることを特徴とする紙葉類
    の繰り出し機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の紙葉類の繰り出し機構に
    おいて、 前記吸着機構の前記紙葉類を吸着する部分の形状を曲面
    形状或いは平面形状としたことを特徴とする紙葉類の繰
    り出し機構。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の紙葉類の繰り出
    し機構において、 前記吸着機構が紙葉類を吸着する部分が前記ピックロー
    ラの半径よりも内側に位置するよう構成したことを特徴
    とする紙葉類の繰り出し機構。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の紙葉類の繰り出し機構に
    おいて、 前記吸着機構を吸着パイプと、該吸着パイプ先端に設け
    られ前記紙葉類を吸着する吸着パッドとにより構成する
    と共に、 前記吸着パイプが、前記吸着パッドで吸着した前記紙葉
    類を前記ピックローラに圧接する方向に移動する構成と
    したことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の紙葉類の繰り出し機構に
    おいて、 前記吸着機構を前記ピックローラと同心的に回転する構
    成としたことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の紙葉類の繰り出し機構に
    おいて、 前記吸着機構の半径を前記ピックローラの半径よりも小
    さく設定したことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  8. 【請求項8】 請求項6または7記載の紙葉類の繰り出
    し機構において、 前記吸着機構が前記ピックローラと同期して回転する構
    成としたことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  9. 【請求項9】 請求項6乃至8のいずれかに記載の紙葉
    類の繰り出し機構において、 前記吸着機構の内部で、かつ前記紙葉類を吸着する位置
    に吸引部材を設け、 前記吸着機構が前記紙葉類に接する位置においてのみ吸
    引処理を行なう構成としたことを特徴とする紙葉類の繰
    り出し機構。
  10. 【請求項10】 請求項6乃至8のいずれかに記載の紙
    葉類の繰り出し機構において、 前記吸着機構に空気を吸引する吸引領域と空気を放出す
    る放出領域を設け、 前記紙葉類を送り出す送出時は前記吸引領域が紙葉類に
    接触し、前記送出時以外は前記放出領域が前記紙葉類に
    接触するよう構成したことを特徴とする紙葉類の繰り出
    し機構。
  11. 【請求項11】 押圧されている重置された複数枚の紙
    葉類の、押圧側と逆の側から当接し、かつ摩擦駆動によ
    って前記紙葉類を送り出すピックローラと、 該ピックローラの前方に配設されて前記紙葉類を送るフ
    ィードローラと、 該フィードローラに近接配置されて前記紙葉類を1枚ず
    つに分離するセパレータとを有する紙葉類の繰り出し機
    構において、 前記ピックローラの側部に前記紙葉類を吸着する吸着機
    構と、 前記吸着機構により吸着された前記紙葉類を他の紙葉類
    束から分離する分離機構とを設けたことを特徴とする紙
    葉類の繰り出し機構。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の紙葉類の繰り出し機
    構において、 前記分離機構が、 前記ピックローラが配設されており、前記ピックローラ
    を紙葉類束に当接させる当接位置と、前記紙葉類束の最
    上部の紙葉類を前記紙葉類束から分離させる分離位置と
    の間で移動可能な構成とされたレバーと、 該レバーを移動付勢するアクチュエータと、 該アクチュエータを駆動する制御部とを具備することを
    特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  13. 【請求項13】 請求項11または12記載の紙葉類の
    繰り出し機構において、 前記制御部は、前記アクチュエータを正弦波或いはのこ
    ぎり波或いは台形波で駆動することを特徴とする紙葉類
    の繰り出し機構。
  14. 【請求項14】 請求項11記載の紙葉類の繰り出し機
    構において、 前記分離機構を、前記紙葉類を押圧する押圧板を傾斜さ
    せる傾斜機構により構成したことを特徴とする紙葉類の
    繰り出し機構。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の紙葉類の繰り出し機
    構において、 前記傾斜機構を、 前記押圧板を移動可能に支持する支柱と、 前記押圧板を移動させるアクチュエータと、 前記支柱と前記アクチュエータを支持するベースと、 前記アクチュエータを駆動する制御部とにより構成した
    ことを特徴とする紙葉類の繰り出し機構。
  16. 【請求項16】 請求項14または15記載の紙葉類の
    繰り出し機構において、 前記制御部は、前記アクチュエータを正弦波或いはのこ
    ぎり波或いは台形波で駆動することを特徴とする紙葉類
    の繰り出し機構。
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