JPH11202726A - 像担持体ユニット - Google Patents

像担持体ユニット

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JPH11202726A
JPH11202726A JP10022745A JP2274598A JPH11202726A JP H11202726 A JPH11202726 A JP H11202726A JP 10022745 A JP10022745 A JP 10022745A JP 2274598 A JP2274598 A JP 2274598A JP H11202726 A JPH11202726 A JP H11202726A
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JP
Japan
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image carrier
shaped member
image
disc
carrier unit
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JP10022745A
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English (en)
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Yujiro Nomura
雄二郎 野村
Eiji Shimura
英次 志村
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬質ローラ等の当接部材との確実で安定した
接触状態を得ることが可能であるとともに製造が簡単な
像担持体ユニットを提供する。 【解決手段】 可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体1
40の内径D2よりも多少大きく形成された外周面12
1およびこの外周面に連なり端部の径D4が像担持体の
内径D2よりも小さく形成されたテーパ面121aを有
する円板状部材120を像担持体の両端部に圧入し、像
担持体の両端部に外方から固定用リング180を装着し
てその筒状部182と円板状部材との間で像担持体の端
部を挟圧して固定する。筒状部182の内周面はテーパ
面184となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真技術を用
いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機
等の画像形成装置に用いられる像担持体ユニットに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真技術を用いた画像形成
装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体
の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段
により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して
静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形
成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視
像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により
現像されたトナー像を用紙等の転写媒体に転写させる転
写手段とを有している。
【0003】感光体としては、外周面に感光層が形成さ
れた硬質の感光体ドラムと、表面に感光層が形成された
可撓性を有する感光体ベルトとが一般に知られている。
【0004】また、感光体表面の静電潜像にトナーを付
与する手段としては、現像ローラの表面にトナーを担持
させ、この現像ローラを、感光体表面に接触させる、あ
るいは、極微小間隔を隔てた状態で近接させる、という
手段が一般に知られており、その現像ローラとしては、
硬質のものと弾性体からなるものとが知られている。
【0005】感光体として硬質の感光体ドラムを用い、
また現像ローラとしても硬質のものを用いる場合には、
感光体ドラムおよび現像ローラを高精度に製造するには
自ずと限界があり、必ず誤差が生ずるから、両者を均一
に接触させるあるいは均一な微小間隔を隔てた状態で近
接させることは困難である。特に、硬いもの同士である
感光体ドラムと現像ローラとを均一に接触させることは
極めて困難であり、局部的に隙間が生じて現像むらが生
じたり、必要以上に強く圧接されて感光ドラムや現像ロ
ーラに傷がついたりするという問題が生ずる。
【0006】したがって、感光体と現像ローラとを両者
とも硬質のもので構成するということは通常行なわれて
おらず、感光体として硬質の感光体ドラムを用いる場合
には現像ローラを弾性体で構成する、現像ローラとして
硬質のものを用いる場合には感光体として可撓性を有す
る感光体ベルトを用いる、ということが行なわれてい
た。
【0007】しかしながら、現像ローラを弾性体で構成
した場合には、現像ローラの回転に伴ってトナーが飛散
するという問題があった。
【0008】また、感光体として感光体ベルトを用いた
場合には、これを支持するために少なくとも2本のロー
ラが必要なために、構造が複雑になるばかりでなく装置
が大型化してしまうという問題があった。
【0009】以上のような問題を全て解決しようとした
ものとして、従来、特公平4−69383号(特開昭5
9−192260号)公報記載の感光体ドラムが知られ
ている。
【0010】この特公平4−69383号公報記載の感
光体ドラムを、図18〜図20に示す。
【0011】この感光体ドラム1は、回転軸2と、この
回転軸2に支持され、かつフリー状態で円筒状をなす弾
性変形可能な弾性材料層3と、この弾性材料層3のまわ
りに装着された外側層4とを有している。外側層4は、
弾性変形可能な感光体支持層5と、この支持層5の表面
に支持された感光層6とを有している。弾性材料層3
は、回転軸2と外側層4との間に、実質的に隙間を形成
することなく充填されている。
【0012】このような感光ドラム1は、弾性変形可能
な外側層4と、弾性材料層3とを有しているため、その
表面に外力が加えられると、この表面は弾性変形するこ
とが可能である。
【0013】図18において、7は帯電チャージャ、1
0は現像ローラ、13は転写チャージャである。
【0014】画像形成時には、感光体ドラム1が図18
における時計方向に回転駆動され、帯電チャージャ7に
よってドラム1の感光層6が所定の極性に帯電される。
この帯電部分に光8が照射されることによりドラム1上
に静電潜像が形成される。この潜像は、図中矢印方向に
回転する現像ローラ10に担持されるトナーにより現像
されて可視像化され、転写チャージャ13によって転写
紙12に転写される。
【0015】なお、図18において、14は分離チャー
ジャ、15はクリーニングブレード、16は除電チャー
ジャである。
【0016】以上のような構成によれば、感光ドラム1
の表面が弾性変形可能であるため、現像ローラ10を感
光体ドラム1に押し付け、感光ドラム1の表面をその半
径方向に弾性変形させることができる。このため、感光
ドラム1および現像ローラ10の周面がその中心軸線に
対し多少偏心し、あるいはこれらの外径に多少製造上の
バラツキがあったり、また、現像ローラ10の少なくと
も表面が剛体からできていても、ドラム表面や現像ロー
ラに傷を付けるといった不都合を伴うことなく、現像ロ
ーラ10上のトナーを感光体ドラム1に従来よりも確実
かつ安定した状態で接触させることができ、現像ローラ
10上のトナーと、ドラム1の表面とに大きな間隙がで
きることによる可視像の画質低下を抑制することができ
る。
【0017】すなわち、この感光ドラム1によれば、硬
質の現像ローラを用いても、感光ドラムや現像ローラに
傷がつくということがなく、また、装置の大型化も防止
することができる。
【0018】なお、この感光ドラムと同様な感光ドラム
は、特開昭58−90655号公報にも開示されてい
る。
【0019】一方、特開昭58−86550号公報に
は、軽量化および誘導渦電流の発生防止を図る目的で、
図21に示すように、電鋳法によって作成した厚さ0.
01〜2mmの非磁性金属(Cu,Al,W,Mo等)
からなる無端ベルトをドラム基体31とし、このドラム
基体31の上に像担持層(光導電性物質層)32を形成
し、ドラム基体31の両端を円板状の端板33で鋼鉄製
の軸34に固設したドラム状像担持体部材が開示されて
いる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平4−6
9383号公報記載の感光体ドラム1(図18〜図20
参照)は、回転軸2と外側層4との間に、弾性材料層3
を、実質的に隙間を形成することなく充填した構成であ
るため、次のような問題を有している。
【0021】感光層6は弾性材料層3の上に形成されて
いるため、感光層6は軸線方向に微小な力で変位する。
感光層6には、これと圧接する現像ローラ10やクリー
ニングブレード15等の圧接部材が配設されるため、感
光層6の回転軸と圧接部材の軸等が傾いていたり、圧接
力が軸方向において不均一であったりすると、感光層6
は軸線方向にスラスト力を受け、このスラスト力によっ
て軸線方向に変位することとなる。そして、このスラス
ト力は変動するため、感光層6に形成された画像も軸線
方向に変位することとなり、結果として、軸線方向にお
ける画像の位置精度が劣化するという問題がある。特
に、多色の色重ねを行なう場合には、色重ね精度の劣化
が色相のズレとなって、画像が著しく劣化するという問
題がある。
【0022】また、このような感光体ドラム1を製造す
る方法としては、 (1)先ず、感光層支持層5上に感光層6を形成した外
側層4を作製し、次いで、軸2と外側層4とを所定間隔
になるように配置し、軸2と外側層4との空間に、加熱
された弾性材料を流し込んで弾性材料層3を形成するこ
とにより製造する方法 (2)先ず、軸2と感光体支持層5とを所定間隔になる
ように配置して軸2と感光体支持層5との空間に、加熱
された弾性材料を流し込んで弾性材料層3を形成し、次
いで、感光層支持層5上に感光層6を形成することによ
り製造する方法 (3)外側層4の内径よりも多少大きな外径を有する筒
状弾性部材を作製し、この筒状弾性部材を、径方向に圧
縮した状態で外側層4内に挿入することによって弾性材
料層3を形成することにより製造する方法が考えられ
る。
【0023】しかし、上記(1)の方法では、外側層4
の表面に感光層6が形成された状態で、外側層4の内部
に、加熱した弾性材料を流し込むという作業が行なわれ
ることとなるから、熱等によって感光体特性が劣化する
という問題がある。また、感光層6の表面に傷が付いた
り、異物(弾性材料等の異物)が付着するおそれがあ
る。
【0024】上記(2)の方法では、弾性材料層3が形
成された後に感光層6が形成されることとなるから、感
光層塗工時の洗浄液や塗工液によって弾性材料層3の膨
潤、溶解、あるいは硬化が生じ、その結果、弾性材料層
としての機能が低下するおそれがある。
【0025】したがって、上記(1)(2)の方法では
所望の感光体ドラム1を得ることが極めて困難である。
【0026】また、上記(3)の方法では、筒状弾性部
材が圧縮状態から解放されて外側層4に向け膨張する過
程で、不均一に膨張するおそれがある。このため、軸2
と外側層4との同軸度が損なわれ、感光体ドラム1が回
転した際の振れが非常に大きくなるおそれがある。画像
形成装置においては、感光体の周囲に、感光体と当接す
る帯電手段、現像手段、転写手段、クリーニング手段等
の当接部材が配置されるため、感光体の振れが大きくな
ると、感光体と当接部材との接触状態が不安定になり、
画像ムラが発生するという問題が生じる。
【0027】一方、前述した特開昭58−86550号
公報記載のドラム状像担持体部材(図21参照)におい
て、そのドラム基体31が内方に容易に撓むことができ
るように構成すれば、このドラム基体31を疑似軟質材
として利用することができるようになると考えられ、上
記特公平4−69383号公報記載の感光体ドラム1
(図18〜図20参照)における問題が解決されること
が期待できる。
【0028】しかしながら、この特開昭58−8655
0号公報には、ドラム基体31を疑似軟質材として利用
することについては何等記載されていない。しかも、こ
のドラム状像担持体部材(図21参照)は、ドラム基体
31の両端を単なる円板状の端板33で直接支持する構
造であるから、次のような問題がある。
【0029】すなわち、ドラム基体31と円板状の端板
33には嵌め合い公差があるから、この公差分だけドラ
ム基体31が端板33の周面から浮いた状態となり、ド
ラム基体31の真円度が劣化し、像担持層(光導電性物
質層)32の振れが大きくなってしまう。嵌め合い公差
を極力小さくすれば、この問題は多少改善されるが、そ
うするとドラム基体31と端板33とを嵌め合わせるこ
と、すなわち製造が著しく困難になる。
【0030】本発明は以上のような問題を解決しようと
するもので、その目的は、硬質ローラ等の当接部材との
確実で安定した接触状態を得ることが可能であるととも
に、製造が簡単な像担持体ユニットを提供することにあ
る。
【0031】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の像担持体ユニットは、可撓性を有する
薄肉円筒状の像担持体と、この像担持体の内径よりも多
少大きく形成された外周面、およびこの外周面に連な
り、端部の径が像担持体の内径よりも小さく形成された
テーパ面を有し、像担持体の両端部に圧入されて像担持
体の両端部を内方から支持する一対の円板状部材と、内
周面がテーパ面となっていて、このテーパ面の先端径が
前記像担持体の外径よりも大きく形成されている短い筒
状部を有し、前記像担持体の両端部に外方から装着され
て前記筒状部と前記円板状部材との間で像担持体の端部
を挟圧して固定する一対の固定用リングと、を備えてい
ることを特徴とする。
【0032】請求項2記載の像担持体ユニットは、請求
項1記載の像担持体ユニットにおいて、前記円板状部材
における、前記固定用リングの筒状部のテーパ面との対
向部に、前記筒状部のテーパ面と同方向の、前記請求項
1記載のテーパ面とは別のテーパ面がさらに形成されて
いることを特徴とする。
【0033】請求項3記載の像担持体ユニットは、請求
項1記載の像担持体ユニットにおいて、前記円板状部材
における、前記固定用リングの筒状部のテーパ面との対
向部に、前記像担持体の端縁部を半径方向内方に逃がす
リング状の切欠が形成されていることを特徴とする。
【0034】請求項4記載の像担持体ユニットは、請求
項1,2,または3記載の像担持体ユニットにおいて、
前記固定用リングは前記円板状部材にネジ止めされる構
造であり、固定用リングと円板状部材との間には締め代
が形成されていることを特徴とする。
【0035】請求項5記載の像担持体ユニットは、請求
項1,2,3,または4記載の像担持体ユニットにおい
て、前記像担持体は、薄肉円筒状の基材と、その表面に
形成された感光層とを有する感光体であり、前記円板状
部材が圧入される感光体両端部の外周面には前記感光層
が形成されていないことを特徴とする。
【0036】請求項6記載の像担持体ユニットは、請求
項1,2,3,4,または5記載の像担持体ユニットに
おいて、前記像担持体の内方には、像担持体の内径より
も僅かに小さな外径を有するバックアップドラムが配置
されていることを特徴とする。
【0037】
【作用効果】請求項1記載の像担持体ユニットは、上記
の構成となっているので、可撓性を有する薄肉円筒状の
像担持体の両端部に一対の円板状部材を圧入してこれら
円板状部材で像担持体の両端部を内方から支持し、さら
に、像担持体の両端部に外方から一対の固定用リングを
装着してこれら固定用リングの筒状部と前記円板状部材
との間で像担持体の端部を挟圧して固定することによっ
て組み立てることができる。
【0038】円板状部材は、像担持体の内径よりも多少
大きく形成された外周面、およびこの外周面に連なり、
端部の径が像担持体の内径よりも小さく形成されたテー
パ面を有しているので、このテーパ面の端部側から像担
持体の端部に圧入することによって、容易に圧入するこ
とができる。円板状部材の外周面は、像担持体の内径よ
りも多少大きく形成されているので、円板状部材が圧入
された状態では、像担持体の端部が、確実かつ均一に支
持されることとなる。なお、像担持体と円板状部材との
間に多少の製造誤差があったとしても、像担持体は可撓
性を有しているので、円板状部材が圧入される際、像担
持体の端部は円板状部材のテーパ面に案内される過程で
多少伸びることとなる。
【0039】すなわち、像担持体と円板状部材との間に
多少の製造誤差があったとしても、像担持体の端部に円
板状部材を容易に圧入することができ、しかも、円板状
部材の外周面で像担持体の端部を確実かつ均一に支持す
ることができる。
【0040】一方、固定用リングは、短い筒状部を有し
ており、この筒状部は、その内周面がテーパ面となって
いて、このテーパ面の先端径が像担持体の外径よりも大
きく形成されているので、このテーパ面の先端側から像
担持体の端部に装着することによって、容易に装着する
ことができ、筒状部と前記円板状部材との間で像担持体
の端部を挟圧して固定することができる。なお、円板状
部材ないし像担持体と固定用リングの筒状部との間に多
少の製造誤差があったとしても、筒状部内周面のテーパ
面は、その先端径が像担持体の外径よりも大きく形成さ
れているので、容易に装着することができる。
【0041】すなわち、円板状部材ないし像担持体と固
定用リングの筒状部との間に多少の製造誤差があったと
しても、固定用リングを容易に装着することができ、円
板状部材との間で像担持体の端部を確実に挟圧して固定
することができる。
【0042】そして、像担持体は可撓性を有する薄肉円
筒状のものであるから、組み立てられた状態では、前記
円板状部材で支持されていない中央部分が、半径方向内
方に容易に撓み得る。したがって、その中央部分は、疑
似軟質材として利用することができるので、この中央部
分に、硬質ローラ等の当接部材を確実に安定した状態で
接触させることができる。
【0043】以上のように、この請求項1記載の像担持
体ユニットによれば、硬質ローラ等の当接部材との確実
で安定した接触状態を得ることが可能であるとともに、
製造が簡単であるという効果が得られる。
【0044】請求項2記載の像担持体ユニットによれ
ば、請求項1記載の像担持体ユニットにおいて、前記円
板状部材における、前記固定用リングの筒状部のテーパ
面との対向部に、前記筒状部のテーパ面と同方向の、前
記請求項1記載のテーパ面とは別のテーパ面がさらに形
成されているので、像担持体の端部が固定用リングの筒
状部のテーパ面と、円板状部材の前記請求項1記載のテ
ーパ面とは別のテーパ面とで挟圧されることとなる。
【0045】したがって、像担持体の端部の挟圧状態が
安定し、一層良好な固定状態が得られることとなる。
【0046】請求項3記載の像担持体ユニットによれ
ば、請求項1記載の像担持体ユニットにおいて、前記円
板状部材における、前記固定用リングの筒状部のテーパ
面との対向部に、前記像担持体の端縁部を半径方向内方
に逃がすリング状の切欠が形成されているので、像担持
体の端部が円板状部材と固定用リングの筒状部とで挟圧
される際、像担持体の端部は、前記リング状の切欠が形
成されている結果として形成された、円板状部材外周面
の角部と固定用リングの筒状部とで挟圧されることとな
る。
【0047】したがって、像担持体端部の、より強固な
固定状態が得られることとなる。
【0048】請求項4記載の像担持体ユニットによれ
ば、請求項1,2,または3記載の像担持体ユニットに
おいて、前記固定用リングは前記円板状部材にネジ止め
される構造であり、固定用リングと円板状部材との間に
は締め代が形成されているので、固定用リングを円板状
部材に対して確実に締め付け、固定用リングの筒状部と
円板状部材との間で像担持体の端部をより一層確実に挟
圧して固定することができる。
【0049】請求項5記載の像担持体ユニットによれ
ば、請求項1,2,3,または4記載の像担持体ユニッ
トにおいて、前記像担持体は、薄肉円筒状の基材と、そ
の表面に形成された感光層とを有する感光体であり、前
記円板状部材が圧入される両端部の外周面には前記感光
層が形成されていない構成となっているので、さらに次
のような作用効果が得られる。
【0050】像担持体が感光体である場合、これに形成
された潜像を現像するためには、感光体表面に現像ロー
ラを接触させて現像剤を付与する必要がある。
【0051】そして、感光体が、可撓性を有する薄肉円
筒状の基材と、その表面に形成された感光層とを有する
構成であると、これに現像ローラを当接させると、感光
体は半径方向内方に撓むこととなるので、その撓み量を
規制する必要がある。この撓み量を規制する手段として
は、現像ローラの軸の両端にコロを設け、これらのコロ
を感光体の両端部に当接させて現像ローラの感光体への
食い込み量(すなわち感光体の撓み量)を規制する構造
を採用し得る。
【0052】しかしながら、このような構造を採用した
場合において、感光体の両端部に感光層が形成されてい
ると、この感光層がコロとの当接によって不均一に剥が
れ、結果として、上記撓み量が不均一になってしまうと
いう難点が生じる。また、剥がれた感光層が画像形成領
域に進入すると、画像不良も生じる。
【0053】これに対し、この請求項5記載の像担持体
ユニットによれば、円板状部材が圧入される感光体両端
部の外周面には感光層が形成されていない構成となって
いるので、上記難点が解消されることとなる。すなわ
ち、現像ローラの軸の両端にコロを設け、これらのコロ
を感光体の両端部に当接させることによって、現像ロー
ラの感光体への食い込み量(すなわち感光体の撓み量)
を精度良く規制することができることとなる。
【0054】請求項6記載の像担持体ユニットによれ
ば、請求項1,2,3,4,または5記載の像担持体ユ
ニットにおいて、前記像担持体の内方には、像担持体の
内径よりも僅かに小さな外径を有するバックアップドラ
ムが配置されているので、さらに次のような作用効果が
得られる。
【0055】上記請求項1,2,3,4,または5記載
の像担持体ユニットのように、可撓性を有する薄肉円筒
状の像担持体の両端部を一対の円板状部材で支持する構
成であると、像担持体の中央部分をオペレータが誤って
押圧してしまうと破損してしまうおそれがある。この種
の像担持体ユニットは通常、交換部品であるため、その
取扱いによって破損するおそれがあると、交換作業が極
めて行ない難くなってしまう。
【0056】これに対し、この請求項6記載の像担持体
ユニットによれば、像担持体の内方に、像担持体の内径
よりも僅かに小さな外径を有するバックアップドラムが
配置されているので、例えば像担持体ユニットの交換作
業時等にオペレータが誤って像担持体の中央部を強く押
圧したとしても、像担持体は破損にいたる前にバックア
ップドラムによって支持されることとなるため破損しな
くなる。したがって、この像担持体ユニットは、前述し
た特開昭58−86550号公報に開示されたドラム状
像担持体部材(図21参照)に比べて取扱い性に優れて
いる。
【0057】しかも、像担持体を強く押圧してもこれが
破損しないから、当接部材を強く当接させることもでき
る。
【0058】すなわち、この請求項6記載の像担持体ユ
ニットによれば、当接部材との一層確実で安定した接触
状態を得ることが可能であるとともに、製造が簡単でし
かも取扱い性に優れているという効果が得られる。
【0059】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0060】<第1の実施の形態>図1は本発明に係る
像担持体ユニットの第1の実施の形態を用いた画像形成
装置の一例を示す概略図、図2は像担持体ユニットおよ
びその周辺の部分切断拡大図、図3は図2におけるII
I−III拡大部分断面図である。
【0061】先ず、この画像形成装置の概要について説
明し、次いで像担持体ユニットについて後に詳しく説明
する。
【0062】この画像形成装置は、イエロー(Y)、シ
アン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の
トナーによる現像器を用いてフルカラー画像を形成する
ことのできる装置である。
【0063】図1において、100は像担持体ユニット
(図2の101参照)が組み込まれた像担持体カートリ
ッジである。この実施の形態では感光体カートリッジと
して構成されていて、その感光体140が、図示しない
適宜の駆動手段によって図示矢印方向に回転駆動され
る。
【0064】感光体140は、後に詳しく説明する薄肉
円筒状の導電性基材140b(図3参照)と、その表面
に形成された感光層140cとを有している。
【0065】感光体140の周りには、その回転方向に
沿って、帯電手段としての帯電ローラ160、現像手段
としての現像器10(Y,C,M,K)、中間転写装置
30、およびクリーニング手段170が配置される。
【0066】帯電ローラ160は、感光体140の外周
面に当接して外周面を一様に帯電させる。一様に帯電し
た感光体140の外周面には、露光ユニット40によっ
て所望の画像情報に応じた選択的な露光L1がなされ、
この露光L1によって感光体140上に静電潜像が形成
される。
【0067】この静電潜像は、現像器10でトナーが付
与されて現像される。
【0068】現像器として、イエロー用の現像器10
Y、シアン用の現像器10C、マゼンタ用の現像器10
M、およびブラック用の現像器10Kが設けられてい
る。これら現像器10Y,10C,10M,10Kは、
それぞれ揺動可能に構成されており、選択的に1つの現
像器の現像ローラ11のみが感光体140に当接し得る
ようになっている。したがって、これらの現像器10
は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックのうちのい
ずれかのトナーを感光体140の表面に付与して感光体
140上の静電潜像を現像する。現像ローラ11は、硬
質のローラ例えば、表面を粗面化した金属ローラ、また
は、硬質の樹脂ローラで構成されている。
【0069】現像されたトナー像は、中間転写装置の中
間転写ベルト36上に転写される。
【0070】クリーニング手段170は、上記転写後
に、感光体140の外周面に残留し付着しているトナー
T(図9参照)を掻き落とすクリーナブレード171
と、このクリーナブレード171によって掻き落とされ
たトナーを受ける受け部172とを備えている。
【0071】中間転写装置30は、駆動ローラ31と、
4本の従動ローラ32,33,34,35と、これら各
ローラの回りに張架された無端状の中間転写ベルト36
とを有している。
【0072】駆動ローラ31は、その端部に固定された
図示しない歯車が、感光体140の駆動用歯車190
(図4参照)と噛み合っていることによって、感光体1
40と略同一の周速で回転駆動され、したがって中間転
写ベルト36が感光体140と略同一の周速で図示矢印
方向に循環駆動されるようになっている。
【0073】従動ローラ35は、駆動ローラ31との間
で中間転写ベルト36がそれ自身の張力によって感光体
140に圧接される位置に配置されており、感光体14
0と中間転写ベルト36との圧接部において一次転写部
T1が形成されている。従動ローラ35は、中間転写ベ
ルト36の循環方向上流側において一次転写部T1の近
くに配置されている。
【0074】駆動ローラ31には、中間転写ベルト36
を介して図示しない電極ローラが配置されており、この
電極ローラを介して、中間転写ベルト36の後述する導
電層36a(図3参照)に一次転写電圧が印加される。
【0075】従動ローラ32はテンションローラであ
り、図示しない付勢手段によって中間転写ベルト36を
その張り方向に付勢している。
【0076】従動ローラ33は、二次転写部T2を形成
するバックアップローラである。このバックアップロー
ラ33には、中間転写ベルト36を介して二次転写ロー
ラ38が対向配置されている。二次転写ローラ38は、
図示しない接離機構により中間転写ベルト36に対して
接離可能である。二次転写ローラ38には、二次転写電
圧が印加される。
【0077】従動ローラ34は、ベルトクリーナ39の
ためのバックアップローラである。ベルトクリーナ39
は、中間転写ベルト36と接触してその外周面に残留し
付着しているトナーを掻き落とすクリーナブレード39
aと、このクリーナブレード39aによって掻き落とさ
れたトナーを受ける受け部39bとを備えている。この
ベルトクリーナ39は、図示しない接離機構によって中
間転写ベルト36に対して接離可能である。
【0078】中間転写ベルト36は、図3に示すよう
に、導電層36aと、この導電層36aの上に形成さ
れ、感光体140に圧接される抵抗層36bとを有する
複層ベルトで構成されている。導電層36aは、合成樹
脂からなる絶縁性基体36cの上に形成されており、こ
の導電層36aに、前述した電極ローラを介して、一次
転写電圧が印加される。なお、ベルト36側縁部におい
て抵抗層36bが帯状に除去されていることによって導
電層36aが帯状に露出しており、この露出部に電極ロ
ーラが接触するようになっている。
【0079】中間転写ベルト36が循環駆動される過程
で、一次転写部T1において、感光体140上のトナー
像が中間転写ベルト36上に転写され、中間転写ベルト
36上に転写されたトナー像は、二次転写部T2におい
て、二次転写ローラ38との間に供給される用紙等のシ
ート(記録材)Sに転写される。
【0080】シートSは、給紙装置50から給送され、
ゲートローラ対Gによって所定のタイミングで二次転写
部T2に供給される。51は給紙カセット、52はピッ
クアップローラである。
【0081】二次転写部T2でトナー像が転写されたシ
ートSは、定着装置60を通ることによってそのトナー
像が定着され、排紙経路70を通って、装置本体のケー
ス80上に形成されたシート受け部81上に排出され
る。なお、この画像形成装置は、排紙経路70として、
互いに独立した2つの排紙経路71,72を有してお
り、定着装置60を通ったシートはいずれかの排紙経路
(71または72)を通って排出される。また、この排
紙経路71,72はスイッチバック経路をも構成してお
り、シートの両面に画像を形成する場合には、排紙経路
71または72に一旦進入したシートが、返送路73を
通って再び二次転写部T2に向けて給送されるようにな
っている。
【0082】以上のような画像形成装置全体の作動の概
要は次の通りである。
【0083】(i)図示しないホストコンピュータ等
(パーソナルコンピュータ等)からの印字指令信号(画
像形成信号)が画像形成装置の制御部90に入力される
と、感光体140、現像器10の各ローラ11、および
中間転写ベルト36が回転駆動される。
【0084】(ii)感光体140の外周面が帯電ロー
ラ160によって一様に帯電される。
【0085】(iii)一様に帯電した感光体140の
外周面に、露光ユニット40によって第1色目(例えば
イエロー)の画像情報に応じた選択的な露光L1がなさ
れ、イエロー用の静電潜像が形成される。
【0086】(iv)感光体140には、第1色目(例
えばイエロー)用の現像器10Yの現像ローラのみが接
触し、これによって上記静電潜像が現像され、第1色目
(例えばイエロー)のトナー像が感光体140上に形成
される。
【0087】(v)中間転写ベルト36には上記トナー
の帯電極性と逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体
140上に形成されたトナー像が、一次転写部T1にお
いて中間転写ベルト36上に転写される。このとき、二
次転写ローラ38およびベルトクリーナ39は、中間転
写ベルト36から離間している。
【0088】(vi)感光体140上に残留しているト
ナーがクリーニング手段170によって除去された後、
除電手段41(図2参照)からの除電光L2によって感
光体140が除電される。
【0089】(vii)上記(ii)〜(vi)の動作
が必要に応じて繰り返される。すなわち、上記印字指令
信号の内容に応じて、第2色目、第3色目、第4色目、
と繰り返され、上記印字指令信号の内容に応じたトナー
像が中間転写ベルト36上において重ね合わされて中間
転写ベルト36上に形成される。
【0090】(viii)所定のタイミングで給紙装置
50からシートSが供給され、シートSの先端が第2転
写部T2に達する直前にあるいは達した後に(要するに
シートS上の所望の位置に、中間転写ベルト36上のト
ナー像が転写されるタイミングで)二次転写ローラ38
が中間転写ベルト36に押圧されるとともに二次転写電
圧が印加され、中間転写ベルト36上のトナー像(基本
的には4色のトナー像が重ね合わせられたフルカラー画
像)がシートS上に転写される。また、ベルトクリーナ
39が中間転写ベルト36に当接し、二次転写後に中間
転写ベルト36上に残留しているトナーが除去される。
【0091】(ix)シートSが定着装置60を通過す
ることによってシートS上にトナー像が定着し、その
後、シートSが所定の位置に向け(両面印刷でない場合
にはシート受け部81に向け、両面印刷の場合には、ス
イッチバック経路71または72を経て返送路73に向
け)搬送される。
【0092】次に、像担持体カートリッジ100につい
て説明する。
【0093】図4は像担持体カートリッジの分解斜視
図、図5は別角度から見た部分省略分解斜視図である。
【0094】図4に示すように、像担持体カートリッジ
100は、像担持体ユニット101と、この像担持体ユ
ニット101を保持するカートリッジケース200とを
備えている。
【0095】そこで、先ず、像担持体ユニット101に
ついて説明する。
【0096】図6は像担持体ユニット101の断面図で
ある。
【0097】図6に示すように、この像担持体ユニット
101は、それ自身では回転しない軸110と、この軸
110に対して回転可能に取り付けられた一対の円板状
部材120,130と、これら一対の円板状部材12
0,130によって両端部が支持固定され円板状部材1
20,130とともに回転する可撓性を有する薄肉円筒
状の像担持体140と、この像担持体140の内方にお
いて軸110に取り付けられ、像担持体140に対して
その外方から当接部材としてのクリーナブレード171
(図8参照)、帯電ローラ160が当接されるその当接
位置において像担持体140を内方から支持するバック
アップ部材としてのバックアップドラム150とを備え
ている。
【0098】一対の円板状部材120,130は、いず
れもベアリング114を介して軸110に回転可能に設
けられており、これら円板状部材120,130の外周
面121,131によって像担持体140の両端部14
1が支持され固定されている。
【0099】その固定構造を図7に示す。図7は、一方
の円板状部材120に対する像担持体140の端部14
1の固定構造を示しているが、他方の円板状部材130
に対する像担持体140の端部141の固定構造も同様
である。
【0100】同図に示すように、円板状部材120の外
周面121の外径D3は、像担持体140の内径D2よ
りも多少大きく形成されており、像担持体140の端部
141に円板状部材120が圧入されている。この圧入
が円滑になされるように、円板状部材120の内側に
は、外周面121に連なり、端部の径D4が像担持体1
40の内径D2よりも小さく形成されたテーパ面121
aが形成されている。この圧入によって、像担持体14
0と円板状部材120とは略良好に結合されるが、両者
の結合をより一層確実にするために、固定用リング18
0が設けられている。
【0101】固定用リング180は、リング状の円板部
181と、これと一体の短い筒状部182とを有してい
る。円板部181には、その円周方向において等間隔に
複数個(例えば8個(1つのみ図示))のネジ挿入用の
孔183が設けられている。筒状部182には、像担持
体140の端部141および円板状部材120の外側部
分が圧入されるようになっている。この圧入が円滑にな
されるように、筒状部182の内周面にはテーパ面18
4が形成されている。このテーパ面184の先端径D6
は、像担持体140の外径D5よりも大きく形成されて
いる。より詳しくは、テーパ面184の先端径D6は、
円板状部材120の外周面121に装着された状態の像
担持体140の外径(D3+2t(tは像担持体140
の厚さ))よりも大きく形成する。
【0102】像担持体140は、先ず、その端部141
に円板状部材120を圧入し、次いで両者を固定用リン
グ180の筒状部182に圧入し(固定用リング180
を像担持体140の端部141および円板状部材120
の外側にかぶせ)、固定用リング180をネジ185で
円板状部材120に固定することによって、円板状部材
120に完全に固定される。
【0103】円板状部材120および固定用リング18
0は、円板状部材120の外側面と固定用リング180
の内側面との間に締め代Cが形成されるように構成され
ている。このため、ネジ185を締め付けることによっ
て、像担持体140の端縁部141aは、円板状部材1
20の外周面121と固定用リング180の筒状部18
2内周面184とで確実に挟圧され、確実に固定され
る。なお、122はネジ185のためのネジ孔である。
【0104】図6に示すように、他方の円板状部材13
0には、その外側に、駆動用のギア190が固定されて
いる。このギア190は円板状部材130と別体に作成
されており、複数本(例えば3本(1本のみ図示))の
ネジ191で円板状部材130に固定されている。ギア
190には、筒状部192が一体に形成されており、こ
の筒状部192が、円板状部材130の外側に一体的に
形成された筒状部133内に嵌入されているとともに、
ベアリング114を介して軸110に支持されている。
【0105】したがって、円板状部材130は、ベアリ
ング114およびギア190の筒状部192を介して軸
110に回転可能に支持されている。
【0106】像担持体140は、この実施の形態では感
光体として構成されており、可撓性を有する導電性基材
140b(図3参照)の表面(外周面)に感光層140
cを形成することにより構成されている。基材として
は、例えば、電鋳法にて作製したニッケルシームレス管
を用いることができる。感光層は、いわゆるOPC(有
機感光体)をディッピング法で形成することができる。
このような感光体140の可撓性すなわち柔軟さは、基
材140bの厚みと径とを調整することにより決定する
ことが可能であるから、使用される画像形成装置に応じ
て適宜設定することが可能である。例えば、基材厚み2
0〜200μm、基材直径10〜300mmの範囲で適
宜設定する。なお、OPCは主として樹脂からなるの
で、可撓性の面では優れるが、基材との密着性を確保
し、レーザー光の干渉対策を施すために、基材とOPC
との間に下引き層を形成することが望ましい。下引き層
としては、酸化亜鉛、酸化チタン等のレーザー光を吸収
可能な粒子をナイロン樹脂等の樹脂に分散させた層が好
適である。
【0107】バックアップドラム150は、一対の側板
151,151と、これら側板151,151の外周面
によって両端が固定された円筒部材152とで構成され
ている。円筒部材152の外径D1は像担持体140の
内径D2よりも僅かに小さく形成されている。側板15
1には、軸受け穴153が設けられており、この軸受け
穴153には、軸110との間に偏心ブッシュ154と
ベアリング155とが設けられている。したがって、バ
ックアップドラム150は、軸110に対して偏心ブッ
シュ154およびベアリング155を介して回転可能に
支持されている。偏心ブッシュ154は、当接部材とし
てのクリーナブレード171(図8参照)、および帯電
ローラ160が当接されるその当接位置側(図8におい
て矢印e方向)に、偏心量Eだけ偏心しており、これに
よって、バックアップドラム150の外周面(円筒部材
152の外周面)の一部が前記当接位置において比較的
広い範囲に亙って像担持体140を内方から支持するよ
うになっている。
【0108】軸110には、偏心ブッシュ154の軸1
10に対する偏心方向を決めるためのピン111が固定
されているとともに、偏心ブッシュ154の内側面には
ピン111と適合する形状の溝156が形成されてい
る。ピン111の、軸110からの突出長さは、一端側
と他端側とで異なっているので、このピン111と前記
溝156とを嵌め合わせることによって、偏心ブッシュ
154は間違いなく図8において矢印e方向に偏心した
状態で配置される。
【0109】バックアップドラム150は、軸110に
対して偏心ブッシュ154およびベアリング155を介
して回転可能に支持されているので、図8に示すように
像担持体ユニット101がカートリッジケース200に
組み込まれて像担持体140が回転駆動されると、前記
クリーニングブレード171等の当接位置において、円
筒部材152の外周面152aが像担持体140の内周
面140aと当接することによって像担持体140に従
動して回転する。
【0110】なお、図6に示すように、一方の偏心ブッ
シュ154とベアリング114との間には、ガタ防止用
の圧縮コイルバネ102が設けられている。
【0111】以上のような像担持体ユニット101は、
図8に示すような状態で、カートリッジケース200に
組み込まれる。
【0112】カートリッジケース200は、図4、図5
および図8に示すように、一対の側部210,220
と、これら側部210,220の背部側を連結している
主連結部230と、側部210,220の前部下方を連
結している副連結部240とを有するケース本体Aと、
ケース本体Aの側部210,220の外側を覆うサイド
カバー250,260と、ケース本体Aに組み込まれた
帯電ローラ160を覆うローラカバー270とを備えて
いる。
【0113】ケース本体Aは、合成樹脂からなる一体成
形品である。
【0114】ケース本体Aには、先ずクリーニング手段
170が組み込まれ、次いで帯電ローラ160が組み込
まれ、その後、像担持体ユニット101が組み込まれ
る。
【0115】クリーニング手段170は、図9にその詳
細を示すように、感光体140の外周面に残留し付着し
ているトナーTを掻き落とすクリーナブレード171
と、このクリーナブレード171によって掻き落とされ
たトナーTを受ける受け部172と、この受け部172
の底部に配置され、掻き落とされたトナーを搬送する搬
送手段としてのトナー搬送スクリュー173とを備えて
いる。
【0116】クリーナブレード171は、その上部がブ
レードホルダ174に固定されている。ブレードホルダ
174は、その両端に設けられたアーム174a,17
4a(一方のみ図示)が軸211,221(211のみ
図示)によって側部210,220に対して揺動可能に
取り付けられている。主連結部230とブレードホルダ
174との間には、ブレード付勢バネ(圧縮コイルバ
ネ)175が設けられており、図8に示したように像担
持体ユニット101がカートリッジケース200に組み
込まれると、ブレード付勢バネ175の付勢力によって
クリーナブレード171の先端部(縁部)が感光体14
0の表面に当接されるようになっている。
【0117】このような構造によれば、ブレード171
の形状精度やゴム硬度に左右されず、ブレード171を
感光体140へ一定圧力で圧接させることができる。ま
た、圧力変動を小さくして感光体140のフィルミング
を防止することができる。
【0118】受け部172は、主連結部230の下部に
よって主連結部230と一体に形成されている。
【0119】ブレードホルダ174の後端縁部と主連結
部230との間には、フォーム材からなるシール部材1
76が設けられている。また、クリーナブレード171
先端の下方には、すくいシート177が設けられてい
る。すくいシート177は、その基部が主連結部230
に固定されており、その先端縁部が感光体140の表面
と摺接して、トナーTの漏れを防止する。
【0120】トナー搬送スクリュー173は、その平面
図を図10に示すように、スクリューの軸173aの両
端部が受け部172の側壁172aに回転可能に支持さ
れている。軸173aの一端には、ギア173bが固定
されており、このギア173bが減速ギア173cを介
して像担持体ユニット101のギア190と噛み合って
いる。したがって、像担持体ユニット101が回転駆動
されると、トナー搬送スクリュー173も回転駆動さ
れ、受け部172中のトナーTが図10において右方に
搬送される。搬送されたトナーTは、廃トナーボトル1
78に回収される。
【0121】受け部172の右端底部には、トナー出口
172bが開口しており、このトナー出口172bに対
向して、その下方に廃トナーボトル178のトナー回収
口178aが配置されている。受け部172の右端に
は、トナー搬送スクリュー173の軸線方向にスライド
可能なシャッター172cが設けられている。このシャ
ッター172cは、画像形成装置の図示していない外装
カバーを閉めると図10において右方にスライドしてト
ナー出口172bを開き、外装カバーを開けると図10
において左方にスライドしてトナー出口172bを閉じ
るようになっている。なお、廃トナーボトル178は装
置本体のケース80(図1参照)またはフレームに対し
て着脱可能に取り付けられている。
【0122】帯電ローラ160は、図4、図8および図
11に示すように、その軸161の両端部分が軸受部材
162,162(図4,図8において一方のみ図示)を
介しカートリッジケース200の側部210,220に
対して回転可能かつ、取付後の感光体140(図8参
照)の中心方向に向けてスライド可能に支持されてい
る。側部210,220には、切欠部212,222が
設けられており、その対向する縁部212a,212
a,222a,222aに、軸受部材162の上下面に
形成されたガイド溝162a,162aがスライド可能
に嵌まり込むことによって、軸受部材162は側部21
0,220に対してスライド可能に取り付けられる。前
記切欠部212,222にはバネ受け部212b,22
2bが形成されており、このバネ受け部と軸受部材16
2との間には、付勢手段としての圧縮コイルバネ163
がそれぞれ介装されている。したがって、図8,図11
に示すように、像担持体ユニット101がカートリッジ
ケース200に組み込まれると、バネ163の付勢力に
よって帯電ローラ160が感光体140の表面に当接さ
れることとなる。
【0123】図4,図5,および図6に示すように、像
担持体ユニット101の固定軸110には、円板状部材
120,130よりも外方に突出した突出部112に、
ピン113,113が設けられているとともに、カート
リッジケース200の側部210,220には前記ピン
113を受けるピン受け部213,223が設けられて
いる。この実施の形態では、上記ピン113,113
と、ピン受け部213,223とで、固定軸110の軸
回り位置を決める位置決め手段が構成されている。ピン
113は、軸110に設けた貫通孔に圧入することによ
って軸110に固定しても良いし、軸110と一体に構
成しても良い。なお、軸110の一端(図4において右
端)112aは、その断面形状がD形に形成されてい
る。
【0124】側部210,220には、像担持体ユニッ
ト101を組み込む際に、軸110を案内するスリット
214,224が形成されており、このスリットの終端
部にピン受け部213,223が側部210,220と
一体的に形成されている。スリット214,224の幅
は、それぞれ軸110の外径よりもほんの僅かだけ大き
く構成されており、また、スリット214,224の始
端部は傾斜状の幅広に形成されている。
【0125】像担持体ユニット101を組み込む際に
は、軸110の両突出部112,112をピン113の
内側において、スリット214,224に合わせてその
終端部まで入れてやると、ピン113,113がピン受
け部213,223に当接し、固定軸110の軸回り位
置が位置決めされることとなる。なお、軸110の両突
出部112,112をスリット214,224に入れ込
む際には、ピン113が側部210,220の外側面に
当接または摺接してガイドの役割を果たす。したがっ
て、ピン113,113は、側部210,220ととも
に像担持体ユニット101の軸線方向の位置決め手段も
構成している。
【0126】スリット214,224の方向は、図12
に示すように、クリーナブレード171の先端が像担持
体ユニット101の感光体140に圧接される方向Fと
略同方向となっている。このため、像担持体ユニット1
01を組み込む際に、像担持体ユニット101がクリー
ナブレード171に対して、望ましくない方向から当接
するという事態が防止され、クリーナブレード171
の、めくれや傷付きが防止される。なお、この効果は、
前記圧接方向Fに対するスリット214,224の方向
が±45゜程度の範囲内にあれば得られる。
【0127】以上のようにして、像担持体ユニット10
1がケース本体Aに入れられた後、側部210,220
の外側に、図4,図5に示すサイドカバー250,26
0が取り付けられる。サイドカバー250,260は、
適宜の固定手段、例えば図示しないネジによって側部2
10,220に固定される。
【0128】サイドカバー250,260には、軸11
0の端部が貫通される穴251,261が形成されてい
る。サイドカバー250の穴251は、前記D形状の軸
端と適合するようにD形となっている。したがって、像
担持体ユニット101の装着方向が適正でない場合に
は、軸端と前記D形の穴251とが合致しないこととな
り、これによって、像担持体ユニット101の装着ミス
が防止される。
【0129】また、サイドカバー250,260の内側
面には、前記ピン受け部213,223との間にピン1
13を挟み込んでピン113すなわち軸110を固定す
る突片252,252,262,262が設けられてい
る。固定構造は、左右で同じであるので、一方の側部2
10についてのみ説明する。側部210にサイドカバー
250が取り付けられると、図13に示すように、ピン
113がピン受け部213と突片252,252とで挟
み込まれ、これによって、ピン113が固定される。な
お、図13に示すように、突片252に対向する突片2
52a,252aをさらに設けて、この突片252aと
突片252との間にピン受け部213とピン113とを
挟み込む構造とすると、より確実にピン113を固定す
ることができる。
【0130】さらに、サイドカバー250,260に
は、矩形の穴253,263が開けられている。この穴
253,263には、側部210,220の外方に一体
的に形成されたガイドブロック215,225が貫通さ
れる。なお、サイドカバー250には、トナー搬送手段
の逃がし穴254が形成されている。
【0131】ケース本体Aには、ローラカバー270が
着脱可能に装着される。装着された状態は図2に示され
ている。同図に示すように、このローラカバー270
は、露光L1を通過せせるためのスリット状の窓271
と、除電光L2と帯電ローラ160(帯電部)との間を
遮蔽する遮蔽板272とを有している。
【0132】以上のようにして組み立てられた像担持体
カートリッジ100は、図14に示すようにして、画像
形成装置のフレーム82に着脱可能に装着される。
【0133】フレーム82および後述するレバー84は
相平行してそれぞれ一対設けられているが、図14にお
いては一方のみ示してある。
【0134】フレーム82には、ガイド溝83が形成さ
れているとともに、着脱操作用のレバー84が設けられ
ている。
【0135】ガイド溝83は、その幅が、像担持体カー
トリッジ100の軸110の外径およびガイドブロック
215の後端部215aの厚さ(高さ)hと同じに構成
されており、また、その始端部は傾斜状の幅広に形成さ
れている。
【0136】なお、ガイドブロック215(および22
5)の後端部215aの高さhは軸110の外径と同じ
に形成されているが、前部215bの高さh’は、若干
小さく形成されている。
【0137】レバー84は、軸85でフレーム82に対
して回動可能に取り付けられており、摘み部84aと、
軸110の保持部84bと、軸110との当接部84c
とを備えている。
【0138】レバー84を仮想線で示すように回動させ
たとき、保持部84bは、ガイド溝83に案内される軸
110(突出部112)の移動経路から退避し、当接部
84cは、前記移動経路の終端部近くに臨む。
【0139】したがって、像担持体カートリッジ100
を、その軸110の突出部112,112およびガイド
ブロック215,225をガイド溝83に沿わせるよう
にして押し込むと、軸110の突出部112が当接部8
4cに当接してこれを押すことによって、レバー84
は、当接部84cが軸110の突出部112で押される
分だけ図において反時計方向に回動する(この状態は図
示していない)。なお、ガイドブロック215(および
225)の前部215bの高さh’は、ガイド溝83の
幅よりも若干小さく形成されているので、ガイドブロッ
ク215,225をガイド溝83,83に容易に挿入す
ることができる。
【0140】その後、レバー84をさらに反時計方向に
回動させると、図に実線で示すように、軸110がガイ
ド溝83の終端部と保持部84bとで挟圧保持されて固
定されるとともに、ガイドブロック215,225がガ
イド溝83,83に嵌まり込んでいることによって、像
担持体カートリッジ100の軸110回りの位置決めが
なされ、像担持体カートリッジ100のフレーム82へ
の装着が完了する。ガイドブロック215(および22
5)の後端部215aの高さhは、ガイド溝83の幅と
同じに形成されており、ガイド溝83に隙間なく嵌まり
込むので、位置決めが高精度になされる。なお、レバー
84を実線で示すように回動させると、当接部84cは
軸110から離間する。
【0141】像担持体カートリッジ100を取り外す際
には、レバー84を仮想線で示すように回動させると、
当接部84cが軸110を押し出すように作用するの
で、像担持体カートリッジ100を容易に取り出すこと
ができる。
【0142】レバー84とフレーム82との間には、引
っ張りバネ86が設けられており、この引っ張りバネ8
6の力の作用線は、レバー84を仮想線で示すように回
動させたときと、実線で示すように回動させたときと
で、レバー84の回動中心である軸85を跨ぐように構
成されている。
【0143】したがって、レバー84を仮想線で示すよ
うに回動させると、引っ張りバネ86の作用によって、
レバー84は仮想線で示す位置に保持される。一方、実
線で示すように回動させると、レバー84は実線で示す
位置に保持されるとともに、引っ張りバネ86の作用
で、像担持体カートリッジ100がフレーム82に確実
に保持される。
【0144】なお、像担持体カートリッジ100は、フ
レーム82に対して図14および図1において左方から
装着されるが、画像形成装置のフレーム82およびケー
ス80は、図1におけるB−B線すなわち像担持体カー
トリッジ100と露光ユニット40との間で分離され得
るようになっている(例えば露光ユニット40側が左方
にスライド可能となっている)ので、像担持体カートリ
ッジ100の着脱を容易に行なうことができる。図14
および図4に示すように、像担持体カートリッジ100
には、その着脱を容易にするための摘み231,231
がケース本体Aに設けられている。
【0145】以上のような像担持体カートリッジは、図
1に示すように、画像形成装置に組み込まれると、駆動
用のギア190に画像形成装置本体の駆動ギア(図示せ
ず)が噛み合うことによって、その像担持体140が矢
印方向に回転駆動される。
【0146】この実施の形態の像担持体ユニット101
によれば、次のような作用効果が得られる。
【0147】(a)この像担持体ユニット101は、可
撓性を有する薄肉円筒状の像担持体140の両端部14
1に一対の円板状部材120(および130,以下同
じ)を圧入してこれら円板状部材120で像担持体14
0の両端部141を内方から支持し、さらに、像担持体
140の両端部141に外方から一対の固定用リング1
80を装着してこれら固定用リング180の筒状部18
2と円板状部材120との間で像担持体140の端部1
41を挟圧して固定することによって組み立てることが
できる。
【0148】円板状部材120は、像担持体140の内
径D2よりも多少大きく形成された外周面121、およ
びこの外周面121に連なり、端部の径D4が像担持体
140の内径D2よりも小さく形成されたテーパ面12
1aを有しているので、このテーパ面121aの端部側
から像担持体140の端部141に圧入することによっ
て、容易に圧入することができる。円板状部材120の
外周面121は、像担持体140の内径D2よりも多少
大きく形成されているので、円板状部材120が圧入さ
れた状態では、像担持体140の端部141が、確実か
つ均一に支持されることとなる。なお、像担持体140
と円板状部材120との間に多少の製造誤差があったと
しても、像担持体140は可撓性を有しているので、円
板状部材120が圧入される際、像担持体140の端部
141は円板状部材120のテーパ面121aに案内さ
れる過程で多少伸びることとなる。
【0149】すなわち、像担持体140と円板状部材1
20との間に多少の製造誤差があったとしても、像担持
体140の端部141に円板状部材120を容易に圧入
することができ、しかも、円板状部材120の外周面1
21で像担持体140の端部141を確実かつ均一に支
持することができる。
【0150】一方、固定用リング180は、短い筒状部
182を有しており、この筒状部182は、その内周面
がテーパ面184となっていて、このテーパ面184の
先端径D6が像担持体140の外径D5よりも大きく形
成されているので、このテーパ面184の先端側から像
担持体140の端部141に装着することによって、容
易に装着することができ、筒状部182と円板状部材1
20との間で像担持体140の端部141を挟圧して固
定することができる。なお、円板状部材120ないし像
担持体140と固定用リング180の筒状部182との
間に多少の製造誤差があったとしても、筒状部内周面の
テーパ面184は、その先端径D6が像担持体140の
外径D5よりも大きく形成されているので、容易に装着
することができる。
【0151】すなわち、円板状部材120ないし像担持
体140と固定用リング180の筒状部182との間に
多少の製造誤差があったとしても、固定用リング182
を容易に装着することができ、円板状部材120との間
で像担持体140の端部141を確実に挟圧して固定す
ることができる。しかも、接着剤を用いることなく確実
に固定することができる。
【0152】そして、像担持体140は可撓性を有する
薄肉円筒状のものであるから、組み立てられた状態で
は、円板状部材120で支持されていない中央部分14
2(図6参照)が、半径方向内方に容易に撓み得る。し
たがって、その中央部分142は、いわば疑似軟質材と
して利用することができるので、この中央部分142
に、硬質ローラ等の当接部材(例えば現像ローラ11)
を確実に安定した状態で接触させることができる。
【0153】以上のように、この実施の形態の像担持体
ユニット101によれば、硬質ローラ等の当接部材との
確実で安定した接触状態を得ることが可能であるととも
に、製造が簡単であるという効果が得られる。
【0154】(b)固定用リング180は円板状部材1
20にネジ止めされる構造であり、固定用リング180
と円板状部材120との間には締め代Cが形成されてい
るので、固定用リング180を円板状部材120に対し
て確実に締め付け、固定用リング180の筒状部182
と円板状部材120との間で像担持体140の端部14
1を確実に挟圧して固定することができる。
【0155】(c)像担持体140の内方には、像担持
体140の内径D2よりも僅かに小さな外径D1を有す
るバックアップドラム150が配置されているので、さ
らに次のような作用効果が得られる。
【0156】この実施の形態の像担持体ユニット101
のように、可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体140
の両端部を一対の円板状部材120で支持する構成であ
ると、像担持体140の中央部分142(図6参照)を
オペレータが誤って押圧してしまうと破損してしまうお
それがある。この種の像担持体ユニット101は通常、
交換部品であるため、その取扱いによって破損するおそ
れがあると、交換作業が極めて行ない難くなってしま
う。
【0157】これに対し、この実施の形態の像担持体ユ
ニット101によれば、像担持体140の内方に、像担
持体140の内径D2よりも僅かに小さな外径D1を有
するバックアップドラム150が配置されているので、
例えば像担持体ユニット101の交換作業時等にオペレ
ータが誤って像担持体140の中央部を強く押圧したと
しても、像担持体140は破損にいたる前にバックアッ
プドラム150によって支持されることとなるため破損
しなくなる。したがって、この像担持体ユニット101
は、前述した特開昭58−86550号公報に開示され
たドラム状像担持体部材(図21参照)に比べて取扱い
性に優れている。
【0158】しかも、像担持体140を強く押圧しても
これが破損しないから、当接部材、例えばクリーナブレ
ード171を強く当接させることもできる。
【0159】すなわち、この実施の形態の像担持体ユニ
ット101によれば、当接部材との一層確実で安定した
接触状態を得ることが可能であるとともに、製造が簡単
でしかも取扱い性に優れているという効果が得られる。
【0160】(d)バックアップドラム150は、像担
持体140の内径D2よりも僅かに小さな外径D1を有
し、軸110に対して偏心して配置された軸受155を
介して回転可能に支持されているので、像担持体140
に対してその外方から当接部材が当接されるその当接位
置において像担持体140を内方から広い範囲に亙って
支持することができる(図8参照)。
【0161】(e)バックアップドラム150は、軸1
10に対して偏心して配置された軸受155を介して回
転可能に支持されているので、その外周面152aが像
担持体140の内周面と当接することによって従動回転
する。したがって、像担持体140に対する負荷を小さ
くすることができ、像担持体140の駆動トルクを低減
させることができる。
【0162】<第2の実施の形態>図15は本発明に係
る像担持体ユニットの第2の実施の形態を示す部分拡大
断面図である。
【0163】この実施の形態の像担持体ユニットが上述
した第1の実施の形態の像担持体ユニット101と異な
る点は、図15に示すように、円板状部材120’にお
ける、固定用リング180の筒状部182のテーパ面1
84との対向部に、このテーパ面184と同方向の、前
述したテーパ面121aとは別のテーパ面121bがさ
らに形成されている点にある。
【0164】このような構成によれば、像担持体140
の端部141が固定用リング180の筒状部182のテ
ーパ面184と、円板状部材120’の前記テーパ面1
21bとで挟圧されることとなるので、像担持体140
の端部141の挟圧状態が安定し、一層良好な固定状態
が得られることとなる。
【0165】また、円板状部材120の外側部分にテー
パ面121bが形成されているので、固定用リング18
0の装着も一層円滑に行なうことができる。
【0166】しかも、固定用リング180を装着する際
に、円板状部材120の外側部分のテーパ面121b
が、像担持体140の左方への移動(円板状部材12
0’に対して抜け方向への移動)を抑制するように作用
するので、より確実に像担持体140の端部141を固
定することができる。
【0167】<第3の実施の形態>図16は本発明に係
る像担持体ユニットの第3の実施の形態を示す部分拡大
断面図である。
【0168】この実施の形態の像担持体ユニットが前述
した第1の実施の形態の像担持体ユニット101と異な
る点は、図16に示すように、円板状部材120’’に
おける、固定用リング180の筒状部182のテーパ面
184との対向部に、像担持体140の端縁部141a
を半径方向内方に逃がすリング状の切欠121cが形成
されている点にある。
【0169】このような構成によれば、像担持体140
の端部141が円板状部材120’’と固定用リング1
80の筒状部182とで挟圧される際、像担持体140
の端部141は、前記リング状の切欠121cが形成さ
れている結果として形成された、円板状部材外周面12
1の角部121dと固定用リング180の筒状部182
とで挟圧されることとなる。
【0170】したがって、像担持体端部141の、より
強固な固定状態が得られることとなる。
【0171】しかも、固定用リング180を装着する際
に、円板状部材120の外周面角部121dが、像担持
体140の内周面と係合するようにして、像担持体14
0の左方への移動(円板状部材120’’に対して抜け
方向への移動)を抑制するように作用するので、より確
実に像担持体140の端部141を固定することができ
る。
【0172】<第4の実施の形態>図17は本発明に係
る像担持体ユニットの第4の実施の形態を主として示す
断面図である。
【0173】この実施の形態の像担持体ユニット10
1’が前述した第1の実施の形態の像担持体ユニット1
01と異なる点は、感光体140’における、円板状部
材120,130が圧入される両端部141’,14
1’の外周面には感光層が形成されていない点にある。
【0174】このような構成によれば、さらに次のよう
な作用効果が得られる。
【0175】像担持体が感光体である場合、これに形成
された潜像を現像するためには、感光体表面に現像ロー
ラ11を接触させてトナー付与する必要がある。
【0176】そして、感光体が、可撓性を有する薄肉円
筒状の基材と、その表面に形成された感光層とを有する
構成であると、これに現像ローラ11を当接させると、
感光体140’は半径方向内方に撓むこととなるので、
その撓み量を規制する必要がある。この撓み量を規制す
る手段としては、図17に示すように、現像ローラの軸
11aの両端にコロ11bを設け、これらのコロ11b
を感光体140’の両端部141’,141’に当接さ
せて現像ローラ11の感光体140’への食い込み量
(すなわち感光体140’の撓み量)を規制する構造を
採用し得る。
【0177】しかしながら、このような構造を採用した
場合において、仮に、感光体140’の両端部14
1’,141’に感光層が形成されていると、この感光
層がコロ11bとの当接によって不均一に剥がれ、結果
として、上記撓み量が不均一になってしまうという難点
が生じる。また、剥がれた感光層が画像形成領域に進入
すると、画像不良も生じる。
【0178】これに対し、この第4の実施の形態の像担
持体ユニット101’によれば、円板状部材120,1
30が圧入される感光体両端部141’の外周面には感
光層が形成されていない構成となっているので、上記難
点が解消されることとなる。すなわち、図17に示すよ
うに、現像ローラ11の軸11aの両端にコロ11bを
設け、これらのコロ11bを感光体140’の両端部1
41’に当接させることによって、現像ローラ11の感
光体140’への食い込み量(すなわち感光体の撓み
量)を精度良く規制することができることとなる。
【0179】
【実施例】感光体140に関し (1)感光体140の基材140bとしては、電鋳法に
て作製したニッケルシームレス管を用い、その厚さは、
40μm程度とする。
【0180】基材の厚さが小さすぎると、剛性(自らが
形状を保持する強さ)が弱くなり、円筒度不良や現像ロ
ーラ等の当接部材との当接不良が生じる。したがって、
基材の厚さは、0.04mm以上とすることが望まし
い。
【0181】一方、基材の厚さが大きすぎると、良好な
可撓性が得られ難くなるとともに、当接部材との当接に
よって生じる応力も大きくなってしまう。また、電鋳時
間が長くなることから、製造コストも増大してしまう。
したがって、基材の厚さは、0.05mm以下とするこ
とが望ましい。
【0182】そこで、この実施例では、基材の厚さを、
40μm程度とする。
【0183】(2)感光層140cは、下引き層(UC
L)と、電荷発生層(CGL)と、電荷輸送層(CT
L)とで構成し、各層の厚さは次のようにする。
【0184】下引き層を1〜2μm程度、電荷発生層を
0.5μm程度、電荷輸送層を15〜30μ程度とす
る。
【0185】感光層は、クリーナブレード171等の当
接部材との当接によって摩耗して行くため、感光層の膜
厚が薄すぎると、寿命が短くなってしまう。したがっ
て、感光層の膜厚は、0.015mm以上であることが
望ましい。
【0186】一方、感光層が厚くなると、電荷が分散し
易くなり、高解像度が得られなくなってしまう。この実
施例では、600dpi以上の解像度が得られるように
なっており、そのためには、感光層の膜厚は、0.03
25mm以下であることが望ましい。
【0187】そこで、この実施例では、感光層の膜厚
を、上記の通りとする。
【0188】(3)感光体140の直径(外径D5)
は、φ85.5mm程度とする。
【0189】図1に示した画像形成装置は、A3ノビサ
イズの用紙に画像を形成することができるものであり、
したがって連続して供給される用紙に対して連続して画
像を形成するためには、用紙間の間隔(先行する用紙の
後端と後続する用紙の先端との距離)を考慮すると、中
間転写ベルト36の外周長さは直径にして、φ171m
m以上必要である。
【0190】一方、中間転写ベルト36上に形成される
Y,C,M,Kのトナー像のベルト進行方向における相
対的な位置誤差を小さくし、部品の公差を緩くするため
には、中間転写ベルト36の直径と感光体140の直径
とを整数比とし、感光体140上に形成される画像の感
光体140に対する位置が各色で同一にすることが望ま
しい。
【0191】他方、4つの現像手段10(Y,C,M,
K)を感光体140の周りに配置することができるよう
にするためには、感光体140の直径はφ60mm以上
とすることが望ましいけれども、装置の小型化を図るた
めにはできるだけ小さくする方が望ましい。
【0192】そこで、この実施例では、感光体140の
直径(外径)をφ85.5mm程度とする。
【0193】しかしながら、連続して供給される用紙間
の間隔を小さくし、あるいは大きくすることにより、感
光体140の直径は、φ80〜90mmの範囲とするこ
とができる。
【0194】(4)感光体140の軸線方向長さは、4
10±0.2mm程度とする。
【0195】帯電ローラ160等の当接によって撓む感
光体140に永久変形が生じないようにするためには、
感光体140の被支持部と帯電ローラ160の端部との
間の距離あるいは現像ローラ11の端部との距離を30
mm程度とすることが望ましい。
【0196】そこで、この実施例では、感光体140の
長さを、410±0.3mm程度とする。
【0197】なお、帯電ローラ160等の長さについて
は後述する。
【0198】(5)感光体140のクリーナブレード1
71に対する摩擦係数は、1.0以下とする。具体的に
は、0.5〜1程度とする。
【0199】摩擦係数が1.0を越えると、感光体14
0の駆動トルクが増大するからである。
【0200】(6)感光体ユニット101に組み込まれ
た状態での感光体140の円筒度を、0.05mm以下
とする。
【0201】現像ローラ11の感光体140に対する食
い込み深さを0.15mm程度として安定した当接状態
を得るためである。
【0202】(7)感光体140の接地構造は、次のよ
うにする。
【0203】図6において、バックアップドラム150
の円筒部材152を導電性材料(例えばアルミニウム)
で構成するとともに、軸110も導電性材料(例えばス
テンレス)で構成し、側板151の内側面に、円筒部材
152と軸110とを電気的に接続する導通部材157
を設ける。この導通部材157は、その両端が円筒部材
152と軸110とに接触する、例えば、ステンレス製
の板バネで構成する。
【0204】軸110の端部には、同じくステンレス製
の板バネ等からなる導通部材87を接触させる。この導
通部材87は、接地されている画像形成装置のフレーム
に取り付ける。
【0205】したがって、感光体140は、その導電性
基材140bの内周面→バックアップドラム150の円
筒部材152→導通部材157→軸110→導通部材8
7→フレームを介して接地される。
【0206】円板状部材120に関し 円板状部材120は、ポリフェニレンサルファイド樹脂
(PPS)で構成する。
【0207】外周面121の外径D3はφ85.6mm
程度とし、その幅は7mm程度とする。
【0208】テーパ面121aのテーパ角度は2゜から
10゜程度とする。望ましくは5゜程度とする。端部の
径D4はφ84mm程度とする。
【0209】固定用リング180に関し 固定用リング180は、ABS樹脂あるいはポリアセタ
ール樹脂(POM)で構成する。
【0210】筒状部182の長さ(図7において左右方
向の深さ)は6mm程度とする。
【0211】テーパ面184のテーパ角度は2゜から1
0゜程度とする。望ましくは5゜程度とする。テーパ面
184の先端径D6はφ85.8mm程度とする。
【0212】軸110に関し 軸110は金属製の軸で構成する。例えばステンレス製
の軸で構成する。
【0213】直径はφ12mm程度、長さは490mm
程度とする。
【0214】バックアップドラム150に関し バックアップドラム150の側板151は合成樹脂、円
筒部材152はアルミパイプで構成する。
【0215】バックアップドラム150の半径方向の位
置精度は、±100μm程度とすることが望ましい。ま
た、円周方向(像担持体140の回転方向)の位置精度
は、±1゜以内程度とする事が望ましい。
【0216】なお、偏心ブッシュ154は合成樹脂で構
成する。
【0217】帯電ローラ160に関し (1)帯電ローラ160は、表面層を有する2層のゴム
ローラとする。
【0218】表面層を設けるのは、感光体140を侵す
物質のブリードアウトを防止するためである。また、帯
電ローラ160の抵抗値を制御するためである。
【0219】中心側の層は、金属塩(過塩素酸リチウ
ム)をウレタンやナイロン樹脂に分散させたイオン導電
性ゴム(NBR)とする。抵抗値の電圧、電流依存性を
小さくするためである。
【0220】表面層は、ウレタンやナイロン樹脂にSN
2、カーボンブラックを分散させたものを用いる。
【0221】(2)帯電ローラ160の直径はφ14m
m程度とし、軸161の直径はφ10mm程度とする。
【0222】長さ371mmのシャフトの変形を防止す
るにはφ10mm程度の径が必要である。
【0223】そこで、この実施例では、軸161の直径
をφ10mm程度とし、ゴム厚を2mm程度として、帯
電ローラ160の直径をφ14mm程度とする。
【0224】(3)帯電ローラ160の抵抗値は1×1
5〜5×106Ωとする。
【0225】抵抗値が1×105Ω以下であるとピンホ
ールに対応できなくなるし、5×106Ω以上であると
帯電能力が低下するからである。
【0226】(4)帯電ローラ160への印加電圧は、
−1〜1.5kV程度とする。この電圧は、画像形成装
置本体の制御部90によって最適に制御される。
【0227】(5)帯電ローラ160の駆動方法は、感
光体140に従動させる方法、すなわち感光体140に
よって駆動される方法とする。
【0228】感光体140と帯電ローラ160とが相対
的に摺動して(滑って)電荷注入による帯電むらが発生
するのを抑えるためである。
【0229】また、構造が簡単で安価に作成することが
できるからである。
【0230】(6)帯電ローラ160の感光体140へ
向けての圧縮コイルバネ163,163による押圧力は
1.4gf/mm程度とする。
【0231】押圧力が大きすぎると感光体140へ与え
る応力が大きくなりすぎるからであり、押圧力が小さす
ぎると、感光体140との安定した当接状態および従動
が得られなくなるからである。
【0232】そこで、この実施例では、押圧力を1.4
gf/mmとする。
【0233】(7)電極構造は、図11に示すように、
軸161の一端161aを半球状に形成し、これに導電
性部材(例えばステンレス、りん青銅)からなる板バネ
164を圧接させる。板バネ164は、カートリッジケ
ース本体Aの側部220に取付け、その一端164a
を、画像形成装置本体の、板バネからなる電極部材88
に圧接させる。この電極部材88を介して上記電圧が帯
電ローラ160に印加される。
【0234】(8)帯電ローラ160の長さは371±
0.5mm程度とする。
【0235】クリーニング手段170に関し (1)クリーナブレード171の長さは370±0.5
mmとする。
【0236】(2)ブレード171の材質はウレタンゴ
ムとする。
【0237】耐摩耗性に優れ、安価だからである。
【0238】(3)ブレード171の硬度は、60゜〜
80゜(JIS A)とする。
【0239】硬すぎると感光体140の摩耗が激しくな
り、柔すぎるとブレードの摩耗が激しくなるからであ
る。
【0240】(4)ブレード171の厚さは2〜3mm
程度、自由長(ブレードホルダ174で指示されていな
い部分の長さ)は8〜10mm程度とする。
【0241】(5)ブレード171の使用稜線粗さは、
Rmax10μm以下とする。
【0242】クリーニング性を確保するためである。
【0243】(6)ブレード171の感光体140に対
する当接圧力は、20〜40g/cmとする。
【0244】当接圧が大きすぎると、ブレード171と
の摩擦によって感光体140が摩耗し易くなり、感光体
140の寿命が短くなるからである。また、感光体14
0の駆動トルクが増大するとともに、感光体140の応
力も増大するからである。
【0245】逆に、当接圧が小さすぎると、クリーニン
グ性が低下するとともに、感光体フィルミングの防止が
困難になるからである。
【0246】(7)ブレード171の感光体140に対
する当接角度θ1(図9参照。当接部における感光体1
40に対する接線とクリーナブレード171とのなす角
度)は、15〜30゜とする。
【0247】当接角度θ1が大きすぎると、クリーニン
グ性が低下し、これを向上させるためには当接圧を増大
させなければならなくなるからである。
【0248】逆に、当接角度θ1が小さすぎると、ブレ
ード171の位置精度の範囲内において腹当て状態にな
らない、すなわち、ブレードの稜線が感光体140に確
実には当接しなくなるのを防止するためにブレードの位
置精度を厳しくしなければならないからである。
【0249】(8)ブレードホルダ174の回転支点位
置の角度θ2(図9参照。前記接線と、回転支点211
と当接部とを結んだ線とのなす角度)は、30〜40゜
とする。
【0250】(9)シール部材176は、フォームシー
トで構成する。
【0251】(10)すくいシート177は、PETフ
ィルムで構成する。
【0252】厚さは100μm程度、自由長は6.6m
m程度、撓み量は1mm程度、感光体140への当接角
度は0゜とする。
【0253】(11)トナー搬送スクリュー173の回
転速度は、60rpm程度とする。
【0254】回転速度が速すぎると、駆動系の負荷が増
大するとともに、振動の抑制が困難となるからである。
【0255】逆に、回転速度が遅すぎると、廃トナーの
搬送量が確保できなくなる、例えば、黒べた印字時に生
じる比較的多量の廃トナーを確実に搬送することが困難
となるからである。
【0256】そこで、この実施例では、スクリューの回
転速度を60rpmとする。
【0257】ギア190に関し ギア190はポリアセタールで構成する。金属に比べて
制振性が高く、成形により製作可能であり型の精度を高
めることによって金属の切削加工より高精度化が可能で
あり、しかも安価に作成できるからである。
【0258】ギア190のピッチ円直径はφ60mm程
度とする。
【0259】モジュールは0.8程度とする。
【0260】ジッタ対策上、モジュールを大きくし過ぎ
ると、噛み合い率が小さくなって、安定したトルク伝達
ができなくなる。逆に、モジュールを小さくし過ぎる
と、部材の公差や熱膨張による歯車と歯車の軸間距離の
変動に対して噛み合い率の変動が大きくなってしまう。
【0261】そこで、この実施例では、ギア190のモ
ジュールを0.8程度とする。
【0262】歯形は、噛み合い率を上げるために高歯の
平歯車とし、歯形精度はJGMA1級とする。
【0263】<像担持体カートリッジ100の保持力に
関し,図14参照>一対の引っ張りバネ86,86によ
る像担持体カートリッジ100の保持力は、ギア190
側で4〜6kgf,その反対側で2〜3kgfとする。
【0264】ギア190側の保持力を大きくするのは、
ギア190が受ける反力によって像担持体カートリッジ
100が外れないようにするためである。
【0265】また、上記のバネ力によって、着脱操作時
のクリック感が得られるとともに、スムーズな着脱が可
能となる。
【0266】以上、本発明の実施の形態および実施例に
ついて説明したが、本発明は上記の実施の形態あるいは
実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲
内において適宜変形実施可能である。
【0267】例えば、 上記実施の形態では像担持体ユニットを感光体ユニッ
トとして説明したが、請求項5記載以外の発明の像担持
体ユニットは、これに限らず、中間転写媒体ユニットと
しても構成することができる。この場合、像担持体ユニ
ットは中間転写媒体ユニットとなり、像担持体は薄肉円
筒状の中間転写媒体となる。
【0268】上記実施の形態では固定用リング180
を円板状部材120にネジで装着する構造としたが、請
求項4記載以外の発明に関しては、適宜の装着構造を採
用することができる。例えば、円板状部材120と固定
用リング180との間に係合手段(例えば係合爪と係合
穴)を設けて装着するようにしても良い。
【0269】上記実施の形態における円板状部材12
0のテーパ面121aあるいは121b,固定用リング
180のテーパ面184は、いずれも平面状(図7にお
いてその傾斜面が直線状のもの)としたが、これに限ら
ず、曲面状のもの(図7においてその傾斜面が曲線状の
もの)としてもよい。円板状部材120の像担持体14
0への圧入、あるいは固定用リング180の装着が容易
に行なうことができればよいからである。
【0270】
【発明の効果】請求項1〜6記載のいずれの像担持体ユ
ニットによっても、硬質ローラ等の当接部材との確実で
安定した接触状態を得ることが可能であるとともに、製
造が簡単であるという効果が得られる。
【0271】さらに、請求項2記載の像担持体ユニット
によれば、像担持体の端部の挟圧状態が安定し、一層良
好な固定状態が得られる。
【0272】請求項3記載の像担持体ユニットによれ
ば、像担持体端部の、より強固な固定状態が得られる。
【0273】請求項4記載の像担持体ユニットによれ
ば、固定用リングの筒状部と円板状部材との間で像担持
体の端部をより一層確実に挟圧して固定することができ
る。
【0274】請求項5記載の像担持体ユニットによれ
ば、現像ローラの軸の両端にコロを設け、これらのコロ
を感光体の両端部に当接させることによって、現像ロー
ラの感光体への食い込み量(すなわち感光体の撓み量)
を精度良く規制することができる。
【0275】請求項6記載の像担持体ユニットによれ
ば、当接部材との一層確実で安定した接触状態を得るこ
とが可能であるとともに、製造が簡単でしかも取扱い性
に優れているという効果が得られる。
【0276】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る像担持体ユニットの第1の実施の
形態を用いた画像形成装置の一例を示す概略図。
【図2】像担持体ユニットおよびその周辺の部分切断拡
大図。
【図3】図2におけるIII−III拡大部分断面図。
【図4】像担持体カートリッジの分解斜視図。
【図5】別角度から見た部分省略分解斜視図。
【図6】像担持体ユニット101の断面図。
【図7】図6の部分拡大図。
【図8】像担持体カートリッジ100の断面図。
【図9】図8の部分拡大図。
【図10】主としてトナー搬送スクリュー173を示す
平面図。
【図11】主として帯電ローラ160を示す平面図。
【図12】主として像担持体ユニット101のカートリ
ッジケース200本体Aへの組み込み方向を示す部分断
面図。
【図13】主として、ピン113の固定構造を示す部分
断面図。
【図14】像担持体カートリッジ100の画像形成装置
のフレーム82に対する着脱構造を示す部分省略側面
図。
【図15】本発明に係る像担持体ユニットの第2の実施
の形態を示す部分拡大断面図。
【図16】本発明に係る像担持体ユニットの第3の実施
の形態を示す部分拡大断面図。
【図17】本発明に係る像担持体ユニットの第4の実施
の形態を主として示す断面図。
【図18】従来技術の説明図。
【図19】従来技術の説明図。
【図20】従来技術の説明図。
【図21】従来技術の説明図。
【符号の説明】
101 像担持体ユニット 120,130 円板状部材 121 外周面 121a テーパ面 121b テーパ面 121c リング状切欠 140 像担持体(感光体) 141 端部 141a 端縁部 150 バックアップドラム 180 固定用リング 182 筒状部 184 テーパ面

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有する薄肉円筒状の像担持体
    と、 この像担持体の内径よりも多少大きく形成された外周
    面、およびこの外周面に連なり、端部の径が像担持体の
    内径よりも小さく形成されたテーパ面を有し、像担持体
    の両端部に圧入されて像担持体の両端部を内方から支持
    する一対の円板状部材と、 内周面がテーパ面となっていて、このテーパ面の先端径
    が前記像担持体の外径よりも大きく形成されている短い
    筒状部を有し、前記像担持体の両端部に外方から装着さ
    れて前記筒状部と前記円板状部材との間で像担持体の端
    部を挟圧して固定する一対の固定用リングと、を備えて
    いることを特徴とする像担持体ユニット。
  2. 【請求項2】 前記円板状部材における、前記固定用リ
    ングの筒状部のテーパ面との対向部に、前記筒状部のテ
    ーパ面と同方向の、前記請求項1記載のテーパ面とは別
    のテーパ面がさらに形成されていることを特徴とする請
    求項1記載の像担持体ユニット。
  3. 【請求項3】 前記円板状部材における、前記固定用リ
    ングの筒状部のテーパ面との対向部に、前記像担持体の
    端縁部を半径方向内方に逃がすリング状の切欠が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の像担持体ユニ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記固定用リングは前記円板状部材にネ
    ジ止めされる構造であり、固定用リングと円板状部材と
    の間には締め代が形成されていることを特徴とする請求
    項1,2,または3記載の像担持体ユニット。
  5. 【請求項5】 前記像担持体は、薄肉円筒状の基材と、
    その表面に形成された感光層とを有する感光体であり、
    前記円板状部材が圧入される感光体両端部の外周面には
    前記感光層が形成されていないことを特徴とする請求項
    1,2,3,または4記載の像担持体ユニット。
  6. 【請求項6】 前記像担持体の内方には、像担持体の内
    径よりも僅かに小さな外径を有するバックアップドラム
    が配置されていることを特徴とする請求項1,2,3,
    4,または5記載の像担持体ユニット。
JP10022745A 1998-01-20 1998-01-20 像担持体ユニット Pending JPH11202726A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011197017A (ja) * 2010-03-17 2011-10-06 Kyocera Mita Corp 感光体ドラム支持構造及びこれを備えた画像形成装置

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