JPH11219619A - 導電性ペースト組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル - Google Patents

導電性ペースト組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル

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JPH11219619A
JPH11219619A JP10035519A JP3551998A JPH11219619A JP H11219619 A JPH11219619 A JP H11219619A JP 10035519 A JP10035519 A JP 10035519A JP 3551998 A JP3551998 A JP 3551998A JP H11219619 A JPH11219619 A JP H11219619A
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film
conductive paste
composition
acid
material layer
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JP10035519A
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Hideaki Masuko
英明 増子
Hiroaki Nemoto
宏明 根本
Nobuo Bessho
信夫 別所
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Original Assignee
JSR Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性粒子の分散安定性、保存安定性、塗布
特性に優れた導電性ペースト組成物、可撓性および転写
性に優れた転写フィルムおよび少ない工程数で製造で
き、寸法制度の高い電極を有するプラズマディスプレイ
パネルを提供すること。 【解決手段】 導電性粒子、結着樹脂および脂肪酸を含
有することを特徴とする導電性ペースト組成物を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導電性ペースト組成
物に関し、さらに詳しくは、プラズマディスプレイパネ
ル等の電極形成のために好適に使用することができる導
電性ペースト組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近において、平板状の蛍光表示体とし
てプラズマディスプレイが注目されている。図1は交流
型のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と
もいう。)の断面形状を示す模式図である。同図におい
て、1及び2は、対向配置されたガラス基板、3は隔壁
であり、ガラス基板1、ガラス基板2及び隔壁3により
セルが区画形成されている。4はガラス基板1に固定さ
れたバス電極、5はガラス基板2に固定されたアドレス
電極、6はセル内に保持された蛍光物質、7はバス電極
4を被覆するようガラス基板1の表面に形成された誘電
体層、8は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜であ
る。アドレス電極5は導電性粒子を主成分としたペース
トより形成され、その膜厚は例えば5〜20μmとされ
る。
【0003】アドレス電極5の形成方法としては、導電
性粉末、結着樹脂および溶剤を含有するペースト状の組
成物(導電性ペースト組成物)を調製し、この導電性ペ
ースト組成物をスクリーン印刷法によってガラス基板2
の表面に塗布して乾燥することにより膜形成材料層を形
成し、次いでこの膜形成材料層を焼成することにより有
機物質を除去して導電性粒子の金属粉末を焼結させる方
法が知られている。
【0004】ここに、導電性ペースト組成物を構成する
結着樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導
体、ポリα−メチルスチレン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリエチレングリコール、ウレ
タン系樹脂、メラミン系樹脂、などが知られており、こ
れらのうち、導電性粒子の分散性、組成物の塗布特性、
燃焼の容易性などの観点から、エチルセルロースが好ま
しいとされている。
【0005】しかしながら、前述のスクリーン印刷法で
直接ガラス基板に電極パターンを形成する場合には、パ
ターンを有するスクリーンマスクと基板の間に数mmの
ギャップを設け、スキージでスクリーンマスクにテンシ
ョンを掛けながら印刷するため、版と実際の印刷パター
ンに寸法差が発生したり、また、印刷回数が増えるにし
たがって版の寸法が変化する版伸びという問題が生じ、
高精細のパターン形成が困難であった。さらに、スクリ
ーン印刷を用いる塗布方法は、スクリーン版のメッシュ
形状が膜形成材料層の表面に転写されることがあり、こ
のような膜形成材料層を焼成して形成される電極は、表
面の平滑性に劣るものとなる。
【0006】スクリーン印刷によって膜形成材料層を形
成する場合における上記のような問題を解決する手段と
して、本発明者らは、レジスト膜と導電性ペースト層と
の積層膜を支持フィルム上に形成し、支持フィルム上に
形成された積層膜を基板上に転写し、当該積層膜を構成
するレジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像
を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパタ
ーンを顕在化させ、導電性ペースト層をエッチング処理
してレジストパターンに対応する導電性ペースト層のパ
ターンを形成し、当該パターンを焼成処理する工程を含
む方法により、前記基板の表面に電極を形成する工程を
含むPDPの製造方法を提案している(特願平9−34
0514号明細書参照)。このような製造方法によれ
ば、高精細パターンの形成が可能でかつ表面の均一性に
優れた電極を形成することができ、また、膜形成材料層
が支持フィルム上に形成されてなる複合フィルム(以
下、「転写フィルム」ともいう。)は、これをロール状
に巻き取って保存することができる点でも有利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セルロ
ース誘導体などの従来公知の樹脂を含有する導電性ペー
スト組成物を支持フィルム上に塗布して膜形成材料層を
形成する(転写フィルムを製造する)場合には、形成さ
れる膜形成材料層が十分な可撓性を有するものとなら
ず、転写フィルムを折り曲げると、当該膜形成材料層の
表面に微小な亀裂(ひび割れ)が発生するという問題が
ある。また、セルロース誘導体を含有する膜形成材料層
は、ガラス基板に対して十分な接着性(加熱接着性)を
発揮することができないため、支持フィルムからガラス
基板の表面に転写されにくいという問題もある。
【0008】このような問題に対して、本発明者らは、
結着樹脂としてアクリル樹脂を含有する導電性ペースト
組成物を調製し、当該導電性ペースト組成物を支持フィ
ルム上に塗布することにより、膜形成材料層の転写性
(ガラス基板に対する接着性)に優れた転写フィルムが
得られることを見出した。
【0009】しかしながら、アクリル樹脂を含有する導
電性ペースト組成物は、導電性粒子の分散安定性が不十
分であるために、当該組成物中において導電性粒子の凝
集物が経時的に発生したり、これらが沈降して、保存容
器の底部にケーキ状の堆積物が発生したりする、という
新たな問題が生じた。そして、導電性粒子の凝集物を含
む導電性ペースト組成物を塗布して形成される膜形成材
料層には、前記凝集物に起因する筋状の塗装跡、クレー
ター、ピンホールなどの膜欠陥が発生し、また、導電性
粒子が沈降分離された組成物によれば、所望の電極パタ
ーンを形成することができない。また、アクリル樹脂を
含有する導電性ペースト組成物を支持フィルム上に塗布
して膜形成材料層を形成する場合において、形成される
膜形成材料層の可撓性は依然として十分なものではな
い。
【0010】本発明は以上のような事情に基いてなされ
たものである。本発明の第1の目的は、導電性粒子の分
散安定性に優れた導電性ペースト組成物を提供すること
にある。本発明の第2の目的は、導電性粒子の凝集物を
含有せず、当該凝集物を経時的にも発生させない導電性
ペースト組成物を提供することにある。本発明の第3の
目的は、保存容器の底部において、ケーキ状の堆積物を
発生させない保存安定性に優れた導電性ペースト組成物
を提供することにある。本発明の第4の目的は、塗膜を
乾燥して形成される膜形成材料層に、筋状の塗装跡、ク
レーター、ピンホールなどの膜欠陥を発生させない導電
性ペースト組成物および転写フィルムを提供することに
ある。本発明の第5の目的は、可撓性に優れた膜形成材
料層を備えた転写フィルムを提供することにある。本発
明の第6の目的は、膜形成材料層の転写性(ガラス基板
に対する膜形成材料層の加熱接着性)に優れた転写フィ
ルムをを提供することにある。本発明の第7の目的は、
少ない工程数で製造でき、寸法制度の高い電極を有する
プラズマディスプレイパネルを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性ペースト
組成物は、(A)導電性粒子、(B)結着樹脂および
(C)脂肪酸を含有することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の導電性ペースト組
成物について詳細に説明する。本発明の導電性ペースト
組成物は、導電性粒子、結着樹脂および脂肪酸を必須成
分として含有する。
【0013】<導電性粒子>本発明の組成物を構成する
導電性粒子としては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−
Pd合金、Cu、Crなどを挙げることができる。ま
た、導電性粒子の平均粒径としては、好ましくは0.1
〜10μm、より好ましくは0.2〜5μmである。導
電性粒子の平均粒径が0.1μm未満の場合は、導電性
粒子の比表面積が大きくなることから導電性ペースト中
で粒子の凝集が発生しやすくなり、安定した分散状態を
得るのが難しくなる。一方、導電性粒子の平均粒径が1
0μm以上の場合は、高精細の電極パターンを得るのが
難しくなる。
【0014】<結着樹脂>本発明の導電性ペースト組成
物に使用される結着樹脂としては、種々の樹脂を用いる
ことができるが、アルカリ可溶性樹脂を30〜100重
量%の割合で含有する樹脂を用いることが好ましい。こ
こに、「アルカリ可溶性」とは、アルカリ性のエッチン
グ液によって溶解し、目的とするエッチング処理が遂行
される程度に溶解性を有する性質をいう。かかるアルカ
リ可溶性樹脂の具体例としては、例えば(メタ)アクリ
ル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂、
ポリエステル樹脂などを挙げることができる。このよう
なアルカリ可溶性樹脂のうち、特に好ましいものとして
は、下記のモノマー(イ)とモノマー(ロ)との共重合
体、モノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモノマー
(ハ)の共重合体などのアクリル樹脂を挙げることがで
きる。
【0015】モノマー(イ):アクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸などのカルボキシ
ル基含有モノマー類;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピ
ル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルなどの
水酸基含有モノマー類;o−ヒドロキシスチレン、m−
ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフ
ェノール性水酸基含有モノマー類などに代表されるアル
カリ可溶性官能基含有モノマー類。 モノマー(ロ):(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メ
タ)アクリル酸ベンジル、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの
モノマー(イ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;
スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モ
ノマー類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類
などに代表されるモノマー(イ)と共重合可能なモノマ
ー類。 モノマー(ハ):ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル
酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端
に、(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を有
するマクロモノマーなどに代表されるマクロモノマー
類:
【0016】本発明の組成物を構成するアルカリ可溶性
樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算
の重量平均分子量として4,000〜300,000で
あることが好ましく、さらに好ましくは10,000〜
200,000とされる。また、本発明の組成物におけ
るバインダーの含有割合としては、導電性粒子100重
量部に対して、通常1〜50重量部とされ、好ましくは
1〜40重量部とされる。
【0017】<脂肪酸>本発明の組成物は、導電性粒子
の分散剤として脂肪酸を含有する点に特徴を有してい
る。脂肪酸を用いることにより、導電性粒子の分散安定
性に優れた導電性ペースト組成物を得ることができる。
本発明に用いられる脂肪酸は、炭素数が8〜30である
ことが好ましい。炭素数が8未満である脂肪酸を含有さ
せた場合、得られる導電性ペースト組成物により形成さ
れる膜形成材料層において十分な可撓性が発現されにく
い。一方、炭素数が30を越える脂肪酸は分解温度が高
く、得られる導電性ペースト組成物による膜形成材料層
の焼成工程において、有機物質が完全に分解除去されな
い段階で導電性粒子が焼結してしまうことがあり、形成
される電極中に有機物質の一部が残留し、この結果、安
定した低抵抗率を有することができない場合がある。
【0018】上記脂肪酸の好ましい具体例としては、オ
クタン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、
パルミチン酸、ペンタデカン酸、ステアリン酸、アラキ
ン酸等の飽和脂肪酸;エライジン酸、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の不飽和脂肪酸を
挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上を
組み合わせて使用することができる。
【0019】本発明の組成物における脂肪酸の含有割合
としては、導電性粒子100重量部に対して、0.00
1〜10重量部であることが好ましく、さらに好ましく
は0.01〜5重量部とされる。脂肪酸の割合が過小で
ある場合には、導電性粒子の分散安定性の向上効果、形
成される膜形成材料層における可撓性の向上効果を十分
に発揮させることができない場合がある。一方、この割
合が過大である場合には、得られる導電性ペースト組成
物を保存する際に粘度が経時的に上昇したり、焼成時に
脂肪酸が十分に燃焼せず、有機物残さとして残存する原
因となる場合がある。
【0020】<溶剤>本発明の組成物には、通常、溶剤
が含有される。上記溶剤としては、導電性粒子との親和
性、結着樹脂および脂肪酸の溶解性が良好で、導電性ペ
ースト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥
されることによって容易に蒸発除去できるものであるこ
とが好ましい。かかる溶剤の具体例としては、ジエチル
ケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シク
ロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−
メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジア
セトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレン
グリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコ
ール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪
族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳
酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソル
ブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−
3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル
類などを例示することができ、これらは、単独でまたは
2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明
の組成物における溶剤の含有割合としては、組成物の粘
度を好適な範囲に維持する観点から、導電性粒子100
重量部に対して、5〜50重量部であることが好まし
く、さらに好ましくは10〜40重量部とされる。
【0021】本発明の導電性ペースト組成物には、上記
の必須成分のほかに、低融点ガラス、粘着性付与剤、可
塑剤、表面張力調整剤、安定剤、消泡剤、その他の分散
剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていても
よい。好ましい導電性ペースト組成物の一例を示せば、
導電性粒子として、銀粒子100重量部、ブチルメタク
リレートとメタクリル酸の共重合体10〜30重量部、
ステアリン酸(飽和脂肪酸)0.1〜10重量部および
プロピレングリコールモノメチルエーテル(溶剤)10
〜50重量部を必須成分として含有する組成物を挙げる
ことができる。
【0022】本発明の導電性ペースト組成物は、上記導
電性粒子、結着樹脂、脂肪酸および必要に応じて上記任
意成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボ
ールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練するこ
とにより調製することができる。上記のようにして調製
される本発明の組成物は、塗布に適した流動性を有する
ペースト状の組成物であり、その粘度は、通常1,00
0〜30,000cpとされ、好ましくは3,000〜
10,000cpとされる。
【0023】本発明の導電性ペースト組成物は、支持フ
ィルム上に膜形成材料層を形成して転写フィルムを製造
する際に特に好適に使用することができるが、これらの
用途に限定されるものではなく、従来において公知の膜
形成材料層の形成方法、すなわち、スクリーン印刷法な
どによって当該組成物をガラス基板の表面に直接塗布
し、塗膜を乾燥することにより膜形成材料層を形成する
方法にも好適に使用することができる。
【0024】<転写フィルム>本発明の転写フィルム
は、支持フィルムと、この支持フィルム上に形成された
膜形成材料層とにより構成され、ドライフィルム法によ
る誘電体層の形成工程に使用される複合材料である。
【0025】本発明の転写フィルムを構成する支持フィ
ルムは、耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可撓性
を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィ
ルムが可撓性を有することにより、ロールコーター、ブ
レードコーターなどによって本発明の組成物を塗布する
ことができ、膜形成材料層をロール状に巻回した状態で
保存し、供給することができる。支持フィルムを形成す
る樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイ
ロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィ
ルムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされ
る。
【0026】本発明の転写フィルムを構成する膜形成材
料層は、本発明の導電性ペースト組成物を上記支持フィ
ルム上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部を
除去することにより形成することができる。本発明の導
電性ペースト組成物を支持フィルム上に塗布する方法と
しては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば2
0μm以上)塗膜を効率よく形成することができるもの
であることが好ましく、具体的には、ロールコーターに
よる塗布方法、ブレードコーターによる塗布方法、カー
テンコーターによる塗布方法、ワイヤーコーターによる
塗布方法などを好ましいものとして挙げることができ
る。なお、上記支持フィルムの表面には離型処理が施さ
れていることが好ましい。これにより、ガラス基板への
転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に行
うことができる。また、本発明の転写フィルムには、膜
形成材料層の表面に保護フィルム層が設けられてもよ
い。このような保護フィルム層としては、ポリエチレン
テレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ
ビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができ
る。
【0027】本発明の転写フィルムは、支持フィルム上
にレジスト層と膜形成材料層との積層膜が形成されたも
のであってもよい。ガラス基板に当該積層膜を転写する
ことにより、膜形成材料層上にレジスト膜が形成された
積層膜を得ることができる。レジスト膜を形成するため
に使用するレジスト組成物としては、アルカリ現像型感
放射線性レジスト組成物、有機溶剤現像型感放射線性レ
ジスト組成物、水性現像型感放射線性レジスト組成物な
どを例示することができるが、好ましくはアルカリ現像
型感放射線性レジスト組成物が用いられる。
【0028】アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物
は、アルカリ可溶性樹脂と感放射線性成分を必須成分と
して含有してなる。アルカリ現像型感放射線性レジスト
組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂としては、隔壁形
成用のガラスペースト組成物を構成するものとして例示
したアルカリ可溶性樹脂を挙げることができる。アルカ
リ現像型感放射線性レジスト組成物を構成する感放射線
性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマーと光
重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と放射
線照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合わせな
どを好ましいものとして例示することができ、上記
(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリレ
ートと光重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
【0029】感放射線性成分を構成する多官能性(メ
タ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール
のジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキ
シポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、
両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒド
ロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;グリセ
リン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロール
アルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリス
リトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリ
アルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレー
ト類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベン
ゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)ア
クリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコー
ン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)ア
クリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙
げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0030】また、感放射線性成分を構成する光重合開
始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾ
フェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなど
のカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−ア
ジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド
化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合
物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tret−ブチルパ
ーオキシド、tret−ブチルハイドロパーオキシド、
クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパー
オキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリ
クロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,
3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチ
レニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’
−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テ
トラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾ
ール二量体などを挙げることができ、これらは単独でま
たは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0031】このアルカリ現像型感放射線性レジスト組
成物における感放射線性成分の含有割合としては、アル
カリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常1〜300重
量部とされ、好ましくは10〜200重量部である。ま
た、アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物について
は、良好な膜形成性付与するために、適宜有機溶剤が含
有される。かかる有機溶剤としては、導電性ペースト組
成物を構成するものとして例示した溶剤を挙げることが
できる。
【0032】<プラズマディスプレイパネル>本発明の
プラズマディスプレイパネルは、電極が、本発明の導電
性ペースト組成物を用いて形成されることを特徴とす
る。電極の形成方法としては、基板上に導電性ペースト
層を設け、該導電性ペースト層上にレジスト膜を設け、
レジスト膜を、通常、露光マスクを介して露光、現像
し、ガラスペースト層をエッチングした後、該ガラスペ
ースト層を焼成する方法が挙げられる。導電性ペースト
組成物の塗布方法としては、上記転写フィルムの形成に
おいて、支持フィルム上に導電性ペースト組成物を塗布
する方法に準ずることができる。また、本発明の転写フ
ィルムを用いた転写は、必要に応じて使用される転写フ
ィルムの保護フィルム層を剥離した後、基板の表面に、
導電性ペースト層の表面が当接されるように転写フィル
ムを重ね合わせ、この転写フィルムを加熱ローラなどに
より熱圧着した後、導電性ペースト層から支持フィルム
を剥離除去する、という手順で行われる。これにより、
基板の表面に導電性ペースト層が転写されて密着した状
態となる。ここで、転写条件としては、例えば、加熱ロ
ーラの表面温度が80〜140℃、加熱ローラによるロ
ール圧が1〜5kg/cm2 、加熱ローラの移動速度が
0.1〜10.0m/分を示すことができる。また、基
板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例えば4
0〜100℃とすることができる。
【0033】導電性ペースト層上にレジスト膜を設ける
方法としては、レジスト組成物を導電性ペースト層上に
塗布または転写する方法と、レジスト膜と導電性ペース
ト層との積層膜を有する本発明の転写フィルムを用い
て、基板上に積層膜を転写する方法とが挙げられる。レ
ジスト膜の露光、現像は、公知の方法を用いることがで
きる。まず、露光用マスクを介して紫外線などの放射線
を選択的照射(露光)してレジストパターンの潜像を形
成し、これを、アルカリ性現像液などで現像し、レジス
トパターンを形成する。該レジストパターンは、導電性
ペースト層のエッチング工程におけるエッチングマスク
として作用する。導電性ペースト層のエッチングは、例
えばアルカリ性溶液などのエッチング液を用いて行わ
れ、この際、レジスト残留部は除去される。導電性ペー
スト層の焼成温度としては、導電性ペースト層中の有機
物質が焼失される温度であることが必要であり、通常、
400〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常、
10〜90分間である。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において「部」は「重量部」を示す。また、重
量平均分子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミ
ィエーションクロマトグラフィー(GPC)(商品名H
LC−802A)により測定したポリスチレン換算の平
均分子量である。
【0035】<実施例1> (1)導電性ペースト組成物の調製:プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル200部、n−ブチルメタクリ
レート70部、メタクリル酸30部およびアゾビスイソ
ブチロニトリル1部からなる単量体組成物を、攪拌機付
きオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気下において、室
温で均一になるまで攪拌した後、80℃で3時間重合さ
せ、さらに100℃で1時間重合反応を継続させた後室
温まで冷却してポリマー溶液を得た。ここに、重合率は
98%であり、このポリマー溶液から析出した共重合体
(以下、「ポリマー(A)」という。)の重量平均分子
量(Mw)は、60,000であった。
【0036】次いで、導電性粒子として平均粒径1.0
μmの銀粉末750部、結着樹脂としてポリマー(A)
150部、分散剤としてステアリン酸1部および溶剤と
してプロピレングリコールモノメチルエーテル300部
を混練りすることにより、電極形成用の導電性ペースト
組成物(以下、「導電性ペースト組成物(1)」とい
う。)を調整した。25℃における粘度は6500cp
であった。
【0037】(2)組成物の保存安定性の評価:上記
(1)で調製した本発明の組成物を容器内に収容し、当
該容器を40℃の恒温槽中において30日間放置した。
次いで、当該容器の底部を観察したところ、ケーキ状の
堆積物などは全く認められず、この組成物は保存安定性
に優れていた。
【0038】(3)感放射線性レジスト組成物の調製:
3−エトキシプロピオン酸エチル200部、n−ブチル
メタクリレート85部、メタクリル酸15部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル1部からなる単量体組成物を用
い、(1)で得られたポリマーAの合成手順と同様の手
順で、ポリマー溶液を得た。ここに、重合率は98%で
あり、このポリマー溶液から析出した共重合体(以下、
「ポリマー(B)」という。)の重量平均分子量(M
w)は、50,000であった。
【0039】次いで、アルカリ可溶性樹脂としてポリマ
ー(B)50部、多官能性モノマー(感放射線性成分)
としてペンタエリスリトールテトラアクリレート40
部、光重合開始剤(感放射線性成分)として2−ベンジ
ル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェ
ニル)−ブタン−1−オン5部および溶剤として3−エ
トキシプロピオン酸エチル150部を混練りすることに
より、ペースト状のアルカリ現像型感放射線性レジスト
組成物(以下、「レジスト組成物」という。)を調製し
た。
【0040】(4)転写フィルムの製造:下記(イ)〜
(ロ)の操作により、導電性ペースト層とレジスト膜と
の積層膜が支持フィルム上に形成されてなる転写フィル
ムを作製した。 (イ)レジスト組成物を予め離型処理したPETフィル
ムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、
厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布し、塗膜
を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ
5μmのレジスト膜(以下、「レジスト膜」という。)
を支持フィルム上に形成した。 (ロ)導電性ペースト組成物(1)をレジスト膜上にロ
ールコータを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾
燥して溶剤を完全に除去し、厚さ20μmの導電性ペー
スト層(以下、「導電性ペースト層(1)」という。)
をレジスト膜上に形成した。
【0041】(5)転写フィルムの評価:上記(3)で
製造した転写フィルムについて、膜形成材料層の表面状
態を顕微鏡を用いて観察したところ、導電性粒子の凝集
物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホールなどの膜欠
陥は認められなかった。また、転写フィルムを折り曲げ
ても、膜形成材料層の表面にひび割れ(屈曲亀裂)が発
生することなく、当該膜形成材料層は良好な可撓性を有
するものであった。
【0042】(5)積層膜の転写工程:6インチパネル
用のガラス基板の表面に、導電性ペースト層(1)の表
面が当接されるよう転写フィルムを重ね合わせ、この転
写フィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここで、圧着条
件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール
圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度を0.5m
/分とした。熱圧着処理の終了後、積層膜(レジスト膜
の表面)から支持フィルムを剥離除去した。これによ
り、ガラス基板の表面に積層膜が転写されて密着した状
態となった。この積層膜(導電性ペースト層とレジスト
膜との積層膜)について膜厚を測定したところ、25μ
m±2μmの範囲にあった。
【0043】(6)レジスト膜の露光工程・現像工程:
導電性ペースト層の積層体上に形成されたレジスト膜に
対して、露光用マスク(50μm幅のストライプパター
ン)を介して、超高圧水銀灯により、i線(波長365
nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400m
J/cm2とした。次いで、露光処理されたレジスト膜
に対して、0.2重量%の水酸化カリウム水溶液(25
℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を20秒
かけて行った。次いで超純水による水洗処理を行い、こ
れにより、紫外線が照射されていない未硬化のレジスト
を除去し、レジストパターンを形成した。
【0044】(7)導電性ペースト層のエッチング工
程:上記の工程に連続して、0.2重量%の水酸化カリ
ウム水溶液をエッチング液とするシャワー法によるエッ
チング処理を、25℃で2分間行った。次いで、超純水
による水洗処理および乾燥処理を行った。、これによ
り、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される導
電性ペースト層のパターンを形成した。
【0045】(8)導電性ペースト層の焼成工程:導電
性ペースト層のパターンが形成されたガラス基板を焼成
炉内で600℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成
処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に電極が
形成されてなるパネル材料が得られた。
【0046】(9)電極パターンの評価:得られたパネ
ル材料における電極の断面形状を走査型電子顕微鏡によ
り観察し、当該断面形状の底面の幅および高さを測定し
たところ、底面の幅が50μm±2μm、高さが10μ
m±1μmであり、寸法精度がきわめて高いものであっ
た。
【0047】<実施例2〜3>表1に示す処方に従って
脂肪酸の組成を変更したこと以外は実施例1と同様にし
て、本発明の導電性ペースト組成物を調製した。次い
で、得られた導電性ペースト組成物の各々を使用したこ
と以外は実施例1と同様にして、転写フィルムを製造し
た。その後、得られた転写フィルムの各々を使用したこ
と以外は実施例1と同様にして、膜形成材料層の転写お
よび膜形成材料層の露光・現像・焼成処理を行って、ガ
ラス基板の表面に底面の幅50μm±2μm、厚さ10
μm±1.0μmのストライプパターンを形成した。
【0048】実施例2〜3に係る組成物の各々につい
て、実施例1と同様にして、 組成物の保存安定性
(保存容器底部におけるケーキ状の堆積物の有無)、
組成物により形成された膜形成材料層の表面状態(ガ
ラス粉末の凝集物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホ
ールなどの膜欠陥の有無)、 当該膜形成材料層の可
撓性(屈曲時におけるひび割れ発生の有無)、 当該
膜形成材料層の転写性(ガラス基板への加熱接着性)を
評価した。結果を表1に示す。
【0049】<比較例1>表1に示す処方に従って、脂
肪酸を使用しなかったこと以外は実施例1と同様にし
て、比較用の導電性ペースト組成物を調製し、当該組成
物を使用して転写フィルムを製造し、当該転写フィルム
を使用して膜形成材料層の転写および露光・現像・焼成
処理を行うことにより、ガラス基板の表面に底面の幅5
0μm±5μm、厚さ10μm±3.0μmのストライ
プパターンを形成した。比較例1に係る組成物につい
て、実施例1と同様にして、組成物の保存安定性を評価
したところ、保存容器の底部においてケーキ状で硬い堆
積物が認められ、この組成物は保存安定性に劣るもので
あった。また、当該組成物により形成された膜形成材料
層の表面状態を顕微鏡を用いて観察したところ、20〜
100μm程度のガラス粉末の凝集物および当該凝集物
を核とするクレーターが多数認められた。さらに、この
転写フィルムは柔軟性に乏しく、当該転写フィルムを折
り曲げたところ、膜形成材料層の表面にひび割れ(屈曲
亀裂)が発生し、当該膜形成材料層は良好な可撓性を有
するものではなかった。以上の結果を表1に併せて示
す。
【0050】<比較例2>導電性粒子として、銀粒子7
50部、結着樹脂としてエチルセルロース(GPCによ
るポリスチレン換算の重量平均分子量:300,00
0)100部、溶剤としてαテルピネオール20部を分
散機を用いて混練することにより、粘度が50,000
cpである比較用の導電性ペースト組成物を調製し、当
該組成物を使用して転写フィルムを製造した。この比較
例2に係る組成物について、実施例1と同様にして、組
成物の保存安定性を評価したところ、ケーキ状の堆積物
などは認められず、この組成物は保存安定性に優れてい
るものであった。また、当該組成物により形成された膜
形成材料層の表面状態を顕微鏡を用いて観察したとこ
ろ、ガラス粉末の凝集物、筋状の塗装跡、クレーター、
ピンホールなどの膜欠陥は認められなかった。しかしな
がら、この転写フィルムは柔軟性に乏しく、当該転写フ
ィルムを折り曲げたところ、膜形成材料層の表面にひび
割れ(屈曲亀裂)が発生し、当該膜形成材料層は良好な
可撓性を有するものではなかった。さらに、この転写フ
ィルムを使用し、実施例1と同一の圧着条件でガラス基
板の表面に膜形成材料層の転写を試みたが、当該膜形成
材料層を転写することができなかった。以上の結果を表
1に併せて示す。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】本発明の組成物によれば下記のような効
果が奏される。 (1)本発明の組成物は、導電性粒子の分散安定性に優
れており、導電性粒子の凝集物が生成することはない。 (2)本発明の組成物は保存安定性に優れており、本発
明の組成物を長期間保存しても、導電性粒子が沈降して
容器の底部に堆積するようなことはない。 (3)膜欠陥のない均質な膜形成材料層を形成すること
ができる。 (4)ガラス基板との接着性に優れた膜形成材料層を形
成することができる。 (5)転写フィルムの製造に好適に使用することができ
る。 (6)可撓性に優れた膜形成材料層を支持フィルム上に
形成することができる。 (7)膜形成材料層の転写性(ガラス基板への転写性)
に優れた転写フィルムを製造することができる。 (8)高精細の電極パターンの形成が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】交流型のプラズマディスプレイパネルの断面形
状を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ガラス基板 3 隔壁 4 バス電極 5 アドレス電極 6 蛍光物質 7 誘電体層 8 保護層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)導電性粒子、(B)結着樹脂およ
    び(C)脂肪酸を含有することを特徴とする導電性ペー
    スト組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の導電性ペースト組成物か
    らなる膜形成材料層が支持フィルム上に形成されている
    ことを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの電極
    形成用転写フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の導電性ペースト組成物を
    用いて形成する電極を、その構成要素に含むことを特徴
    とするプラズマディスプレイパネル。
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