JPH11215675A - 埋設ケーブル保護部材 - Google Patents

埋設ケーブル保護部材

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JPH11215675A
JPH11215675A JP10301362A JP30136298A JPH11215675A JP H11215675 A JPH11215675 A JP H11215675A JP 10301362 A JP10301362 A JP 10301362A JP 30136298 A JP30136298 A JP 30136298A JP H11215675 A JPH11215675 A JP H11215675A
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JP
Japan
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cable
cable protection
loading groove
buried
fitting
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Application number
JP10301362A
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English (en)
Inventor
Shigeki Kanao
茂樹 金尾
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Kanaflex Corp Co Ltd
Original Assignee
Kanaflex Corp Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブル等の地中埋設に当たって敷設される
ケーブル共同溝の構成単位である埋設ケーブル保護部材
に関し、ケーブルの信頼性と工事の作業性を大幅に高め
ること、特にケーブル敷設方向への連結作業性を高める
こと、及び低コスト化を目的とした埋設ケーブル保護部
材を提供する。 【解決手段】 上面1側に、ケーブル23やケーブル保
護管11を装填しうる深さで長手方向に延びるケーブル
装填用溝3が形成され、下面7がケーブル装填用溝の開
口部5を閉塞して上面に重ね合わせ可能な形状を有して
いる埋設ケーブル保護部材であって、ケーブル装填用溝
3の断面形状が逆台形であり、ケーブル装填用溝の長手
方向両端部の外側コーナー部にはネジ穴を設けた略三角
形の止め金具29が本体内に埋め込んで設置され、複数
の当該埋設ケーブル保護部材を突き合わせ連結する際
に、対面する止め金具同士をボルトにて締結してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ケーブル等の地中埋設
に当たって敷設されるケーブル共同溝の構成単位である
埋設ケーブル保護部材に関し、ケーブルの信頼性と工事
の作業性を大幅に高めること、特にケーブル敷設方向へ
の連結作業性を高めること、及び低コスト化を目的とし
ている。
【0002】
【従来の技術】現在、電力線や電話線等のケーブルの多
くは架空線となっており、路上には夥しい数の電柱が設
置されている。この電柱は単に都市景観を損なうことに
止まらず、種々の通行障害物となっているのが現状であ
る。また来るべき光通信の普及を考えると、膨大な情報
を伝送する光ファイバーは切断の危険性の点から、架空
線として敷設することは好ましくない。このため、種々
のケーブルを地中に埋設することが計画的に進められて
いる。このケーブルの地中化に当たっては、車両等の重
量物や地震、あるいは地中への浸透水の影響からケーブ
ルを保護するため、例えば長手方向に断面半円形状の溝
を設けた2つのブロックを重ね合わせてケーブル挿通路
を構成する分割型多孔管の挿通路に、ケーブルを挿通し
た状態でこれらを地中に埋設している。図8、図9に
は、このような従来の分割型多孔管48の代表例を表し
ている。先ず図8のものは実公平4−48105号公報
に記載のものであり、長手方向に断面半円形状の溝50
を設けたコンクリート製の上下ブロック52,54を重
ね合わせることで、断面円形状の2列のケーブル挿通路
56が構成される構造となっている。そして、ケーブル
がこのケーブル挿通路56に通された状態で分割多孔管
48の全体が地中に埋設される。さらに、ケーブル挿通
路56への水の浸入を防止するため、2つの多孔管48
が隣設する境界部のみには管体58が装填されている。
ここで、多孔管48側に設けられている半円状部材60
は、管体58の滑り止め用部材である。次に図9のもの
は、実公平4−48106号公報に記載のものであり、
これも上記例と同様のものであるが、ケーブル挿通路5
6を2層以上に構成する場合に使用可能なように、上下
面に断面半円形状の溝50を設けた中間ブロック62を
用いるものである。本例でも前記図8と同様に、2つの
多孔管48が隣設する境界部のみには、水の浸入を防止
するための管体58が装填されている。これら従来の分
割型多孔管48は、両公報に記載のとおり、一旦埋設し
た多孔管48が損傷した時に、ケーブルを抜き取ること
無く簡便にその交換作業が行えることを目的としたもの
である。そして通常は縦横に複数の分割型多孔管48を
積み上げ、複層複列にケーブル挿通路56を形成するの
が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような従
来の分割型多孔管48では、主に、埋設工事の際の作
業性が悪い、ブロック成形型の種類が多くなるため製
造コストが高くなる、ケーブル挿通路全体にわたって
の防水性が確保できない、と言った問題点を有してい
る。以下、これらの問題点について詳細に説明する。
【0004】先ず、埋設工事の際の作業性が悪いとい
う問題点については、以下のようになる。上述の図8に
示した従来の分割型多孔管48は、一層のケーブル挿通
路56を構成するためには、2つのブロック52,54
を積み重ねなければならない。従って、例えば上下方向
に4層のケーブル挿通路56を形成する場合には、8個
のブロックを積むことになる。この埋設工事に際して
は、予め道路端等に掘られた溝内に所定数量のブロック
を積み上げて必要なケーブル挿通路56を形成してお
き、ケーブルを通した後に埋め戻されるので、工事現場
では、n層のケーブル挿通路56を形成する場合、溝内
にブロックを積むために2×n回のハンドリングが必要
となる。そして、このブロックのハンドリングは人手に
よって行われ、しかもコンクリート製であるために重量
も嵩むので作業強度が大きく、また作業時間もかかるの
で作業性が極めて悪くなる。また、複数の分割型多孔管
を長手方向に連結する場合の連結作業性が極めて悪い。
【0005】次に、ブロック成形型の種類が多く製造
コストが高くなるという問題点については、以下のよう
になる。例えば複層のケーブル挿通路56を形成する場
合には、図8に示す構造のものでは上述のように2×n
回のハンドリングが必要であるが、図9の分割多孔管4
8を使用することにより、このハンドリング回数を減少
させることはできる。しかしながら、例えば2列のケー
ブル挿通路56の上に3列のケーブル挿通路56を形成
する場合等、その上下側で列数の異なるケーブル挿通路
56を構築する場合を考慮すると、多くの種類の中間ブ
ロック62を準備しておかなければならない。すなわ
ち、ケーブル挿通路56の内径は、φ50、φ80、φ
100、φ125、φ150、φ200(mm)の6種
類あり、上下に位置する挿通路56の列数の違いを考え
ると、準備すべき中間ブロック62の種類は夥しい数に
なる。これはコンクリート成形型を多く保有しなければ
ならないということであり、結局コストアップとなって
ブロック単価に反映される。また、コストを度外視した
としても、工事現場において多くの種類の中間ブロック
62、すなわち両側の溝径の僅かの違いを見分けなけれ
ばならず、施工間違いの可能性も高くなる。
【0006】また、ケーブル挿通路全体にわたっての
防水性が確保できないという問題点については、前述の
構造図及び前記両公報の内容から明らかなように、従来
の分割型多孔管48ではブロックの長手方向中央部には
管体58が装填されていないため、長手方向中央部にお
ける2つのブロックの重ね合わせ面から水が浸入する可
能性があるという点であり、信頼性上の懸念が残る。
【0007】以上のように従来の分割型多孔管では、作
業性、コスト、信頼性の点に関して多くの問題点が有っ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し、埋設されるケーブルの信頼性と工事の作業性を大幅
に高めること、及び低コスト化を実現することを目的と
したものである。そして工事の作業性及び低コスト化に
ついては、上面側に、ケーブルやケーブル保護管を装填
しうる深さで長手方向に延びるケーブル装填用溝が形成
され、下面がケーブル装填用溝の開口部を閉塞して上面
に重ね合わせ可能な形状を有している埋設ケーブル保護
部材とすることで実現できる。そして、連結作業性を改
善するために、前記ケーブル装填用溝の断面形状を逆台
形とし、該ケーブル装填用溝の長手方向両端部の外側コ
ーナー部にはネジ穴を設けた略三角形の止め金具が本体
内に埋め込んで設置され、複数の当該埋設ケーブル保護
部材を突き合わせ連結する際に、対面する止め金具同士
をボルトにて締結してなる構成を採用したのである。
【0009】また、埋設ケーブル保護部材の長手方向に
おける一方の端面を部分的に凹ませて嵌合凹部を形成す
るとともに、他方の端面を部分的に突出させて嵌合凸部
を形成し、複数の当該埋設ケーブル保護部材を突き合わ
せ連結する際に、前記嵌合凹部と嵌合凸部を噛み合わ
せ、横方向のズレを防止することで、確実な連結を実現
できるのである。
【0010】さらに好ましくは、前記ケーブル装填用溝
が両側壁と底板から立設された単又は複数の中央隔壁と
で長手方向に複数列形成され、長手方向における一方の
端面には少なくとも両側壁の略上半分と底板の中央部を
部分的に凹ませて嵌合凹部を形成するとともに、他方の
端面には前記嵌合凹部とは逆に部分的に突出させて嵌合
凸部を形成し、複数の当該埋設ケーブル保護部材を突き
合わせ連結する際に、前記嵌合凹部と嵌合凸部を噛み合
わせ、両側壁に連続する両側の各ケーブル装填用溝の外
側コーナー部に設置した止め金具同士をボルトにて締結
してなる構成となした。
【0011】
【作用】このような本発明の埋設ケーブル保護部材は、
以下ような工事手順によって埋設される。先ず従来同
様、道路端等のケーブル埋設箇所に埋設用溝を掘り、底
板を設置する等して埋設用溝の底部を平坦にする。そし
てこの埋設用溝の内部に、複数個の本発明のケーブル保
護部材を、一方向に互いに隣設させながら並べて置く。
ここで、ケーブル敷設方向に沿って連続する2つの埋設
ケーブル保護部材同士の連結は、互いに端面を突き合い
接合した状態で、ケーブル装填用溝の外側コーナー部に
設置した止め金具同士をネジ穴を利用してボルトにて締
結して行う。この連結作業は、全て上方から行うことが
できるので、埋設用溝と埋設ケーブル保護部材との間の
空間が狭くても容易に連結することが可能である。さら
に、埋設ケーブル保護部材の長手方向の両端面に嵌合凹
部と嵌合凸部を形成した場合には、2つの当該埋設ケー
ブル保護部材を突き合わせ接合し、前記嵌合凹部と嵌合
凸部を噛み合わせ、横方向のズレを防止した状態で連結
することが可能である。そしてケーブル挿通路を深さ方
向の多層に形成する場合は、さらに別のケーブル保護部
材を積み重ね、前記同様にケーブル敷設方向に複数連結
する。この時、ケーブル保護部材の下面はケーブル装填
用溝の開口部を閉塞して重ね合わせ可能な形状を有して
いるので、上に積み重ねるだけで開口部が閉塞されたケ
ーブル装填用溝、すなわちケーブル挿通路が形成され
る。ここでこのケーブル装填用溝は、ケーブルやケーブ
ル保護管を装填しうる深さで形成されているので、上に
積み重ねられるケーブル保護部材の平坦な下面によって
閉塞されても、ケーブル挿通路として必要な断面積が確
保される。すなわち従来の分割型多孔管のように、断面
半円形状の溝を重ね合わせる構造ではないので、別のケ
ーブル保護部材の下面等の平坦な面を重ねるだけで、ケ
ーブル挿通路を形成することができる。また、ケーブル
挿通路を深さ方向に一層のみ形成する場合には、別のケ
ーブル保護部材を積む代わりに、略平板状の蓋材を被せ
ればよい。このようにして、必要とされるケーブル挿通
路の層数分のケーブル保護部材を順に積み重ね、最上部
のケーブル保護部材には略平板状の蓋材を被せる。従っ
て最後に被せる蓋材を含めても、n層のケーブル挿通路
を形成する場合に必要となるハンドリング回数は、n+
1回となる。ここで、ケーブル保護部材の上下方向間
も、ボルト等によって動かないように固定できるように
することが好ましい。このように、ケーブル保護部材の
上下方向間をボルト等によって動かないように固定する
際に、上側のケーブル保護部材が鍔部により幅方向にず
れることを阻止することができ、固定作業等を迅速に行
うことができる利点がある。こうして構成されたケーブ
ル挿通路に、従来と同様の方法でケーブルを引き通した
後、埋設用溝を埋め戻す。
【0012】一方、ケーブル挿通路への水の浸入を確実
に防止して信頼性を高めるには、ケーブル装填用溝内に
ケーブル保護管を装填すればよい。これには、上面に蓋
材または別のケーブル保護部材を積む前にケーブル装填
用溝に、例えば合成樹脂管のような複数個の埋設ケーブ
ル保護部材の両端に跨がる長さの長尺のケーブル保護管
を装填する。このケーブル保護管は継ぎ目が少ないほう
が望ましいので、できるだけ長尺のものがよく、一例と
して合成樹脂管が適している。そしてこのケーブル保護
管を装填した後に、別の埋設ケーブル保護部材や蓋材を
積み重ねる。また、合成樹脂製のケーブル保護管を使用
すると、複数のケーブル保護部材によって形成される一
方向に延びるケーブル装填用溝に多少の蛇行が有ったと
しても、この蛇行に追随して曲げながら装填することが
できるので、極めて作業性に優れたものとなる。このケ
ーブル保護管が金属管ならば、一方向に延びたケーブル
装填用溝を蛇行の無い厳密な直線にしなければ装填でき
ないため、極めて高精度の作業が要求されるところであ
る。
【0013】
【実施例】以下に本発明の内容を、具体的実施例に基づ
き説明する。図1は、本発明の埋設ケーブル保護部材の
正面図を、図2は同平面図を、また図3は同側面図をそ
れぞれ表している。図例は、上面1側に、ケーブルやケ
ーブル保護管を装填しうる深さで長手方向に延びる2列
のケーブル装填用溝3が形成され、下面7がケーブル装
填用溝3の開口部5を閉塞して上面1に重ね合わせ可能
な形状を有している埋設ケーブル保護部材9である。以
下、さらに詳細に説明する。図例の埋設ケーブル保護部
材9はその材料として例えばコンクリートが用いられ、
内部に2本のケーブル保護管11を装填できるような2
列の溝3が、底板13から立設された中央隔壁15の両
側に配置され、外側に面している2つの側壁17とこの
中央隔壁15の先端面は、平板状の蓋材19をその上に
置くことで溝3の上方開口部5を閉塞可能なよう、同一
平面内に位置するようになっている。そして、埋設ケー
ブル保護部材9を順に積み上げた時にも、それによって
溝3の上方開口部5が閉塞できるよう、埋設ケーブル保
護部材9の下面7も平面状に構成されている。また、2
つの側壁17の外側端縁には、上に置かれた蓋材19も
しくは埋設ケーブル保護部材9が幅方向にずれないよ
う、一段高くなった鍔部21が、軽量化のため長手方向
両端部から適当な長さで形成されている。本例はケーブ
ル23を、ケーブル保護管11の内部に挿通する例とし
て図示している。
【0014】長手方向における一方の端面においては、
両側壁17の略上半分と、中央隔壁15と底板13の中
央部分からなる略T字状の部分を凹ませて嵌合凹部25
が形成され、他方の端面においてはこれとは逆に、両側
壁17の略上半分と、中央隔壁15と底板13の中央部
分からなる略T字状の部分を突出させて嵌合凸部27が
形成されている。そして、2つの埋設ケーブル保護部材
9を隣設して突き合わせた時に、図2、図3にも示すよ
うにこれら嵌合凹部25と嵌合凸部27がそれぞれ噛み
合うようになっている。これにより、隣設された2つの
埋設ケーブル保護部材9の間での幅方向のズレが防止さ
れる。そしてこのような形状は、型枠内にコンクリート
を流し込むことで容易に作製でき、強度を高めるために
必要に応じて鉄筋等の補強材を内部に装填することもで
きる。さらに、各ケーブル装着用溝3の断面形状は逆台
形であり、2つのケーブル装填用溝3の外側コーナー部
には、ネジ穴を設けた略三角形の止め金具29が本体コ
ンクリート内に埋め込んで設置されている。この止め金
具29は、2つの埋設ケーブル保護部材9を隣設して突
き合わせた時に互いに接し、且つボルト31等によって
容易に締結できるよう、長手方向の両端面に計4か所設
けられている。尚、前記両側壁17,17間に設ける中
央隔壁15は、図例の単数ではなく複数設けることも可
能であり、それにより中央隔壁15の数より1だけ多い
数のケーブル装着用溝3が形成されるが、前記止め金具
29は両側壁17,17に連続する両側の各ケーブル装
填用溝3,3の外側コーナー部に設置することが強度上
好ましい。
【0015】一般にケーブル23は、埋設ケーブル保護
部材9を一方向に複層複列に積み重ねて埋設ケーブル保
護管路を形成した後に、この埋設ケーブル保護管路の一
端部から挿通されるので、ケーブル装填用溝3の内面
は、ケーブル23挿通時に摩擦によってケーブル23の
被覆材が損傷しないよう、摩擦を低減するような処理を
施すことが望ましい。このような摩擦低減のための処理
として、本発明ではケーブル装填用溝3の内周面に凸条
を設けたり、ケーブル装填用溝3の内周面に低摩擦係数
のコーティング層を形成したりする構成が取られる。こ
のような摩擦低減処理のうち、形状的な変化を伴う凸条
33の形成態様は続く図4に示されるように、ケーブル
装填用溝3の周方向に、長手方向全体にわたって形成す
るとよい。図は、螺旋状の凸条33を設けた例である。
このような凸条33を設けることで、ケーブル23との
接触面積が小さくなり、ケーブル挿通時にケーブル被覆
を損傷することが防止できる。この凸条33の形成態様
は、本図に示す螺旋状のものに限定されるものではな
い。また図示しないが、コンクリート材料面よりも低摩
擦係数となる公知のコーティング層を塗布形成する等の
方法も取りうる。
【0016】さらに上述の実施例においては、ケーブル
装填用溝3の内部に水が浸入したとしても速やかに外部
に流れ出るよう、ケーブル装填用溝3の底部適所に、外
部に貫通した水抜き穴を設けておくことも効果的であ
る。
【0017】続いて、このような本発明の埋設ケーブル
保護部材9の地中への埋設構造を、図5、図6に基づい
て説明する。図5は、3種類の内径のケーブル保護管1
1を対象としたものであり、片側に6層と4層ずつを積
み上げることで、計20本のケーブル23を挿通しうる
埋設ケーブル保護管路45を構成した例である。図の左
側の列は、装填されるケーブル保護管11の径が異なっ
ており、径が変わる境界部には蓋材19が設けられてい
る。一方右側の列は、最下層から最上層まで同一径のケ
ーブル保護管11を対象としたものであり、順次上側に
積まれる埋設ケーブル保護部材9の下面7によってケー
ブル装填用溝3の上方開口部5が閉塞され、最上部には
蓋材19が設けられている。このような構造でも図から
明らかなように、蓋材19を含めて計14回のハンドリ
ングで埋設ケーブル保護管路45を構築することができ
る。ここで図8に示した従来の分割多孔管で図5のよう
な管路を構築するには、計20回のハンドリングが必要
であり、本発明の埋設ケーブル保護部材9によってハン
ドリング回数が大幅に削減できることが判る。また、図
9に示した中間ブロック62を用いる従来の分割多孔管
48の場合は本発明の場合と同じ14回で済むが、中間
ブロック62の上下両側でケーブル挿通路56の径や列
数が異なる場合を考慮すると、前述のように極めて多く
の種類の型を保有する必要があり、コストの点からも実
現性は低く、実際には図8に示した構造を取らざるを得
ない。
【0018】そして図6は、上述した本発明の埋設ケー
ブル保護部材9を用いた、ケーブル埋設構造の長手方向
断面図を表している。図では説明の便宜上、埋設ケーブ
ル保護部材9を一層のみ用いる場合で説明している。ま
た地表面等は図示していない。図示するように本発明の
ケーブル埋設構造は、上面1側に、ケーブル23やケー
ブル保護管11を装填しうる深さで長手方向に延びるケ
ーブル装填用溝3が形成され、下面7がケーブル装填用
溝3の開口部を閉塞して上面1に重ね合わせ可能な形状
を有する埋設ケーブル保護部材9が、複数個の埋設ケー
ブル保護部材9に跨がる長さの合成樹脂製のケーブル保
護管11が装填され且つケーブル装填用溝3の開口部が
閉塞された状態で一方向に複数個隣設して設置されるこ
とによって埋設ケーブル保護管路45が構成され、ケー
ブル保護管11の内部にケーブル23が挿通された状態
でこの埋設ケーブル保護管路45全体が地中に埋設され
るものである。
【0019】ケーブル23を地中に埋設する場合には、
例えば歩道に沿って埋設ケーブルが敷設され、敷設方向
と交差する車道等が有る場合や、沿道のビル等に電力を
引き込む場合には、当該部分にハンドホールが設けられ
る。従って、この埋設ケーブル保護部材9が一方向に連
続して埋設されるのは、主にこのハンドホール間とな
る。そして、都市部では道路の交差点が多くこのハンド
ホールの間隔はせいぜい数十メートル程度であるので、
上記ケーブル装填用溝3に装填されるケーブル保護管1
1も、数十メートルの長さがあれば、途中に継ぎ目が存
在することなくハンドホール間を接続することができ
る。ハンドホールへのケーブル保護管11のつなぎ込み
は、当然ながら防水や防震構造が取られるので、ハンド
ホール間に継ぎ目を無くすことで、ケーブル部分への水
の浸入に対する信頼性を飛躍的に向上させることができ
る。ここで、ケーブル保護管11として金属製のものを
使用することも考えられるが、金属管の場合には容易に
曲がらないため、一方向に複数個隣設して設置された埋
設ケーブル保護部材9が少しでも蛇行していると、金属
管を溝3内に装填することはできない。従って極めて高
い精度が要求されるので、実際には工事現場の実態から
乖離したものとなり、その実現の可能性は低い。但し、
極めて高い精度が可能な設置場所や高精度が要求される
場合には、この限りではない。
【0020】ここで、本発明に使用される合成樹脂製の
ケーブル保護管11の好適な例として、図7の構造のも
のが挙げられる。図例のものは、長手方向に延びる硬質
材料からなる螺旋状の芯材11aの全外周部に、この硬
質材料よりも柔らかい周壁層11bを設けたものであ
る。そして芯材11aの断面形状は、略楕円形としてい
る。このような構造とすることにより、周壁層11bの
みが変形することによって曲がることが可能となり、し
かも芯材11aによってケーブル保護管11自体の強度
が確保される。すなわち、埋設ケーブルの保護管として
要求される強度と、曲がることによるケーブル装填用溝
3への装填時の良好な作業性とが両立できる。また、芯
材11aの断面形状が略楕円形であるので、ケーブル2
3を挿通する際に、図4に示した凸条33と同様の作用
が得られ、ケーブル被覆との間の摩擦を低減することが
できる。さらに、既設配管等の障害物を避けてケーブル
を埋設する場合、障害物の部分だけ埋設ケーブル保護部
材9を使用せず、このケーブル保護管11を曲げて障害
物を避け、当該部分に限りケーブル保護管11のみを埋
設させることもできる。この時には前述のように、芯材
11aによってケーブル保護管としての強度が確保され
る。従って障害物を避けるために、多種多様の複雑な形
状の埋設ケーブル保護部材9・・を準備する必要が無
く、この点でも工事の作業性とコストダウンに寄与でき
る。ここで、芯材11aの材質としては、可塑剤をほと
んど用いないか全く用いない非可塑化(硬質)のポリ塩
化ビニル樹脂が、周壁層11bについては、可塑剤を混
和した可塑化(軟質または半硬質)のポリ塩化ビニル樹
脂がそれぞれ好適である。ポリ塩化ビニル樹脂は、耐腐
食性や機械的強度に優れるとともに安価であるので、コ
ストダウンという観点から効果的なものとなる。しか
し、ポリ塩化ビニル樹脂の他にも、一般に管材に用いら
れる公知の合成樹脂であっても幅広く使用可能なことは
言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば以
下の優れた効果が得られる。本発明では、ケーブル敷設
方向に沿って複数の埋設ケーブル保護部材を互いの端面
を突き合い状態で連結するが、2つの埋設ケーブル保護
部材のケーブル装填用溝の長手方向両端部の外側コーナ
ー部に設置した止め金具同士をネジ穴を利用してボルト
にて締結するので、確実に連結することができ、しかも
連結作業はケーブル装填用溝の上方から行えるので極め
て作業性に優れている。また、ケーブル装填用溝の断面
形状が逆台形であり、略三角形の止め金具は、ケーブル
装填用溝の外側コーナー部に設置されているので、当該
ケーブル装填用溝にケーブル保護管を装填しても邪魔に
ならず、また連結構造部が埋設ケーブル保護部材の外側
に突出していないので、該埋設ケーブル保護部材を密に
並設することが可能である。さらに、埋設ケーブル保護
部材の長手方向の両端面に嵌合凹部と嵌合凸部を形成し
た場合には、2つの当該埋設ケーブル保護部材を突き合
わせ接合し、前記嵌合凹部と嵌合凸部を噛み合わせ、横
方向のズレを防止した状態で連結することができるので
ある。また、ケーブル挿通路を深さ方向に多層形成する
場合、ケーブル保護部材を順に積み重ねていくが、この
ケーブル保護部材の下面はケーブル装填用溝の開口部を
閉塞して重ね合わせ可能な下面形状を有しているので、
別のケーブル保護部材を上に積み重ねるだけで、開口部
が閉塞されたケーブル装填用溝、すなわちケーブル挿通
路が形成される。そして最上部には蓋材が設けられる。
従って、最後に積む蓋材を含めても、n層のケーブル挿
通路を形成する場合に必要となるハンドリング回数は、
n+1回となり、従来の分割型多孔管の2×n回と比較
すると、大幅に作業性が向上する。さらに本発明では、
上下方向でケーブル装填用溝の径および数の異なるもの
を積み上げなければないない場合でも、個々の埋設ケー
ブル保護部材の幅が同じであれば順に積み上げるだけで
よいので、従来の中間ブロックの場合と異なり、上下方
向でのケーブル装填用溝の径の組み合わせに対応すべく
多くの成形用型を保有する必要がなく、結果的にコスト
低減につながる。このように本発明では、上述の〜
の課題を全て解決し、従来の分割型多孔管では得られな
かった特有の効果を得ることができ、従来の分割型多孔
管の常識を一新する極めて斬新なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の埋設ケーブル保護部材の構造を表す説
明用正面図である。
【図2】本発明の埋設ケーブル保護部材の構造を表す説
明用平面図である。
【図3】本発明の埋設ケーブル保護部材の構造を表す説
明用側面図である。
【図4】ケーブル装填用溝内に設けられる凸条の一例を
表す説明図である。
【図5】本発明の埋設ケーブル保護部材の地中への埋設
構造例を表す説明用断面図である。
【図6】本発明のケーブル埋設構造を表す説明図であ
る。
【図7】本発明のケーブル埋設構造に用いるケーブル保
護管の構造例を表す説明用断面図である。
【図8】従来の分割型多孔管の構造を表す説明図であ
る。
【図9】従来の分割型多孔管の構造を表す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 上面 3 ケーブル装填用溝 5 溝の開口部 7 下面 9 埋設ケーブル保護部材 11 ケーブル保護管 11a 芯材 11b 周壁層 13 底板 15 中央隔壁 17 側壁 19 蓋材 21 鍔部 23 ケーブル 25 嵌合凹部 27 嵌合凸部 29 止め金具 31 ボルト 33 凸条 45 埋設ケーブル保護管
路 48 分割型多孔管 50 溝 52 上ブロック 54 下ブロック 56 ケーブル挿通路 58 管体 60 半円状部材 62 中間ブロック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面側に、ケーブルやケーブル保護管を
    装填しうる深さで長手方向に延びるケーブル装填用溝が
    形成され、下面がケーブル装填用溝の開口部を閉塞して
    上面に重ね合わせ可能な形状を有している埋設ケーブル
    保護部材であって、前記ケーブル装填用溝の断面形状が
    逆台形であり、該ケーブル装填用溝の長手方向両端部の
    外側コーナー部にはネジ穴を設けた略三角形の止め金具
    が本体内に埋め込んで設置され、複数の当該埋設ケーブ
    ル保護部材を突き合わせ連結する際に、対面する止め金
    具同士をボルトにて締結してなることを特徴とする埋設
    ケーブル保護部材。
  2. 【請求項2】 長手方向における一方の端面を部分的に
    凹ませて嵌合凹部を形成するとともに、他方の端面を部
    分的に突出させて嵌合凸部を形成し、複数の当該埋設ケ
    ーブル保護部材を突き合わせ連結する際に、前記嵌合凹
    部と嵌合凸部を噛み合わせてなる請求項1記載の埋設ケ
    ーブル保護部材。
  3. 【請求項3】 前記ケーブル装填用溝が両側壁と底板か
    ら立設された単又は複数の中央隔壁とで長手方向に複数
    列形成され、長手方向における一方の端面には少なくと
    も両側壁の略上半分と底板の中央部を部分的に凹ませて
    嵌合凹部を形成するとともに、他方の端面には前記嵌合
    凹部とは逆に部分的に突出させて嵌合凸部を形成し、複
    数の当該埋設ケーブル保護部材を突き合わせ連結する際
    に、前記嵌合凹部と嵌合凸部を噛み合わせ、両側壁に連
    続する両側の各ケーブル装填用溝の外側コーナー部に設
    置した止め金具同士をボルトにて締結してなる請求項1
    又は2記載の埋設ケーブル保護部材。
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