JPH11219911A - 微結晶シリコン膜の作製方法 - Google Patents
微結晶シリコン膜の作製方法Info
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Abstract
って良質な微結晶シリコン膜を成膜する技術を提供す
る。 【解決手段】 容量結合型のプラズマCVD装置におい
て、珪素の結晶化を助長する金属元素を導入できるソー
スガスと珪化物気体と水素ガスとを用いて、微結晶珪素
膜を基板上に成膜する。この際、珪素の結晶化を助長す
る金属元素の作用により、高い成膜速度を得ることがで
きる。
Description
電池や薄膜トランジスタの構成材料に用いられる微結晶
シリコン膜、および微結晶シリコン膜の作製方法に関す
るものである。
ンとの中間的な性質を示す材料として微結晶シリコンが
知られている。微結晶シリコンの作製方法は、例えば特
公平3−8102号公報や特開昭57−67020号公
報に示されているように、シランガスと水素ガスを用
い、この混合ガスをグロ─放電分解し、基板上に微結晶
シリコン膜を堆積させるプラズマCVD法が知られてい
る。この方法で微結晶シリコン膜を作製するには、被膜
が形成される反応空間に供給される前記混合ガスのシラ
ンガスに対する水素ガスの割合をを数十から数百倍にす
るとともに、高密度の電力を投入してグロー放電を発生
させることに特徴がある。またこの時、価電子制御を目
的として前記混合ガス中にジボランやフォスフィン等の
ガスを添加すると、ド─ピングが効率良く行われ、非晶
質シリコンでは実現できない高い電気伝導度を得ること
が可能となる。従って、微結晶シリコン膜は太陽電池や
薄膜トランジスタを構成するP型やN型に価電子制御さ
れたドープ層にしばしば適用されている。
製においては、原料のシランガスが希釈されているの
で、成膜速度はシランガスの供給量でほぼ決まり、非晶
質シリコン膜の成膜速度に比べ低下してしまう。その成
膜速度は、およそ0.01nm/secから0.1nm
/secの範囲である。この範囲以下の成膜速度では実
用的でなく、またこれ以上の成膜速度では微結晶シリコ
ン膜は形成されない。
度を高めたり、投入放電電力を高めたりする技術が考え
られる。しかし、微結晶シリコン膜が形成される条件は
範囲が限られており、その条件から外れると形成される
膜の結晶粒径は小さくなってしまう。また、結晶密度が
低下して良質な微結晶シリコン膜を得ることが出来なく
なってしまう。
ンやポスフィン等のド─ピングガスを同時に添加するこ
とで、価電子制御が可能となりP型やN型の導電性の膜
を得ることができるが、これらド─ピングガスの内、特
にジボランを添加した場合には、微結晶化がなされにく
いという経験的な事実がある。
型層やN型層として応用されているが、通常その厚さは
光吸収損失を低減させる目的から、10nmから厚くて
も50nm程度とされていた。しかし、このような膜厚
の場合、微結晶シリコン膜は下地の材料との相互作用に
より、微結晶化が十分成されないことが問題となる。
製する場合には、I型の非晶質シリコン膜上に10nm
程度のP型層を堆積して、いわゆるヘテロ接合を形成す
るわけであるが、非晶質膜上に微結晶の膜を堆積する
と、格子歪みが発生し、堆積初期段階の領域は十分に微
結晶化せず非晶質成分が支配的となってしまう。従っ
て、従来技術によって作製さた太陽電池の微結晶シリコ
ン層は必ずしも十分な特性を有してはいなかった。
ンで作製する太陽電池も作製可能ではあるが、微結晶シ
リコン膜の光学的特性との関係から、I型層の膜厚は少
なくとも1000nm程度好ましくはそれ以上必要とさ
れる。しかし、そもそも微結晶シリコン膜の成膜速度が
遅いのでこのような構成は実用的ではない。例えば、微
結晶シリコン膜の代表的な成膜速度である0.03nm
/secの成膜条件を使用した場合、1000nmの厚
さの膜を堆積するためには9時間以上の時間が必要とな
ってしまいその実用性は大きく低下する。
明細書で開示する発明では、結晶性の優れた良質な微結
晶シリコン膜を作製すると共に、微結晶シリコン膜の成
膜速度の向上を課題とる。また、本明細書で開示する発
明では、太陽電池のP型層やN型層、または薄膜トラン
ジスタ等の薄膜素子において結晶性の良好な微結晶シリ
コン膜を作製することを課題とする。
は、上記課題を解決するための手段として、従来のプラ
ズマCVD法を用い、従来以上の良質な微結晶シリコン
膜を作製する為に、膜の微結晶化を促進させる手段とし
て、成膜時に珪素の結晶化を助長する金属元素を添加す
る。
i、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt、Cu、Au
から選ばれた一種または複数種類の元素を利用すること
ができる。特にNiを利用することはその効果の高さと
再現性の高さとから非常に好ましいものとなる。
結晶化が容易に進行し、さらに成膜速度を向上させるこ
とができる。その結果、10nm程度の薄膜においても
結晶性の優れた良質な微結晶シリコン膜を得ることがで
きる。
ニッケルを主成分とする化合物の気体を従来のプラズマ
CVD法の技術を使用して、原料ガス中に同時に添加す
ることで、堆積される膜中に添加する。その濃度は5×
1016cm-3〜5×1019cm-3の濃度が適当である。
この濃度範囲よりも少ない場合は、顕著な効果は観測さ
れず、また多い場合には膜の特性はかえって悪化する。
法としては、やはり同様に従来のプラズマCVD法を基
本として、さらにグロ─放電が形成される空間にニッケ
ル等の金属元素によるフィラメントを設け、成膜中に高
温に加熱することで、膜中に添加することも可能であ
る。
る太陽電池のみではなく、原理的には同様な機能を有す
る光電変換装置、即ち、光を電気エネルギーに変換する
機能を有する光センサー等の光電変換装置に利用するこ
とができる。
る時、反応ガス中にシリコンの微結晶化を促進する金属
元素を同時に添加することにより、当該金属元素が結晶
成長の核となり、当該金属元素が添加されない場合に比
べ微結晶化が容易に進行する。さらに微結晶化は堆積さ
れた膜の初期の極めて薄い段階から起こる。そして金属
元素が結晶成長の核となることにより、微結晶シリコン
膜の成膜速度を速くすることが容易となる。
に対し、例えばP型やN型に価電子制御された膜では、
ドーピングが効果的になされ、従来よりも低抵抗の膜の
作製が可能となる。さらに従来の膜と同程度の電気的特
性がより薄い膜厚で実現できる。
層やN型層として使用される微結晶シリコン膜に対して
効果的に作用する。通常これらのド─プ層は10nmか
らせいぜい50nmの厚さで形成されるが、このような
厚さでは従来十分結晶化しなかったのに対し、本明細書
で開示する発明の方法に従えば、結晶性が大きく改善さ
れる。このような効果により、太陽電池の光入射側に形
成されるP型またはN型の微結晶シリコン層に対しては
その厚さを十分薄くすることが可能となる。
をガラス基板上に作製する例について示す。ここでは微
結晶シリコン膜を作製するための装置として、図1に示
す従来から良く知られた容量結合型のプラズマCVD装
置を利用する。
置としては、誘導結合型の装置やマイクロ波CVD装置
やECR−CVD装置を用いることも可能である。
01、真空排気手段102、ガス供給手段103、珪素
の結晶化を助長する金属元素の供給源108、グロー放
電発生手段104(高周波電源)、基板加熱手段105
(ヒーター電源)が設けられている。基板106はグロ
─放電発生手段104のアノ─ド電極側に設置され、基
板加熱手段105により室温から300℃の温度に加熱
される。
から供給される電力は、通常13.56MHzの高周波が利
用される。しかし、さらに高い周波数を利用するのでも
よい。
シランガスと水素ガスと金属元素となるニッケルのソー
スガスとを混合したものを用いる。ニッケルのソースガ
スとしては、ビスメチルシクロベンタジェニルニッケル
(以下Bis−Niと記す)を用いる。また、シランガ
スの替わりにジシランガスや四フッ化シリコンガス等を
用いることも可能である。さらに、ジボランやフォスフ
ィンを添加することでP型やN型の微結晶シリコン膜を
作製することも可能である。
D法で通常行われるプロセスが適用可能であり、真空排
気、基板加熱、原料ガスの供給、グロー放電の発生とい
った工程により行われる。
応室に供給するために温度を約40℃に加熱する。この
時Bis−Niの飽和蒸気圧は約0.05mmHgであ
る。またBis−Niの反応室への供給量を制御するた
めに、キャリアガスに水素を用いる。この水素は、前記
容器中の圧力を2kgf/cm2 として、マスフローコ
ントローラーを介して反応室へ供給する。
059ガラス基板を用いる。基板106は接地されたア
ノード電極にセットする。成膜時の基板温度は80℃〜
300℃の範囲で行う。この基板温度は、好ましくは1
00℃〜160℃とする。
はそれ以下とすると、基板としてPETフィルムに代表
される樹脂材料を用いることができる。即ち、樹脂材料
上に本明細書で開示する微結晶シリコン膜を成膜するこ
とができる。
Bis−Niの蒸気が混合された水素ガスを100SC
CM、シランガスを5SCCM導入し、反応空間におけ
る圧力を0.1Torrに保持する。
対して0.2〜5%の割合でジボランガスやフォスフィ
ンガスを添加することで行うことができる。放電は通常
用いられる13.56MHzの高周波電源を用い、50
Wの電力を投入して行う。
mの厚さの膜が得られる。従って、成膜速度は0.12
nm/secとなる。これは従来の2倍から5倍の速度
であっる。
製される。得られた膜の結晶性についてはラマン分光法
により調べると、結晶シリコンによる520cm-1のピ
ークと、非晶質シリコンに起因する480cm-1のピー
クの2つが観測され、この膜が微結晶シリコンであるこ
とが確認される。
とることにより比較することができる。本方法で得られ
た膜は10:1の強度比が得られる。なお比較の為に測
定した従来の成膜法で得られた強度比は2:1から良く
ても7:1程度である。
2次イオン質量分析法により測定すると、膜の厚さ方向
に対して8×1017cm-3のニッケルが含有していること
が観測された。
16cm-3〜5×1019cm-3が好ましい。即ち、この範
囲以上の濃度では膜の微結晶性はかえって悪化する。ま
たこれ以下の濃度ではニッケル添加による効果は観測さ
れなかい。またその効果が顕著に小さいものとなる。
れる炭素の存在も確認されるが、その濃度は6×1018
cm-3である。これは、なにも添加されていない従来の微
結晶シリコン膜の2倍程度の値であり、膜の特性を損な
う濃度レベルではない。
板上に作製した例について示したが、このガラス基板上
に形成される微結晶シリコン膜は、太陽電池や薄膜トラ
ンジスタ等の薄膜素子に適用することが可能である。
膜の形成に際し、プラズマCVD法で成膜時にニッケル
を添加するためにニッケルフィラメントを用いた例につ
いて示す。この装置の構成を図2に示す。
ズマCVD装置のアノードとカソードの2つの電極間に
ニッケルフィラメントを設け、成膜時に電流を流し加熱
させて微量のニッケルの蒸気を放出させるものである。
ポンプ、タ─ボ分子ポンプを併用した排気手段202に
より真空排気される。ガラス基板206は基板加熱手段
205により加熱される。微結晶シリコン膜の作製にお
いて基板温度は80℃〜300℃の範囲で作製可能であ
るが、本実施例では120℃とする。
反応室201に導入し、排気手段202に設けられたコ
ンダクタンスバルブにより反応圧力を0.01Torr
から10Torrの範囲で制御する。本実施例では代表
的な値として1.0Torrとした。その状態でニッケ
ルフィラメント207に電流を流し加熱する。ニッケル
フィラメントは太さ1mmのものを用いる。
制御し、色温度計を用いて温度測定をする。ニッケルフ
ィラメントの温度は、ニッケルの融点が1455℃であ
ることからそれ以下の温度が望ましく、700℃から1
400℃の範囲で制御する。但し、温度が低い場合には
ニッケルフィラメントの表面に膜の堆積が起こり、長時
間の使用は困難となる。フィラメントの温度が1300
℃以上の場合にはやはり膜の堆積は起こるもののその傾
向は穏やかなものとなる。
度は1350℃程度が妥当であると判断される。この状
態でシランガスを導入し、放電発生手段205によりグ
ロ─放電を発生させ膜の堆積を行う。ガスの流量はシラ
ンガスが5SCCMであり、水素ガスを200SCCM
として1.0Torrの圧力に制御する。放電電力は5
0Wの電力を投入する。成膜時間は90分であり、50
0nmの厚さの膜が堆積される。
製される。この微結晶シリコン膜の結晶性について、ラ
マン分光法により調べところ結晶シリコンによる520
cm -1のピ─クと、非晶質シリコンに起因する480c
m-1の─クの2つが観測される。結晶性の良さは相対的
にこの2つのピーク強度比をとることにより比較するこ
とができる。ここでは、この2つのピーク強度比は1
0:1程度得られる。
れた微結晶シリコン膜では、その強度比は2:1から良
くても7:1程度となる。
2次イオン質量分析法により測定しすると、膜の厚さ方
向に対して8×1017cm-3のニッケルの濃度が観測され
る。膜中に含まれるニッケルの濃度は5×1016cm-3
〜5×1019cm-3が好ましく、この範囲以上の濃度で
は膜の微結晶性はかえって悪化し、またこれ以下の濃度
ではニッケル添加による効果が低いものとなる。
上に作製した例について示したが、この技術はその他の
応用として太陽電池や薄膜トランジスタ等の薄膜素子に
適用することが可能である。
ン膜を薄膜トランジスタに応用した例について示す。本
実施例ではトップゲート型の構造について示すが、ボト
ムゲート型の構造においても当然適用できるものであ
る。
基板301には安価なソーダガラスを用いる。このガラ
ス基板上に公知のプラズマCVD法でI型の非晶質シリ
コン膜302を200nmの厚さに形成する。そしてフ
ォトリソグラフィ─の技術を用いてアイランド状に形成
する。
の微結晶シリコン膜を全面に形成する。微結晶シリコン
膜の作製に用いたガスはシランガスと水素ガスと触媒元
素となるニッケルのソースガスとを混合したものであ
る。
ロベンタジェニルニッケル(以下Bis−Niと記す)
を用いる。また、シランガスの替わりにジシランガスや
四フッ化シリコンガス等を用いることも可能である。さ
らにフォスフィンをシランに対して1%添加しN型にド
─ピングする。
応室に供給するために温度を約40℃に加熱する。この
ときBis−Niの飽和蒸気圧は約0.05mmHgと
なる。Bis−Niの反応室への供給量を制御するた
に、キャリアガスに水素を用いる。
囲で制御する。この基板温度は、好ましくは100℃〜
160℃とする。使用した反応ガスの供給量は純水素ガ
スを100SCCM、Bis−Niの蒸気が混合された
水素ガスを100SCCM、1%のフォスフィンが添加
されたシランガスを5SCCM導入する。反応圧力は、
0.1Torrとする。
高周波電源を用い、50Wの電力を投入して行う。堆積
する膜の厚さは50nmとする。そしてフォトリソグラ
フィーの技術を用いソース領域303、ドレイン領域3
04を残すようにパターニングを行う。
ン膜をスパッタリング法により100nmの厚さに堆積
する。スパッタリングにはタ─ゲットとして純度99.
99%の酸化シリコンを用い、スパッタリング時の基板
温度は80〜300℃、例えば150℃とする。
で、アルゴン/酸素=0〜0.5、例えば0.1以下と
する。そしてソース、ドレイン領域にそれぞれコンタク
トホ─ルを形成し、ゲイト電極306、ソース電極30
7、ドレイン電極308を金属材料、例えばAlや窒化
チタンとAlの多層膜により形成し、薄膜トランジスタ
を完成させる。
膜をPIN接合を有する太陽電池に応用した例について
示す。太陽電池の断面構造を図4に示す。太陽電池は、
基板401上に金属電極402、N型微結晶シリコン層
403、真性または実質的に真性な非晶質シリコン層4
04、P型微結晶シリコン層405、透明電極406が
積層された構造となっている。基板401はソーダガラ
スやその他の材料としてステンレス等の金属板やプラス
チックフィルム等も適用できる。裏面電極402はアル
ミニウムや銀等の金属が好ましく、3000Åの厚さに
形成する。
レス、または酸化亜鉛等の金属が数nmの厚さで形成さ
れているとさらに良好な特性が得られる。
いて作製する。PIN層は金属電極側からN型微結晶シ
リコン、I型非晶質シリコン、P型微結晶シリコンの順
で堆積する。それぞれの層の厚さは30nm、500n
m、10nmする。しかし、これらの膜厚は特に限定さ
れるものではない。微結晶シリコン膜の成膜にあたって
は微結晶化を促進するための触媒元素としてニッケルを
ガス中に添加する。ニッケルを効果的に添加するために
ビスメチルシクロベンタジェニルニッケル(以下Bic
−Niと記す)を用いる。
応室に供給するために温度を約40℃に加熱する。この
ときBis−Niの飽和蒸気圧は約0.05mmHgで
ある。Bis−Niの反応室への供給量を制御するた
に、キャリアガスに水素を用いる。前記容器中の水素の
圧力を2kgf/cm2 として、マスフローコントロー
ラーを介して反応室へ供給する。
囲で行う。この基板温度は、好ましくは100℃〜16
0℃とする。使用する反応ガスの供給量は純水素ガスを
100SCCM、Bis−Niの蒸気が混合された水素
ガスを100SCCMとし、P型層の場合にはジボラン
ガス、またN型層の場合にはフォスフィンガスを1%添
加したシランガスを5SCCM導入し1.0Torrの
圧力に保持して行う。
高周波電源を用い、50Wの電力を投入して行う。ま
た、I型の非晶質シリコン層は純シランガスを用い1.
0Torr、20Wの条件で堆積する。最後に光入射側
の透明電極を公知のスパッタリング法を用いITO膜を
60nmの厚さに成膜して太陽電池とする。
する微結晶シリコン膜を用いた太陽電池は、同じ構造で
作製した従来の太陽電池と比較して開放電圧が向上す
る。
6Vであったのに対し、本実施例の太陽電池では0.9
3Vが得られる。その結果従来に比べ変換効率が約8%
向上する。
する微結晶シリコン膜をPIN接合を有する太陽電池に
応用した例について示す。太陽電池の断面構造を図4に
示す。太陽電池は、基板401上に金属電極402、N
型微結晶シリコン層403、真性微結晶シリコン層40
4、P型微結晶シリコン層405、透明電極406が積
層された構造となっている。基板401はソ─ダガラス
やその他の材料としてステンレス等の金属板やプラスチ
ックフィルム等も適用できる。
属が好ましく、3000Åの厚さに形成する。さらにこ
のような金属上にクロムやステンレス、または酸化亜鉛
等の金属が数nmの厚さで形成されているとさらに良好
な特性が得られた。
いて作製する。PIN層は金属電極側からN型微結晶シ
リコン、I型微結晶シリコン、P型微結晶シリコンの順
で堆積する。それぞれの層の厚さは30nm、1000
nm、10nmとする。なお、これらの膜厚は特に限定
されるものではない。
晶化を促進するための金属元素としてニッケルをガス中
に添加する。ニッケルを効果的に添加するためにビスメ
チルシクロベンタジェニルニッケル(以下Bic−Ni
と記す)を用いる。
応室に供給するために温度を約40℃に加熱する。この
時Bis−Niの飽和蒸気圧は約0.05mmHgとす
る。Bis−Niの反応室への供給量を制御するため
に、キャリアガスに水素を用いる。成膜時の基板温度は
80℃〜300℃の範囲で行うが、好ましくは100℃
〜160℃とする。使用した反応ガスの供給量は純水素
ガスを100SCCM、Bis−Niの蒸気が混合され
た水素ガスを100SCCMとし、P型層の場合にはジ
ボランガス、またN型層の場合にはフォスフィンガスを
1%の添加したシランガスを5SCCM導入する。また
反応圧力は1.0Torrとする。
高周波電源を用い、50Wの電力を投入して行う。この
ときの成膜速度は0.12nm/secとなる。これは
従来の成膜法に比べ約3.5倍となる。このように本明
細書に開示する発明を利用すると、プロセスのスル─プ
ットが大幅に向上させることができる。最後に光入射側
の透明電極を公知のスパッタリング法を用いITO膜を
60nmの厚さに成膜して太陽電池とする。
書に開示する発明によれば、微結晶シリコン膜をプラズ
マCVD法で堆積させる時、反応ガス中にシリコンの微
結晶化を促進させる金属元素を同時に添加させることに
より、金属元素が結晶成長の核となり、この金属元素が
添加されない場合に比べ微結晶シリコン膜を容易に作製
することができる。
ことにより、従来の成膜法とくらべ、成膜速度を速くす
ることが可能となる。また、触媒元素が微結晶の成長の
核となることにより、膜堆積時の最初から微結晶化がな
され、10nm程度の薄膜においても良質な微結晶膜が
得られる。
リコン膜の電気的特性が向上し、P型やN型に価電子制
御された膜に対し、ド─ピングが効果的に行われ、従来
よりも低抵抗の膜を得ることができる。
ジスタのP型層やN型層に使用することによって、素子
の特性を向上させることができる。例えば、PIN接合
を有する太陽電池の光入射側の層では、その厚さを10
nm程度とするが、従来の技術では十分結晶化せず、開
放電圧の低下させたことに対し、本明細書で開示する発
明の微結晶シリコン膜を用いることで、微結晶性が改善
され、開放電圧が向上する。このような効果により、太
陽電池の光入射側に形成される窓層の厚さを十分薄くす
ることが可能となる。
造を示す図
構造を示す図
段 301・・・・・・・基板 302・・・・・・・非晶質シリコン層 303・・・・・・・ソ─ス領域 304・・・・・・・ドレイン領域 305・・・・・・・ゲ─ト絶縁膜 306・・・・・・・ゲ─ト電極 307・・・・・・・ソ─ス電極 308・・・・・・・ドレイン電極 401・・・・・・・基板 402・・・・・・・金属電極 403・・・・・・・N型半導体層 404・・・・・・・真性半導体層 405・・・・・・・P型半導体層 406・・・・・・・透明電極
Claims (2)
- 【請求項1】反応室にシリコンを含む反応ガスとシリコ
ンの結晶化を助長する金属元素が含まれた気体を導入し
て、プラズマCVD法によって微結晶シリコン膜を形成
する工程を有することを特徴とする微結晶シリコン膜の
作製方法。 - 【請求項2】反応室にシリコンを含む反応ガスとシリコ
ンの結晶化を助長する金属元素が含まれた気体を導入し
て、プラズマCVD法によって微結晶シリコン膜を形成
する工程を有し、 前記微結晶シリコン膜はラマン分光法により520cm
-1と480cm-1の2つのピークを示すことを特徴とす
る微結晶シリコン膜の作製方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302643A JP3110398B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 微結晶シリコン膜の作製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10302643A JP3110398B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 微結晶シリコン膜の作製方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34563095A Division JP3907726B2 (ja) | 1995-12-09 | 1995-12-09 | 微結晶シリコン膜の作製方法、半導体装置の作製方法及び光電変換装置の作製方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11219911A true JPH11219911A (ja) | 1999-08-10 |
JP3110398B2 JP3110398B2 (ja) | 2000-11-20 |
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ID=17911461
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10302643A Expired - Fee Related JP3110398B2 (ja) | 1998-10-23 | 1998-10-23 | 微結晶シリコン膜の作製方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3110398B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4531331B2 (ja) * | 2000-05-31 | 2010-08-25 | 高橋 研 | 磁性薄膜、その製造方法、その評価方法及びこれを用いた磁気ヘッド、磁気記録装置並びに磁気デバイス |
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