JPH10196566A - 流体圧縮機 - Google Patents

流体圧縮機

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Publication number
JPH10196566A
JPH10196566A JP9002984A JP298497A JPH10196566A JP H10196566 A JPH10196566 A JP H10196566A JP 9002984 A JP9002984 A JP 9002984A JP 298497 A JP298497 A JP 298497A JP H10196566 A JPH10196566 A JP H10196566A
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JP
Japan
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rotating body
roller
cylinder
oil
lubricating oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP9002984A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisayoshi Fujiwara
尚義 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP9002984A priority Critical patent/JPH10196566A/ja
Priority to US08/998,415 priority patent/US6079967A/en
Priority to IDP980019A priority patent/ID20932A/id
Priority to CN98103965A priority patent/CN1094567C/zh
Publication of JPH10196566A publication Critical patent/JPH10196566A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/08Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • F04C18/10Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member
    • F04C18/107Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of intermeshing-engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing of internal-axis type with the outer member having more teeth or tooth equivalents, e.g. rollers, than the inner member with helical teeth

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、縦置き形の圧縮機構部を備え、ロー
ラスラスト面への給油を充分になして摩耗を防止し、運
転停止後はローラの軸方向の移動がなくシール性を確保
し、圧縮効率の向上を図った流体圧縮機を提供する。 【解決手段】密閉ケース1内底部に潤滑油の油溜り部2
2を備え、密閉ケース内部にシリンダ5、シリンダ内に
配置され偏心運動するローラ11、このローラとシリン
ダとの間に介在され複数の圧縮室16を区画形成する螺
旋状のブレード15、圧縮ガスを一端側の圧縮室に吸込
んで他端側の圧縮室に圧縮して移送するヘリカルブレー
ド式の圧縮機構部3を収容し、圧縮ガスの移送方向を鉛
直方向に配置した縦置き形の圧縮機構部とし、ローラの
下部側に圧縮ガスの吸込み部18を設け、ローラのガス
吸込み部側である下部側端面を軸受け具で支持するスラ
スト面とし、このスラスト面を油溜り部から供給される
潤滑油中に浸漬した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば冷凍サイ
クル装置に用いられ、ヘリカルブレード式の圧縮機構部
を備え、被圧縮ガスとしての冷媒ガスを圧縮する流体圧
縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ヘリカルブレード式圧縮機とも呼
ばれる流体圧縮機が提案されている。これは、密閉ケー
ス内にシリンダが配置され、シリンダ内に回転体である
ローラが偏心して配置され、公転運動する。
【0003】上記ブレードとローラ周面およびシリンダ
内周面との間にブレードが介在され、このブレードによ
って複数の圧縮室が形成される。被圧縮流体である冷凍
サイクルにおける冷媒ガスを上記圧縮室の一端部に吸込
んで、他端部側に徐々に移送しながら圧縮するようにな
っている。
【0004】この種の圧縮機によれば、従来のレシプロ
式やロータリ式の圧縮機におけるシール性不良などを除
去でき、比較的簡単な構成によりシ―ル性を向上させて
効率の良い圧縮が可能であるとともに、部品の製造およ
び組立が容易となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記圧縮機
構部は、ガスを圧縮して移送する方向が、水平方向に配
置される横置き形と、鉛直方向に配置される縦置き形と
の二種類がある。横置き形の場合、ローラは軸方向が水
平に向くよう配置され、軸受け具との接触面であるロー
ラのスラスト面は鉛直方向に向く。
【0006】一方、密閉ケースの内底部には潤滑油を集
溜する油溜り部が形成されていて、上記ローラのスラス
ト面の一部は油溜り部の潤滑油中に浸漬する。したがっ
て、圧縮ガスの吸込み部の位置がどこにあろうと、ロー
ラスラスト面への給油には少しの問題もない。
【0007】これに対して、圧縮ガスの移送方向が鉛直
方向である縦置き形の場合は、ガス吸込み部の位置によ
ってはローラの吸込み側スラスト面への給油効率に問題
が生じる。
【0008】たとえば、ローラのガス吸込み位置が上部
にあると、ローラ上部のスラスト面に給油された潤滑油
は、構造上簡単に流れ落ちてしまうので常に充分な潤滑
油を得ることは難しく、スラスト面が摩耗し易い。
【0009】また、運転停止時には、ローラの自重によ
りローラが軸方向に下がった状態であり、吸込み側であ
る上側のスラスト面はわずかな隙間が生じておりシール
面が充分に確保できない。
【0010】したがって、起動時には吸込まれたガスは
シール面の隙間を介して漏れてしまい、圧縮効率が低下
する。また、ガス吐出側が下部になり、この下部は油溜
り部の潤滑油に浸漬される。したがって、吐出ガスが潤
滑油中に吐出されるので、ガス吐出側を潤滑油の油溜り
とすることは問題がある。
【0011】そのため、ガス吐出側を上部に配置する構
成の圧縮機構が提案されている。この一例として、本出
願人が先に出願した特開平4−58086号公報には、
ガス吐出側を上部に、ガス吸込み側を下部となるように
した流体圧縮機が記載されている。
【0012】ところがこの構成にあっては、スラスト面
への給油構成については、具体的な記載はされていな
い。本発明は上記事情にもとづいてなされたものであ
り、その目的とするところは、縦置き形のヘリカルブレ
ード式圧縮機構部を備えることを前提として、回転体の
スラスト面への給油を充分になしてスラスト面の摩耗を
防止し、また運転停止後において回転体の軸方向の移動
を阻止してスラスト面のシール性を確保し、圧縮効率の
向上を図った流体圧縮機を提供しようとするものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の流体圧縮機は、請求項1として、密閉ケース
と、この密閉ケースに形成され、その内底部に潤滑油を
集溜する油溜り部と、上記密閉ケース内部に収容され、
シリンダと、このシリンダ内に配置され偏心運動する回
転体と、この回転体とシリンダとの間に介在され複数の
圧縮室を区画形成する螺旋状のブレードを備え、被圧縮
流体を一端側の圧縮室に吸込んで他端側の圧縮室へ圧縮
して移送するヘリカルブレード式の圧縮機構部とを具備
した流体圧縮機において、上記圧縮機構部は、被圧縮流
体に対する圧縮移送方向が鉛直方向に配置された縦置き
形であり、この圧縮機構部を構成する上記回転体の下部
側に、被圧縮流体の吸込み部が設けられ、上記回転体
は、被圧縮流体の吸込み部側である下部側端面が軸受け
具に支持されるスラスト面であり、この回転体のスラス
ト面は、上記油溜り部から供給される潤滑油中に浸漬さ
れることを特徴とする。
【0014】請求項2として、請求項1記載の流体圧縮
機において上記圧縮機構部は、密閉ケースの下部に配設
され、上記軸受け具は、油溜り部の潤滑油を回転体のス
ラスト面に導びく油導通用孔が設けられることを特徴と
する。
【0015】請求項3として、請求項1記載の流体圧縮
機において上記密閉ケースの下部側に電動機部が配置さ
れ、この電動機部の上端面から、電動機部の回転軸が突
出され、この電動機部から突出する回転軸に、上記圧縮
機構部が連結されることを特徴とする。
【0016】請求項4として、請求項3記載の流体圧縮
機において上記圧縮機構部の下部は、上記軸受具によっ
て潤滑油が貯溜するように形成され、上記回転体のスラ
スト面が潤滑油で浸漬されることを特徴とする。
【0017】請求項5として、請求項1記載の流体圧縮
機において上記回転体は、圧縮機構部を構成する上記シ
リンダに対して自転防止をなすオルダム機構が掛合さ
れ、このオルダム機構は、上記回転体のガス吸込み側端
部に配置されることを特徴とする。
【0018】請求項6として、請求項3および請求項4
記載の流体圧縮機において上記油溜り部の潤滑油中に、
圧縮機構部へ給油する給油機構を浸漬して配置したこと
を特徴とする。
【0019】請求項7として、請求項1記載の流体圧縮
機において上記圧縮機構部の回転体は、その周面に沿っ
て螺旋状の溝が設けられ、この溝に上記ブレードが出入
り自在に巻装されて、回転体とシリンダとの間を複数の
作動室に区画してなり、シリンダに対して回転体を相対
的に旋回運動させることを特徴とする。
【0020】請求項8として、請求項1記載の流体圧縮
機において上記吸込み部は、上記シリンダ側面に接続さ
れる吸込み管であることを特徴とする。このような課題
を解決する手段を備えることにより、請求項1ないし請
求項8記載の発明では、圧縮機構部を構成する回転体の
スラスト面への給油が確実なものとなり、スラスト面の
摩耗がない。運転停止後に回転体は軸方向に動かず、吸
込み側のスラスト面はシールを保ったままの状態を継続
しているので、再度の起動時に吸込みガスが漏れること
がない。また、吐出側を密閉ケース内の空間に直接開放
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面にもとづいて説明するに、ここに開示されるヘリカル
ブレード式圧縮機は、たとえば空気調和機の冷凍サイク
ルに用いられるものとする。したがって、被圧縮流体は
冷媒ガスとなる。
【0022】図1に示すように、密閉ケース1は、軸方
向を鉛直方向に向け両端が開口するケース本体1aと、
このケース本体1aの上端開口部を閉塞する上蓋1b
と、下端開口部を閉塞する下蓋1cとから構成される。
【0023】この密閉ケース1内には、ヘリカルブレー
ド式の圧縮機構部3および電動機部4が収容される。す
なわち、密閉ケース1の軸方向ほぼ中央部を境に、図に
おいて下側の部分が圧縮機構部3、上側の部分が電動機
部4となる。
【0024】上記圧縮機構部3は、両側端が開口する中
空筒体であり、かつその両側端の外周面に一対の鍔部5
a,5bが突設されたシリンダ5を有している。このシ
リンダ5の少なくとも一方の鍔部5aは、上記密閉ケー
ス1を構成するケース本体1aに圧入嵌着され、シリン
ダ5の位置決め固定がなされている。
【0025】上記シリンダ5の上方側の端面には、主軸
受け6が固定具7を介して取付け固定され、シリンダの
上端開口部が閉成される。下方側の端面には、副軸受け
8が固定具7を介して取付け固定され、シリンダの下端
開口部が閉成される。
【0026】このような主軸受け6と副軸受け8の軸芯
に沿って回転軸であるクランクシャフト9が挿通され、
回転自在に支持される。上記クランクシャフト9は、主
軸受け6と副軸受け8との間であるシリンダ5内に貫通
するばかりでなく、主軸受け6から図の上側方向に突設
され、上記電動機部4の回転軸部9Zを構成する。
【0027】また、クランクシャフト9の上記主軸受け
6と副軸受け8との間には、クランクシャフト軸芯aと
は所定寸法eだけ偏心した軸芯bのクランク部9aが一
体に設けられる。
【0028】クランク部9aのさらに上下部両側の部位
に隣接して、第1のカウンタバランサ部9bと、第2の
カウンタバランサ部9cが、クランクシャフト9と一体
に設けられる。これらのカウンタバランス部9b,9c
は、上記クランク部9aの偏心突出方向とは軸芯を介し
て反対側の周面部位に偏心している。
【0029】クランクシャフト9と上記シリンダ5との
間には、その材質が鉄よりも比重の小さな、たとえばア
ルミニウム合金材が選択される、回転体であるローラ1
1が介在される。このローラ11は、両端が開口する円
筒体であり、軸方向長さはシリンダ5の軸方向長さと一
致する。
【0030】ローラ11内周部の上記クランクシャフト
9のクランク部9aと対向する部位は、このクランク部
と同一幅で、かつ外周面と回転自在に摺接する内腔枢支
部11aが形成されている。
【0031】このことにより、ローラ11の軸芯bはク
ランク部9aの軸芯bと一致し、シリンダ5などの軸芯
aに対してe寸法だけ偏心していることになる。そし
て、ローラ11の外周壁一部はシリンダ5の内周壁一部
に軸方向に沿って転接するように寸法設定されている。
【0032】上記ローラ11は、その下端部が上記副軸
受け8に支持されていて、ローラ11の下端面がスラス
ト面となる。ローラ下端部と副軸受け8との間には、ロ
ーラ11の自転を規制するオルダム機構13が介設され
る。
【0033】クランクシャフト9が回転するとクランク
部9aが偏心回転をなし、かつこのクランク部の外周面
に枢支されるローラ11が偏心移動である公転運動をな
す。ローラ11の公転運動にともなって、ローラ外周壁
のシリンダ5内周壁に対する転接部位は、シリンダの周
方向に沿って漸次移動することとなる。
【0034】上記ローラ11の外周面には、副軸受け8
取付け側端部から主軸受け6取付け側端部へ徐々にピッ
チを小とする螺旋状溝14が設けられ、この溝に螺旋状
のブレ−ド15が出入り自在に巻装される。
【0035】上記ブレード15は、たとえば弗素樹脂な
ど高滑性素材が用いられ、その内径寸法はローラ11の
外径寸法よりも大に形成される。すなわち、ブレード1
5は強制的に直径を縮小した状態で螺旋状溝14に嵌め
込まれており、その結果、ローラ11ごとシリンダ5内
に組み込まれた状態でブレード15の外周面が常にシリ
ンダ内周壁に弾性的に当接するよう膨出変形している。
【0036】上述したように、ローラ11が公転運動し
てシリンダ5に対する転接位置が移動すると、転接部位
が接近するのにともなってブレード15は螺旋状溝14
内に没入し、転接位置でブレード外周面はローラ外周面
と完全に同一になる。
【0037】逆に、転接部位が通過すれば、ここからの
距離に応じてブレード15は螺旋状溝14から突出し、
転接部位とは軸芯bを介して180°対向する部位で、
ブレード15の突出長さが最大になる。この後は、再び
転接部位に接近して行くので、上述の作用になる。
【0038】一方、上記シリンダ5とローラ11を径方
向に沿って断面してみると、シリンダ5に対してローラ
11が偏心して収容され、かつローラの周面一部がシリ
ンダに転接状態にあるところから、これらシリンダとロ
ーラとの間に三ケ月状の空間部が形成される。
【0039】上記空間部を軸方向に沿ってみると、ロー
ラ11の螺旋状溝14にブレード15が巻装され、その
外周面がシリンダ5内周壁に転接しているところから、
ローラとシリンダとの間はブレードによって複数の空間
部に仕切られる。
【0040】これら仕切られた空間部を圧縮室16…と
呼ぶ。各圧縮室16の容積は、上記螺旋状溝14の設定
から、副軸受け8側端部から主軸受け6側端部に亘っ
て、徐々に容積が小となる。そして、螺旋状溝14のピ
ッチの設定から、下部側の圧縮室16が吸込み部Aとな
り、上部側の圧縮室16が吐出部Bとなる。
【0041】一方、上記密閉ケース1を構成する下蓋1
cの側面には、冷凍サイクルを構成する蒸発器(図示し
ない)に連通される吸込み管17が貫通して設けられ
る。吸込み管17は、密閉ケース1内部において、上記
シリンダ5の下端鍔部5b周面に設けられる接続部18
に接続される。
【0042】接続部18は、シリンダ5の内周面に貫通
して設けられる開口部であって、ローラ11の外周面に
対して開口している。すなわち、接続部18はローラ1
1とシリンダ5との間に形成される圧縮室16に冷媒ガ
スを吸込み案内するガス吸込み部となっている。(以
下、接続部をガス吸込み部と言う)このガス吸込み部1
8は、シリンダ5の下端部に設けられるところから、圧
縮室16の一端部に連通される。そして、ローラ11の
下端部は副軸受け8に支持されるスラスト面11bとな
っているので、ガス吸込み部18はローラ11のスラス
ト面11b側に設けられるとも言える。
【0043】ガス吸込み部18に対向するローラ外周面
部位には凹陥部19が設けられ、吸込み管17から導か
れるガスを一旦溜められるようになっている。上記主軸
受け6には、軸方向と平行に吐出用孔20が設けられて
いて、上記圧縮室16で圧縮された高圧ガスを密閉ケー
ス1内に吐出案内するようになっている。密閉ケース1
を構成する上蓋1bには、吐出管21が接続されてい
て、冷凍サイクルを構成する凝縮器(図示しない)に連
通される。
【0044】一方、密閉ケース1の内底部には潤滑油を
集溜する油溜り部22が形成される。この油溜り部22
の潤滑油油面高さは、シリンダ5の上部鍔部5aよりも
わずかに低い程度であり、シリンダ5の大部分と、ガス
吸込み部18および副軸受け8が潤滑油中に浸漬され
る。
【0045】上記副軸受け8には、その上下端面に貫通
する油導通用孔23が設けられていて、潤滑油を副軸受
け8の内側であるオルダム機構13との掛合面と、上記
ローラ11のスラスト面11bに導くので、これらは潤
滑油中に浸漬される。
【0046】上記クランクシャフト9においては、その
下端面から軸方向に沿って給油機構である給油ポンプ2
4が設けられる。給油ポンプは、クランクシャフト9に
設けられる油孔25に、帯状の板片を捩じった状態で挿
入されてなる。
【0047】上記クランク部9aには、油孔25の中途
部に連通する油案内孔26が設けられ、潤滑油をクラン
ク部9a周面と上記ローラ内腔枢支部11aとの摺動面
に案内するようになっている。さらに、第1のカウンタ
バランサ部9b上部の油孔25中途部にも油案内孔27
が設けられていて、潤滑油をクランクシャフト9と主軸
受け6との摺動面に案内するようになっている。
【0048】油孔25は、上部側油案内孔27のわずか
上部で直径が細く形成されていて、クランクシャフト9
の上端面に開口される。上記ローラ11の内腔枢支部1
1aには、軸方向と平行に油逃げ孔28が設けられてい
て、第1のカウンタバランサ部9b側へ潤滑油を案内す
るようになっている。
【0049】一方、上記電動機部4は、主軸受け6から
突出するクランクシャフト9の回転軸部9Zに嵌着され
るロータ30と、このロータの外周面と所定の間隙を存
して上記ケース本体1a内周面に嵌着されるステータ3
1とからなる。
【0050】このようにして構成されるヘリカルブレー
ド式の流体圧縮機であり、電動機部4に通電してロータ
30とともにクランクシャフト9を一体に回転駆動す
る。このクランクシャフト9の回転力は、クランク部9
aを介してローラ11に伝達される。
【0051】クランク部9aは偏心しており、ローラ1
1の内腔枢支部11aが回転自在に掛合しているので、
ローラはクランク部に押される。しかも、ローラ11と
副軸受け8との間に介在されるオルダム機構13はロー
ラの自転を規制するところから、ローラは公転運動をな
す。
【0052】一方、吸込み管17から低圧の冷媒ガスが
吸込まれ、ガス吸込み部18から圧縮室15に導かれる
直前でローラ11に形成される凹陥部19に一時的に溜
められる。そして、吸込み部A側の圧縮室16に導かれ
る。
【0053】ローラ11の公転運動にともなって、ロー
ラのシリンダ5内周面に対する転接位置が周方向に漸次
移動し、ブレ−ド15は螺旋状溝14に対して出入りす
る。すなわち、ブレード15はローラの径方向に突没移
動する。
【0054】吸込み部A側の圧縮室16に導かれた冷媒
ガスは、ブレード15が螺旋状に形成されるところか
ら、ローラ11の公転運動にともなって吐出部B方向の
圧縮室16に順次移送される。
【0055】上記ブレード15は吸込み部Aから吐出部
B側へ順次ピッチが小さくなるよう設定され、このブレ
ードによって仕切られる圧縮室16の容積は順次縮小さ
れるので、冷媒ガスは圧縮室を順次移送される間に圧縮
され、最も吐出部B側の圧縮室において所定圧まで上昇
し高圧化する。
【0056】高圧ガスは、吐出部Bの圧縮室16から吐
出され、主軸受け6の吐出用孔20を介して上部の電動
機部4側の密閉ケース1空間部に導かれる。そして、密
閉ケース1の上端部に設けられる吐出管21から凝縮器
へ導出される。
【0057】なお、ローラ11の上部側端部に吐出部B
が形成され、下部側端部に吸込み部Aが形成されるの
で、吐出部Bから吸込み部A方向へスラスト力が発生
し、ローラの吸込み部A側の端面(下端面)が副軸受け
8に摺接し易い状態となる。
【0058】しかしながら、この発明の特徴であるロー
ラ11を公転運動することにより、ローラの周速が小さ
くてすみ、圧縮効率に影響を与えるがごとき摺動損失の
発生がない。
【0059】しかも、ローラ11の下端面であるスラス
ト面11bは、副軸受け8の油導通用孔23を介して導
かれる潤滑油中に浸漬状態にあるので、摺動抵抗が存在
せず、ローラ11の円滑な運動が保証される。
【0060】上記オルダム機構13も潤滑油中に浸漬さ
れるので、オルダム機構13は円滑に作用して、ローラ
11の自転を確実に規制できる。上記電動機部4への通
電を断って圧縮機構部3の運転を停止してもローラ11
はそれ以上軸方向に下がることがなく、しかもローラの
下端面のスラスト面11bは潤滑油中に浸漬されるの
で、スラスト面はシール状態が保持される。
【0061】したがって、再度の起動時にあたって、吸
込みガスがスラスト面11bから漏れることはなく、充
分なシール性と圧縮効率が保持される。上記吸込み管1
7はシリンダ5側面に接続されるので、シリンダ側面が
ガス吸込み部18となり、ガスを吸込む際の流路抵抗が
少なくてすみ、体積効率が上がり易い。
【0062】図2は、縦長形状の密閉ケース1内部に、
電動機部4を下部側に、ヘリカルブレード式の圧縮機構
部3を上部側に配置して収容した例である。電動機部4
と圧縮機構部3の構成は、後述する箇所以外は先に図1
で説明したものと同一であるので、同番号を付して新た
な説明は省略する。
【0063】すなわち、圧縮機構部3において、主軸受
け6が下部側になり、副軸受け8が上部側になって、そ
れぞれ位置と姿勢が逆転される。したがって、回転体で
あるローラ11の下端部が主軸受け6に支持され、副軸
受け8にガス吐出孔20が設けられることになる。
【0064】ローラ11のスラスト面11b側にガス吸
込み部18が設けられることは変わりがない。またスラ
スト面11bと、密閉ケース1内底部に形成される潤滑
油の油溜り部22とは離間しているが、これらはクラン
クシャフト9の下端部に設けられる給油ポンプ24と油
孔25を介して連通しているから、潤滑油のスラスト面
11bへの給油には少しの支障もない。
【0065】そして、クランク部9a周面と上記ローラ
内腔枢支部11aとの摺動面を潤滑した潤滑油は、下方
に流れ落ちてローラ11の下端部が支持される主軸受け
6の上面に到達する。
【0066】ここで主軸受け6の上面は、シリンダ5の
内周面に囲まれるとともに、固定具7によってシリンダ
の下端鍔部5bに固定されているので、流れ落ちた潤滑
油は主軸受け6上面に貯溜されてスラスト面11が潤滑
油で浸漬する。同様にオルダム機構13も潤滑油で浸漬
される。
【0067】また、上記電動機部4への通電を断って圧
縮機構部3の運転を停止してもローラ11がそれ以上軸
方向に下がることがなく、しかもローラ11のスラスト
面11bには潤滑油が充分に供給されているので、スラ
スト面はシールを保ったままの状態が継続される。シー
ル性が損なわれることがなく、したがって圧縮効率が高
く保持される。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項8の発明によれば、縦置き形のヘリカルブレード式圧
縮機構部を備えた流体圧縮機において、回転体のスラス
ト面への給油を充分になしてスラスト面の摩耗を防止で
きる。また運転停止後においては回転体の軸方向への移
動がなくスラスト面のシール性を確保したままの状態を
継続できるので、再起動における吸込みガスが漏れるこ
とがなく、圧縮効率の向上を得られるなどの効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す、ヘリカルブレー
ド式圧縮機の縦断側面図。
【図2】他の実施の形態の、ヘリカルブレード式圧縮機
の縦断側面図。
【符号の説明】
1…密閉ケース、 22…油溜り部、 5…シリンダ、 11…回転体(ローラ)、 16…圧縮室、 15…ブレード、 3…圧縮機構部、 18…ガス吸込み部、 8…副軸受け、 6…主軸受け、 11b…(ローラの)スラスト面、 23…油導通用孔、 4…電動機部、 9…回転軸(クランクシャフト)、 13…オルダム機構、 24…給油ポンプ、 14…螺旋状の溝、 16…作動室、 17…吸込み管。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密閉ケースと、 この密閉ケースに形成され、その内底部に潤滑油を集溜
    する油溜り部と、 上記密閉ケース内部に収容され、シリンダと、このシリ
    ンダ内に配置され偏心運動する回転体と、この回転体と
    シリンダとの間に介在され複数の圧縮室を区画形成する
    螺旋状のブレードを備え、被圧縮流体を一端側の圧縮室
    に吸込んで他端側の圧縮室へ圧縮して移送するヘリカル
    ブレード式の圧縮機構部とを具備した流体圧縮機におい
    て、 上記圧縮機構部は、被圧縮流体に対する圧縮移送方向が
    鉛直方向に配置された縦置き形であり、 この圧縮機構部を構成する上記回転体の下部側に、被圧
    縮流体の吸込み部が設けられ、 上記回転体は、被圧縮流体の吸込み部側である下部側端
    面が軸受け具に支持されるスラスト面であり、 この回転体のスラスト面は、上記油溜り部から供給され
    る潤滑油中に浸漬されることを特徴とする流体圧縮機。
  2. 【請求項2】上記圧縮機構部は、密閉ケースの下部に配
    設され、 上記軸受け具は、油溜り部の潤滑油を回転体のスラスト
    面に導びく油導通用孔が設けられることを特徴とする請
    求項1記載の流体圧縮機。
  3. 【請求項3】上記密閉ケースの下部側に電動機部が配置
    され、 この電動機部の上端面から、電動機部の回転軸が突出さ
    れ、 この電動機部から突出する回転軸に、上記圧縮機構部が
    連結されることを特徴とする請求項1記載の流体圧縮
    機。
  4. 【請求項4】上記圧縮機構部の下部は、上記軸受具によ
    って潤滑油が貯溜するように形成され、上記回転体のス
    ラスト面が潤滑油で浸漬されることを特徴とする請求項
    3記載の流体圧縮機。
  5. 【請求項5】上記回転体は、圧縮機構部を構成する上記
    シリンダに対して自転防止をなすオルダム機構が掛合さ
    れ、 このオルダム機構は、上記回転体のガス吸込み側端部に
    配置されることを特徴とする請求項1記載の流体圧縮
    機。
  6. 【請求項6】上記油溜り部の潤滑油中に、圧縮機構部へ
    給油する給油機構を浸漬して配置したことを特徴とする
    請求項2および請求項3記載の流体圧縮機。
  7. 【請求項7】上記圧縮機構部の回転体は、その周面に沿
    って螺旋状の溝が設けられ、この溝に上記ブレードが出
    入り自在に巻装されて、回転体とシリンダとの間を複数
    の作動室に区画してなり、シリンダに対して回転体を公
    転運動させることを特徴とする請求項1記載の流体圧縮
    機。
  8. 【請求項8】上記吸込み部は、上記シリンダ側面に接続
    される吸込み管であることを特徴とする請求項1記載の
    流体圧縮機。
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