JP6887566B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動スクロールに作用する荷重の低減を図ったスクロール圧縮機に関する。
従来、ビル用マルチエアコン等の空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器及び室内熱交換器等が冷媒配管で接続された冷媒回路を備えている。圧縮機及び室外熱交換器は、熱源機である室外機に収納されている。室外機は、例えば屋外に設置されている。また、室内熱交換器は、空調対象空間となる屋内に設置された室内機に収納されている。そして、空気調和装置は、冷媒回路に冷媒を循環させ、冷媒の放熱及び吸熱を利用して空調対象空間の空気を加熱又は冷却することで、空調対象空間の暖房又は冷房を行っている。
このような空気調和装置には、スクロール圧縮機が用いられる場合がある。スクロール圧縮機は、固定スクロール及び揺動スクロールを有する圧縮機構部を備えている。この圧縮機構部では、固定スクロールの渦巻歯と揺動スクロールの渦巻歯とが組み合わされることにより、両渦巻歯の間に圧縮室が形成される。そして、揺動スクロールが固定スクロールに対して揺動運動することにより、圧縮室の体積が減少していき、圧縮室内の冷媒ガスが圧縮される。このような冷媒ガスの圧縮過程において、揺動スクロールには、圧縮室内の冷媒ガスからの荷重が作用する。このため、スクロール圧縮機は、揺動スクロールの台板部と対向して設けられ、冷媒ガスの圧縮過程で揺動スクロールに作用する荷重を支持するフレームを備えている。
ここで、寒冷地のような外気温度が低い条件で空気調和装置を運転した場合、冷媒回路内において低圧側の冷媒圧力と高圧側の冷媒圧力との差が大きくなる。このため、外気温度が低い条件でスクロール圧縮機を動作させた場合、冷媒ガスの圧縮過程で圧縮室内の冷媒ガスから揺動スクロールに作用する荷重が大きくなる。そして、揺動スクロールに作用する荷重の増大により、揺動スクロールの台板部とフレームとの間の摺動損失の増大、揺動スクロールの台板部及びフレームの摩耗、揺動スクロールの台板部とフレームとの焼き付き等の発生が懸念される。そこで、従来のスクロール圧縮機には、圧縮過程で圧縮室内の冷媒ガスから揺動スクロールに作用する荷重の低減を図ったものも提案されている(特許文献1参照)。
詳しくは、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、密閉容器の内部に一旦取り込まれた低圧の冷媒ガスを圧縮室で圧縮する、所謂低圧シェル型のスクロール圧縮機である。特許文献1に記載のスクロール圧縮機のフレームには、揺動スクロールと対向する面に、背圧室となる溝が形成されている。該溝の開口部を揺動スクロールの台板部で塞ぐことにより、該溝が背圧室となる。背圧室には、圧縮途中の冷媒ガスが導入される。すなわち、特許文献1に記載のスクロール圧縮機においては、背圧室に導入された圧縮途中の冷媒ガスの荷重が、圧縮室内の冷媒ガスから揺動スクロールに作用する荷重とは反対方向に作用する。これにより、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、圧縮室内の冷媒ガスから揺動スクロールに作用する荷重の低減を図っている。
また、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、揺動スクロールの台板部に、冷凍機油が供給される給油流路が形成されている。この給油流路は、台板部におけるフレームと対向する側の面に開口部を有する。そして、給油流路に供給された冷凍機油は、該開口部から、揺動スクロールの台板部とフレームとの間に供給される。揺動スクロールの台板部とフレームとの間に供給された冷凍機油は、揺動スクロールの台板部とフレームとの間を潤滑する他に、揺動スクロールの台板部とフレームとの間をシールして背圧室からの冷媒漏れを抑制するという機能も果たす。
特開2011−231653号公報
特許文献1に記載のスクロール圧縮機においては、背圧室となる溝はフレームに形成されており、給油流路は揺動スクロールの台板部に形成されている。すなわち、揺動スクロールが冷媒ガスの圧縮動作時に揺動運動した際、給油流路の開口部は、背圧室となる溝に対する相対的な位置が変化する。また、揺動スクロールの台板部とフレームとの間に冷凍機油を供給するためには、給油流路の開口部は、背圧室となる溝に連通しない位置に配置される必要がある。このため、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、背圧室となる溝に対して給油流路の開口部を離れた位置に配置する必要があった。したがって、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、背圧室となる溝の縁周辺に十分な冷凍機油を供給できず、背圧室からの冷媒漏れを十分に抑制できないという課題があった。このため、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、揺動スクロールの姿勢が不安定となり、信頼性が低下する場合があった。また、特許文献1に記載のスクロール圧縮機は、揺動スクロールの台板部とフレームとの間の摺動損失が増大し、性能が低下する場合があった。
本発明は、上記課題を解決するためのものであり、従来よりも背圧室からの冷媒漏れを抑制することができるスクロール圧縮機を得ることを目的とする。
本発明に係るスクロール圧縮機は、第1台板部、及び第1台板部に設けられた第1渦巻歯を有する固定スクロールと、第2台板部、及び第2台板部における固定スクロールと対向する側の面である第1面に設けられた第2渦巻歯を有し、第1渦巻歯と第2渦巻歯との間に冷媒を圧縮する圧縮室を形成し、固定スクロールに対して揺動運動する揺動スクロールと、揺動スクロールにおける第1面の反対側の面である第2面と対向して設けられ、冷媒ガスの圧縮過程で揺動スクロールに作用する荷重を支持するフレームと、固定スクロール、揺動スクロール及びフレームを収納しており、冷凍機油が貯留される油溜め部が形成された密閉容器と、を備え、密閉容器の内部に一旦取り込まれた冷媒ガスが圧縮室で圧縮されるスクロール圧縮機であって、第2台板部には、第2面に開口し、開口部分がフレームに塞がれて背圧室となる環状の溝と、冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室と溝とを連通するガス連通路と、第2面において溝の内側及び外側のうちの少なくとも一方に開口する第1開口部を有し、冷凍機油を第2面とフレームとの間に供給する第1給油流路とが形成されており、密閉容器に収納された電動機と、電動機に接続された主軸部、及び軸心が主軸部の軸心に対して偏心している偏心軸部を有し、密閉容器に収納された回転軸と、を備え、揺動スクロールは、第2台板部の第2面に設けられ、偏心軸部を回転自在に支持するボス部を備えており、第1開口部と溝との間の最短距離は、主軸部の軸心と偏心軸部の軸心との間の距離以下となっている
本発明に係るスクロール圧縮機においては、背圧室となる環状の溝と第1給油流路の双方が揺動スクロールの第2台板部に形成されている。すなわち、本発明に係るスクロール圧縮機は、背圧室となる環状の溝と第1給油流路の第1開口部との距離が常に一定となる。このため、本発明に係るスクロール圧縮機は、第1給油流路の第1開口部を従来よりも背圧室となる環状の溝に近づけることができる。したがって、本発明に係るスクロール圧縮機は、背圧室となる環状の溝の縁周辺に従来よりも十分な量の冷凍機油を供給できるので、従来よりも背圧室からの冷媒漏れを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す概略縦断面図である。 図1のA−A断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の冷媒ガスの圧縮動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の冷媒ガスの圧縮動作を説明するための図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。 本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機における、背圧室と第1給油流路の開口部との位置関係を示す図である。 比較例に係るスクロール圧縮機における、背圧室と第1給油流路の開口部との位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。 本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。 本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。 本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
以下、各実施の形態において、本発明に係るスクロール圧縮機の一例について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の各図面において、同一の符号を付した構成は、同一又はこれに相当する構成である。なお、以下の実施の形態で記載されている各構成は、あくまでも例示である。本発明に係るスクロール圧縮機は、以下の実施の形態で記載されている各構成に限定されるものではない。また、構成同士の組み合わせは、同一の実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、異なる実施の形態に記載した構成同士を組み合わせてもよい。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の全体構成を示す概略縦断面図である。また、図2は、図1のA−A断面図である。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、揺動スクロール1及び固定スクロール2を有する圧縮機構部8と、電動機110と、電動機110の駆動力を圧縮機構部8に伝達する回転軸6と、を備えている。また、スクロール圧縮機30は、圧縮機構部8、電動機110及び回転軸6を収納し、該スクロール圧縮機30の外郭を構成する密閉容器100を備えている。スクロール圧縮機30は、密閉容器100の内部に一旦取り込まれた低圧の冷媒ガスが圧縮機構部8で圧縮される、所謂低圧シェル型のスクロール圧縮機である。
密閉容器100の内部には、さらに、回転軸6の軸方向に電動機110を挟んで対向するように、フレーム7とサブフレーム9とが配置されている。フレーム7は、電動機110の上側に配置されて、電動機110と圧縮機構部8との間に位置している。サブフレーム9は、電動機110の下側に位置している。フレーム7は、焼嵌め又は溶接等によって密閉容器100の内周面に固定されている。また、サブフレーム9は、サブフレームホルダ9aに固定されている。サブフレームホルダ9aは、焼嵌め又は溶接等によって密閉容器100の内周面に固定されている。
回転軸6は、密閉容器100の内部にて、電動機110の駆動力を揺動スクロール1に伝達する。揺動スクロール1は、回転軸6に偏心して連結され、オルダムリング4を介してフレーム7と組み合わされる。すなわち、オルダムリング4は、揺動スクロール1とフレーム7との間に配置されている。詳しくは、オルダムリング4は、揺動スクロール1の後述する台板部1aとフレーム7との間に配置されている。オルダムリング4は、リング部4aと、複数のキー4bとを備える。一方、揺動スクロール1の台板部1aには、複数のキー溝1dが形成されている。そして、オルダムリング4の各キー4bは、揺動スクロール1の台板部1aに形成されたキー溝1dに、摺動自在に挿入されている。また、オルダムリング4は、図示せぬ複数のキーも備えている。これらのキーは、フレーム7の図示せぬキー溝に、摺動自在に挿入されている。電動機110の駆動力によって揺動スクロール1が回転しようとした際、オルダムリング4によって揺動スクロール1の自転が規制される。このため、電動機110の駆動力によって揺動スクロール1が回転しようとした際、揺動スクロール1は、自転することなく公転運動する。すなわち、揺動スクロール1は、揺動運動する。
サブフレーム9の下方には、上端面で回転軸6を軸方向に支持するようにして、容積型ポンプを含むポンプ要素111が取り付けられている。ポンプ要素111は、密閉容器100の底部に形成された油溜め部100aに貯留された冷凍機油を、圧縮機構部8等の摺動部位に供給する。
密閉容器100には、冷媒ガスを吸入するための吸入管101と、冷媒ガスを吐出するための吐出管102とが設けられている。密閉容器100内への冷媒の取り込みは、吸入管101を通じて行われる。
圧縮機構部8は、吸入管101から密閉容器100内へ吸入した冷媒ガスを圧縮し、圧縮した冷媒ガスを密閉容器100内の上方に形成されている高圧部に排出する機能を有している。この圧縮機構部8は、揺動スクロール1及び固定スクロール2を備えている。
固定スクロール2は、第1台板部である台板部2aと、第1渦巻歯である渦巻歯2bとを備えている。渦巻歯2bは、台板部2aの一方の面に設けられている。固定スクロール2は、フレーム7に固定されている。
揺動スクロール1は、第2台板部である台板部1aと、第2渦巻歯である渦巻歯1bとを備えている。台板部1aは、固定スクロール2と対向する側の面である第1面1fと、第1面1fの反対側の面である第2面1gと、を有している。渦巻歯1bは、台板部1aの第1面1fに設けられている。また、揺動スクロール1は、台板部1aの第2面1gに設けられたボス部1eを備えている。ボス部1eは、回転軸6の後述する偏心軸部6aを回転自在に支持する。
揺動スクロール1及び固定スクロール2は、渦巻歯1bと渦巻歯2bとを逆位相で組み合わせた対称渦巻形状の状態で密閉容器100内に配置されている。
ここで、渦巻歯1bが描くインボリュート曲線の基礎円の中心を基礎円中心200aとする。また、渦巻歯2bが描くインボリュート曲線の基礎円の中心を基礎円中心200bとする。基礎円中心200aが基礎円中心200bまわりに規定半径で回転することで、後述する図3及び図4に示すように、渦巻歯1bは渦巻歯2bまわりに揺動運動を行う。すなわち、揺動スクロール1は、固定スクロール2に対して規定半径で揺動運動を行う。なお、以下では、当該規定半径を揺動半径と称することとする。揺動半径は、概略、回転軸6の後述する主軸部6bの軸心と後述する偏心軸部6aの軸心との間の距離となる。スクロール圧縮機30が駆動している際の揺動スクロール1の運動については、後に詳細を述べる。
基礎円中心から巻き終わりまで渦巻に沿って見た場合に、渦巻歯1bの内向面201aと渦巻歯2bの外向面202bとの間に複数の接触点ができる。つまり、渦巻歯1bの内向面201aと渦巻歯2bの外向面202bとの間隙は複数の接触点によって区切られて複数の室になる。また、基礎円中心から巻き終わりまで渦巻に沿って見た場合に、渦巻歯2bの内向面201bと渦巻歯1bの外向面202aとの間に複数の接触点ができる。つまり、渦巻歯2bの内向面201bと渦巻歯1bの外向面202aとの間隙は複数の接触点によって区切られて複数の室になる。なお、渦巻歯1bと渦巻歯2bとが対称渦巻形状であるので、図2に示すように、渦巻歯1bと渦巻歯2bとの間には渦巻の外側から一対の室が複数形成されている。
ここで前記の室のうち、渦巻歯1bの内向面201a、渦巻歯2bの外向面202b、台板部1a、台板部2aで囲まれた空間を圧縮室71aと定義する。また、渦巻歯1bの外向面202a、渦巻歯2bの内向面201b、台板部1a、台板部2aで囲まれた空間を圧縮室71bと定義する。また、圧縮室71aと圧縮室71bとを区別せずに表現する場合、圧縮室71と記載する。
上述したように、渦巻歯2bと渦巻歯1bとが接しあう箇所がある。圧縮室71a及び圧縮室71bはその2つの接しあう箇所で挟まれた空間である。後述するように渦巻歯1bが回転すると、渦巻歯2bと渦巻歯1bとが接する位置が移動し、回転により圧縮室71a及び圧縮室71bの体積は変動する。このため、圧縮室71a及び圧縮室71bは、回転軸6の回転とともに圧力が変動する。これにより、圧縮室71a及び圧縮室71bにて冷媒ガスが圧縮されることとなる。
このように、固定スクロール2の渦巻歯2bと揺動スクロール1の渦巻歯1bとが組み合わされることにより、渦巻歯2bと渦巻歯1bとの間に冷媒を圧縮する圧縮室71a及び圧縮室71bが形成される。
固定スクロール2の台板部2aには、固定スクロール2の吐出口2cが形成され、その吐出口2cには吐出バルブ11が設けられている。そして、この吐出口2cを覆うように吐出マフラ12が取り付けられている。
フレーム7は、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gと対向して設けられている。フレーム7は、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gと対向するスラスト面7eを備えている。スラスト面7eは、揺動スクロール1を揺動自在に支持する面であり、冷媒ガスの圧縮過程で揺動スクロール1に作用する荷重を支持する面である。また、フレーム7には、吸入管101から吸入された冷媒ガスを圧縮機構部8内に導く開口部7c及び開口部7dが貫通形成されている。
回転軸6に駆動力を供給する電動機110は、固定子110aと回転子110bとを有している。固定子110aは、外部から電力を得るために、フレーム7と固定子110aとの間に存在する図示しないガラス端子に図示しないリード線で接続されている。また、回転子110bは、回転軸6の後述する主軸部6bに、焼嵌め等によって接続されている。また、スクロール圧縮機30の回転系全体のバランシングを行うため、回転軸6には第1バランスウェイト60が固定されているとともに、回転子110bには第2バランスウェイト61が固定されている。
回転軸6は、回転軸6の上部の偏心軸部6aと、主軸部6bと、回転軸6の下部の副軸部6cとを備えている。
主軸部6bは、フレーム7に設けられたボス部7bの内周部に配置された主軸受7aに、回転自在に支持されている。なお、本実施の形態1では、主軸部6bの外周側にスリーブ13が取り付けられている。そして、スリーブ13が主軸受7aに、回転自在に支持されている。スリーブ13と主軸受7aとの間には、冷凍機油が供給される。このため、スリーブ13は、冷凍機油による油膜を介して主軸受7aと摺動する。主軸受7aは、銅鉛合金等の滑り軸受に使用される軸受材料で形成されている。主軸受7aは、圧入する等してボス部7b内に固定されている。また、主軸部6bは、上述のように、焼嵌め等によって回転子110bに接続されている。
サブフレーム9の上部には、玉軸受である副軸受10が設けられている。副軸受10は、電動機110の下方で、副軸部6cを半径方向に回転自在に支持する。なお、副軸受10は、玉軸受以外の別の構成の軸受でもよい。主軸部6bの軸心と副軸部6cの軸心とは、一致している。
偏心軸部6aの軸心は、主軸部6bの軸心に対して偏心している。この偏心軸部6aは、揺動スクロール1のボス部1eに回転自在に支持されている。なお、本実施の形態1では、偏心軸部6aの外周側に、スライダー5が偏心軸部6aに対して摺動自在に設けられている。また、本実施の形態1では、ボス部1eの内周部に、揺動軸受1cが設けられている。揺動軸受1cは、銅鉛合金等の滑り軸受に使用される軸受材料で形成されている。そして、揺動軸受1cの内周側にスライダー5が回転自在に挿入されている。すなわち、本実施の形態1では、偏心軸部6aは、スライダー5及び揺動軸受1cを介して、ボス部1eに回転自在に支持されている。
主軸部6bが回転すると、主軸部6bに対して偏心している偏心軸部6aは、主軸部6bに対して、主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離となる半径で回転する。これにより、スライダー5及び揺動軸受1cを介して偏心軸部6aと連結されている揺動スクロール1は、主軸部6bに対して上述の揺動半径で回転しようとする。換言すると、揺動スクロール1は、固定されている固定スクロール2に対して、上述の揺動半径で回転しようとする。この際、上述のように、揺動スクロール1は、オルダムリング4によって自転が規制されている。このため、揺動スクロール1は、固定スクロール2に対して、上述の揺動半径で揺動する。
なお、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、スライダー5を介して、偏心軸部6aと揺動スクロール1のボス部1eが連結している。このため、上記の揺動半径は、主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離と、偏心軸部6aに対してスライダー5が移動可能な距離との和となる。換言すると、上記の揺動半径は、主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離以上となる。
ここで、密閉容器100内の空間を以下のように定義する。フレーム7よりも回転子110b側の空間を第1空間72とする。また、フレーム7と固定スクロール2の台板部2aとで囲まれた空間を第2空間73とする。また、台板部2aより吐出管102側の空間を第3空間74とする。
次に、図3及び図4を用いて、圧縮機構部8の冷媒ガスの圧縮動作について説明する。
図3及び図4は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の冷媒ガスの圧縮動作を説明するための図である。図3及び図4は、図1に示すA−A断面における揺動スクロール1の渦巻歯1bと固定スクロール2の渦巻歯2bとを示している。また、図3(A)は、揺動スクロール1の回転位相θが0degの状態を示している。図3(B)は、揺動スクロール1の回転位相θが90degの状態を示している。図4(C)は、揺動スクロール1の回転位相θが180degの状態を示している。図4(D)は、揺動スクロール1の回転位相θが270degの状態を示している。
回転位相θは、次のような角度を示している。図3(A)に示す圧縮開始時の渦巻歯1bの基礎円中心200aを、基礎円中心200a1とする。そして、基礎円中心200a1と渦巻歯2bの基礎円中心200bとを結ぶ直線と、あるタイミングでの渦巻歯1bの基礎円中心200aと渦巻歯2bの基礎円中心200bを結ぶ直線とが成す角度を、回転位相θと定義する。つまり、回転位相θは、圧縮開始時に0degであり、0degから360degまで変動する。図3(A)〜図4(D)は、渦巻歯1bが回転位相θ=0degの状態から270degの状態まで90degずつ移動していく揺動スクロール1の揺動運動の状況を表している。
密閉容器100に設けられた図示しないガラス端子に通電されると、回転子110bと共に回転軸6が回転する。そして、その駆動力が偏心軸部6aを介して揺動軸受1cに伝わり、揺動軸受1cから揺動スクロール1に伝えられ、揺動スクロール1は揺動運動を行う。吸入管101から密閉容器100内に吸入された冷媒ガスは、圧縮機構部8に取り込まれる。
図3(A)の状態は、最外室が閉じられて冷媒の吸入が完了した状態を示している。最外室の圧縮室71a及び圧縮室71bに着目すると、これらの圧縮室71a及び圧縮室71bは、揺動スクロール1の揺動運動に伴い、外周部から中心方向に移動しながら容積を減じる。圧縮室71a及び圧縮室71b内の冷媒ガスは、圧縮室71a及び圧縮室71bの容積の減少に伴い、圧縮される。
次に図1を用いて冷媒の流れについて説明する。吸入管101から密閉容器100内の第1空間72に流入した低圧の冷媒ガスは、フレーム7内に形成された開口部7c及び開口部7dを通って第2空間73に流入する。第2空間73に流入した低圧の冷媒ガスは、圧縮機構部8の渦巻歯1b及び渦巻歯2bの相対的な揺動動作に伴って圧縮室71a及び圧縮室71bへと吸い込まれる。圧縮室71a及び圧縮室71bへと吸い込まれた低圧の冷媒ガスは、渦巻歯1b及び渦巻歯2bの相対的な動作に伴う圧縮室71a及び圧縮室71bの幾何学的な容積変化によって低圧から高圧へと昇圧される。そして、高圧となった冷媒ガスは、吐出バルブ11を押し開けて吐出マフラ12内に吐出される。吐出マフラ12内に吐出された高圧の冷媒ガスは、第3空間74に吐出され、吐出管102からスクロール圧縮機30の外部へと吐出される。
上述のような冷媒ガスの圧縮過程において、揺動スクロール1には、圧縮室71a内及び圧縮室71b内の冷媒ガスからの荷重が作用する。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、以下のように背圧室300を設け、冷媒ガスの圧縮過程において揺動スクロール1に作用する荷重の低減を図っている。また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、以下のような第1給油流路310を形成することにより、背圧室300からの冷媒漏れを従来よりも抑制している。
図5は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。図6は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
揺動スクロール1の台板部1aには、第2面1gに開口する環状の溝1hが形成されている。この溝1hは、開口部分がフレーム7のスラスト面7eに塞がれることにより、背圧室300となる。
また、揺動スクロール1の台板部1aには、冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室71と溝1hとを連通するガス連通路301が形成されている。なお、本実施の形態1では、一端が冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室71に開口する孔302と、一端が溝1hに開口する孔303と、孔302と孔303とを連通する連通孔304とで、ガス連通路301が形成されている。
ガス連通路301により、圧縮途中の冷媒ガスが背圧室300に導入される。冷媒ガスの圧縮過程においては、圧縮室71a内及び圧縮室71b内の冷媒ガスから揺動スクロール1に、該揺動スクロール1をフレーム7のスラスト面7eに押し付ける荷重が作用する。一方、背圧室300に導入された圧縮途中の冷媒ガスの荷重は、揺動スクロール1がフレーム7のスラスト面7eから浮き上がる方向に作用する。これにより、冷媒ガスの圧縮過程において揺動スクロール1に作用する荷重を低減することができる。なお、ガス連通路301における圧縮室71への連通位置つまり孔302の開口位置、及びフレーム7のスラスト面7e側の背圧室300の面積を適正に設定することで、揺動スクロール1がフレーム7から離れて浮き上がることはない。
第1給油流路310は、揺動スクロール1の台板部1aに形成されている。第1給油流路310は、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に、冷凍機油を供給する流路である。第1給油流路310は、第2面1gにおいて環状の溝1hの内側及び外側のうちの少なくとも一方に開口する第1開口部を有している。そして、第1給油流路310は、第1開口部から、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に冷凍機油を供給する。
なお、本実施の形態1では、一例として、環状の溝1hの内側及び外側の双方に第1開口部を有する第1給油流路310を示している。このような第1給油流路310は、例えば、孔311、孔312及び連通孔314で形成されている。孔311は、台板部1aの第2面1gにおいて環状の溝1hの内側となる位置に、第1開口部である開口部311aを有している。孔312は、台板部1aの第2面1gにおいて環状の溝1hの外側となる位置に、第1開口部である開口部312aを有している。連通孔314は、孔311及び孔312と連通している。すなわち、本実施の形態1に係る第1給油流路310においては、連通孔314に供給された冷凍機油が、孔311の開口部311a及び孔312の開口部312aから、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に供給される。
また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30では、次のように、第1給油流路310に冷凍機油を供給している。
図1及び図5に示すように、回転軸6には、該回転軸6を軸心方向に貫通する第2給油流路6dが形成されている。このため、密閉容器100の油溜め部100aに貯留されている冷凍機油がポンプ要素111によって第2給油流路6dに供給されると、該冷凍機油は、回転軸6の偏心軸部6aと揺動スクロール1のボス部1eとの間に供給される。また、第1給油流路310は、ボス部1eの内部と連通する位置で開口する第2開口部を有している。具体的には、本実施の形態1に係る第1給油流路310は、ボス部1eの内部に第2開口部である開口部313aを有する孔313を備えている。この孔313は、連通孔314と連通している。このため、回転軸6の偏心軸部6aと揺動スクロール1のボス部1eとの間の冷凍機油が、開口部313aから第1給油流路310に供給される。そして、第1給油流路310に供給された冷凍機油が、孔311の開口部311a及び孔312の開口部312aから、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に供給される。
なお、台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間は、背圧室300内の冷媒ガスの圧力以下であり、圧縮機構部8に吸入される第2空間73内の冷媒ガスの圧力以上となっている。このため、台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に冷凍機油が流れ込むことができるように、ポンプ要素111から供給される油の圧力は、台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間の圧力よりも高くなっている。
このように背圧室300となる環状の溝1hと第1給油流路310の双方を揺動スクロール1の台板部1aに形成することにより、溝1hと第1給油流路310の開口部311aとの距離を従来よりも近づけることができる。また、溝1hと第1給油流路310の開口部312aとの距離を従来よりも近づけることができる。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30では、揺動スクロール1が一回転した際、溝1hの軌跡上に、第1給油流路310の開口部311a及び開口部312aが一度は位置することができる。具体的には、上述のように、揺動スクロール1は揺動半径で揺動し、該揺動半径は主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離以上となる。このため、例えば、第1給油流路310の開口部311aと溝1hとの間の最短距離が主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離以下となっていれば、第1給油流路310の開口部311aが溝1hの軌跡上に位置することができる。同様に、例えば、第1給油流路310の開口部312aと溝1hとの間の最短距離が主軸部6bの軸心と偏心軸部6aの軸心との間の距離以下となっていれば、第1給油流路310の開口部312aが溝1hの軌跡上に位置することができる。
そして、本実施の形態1のように第1給油流路310の開口部311a及び開口部312aを溝1hに従来よりも近づけることができることにより、背圧室300となる環状の溝1hの縁周辺に従来よりも十分な量の冷凍機油を供給できる。すなわち、従来よりも背圧室300からの冷媒漏れを抑制することができる。以下、比較例に係るスクロール圧縮機と本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30とを比較しながら、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30において当該効果が得られる理由について説明する。
なお、比較例に係るスクロール圧縮機を説明する際、比較例に係るスクロール圧縮機の各構成には、これらの構成と対応する本実施の形態1の構成の符号に「1000」を加えた符号を付すものとする。例えば、比較例に係るスクロール圧縮機の揺動スクロールは揺動スクロール1001、比較例に係るスクロール圧縮機における背圧室は背圧室1300、比較例に係るスクロール圧縮機において背圧室1300となる溝は溝1001hとする。
図7は、本発明の実施の形態1に係るスクロール圧縮機における、背圧室と第1給油流路の開口部との位置関係を示す図である。なお、図7は、揺動スクロール1を背面側から観察した図である。この図7には、フレーム7の構成の一部を、想像線である二点鎖線で示している。また、図7(A)は、揺動スクロール1の回転位相θが0degの状態を示している。図7(B)は、揺動スクロール1の回転位相θが90degの状態を示している。図7(C)は、揺動スクロール1の回転位相θが180degの状態を示している。図7(D)は、揺動スクロール1の回転位相θが270degの状態を示している。なお、図7では、ガス連通路301の図示を省略している。
また、図8は、比較例に係るスクロール圧縮機における、背圧室と第1給油流路の開口部との位置関係を示す図である。なお、図8は、比較例に係る揺動スクロール1001を背面側から観察した図である。この図8には、比較例に係るフレーム1007の構成の一部を、想像線である二点鎖線で示している。また、また、図8(A)は、揺動スクロール1001の回転位相θが0degの状態を示している。図8(B)は、揺動スクロール1001の回転位相θが90degの状態を示している。図8(C)は、揺動スクロール1001の回転位相θが180degの状態を示している。図8(D)は、揺動スクロール1001の回転位相θが270degの状態を示している。なお、図8に示す背圧室1300の形成位置は、特許文献1に記載のスクロール圧縮機の背圧室の形成位置と同じである。また、特許文献1に記載のスクロール圧縮機には、揺動スクロールの台板部とフレームとの間に冷凍機油を供給する給油流路が揺動スクロールの台板部に形成されている。そして、この給油流路は、揺動スクロールの台板部におけるフレームと対向する側の面に、揺動スクロールの台板部とフレームとの間に冷凍機油を供給する開口部を有する。図8に示す第1給油流路1310の開口部1311a及び開口部1312aの形成位置は、特許文献1に記載のスクロール圧縮機における給油流路の開口部と同じである。
図8に示すように、比較例に係るスクロール圧縮機においては、背圧室1300となる環状の溝1001hはフレーム1007に形成されている。また、比較例に係るスクロール圧縮機においては、第1給油流路1310は、揺動スクロール1001の台板部1001aに形成されている。すなわち、揺動スクロール1001が冷媒ガスの圧縮動作時に揺動運動した際、第1給油流路1310の開口部1311a及び開口部1312aは、背圧室1300となる環状の溝1001hに対する相対的な位置が変化する。
また、揺動スクロール1001の台板部1001aとフレーム1007との間に冷凍機油を供給するためには、第1給油流路1310の開口部1311a及び開口部1312aは、背圧室1300となる環状の溝1001hに連通しない位置に配置される必要がある。このため、比較例に係るスクロール圧縮機は、背圧室1300となる環状の溝1001hに対して、第1給油流路1310の開口部1311a及び開口部1312aを、揺動スクロール1001の揺動半径以上離れた位置に配置する必要がある。
したがって、比較例に係るスクロール圧縮機は、背圧室1300となる環状の溝1001hの縁周辺に十分な冷凍機油を供給できず、背圧室1300からの冷媒漏れを十分に抑制できない。このため、比較例に係るスクロール圧縮機は、揺動スクロール1001の姿勢が不安定となり、信頼性が低下する場合がある。また、比較例に係るスクロール圧縮機は、揺動スクロール1001の台板部1001aとフレーム1007との間の摺動損失が増大し、性能が低下する場合がある。
一方、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、背圧室300となる環状の溝1h及び第1給油流路310の双方が、揺動スクロール1の台板部1aに形成されている。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、揺動スクロール1が揺動した際、第1給油流路310の開口部311a及び開口部312aは、背圧室300となる環状の溝1hに対する相対的な位置が変化しない。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、第1給油流路310の開口部311a及び開口部312aを環状の溝1hに従来よりも近づけても、第1給油流路310が背圧室1300となる環状の溝1001hに連通しない。
したがって、図7に示すように、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、第1給油流路310の開口部311a及び開口部312aは、背圧室300となる環状の溝1hの軌跡上に位置することができる。例えば、図7(A)に示す揺動スクロール1の回転位相θが0degの状態のときの第1給油流路310の開口部311aは、図7(C)に示す揺動スクロール1の回転位相θが180degの状態のときの溝1hの位置となる。また例えば、図7(C)に示す揺動スクロール1の回転位相θが180degの状態のときの第1給油流路310の開口部312aは、図7(A)に示す揺動スクロール1の回転位相θが0degの状態のときの溝1hの位置となる。
したがって、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、背圧室300となる環状の溝1hの縁周辺に十分な冷凍機油を供給できるので、背圧室300からの冷媒漏れを従来よりも抑制することができる。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、揺動スクロール1の姿勢が不安定となることを従来よりも抑制でき、信頼性が低下することを従来よりも抑制できる。また、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、揺動スクロール1の台板部1aとフレーム7との間の摺動損失が増大することを従来よりも抑制でき、性能が低下することを従来よりも抑制できる。すなわち、本実施の形態1のように背圧室300及び第1給油流路310を構成することにより、信頼性が高く、高効率なスクロール圧縮機30を得ることができる。
以上、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、固定スクロール2と、揺動スクロール1と、フレーム7と、密閉容器100とを備えている。固定スクロール2は、台板部2aと、該台板部2aに設けられた渦巻歯2bとを有している。揺動スクロール1は、台板部1aと、該台板部1aにおける固定スクロール2と対向する側の面である第1面1fに設けられた渦巻歯1bとを有している。また、揺動スクロール1は、渦巻歯2bと渦巻歯1bとの間に冷媒を圧縮する圧縮室71を形成し、固定スクロール2に対して揺動運動する。フレーム7は、揺動スクロール1における第1面1fの反対側の面である第2面1gと対向して設けられ、冷媒ガスの圧縮過程で揺動スクロール1に作用する荷重を支持する。密閉容器100は、固定スクロール2、揺動スクロール1及びフレーム7を収納しており、冷凍機油が貯留される油溜め部100aが形成されている。そして、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、密閉容器100の内部に一旦取り込まれた冷媒ガスが圧縮室71で圧縮されるスクロール圧縮機である。
さらに、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、揺動スクロール1の台板部1aには、環状の溝1hと、ガス連通路301と、第1給油流路310とが形成されている。環状の溝1hは、第2面1gに開口し、開口部分がフレーム7に塞がれて背圧室300となる。ガス連通路301は、冷媒ガスを圧縮途中の圧縮室71と環状の溝1hとを連通する。第1給油流路310は、第2面1gにおいて環状の溝1hの内側及び外側のうちの少なくとも一方に開口する第1開口部を有し、冷凍機油を第2面1gとフレーム7との間に供給する。
本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30においては、背圧室300となる環状の溝1h及び第1給油流路310の双方が、揺動スクロール1の台板部1aに形成されている。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、背圧室300となる環状の溝1hと第1給油流路310の第1開口部との距離が常に一定となる。このため、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、第1給油流路310の第1開口部を従来よりも背圧室300となる環状の溝1hに近づけることができる。したがって、本実施の形態1に係るスクロール圧縮機30は、背圧室300となる環状の溝1hの縁周辺に従来よりも十分な量の冷凍機油を供給できるので、従来よりも背圧室300からの冷媒漏れを抑制することができる。
実施の形態2.
実施の形態1で示したスクロール圧縮機30に対し、以下のような第3給油流路315を追加することにより、圧縮機構部8の摺動損失をより低減することができる。なお、本実施の形態2において、特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、実施の形態1と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図9は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。図10は、本発明の実施の形態2に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30の揺動スクロール1の台板部1aには、実施の形態1で示した第1給油流路310に加え、第3給油流路315が形成されている。この第3給油流路315は、台板部1aの外周部に開口する開口部315aを有している。換言すると、第3給油流路315の一端は、台板部1aの外周部に開口している。第3給油流路315は、該第3給油流路315に供給された冷凍機油を、開口部315aから台板部1aの外周側へ供給する流路である。
なお、本実施の形態2では、第3給油流路315における開口部315aとは反対側の端部は、第1給油流路310の孔313と連通している。すなわち、回転軸6の偏心軸部6aと揺動スクロール1のボス部1eとの間の冷凍機油が第3給油流路315へ供給される。
本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30の構成を備えているので、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30は、揺動スクロール1の台板部1aに第3給油流路315が形成されているので、以下の効果も得られる。
本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30は、第3給油流路315により、揺動スクロール1の台板部1aの外周側からも、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に冷凍機油を供給することができる。このため、本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30よりも、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間により多くの冷凍機油を供給することができる。したがって、本実施の形態2に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30よりも、より圧縮機構部8の摺動損失を低減することができる。このため、本実施の形態2のようにスクロール圧縮機30を構成することにより、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30と比べ、信頼性がより高く、より高効率なスクロール圧縮機30を得ることができる。
なお、第3給油流路315による台板部1aの外周側への冷凍機油の供給量は、第3給油流路315の流路抵抗により調節することができる。例えば、第3給油流路315の流路抵抗を第1給油流路310の流路抵抗を小さくすることにより、台板部1aの外周側へより多くの冷凍機油を供給することができる。
実施の形態3.
実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30に対して、本実施の形態3で示す凹部320を揺動スクロール1の台板部1aに形成してもよい。スクロール圧縮機30の信頼性をより高くすることができ、スクロール圧縮機30をより高効率にすることができる。なお、本実施の形態3において、特に記述しない項目については実施の形態1又は実施の形態2と同様とし、実施の形態1又は実施の形態2と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。また、以下では、実施の形態1で示したスクロール圧縮機30に凹部320を形成した例を説明する。
図11は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機の揺動スクロール付近の構成を示す概略縦断面図である。図12は、本発明の実施の形態3に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30では、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gに凹部320が形成されている。そして、第1給油流路310の第1開口部は、凹部320に開口している。なお、本実施の形態3に係る第1給油流路310は、第1開口部として開口部311a及び開口部312aを備えている。このため、本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30では、開口部311aが開口する凹部320と、開口部312aが開口する凹部320とが形成されている。
凹部320を備えることにより、第1給油流路310の冷凍機油は、一旦、凹部320に貯留される。そして、凹部320に貯留された冷凍機油が、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に供給される。
本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30の構成を備えているので、実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30は、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gに凹部320が形成されているので、以下の効果も得られる。
凹部320を備えることにより、凹部320に一旦貯留された冷凍機油が、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に供給される。このため、本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30と比べ、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間により均一に冷凍機油を供給することができる。したがって、本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30と比べ、揺動スクロール1の姿勢が不安定となることをより抑制でき、圧縮機構部8の摺動損失をより低減することができる。このため、本実施の形態3に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態1又は実施の形態2で示したスクロール圧縮機30と比べ、スクロール圧縮機30の信頼性をより高くすることができ、スクロール圧縮機30をより高効率にすることができる。
実施の形態4.
実施の形態3で示した凹部320を本実施の形態4のような形状とすることで、スクロール圧縮機30の信頼性をより高くすることができ、スクロール圧縮機30をより高効率にすることができる。なお、本実施の形態4において、特に記述しない項目については実施の形態3と同様とし、実施の形態3と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。
図13は、本発明の実施の形態4に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
本実施の形態4に係る凹部320は、環状の溝となっている。このように凹部320を構成することにより、本実施の形態4に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態3で示したスクロール圧縮機30と比べ、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間にさらに均一に冷凍機油を供給することができる。したがって、本実施の形態4に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態3で示したスクロール圧縮機30と比べ、揺動スクロール1の姿勢が不安定となることをさらに抑制でき、圧縮機構部8の摺動損失をさらに低減することができる。このため、本実施の形態4に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態3で示したスクロール圧縮機30と比べ、スクロール圧縮機30の信頼性をさらに高くすることができ、スクロール圧縮機30をさらに高効率にすることができる。
実施の形態5.
実施の形態3又は実施の形態4で示したスクロール圧縮機30において、キー溝1dを本実施の形態5のように構成してもよい。オルダムリング4と揺動スクロール1との間の摺動損失を低減することができ、より高効率なスクロール圧縮機30とすることができる。なお、本実施の形態5において、特に記述しない項目については実施の形態3又は実施の形態4と同様とし、実施の形態3又は実施の形態4と同一の機能及び構成については同一の符号を用いて述べることとする。また、以下では、実施の形態4で示したスクロール圧縮機30に対してキー溝1dの構成を変更した例を説明する。
図14は、本発明の実施の形態5に係るスクロール圧縮機における揺動スクロールの背面図である。
本実施の形態5に係るスクロール圧縮機30においては、各キー溝1dが、凹部320と連通している。このため、第1給油流路310から凹部320へ供給された冷凍機油は、揺動スクロール1の台板部1aの第2面1gとフレーム7のスラスト面7eとの間に加え、各キー溝1dにも供給される。
本実施の形態5に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態3又は実施の形態4で示したスクロール圧縮機30の構成を備えているので、実施の形態3又は実施の形態4で示したスクロール圧縮機30と同様の効果を得ることができる。また、本実施の形態5に係るスクロール圧縮機30は、凹部320の冷凍機油が各キー溝1dへ供給されるので、オルダムリング4と揺動スクロール1との間の摺動損失を低減することができる。このため、本実施の形態5に係るスクロール圧縮機30は、実施の形態3又は実施の形態4で示したスクロール圧縮機30と比べ、スクロール圧縮機30をさらに高効率にすることができる。
1 揺動スクロール、1a 台板部、1b 渦巻歯、1c 揺動軸受、1d キー溝、1e ボス部、1f 第1面、1g 第2面、1h 溝、2 固定スクロール、2a 台板部、2b 渦巻歯、2c 吐出口、4 オルダムリング、4a リング部、4b キー、5 スライダー、6 回転軸、6a 偏心軸部、6b 主軸部、6c 副軸部、6d 第2給油流路、7 フレーム、7a 主軸受、7b ボス部、7c 開口部、7d 開口部、7e スラスト面、8 圧縮機構部、9 サブフレーム、9a サブフレームホルダ、10 副軸受、11 吐出バルブ、12 吐出マフラ、13 スリーブ、30 スクロール圧縮機、60 第1バランスウェイト、61 第2バランスウェイト、71 圧縮室、71a 圧縮室、71b 圧縮室、72 第1空間、73 第2空間、74 第3空間、100 密閉容器、100a 油溜め部、101 吸入管、102 吐出管、110 電動機、110a 固定子、110b 回転子、111 ポンプ要素、200a 基礎円中心、200a1 基礎円中心、200b 基礎円中心、201a 内向面、201b 内向面、202a 外向面、202b 外向面、300 背圧室、301 ガス連通路、302 孔、303 孔、304 連通孔、310 第1給油流路、311 孔、311a 開口部、312 孔、312a 開口部、313 孔、313a 開口部、314 連通孔、315 第3給油流路、315a 開口部、320 凹部。

Claims (5)

  1. 第1台板部、及び該第1台板部に設けられた第1渦巻歯を有する固定スクロールと、
    第2台板部、及び該第2台板部における前記固定スクロールと対向する側の面である第1面に設けられた第2渦巻歯を有し、前記第1渦巻歯と前記第2渦巻歯との間に冷媒を圧縮する圧縮室を形成し、前記固定スクロールに対して揺動運動する揺動スクロールと、
    前記揺動スクロールにおける前記第1面の反対側の面である第2面と対向して設けられ、冷媒ガスの圧縮過程で前記揺動スクロールに作用する荷重を支持するフレームと、
    前記固定スクロール、前記揺動スクロール及び前記フレームを収納しており、冷凍機油が貯留される油溜め部が形成された密閉容器と、
    を備え、
    前記密閉容器の内部に一旦取り込まれた冷媒ガスが前記圧縮室で圧縮されるスクロール圧縮機であって、
    前記第2台板部には、
    前記第2面に開口し、開口部分が前記フレームに塞がれて背圧室となる環状の溝と、
    冷媒ガスを圧縮途中の前記圧縮室と前記溝とを連通するガス連通路と、
    前記第2面において前記溝の内側及び外側のうちの少なくとも一方に開口する第1開口部を有し、前記冷凍機油を前記第2面と前記フレームとの間に供給する第1給油流路とが形成されており、
    前記密閉容器に収納された電動機と、
    前記電動機に接続された主軸部、及び軸心が前記主軸部の軸心に対して偏心している偏心軸部を有し、前記密閉容器に収納された回転軸と、
    を備え、
    前記揺動スクロールは、前記第2台板部の前記第2面に設けられ、前記偏心軸部を回転自在に支持するボス部を備えており、
    前記第1開口部と前記溝との間の最短距離は、前記主軸部の軸心と前記偏心軸部の軸心との間の距離以下となっている
    スクロール圧縮機。
  2. 前記回転軸には、前記油溜め部に貯留されている前記冷凍機油を前記偏心軸部と前記ボス部との間に供給する第2給油流路が形成されており、
    前記第1給油流路は、前記ボス部の内部と連通する位置で開口する第2開口部を有し、
    前記偏心軸部と前記ボス部との間に供給された前記冷凍機油が、前記第1給油流路を通って前記第2面と前記フレームとの間に供給される構成である請求項に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記第2台板部には、
    前記第2台板部の外周部に開口し、前記第2台板部の外周側へ前記冷凍機油を供給する第3給油流路が形成されている請求項1又は2記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記第2台板部の前記第2面には、凹部が形成され、
    前記第1給油流路の前記第1開口部は、前記凹部に開口している請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記揺動スクロールの前記第2台板部と前記フレームとの間に配置され、前記揺動スクロールの自転を規制するオルダムリングを備え、
    前記オルダムリングは、複数のキーを備え、
    前記揺動スクロールの前記第2台板部には、前記キーが摺動自在に挿入された複数のキー溝が形成されており、
    前記複数のキー溝と前記凹部とが連通している請求項に記載のスクロール圧縮機。
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