JPH11212430A - 像担持体カートリッジ - Google Patents

像担持体カートリッジ

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JPH11212430A
JPH11212430A JP10022748A JP2274898A JPH11212430A JP H11212430 A JPH11212430 A JP H11212430A JP 10022748 A JP10022748 A JP 10022748A JP 2274898 A JP2274898 A JP 2274898A JP H11212430 A JPH11212430 A JP H11212430A
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JP
Japan
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image carrier
shaft
cartridge
contact
roller
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Pending
Application number
JP10022748A
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English (en)
Inventor
Yujiro Nomura
雄二郎 野村
Eiji Shimura
英次 志村
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Electrophotography Configuration And Component (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 当接部材との確実で安定した接触状態を得る
ことが可能で耐久性取扱い性に優れ確実に駆動すること
のできる像担持体カートリッジを提供する。 【解決手段】 それ自身では回転しない軸110に対し
て回転可能に取り付けられた一対の円板状部材130に
よって可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体140を支
持し、その内方において軸110に取り付けられ、像担
持体140に対してその外方からクリーニング部材17
1、帯電ローラ160が当接されるその当接位置におい
て像担持体140を内方から支持するバックアップドラ
ムを軸110に対して偏心軸受で回転可能に設けた像担
持体ユニット101の軸端112aが一方の円板状部材
よりも外方に突出されて、その軸端がD形となっている
とともに、カートリッジケース200には、軸端と嵌ま
り合って、バックアップ部材を当接部材側に位置させ
る、軸端と同形状の嵌め合い部251が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用
いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機
等の画像形成装置に用いられる像担持体カートリッジに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真技術を用いた画像形成
装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体
の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段
により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して
静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形
成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視
像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により
現像されたトナー像を用紙等の転写媒体に転写させる転
写手段とを有している。
【0003】感光体としては、外周面に感光層が形成さ
れた硬質の感光体ドラムと、表面に感光層が形成された
可撓性を有する感光体ベルトとが一般に知られている。
【0004】また、感光体表面の静電潜像にトナーを付
与する手段としては、現像ローラの表面にトナーを担持
させ、この現像ローラを、感光体表面に接触させる、あ
るいは、極微小間隔を隔てた状態で近接させる、という
手段が一般に知られており、その現像ローラとしては、
硬質のものと弾性体からなるものとが知られている。
【0005】感光体として硬質の感光体ドラムを用い、
また現像ローラとしても硬質のものを用いる場合には、
感光体ドラムおよび現像ローラを高精度に製造するには
自ずと限界があり、必ず誤差が生ずるから、両者を均一
に接触させるあるいは均一な微小間隔を隔てた状態で近
接させることは困難である。特に、硬いもの同士である
感光体ドラムと現像ローラとを均一に接触させることは
極めて困難であり、局部的に隙間が生じて現像むらが生
じたり、必要以上に強く圧接されて感光ドラムや現像ロ
ーラに傷がついたりするという問題が生ずる。
【0006】したがって、感光体と現像ローラとを両者
とも硬質のもので構成するということは通常行なわれて
おらず、感光体として硬質の感光体ドラムを用いる場合
には現像ローラを弾性体で構成する、現像ローラとして
硬質のものを用いる場合には感光体として可撓性を有す
る感光体ベルトを用いる、ということが行なわれてい
た。
【0007】しかしながら、現像ローラを弾性体で構成
した場合には、現像ローラの回転に伴ってトナーが飛散
するという問題があった。
【0008】また、感光体として感光体ベルトを用いた
場合には、これを支持するために少なくとも2本のロー
ラが必要なために、構造が複雑になるばかりでなく装置
が大型化してしまうという問題があった。
【0009】したがって、このような問題を同時に解決
することが望まれている。
【0010】このような要望に応えようとしたものとし
ては、従来、特開平4−188164号公報記載の感光
体駆動装置が知られている。
【0011】図15は、その感光体駆動装置を示す図
で、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
【0012】この感光体駆動装置は、筒状の薄膜シート
として形成された感光体ベルト20と、この感光体ベル
ト20の内径周長よりも短い外径周長を有し、感光体ベ
ルト20の内側にあって回転駆動する駆動ローラ21
と、前記感光体ベルト20との摩擦係数が駆動ローラ2
1と感光体ベルト20の摩擦係数より小さく設定されて
おり、駆動ローラ21の円周方向の所定範囲内で駆動ロ
ーラ21に感光体ベルト20を密着させながら、感光体
ベルト20を摺動自在に押圧する押圧部材22とを備え
ている。なお、図15において、24は帯電器、25は
露光装置、26は現像ローラ、27は転写帯電器、28
はクリーニングローラである。
【0013】このような感光体駆動装置によれば、感光
体ベルト20は、押圧部材22により駆動ローラ21の
表面に部分的に密着された状態で駆動され、押圧部材2
2が無い部分では、駆動ローラ21との周長差によっ
て、たわみ23が形成される。
【0014】このため、感光体ベルト20は、押圧部材
22による密着部分においては、その硬度が駆動ローラ
21の硬度によって疑似されることから、硬質材として
使用することができ、押圧部材22が無い部分において
は、たわみ23が形成されることから、弾性体として使
用することができる。
【0015】したがって、この装置によれば、感光体ベ
ルト20の押圧部分22との密着部分においては、弾性
体からなるクリーニングローラ28を接触させることが
でき、たわみ23部分においては、硬質材からなる現像
ローラ26を接触させることができる。
【0016】そして、この現像ローラ26の接触は、た
わみ23が弾性体として作用することから、現像ローラ
26が硬質材からなる場合でも、充分なニップ幅をもっ
て、かつ非常に低圧接力で安定的に行なわれる。
【0017】すなわち、この装置によれば、硬質の現像
ローラを用いても、感光体や現像ローラに傷がつくとい
うことがなく、また、装置の大型化も防止することがで
きる。
【0018】なお、この装置と同様の装置は、特開平6
−27859号公報、特開平6−258989号公報等
にも開示されている。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した特開平4−1
88164号公報記載の感光体駆動装置では、感光体ベ
ルト20の周縁部に部分的に設けられた押圧部材22に
よって感光体ベルト20が案内される構成となっていた
ため、感光体ベルト20が押圧部材22に進入する際、
その入り口部分22aにおいて、感光体ベルト22の周
縁部(端縁部)に曲げ応力が生じやすく、これによって
感光体ベルト20の端縁部に、折れや割れ、あるいは感
光層の剥がれが発生しやすい(耐久性に劣る)という問
題がある。これにより、感光体ベルト20が端縁部から
破壊する、もしくは破壊にまでは至らないが重大な画像
欠陥を引き起こすおそれがあるという問題がある。
【0020】また、感光体ベルト20は、図15に示し
たような状態で装置に組み込まれるまでは、それ単体で
取り扱われなければならない。しかしながら、感光体ベ
ルト20は、上述したように筒状の薄膜シートとして形
成されており、充分な剛性を有していないから、これを
取り扱うのが困難であるという問題がある。
【0021】さらに、上記装置では、感光体ベルト20
の両端部を押圧する押圧部材22が無い部分においてた
わみ23が形成される構成となっていたため、このたわ
み23が形成される部分においては、その両端部におい
て、感光体ベルト20と駆動ローラ21との間に開口2
9が形成される。
【0022】このため、装置内で浮遊しているトナー、
トナーの外添剤、紙粉等の異物が上記開口29,29か
ら感光体ベルト20と駆動ローラ21との間に入りやす
く、これら異物の侵入によって、感光体ベルト20と駆
動ローラ21との摩擦力が低下し、感光体ベルト20が
駆動されなくなるおそれがあるという問題がある。
【0023】本発明は、以上のような種々の問題を解決
しようとするものであり、その目的は、当接部材との確
実で安定した接触状態を得ることが可能で、耐久性およ
び取扱い性に優れ、確実に駆動することのできる像担持
体カートリッジを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の像担持体カートリッジは、それ自身で
は回転しない軸と、この軸に対して回転可能に取り付け
られた一対の円板状部材と、これら一対の円板状部材に
よって両端部が支持固定され円板状部材とともに回転駆
動される可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体と、この
像担持体の内方において前記軸に取り付けられ、像担持
体に対してその外方から当接部材が当接されるその当接
位置において像担持体を内方から支持するバックアップ
部材とを有する像担持体ユニットと、この像担持体ユニ
ットを保持するカートリッジケースとを備え、前記像担
持体ユニットの固定軸の少なくとも一端が一方の円板状
部材よりも外方に突出されて、その軸端が非円形となっ
ているとともに、前記カートリッジケースには、前記非
円形の軸端と嵌まり合って、前記バックアップ部材を前
記当接部材側に位置させる、前記軸端と同形状の嵌め合
い部が設けられていることを特徴とする。
【0025】請求項2記載の像担持体カートリッジは、
請求項1記載の像担持体カートリッジにおいて、前記カ
ートリッジケースには、前記当接部材が、少なくとも1
つ設けられていることを特徴とする。
【0026】請求項3記載の像担持体カートリッジは、
請求項1または2記載の像担持体カートリッジにおい
て、前記バックアップ部材は、前記像担持体の内径より
も僅かに小さな外径を有し、前記軸に対して偏心して配
置された軸受を介して回転可能に支持されたバックアッ
プドラムで構成されていることを特徴とする。
【0027】請求項4記載の像担持体カートリッジは、
請求項1,2,または3記載の像担持体カートリッジに
おいて、前記軸端の非円形形状が、D形状であることを
特徴とする。
【0028】
【作用効果】請求項1記載の像担持体カートリッジによ
れば、次のような作用効果が得られる。
【0029】(a)この像担持体カートリッジの像担持
体ユニットは、薄肉円筒状の像担持体の両端部が、軸に
対して回転可能に取り付けられた一対の円板状部材によ
って支持固定されているので、円板状部材が回転駆動さ
れると、像担持体が確実に回転駆動されることとなる。
【0030】また、像担持体の両端部が、一対の円板状
部材によって支持固定された構成となっているので、耐
久性にも優れている。
【0031】(b)像担持体は、可撓性を有する薄肉円
筒状であり、その両端部が円板状部材によって支持され
た構成となっているので、像担持体は、円板状部材によ
って支持されていない中央部分が内方に変形可能であ
る。
【0032】したがって、この像担持体の中央部分のう
ち、バックアップ部材によって内方から支持されていな
い部分は、いわば疑似軟質材として利用することが可能
であるため、これに当接させる部材が硬質ローラ等であ
っても、確実で安定した接触状態を得ることができ、確
実に像担持体に像を形成し、あるいは像を担持させるこ
とができる。
【0033】一方、像担持体に対しては、その外周面
に、いわゆるプロセス部材(帯電部材等)等の当接部材
が当接されるが、その当接位置においては、像担持体が
バックアップ部材によって内方から支持されているの
で、当接部材を確実に当接させることができる。
【0034】しかも、仮にこのバックアップ部材がない
状態で当接部材を像担持体に当接させたとすると、薄肉
円筒状である像担持体がクリープ変形するおそれがある
が、請求項1記載の像担持体ユニットによれば、このよ
うなおそれもなくなる。
【0035】(c)像担持体ユニットは、軸に対して回
転可能に取り付けられた一対の円板状部材によって像担
持体の両端部が支持固定されているとともに、像担持体
の内方においてバックアップ部材が軸に取り付けられて
いることによってユニット化されているので、この像担
持体ユニット自体の取扱いが容易になる。
【0036】さらに、この像担持体ユニットは、カート
リッジケースに保持されているので、その取扱いがさら
に一層容易になる。
【0037】(d)像担持体ユニットが上述したような
構成、すなわち、薄肉円筒状の像担持体と、この像担持
体の内方において固定軸に取り付けられ、像担持体に対
してその外方から当接部材が当接されるその当接位置に
おいて像担持体を内方から支持するバックアップ部材と
を備えた構成であると、像担持体ユニットにおける固定
軸に取り付けられたバックアップ部材を、前記当接部材
側に確実に位置させることが重要である。
【0038】これに対し、この請求項1記載の像担持体
カートリッジによれば、前記像担持体ユニットの固定軸
の少なくとも一端が一方の円板状部材よりも外方に突出
されて、その軸端が非円形となっているとともに、前記
カートリッジケースには、前記非円形の軸端と嵌まり合
って、前記バックアップ部材を前記当接部材側に位置さ
せる、前記軸端と同形状の嵌め合い部が設けられている
ので、前記非円形の軸端と前記嵌め合い部とが嵌まり合
う状態で像担持体ユニットをカートリッジケースに組み
込めば、像担持体ユニットにおける固定軸に取り付けら
れたバックアップ部材が確実に前記当接部材側に位置す
ることとなる。
【0039】以上のように、この請求項1記載の像担持
体カートリッジによれば、当接部材との確実で安定した
接触状態を得ることが可能で、耐久性および取扱い性に
優れ、確実に駆動することができるという作用効果が得
られる。
【0040】しかも、像担持体ユニットを、その固定軸
に取り付けられたバックアップ部材が当接部材側に位置
するように、間違いなく確実にカートリッジケースに組
み込むことができるという作用効果が得られる。
【0041】請求項2記載の像担持体カートリッジによ
れば、請求項1記載の像担持体カートリッジにおいて、
前記カートリッジケースには、前記当接部材が、少なく
とも1つ設けられているので、その当接部材側に、バッ
クアップ部材を、より間違いなく位置させることができ
る。
【0042】請求項3記載の像担持体カートリッジによ
れば、請求項1または2記載の像担持体カートリッジに
おいて、前記バックアップ部材は、前記像担持体の内径
よりも僅かに小さな外径を有し、前記軸に対して偏心し
て配置された軸受を介して回転可能に支持されたバック
アップドラムで構成されているので、さらに次のような
作用効果が得られる。
【0043】(e)バックアップドラムを、軸に対して
偏心して配置された軸受を介して回転可能に支持する構
成であるから、構造が単純であり、簡単に組み立てるこ
とができる。
【0044】(f)バックアップドラムは、像担持体の
内径よりも僅かに小さな外径を有し、前記軸に対して偏
心して配置された軸受を介して回転可能に支持されてい
るので、像担持体に対してその外方から当接部材が当接
されるその当接位置において像担持体を内方から広い範
囲に亙って支持することができる。
【0045】(g)バックアップドラムは、前記軸に対
して偏心して配置された軸受を介して回転可能に支持さ
れているので、その外周面が前記像担持体の内周面と当
接することによって従動回転する。したがって、像担持
体に対する負荷を小さくすることができ、像担持体の駆
動トルクを低減させることができる。
【0046】請求項4記載の像担持体カートリッジによ
れば、請求項1,2,または3記載の像担持体カートリ
ッジにおいて、前記軸端の非円形形状がD形状であるの
で、加工が容易であるとともに、より一層間違いなくバ
ックアップ部材を当接部材側に位置させることができ
る。
【0047】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0048】図1は本発明に係る像担持体カートリッジ
の一実施の形態を用いた画像形成装置の一例を示す概略
図、図2は像担持体カートリッジおよびその周辺の部分
切断拡大図、図3は図2におけるIII−III拡大部
分断面図である。
【0049】先ず、この画像形成装置の概要について説
明し、次いで像担持体カートリッジについて詳しく説明
する。
【0050】この画像形成装置は、イエロー(Y)、シ
アン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の
トナーによる現像器を用いてフルカラー画像を形成する
ことのできる装置である。
【0051】図1において、100は像担持体カートリ
ッジであり、この実施の形態では感光体カートリッジと
して構成されていて、その感光体140が、図示しない
適宜の駆動手段によって図示矢印方向に回転駆動され
る。
【0052】感光体140は、後に詳しく説明する薄肉
円筒状の導電性基材140b(図3参照)と、その表面
に形成された感光層140cとを有している。
【0053】感光体140の周りには、その回転方向に
沿って、帯電手段としての帯電ローラ160、現像手段
としての現像器10(Y,C,M,K)、中間転写装置
30、およびクリーニング手段170が配置される。
【0054】帯電ローラ160は、感光体140の外周
面に当接して外周面を一様に帯電させる。一様に帯電し
た感光体140の外周面には、露光ユニット40によっ
て所望の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、
この露光L1によって感光体140上に静電潜像が形成
される。
【0055】この静電潜像は、現像器10でトナーが付
与されて現像される。
【0056】現像器として、イエロー用の現像器10
Y、シアン用の現像器10C、マゼンタ用の現像器10
M、およびブラック用の現像器10Kが設けられてい
る。これら現像器10Y,10C,10M,10Kは、
それぞれ揺動可能に構成されており、選択的に1つの現
像器の現像ローラ11のみが感光体140に当接し得る
ようになっている。したがって、これらの現像器10
は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのうちのい
ずれかのトナーを感光体140の表面に付与して感光体
140上の静電潜像を現像する。なお、現像ローラ11
は、硬質のローラ例えば、表面を粗面化した金属ロー
ラ、または、硬質の樹脂ローラで構成されている。
【0057】現像されたトナー像は、中間転写装置の中
間転写ベルト36上に転写される。
【0058】クリーニング手段170は、上記転写後
に、感光体140の外周面に残留し付着しているトナー
T(図9参照)を掻き落とすクリーナブレード171
と、このクリーナブレード171によって掻き落とされ
たトナーを受ける受け部172とを備えている。
【0059】中間転写装置30は、駆動ローラ31と、
4本の従動ローラ32,33,34,35と、これら各
ローラの回りに張架された無端状の中間転写ベルト36
とを有している。
【0060】駆動ローラ31は、その端部に固定された
図示しない歯車が、感光体140の駆動用歯車190
(図4参照)と噛み合っていることによって、感光体1
40と略同一の周速で回転駆動され、したがって中間転
写ベルト36が感光体140と略同一の周速で図示矢印
方向に循環駆動されるようになっている。
【0061】従動ローラ35は、駆動ローラ31との間
で中間転写ベルト36がそれ自身の張力によって感光体
140に圧接される位置に配置されており、感光体14
0と中間転写ベルト36との圧接部において一次転写部
T1が形成されている。従動ローラ35は、中間転写ベ
ルト36の循環方向上流側において一次転写部T1の近
くに配置されている。
【0062】駆動ローラ31には、中間転写ベルト36
を介して図示しない電極ローラが配置されており、この
電極ローラを介して、中間転写ベルト36の後述する導
電層36a(図3参照)に一次転写電圧が印加される。
【0063】従動ローラ32はテンションローラであ
り、図示しない付勢手段によって中間転写ベルト36を
その張り方向に付勢している。
【0064】従動ローラ33は、二次転写部T2を形成
するバックアップローラである。このバックアップロー
ラ33には、中間転写ベルト36を介して二次転写ロー
ラ38が対向配置されている。二次転写ローラ38は、
図示しない接離機構により中間転写ベルト36に対して
接離可能である。二次転写ローラ38には、二次転写電
圧が印加される。
【0065】従動ローラ34は、ベルトクリーナ39の
ためのバックアップローラである。ベルトクリーナ39
は、中間転写ベルト36と接触してその外周面に残留し
付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレード39
aと、このクリーナブレード39aによって掻き落とさ
れたトナーを受ける受け部39bとを備えている。この
ベルトクリーナ39は、図示しない接離機構によって中
間転写ベルト36に対して接離可能である。
【0066】中間転写ベルト36は、図3に示すよう
に、導電層36aと、この導電層36aの上に形成さ
れ、感光体140に圧接される抵抗層36bとを有する
複層ベルトで構成されている。導電層36aは、合成樹
脂からなる絶縁性基体36cの上に形成されており、こ
の導電層36aに、前述した電極ローラを介して、一次
転写電圧が印加される。なお、ベルト36側縁部におい
て抵抗層36bが帯状に除去されていることによって導
電層36aが帯状に露出しており、この露出部に電極ロ
ーラが接触するようになっている。
【0067】中間転写ベルト36が循環駆動される過程
で、一次転写部T1において、感光体140上のトナー
像が中間転写ベルト36上に転写され、中間転写ベルト
36上に転写されたトナー像は、二次転写部T2におい
て、二次転写ローラ38との間に供給される用紙等のシ
ート(記録材)Sに転写される。
【0068】シートSは、給紙装置50から給送され、
ゲートローラ対Gによって所定のタイミングで二次転写
部T2に供給される。51は給紙カセット、52はピッ
クアップローラである。
【0069】二次転写部T2でトナー像が転写されたシ
ートSは、定着装置60を通ることによってそのトナー
像が定着され、排紙経路70を通って、装置本体のケー
ス80上に形成されたシート受け部81上に排出され
る。なお、この画像形成装置は、排紙経路70として、
互いに独立した2つの排紙経路71,72を有してお
り、定着装置60を通ったシートはいずれかの排紙経路
(71または72)を通って排出される。また、この排
紙経路71,72はスイッチバック経路をも構成してお
り、シートの両面に画像を形成する場合には、排紙経路
71または72に一旦進入したシートが、返送路73を
通って再び二次転写部T2に向けて給送されるようにな
っている。
【0070】以上のような画像形成装置全体の作動の概
要は次の通りである。
【0071】(i)図示しないホストコンピュータ等
(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画
像形成信号)が画像形成装置の制御部90に入力される
と、感光体140、現像器10の各ローラ11、および
中間転写ベルト36が回転駆動される。
【0072】(ii)感光体140の外周面が帯電ロー
ラ160によって一様に帯電される。
【0073】(iii)一様に帯電した感光体140の
外周面に、露光ユニット40によって第1色目(例えば
イエロー)の画像情報に応じた選択的な露光L1がなさ
れ、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0074】(iv)感光体140には、第1色目(例
えばイエロー)用の現像器10Yの現像ローラのみが接
触し、これによって上記静電潜像が現像され、第1色目
(例えばイエロー)のトナー像が感光体140上に形成
される。
【0075】(v)中間転写ベルト36には上記トナー
の帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体
140上に形成されたトナー像が、一次転写部T1にお
いて中間転写ベルト36上に転写される。このとき、二
次転写ローラ38およびベルトクリーナ39は、中間転
写ベルト36から離間している。
【0076】(vi)感光体140上に残留しているト
ナーがクリーニング手段170によって除去された後、
除電手段41(図2参照)からの除電光L2によって感
光体140が除電される。
【0077】(vii)上記(ii)〜(vi)の動作
が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令
信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、
と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー
像が中間転写ベルト36上において重ね合わされて中間
転写ベルト36上に形成される。
【0078】(viii)所定のタイミングで給紙装置
50からシートSが供給され、シートSの先端が第2転
写部T2に達する直前にあるいは達した後に(要するに
シートS上の所望の位置に、中間転写ベルト36上のト
ナー像が転写されるタイミングで)二次転写ローラ38
が中間転写ベルト36に押圧されるとともに二次転写電
圧が印加され、中間転写ベルト36上のトナー像(基本
的には4色のトナー像が重ね合わせられたフルカラー画
像)がシートS上に転写される。また、ベルトクリーナ
39が中間転写ベルト36に当接し、二次転写後に中間
転写ベルト36上に残留しているトナーが除去される。
【0079】(ix)シートSが定着装置60を通過す
ることによってシートS上にトナー像が定着し、その
後、シートSが所定の位置に向け(両面印刷でない場合
にはシート受け部81に向け、両面印刷の場合には、ス
イッチバック経路71または72を経て返送路73に向
け)搬送される。
【0080】次に、像担持体カートリッジ100につい
て説明する。
【0081】図4は像担持体カートリッジの分解斜視
図、図5は別角度から見た部分省略分解斜視図である。
【0082】図4に示すように、像担持体カートリッジ
100は、像担持体ユニット101と、この像担持体ユ
ニット101を保持するカートリッジケース200とを
備えている。
【0083】そこで、先ず、像担持体ユニット101に
ついて説明する。
【0084】図6は像担持体ユニット101の断面図で
ある。
【0085】図6に示すように、この像担持体ユニット
101は、それ自身では回転しない軸110と、この軸
110に対して回転可能に取り付けられた一対の円板状
部材120,130と、これら一対の円板状部材12
0,130によって両端部が支持固定され、円板状部材
120,130とともに回転する可撓性を有する薄肉円
筒状の像担持体140と、この像担持体140の内方に
おいて軸110に取り付けられ、像担持体140に対し
てその外方から当接部材としてのクリーナブレード17
1(図8参照)、帯電ローラ160が当接されるその当
接位置において像担持体140を内方から支持するバッ
クアップ部材としてのバックアップドラム150とを備
えている。
【0086】一対の円板状部材120,130は、いず
れもベアリング114を介して軸110に回転可能に設
けられており、これら円板状部材120,130の外周
面121,131によって像担持体140の両端部14
1が支持され固定されている。
【0087】その固定構造を図7に示す。図7は、一方
の円板状部材120に対する像担持体140の端部14
1の固定構造を示しているが、他方の円板状部材130
に対する像担持体140の端部141の固定構造も同様
である。
【0088】同図に示すように、円板状部材120の外
周面121の外径D3は、像担持体140の内径D2よ
りも多少大きく形成されており、像担持体140の端部
141に円板状部材120が圧入されている。この圧入
が円滑になされるように、円板状部材120の内側に
は、テーパ面121aが形成されている。この圧入によ
って、像担持体140と円板状部材120とは略良好に
結合されるが、両者の結合をより一層確実にするため
に、固定用リング180が設けられている。
【0089】固定用リング180は、リング状の円板部
181と、これと一体の短い筒状部182とを有してい
る。円板部181には、その円周方向において等間隔に
複数個(例えば8個(1つのみ図示))のネジ挿入用の
孔183が設けられている。筒状部182には、像担持
体140の端部141および円板状部材120の外側部
分が圧入されるようになっている。この圧入が円滑にな
されるように、筒状部182の内周面にはテーパ面18
4が形成されており、また、円板状部材120の外側部
分にもテーパ面121bが形成されている。
【0090】像担持体140は、先ず、その端部141
に円板状部材120を圧入し、次いで両者を固定用リン
グ180の筒状部182に圧入し(固定用リング180
を像担持体140の端部141および円板状部材120
の外側にかぶせ)、固定用リング180をネジ185で
円板状部材120に固定することによって、円板状部材
120に完全に固定される。
【0091】円板状部材120および固定用リング18
0は、円板状部材120の外側面と固定用リング180
の内側面との間に締め代Cが形成されるように構成され
ている。このため、ネジ185を締め付けることによっ
て、像担持体140の端縁部141aは、円板状部材1
20の外周面121と固定用リング180の筒状部18
2内周面(184)とで確実に挟圧され、確実に固定さ
れる。なお、122はネジ185のためのネジ孔であ
る。
【0092】図6に示すように、他方の円板状部材13
0には、その外側に、駆動用のギア190が固定されて
いる。このギア190は円板状部材130と別体に作成
されており、複数本(例えば3本(1本のみ図示))の
ネジ191で円板状部材130に固定されている。ギア
190には、筒状部192が一体に形成されており、こ
の筒状部192が、円板状部材130の外側に一体的に
形成された筒状部133内に嵌入されているとともに、
ベアリング114を介して軸110に支持されている。
【0093】したがって、円板状部材130は、ベアリ
ング114およびギア190の筒状部192を介して軸
110に回転可能に支持されている。
【0094】像担持体140は、この実施の形態では感
光体として構成されており、可撓性を有する導電性基材
140b(図3参照)の表面(外周面)に感光層140
cを形成することにより構成されている。基材として
は、例えば、電鋳法にて作製したニッケルシームレス管
を用いることができる。感光層は、いわゆるOPC(有
機感光体)をディッピング法で形成することができる。
このような感光体140の可撓性すなわち柔軟さは、基
材140bの厚みと径とを調整することにより決定する
ことが可能であるから、使用される画像形成装置に応じ
て適宜設定することが可能である。例えば、基材厚み2
0〜200μm、基材直径10〜300mmの範囲で適
宜設定する。なお、OPCは主として樹脂からなるの
で、可撓性の面では優れるが、基材との密着性を確保
し、レーザー光の干渉対策を施すために、基材とOPC
との間に下引き層を形成することが望ましい。下引き層
としては、酸化亜鉛、酸化チタン等のレーザー光を吸収
可能な粒子をナイロン樹脂等の樹脂に分散させた層が好
適である。
【0095】バックアップドラム150は、一対の側板
151,151と、これら側板151,151の外周面
によって両端が固定された円筒部材152とで構成され
ている。円筒部材152の外径D1は像担持体140の
内径D2よりも僅かに小さく形成されている。側板15
1には、軸受け穴153が設けられており、この軸受け
穴153には、軸110との間に偏心ブッシュ154と
ベアリング155とが設けられている。したがって、バ
ックアップドラム150は、軸110に対して偏心ブッ
シュ154およびベアリング155を介して回転可能に
支持されている。偏心ブッシュ154は、当接部材とし
てのクリーナブレード171(図8参照)、および帯電
ローラ160が当接されるその当接位置側(図8におい
て矢印e方向)に、偏心量Eだけ偏心しており、これに
よって、バックアップドラム150の外周面(円筒部材
152の外周面)の一部が前記当接位置において比較的
広い範囲に亙って像担持体140を内方から支持するよ
うになっている。
【0096】軸110には、偏心ブッシュ154の軸1
10に対する偏心方向を決めるためのピン111が固定
されているとともに、偏心ブッシュ154の内側面には
ピン111と適合する形状の溝156が形成されてい
る。ピン111の、軸110からの突出長さは、一端側
と他端側とで異なっているので、このピン111と前記
溝156とを嵌め合わせることによって、偏心ブッシュ
154は間違いなく図8において矢印e方向に偏心した
状態で配置される。
【0097】バックアップドラム150は、軸110に
対して偏心ブッシュ154およびベアリング155を介
して回転可能に支持されているので、図8に示すように
像担持体ユニット101がカートリッジケース200に
組み込まれて像担持体140が回転駆動されると、前記
クリーニングブレード171等の当接位置において、円
筒部材152の外周面152aが像担持体140の内周
面140aと当接することによって像担持体140に従
動して回転する。
【0098】なお、図6に示すように、一方の偏心ブッ
シュ154とベアリング114との間には、ガタ防止用
の圧縮コイルバネ102が設けられている。
【0099】以上のような像担持体ユニット101は、
図8に示すような状態で、カートリッジケース200に
組み込まれる。
【0100】カートリッジケース200は、図4、図5
および図8に示すように、一対の側部210,220
と、これら側部210,220の背部側を連結している
主連結部230と、側部210,220の前部下方を連
結している副連結部240とを有するケース本体Aと、
ケース本体Aの側部210,220の外側を覆うサイド
カバー250,260と、ケース本体Aに組み込まれた
帯電ローラ160を覆うローラカバー270とを備えて
いる。
【0101】ケース本体Aは、合成樹脂からなる一体成
形品である。
【0102】ケース本体Aには、先ずクリーニング手段
170が組み込まれ、次いで帯電ローラ160が組み込
まれ、その後、像担持体ユニット101が組み込まれ
る。
【0103】クリーニング手段170は、図9にその詳
細を示すように、感光体140の外周面に残留し付着し
ているトナーTを掻き落とすクリーナブレード171
と、このクリーナブレード171によって掻き落とされ
たトナーTを受ける受け部172と、この受け部172
の底部に配置され、掻き落とされたトナーを搬送する搬
送手段としてのトナー搬送スクリュー173とを備えて
いる。
【0104】クリーナブレード171は、その上部がブ
レードホルダ174に固定されている。ブレードホルダ
174は、その両端に設けられたアーム174a,17
4a(一方のみ図示)が軸211,221(211のみ
図示)によって側部210,220に対して揺動可能に
取り付けられている。主連結部230とブレードホルダ
174との間には、ブレード付勢バネ(圧縮コイルバ
ネ)175が設けられており、図8に示したように像担
持体ユニット101がカートリッジケース200に組み
込まれると、ブレード付勢バネ175の付勢力によって
クリーナブレード171の先端部(縁部)が感光体14
0の表面に当接されるようになっている。
【0105】このような構造によれば、ブレード171
の形状精度やゴム硬度に左右されず、ブレード171を
感光体140へ一定圧力で圧接させることができる。ま
た、圧力変動を小さくして感光体140のフィルミング
を防止することができる。
【0106】受け部172は、主連結部230の下部に
よって主連結部230と一体に形成されている。
【0107】ブレードホルダ174の後端縁部と主連結
部230との間には、フォーム材からなるシール部材1
76が設けられている。また、クリーナブレード171
先端の下方には、すくいシート177が設けられてい
る。すくいシート177は、その基部が主連結部230
に固定されており、その先端縁部が感光体140の表面
と摺接して、トナーTの漏れを防止する。
【0108】トナー搬送スクリュー173は、その平面
図を図10に示すように、スクリューの軸173aの両
端部が受け部172の側壁172aに回転可能に支持さ
れている。軸173aの一端には、ギア173bが固定
されており、このギア173bが減速ギア173cを介
して像担持体ユニット101のギア190と噛み合って
いる。したがって、像担持体ユニット101が回転駆動
されると、トナー搬送スクリュー173も回転駆動さ
れ、受け部172中のトナーTが図10において右方に
搬送される。搬送されたトナーTは、廃トナーボトル1
78に回収される。
【0109】受け部172の右端底部には、トナー出口
172bが開口しており、このトナー出口172bに対
向して、その下方に廃トナーボトル178のトナー回収
口178aが配置されている。受け部172の右端に
は、トナー搬送スクリュー173の軸線方向にスライド
可能なシャッター172cが設けられている。このシャ
ッター172cは、画像形成装置の図示していない外装
カバーを閉めると図10において右方にスライドしてト
ナー出口172bを開き、外装カバーを開けると図10
において左方にスライドしてトナー出口172bを閉じ
るようになっている。なお、廃トナーボトル178は装
置本体のケース80(図1参照)またはフレームに対し
て着脱可能に取り付けられている。
【0110】帯電ローラ160は、図4、図8および図
11に示すように、その軸161の両端部分が軸受部材
162,162(図4,図8において一方のみ図示)を
介しカートリッジケース200の側部210,220に
対して回転可能かつ、取付後の感光体140(図8参
照)の中心方向に向けてスライド可能に支持されてい
る。側部210,220には、切欠部212,222が
設けられており、その対向する縁部212a,212
a,222a,222aに、軸受部材162の上下面に
形成されたガイド溝162a,162aがスライド可能
に嵌まり込むことによって、軸受部材162は側部21
0,220に対してスライド可能に取り付けられる。前
記切欠部212,222にはバネ受け部212b,22
2bが形成されており、このバネ受け部と軸受部材16
2との間には、付勢手段としての圧縮コイルバネ163
がそれぞれ介装されている。したがって、図8,図11
に示すように、像担持体ユニット101がカートリッジ
ケース200に組み込まれると、バネ163の付勢力に
よって帯電ローラ160が感光体140の表面に当接さ
れることとなる。
【0111】図4,図5,および図6に示すように、像
担持体ユニット101の固定軸110には、円板状部材
120,130よりも外方に突出した突出部112に、
ピン113,113が設けられているとともに、カート
リッジケース200の側部210,220には前記ピン
113を受けるピン受け部213,223が設けられて
いる。この実施の形態では、上記ピン113,113
と、ピン受け部213,223とで、固定軸110の軸
回り位置を決める位置決め手段が構成されている。ピン
113は、軸110に設けた貫通孔に圧入することによ
って軸110に固定しても良いし、軸110と一体に構
成しても良い。
【0112】軸110の一端(図4において右端)は、
その軸端112aの断面形状がD形に形成されていると
ともに、一方のサイドカバー250には、後述するよう
に、前記D形の軸端112aと嵌まり合って、バックア
ップドラム150を当接部材であるクリーナブレード1
71,帯電ローラ160側に位置させる、前記軸端11
2aと同形状の嵌め合い部251が設けられている。こ
の嵌め合い部251はD形の穴で構成されている。
【0113】側部210,220には、像担持体ユニッ
ト101を組み込む際に、軸110を案内するスリット
214,224が形成されており、このスリットの終端
部に前記ピン受け部213,223が側部210,22
0と一体的に形成されている。スリット214,224
の幅は、それぞれ軸110の外径よりもほんの僅かだけ
大きく構成されており、また、スリット214,224
の始端部は傾斜状の幅広に形成されている。
【0114】像担持体ユニット101を組み込む際に
は、軸110の両突出部112,112をピン113の
内側において、スリット214,224に合わせてその
終端部まで入れてやると、ピン113,113がピン受
け部213,223に当接し、固定軸110の軸回り位
置が位置決めされることとなる。なお、軸110の両突
出部112,112をスリット214,224に入れ込
む際には、ピン113が側部210,220の外側面に
当接または摺接してガイドの役割を果たす。したがっ
て、ピン113,113は、側部210,220ととも
に像担持体ユニット101の軸線方向の位置決め手段も
構成している。
【0115】スリット214,224の方向は、図12
に示すように、クリーナブレード171の先端が像担持
体ユニット101の感光体140に圧接される方向Fと
略同方向となっている。このため、像担持体ユニット1
01を組み込む際に、像担持体ユニット101がクリー
ナブレード171に対して、望ましくない方向から当接
するという事態が防止され、クリーナブレード171
の、めくれや傷付きが防止される。なお、この効果は、
前記圧接方向Fに対するスリット214,224の方向
が±45゜程度の範囲内にあれば得られる。
【0116】以上のようにして、像担持体ユニット10
1がケース本体Aに入れられた後、側部210,220
の外側に、図4,図5に示すサイドカバー250,26
0が取り付けられる。サイドカバー250,260は、
適宜の固定手段、例えば図示しないネジによって側部2
10,220に固定される。
【0117】サイドカバー250,260には、軸11
0の端部が貫通される穴251,261が形成されてい
る。一方のサイドカバー250の穴251は、前述した
ように、前記D形状の軸端112aと適合するようにD
形となっている。したがって、像担持体ユニット101
の装着方向が適正でない場合には、軸端と前記D形の穴
251とが合致しないこととなり、これによって、像担
持体ユニット101の装着ミスが防止される。すなわ
ち、D形の軸端112aとD形の穴251とが嵌まり合
う状態で像担持体ユニット101をカートリッジケース
に組み込めば、像担持体ユニット101における固定軸
110に取り付けられたバックアップ部材150が確実
に前記当接部材側に位置することとなる。
【0118】また、サイドカバー250,260の内側
面には、前記ピン受け部213,223との間にピン1
13を挟み込んでピン113すなわち軸110を固定す
る突片252,252,262,262が設けられてい
る。固定構造は、左右で同じであるので、一方の側部2
10についてのみ説明する。側部210にサイドカバー
250が取り付けられると、図13に示すように、ピン
113がピン受け部213と突片252,252とで挟
み込まれ、これによって、ピン113が固定される。な
お、図13に示すように、突片252に対向する突片2
52a,252aをさらに設けて、この突片252aと
突片252との間にピン受け部213とピン113とを
挟み込む構造とすると、より確実にピン113を固定す
ることができる。
【0119】さらに、サイドカバー250,260に
は、矩形の穴253,263が開けられている。この穴
253,263には、側部210,220の外方に一体
的に形成されたガイドブロック215,225が貫通さ
れる。なお、サイドカバー250には、トナー搬送手段
の逃がし穴254が形成されている。
【0120】ケース本体Aには、ローラカバー270が
着脱可能に装着される。装着された状態は図2に示され
ている。同図に示すように、このローラカバー270
は、露光L1を通過せせるためのスリット状の窓271
と、除電光L2と帯電ローラ160(帯電部)との間を
遮蔽する遮蔽板272とを有している。
【0121】以上のようにして組み立てられた像担持体
カートリッジ100は、図14に示すようにして、画像
形成装置のフレーム82に着脱可能に装着される。
【0122】フレーム82および後述するレバー84は
相平行してそれぞれ一対設けられているが、図14にお
いては一方のみ示してある。
【0123】フレーム82には、ガイド溝83が形成さ
れているとともに、着脱操作用のレバー84が設けられ
ている。
【0124】ガイド溝83は、その幅が、像担持体カー
トリッジ100の軸110の外径およびガイドブロック
215の後端部215aの厚さ(高さ)hと同じに構成
されており、また、その始端部は傾斜状の幅広に形成さ
れている。
【0125】なお、ガイドブロック215(および22
5)の後端部215aの高さhは軸110の外径と同じ
に形成されているが、前部215bの高さh’は、若干
小さく形成されている。
【0126】レバー84は、軸85でフレーム82に対
して回動可能に取り付けられており、摘み部84aと、
軸110の保持部84bと、軸110との当接部84c
とを備えている。
【0127】レバー84を仮想線で示すように回動させ
たとき、保持部84bは、ガイド溝83に案内される軸
110(突出部112)の移動経路から退避し、当接部
84cは、前記移動経路の終端部近くに臨む。
【0128】したがって、像担持体カートリッジ100
を、その軸110の突出部112,112およびガイド
ブロック215,225をガイド溝83に沿わせるよう
にして押し込むと、軸110の突出部112が当接部8
4cに当接してこれを押すことによって、レバー84
は、当接部84cが軸110の突出部112で押される
分だけ図において反時計方向に回動する(この状態は図
示していない)。なお、ガイドブロック215(および
225)の前部215bの高さh’は、ガイド溝83の
幅よりも若干小さく形成されているので、ガイドブロッ
ク215,225をガイド溝83,83に容易に挿入す
ることができる。
【0129】その後、レバー84をさらに反時計方向に
回動させると、図に実線で示すように、軸110がガイ
ド溝83の終端部と保持部84bとで挟圧保持されて固
定されるとともに、ガイドブロック215,225がガ
イド溝83,83に嵌まり込んでいることによって、像
担持体カートリッジ100の軸110回りの位置決めが
なされ、像担持体カートリッジ100のフレーム82へ
の装着が完了する。ガイドブロック215(および22
5)の後端部215aの高さhは、ガイド溝83の幅と
同じに形成されており、ガイド溝83に隙間なく嵌まり
込むので、位置決めが高精度になされる。なお、レバー
84を実線で示すように回動させると、当接部84cは
軸110から離間する。
【0130】像担持体カートリッジ100を取り外す際
には、レバー84を仮想線で示すように回動させると、
当接部84cが軸110を押し出すように作用するの
で、像担持体カートリッジ100を容易に取り出すこと
ができる。
【0131】レバー84とフレーム82との間には、引
っ張りバネ86が設けられており、この引っ張りバネ8
6の力の作用線は、レバー84を仮想線で示すように回
動させたときと、実線で示すように回動させたときと
で、レバー84の回動中心である軸85を跨ぐように構
成されている。
【0132】したがって、レバー84を仮想線で示すよ
うに回動させると、引っ張りバネ86の作用によって、
レバー84は仮想線で示す位置に保持される。一方、実
線で示すように回動させると、レバー84は実線で示す
位置に保持されるとともに、引っ張りバネ86の作用
で、像担持体カートリッジ100がフレーム82に確実
に保持される。
【0133】なお、像担持体カートリッジ100は、フ
レーム82に対して図14および図1において左方から
装着されるが、画像形成装置のフレーム82およびケー
ス80は、図1におけるB−B線すなわち像担持体カー
トリッジ100と露光ユニット40との間で分離され得
るようになっている(例えば露光ユニット40側が左方
にスライド可能となっている)ので、像担持体カートリ
ッジ100の着脱を容易に行なうことができる。図14
および図4に示すように、像担持体カートリッジ100
には、その着脱を容易にするための摘み231,231
がケース本体Aに設けられている。
【0134】以上のような像担持体カートリッジは、図
1に示すように、画像形成装置に組み込まれると、駆動
用のギア190に画像形成装置本体の駆動ギア(図示せ
ず)が噛み合うことによって、その像担持体140が矢
印方向に回転駆動される。
【0135】以上のような像担持体カートリッジ100
によれば、次のような作用効果が得られる。
【0136】(a)この像担持体カートリッジ100の
像担持体ユニット101は、薄肉円筒状の像担持体14
0の両端部141が、軸110に対して回転可能に取り
付けられた一対の円板状部材120,130によって支
持固定されているので、円板状部材120または130
が回転駆動されると、像担持体140が確実に回転駆動
されることとなる。
【0137】また、像担持体140の両端部141が、
一対の円板状部材120,130によって支持固定され
た構成となっているので、耐久性にも優れている。
【0138】(b)像担持体140は、可撓性を有する
薄肉円筒状であり、その両端部141が円板状部材12
0,130によって支持された構成となっているので、
像担持体140は、円板状部材120,130によって
支持されていない中央部分142(図6参照)が内方に
変形可能である。
【0139】したがって、この像担持体140の中央部
分142のうち、バックアップ部材150によって内方
から支持されていない部分142a(図6,図8参照)
は、いわば疑似軟質材として利用することが可能である
ため、これに当接させる部材が現像ローラ11等の硬質
ローラ等であっても、確実で安定した接触状態を得るこ
とができ、確実に像担持体140に像を形成し、あるい
は像を担持させることができる。
【0140】一方、像担持体140に対しては、その外
周面に、当接部材としてのクリーニング部材171、帯
電ローラ160が当接されるが、その当接位置において
は、像担持体140がバックアップ部材150によって
内方から支持されているので、これら当接部材を確実に
当接させることができる。
【0141】すなわち、クリーニング部材171および
帯電ローラ160を像担持体140に確実に当接させ
て、像担持体140の外周面に残存したトナーを確実に
除去し、確実に帯電させることができる。
【0142】しかも、仮にこのバックアップ部材150
がない状態で当接部材を像担持体140に当接させたと
すると、薄肉円筒状である像担持体140がクリープ変
形するおそれがあるが、この実施の形態の像担持体ユニ
ット101によれば、このようなおそれもなくなる。
【0143】(c)像担持体ユニット101は、軸11
0に対して回転可能に取り付けられた一対の円板状部材
120,130によって像担持体140の両端部141
が支持固定されているとともに、像担持体140の内方
においてバックアップ部材150が軸110に取り付け
られていることによってユニット化されているので、こ
の像担持体ユニット101自体の取扱いが容易になる。
【0144】さらに、この像担持体ユニット101は、
カートリッジケース200に保持されているので、その
取扱いがさらに一層容易になる。
【0145】(d)像担持体ユニット101が上述した
ような構成、すなわち、薄肉円筒状の像担持体140
と、この像担持体140の内方において固定軸110に
取り付けられ、像担持体140に対してその外方から当
接部材が当接されるその当接位置において像担持体14
0を内方から支持するバックアップ部材150とを備え
た構成であると、像担持体ユニット101における固定
軸110に取り付けられたバックアップ部材150を、
前記当接部材側に確実に位置させることが重要である。
【0146】これに対し、この実施の形態の像担持体カ
ートリッジ100によれば、前記像担持体ユニット10
1の固定軸110の少なくとも一端112aが一方の円
板状部材120よりも外方に突出されて、その軸端11
2aが非円形となっているとともに、前記カートリッジ
ケース200には、前記非円形の軸端112aと嵌まり
合って、前記バックアップ部材150を前記当接部材側
に位置させる、前記軸端112aと同形状の嵌め合い部
251が設けられているので、前記非円形の軸端112
aと前記嵌め合い部251とが嵌まり合う状態で像担持
体ユニット101をカートリッジケース200に組み込
めば、像担持体ユニット101における固定軸110に
取り付けられたバックアップ部材150が確実に前記当
接部材側に位置することとなる。
【0147】以上のように、この実施の形態の像担持体
カートリッジ100によれば、当接部材との確実で安定
した接触状態を得ることが可能で、耐久性および取扱い
性に優れ、確実に駆動することができるという作用効果
が得られる。
【0148】しかも、像担持体ユニット100を、その
固定軸110に取り付けられたバックアップ部材150
が当接部材側に位置するように、間違いなく確実にカー
トリッジケース200に組み込むことができるという作
用効果が得られる。
【0149】さらに、前記軸端112aの非円形形状が
D形状であるので、加工が容易であるとともに、より一
層間違いなくバックアップ部材150を当接部材側に位
置させることができる。
【0150】さらにまた、この実施の形態の像担持体カ
ートリッジ100によれば、カートリッジケース200
には、当接部材としてのクリーナブレード171,およ
び帯電ローラ160が設けられているので、その当接部
材側に、バックアップ部材150を、より間違いなく位
置させることができる。
【0151】また、バックアップ部材150は、像担持
体140の内径D2よりも僅かに小さな外径D1を有
し、軸110に対して偏心して配置された軸受155を
介して回転可能に支持されたバックアップドラムで構成
されているので、さらに次のような作用効果が得られ
る。
【0152】(e)バックアップドラム150を、軸1
10に対して偏心して配置された軸受155を介して回
転可能に支持する構成であるから、構造が単純であり、
簡単に組み立てることができる。したがって、また、高
精度に作成することができるので、当接部材に対して、
バックアップドラム150を、より一層正確に位置させ
ることができる。
【0153】(f)バックアップドラム150は、像担
持体140の内径D2よりも僅かに小さな外径D1を有
し、軸110に対して偏心して配置された軸受155を
介して回転可能に支持されているので、像担持体140
に対してその外方から当接部材が当接されるその当接位
置において像担持体140を内方から広い範囲に亙って
支持することができる(図8参照)。
【0154】(g)バックアップドラム150は、軸1
10に対して偏心して配置された軸受155を介して回
転可能に支持されているので、その外周面152aが像
担持体140の内周面と当接することによって従動回転
する。したがって、像担持体140に対する負荷を小さ
くすることができ、像担持体140の駆動トルクを低減
させることができる。
【0155】
【実施例】<各部材の固定軸110回りの位置に関し:
図2参照)帯電位置(感光体140に対する帯電ローラ
160の当接位置)を基準とし(すなわち0゜とし)、
感光体140の回転方向に関して、露光位置(露光L1
による書き込み位置)を17.4゜程度、第1現像位置
(感光体140に対する現像ローラ11Yの当接位置)
を53.4゜程度、第2現像位置(感光体140に対す
る現像ローラ11Cの当接位置)を95゜程度、第3現
像位置(感光体140に対する現像ローラ11Mの当接
位置)を138.9゜程度、第4現像位置(感光体14
0に対する現像ローラ11Kの当接位置)を180.2
゜程度、一次転写部T1の位置を251.5゜程度、す
くいシート177の先端位置を317゜程度、クリーナ
ブレード171の当接位置を324゜程度、除電光L2
による除電位置を336゜程度、に設定する。
【0156】<感光体カートリッジ100に関し>感光
体140に関し (1)感光体140の基材140bとしては、電鋳法に
て作製したニッケルシームレス管を用い、その厚さは、
40μm程度とする。
【0157】基材の厚さが小さすぎると、剛性(自らが
形状を保持する強さ)が弱くなり、円筒度不良や現像ロ
ーラ等の当接部材との当接不良が生じる。したがって、
基材の厚さは、0.04mm以上とすることが望まし
い。
【0158】一方、基材の厚さが大きすぎると、良好な
可撓性が得られ難くなるとともに、当接部材との当接に
よって生じる応力も大きくなってしまう。また、電鋳時
間が長くなることから、製造コストも増大してしまう。
したがって、基材の厚さは、0.05mm以下とするこ
とが望ましい。
【0159】そこで、この実施例では、基材の厚さを、
40μm程度とする。
【0160】(2)感光層140cは、下引き層(UC
L)と、電荷発生層(CGL)と、電荷輸送層(CT
L)とで構成し、各層の厚さは次のようにする。
【0161】下引き層を1〜2μm程度、電荷発生層を
0.5μm程度、電荷輸送層を15〜30μ程度とす
る。
【0162】感光層は、クリーナブレード171等の当
接部材との当接によって摩耗して行くため、感光層の膜
厚が薄すぎると、寿命が短くなってしまう。したがっ
て、感光層の膜厚は、0.015mm以上であることが
望ましい。
【0163】一方、感光層が厚くなると、電荷が分散し
易くなり、高解像度が得られなくなってしまう。この実
施例では、600dpi以上の解像度が得られるように
なっており、そのためには、感光層の膜厚は、0.03
25mm以下であることが望ましい。
【0164】そこで、この実施例では、感光層の膜厚
を、上記の通りとする。
【0165】(3)感光体140の直径(外径)は、φ
85.5mm程度とする。
【0166】図1に示した画像形成装置は、A3ノビサ
イズの用紙に画像を形成することができるものであり、
したがって連続して供給される用紙に対して連続して画
像を形成するためには、用紙間の間隔(先行する用紙の
後端と後続する用紙の先端との距離)を考慮すると、中
間転写ベルト36の外周長さは直径にして、φ171m
m以上必要である。
【0167】一方、中間転写ベルト36上に形成される
Y,C,M,Kのトナー像のベルト進行方向における相
対的な位置誤差を小さくし、部品の公差を緩くするため
には、中間転写ベルト36の直径と感光体140の直径
とを整数比とし、感光体140上に形成される画像の感
光体140に対する位置が各色で同一にすることが望ま
しい。
【0168】他方、4つの現像手段10(Y,C,M,
K)を感光体140の周りに配置することができるよう
にするためには、感光体140の直径はφ60mm以上
とすることが望ましいけれども、装置の小型化を図るた
めにはできるだけ小さくする方が望ましい。
【0169】そこで、この実施例では、感光体140の
直径(外径)をφ85.5mm程度とする。
【0170】しかしながら、連続して供給される用紙間
の間隔を小さくし、あるいは大きくすることにより、感
光体140の直径は、φ80〜90mmの範囲とするこ
とができる。
【0171】(4)感光体140の軸線方向長さは、4
10±0.2mm程度とする。
【0172】帯電ローラ160等の当接によって撓む感
光体140に永久変形が生じないようにするためには、
感光体140の被支持部と帯電ローラ160の端部との
間の距離あるいは現像ローラ11の端部との距離を30
mm程度とすることが望ましい。
【0173】そこで、この実施例では、感光体140の
長さを、410±0.3mm程度とする。
【0174】なお、帯電ローラ160等の長さについて
は後述する。
【0175】(5)感光体140のクリーナブレード1
71に対する摩擦係数は、1.0以下とする。具体的に
は、0.5〜1程度とする。
【0176】摩擦係数が1.0を越えると、感光体14
0の駆動トルクが増大するからである。
【0177】(6)感光体ユニット101に組み込まれ
た状態での感光体140の円筒度を、0.05mm以下
とする。
【0178】現像ローラ11の感光体140に対する食
い込み深さを0.15mm程度として安定した当接状態
を得るためである。
【0179】(7)感光体140の接地構造は、次のよ
うにする。
【0180】図6において、バックアップドラム150
の円筒部材152を導電性材料(例えばアルミニウム)
で構成するとともに、軸110も導電性材料(例えばス
テンレス)で構成し、側板151の内側面に、円筒部材
152と軸110とを電気的に接続する導通部材157
を設ける。この導通部材157は、その両端が円筒部材
152と軸110とに接触する、例えば、ステンレス製
の板バネで構成する。
【0181】軸110の端部には、同じくステンレス製
の板バネ等からなる導通部材87を接触させる。この導
通部材87は、接地されている画像形成装置のフレーム
に取り付ける。
【0182】したがって、感光体140は、その導電性
基材140bの内周面→バックアップドラム150の円
筒部材152→導通部材157→軸110→導通部材8
7→フレームを介して接地される。
【0183】軸110に関し 軸110は金属製の軸で構成する。例えばステンレス製
の軸で構成する。
【0184】直径はφ12mm程度、長さは490mm
程度とする。
【0185】バックアップドラム150に関し バックアップドラム150の側板151は合成樹脂、円
筒部材152はアルミパイプで構成する。
【0186】バックアップドラム150の半径方向の位
置精度は、±100μm程度とすることが望ましい。ま
た、円周方向(像担持体140の回転方向)の位置精度
は、±1゜以内程度とする事が望ましい。
【0187】なお、偏心ブッシュ154は合成樹脂で構
成する。
【0188】帯電ローラ160に関し (1)帯電ローラ160は、表面層を有する2層のゴム
ローラとする。
【0189】表面層を設けるのは、感光体140を侵す
物質のブリードアウトを防止するためである。また、帯
電ローラ160の抵抗値を制御するためである。
【0190】中心側の層は、金属塩(過塩素酸リチウ
ム)をウレタンやナイロン樹脂に分散させたイオン導電
性ゴム(NBR)とする。抵抗値の電圧、電流依存性を
小さくするためである。
【0191】表面層は、ウレタンやナイロン樹脂にSN
2、カーボンブラックを分散させたものを用いる。
【0192】(2)帯電ローラ160の直径はφ14m
m程度とし、軸161の直径はφ10mm程度とする。
【0193】長さ371mmのシャフトの変形を防止す
るにはφ10mm程度の径が必要である。
【0194】そこで、この実施例では、軸161の直径
をφ10mm程度とし、ゴム厚を2mm程度として、帯
電ローラ160の直径をφ14mm程度とする。
【0195】(3)帯電ローラ160の抵抗値は1×1
5〜5×106Ωとする。
【0196】抵抗値が1×105Ω以下であるとピンホ
ールに対応できなくなるし、5×106Ω以上であると
帯電能力が低下するからである。
【0197】(4)帯電ローラ160への印加電圧は、
−1〜1.5kV程度とする。この電圧は、画像形成装
置本体の制御部90によって最適に制御される。
【0198】(5)帯電ローラ160の駆動方法は、感
光体140に従動させる方法、すなわち感光体140に
よって駆動される方法とする。
【0199】感光体140と帯電ローラ160とが相対
的に摺動して(滑って)電荷注入による帯電むらが発生
するのを抑えるためである。
【0200】また、構造が簡単で安価に作成することが
できるからである。
【0201】(6)帯電ローラ160の感光体140へ
向けての圧縮コイルバネ163,163による押圧力は
1.4gf/mm程度とする。
【0202】押圧力が大きすぎると感光体140へ与え
る応力が大きくなりすぎるからであり、押圧力が小さす
ぎると、感光体140との安定した当接状態および従動
が得られなくなるからである。
【0203】そこで、この実施例では、押圧力を1.4
gf/mmとする。
【0204】(7)電極構造は、図11に示すように、
軸161の一端161aを半球状に形成し、これに導電
性部材(例えばステンレス、りん青銅)からなる板バネ
164を圧接させる。板バネ164は、カートリッジケ
ース本体Aの側部220に取付け、その一端164a
を、画像形成装置本体の、板バネからなる電極部材88
に圧接させる。この電極部材88を介して上記電圧が帯
電ローラ160に印加される。
【0205】(8)帯電ローラ160の長さは371±
0.5mm程度とする。
【0206】クリーニング手段170に関し (1)クリーナブレード171の長さは370±0.5
mmとする。
【0207】(2)ブレード171の材質はウレタンゴ
ムとする。
【0208】耐摩耗性に優れ、安価だからである。
【0209】(3)ブレード171の硬度は、60゜〜
80゜(JIS A)とする。
【0210】硬すぎると感光体140の摩耗が激しくな
り、柔すぎるとブレードの摩耗が激しくなるからであ
る。
【0211】(4)ブレード171の厚さは2〜3mm
程度、自由長(ブレードホルダ174で指示されていな
い部分の長さ)は8〜10mm程度とする。
【0212】(5)ブレード171の使用稜線粗さは、
Rmax10μm以下とする。
【0213】クリーニング性を確保するためである。
【0214】(6)ブレード171の感光体140に対
する当接圧力は、20〜40g/cmとする。
【0215】当接圧が大きすぎると、ブレード171と
の摩擦によって感光体140が摩耗し易くなり、感光体
140の寿命が短くなるからである。また、感光体14
0の駆動トルクが増大するとともに、感光体140の応
力も増大するからである。
【0216】逆に、当接圧が小さすぎると、クリーニン
グ性が低下するとともに、感光体フィルミングの防止が
困難になるからである。
【0217】(7)ブレード171の感光体140に対
する当接角度θ1(図9参照。当接部における感光体1
40に対する接線とクリーナブレード171とのなす角
度)は、15〜30゜とする。
【0218】当接角度θ1が大きすぎると、クリーニン
グ性が低下し、これを向上させるためには当接圧を増大
させなければならなくなるからである。
【0219】逆に、当接角度θ1が小さすぎると、ブレ
ード171の位置精度の範囲内において腹当て状態にな
らない、すなわち、ブレードの稜線が感光体140に確
実には当接しなくなるのを防止するためにブレードの位
置精度を厳しくしなければならないからである。
【0220】(8)ブレードホルダ174の回転支点位
置の角度θ2(図9参照。前記接線と、回転支点211
と当接部とを結んだ線とのなす角度)は、30〜40゜
とする。
【0221】(9)シール部材176は、フォームシー
トで構成する。
【0222】(10)すくいシート177は、PETフ
ィルムで構成する。
【0223】厚さは100μm程度、自由長は6.6m
m程度、撓み量は1mm程度、感光体140への当接角
度は0゜とする。
【0224】(11)トナー搬送スクリュー173の回
転速度は、60rpm程度とする。
【0225】回転速度が速すぎると、駆動系の負荷が増
大するとともに、振動の抑制が困難となるからである。
【0226】逆に、回転速度が遅すぎると、廃トナーの
搬送量が確保できなくなる、例えば、黒べた印字時に生
じる比較的多量の廃トナーを確実に搬送することが困難
となるからである。
【0227】そこで、この実施例では、スクリューの回
転速度を60rpmとする。
【0228】ギア190に関し ギア190はポリアセタールで構成する。金属に比べて
制振性が高く、成形により製作可能であり型の精度を高
めることによって金属の切削加工より高精度化が可能で
あり、しかも安価に作成できるからである。
【0229】ギア190のピッチ円直径はφ60mm程
度とする。
【0230】モジュールは0.8程度とする。
【0231】ジッタ対策上、モジュールを大きくし過ぎ
ると、噛み合い率が小さくなって、安定したトルク伝達
ができなくなる。逆に、モジュールを小さくし過ぎる
と、部材の公差や熱膨張による歯車と歯車の軸間距離の
変動に対して噛み合い率の変動が大きくなってしまう。
【0232】そこで、この実施例では、ギア190のモ
ジュールを0.8程度とする。
【0233】歯形は、噛み合い率を上げるために高歯の
平歯車とし、歯形精度はJGMA1級とする。
【0234】<像担持体カートリッジ100の保持力に
関し,図14参照>一対の引っ張りバネ86,86によ
る像担持体カートリッジ100の保持力は、ギア190
側で4〜6kgf,その反対側で2〜3kgfとする。
【0235】ギア190側の保持力を大きくするのは、
ギア190が受ける反力によって像担持体カートリッジ
100が外れないようにするためである。
【0236】また、上記のバネ力によって、着脱操作時
のクリック感が得られるとともに、スムーズな着脱が可
能となる。
【0237】以上、本発明の実施の形態および実施例に
ついて説明したが、本発明は上記の実施の形態あるいは
実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲
内において適宜変形実施可能である。
【0238】例えば、 上記実施の形態では像担持体カートリッジを感光体カ
ートリッジとして説明したが、本発明の像担持体カート
リッジは、これに限らず、中間転写媒体カートリッジと
しても構成することができる。この場合、像担持体ユニ
ットは中間転写媒体ユニットとなり、像担持体は薄肉円
筒状の中間転写媒体となる。
【0239】軸110と偏心ブッシュ154との軸回
り方向の位置決め手段は、上記実施の形態では、軸11
0に固定したピン111と、偏心ブッシュ154に形成
した溝156とで構成したが、これに限らず適宜の構造
を採用することができる。また、この位置決め手段は、
必ずしも軸110と偏心ブッシュ154との間に設ける
必要はなく、例えば、組立時に偏心ブッシュを軸の所定
位置に固着するようにすることもできる。
【0240】像担持体ユニット101をカートリッジ
ケース200に組み込む際の誤取付防止手段は、上記の
実施の形態では、軸110の一端をD形とし、これに適
合するD形の穴251をサイドカバー250に設けるこ
とによって構成したが、その形状は円形以外の適宜の形
状、例えば、二等辺三角形等を採用することができる。
【0241】
【発明の効果】請求項1〜3記載のいずれの像担持体カ
ートリッジによっても、当接部材との確実で安定した接
触状態を得ることが可能で、耐久性および取扱い性に優
れ、確実に駆動することができるという作用効果が得ら
れる。
【0242】しかも、像担持体ユニットを、その固定軸
に取り付けられたバックアップ部材が当接部材側に位置
するように、間違いなく確実にカートリッジケースに組
み込むことができるという作用効果が得られる。
【0243】さらに、請求項2記載の像担持体カートリ
ッジによれば、その当接部材側に、バックアップ部材
を、より間違いなく位置させることができる。
【0244】請求項3記載の像担持体カートリッジによ
れば、構造が単純であり、簡単に組み立てることができ
る。
【0245】また、像担持体に対してその外方から当接
部材が当接されるその当接位置において像担持体を内方
から広い範囲に亙って支持することができるとともに、
像担持体に対する負荷を小さくすることができ、像担持
体の駆動トルクを低減させることができる。
【0246】請求項4記載の像担持体カートリッジによ
れば、軸端の加工が容易であるとともに、より一層間違
いなくバックアップ部材を当接部材側に位置させること
ができる。
【0247】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像担持体カートリッジの一実施の
形態を用いた画像形成装置の一例を示す概略図。
【図2】像担持体カートリッジおよびその周辺の部分切
断拡大図。
【図3】図2におけるIII−III拡大部分断面図。
【図4】像担持体カートリッジの分解斜視図。
【図5】別角度から見た部分省略分解斜視図。
【図6】像担持体ユニット101の断面図。
【図7】図6の部分拡大図。
【図8】像担持体カートリッジ100の断面図。
【図9】図8の部分拡大図。
【図10】主としてトナー搬送スクリュー173を示す
平面図。
【図11】主として帯電ローラ160を示す平面図。
【図12】主として像担持体ユニット101のカートリ
ッジケース200本体Aへの組み込み方向を示す部分断
面図。
【図13】主として、ピン113の固定構造を示す部分
断面図。
【図14】像担持体カートリッジ100の画像形成装置
のフレーム82に対する着脱構造を示す部分省略側面
図。
【図15】(a)(b)は従来技術の説明図。
【符号の説明】
100 像担持体カートリッジ 101 像担持体ユニット 110 軸 112a 軸端 120,130 円板状部材 140 像担持体(感光体) 150 バックアップドラム(バックアップ部材) 155 偏心して配置された軸受 160 帯電ローラ(当接部材) 171 クリーナブレード(当接部材) 200 カートリッジケース 251 穴(嵌め合い部)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それ自身では回転しない軸と、この軸に
    対して回転可能に取り付けられた一対の円板状部材と、 これら一対の円板状部材によって両端部が支持固定され
    円板状部材とともに回転駆動される可撓性を有する薄肉
    円筒状の像担持体と、 この像担持体の内方において前記軸に取り付けられ、像
    担持体に対してその外方から当接部材が当接されるその
    当接位置において像担持体を内方から支持するバックア
    ップ部材とを有する像担持体ユニットと、 この像担持体ユニットを保持するカートリッジケースと
    を備え、 前記像担持体ユニットの固定軸の少なくとも一端が一方
    の円板状部材よりも外方に突出されて、その軸端が非円
    形となっているとともに、前記カートリッジケースに
    は、前記非円形の軸端と嵌まり合って、前記バックアッ
    プ部材を前記当接部材側に位置させる、前記軸端と同形
    状の嵌め合い部が設けられていることを特徴とする像担
    持体カートリッジ。
  2. 【請求項2】 前記カートリッジケースには、前記当接
    部材が、少なくとも1つ設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載の像担持体カートリッジ。
  3. 【請求項3】 前記バックアップ部材は、前記像担持体
    の内径よりも僅かに小さな外径を有し、前記軸に対して
    偏心して配置された軸受を介して回転可能に支持された
    バックアップドラムで構成されていることを特徴とする
    請求項1または2記載の像担持体カートリッジ。
  4. 【請求項4】 前記軸端の非円形形状が、D形状である
    ことを特徴とする請求項1,2,または3記載の像担持
    体カートリッジ。
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