JPH1122071A - 壁下地補強板の支持具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】間仕切り支柱に取り付けられた支持具に対し
て、壁下地補強板の端部を、ビスによって取り付ける必
要がない。 【解決手段】壁面を補強するために、一対の間仕切り支
柱間１２に支持具２０がそれぞれ取り付けられており、
壁下地補強板１３が上方から下方にスライドされること
によって、壁下地補強板１３の各端部が、各支持具２０
のそれぞれの側部に設けられたフランジ部２３と支持部
２６との間に挿入されて台部２４上に載置される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、壁面を補強するた
めに、一対の間仕切り支柱間に架設状態で配置される壁
下地補強板を支持するために、各間仕切り支柱に取り付
けられる支持具に関する。

【０００２】

【従来の技術】内部に水道管が配管されたり、壁掛け式
のエアーコンディショナーが取り付けられる建物の壁面
では、強度を増加させるために、壁下地補強板が取り付
けられる。図４は、このような壁下地補強板が取り付け
られた壁下地補強構造の一例を示す分解斜視図、図５
は、その壁下地補強構造の要部を拡大して示す斜視図で
ある。この壁下地補強構造では、水平に配置された間仕
切りランナー１１上に、所定の間隔をあけて垂直に取り
付けられた一対の間仕切り支柱１２と、両間仕切り支柱
１２間に水平に架設された壁下地補強板１３と、この壁
下地補強板１３の各端部を支持するために、各間仕切り
支柱１２にそれぞれ取り付けられた壁下地補強板１３の
支持具４０とを有している。

【０００３】間仕切りランナー１１は、各側縁部がそれ
ぞれ上方に向かって直角に屈曲された断面コ字状をして
おり、その間仕切りランナー１１には、一対の間仕切り
支柱１２の中央部に、水道管３１が垂直に挿通してい
る。各間仕切り支柱１２は、鋼板によって、断面四角形
状の中空パイプにそれぞれ構成されている。

【０００４】壁下地補強板１３は、長板状をしており、
水道管３１の上部に対応した高さ位置に、幅方向が垂直
になるように、各間仕切り支柱１２間に水平状態で配置
されて、各端部が、間仕切り支柱１２にそれぞれ取り付
けられた支持具４０によって支持されている。

【０００５】各間仕切り支柱１２に取り付けられた支持
具４０は、各間仕切り支柱１２の正面に突き合わされた
平板状の本体部４１と、この本体部４１の各側縁部から
間仕切り支柱１２の各側面に沿った状態になるように直
角に屈曲された各側面部４２とによって、断面コ字状に
形成されており、各間仕切り支柱１２の正面側部分に嵌
合されるようになっている。本体部４１の幅方向の中央
部には、上下方向に適当な間隔をあけてビス挿通孔４１
ａが設けられている。

【０００６】各側面部４２における本体部４１の遠方側
の側縁には、相互に離れる方向にそれぞれ延出する方向
に直角に屈曲されたフランジ部４３がそれぞれ設けられ
ている。各フランジ部４３の上端縁および下端縁には、
それぞれ本体部４１から離れる方向に延出する方向に直
角に屈曲された位置決め片４４がそれぞれ設けられてい
る。

【０００７】このような壁下地補強板の支持具４０は、
それぞれが間仕切り支柱１２の所定の高さ位置にて、各
間仕切り支柱１２の正面に本体部４１がそれぞれ突き合
わされた状態で、各間仕切り支柱１２の正面側部分に嵌
合されて、本体部４１に設けられた各ビス貫通孔４１ａ
に、ビス１４がそれぞれ挿通される。これにより、壁下
地補強板の支持具４０は、各間仕切り支柱１２の正面側
部分に嵌合された状態で取り付けられる。

【０００８】このような状態になると、壁下地補強板１
３が、各間仕切り支柱１２間にて水平状態で配置され、
壁下地補強板１３の各端部が、各間仕切り支柱１２に取
り付けられたそれぞれの支持具４０のフランジ部４３
に、それぞれ突き当てられる。そして、壁下地補強板１
３の各端部に、一対のビス１４が、上下方向に適当な間
隔をあけて打ち込まれる。各ビス１４は、各支持具４０
のフランジ部４３を挿通するように、壁下地補強板１３
の各側方に向かって傾斜状態で打ち込まれる。これによ
り、壁下地補強板１３の各端部は、各間仕切り支柱１２
に取り付けられた支持具４０に対して、各一対のビス１
４によって、それぞれ支持された状態になる。

【０００９】このような状態になると、壁下地補強板１
３に、水道管３１を固定するための配管固定具３２が、
壁面下地補強板１３に取り付けられる。この配管固定具
３２は、水道管３１に嵌合されるように、長板状の鋼板
を半円形状に湾曲して構成されており、この配管固定具
３２の各端部にビス１４がそれぞれ挿通されて、壁下地
補強板１３に配管固定具３２が取り付けられることによ
って、壁下地補強板１３に水道管３１が固定される。

【００１０】その後、壁下地補強板１３の正面側部分を
覆うように、石膏ボート等の壁面ボードが垂直に配置さ
れて、各間仕切り支柱１２にて支持される。これによ
り、壁下地補強板１３は、壁面ボードによって覆われた
状態になる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】このような壁下地補強
構造では、各支持具４０に対して、壁下地補強板１３の
各端部が、一対のビス１４によって取り付けられている
ために、壁面ボードによって覆われる壁下地補強板１３
の正面には、各ビス１４の頭部が突出した状態になり、
壁下地補強板１３の正面を覆う壁面ボードに対して悪影
響を及ぼすおそれがある。また、壁下地補強板１３の各
端部を、各間仕切り支柱１２に取り付けられた支持具４
０に対して、それぞれビス１４によって固定する必要が
あり、その作業が煩わしいという問題もある。

【００１２】本発明は、このような問題を解決するもの
であり、その目的は、壁下地補強板の各端部を、各間仕
切り支柱に容易に取り付けることができ、しかも、ビス
の頭部によって悪影響が生じるおそれのない壁下地補強
板の支持具を提供することにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明の壁下地補強板の
支持具は、壁面を補強するために、一対の間仕切り支柱
間に架設状態で配置される壁下地補強板の各端部を、各
間仕切り支柱にそれぞれ支持するように、各間仕切り支
柱にそれぞれ取り付けられる支持具であって、壁下地補
強板が上方から下方にスライドされることによって、そ
の端部が嵌合状態で支持されるようになっていることを
特徴とする。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳細に説明する。

【００１５】図１は、本発明の壁下地補強板の支持具が
使用された壁下地補強構造の実施の形態の一例を示す分
解斜視図、図２は、その壁下地補強構造の要部を拡大し
て示す斜視図である。この壁下地補強構造は、例えば、
内部に水道管３１が設けられる間仕切り壁を補強するた
めに使用されるものであり、水平に配置された間仕切り
ランナー１１上に、所定の間隔をあけて垂直に取り付け
られた一対の間仕切り支柱１２と、両間仕切り支柱１２
間に水平に架設された壁下地補強板１３と、この壁下地
補強板１３の各端部を各間仕切り支柱１２にそれぞれ支
持するように各間仕切り支柱１２にそれぞれ取り付けら
れた一対の補強板支持具２０とを有している。

【００１６】間仕切りランナー１１は、各側縁部がそれ
ぞれ上方に向かって屈曲された断面コ字状をしており、
その中央部を水道管３１が挿通している。間仕切りラン
ナー１１上には、水道管３１を挟んで一対の間仕切り支
柱１２が、水道管３１とはそれぞれ等しい間隔をあけた
状態で、垂直に配置されている。各間仕切り支柱１２
は、鋼板によって断面四角形状の中空パイプにそれぞれ
構成されている。

【００１７】壁下地補強板１３は、長板状をしており、
水道管３１の上部に対応した高さ位置に、各間仕切り支
柱１２間に水平に配置されて、各端部が、各間仕切り支
柱１２に取り付けられた壁下地補強板１３にそれぞれ支
持されている。

【００１８】図３（ａ）は、各間仕切り支柱１２に取り
付けられた壁下地補強板１３の支持具２０の平面図、図
３（ｂ）は、その正面図、図３（ｃ）は、その側面図で
ある。この支持具２０は、例えば、亜鉛鋼板によって、
間仕切り支柱１２の正面に突き合わせられる本体部２１
と、本体部２１の各側縁からそれぞれ同方向に直角に屈
曲された各側面部２２とによって、間仕切り支柱１２の
正面側部分に嵌合される断面コ字状に構成されている。
各側面部２２における本体部２１の遠方側の側縁には、
相互に離れる方向にそれぞれ延出するように、各側面部
２２に対して直角に屈曲されたフランジ部２３がそれぞ
れ設けられている。

【００１９】各フランジ部２３の下端縁には、本体部２
１側に延出するように直角に屈曲された台部２４がそれ
ぞれ設けられている。各台部２４は、各側面部２１の幅
方向の中程まで延出した状態になっており、各台部２４
上に、壁下地補強板１３の各端部がそれぞれ支持される
ようになっている。また、各フランジ部２３の上端縁に
は、各台部２４の屈曲方向とは反対方向に延出する位置
決め部２５が、各フランジ部２３に対して直角に屈曲さ
れた状態でそれぞれ設けられている。各位置決め部２５
は、各台部２４と同様の長さだけフランジ部２３から延
出している。

【００２０】本体部２１の各側縁部には、上端部および
下端部を除いた中央部に、各側方に延出するように直角
に屈曲された支持片２６がそれぞれ設けられている。各
支持部２６は、本体部２１の各側部をそれぞれ上下方向
に長い長方形状に切り欠かれた切り欠き片によって構成
されており、各切り欠き片をそれぞれ側方へ向かって屈
曲させることによって、各支持部２６が形成されてい
る。本体部２１の各側部には、各支持部２６を側方に向
かって屈曲させることによって形成された上下方向に長
い長方形状の開口部２１ａがそれぞれ形成されている。
また、本体部２１の中央部には、ビス貫通孔２１ｂが設
けられている。

【００２１】このような支持具２０は、各間仕切り支柱
１２における正面側に、それぞれ取り付けられる。この
場合、各支持具２０の本体部２１が、各間仕切り支柱１
２の正面における所定の高さ位置にそれぞれ当接され
て、各側面部２２が間仕切り支柱１２の各側面にそれぞ
れ沿った状態になるように嵌合される。そして、本体部
２１に設けられた各ビス貫通孔２１ｂに、ビス１４が挿
通されて、各間仕切り支柱１２に打ち込まれることによ
って、各支持具２０が各間仕切り支柱１２にそれぞれ取
り付けられる。

【００２２】このように、一対の間仕切り支柱１２にそ
れぞれ取り付けられた各支持具２０の上方にて、壁下地
補強板１３が、幅方向を垂直とした水平状態で配置され
て、下方に向かってスライドされる。これにより、壁下
地補強板１３の各端部が、各支持具２０のフランジ部２
３と支持部２６との間に嵌合されるように挿入され、各
台部２４上に載置された状態になる。これにより、壁下
地補強板１３の各端部が各支持具２０の各台部２４上に
載置されて、フランジ部２３と支持部２６の間に支持さ
れた状態になる。

【００２３】このような状態になると、壁下地補強板１
３に、水道管３１を固定するための配管固定具３２が、
壁面下地補強板１３に取り付けられる。この配管固定具
３２は、水道管３１に嵌合されるように、長板状の鋼板
を半円形状に湾曲して構成されており、この配管固定具
３２の各端部にビス１４がそれぞれ挿通されて、壁下地
補強板１３に配管固定具３２が取り付けられることによ
って、壁下地補強板１３に水道管３１が固定される。

【００２４】その後、壁下地補強板１３の正面側部分を
覆うように、石膏ボート等の壁面ボードが垂直に配置さ
れて、各間仕切り支柱１２にて支持される。これによ
り、壁下地補強板１３は、壁面ボードによって覆われた
状態になる。

【００２５】本発明の支持具２０は、このように、壁下
地補強板１３の各端部を、それぞれ、ビスを使用するこ
となく支持することができるために、壁下地補強板１３
の各端部の取付作業が容易になり、しかも、ビスの頭部
によって壁面ボード等がキズ付くようなおそれもない。

【００２６】なお、本発明の壁下地補強板の支持具は、
水道管３１を固定する壁下地補強板１３の各端部を支持
する場合に限らず、例えば、壁掛け式のクーラーを固定
するための壁下地補強板の各端部を支持する場合にも使
用することができる。

【００２７】

【発明の効果】本発明の壁下地補強板の支持具は、この
ように、壁下地補強板の端部をビスを使用することな
く、壁下地補強板を上方から下方にスライドさせること
によって、壁下地補強板の各端部を支持することができ
るために、壁下地補強板の取付が容易であり、しかも、
ビスによる悪影響も防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の壁下地補強板の支持具が使用された壁
下地補強構造の実施の形態の一例を示す分解斜視図であ
る。

【図２】その壁下地補強構造の要部を拡大して示す斜視
図である。

【図３】（ａ）は、各間仕切り支柱に取り付けられた壁
下地補強板の支持具の平面図、（ｂ）は、その正面図、
（ｃ）は、その側面図である。

【図４】従来の壁下地補強板の支持具が使用された壁下
地補強構造の実施の形態の一例を示す分解斜視図であ
る。

【図５】その壁下地補強構造の要部を拡大して示す斜視
図である。

【符号の説明】

１１ 間仕切りランナー １２ 間仕切り支柱 １３ 壁下地補強板 １４ ビス ２０ 支持具 ２１ 本体部 ２１ａ 開口部 ２１ｂ ビス挿通孔 ２２ 側面部 ２３ フランジ部 ２４ 台部 ２５ 位置決め部 ２６ 支持部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁面を補強するために、一対の間仕切り
   支柱間に架設状態で配置される壁下地補強板の各端部
   を、各間仕切り支柱にそれぞれ支持するように、各間仕
   切り支柱にそれぞれ取り付けられる支持具であって、 壁下地補強板が上方から下方にスライドされることによ
   って、その端部が嵌合状態で支持されるようになってい
   ることを特徴とする壁下地補強板の支持具。