JPH11217421A - フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物 - Google Patents

フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH11217421A
JPH11217421A JP2220598A JP2220598A JPH11217421A JP H11217421 A JPH11217421 A JP H11217421A JP 2220598 A JP2220598 A JP 2220598A JP 2220598 A JP2220598 A JP 2220598A JP H11217421 A JPH11217421 A JP H11217421A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
phenol
bifunctional
epihalohydrin
phenol resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2220598A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayoshi Hanabusa
正良 花房
Hidenori Nozawa
英則 野沢
Yoshihisa Saito
宣久 斎藤
Yasuyuki Takeda
恭幸 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohto Kasei Co Ltd
Original Assignee
Tohto Kasei Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohto Kasei Co Ltd filed Critical Tohto Kasei Co Ltd
Priority to JP2220598A priority Critical patent/JPH11217421A/ja
Publication of JPH11217421A publication Critical patent/JPH11217421A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Resins (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼き付け時に揮散する成分を実質的に含まな
いエポキシ樹脂の硬化剤として有用なフェノール樹脂及
び該フェノール樹脂をエポキシ樹脂に配合した、ピンホ
ールが少なく、耐衝撃性、耐食性等の塗膜性能に優れた
塗料用樹脂組成物に関する。 【構成】 エピハロヒドリンに対して2官能フェノール
類を過剰に反応させて得られる末端フェノール性水酸基
を有するフェノール樹脂であって、フェノール性水酸基
当量が300〜1,200g/eqで、且つ、残存する
未反応の2官能フェノール類が1重量%以下である事を
特徴とするフェノール樹脂、及び該フェノール樹脂をエ
ポキシ樹脂に配合して成る事を特徴とする塗料用樹脂組
成物である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール樹脂と
その製造方法及び該フェノール樹脂を用いた塗料用樹脂
組成物に関し、更に詳しくは、焼き付け時に揮散する成
分を含まないフェノール樹脂とエポキシ樹脂を配合して
成る耐食性、耐衝撃性等に優れた塗料用樹脂組成物に関
する。
【0002】
【従来技術】エポキシ樹脂は、その優れた化学的、物理
的特性により塗料、電気、土木、接着剤等の広範な用途
に使用されており、特にエポキシ樹脂粉体塗料は無公
害、省資源、省エネルギー型の塗料として、溶剤型塗料
に置き変わりつつある。従来よりエポキシ樹脂粉体塗料
は、防食性や耐薬品性に優れることから、鋳鉄管の内外
面塗装や鉄筋塗装等に実績がある。一般的にエポキシ樹
脂としては主にビスフェノールA型固形エポキシ樹脂と
硬化剤として、ジシアンジアミド、酸無水物類、芳香族
アミン類、ジヒドラジッド類やフェノール樹脂類等が用
いられている。
【0003】エポキシ粉体塗料用の硬化剤として用いら
れるフェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール
樹脂も使用できるが、好適にはビスフェノールA、ビス
フェノールF等のビスフェノール類とエピクロロヒドリ
ンとをアルカリ金属水酸化物の存在下に反応する事によ
り得られるビスフェノール型エポキシ樹脂にビスフェノ
ール類を過剰に反応せしめて成る生成物等のように、両
末端にフェノール性水酸基を含有するフェノール樹脂が
用いられている。このようなフェノール樹脂としては、
東都化成社製の「TH−4100]、油化シェルエポキ
シ社製の「エピキュアー171、172」、「ダウケミ
カル社製の「XD−8062]等が市販されている。こ
れらのフェノール樹脂を硬化剤として使用する粉体塗料
は例えば、特開昭54ー7473号公報、特開昭58ー
79011号公報、特開昭58ー113267号公報、
許特開昭61ー12762号公報等に記載されており、
パイプ外面用に使用できる等特性を飛躍的に高める事を
特徴としている。しかしながら、これら従来のフェノー
ル樹脂では、反応に用いられるビスフェノールAが5〜
20重量%も残存しており、焼き付け時に揮散する為、
塗膜にピンホール等が発生し、塗膜性能を劣化させるの
と、焼き付け炉内が汚染される等の問題があった。更に
ビスフェノールAが揮散する事により、エポキシ樹脂と
の配合比が変わってしまい、塗膜性能が悪くなる等の問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、焼き付
け時に揮散する成分を含まないフェノール樹脂を得る方
法について鋭意研究を重ねた結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、焼き付け時に揮散する低分子量のフェ
ノール単量体成分を、実質的に含まない固形のフェノー
ル樹脂と、これをエポキシ樹脂用硬化剤として配合した
塗膜性能に優れる粉体塗料組成物を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、エピハ
ロヒドリン1モルに対して2官能フェノール類1.2〜
3倍モルをアルカリ金属水酸化物触媒の存在下で反応さ
せた後、残存する未反応の2官能フェノール類をアルカ
リ金属水酸化物の水溶液に溶解して分離除去することに
より得られるフェノール樹脂であって、フェノール性水
酸基当量が300〜1,200g/eqであり、且つ、
残存する2官能フェノール類が1重量%以下である事を
特徴とするフェノール樹脂とこれを用いた塗料用樹脂組
成物より成るものである。
【0006】本発明に用いることのできるエピハロヒド
リンとしては、エピクロロヒドリン、エピヨードヒドリ
ン、エピブロモヒドリン、メチルエピクロロヒドリン、
メチルエピブロモヒドロン、メチルエピヨードヒドリン
等が挙げられるが、好ましくはエピクロロヒドリンであ
る。また、2官能フェノール類としては、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、テトラブ
ロモビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェ
ノールC、カテコール、レゾルシン、ハイドロキノン等
が挙げられるが、好ましくはビスフェノール類である。
また、エピハロヒドリンと2官能フェノール類との反応
の際に存在させるアルカリ金属水酸化物としては、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムまたは
これらの混合物等が挙げられ、水溶液の形で用いるのが
好ましく、通常市販されている水酸化ナトリウム水溶液
がより好ましい。2官能フェノール類とエピハロヒドリ
ンとの反応に使用するアルカリ金属水酸化物の量は、エ
ピハロヒドリン1モルに対して0.9〜1.1倍モルが
好ましい。0.9倍モル以下では、2官能フェノール類
とエピハロヒドリンとの反応が進みにくいためであり、
1.1倍モル以上では副反応による副生成物の生成が多
くなってしまうためである。また、アルカリ金属水酸化
物の水溶液の濃度は5〜20重量%が好ましい。5重量
%以下では反応が進みにくくなるためであり、20重量
%以上では2官能フェノールが析出するため均一な反応
ができないためである。
【0007】本発明のフェノール樹脂は、前述のエピハ
ロヒドリン1モルに対して2官能フェノール1.2〜3
倍モルをアルカリ金属水酸化物触媒の存在下で反応させ
るものである。反応に用いる2官能フェノール類として
は前述したフェノール類を単独または2種類以上併用し
て用いる事ができる。なお、エピハロヒドリン1モルに
対して用いる2官能フェノール類が1.2倍モル以下で
は高分子量体が生成して溶融時の流動性が悪くなり好ま
しくない。また3倍モル以上では残存する2官能フェノ
ール類が多くなり、これを除去するには工業的に不利に
なる。
【0008】エピハロヒドリンと2官能フェノールとの
反応は、2官能フェノールをアルカリ金属水酸化物の水
溶液に溶解した後、エピハロヒドリンを滴下しながら常
圧で80〜100℃で10分から3時間で行うことがで
きる。100℃以上ではエピハロヒドリンが蒸発してし
まいモル比がずれてしまうためであり、80℃以下では
反応が進みにくくなるためであり、より好ましくは85
〜95℃である。また、エピハロヒドリンと2官能フェ
ノール類との反応はエポキシ基とは反応しない溶剤中で
行う事ができ、具体的にはトルエン、キシレン、ベンゼ
ン等の芳香族炭化水素類、メチルイソブチルケトン、メ
チルエチルケトン、シクロヘキサノン、アセトン等のケ
トン類、ジエチレングリコールメチルエーテル、プロピ
レングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコー
ルメチルエーテル等のグリコールエーテル類、ジエチル
エーテル、ジブチルエーテル、エチルプロピルエーテル
等の脂肪族エーテル類、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等の脂環式エーテル類が挙げられる。これらの溶剤は
2官能フェノール類100重量部に対して10〜100
重量部、より好ましくは20〜50重量部の範囲であ
る。
【0009】反応終了後に残存している未反応の2官能
フェノールを除去する方法としては、分子蒸留法、溶媒
抽出法、再結晶法、分離膜による処理法、水酸化アルカ
リ金属水溶液に溶解して除去する方法等が挙げられ、何
れの方法も用いることができるが、工業的には分子蒸留
法やアルカリ水溶液溶解法が好ましい。アルカリ水溶液
溶解法としては、エピハロヒドリンと2官能フェノール
とをアルカリ金属水酸化物の存在下で反応させた後に、
前述した溶剤を固形分が20〜50重量%になる様に添
加して希釈した後、まず反応で副生した塩を含む水層を
除去する。次に未反応の2官能フェノールに対して0.
1乃至2.5倍モルに相当するアルカリ金属水酸化物水
溶液を加えて反応し、アルカリ金属フェノラートを生成
させる。反応は30〜100℃で、10分〜5時間攪拌
して実施することができる。アルカリ金属水酸化物とし
ては水酸化ナトリウムや水酸化カリウムの水溶液が好ま
しく、特に水酸化ナトリウムの水溶液が好ましい。ま
た、水溶液の濃度は15重量%以下が好ましい。水溶液
の濃度が15重量%以上では2官能フェノール類が析出
するためであり、特に好ましくは1〜10重量%の濃度
である。反応後は溶剤に溶解している成分より、2官能
フェノール類のアルカリ金属フェノラートのみを分液に
より除去させる。一回の分離操作で残存する2官能フェ
ノール類の殆どは除去することができるが、更に同様の
操作を1〜2回繰り返すことによりほぼ完全に除去する
ことができる。次いでリン酸やリン酸ソーダ等の酸によ
り中和及び水洗してから溶媒を留去することにより、本
発明のフェノール性水酸基当量が300〜1,200g
/モルで、2官能フェノール類が1重量%以下である固
形のフェノール樹脂を得る事ができる。なお、除去した
2官能フェノールはエピハロヒドリンとの反応に再利用
することができる。
【0010】本発明の粉体塗料組成物は、エポキシ樹脂
に硬化剤として本発明のフェノール樹脂を配合する事を
特徴とするものである。エポキシ樹脂としては、1分子
中に少なくとも2個以上のエポキシ基を有し、且つ、融
点が50〜140℃のもので、通常粉体塗料に用いられ
るエポキシ樹脂、例えばビスフェノールAおよびビスフ
ェノールF等のビスフェノール類ジグリシジルエーテ
ル、フェノールノボラック及びクレゾールノボラック等
のノボラック型ポリグリシジルエーテル、ポリカルボン
酸のポリグリシジルエステル、脂環式エポキシ樹脂等の
1種または数種類を混合して用いる事ができる。
【0011】硬化剤として用いる本発明のフェノール樹
脂は、フェノール性水酸基当量が300〜1,200g
/eqのものが好ましく、特に好ましいのは300〜8
00g/eqである。また、軟化点は50〜140℃、
より好ましくは80〜120℃のものである。フェノー
ル樹脂の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量当
たり、フェノール性水酸基0.3〜1.2当量、好まし
くは0.6〜1.0当量の範囲である。また、硬化剤と
しては本発明の変性樹脂以外にも、必要に応じて通常粉
体塗料に用いられるジシアンジアミド、酸無水物、二塩
基酸ジヒドラジド、イミダゾール類、ポリアミン等を併
用して用いても良い。
【0012】本発明の粉体塗料組成物には酸化チタンや
カーボンブラック等の着色顔料、炭酸カルシウム、タル
ク等の体質顔料、亜鉛粉末、リン酸アルミ等の防錆顔
料、ガラスフレーク、ガラス繊維等の補強用充填剤、2
メチルイミダゾールやトリエチルホスフィン等の硬化促
進剤、通常粉体塗料に用いられる流れ調整剤や分散剤、
紫外線吸収剤等を添加することができる。
【0013】本発明の粉体塗料組成物は、エポキシ樹脂
とフェノール樹脂及び必要に応じてこれ以外の上記成分
とを80〜120℃程度で充分に溶融混練してから、冷
却粉砕することによって得ることができる。溶融混練装
置としては、加熱ロール、加熱ニーダ、エクストルーダ
等の装置が用いられる。また本発明の粉体塗料組成物は
静電塗装法、流動浸漬法等によって被塗物に塗布するこ
とができ、被塗物としては鉄筋棒、鋼管、異形棒等に適
用することができる。また塗布した塗膜の焼き付け硬化
条件は、120〜240℃で1〜30分程度であり、被
塗物は塗装前に予熱しておいても良い。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明の技術的範囲は実施例のみに制限されるも
のではない。尚、実施例及び比較例における各成分の配
合部数は、特に断らない限り重量部を示すものである。 実施例1 攪拌機、温度計及び冷却管を備えた反応装置に2官能フ
ェノールとしてビスフェノールAを205部、10%N
aOH水溶液を200部、さらにメチルイソブチルケト
ンを50部加え、60℃にて溶解させた後、エピクロロ
ヒドリン46部を1分で滴下し、90℃で1時間反応を
行った。次にメチルイソブチルケトンを350部仕込、
溶解後静置して水層を除去した。次に10%の水酸化ナ
トリウム水溶液を170部加えて、90℃で1時間攪拌
後靜置して、水層を分液した。更にもう1度、10%の
水酸化ナトリウム水溶液を50部加えて、90℃で1時
間攪拌後靜置して、水層を分液した。次に樹脂溶液を、
燐酸で中和、水洗してメチルイソブチルケトンを留去
し、淡黄色のフェノール樹脂を得た。得られたフェノー
ル樹脂の水酸基当量は400g/eq、軟化点は90
℃、残存2官能フェノール(ビスフェノールA)は、
0.2%以下であった。なお、水酸基当量は、テトラヒ
ドロフランとメタノール3重量%の混合溶液中でフェノ
ール性水酸基にテトラメチルアンモニウムヒドロキサイ
ドを作用させて発色させ、分光光度計を用いて、305
nmにおける吸光度を測定し、予め原料に用いた2官能
フェノール(ビスフェノールA)を標準として同様の操
作により作成した検量線により換算して求めた。また、
軟化点はJIS K−7234により測定し、残存する
2官能フェノールはGPC分析により測定した。
【0015】実施例2 実施例1と同様の装置にビスフェノールAを160部、
10%水酸化ナトリウム水溶液を215部、メチルイソ
ブチルケトン45部を仕込み、60℃で溶解させた後、
エピハロヒドリン46部滴下し、90℃で2時間反応し
た。次いで、メチルイソブチルケトンを260部仕込溶
解し、溶解後静置して水層を除去した。次に5%の水酸
化ナトリウム水溶液を100部仕込み、90℃で1時間
攪拌した後、靜置分液し、更にもう一度5%水酸化ナト
リウム水溶液を40部仕込み、90℃で1時間攪拌した
後、靜置分液した。次に樹脂溶液層を燐酸で中和、水洗
してからメチルイソブチルケトンを留去した。得られた
フェノール樹脂の水酸基当量は520g/eqで、軟化
点は101℃、残存ビスフェノールAは0.2%以下で
あった。
【0016】実施例3 ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂エポトートYD−
014(東都化成社製;エポキシ当量;950g/e
q、軟化点100℃)を100部、実施例1で得られた
フェノール樹脂35部、2ーメチルイミダゾール0.5
部、酸化チタン70部、流れ調整剤としてモダフロー
0.5部をドライブレンド後にエクストルーダー(池貝
鉄工社製PCM−30)で溶融混練を行い、冷却後に微
粉砕して粉体塗料を得た。得られた粉体塗料をサンドブ
ラスト処理を行った軟鋼板(150×70×1.2m
m)を予め200℃に予熱し、静電粉体塗装を行い、膜
厚約200μmの塗装試験板を得た。
【0017】実施例4 実施例2で得られたフェノール性水酸基含有変性エポキ
シ樹脂を46部用いた以外は実施例3と同様に行い、実
施例4の塗装試験板を得た。
【0018】比較例1 フェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂として市販品
のエピキュアー172(油化シェルエポキシ社製;水酸
基当量=365g/eq、軟化点=87℃、残存ビスフ
ェノールA=16.7%)を33部用いた以外は、実施
例3と同様にして比較例1の塗装試験板を得た。
【0019】比較例2 フェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂として、市販
品のエポトートTH−4100(東都化成社製;水酸基
当量=721g/eq、軟化点=110℃、残存ビスフ
ェノールA=5.5%)を65部用いた以外は実施例3
と同様にして比較例2の塗装板を得た。実施例3及び
4、比較例1及び2で得られた各塗装試験板について、
外観、耐衝撃性、陰極剥離試験及び耐食性を評価して表
1に示した。尚、評価方法は以下に示す方法で行った。 ・外観 ○;良好、△;やや劣る(若干ピンホールあり)、×;
劣る(ピンホール多い) ・耐衝撃性 塗装試験板を0℃及び−20℃に冷却し、同温度におけ
る塗膜の耐衝撃性をガードナー試験器で測定した。 ・陰極剥離試験 ASTM G−8に準じて行った。3%食塩水を用い、
6Voltで電流を流した。30日後にカッターにて強
制剥離を行った。尚、表1の数値は試験片の中心の5m
mФの塗膜欠損部から強制剥離幅を8方向について測定
して、その平均値を求めたものである。 ・耐食性 塗装試験片にクロスカットを入れた後、JIS K 5
400の耐塩水噴霧試験に準拠して試験を行った。10
00時間塩水噴霧後にカッターにて強制剥離を行った。
尚、表1中の数値はクロスカット部からの剥離幅を測定
したものである。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】実施例より明かなように、本発明のフェ
ノール樹脂は、従来公知の樹脂と比べて揮発性成分の含
有量が少なく、該フェノール樹脂をエポキシ樹脂に配合
した塗料組成物は、ピンホールが少なく、耐衝撃性、耐
食性等の優れた性能を有する塗膜を形成することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたフェノール樹脂のGPC分
析での溶出時間(横軸;ドロップカウント)と溶出量
(縦軸;%)及び校正曲線における溶出時間(横軸;ド
ロップカウント)と分子量の対数(縦軸;logM)を
同時にプロットしたもの。
【図2】比較例1で用いたフェノール性樹脂のGPC分
析での溶出時間(横軸;ドロップカウント)と応答量
(縦軸;ドロップカウント)をプロットしたもの。
【図3】実施例1で得られたフェノール樹脂の赤外吸収
スペクトルのチャート図であり、縦軸は吸収強度を、横
軸は吸収波長を示す。
フロントページの続き (72)発明者 武田 恭幸 東京都江戸川区東葛西3−17−14 東都化 成株式会社研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エピハロヒドリンに対して2官能フェノ
    ール類を過剰に反応させて得られる末端フェノール性水
    酸基を有するフェノール樹脂であって、該フェノール性
    水酸基当量が300〜1,200g/eqで、且つ、残
    存する未反応の2官能フェノール類が1重量%以下であ
    る事を特徴とするフェノール樹脂。
  2. 【請求項2】 エピハロヒドリンがエピクロロヒドリン
    であり、2官能フェノール類がビスフェノール類であ
    る、軟化点が80℃〜120℃の範囲である事を特徴と
    する請求項1項記載のフェノール樹脂。
  3. 【請求項3】 エピハロヒドリン1モルに対して2官能
    フェノール類1.2〜3倍モルとをアルカリ金属水酸化
    物触媒の存在下で反応させた後、残存する未反応の2官
    能フェノール類をアルカリ金属水酸化物の水溶液に溶解
    させて分離除去する事を特徴とする請求項1項記載のフ
    ェノール樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1項及び2項に記載のフェノール
    樹脂をエポキシ樹脂に配合して成る事を特徴とする塗料
    用樹脂組成物。
JP2220598A 1998-02-03 1998-02-03 フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物 Pending JPH11217421A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2220598A JPH11217421A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2220598A JPH11217421A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11217421A true JPH11217421A (ja) 1999-08-10

Family

ID=12076302

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2220598A Pending JPH11217421A (ja) 1998-02-03 1998-02-03 フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11217421A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010055380A (ko) * 1999-12-10 2001-07-04 이은택 페놀 수지와 그 제조 방법 및 그 페놀 수지를 배합한도료용 수지 조성물

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010055380A (ko) * 1999-12-10 2001-07-04 이은택 페놀 수지와 그 제조 방법 및 그 페놀 수지를 배합한도료용 수지 조성물

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20130090413A1 (en) Water-dispersible epoxy resin, water-based epoxy resin composition and cured product thereof
JP4906049B2 (ja) エポキシ樹脂粉体塗料組成物
WO1998001494A1 (fr) Resine phenolique modifiee contenant un groupe hydroxyle, composition reticulable a base d'une telle resine, produit d'epoxydation de ladite resine modifiee, et composition reticulable a base d'un tel produit
JPH11217421A (ja) フェノール樹脂とその製造方法およびそのフェノール樹脂を配合した塗料用樹脂組成物
JP3632285B2 (ja) フェノール性水酸基含有変性エポキシ樹脂、その製造方法及びその粉体塗料組成物
KR100884725B1 (ko) 에폭시 수지, 그의 제조방법, 및 그의 에폭시 수지 조성물
JPH10316897A (ja) 鋳鉄管用粉体塗料
JP3632141B2 (ja) 固形エポキシ樹脂とその製造方法および該固形エポキシ樹脂含有硬化性組成物
JP4113289B2 (ja) 粉体塗料組成物
JP4779379B2 (ja) 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物
JP3282097B2 (ja) 鋳鉄管用粉体塗料
JP3639984B2 (ja) 固形エポキシ樹脂とその製造方法およびその組成物
JP4905769B2 (ja) 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物
JP2000109751A (ja) 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物
JP2002265859A (ja) 鋳鉄管用粉体塗料組成物
JPH11199648A (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH08283656A (ja) 速硬化性粉体塗料用固形エポキシ樹脂組成物
JPH11181047A (ja) エポキシ樹脂の製造方法
JP2001181370A (ja) 硬化性脂環基含有化合物およびその組成物
JP2001139660A (ja) 高分子エポキシ樹脂の製造方法及び塗料組成物
KR20010055380A (ko) 페놀 수지와 그 제조 방법 및 그 페놀 수지를 배합한도료용 수지 조성물
JP2004256680A (ja) 粉体塗料用エポキシ樹脂組成物
JPH09110847A (ja) 環状テルペン骨格含有モノエポキシ化合物およびこれを反応性希釈剤として使用したエポキシ樹脂組成物
JP2004043720A (ja) 管用粉体塗料組成物
JP2003026990A (ja) コーティング組成物およびその硬化膜

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060704

A02 Decision of refusal

Effective date: 20061121

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02