JPH11233029A - プラズマディスプレイパネル用カラーフィルター組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用カラーフィルター組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル

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JPH11233029A
JPH11233029A JP5155998A JP5155998A JPH11233029A JP H11233029 A JPH11233029 A JP H11233029A JP 5155998 A JP5155998 A JP 5155998A JP 5155998 A JP5155998 A JP 5155998A JP H11233029 A JPH11233029 A JP H11233029A
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film
meth
acrylate
color filter
inorganic pigment
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JP5155998A
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English (en)
Inventor
Koichi Sakurai
幸一 櫻井
Hideaki Masuko
英明 増子
Hiroaki Nemoto
宏明 根本
Nobuo Bessho
信夫 別所
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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  • Optical Filters (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的低温条件で実施される焼成処理によ
っても、焼成残さを含まない焼結体を形成することがで
きるカラーフィルター組成物および転写フィルム、並び
に、寸法精度が高く色再現性の高いカラーフィルターを
有するプラズマディスプレイパネルを提供すること。 【解決手段】 特定の単量体を共重合させて得られる共
重合体を結着樹脂に願揺する、カラーフィルター組成物
を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はカラーフィルター組
成物に関し、さらに詳しくは、プラズマディスプレイパ
ネルのカラーフィルターの形成のために好適に使用する
ことができるカラーフィルター組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】プラズマディスプレイパネル(PDP)
は、大型パネルでありながら製造プロセスが容易である
こと、視野角が広いこと、自発光タイプで表示品位が高
いことなどの理由から、フラットパネル表示技術の中で
注目されており、特にカラープラズマディスプレイパネ
ルは、20インチ以上の壁掛けTV用の表示デバイスと
して将来主流になるものと期待されている。カラーPD
Pは、ガス放電により発生する紫外線を蛍光体に照射す
ることによってカラー表示が可能になる。そして、一般
に、カラーPDPにおいては、赤色発光用の蛍光体部
位、緑色発光用の蛍光体部位および青色発光用の蛍光体
部位が基板上に形成されることにより、各色の発光表示
セルが全体に均一に混在した状態に構成されている。具
体的には、ガラス等からなる基板の表面に、バリアリブ
と称される絶縁性材料からなる隔壁が設けられており、
この隔壁によって多数の表示セルが区画され、当該表示
セルの内部がプラズマ作用空間になる。そして、このプ
ラズマ作用空間に蛍光体部位が設けられるとともに、こ
の蛍光体部位にプラズマを作用させる電極が設けられる
ことにより、各々の表示セルを表示単位とするプラズマ
ディスプレイパネルが構成される。
【0003】AC型PDPの構造の一例を図1に示す。
前面基板ガラス上には、一対の維持電極をストライプ状
に複数形成され、その上を誘電体層で覆い、さらにその
上に保護膜であるMgOを形成する。一方背面基板ガラ
ス上には、信号電極をストライプ状に複数形成され、電
極と電極の間に隔壁を設け、この隔壁の側面および底面
に蛍光体を形成する。前記前面基板の維持電極と背面基
板の信号電極が垂直方向になるように張り合わせてシー
ルし、内部にNeとXeの混合ガスを導入する。
【0004】DC型PDPの構造の一例を図2に示す。
前面基板ガラス上には、陰極電極をストライプ状に複数
形成される。一方背面基板ガラス上には、表示陽極と補
助陽極の電極端子およびリードを形成し、さらに陽極端
子と陽極リードの間、補助陽極端子と補助陽極リードの
間には抵抗体を設ける。また、背面基板上の表示陽極端
子と補助陽極端子の部分を除いて誘電体で絶縁する。次
いで放電空間を区画するために隔壁を格子状に設け、こ
の隔壁側面と陽極端子を除く底面には蛍光体を形成す
る。前記前面基板の陰極と背面基板の表示、補助陽極が
垂直方向になるように張り合わせてシールし、内部にN
eとXeの混合ガスを導入される。
【0005】ここで、R、G、Bのカラーフィルタやブ
ラックマトリックスを前面基板の下に設けると、プラズ
マディスプレイパネルのコントラストを向上させること
ができる。このようなプラズマディスプレイパネルのカ
ラーフィルターの製造方法としては、(1)無機顔料、
結着樹脂および溶剤を含有するペースト状の組成物(無
機顔料ペースト組成物)を調製し、この無機顔料ペース
ト組成物をスクリーン印刷によって基板の表面に塗布し
て乾燥することにより膜形成材料層を形成し、次いでこ
の膜形成材料層を焼成することにより有機物質を除去し
て無機顔料を焼結させる方法、(2)感光性の無機顔料
ペースト組成物を用いて膜形成材料層を形成し、フォト
マスクを介して紫外線を照射した上で現像することによ
り基板上にパターンを残存させ、これを焼成する方法な
どが知られている。
【0006】しかしながら、前述の方法で基板にパター
ンを形成する場合には、パターンを有するスクリーンマ
スクと基板の間に数mmのギャップを設け、スキージで
スクリーンマスクにテンションを掛けながら印刷するた
め、版と実際の印刷パターンに寸法差が発生したり、ま
た、印刷回数が増えるにしたがって版の寸法が変化する
版伸びという問題が生じ、高精細のパターン形成が困難
であった。さらに、スクリーン印刷を用いる塗布方法
は、スクリーン版のメッシュ形状が膜形成材料層の表面
に転写されることがあり、このような膜形成材料層を焼
成して形成されるカラーフィルターは、表面の平滑性に
劣るものであった。
【0007】スクリーン印刷によって膜形成材料層を形
成する場合における上記のような問題を解決する手段と
して、本発明者らは、レジスト膜および無機顔料ペース
ト層を支持フィルム上に各々形成して転写フィルムを作
製し、その後、基板上に無機顔料ペースト層を有する転
写フィルムを転写し、さらにその上にレジスト膜を有す
る転写フィルムを転写し、当該レジスト膜を露光処理し
てレジストパターンの潜像を形成し、引き続きレジスト
膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、無機
顔料ペースト層をエッチング処理してレジストパターン
に対応する無機顔料ペースト層のパターンを形成し、当
該パターンを焼成処理する工程を含む方法により、前記
基板の表面にカラーフィルターを形成する工程を含むP
DPの製造方法を提案している(特願平9−34051
4号明細書参照)。このような製造方法によれば、高精
細パターンの形成が可能でかつ表面の均一性に優れたカ
ラーフィルターを形成することができ、また、膜形成材
料層が支持フィルム上に形成されてなる複合フィルム
(以下、「転写フィルム」ともいう。)は、これをロー
ル状に巻き取って保存することができる点でも有利であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】膜形成材料層の焼成
は、基板として用いられるガラスが変形を起こし始める
温度を超えない温度(例えば600℃以下)で行う必要
がある。しかしながら、上述の方法によりカラーフィル
ターを形成した場合、膜形成材料層を焼成するときに、
当該膜形成材料層を構成する結着成分(結着樹脂などの
有機物質)が完全に分解除去されず、形成されるカラー
フィルター中に、有機物質に由来する残さ(以下、「焼
成残さ」ともいう。)が含まれてしまうという問題があ
る。
【0009】本発明の第1の目的は、比較的低温条件で
実施される焼成処理によっても、焼成残さを含まない焼
結体を形成することができるカラーフィルター組成物お
よび転写フィルムを提供することにある。本発明の第2
の目的は、寸法精度が高く色再現性の高いカラーフィル
ターを有するプラズマディスプレイパネルを提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のカラーフィルタ
ー組成物は、(a)下記式(1)で表される構造を有す
る単量体(以下、「単量体(a)」ともいう)および
【0011】
【化1】
【0012】〔式中、R1 は水素原子またはメチル基を
表す。〕
【0013】(b)下記式(2)で表される構造を有す
る単量体(以下、「単量体(b)」ともいう)
【0014】
【化2】
【0015】〔式中、R2 は水素原子またはメチル基を
表し、R3 は炭素数1〜4のアルコキシル基を表し、X
は、−(CH2 m−を表す。mは1〜10の整数を表
す。〕
【0016】を単量体成分として有する共重合体(以
下、「特定共重合体」ともいう)を結着樹脂として含有
することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明のカラーフィルター組成物は、(A)無機
顔料、結着樹脂、溶剤等からなる無機顔料ペースト組成
物と、必要に応じて、(B)結着樹脂、光開始剤、溶剤
等からなる感光性レジスト組成物とからなる。
【0018】(A)無機顔料ペースト組成物 <無機顔料>本発明のカラーフィルター組成物に使用さ
れる無機顔料は、赤色用としては、Fe2 3 、Pb3
4 、CdS、CdSe、PbCrO4 、PbSO4
Fe(NO3 3 ;緑色用としては、Cr2 3 、Ti
2 −CoO−NiO−ZnO、CoO−CrO−Ti
2 −Al2 3 、Co3 (PO4 2 、CoO−Zn
O;青色用としては、2(Al2 Na2 Si3 10)・
Na2 4 )、CoO−Al2 3 などを挙げることが
できる。他にも色補正用の無機顔料として、PbCrO
4 −PbSO4 、PbCrO4、PbCrO4 −Pb
O、CdS、TiO2 −NiO−Sb2 3 などの黄色
顔料;Pb(Cr−Mo−S)O4 などの橙色顔料;C
3 (PO4 2 などの紫色顔料を挙げることができ
る。
【0019】<結着樹脂>本発明の無機顔料ペースト組
成物に使用される結着樹脂は、特定共重合体を含有する
アルカリ可溶性樹脂である。ここに、「アルカリ可溶
性」とは、後述するアルカリ性のエッチング液によって
溶解し、目的とするエッチング処理が遂行される程度に
溶解性を有する性質をいう。単量体(a)の具体例とし
ては、アクリル酸およびメタクリル酸が挙げられる。こ
れらの単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用
することができる。また、単量体(b)の具体例として
は、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエ
チル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリ
レートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート
を挙げることができる。これらの単量体は、単独でまた
は2種以上を混合して使用することができる。
【0020】特定重合体のその他の単量体成分(c)と
しては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o−
ビニルトルエン、mービニルトルエン、p−ビニルトル
エン、p−クロルスチレン、o−メトキシスチレン、m
−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、インデ
ン、o−ビニルベンジルメチルエーテル、m−ビニルベ
ンジルメチルエーテル、p−ビニルベンジルメチルエー
テル、o−ビニルベンジルグリシジルエーテル、m−ビ
ニルベンジルグリシジルエーテル、p−ビニルベンジル
グリシジルエーテル等の芳香族ビニル化合物;メチルア
クリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルアクリレー
ト、n−プロピルメタクリレート、i−プロピルアクリ
レート、i−プロピルメタクリレート、n−ブチルアク
リレート、n−ブチルメタクリレート、i−ブチルアク
リレート、i−ブチルメタクリレート、sec−ブチル
アクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブ
チルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3−ヒドロキ
シプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−
ヒドロキシブチルメタクリレート、3−ヒドロキシブチ
ルアクリレート、3−ヒドロキシブチルメタクリレー
ト、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキ
シブチルメタクリレート、アリルアクリレート、アリル
メタクリレートベンジルアクリレート、ベンジルメタク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート、フェニルアクリレート、フェニルメ
タクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−
メトキシエチルメタクリレート、2−フェノキシエチル
アクリレート、2−フェノキシエチルメタクリレート、
メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシ
ジエチレングリコールメタクリレート、メトキシトリエ
チレングリコールアクリレート、メトキシトリエチレン
グリコールメタクリレート、メトキシプロピレンングリ
コールアクリレート、メトキシプロピレングリコールメ
タクリレート、メトキシジプロピレンングリコールアク
リレート、メトキシジプロピレングリコールメタクリレ
ート、イソボルニルアクリレート、イソボルニルメタク
リレート、ジシクロペンタジエニルアクリレート、ジシ
クロペンタジエニルメタクリレート、2−ヒドロキシ−
3−フェノキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピルメタクリレート等の不飽和カ
ルボン酸エステル類;2−アミノエチルアクリレート、
2−アミノエチルメタクリレート、2−ジメチルアミノ
アクリレート、2−ジメチルアミノメタクリレート、2
−アミノプロピルアクリレート、2−アミノプロピルメ
タクリレート、3−アミノプロピルアクリレート、3−
アミノプロピルメタクリレート、3−ジメチルアミノプ
ロピルアクリレート、3−ジメチルアミノプロピルメタ
クリレート等の不飽和カルボン酸アミノアルキルエステ
ル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、
安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル等の不飽和エ
ーテル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α
−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシ
アン化ビニル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエ
チルアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチルメタク
リルアミド等の不飽和アミド類;マレイミド、N−フェ
ニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不
飽和イミド類などが挙げられる。これらの単量体は、単
独または2種以上混合して使用することができる。
【0021】特定共重合体の好ましい具体例としては、
(メタ)アクリル酸/2−メトキシエチル(メタ)アク
リレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−エトキシ
エチル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリ
ル酸/2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート共重
合体、(メタ)アクリル酸/2−ブトキシエチル(メ
タ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−
メトキシブチル(メタ)アクリレート共重合体、(メ
タ)アクリル酸/2−メトキシエチル(メタ)アクリレ
ート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート共重合
体、(メタ)アクリル酸/2−エトキシエチル(メタ)
アクリレート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト共重合体、(メタ)アクリル酸/2−プロポキシエチ
ル(メタ)アクリレート/2−エチルヘキシル(メタ)
アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−ブト
キシエチル(メタ)アクリレート/2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/
2−メトキシブチル(メタ)アクリレート/2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アク
リル酸/2−メトキシエチル(メタ)アクリレート/2
−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)ア
クリル酸/2−エトキシエチル(メタ)アクリレート/
2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)
アクリル酸/2−プロポキシエチル(メタ)アクリレー
ト/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート共重合体、(メ
タ)アクリル酸/2−ブトキシエチル(メタ)アクリレ
ート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−メトキシブチル(メタ)アク
リレート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート共重合
体、(メタ)アクリル酸/2−メトキシエチル(メタ)
アクリレート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト/2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ブ
チル(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル
酸/2−エトキシエチル(メタ)アクリレート/2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート/ブチル(メタ)アクリレ
ート共重合体、(メタ)アクリル酸/2−プロポキシエ
チル(メタ)アクリレート/2−エチルヘキシル(メ
タ)アクリレート/2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート/ブチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ブトキシエチル(メタ)アク
リレート/2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート/
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ブチル
(メタ)アクリレート共重合体、(メタ)アクリル酸/
2−メトキシブチル(メタ)アクリレート/2−エチル
ヘキシル(メタ)アクリレート/2−ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート/ブチル(メタ)アクリレート
共重合体などを挙げることができる。
【0022】特定共重合体における単量体(a)の共重
合割合は、通常5〜40重量%、好ましくは10〜30
重量%である。単量体(a)の共重合割合が5重量%未
満では、アルカリ現像液による現像時において膜残り等
を生じる場合があり、一方、40重量%を超えると、ア
ルカリ現像液による現像時に、形成されたパターンが脱
落しやすくなる傾向にある。また、特定共重合体におけ
る単量体(b)の共重合割合は、通常、30〜60重量
%、好ましくは25〜50重量%である。単量体(b)
の共重合割合が30重量%未満では、燃焼性が低下する
場合があり、一方、60重量%をこえると、無機顔料の
分散性が低下する場合がある。
【0023】無機顔料ペースト組成物における結着樹脂
の含有割合としては、無機顔料100重量部に対して、
通常1〜50重量部とされ、好ましくは1〜40重量部
とされる。結着樹脂における特定共重合体の割合は、好
ましくは30〜100重量%である。
【0024】<溶剤>無機顔料ペースト組成物には、通
常、溶剤が含有される。上記溶剤としては、無機顔料と
の親和性、結着樹脂の溶解性が良好で、無機顔料ペース
ト組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥され
ることによって容易に蒸発除去できるものであることが
好ましい。かかる溶剤の具体例としては、テトラヒドロ
フラン、アニソール、ジオキサン、エチレングリコール
モノアルキルエーテル類、ジエチレングリコールジアル
キルエーテル類、プロピレングリコールモノアルキルエ
ーテル類、プロピレングリコールジアルキルエーテル
類、酢酸エステル類、ヒドロキシ酢酸エステル類、アル
コキシ酢酸エステル類、プロピオン酸エステル類、ヒド
ロキシプロピオン酸エステル類、アルコキシプロピオン
酸エステル類、乳酸エステル類、エチレングリコールモ
ノアルキルエーテルアセテート類、プロピレングリコー
ルモノアルキルエーテルアセテート類、アルコキシ酢酸
エステル類、環式ケトン類、非環式ケトン類、アセト酢
酸エステル類、ピルビン酸エステル類、N,N−ジアル
キルホルムアミド類、N,N−ジアルキルアセトアミド
類、N−アルキルピロリドン類、γ−ラクトン類、ジア
ルキルスルホキシド類、ジアルキルスルホン類、ターピ
ネオール、N−メチル−2−ピロリドンなどを挙げるこ
とができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせ
て用いることができる。無機顔料ペースト組成物におけ
る溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性(流動性ま
たは可塑性)が得られる範囲内において適宜選択するこ
とができる。
【0025】<低融点ガラス粉末>上記無機顔料ペース
ト組成物には、得られるカラーフィルターのガラス基板
への結着性を高める目的で、ガラス軟化点が通常600
℃以下の低融点ガラス粉末が含まれても良い。その添加
量としては無機顔料10重量部に対し、1〜1000重
量部が好ましい。低融点ガラス粉末の構成例としては、
PbO−SiO2 −B2 3 系ガラス、PbO−SiO
2−B2 3 −ZnO系ガラス、PbO−B2 3 系ガ
ラス、PbO−SiO2 O−R2 O系ガラス、PbO−
SiO2 −B2 3 −CaO系ガラスなどが挙げられ
る。
【0026】無機顔料ペースト組成物には、上記成分の
ほかに、分散剤、可塑剤、現像促進剤、接着助剤、ハレ
ーション防止剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、フィラーなどの各種添加剤が含有されてい
てもよい。
【0027】無機顔料ペースト組成物は、上記無機顔
料、結着樹脂、低融点ガラス、溶剤および必要に応じて
任意成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、
ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練する
ことにより調製することができる。上記のようにして調
製される無機顔料ペースト組成物は、塗布に適した流動
性を有するペースト状の組成物であり、その粘度は、通
常1,000〜30,000cpとされ、好ましくは
3,000〜10,000cpとされる。
【0028】本発明のカラーフィルター組成物は、支持
フィルム上に膜形成材料層を形成して転写フィルムを製
造する際に特に好適に使用することができるが、これら
の用途に限定されるものではなく、従来において公知の
膜形成材料層の形成方法、すなわち、スクリーン印刷法
などによって当該無機顔料ペースト組成物をガラス基板
の表面に直接塗布し、塗膜を乾燥することにより膜形成
材料層を形成する方法にも好適に使用することができ
る。
【0029】<転写フィルム>本発明の転写フィルム
は、支持フィルムと、この支持フィルム上に形成された
膜形成材料層とにより構成され、ドライフィルム法によ
るカラーフィルターの形成工程に使用される複合材料で
ある。
【0030】本発明の転写フィルムを構成する支持フィ
ルムは、耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可撓性
を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィ
ルムが可撓性を有することにより、ロールコーター、ブ
レードコーターなどによって本発明の組成物を塗布する
ことができ、膜形成材料層をロール状に巻回した状態で
保存し、供給することができる。支持フィルムを形成す
る樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、
ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化
ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイ
ロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィ
ルムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされ
る。
【0031】本発明の転写フィルムを構成する膜形成材
料層は、本発明のカラーフィルター組成物を上記支持フ
ィルム上に塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部又は全部
を除去することにより形成することができる。本発明の
カラーフィルター組成物を支持フィルム上に塗布する方
法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例え
ば20μm以上)塗膜を効率よく形成することができる
ものであることが好ましく、具体的には、ロールコータ
ーによる塗布方法、ブレードコーターによる塗布方法、
カーテンコーターによる塗布方法、ワイヤーコーターに
よる塗布方法などを好ましいものとして挙げることがで
きる。なお、上記支持フィルムの表面には離型処理が施
されていることが好ましい。これにより、ガラス基板へ
の転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に
行うことができる。また、本発明の転写フィルムには、
膜形成材料層の表面に保護フィルム層が設けられてもよ
い。このような保護フィルム層としては、ポリエチレン
テレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリ
ビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができ
る。
【0032】本発明の転写フィルムは、支持フィルム上
にレジスト層と膜形成材料層(無機顔料ペースト層)と
の積層膜が形成されたものであってもよい。ガラス基板
に当該積層膜を転写することにより、膜形成材料層上に
レジスト膜が形成された積層膜を得ることができる。 (B)レジスト組成物 レジスト膜を形成するために使用するレジスト組成物と
しては、アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物、有
機溶剤現像型感放射線性レジスト組成物、水性現像型感
放射線性レジスト組成物などを例示することができる
が、好ましくはアルカリ現像型感放射線性レジスト組成
物が用いられる。
【0033】アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物
は、アルカリ可溶性樹脂と感放射線性成分を必須成分と
して含有してなる。アルカリ現像型感放射線性レジスト
組成物を構成するアルカリ可溶性樹脂としては、例えば
(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノ
ボラック樹脂、ポリエステル樹脂などを挙げることがで
き、上記特定共重合体も、好適に用いることができる。
アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物を構成する感
放射線性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマ
ーと光重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂
と放射線照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合
わせなどを好ましいものとして例示することができ、上
記(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリ
レートと光重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
【0034】感放射線性成分を構成する多官能性(メ
タ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール
のジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレング
リコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキ
シポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、
両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒド
ロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;グリセ
リン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロール
アルカン、テトラメチロールアルカン、ジペンタエリス
リトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メ
タ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリ
アルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレー
ト類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベン
ゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)ア
クリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エ
ポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリ
レート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコー
ン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)ア
クリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙
げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0035】また、感放射線性成分を構成する光重合開
始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾ
フェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メ
チル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ
−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなど
のカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−ア
ジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド
化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合
物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tret−ブチルパ
ーオキシド、tret−ブチルハイドロパーオキシド、
クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパー
オキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリ
クロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,
3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチ
レニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,
3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’
−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テ
トラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾ
ール二量体などを挙げることができ、これらは単独でま
たは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0036】このアルカリ現像型感放射線性レジスト組
成物における感放射線性成分の含有割合としては、アル
カリ可溶性樹脂100重量部当たり、通常1〜300重
量部とされ、好ましくは10〜200重量部である。ま
た、アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物について
は、良好な膜形成性付与するために、適宜有機溶剤が含
有される。かかる有機溶剤としては、無機顔料ペースト
組成物を構成するものとして例示した溶剤を挙げること
ができる。
【0037】<プラズマディスプレイパネル>本発明の
プラズマディスプレイパネルは、カラーフィルターが、
本発明のカラーフィルター組成物を用いて形成されるこ
とを特徴とする。カラーフィルターの形成方法として
は、基板上に無機顔料ペースト層を設け、該無機顔料ペ
ースト層上にレジスト膜を設け、レジスト膜を、通常、
露光マスクを介して露光、現像し、無機顔料ペースト層
をエッチングした後、該無機顔料ペースト層を焼成する
方法が挙げられる。無機顔料ペースト組成物の塗布方法
としては、上記転写フィルムの形成において、支持フィ
ルム上に無機顔料ペースト組成物を塗布する方法に準ず
ることができる。また、本発明の転写フィルムを用いた
転写は、必要に応じて使用される転写フィルムの保護フ
ィルム層を剥離した後、基板の表面に、無機顔料ペース
ト層の表面が当接されるように転写フィルムを重ね合わ
せ、この転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着し
た後、無機顔料ペースト層から支持フィルムを剥離除去
する、という手順で行われる。これにより、基板の表面
に無機顔料ペースト層が転写されて密着した状態とな
る。ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの
表面温度が80〜140℃、加熱ローラによるロール圧
が1〜5kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.1
〜10.0m/分を示すことができる。また、基板は予
熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜1
00℃とすることができる。
【0038】無機顔料ペースト層上にレジスト膜を設け
る方法としては、レジスト組成物を無機顔料ペースト層
上に塗布または転写する方法と、レジスト膜と無機顔料
ペースト層との積層膜を有する本発明の転写フィルムを
用いて、基板上に積層膜を転写する方法とが挙げられ
る。レジスト膜の露光、現像は、公知の方法を用いるこ
とができる。まず、露光用マスクを介して紫外線などの
放射線を選択的照射(露光)してレジストパターンの潜
像を形成し、これを、アルカリ性現像液などで現像し、
レジストパターンを形成する。該レジストパターンは、
無機顔料ペースト層のエッチング工程におけるエッチン
グマスクとして作用する。無機顔料ペースト層のエッチ
ングは、例えばアルカリ性溶液などのエッチング液を用
いて行われ、この際、レジスト残留部は除去される。無
機顔料ペースト層の焼成温度としては、無機顔料ペース
ト層中の有機物質が焼失される温度であることが必要で
あり、通常、400〜600℃とされる。また、焼成時
間は、通常、10〜90分間である。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明はこれらによって限定されるものではない。な
お、以下において、「部」および「%」は、それぞれ
「重量部」および「重量%」を示す。また、重量平均分
子量(Mw)は、東ソー株式会社製ゲルパーミィエーシ
ョンクロマトグラフィー(GPC)(商品名HLC−8
02A)により測定したポリスチレン換算の平均分子量
である。
【0040】<実施例1> (1)カラーフィルター組成物(無機顔料ペースト)の
調製:赤色用無機顔料として、Fe2 3 10部、結着
樹脂として、ブチルメタクリレート30重量%、2−エ
チルヘキシルメタクリレート15重量%、メタクリル酸
10重量%、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート1
0重量%および2−メトキシエチルメタクリレート30
重量%を共重合させて得られた特定共重合体(GPCに
よるポリスチレン換算の重量平均分子量:100,00
0、以下「特定共重合体A」という。)20部、低融点
ガラスとして、PbO−SiO2 −B23 系ガラス5
0部並びに溶剤としてプロピレングリコールモノメチル
エーテル20部を分散機を用いて混練することにより、
粘度が5,000cpである本発明の赤色用カラーフィ
ルター組成物を調製した。次に、緑色用無機顔料として
Cr2 3 を使用した以外は、赤色用無機顔料ペースト
組成物と同様に緑色用カラーフィルター組成物を調製し
た。さらに、青色用無機顔料としてCoO−Al2 3
を使用した以外は、赤色用無機顔料ペースト組成物と同
様に青色用カラーフィルター組成物を調製した。
【0041】(2)感放射線性レジスト組成物の調製:
結着樹脂として、メタクリル酸10重量%、2−メトキ
シエチルメタクリレート35重量%、2−エチルヘキシ
ルメタクリレート10重量%および2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレート45重量%を共重合させて得られた
特定共重合体(GPCによるポリスチレン換算の重量平
均分子量:50,000、以下「特定共重合体B」とい
う。)20部、多官能性モノマー(感放射線性成分)と
してペンタエリスリトールテトラアクリレート18部、
光重合開始剤(感放射線性成分)として2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)−ブタン−1−オン2部並びに溶剤として3−エト
キシプロピオン酸エチル60部を混練りすることによ
り、ペースト状の感放射線性レジスト組成物〔以下、
「レジスト組成物」という。〕を調製した。
【0042】(3)転写フィルムの製造:下記(イ)〜
(ロ)の操作により、赤色用無機顔料ペースト層と、レ
ジスト層との積層膜が支持フィルム上に形成されてなる
本発明の転写フィルム(R)を作製した。 (イ)レジスト組成物を予め離型処理したPETフィル
ムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、
厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布し、塗膜
を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ
5μmのレジスト膜〔以下、「レジスト膜」という。〕
を支持フィルム上に形成した。 (ロ)赤色用無機顔料ペースト組成物をレジスト膜上に
ロールコータを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間
乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ20μmの赤色用無
機顔料ペースト層をレジスト膜上に形成し転写フィルム
(R)を作製した。引き続き、上記(イ)〜(ロ)の操
作と同様にして、緑色用無機顔料ペースト層を有する転
写フィルム(G)および青色用無機顔料ペースト層を有
する転写フィルム(B)を作製した。
【0043】(4)転写フィルムの評価:上記(3)で
製造した転写フィルムについて、膜形成材料層の表面状
態を顕微鏡を用いて観察したところ、無機顔料粒子の凝
集物、筋状の塗装跡、クレーター、ピンホールなどの膜
欠陥は認められなかった。また、転写フィルムを折り曲
げても、膜形成材料層の表面にひび割れ(屈曲亀裂)が
発生することなく、当該膜形成材料層は良好な可撓性を
有するものであった。
【0044】(5)積層膜の転写工程:6インチパネル
用のガラス基板の表面に、赤色用無機顔料ペースト層の
表面が当接されるよう転写フィルム(R)を重ね合わ
せ、この転写フィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここ
で、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120
℃、ロール圧を4kg/cm2 、加熱ローラの移動速度
を0.5m/分とした。熱圧着処理の終了後、積層膜
(レジスト膜の表面)から支持フィルムを剥離除去し
た。これにより、ガラス基板の表面に積層膜が転写され
て密着した状態となった。この積層膜〔赤色用無機顔料
ペースト層とレジスト膜との積層膜〕について膜厚を測
定したところ25μm±1μmの範囲にあった。
【0045】(6)レジスト膜の露光工程・現像工程:
赤色用無機顔料ペースト層の積層体上に形成されたレジ
スト膜に対して、露光用マスク(300μm幅のストラ
イプパターン)を介して、超高圧水銀灯により、i線
(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射
量は400mJ/cm2とした。次いで、露光処理され
たレジスト膜に対して、0.2重量%の水酸化カリウム
水溶液(25℃)を現像液とするシャワー法による現像
処理を20秒かけて行った。次いで超純水による水洗処
理を行い、これにより、紫外線が照射されていない未硬
化のレジストを除去し、レジストパターンを形成した。
【0046】(7)無機顔料ペースト層のエッチング工
程:上記の工程に連続して、0.2重量%の水酸化カリ
ウム水溶液(25℃)をエッチング液とするシャワー法
によるエッチング処理を1分かけて行った。次いで、超
純水による水洗処理および乾燥処理を行った。、これに
より、材料層残留部と、材料層除去部とから構成される
赤色用無機顔料ペースト層のパターンを形成した。その
後、オーブン中で200℃30分のポストベークを行っ
た。
【0047】(8)緑色および青色の積層工程 (7)で形成された赤色用無機顔料ペースト層のパター
ン上に、転写フィルム(G)、転写フィルム(B)を用
いて前記(5)〜(7)の操作を同様に行い、赤、緑、
青色用無機顔料ペースト層からなるストライプパターン
を形成した。
【0048】(9)無機顔料ペースト層の焼成工程:
赤、緑、青用無機顔料ペースト層のパターンが形成され
たガラス基板を焼成炉内で520℃の温度雰囲気下で3
0分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス
基板の表面にカラーフィルターが形成されてなるパネル
材料が得られた。このカラーフィルターを観察したとこ
ろ、各色のパターン精度が300±5μmと優れてお
り、透過率および色純度が高かった。
【0049】<比較例1>実施例1記載の「特定共重合
体A」に代えてポリビニルブチラールを用いた以外は実
施例1と同様にして、比較用の赤色用、緑色用、青色用
カラーフィルター組成物を調製した。これらを用いて、
スクリーン印刷によりストライプパターンを形成後、5
20℃30分焼成しカラーフィルターを作製した。この
カラーフィルターを観察したところ、各色のパターン精
度は300μm±15μmと悪く、また、ポリビニルブ
チラールの「焼成残さ」に起因すると考えられる透過率
の低下が認められた。
【0050】
【発明の効果】本発明の組成物によれば下記のような効
果が奏される。 (1)本発明のカラーフィルター組成物および転写フィ
ルムは、比較的低い温度で実施される焼成処理によって
も、焼成残さを含まない焼結体を形成することができ
る。 (2)本発明のカラーフィルター組成物は、転写フィル
ムの製造に好適に用いることができる。 (3)本発明のカラーフィルター組成物および転写フィ
ルムを用いると、寸法精度が高く色再現性の高いカラー
フィルターを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なAC型PDPを示す説明用断面図であ
る。
【図2】一般的なDC型PDPを示す説明用断面図であ
る。
【符号の説明】
1 前面基板 2 背面基
板 3 誘電体 3A MgO
層 3B カラーフィルター・ブラックマトリクス層 4 蛍光体 5 障壁 6A 維持電極 6B 信号電
極 6a 陰極 6b 表示陽
極 6b’ 表示陽極リード 6c 補助陽
極 6c’ 補助陽極リード 7 抵抗 8 表示セル 9 補助セ
ル 10 バスライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01J 17/16 H01J 17/16 (72)発明者 別所 信夫 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)下記式(1)で表される構造を有
    する単量体および 〔式中、R1 は水素原子またはメチル基を表す。〕
    (b)下記式(2)で表される構造を有する単量体 〔式中、R2 は水素原子またはメチル基を表し、R3
    炭素数1〜4のアルコキシル基を表し、Xは、−(CH
    2 m−を表す。mは1〜10の整数を表す。〕を単量
    体成分として有する共重合体を結着樹脂として含有する
    ことを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用カラ
    ーフィルター組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のカラーフィルター組成物
    からなる膜形成材料層が支持フィルム上に形成されてい
    ることを特徴とする、転写フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のカラーフィルター組成物
    を用いて形成されるカラーフィルターを、その構成成分
    に含むことを特徴とする、プラズマディスプレイパネ
    ル。
JP5155998A 1998-02-17 1998-02-17 プラズマディスプレイパネル用カラーフィルター組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネル Withdrawn JPH11233029A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001154345A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Dainippon Printing Co Ltd 感光性導電ペーストおよびそれを用いた感光性導電層転写シート
KR100549853B1 (ko) * 2002-03-09 2006-02-06 에스케이씨 주식회사 칼라표시장치용 광선택 흡광제, 이를 포함하는 코팅제 및상기 코팅제로 제조된 필터
KR100549852B1 (ko) * 2002-03-09 2006-02-06 에스케이씨 주식회사 칼라표시장치용 광선택 흡광제, 이를 포함하는 코팅제 및상기 코팅제로 제조된 필터

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001154345A (ja) * 1999-11-25 2001-06-08 Dainippon Printing Co Ltd 感光性導電ペーストおよびそれを用いた感光性導電層転写シート
KR100549853B1 (ko) * 2002-03-09 2006-02-06 에스케이씨 주식회사 칼라표시장치용 광선택 흡광제, 이를 포함하는 코팅제 및상기 코팅제로 제조된 필터
KR100549852B1 (ko) * 2002-03-09 2006-02-06 에스케이씨 주식회사 칼라표시장치용 광선택 흡광제, 이를 포함하는 코팅제 및상기 코팅제로 제조된 필터

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