JPH112194A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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JPH112194A
JPH112194A JP15505397A JP15505397A JPH112194A JP H112194 A JPH112194 A JP H112194A JP 15505397 A JP15505397 A JP 15505397A JP 15505397 A JP15505397 A JP 15505397A JP H112194 A JPH112194 A JP H112194A
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scroll compressor
bush
slide
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Shiyuuichi Shirotani
周一 城村
Mikio Kajiwara
幹央 梶原
Toshiyuki Toyama
俊之 外山
Masanori Yanagisawa
雅典 柳沢
Kazuki Hori
和貴 堀
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スライドブッシュと可動スクロールのボス部
との摺動面に十分な量の油を供給可能な軸内吐出型スク
ロール圧縮機を提供する。 【解決手段】 クランク軸4に吐出ガス通路4bと給油
通路4aとが設けられており、給油通路4aの開口部は
スライドブッシュ20によって覆われており、スライド
ブッシュ20の開口端側の内周面には油プール部となる
凹部20bが設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スクロール圧縮機
に関し、より特定的には、駆動軸に圧縮要素によって圧
縮された流体を通すための流体通路と、油を汲み上げる
ための給油通路とが設けられた、いわゆる軸内吐出型の
スクロール圧縮機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クランク軸に流体通路と給油通路との双
方が設けられた、いわゆる軸内吐出型のスクロール圧縮
機は、たとえば特願平7−231607号に開示されて
いる。以下、この文献に示されたものを従来の軸内吐出
型のスクロール圧縮機として説明する。
【0003】図7は、従来の軸内吐出型のスクロール圧
縮機の構成を示す概略断面図である。図7を参照して、
密閉ケーシング1内には、モータMと、圧縮要素CFと
が主に配設されている。
【0004】モータMは、ケーシング1に取付固定され
たステータ2と、このステータ2と所定の距離を隔てて
対向するロータ3とを有している。このロータ3には、
クランク軸104が連結されている。
【0005】クランク軸104の上方端部の偏心ボス部
104cは上部ハウジング10aの軸受部11aによっ
て、また下方端部は下部ハウジング10bの軸受部11
bによって各々回転可能に支持されている。なお上部ハ
ウジング10aおよび下部ハウジング10bはケーシン
グ1に固定されている。このクランク軸104の上方に
は圧縮要素CFが配置されている。
【0006】圧縮要素CFは、可動スクロール5と、固
定スクロール6とを有している。可動スクロール5は、
鏡板5bと、その鏡板5bの前面側に突出する渦巻体5
aと、鏡板5bの背面側に延びかつ偏心ボス部104c
内に受入れられる筒部5cとを有している。また、可動
スクロール5は、その筒部5cの下端において、摺動ブ
ッシュ12aとシール部材12bとからなる連通部材1
2を介在してクランク軸104と接続されている。固定
スクロール6は、鏡板6bと、その鏡板6bから突出し
かつ可動スクロール5の渦巻体5aと噛み合って圧縮室
7を形成する渦巻体6aとを有している。圧縮要素CF
の最外周に位置する圧縮室7内に、ケーシング1外部か
ら冷媒ガスを供給可能なように吸入管8が直接接続され
ている。
【0007】このスクロール圧縮機は軸内吐出型である
ため、最内周に位置する圧縮室7は、鏡板5bに設けら
れた吐出口5dと、筒部5cおよび連通部材12に設け
られた吐出ガス通路5e、12cとを介して、クランク
軸104の吐出ガス通路104bに連通している。
【0008】そして、この吐出ガス通路104bは、吐
出管13によってガスをケーシング1外部へ吐出可能な
ように、ケーシング1内に開口している。
【0009】またクランク軸104の下端には、ポンプ
ハウジング15に支持された油ポンプ14が設けられて
いる。この油ポンプ14によって油溜まり16から上方
へ油を汲み上げ可能なようにクランク軸104には給油
通路104aが設けられている。これらの吐出ガス通路
104bと給油通路104aとは、駆動軸104の軸線
方向に沿って、互いに並列に対向して設けられている。
【0010】このような軸内吐出型のスクロール圧縮機
では、吐出ガス通路104bを流れる吐出ガスと給油通
路104aを流れる油とが熱交換されて、吐出ガス通路
104b内の吐出ガスで軸受などの摺動部に給油される
給油通路104a内の油を良好に冷却できる。しかも、
吐出ガス通路104bと給油通路104aとは互いに分
離して形成されているので、吐出ガスによる油のかき乱
しも防止でき、油上がりすることなく油の冷却を良好に
行なうことができる。
【0011】また吐出ガスと油とが良好に熱交換される
ため、吐出ガス温度と油温との温度差をできるだけ小さ
くすることができ、吐出ガス温度をもとにして油の状態
を判断することができ、油温の管理も容易となる。さら
に、圧縮機の起動時など低温の油に多量の冷媒が混入し
ている場合には、吐出ガス通路104bを流れる吐出ガ
スによって給油通路104a内の油を加熱することがで
きるため、各給油箇所に送られる前に加熱により油から
ガスを分離させて油の粘度を上げて潤滑性能を上げるこ
とができる。
【0012】一方、スクロール圧縮機において、図8と
図9とに示すようにクランク軸204の偏心ピン部(ド
ライブピン)204cの外周にスライドブッシュ220
を遊嵌させる構成が知られている。なお図8はドライブ
ピンにスライドブッシュを遊嵌させた状態を示す断面図
であり、図9は上面図である。
【0013】このスライドブッシュ220は、ドライブ
ピン204cに対してスライドすることにより可動スク
ロールの旋回半径を変化できるようになっている。この
機構により、可動スクロールは、加工、組立誤差があっ
ても固定スクロールの歯面と常に接触して旋回運動す
る。すなわち、加工誤差により突起物がある場合は、ス
ライドブッシュ220が滑ることにより、突起物を回避
して可動スクロールが旋回し、一方、組立誤差により芯
ずれが生じた場合には、スライドブッシュがドライブピ
ンに対して往復運動することにより、スクロール歯面が
噛み合って旋回する。
【0014】この図8と図9とに示したスライドブッシ
ュ220を設けた構成に、図7で示した軸内吐出の考え
を適用することも考えられる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スライ
ドブッシュ220を設けた構成に、単純に軸内吐出の考
えを適用した場合、スライドブッシュと可動スクロール
との摺動面に十分な量の油を供給できないという問題点
があった。以下、そのことについて詳細に説明する。
【0016】図10は、スライドブッシュを設けた構成
に軸内吐出の考えを適用した場合のスライドブッシュお
よびクランク軸の状態を示す想定断面図である。図10
を参照して、軸内吐出型のスクロール圧縮機であるた
め、クランク軸304には、圧縮要素(図示せず)の圧
縮室から吐出されたガスを通すための吐出ガス通路30
4bが設けられている。またクランク軸304には、ケ
ーシング底部の油溜まりから油を供給するための給油通
路304aも設けられている。そしてこのクランク軸3
04のドライブピン304cに隙間をもって筒状のスラ
イドブッシュ220が嵌められている。
【0017】このような構造では、スライドブッシュ2
20は、その外周領域Rにおいて、可動スクロールの鏡
板背面に突設して設けられたボス部の軸受と摺動するこ
とになると考えられる。このため、このスライドブッシ
ュ220と可動スクロールのボス部との摺動面の焼付き
を防止するため、この摺動面に油を供給する必要があ
る。
【0018】ところが、ドライブピン304c部分には
吐出ガス通路304bが設けられているため、このドラ
イブピン部304cに吐出ガス通路304bと並行して
給油通路304aを設けることは困難である。よって、
給油通路304aは、ドライブピン304cの付け根近
傍に開口せざるを得ない。この場合、給油通路304a
を通じてドライブピン304cの付け根まできた油は、
その後スライドブッシュ220とドライブピン304c
との隙間を通じてスライドブッシュ220の外周領域R
へ到達する。
【0019】ここで給油通路304aの径dが小さいと
スライドブッシュ220の外周領域Rへ供給する油の量
が少なくなる。また、給油通路304aの径dが大きく
なりすぎると、給油通路304aの開口端Sにおいて給
油通路304aの開口部がスライドブッシュ220から
はみ出てしまう。この場合には、油がスライドブッシュ
220とドライブピン304cとの隙間に入らず他の部
分へ漏れてしまう。このように給油通路304aの径d
を大きくした場合にも、開口部Sにおいて油の漏れが生
じるため、スライドブッシュ220の外周領域Rへ十分
な量の油を供給できなかった。
【0020】それゆえ、本発明の目的は、軸内吐出型の
スクロール圧縮機にスライドブッシュを適用した場合に
おいても、スライドブッシュと可動スクロールのボス部
との摺動部に十分な量の油を供給できるスクロール圧縮
機を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のスクロ
ール圧縮機は、偏心ピン部を有し、その偏心ピン部でス
クロール型の圧縮要素に駆動力を与える駆動軸と、偏心
ピン部に遊嵌された筒状のスライドブッシュとを備えて
いる。駆動軸には、圧縮要素によって圧縮された流体を
通すための流体通路と、スライドブッシュ側へ油を汲み
上げるための給油通路とが軸線方向に沿って互いに分離
して設けられている。給油通路のスライドブッシュ側の
開口端は、スライドブッシュにより覆われており、スラ
イドブッシュと駆動軸との間には給油通路に連通する油
溜まり空間が設けられている。
【0022】上記構成によれば、給油通路の開口端がス
ライドブッシュで覆われており、かつ給油通路に連通す
る油溜まり空間が設けられているため、給油通路の開口
端がスライドブッシュよりはみ出ることは防止される。
このため、給油通路の径を十分大きくしても、スライド
ブッシュから油が漏れることはなく、十分な量の油を摺
動面に供給することが可能となる。
【0023】請求項2に記載のスクロール圧縮機では、
油溜まり空間はスライドブッシュの開口端側の端部の内
周面に設けられた凹部を有している。これにより、給油
通路の開口端上方にこの凹部が位置することになるた
め、給油通路を通じて開口端まで来た油をこの凹部によ
って効果的に上方へ導くことができる。また、凹部をス
ライドブッシュの内周面全面に設けることで、油溜まり
空間を偏心ピン部の周囲を取囲む全周にわたって設ける
ことが可能となり、摺動面の全周に万遍なく油を供給す
ることができる。
【0024】請求項3に記載のスクロール圧縮機では、
スライドブッシュの開口端側の端部に鍔部が設けられて
いる。これにより、油溜まり空間を構成する凹部を大き
く確保することが可能となる。
【0025】請求項4に記載のスクロール圧縮機では、
油溜まり空間は駆動軸に設けられた切欠きを有してい
る。これにより、スライドブッシュに油溜まり空間を設
けるための鍔部を設ける必要がなくなり、スライドブッ
シュを大きくする必要はなくなる。
【0026】請求項5に記載のスクロール圧縮機では、
スライドブッシュが駆動軸の軸線方向に動くのを抑える
規制手段がさらに備えられている。これにより、スライ
ドブッシュが駆動軸に対して軸線方向に移動することに
よる油の漏れを防止することができる。
【0027】請求項6に記載のスクロール圧縮機では、
スライドブッシュと可動スクロールのボス部の軸受とは
摺動面を構成し、摺動面にはスライドブッシュと偏心ピ
ン部との軸線に沿って延びる隙間を通して油が供給され
る。これにより、摺動面に円滑に油を供給することが可
能となる。
【0028】請求項7に記載のスクロール圧縮機では、
スライドブッシュの内周面には、スライドブッシュの一
方端から他方端に延びる切欠き溝が設けられている。こ
れにより、スライドブッシュと偏心ピン部との隙間部を
広く確保することができ、摺動面に円滑に油を供給する
ことが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図に基づいて説明する。
【0030】図1は、本発明の一実施の形態におけるス
クロール圧縮機の構成を概略的に示す部分断面図であ
る。図1を参照して、クランク軸4はモータのロータに
支持されており、このクランク軸4の上部先端にはドラ
イブピン4cが設けられている。また、このクランク軸
4は上方において上部ハウジング10aの軸受部11a
で支持されており、下方において下部ハウジング(図示
せず)の軸受(図示せず)により支持されている。この
クランク軸4には、吐出ガス通路4bと給油通路4aと
が軸線方向に沿って互いに並列に対向して設けられてい
る。給油通路4aはケーシング1底部の油溜まりからド
ライブピン4cの付け根まで延びている。
【0031】このドライブピン4cには隙間をもって筒
状のスライドブッシュ20が遊嵌されている。このスラ
イドブッシュ20は、たとえば図2(a)、(b)に示
すように給油通路側に鍔部20aを有する円筒形状を有
しており、この鍔部20aの内周面に油プール部を構成
する凹部20bを有している。またこのスライドブッシ
ュ20の内周面には、後述する油の循環を円滑に行なう
ため、切欠き部20cが設けられている。
【0032】またこのスライドブッシュ20は、たとえ
ば図3に示すようにドライブピン4cの上端近傍に嵌め
られたC型止め輪21のような規制手段により軸線方向
の移動が拘束されている。なお、このように規制手段が
設けられた場合でも、切欠き部20cが設けられている
ため油の循環は円滑に行なうことができる。また図4に
示すようにスライドブッシュ20に設けられた凹部20
b(右下がりのハッチング領域)内に給油通路4aの開
口が位置するように凹部20bは設けられる。
【0033】なお、図3と図4とは、クランク軸4の上
方から見た様子を示す図である。図1を参照して、この
ようにスライドブッシュ20が遊嵌されたドライブピン
4cが、可動スクロール5のボス部5c内に受入れられ
ている。このボス部5cの内周側には、スライドブッシ
ュ20を支持する軸受部22が配設されている。ドライ
ブピン4cは、ボス部5cの底面に圧入された耐摩板3
0を押圧可能なように配置されている。そして可動スク
ロール5の鏡板5bには、渦巻体5aが形成された面側
からその背面に貫通する吐出孔5dが設けられており、
この吐出孔5dはクランク軸4の吐出ガス通路4bと連
通している。
【0034】なおこれ以外の構成については、上述した
図7の構成とほぼ同様であるため、その説明は省略す
る。
【0035】次に本実施の形態のスクロール圧縮機の動
作について説明する。図1を参照して、まずモータ(図
示せず)への通電によりクランク軸4が回転駆動する。
これにより、クランク軸4に偏心して設けられたドライ
ブピン4cとそれに遊嵌されたスライドブッシュ20と
が公転運動をする。これと同時に、可動スクロール5
は、固定スクロール(図示せず)に対して相対的にその
姿勢を保ちながら公転する。
【0036】この可動スクロール5の公転により、固定
スクロールと可動スクロール5の各渦巻体5aによって
構成された圧縮室が外周側から内周側へと徐々に体積を
減じながら移動し、冷媒が圧縮され、この圧縮された冷
媒ガスは最内周領域において吐出孔5dから吐出され
る。
【0037】吐出された冷媒ガスはクランク軸4に設け
られた吐出ガス通路4bを通じて一旦ケーシング1内に
吐出された後、ケーシング1に取付けられた吐出管(図
示せず)を通じてケーシング1の外部へ吐出される。
【0038】この一連の動作の間、油は以下のように循
環する。まずクランク軸4の回転による遠心力もしくは
ポンプによって、ケーシング1底部の油溜まりから給油
通路4aを通じて油が上方へ汲み上げられる。給油通路
4aの開口端に達した油はスライドブッシュ20に設け
られた油プール部20bの全周を満たすとともに、その
全周においてスライドブッシュ20とドライブピン4c
との隙間を上方へ上がっていく。スライドブッシュ20
の上端に達した油はスライドブッシュ20と軸受部22
との摺動面に供給される。その後、その摺動面に沿って
下方へ落ちた油は軸受部11aの内外輪と転動体との間
を潤滑した後、返油管を通じてケーシング底部の油溜ま
りに戻る。
【0039】本実施の形態のスクロール圧縮機では、ス
ライドブッシュ20は一方端に鍔部20aを有している
ため、給油通路4aの径を十分大きくしても、給油通路
4aの開口端を鍔部20aで覆うことができる。また、
給油通路4aの開口端上方に油プール部を構成する凹部
20bが形成されているため、給油通路4aの開口端か
ら出た油を効果的に上方へ導くことができる。これによ
り、スライドブッシュ20から油が漏れることは防止さ
れ、十分な油をスライドブッシュ20と軸受部22との
摺動面に供給することができる。したがって、スライド
ブッシュ20とボス部5cの軸受22との摺動による焼
付きは防止される。
【0040】また、油プール部を構成する凹部20a
は、図2と図4とに示すようにスライドブッシュ20の
内周の全周にわたって設けられている。このため、図1
に示すボス部5cとスライドブッシュ20の摺動面の全
面に万遍なく油を供給することが可能となる。
【0041】またスライドブッシュ20には、凹部20
bを設けるために鍔部20aを設けている。これによ
り、凹部20bを大きく確保できるため、その分油プー
ル部を広くすることができる。これにより、より円滑に
摺動面への給油を行なうことが可能となる。
【0042】また、スライドブッシュ20の軸方向の移
動が規制手段21によって規制されるため、スライドブ
ッシュ20が軸方向にずれることによって給油通路4a
の開口端から油が漏れることは防止される。
【0043】また、スライドブッシュ20の内周面に切
欠き部20cを設けたため、この切欠き部20cを通じ
て油の循環を円滑に行なうことが可能となる。またこの
切欠き部20cを設けたため、スライドブッシュ20の
上方に規制手段21が配置された場合でも、この切欠き
部20cから円滑に油を循環させることができる。
【0044】なお上述した実施の形態では、スライドブ
ッシュ20に油プール部となる凹部を設ける場合につい
て説明したが、油プール部は図5や図6に示すようにド
ライブピン4cに設けた切欠き4dであってもよい。こ
の場合、スライドブッシュ20に油プール部となる凹部
20bを設けるための鍔部20aが不要となるため、ス
ライドブッシュ20を大きくする必要がない。
【0045】このドライブピン4cに設けた切欠き4d
(図5、図6)とスライドブッシュ20に設けられた凹
部20bとは、各々単独で油プール部として用いられて
もよく、かつ組合せて油プール部として用いられてもよ
い。
【0046】なお、この切欠き4dは、図6に示すよう
に応力の集中する領域P以外に設けられることが望まし
い。
【0047】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0048】
【発明の効果】請求項1に係るスクロール圧縮機によれ
ば、給油通路の開口端がスライドブッシュで覆われてお
り、かつ給油通路と連通する油溜まり空間が設けられて
いるため、給油通路の開口端がスライドブッシュよりは
み出ることが防止される。このため、給油通路の径を十
分大きくしても、スライドブッシュから油が漏れること
はなく、十分な量の油を摺動面に供給することが可能と
なる。
【0049】請求項2に係るスクロール圧縮機によれ
ば、油溜まり空間はスライドブッシュの開口端側の端部
の内周面に設けられた凹部を有している。このため、給
油通路の開口端から出た油を効果的に上方へ導くことが
できる。また油溜まり空間を全周にわたって設けること
で摺動面の全周に万遍なく油を供給することが可能とな
る。
【0050】請求項3に係るスクロール圧縮機によれ
ば、スライドブッシュの内周面に凹部を設けるためスラ
イドブッシュの開口端側の端部に鍔部が設けられてい
る。このため、油溜まり空間を構成する凹部を大きく確
保することができ、より円滑に摺動面への油の供給が可
能となる。
【0051】請求項4に係るスクロール圧縮機によれ
ば、油溜まり空間はクランク軸に設けられた切欠きを有
している。このため、スライドブッシュに油溜まり空間
を設けるための鍔部を設ける必要がなくなり、スライド
ブッシュを大きくする必要がなくなる。
【0052】請求項5に係るスクロール圧縮機によれ
ば、油溜まり空間から油が漏れるのを防止するため、ス
ライドブッシュが駆動軸の軸線方向に動くのを抑える規
制手段がさらに備えられている。このため、スライドブ
ッシュが駆動軸に対して軸線方向に移動することによっ
て油の漏れることを防止することができる。
【0053】請求項6に係るスクロール圧縮機によれ
ば、スライドブッシュと可動スクロールのボス部とは摺
動面を構成し、摺動面にはスライドブッシュと偏心ピン
部との軸線に沿って延びる隙間を通して油が供給され
る。このため、摺動面に円滑に油を供給することができ
る。
【0054】請求項7に係るスクロール圧縮機によれ
ば、スライドブッシュの内周面には、スライドブッシュ
の一方端から他方端に達する切欠き溝が設けられてい
る。これにより、スライドブッシュと偏心ピン部との隙
間を大きく確保することができるため、摺動面に円滑に
油を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるスクロール圧縮
機の構成を部分的に示す概略断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるスクロール圧縮
機に用いられるスライドブッシュの形状を示す図であ
る。
【図3】本発明の一実施の形態におけるスクロール圧縮
機においてスライドブッシュの取付けの様子を示す上面
図である。
【図4】本発明の一実施の形態におけるスクロール圧縮
機において油溜まり空間と給油通路の開口部との位置関
係を示す上面図である。
【図5】クランク軸のドライブピンに油溜まり空間とし
ての切欠きが設けられている構成を示す概略図である。
【図6】クランク軸のドライブピンに油溜まり空間とし
ての切欠き部が設けられている構成を概略的に示す斜視
図である。
【図7】従来の軸内吐出型のスクロール圧縮機の構成を
示す概略断面図である。
【図8】スライドブッシュを説明するための概略断面図
である。
【図9】スライドブッシュを説明するための上面図であ
る。
【図10】スライドブッシュに軸内吐出を適用した場合
の構成を示す想定断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 4 クランク軸 4a 給油通路 4b 吐出ガス通路 4c ドライブピン 5 可動スクロール 5d 吐出口 20 スライドブッシュ 20a 鍔部 20b 油プール部
【手続補正書】
【提出日】平成9年7月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 外山 俊之 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 柳沢 雅典 大阪府堺市築港新町3丁12番地 ダイキン 工業株式会社堺製作所臨海工場内 (72)発明者 堀 和貴 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 偏心ピン部(4c)を有し、その偏心ピ
    ン部でスクロール型の圧縮要素に駆動力を与える駆動軸
    (4)と、 前記偏心ピン部に遊嵌された筒状のスライドブッシュ
    (20)とを備え、 前記駆動軸には、前記圧縮要素によって圧縮された流体
    を通すための流体通路(4b)と、前記スライドブッシ
    ュ側へ油を汲み上げるための給油通路(4a)とが軸線
    方向に沿って互いに分離して設けられており、 前記給油通路の前記スライドブッシュ側の開口端は、前
    記スライドブッシュにより覆われており、前記スライド
    ブッシュと前記駆動軸との間には前記給油通路に連通す
    る油溜まり空間(20b,4d)が設けられている、ス
    クロール圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記油溜まり空間は、前記スライドブッ
    シュ(20)の前記開口端側の端部の内周面に設けられ
    た凹部(20b)を有する、請求項1に記載のスクロー
    ル圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記スライドブッシュの前記開口端側の
    端部に鍔部(20a)を設ける、請求項2に記載のスク
    ロール圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記油溜まり空間は、前記駆動軸(4)
    に設けられた切欠き(4d)を有する、請求項1に記載
    のスクロール圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記スライドブッシュ(20)が前記駆
    動軸(4)の軸線方向に動くのを抑える規制手段(2
    2)をさらに備える、請求項1に記載のスクロール圧縮
    機。
  6. 【請求項6】 前記スライドブッシュ(20)と前記可
    動スクロール(5)のボス部(5c)の軸受(22)と
    は摺動面を構成し、 前記摺動面には、前記スライドブッシュと前記偏心ピン
    部(4c)との前記軸線に沿って延びる隙間を通して油
    を給油する、請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  7. 【請求項7】 前記スライドブッシュ(20)の内周面
    には、前記スライドブッシュの一方端から他方端へ延び
    る切欠き溝(20c)が設けられている、請求項1に記
    載のスクロール圧縮機。
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