JPH11210006A - 擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁 - Google Patents
擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁Info
- Publication number
- JPH11210006A JPH11210006A JP10010538A JP1053898A JPH11210006A JP H11210006 A JPH11210006 A JP H11210006A JP 10010538 A JP10010538 A JP 10010538A JP 1053898 A JP1053898 A JP 1053898A JP H11210006 A JPH11210006 A JP H11210006A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- retaining wall
- block
- groove
- wall block
- drainage
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Retaining Walls (AREA)
Abstract
前面側に設けられる開口端から排出する水に跳水現象が
生じることを防止して、擁壁の前面に歩道などがあって
も擁壁からの排水が歩行を妨げることがなく、また、排
水のための開口が擁壁の前壁に直接表れて見えることを
防いで自然の景観を損なわないようにできる。 【解決手段】 前面にへこみ部5aを形成し、下面には
前記へこみ部5aの後方への延長方向以外の箇所に位置
させて、下方に向けて開口し前端の垂直面を閉塞した水
抜き用の溝6を形成した擁壁ブロック5を使用し、左右
の水平方向に連続させた擁壁ブロック5の上段に積む擁
壁ブロック5は、下段の擁壁ブロック5のへこみ部5a
の上方に水抜き用の溝6の前端の垂直面の閉塞部を位置
させて溝6の前端を下段の擁壁ブロック5の前面上方で
下方に向けて開口した。
Description
びそれを使用した擁壁に関するものである。
上げて構築したものであり、図中1は盛土、2は基礎コ
ンクリート、3は盛土1の法面に敷設した割栗石や砂利
などの裏込材を示し、基礎コンクリート2の上から裏込
材3の前面に擁壁ブロック15を左右方向に連続させると
ともに上方に積み上げて擁壁を構築する。
土1の内部に地下水、湧水、浸透水等の水が溜まると、
擁壁の背面側に加わる背面力(土圧)が水の重量分だけ
大きくなって、この土圧力と水圧による背面力によって
擁壁が前方に倒壊するおそれがあり、危険である。
ために、擁壁の背面に開口し、その内部を前後に貫通す
る水抜き孔をブロックに設け、この孔内に塩化ビニール
管などを用いる水抜きパイプ4を配設し、擁壁の背面の
地盤に浸透した水や地盤自身の湧水をこの水抜きパイプ
4を通して擁壁の前面側に排水している。この水抜きパ
イプ4は例えば擁壁の前面の2〜3m2 当たり1ヵ所設
け、擁壁の前面では壁面に端部をそのまま開口して、こ
の開口から水を排出し前壁面を伝わせて下方の道路等に
流している。
壁の前面に排水される水量が多いと、前面の開口から排
出される水が擁壁の前面壁を伝って流れずに壁面から離
間して放射線を描いて流れる跳水現象が発生する。この
ため、図8に示すように擁壁の前面に歩道16などがある
場合、跳水が歩行者にかかり歩道16の歩行に支障を来
す。
が水平方向に向けて開口されているため、開口部が擁壁
の前壁に直接表れて見える。このため、擁壁ブロック15
の表面に自然石模様等を施して自然の景観を損なわない
ようにした場合において、前壁に表れる水抜きパイプ4
の開口がその効果を半減させている。
し、擁壁に水抜き用の孔を設ける場合に、擁壁の前面側
に設けられる開口端から排出する水に跳水現象が生じる
ことを防止して、擁壁の前面に歩道などがあっても擁壁
からの排水が歩行を妨げることがなく、また、排水のた
めの開口が擁壁の前壁に直接表れて見えることを防いで
自然の景観を損なわないようにできる擁壁ブロックおよ
びそれを用いた擁壁を提供することにある。
するため、擁壁ブロックとして、第1に、上段に積むブ
ロックが前方に突出するように前面にへこみ部を形成
し、下面には前記へこみ部の後方への延長方向以外の箇
所に位置させて、下方に向けて開口し前端の垂直面を閉
塞した水抜き用の溝を形成したこと、第2に、へこみ部
は、ブロック前面に後方に向け形成した傾斜部であるこ
と、第3に、水抜き用の溝の前端の垂直面の閉塞部は下
方への開口面を拡幅したことを要旨とするものである。
し、下面には前記へこみ部の後方への延長方向以外の箇
所に位置させて、下方に向けて開口し前端の垂直面を閉
塞した水抜き用の溝を形成した擁壁ブロックを使用し、
左右の水平方向に連続させた擁壁ブロックの上段に積む
擁壁ブロックは、下段の擁壁ブロックのへこみ部の上方
に水抜き用の溝の前端の垂直面の閉塞部を位置させて溝
の前端を下段の擁壁ブロックの前面上方で下方に向けて
開口したことを要旨とするものである。
こみ部を形成し、下面に水抜き用の溝を形成するだけ
で、下段のブロックで排水を妨げられることなく、水抜
き用の溝の排出の開口端部を壁面に対して下向きに形成
できる。よって端部の開口をブロックの前壁に設けずに
すみ、また、水抜きパイプを配設するときも、従来のよ
うな貫通孔ではなく、溝に配設するから配設が容易であ
り、溝の形成も従来の貫通孔に比べて簡単に形成でき
る。
に加えて、へこみ部は、ブロック前面に後方に向け形成
した傾斜部で構成するから、簡単に形成でき、既製のブ
ロックに対しても前面を切削するだけでよいから容易に
加工ができる。また、前面にへこみ部を形成すること
で、表面に凹凸のあるブロックとすることができる。
に加えて、水抜き用の溝を通ってブロックの前面側に流
れた水は、拡幅された前端の開口面から下方に流れ落ち
るから、溝の前端の垂直面を閉塞部に形成しても排水能
力が低下することがない。
の溝の排出の開口端部を壁面に対して下向きに形成して
も、下段のブロックで排水を妨げられることがない。そ
して、下向きの開口から水が排出されるから、排水は下
段の擁壁ブロックの前面を伝って下方に流れ落ち、跳水
現象が生じることがなく、擁壁の前方に歩道があっても
排水が歩行を妨げることがない。
が顕出しないから、該開口が景観を損ねることもない。
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の擁壁ブロック
の実施の形態を示す下面側からの斜視図を示し、本発明
の擁壁ブロック5は基本形状としては全体をコンクリー
トなどで略直方体の無垢に形成し、前面側の少なくとも
一方の端部よりをへこみ部5aに形成した。
欠損するようにして後方に向かってへこむように傾斜す
る円弧状の傾斜部とする。
み部5aの後方への延長方向以外の箇所に位置させて、
下方に向かって開口する水抜き用の溝6を前後方向に設
ける。図示の例では、該溝6の長さ方向の一方の縁の位
置を擁壁ブロック5の中心の軸線に一致させた。
用の開口6bを垂直に形成したもので、前面側の近傍で
溝幅を拡幅し、この拡幅部6aの箇所で溝6の前端の垂
直面を閉塞して全体を略T字形に形成した。
7を構築する方法を次に説明する。擁壁7を構築する方
法には種々の種類があるが、ここでは一例として法面崩
壊保護工法による場合について説明する。盛土1を行
い、この法面の整正と基面の整正とを同時に行い、基面
に基礎コンクリート2を打設する。次にこの基礎コンク
リート2の上に1段目の擁壁ブロック5を左右横方向に
連続させて敷設する。
れているへこみ部5aを、隣接する擁壁ブロック5同士
で同じ側、図示の例では向かって左側に位置させ、前面
を全体で鋸歯状に形成する。
土1との間に隙間があるから、この隙間に割栗石や砂利
等の裏込材3を充填し、転圧締め固めを行う。
第2段目の擁壁ブロック5を積む。この場合、図2に示
すように第2段目の擁壁ブロック5のほぼ中央に設けた
水抜き用の溝6の箇所を、第1段目の左右に連続する擁
壁ブロック5の隣接箇所に位置させて、全体を上下段で
千鳥状になるように配置する。
ブロック5の水抜き用の溝6の前端の拡幅部6aの箇所
が下段の擁壁ブロック5のへこみ部5aの上方に位置
し、この部分が下段の擁壁ブロック5の前方に庇状に突
出するから、拡幅部6aの開口が下段の擁壁ブロック5
で塞がれることなく、下方に向けて開放される。
ロック5を積むとき、溝6に水抜きパイプ4を配設し、
該水抜きパイプ4の前端の開口を溝6の拡幅部6aに開
口し、後端の開口は背面側の取水用の開口6bに開口す
る。そして、この開口6bには盛土1からの土砂の流入
を防止するためのフィルター8を取り付ける。このフィ
ルター8には例えばヤシ繊維や化学繊維などによるマッ
ト部材を使用する。
て積み上げる。このようにして構築した擁壁7では、背
面の盛土1から水吹きパイプ4に流入した地下水、湧
水、浸透水等の水は、前端箇所で溝6の拡幅部6aに排
出される。そして、この拡幅部6aは垂直面が閉塞され
て下方に開口しているから、ここに排出された水は下段
の擁壁ブロック5の前面のへこみ部5aの箇所に流れ落
ち、この部分を伝って下方に流れる。
前壁が鋸歯状に連続する下段の擁壁ブロック5の隣接箇
所の直上に位置しているから、鋸歯による段部箇所に上
段の擁壁ブロック5の溝6からの水が流れ落ちることに
なり、この段部が水の案内路となって擁壁7の前壁にそ
って水は飛散することなくスムーズに流れる。
いるが、この部分は拡幅部6aに形成してあるから排水
能力が低下することはない。
は擁壁ブロック5の下面に存在して、擁壁7の前壁には
顕出しないから、このような開口が自然の景観を損ねる
ことがなく、擁壁ブロック5の表面に自然石模様等を施
して修景性の向上を図る場合にその効果を半減させるこ
とがない。
の全体形状が略直方体で無垢の場合であったが、擁壁ブ
ロックの全体形状はこれに限定されるものではなく、第
2実施形態として図5〜図7に示すように擁壁ブロック
9を前壁9aと後壁9bとこれらを繋ぐ中梁9cとで平
面略I字形に形成し、少なくとも前壁9aは中梁9cと
の連成箇所を中心にして左右で突出方向が前後にずれる
ように形成する。
の後方の後壁9bに、図5に示した例では向かって右側
の部分の下面に溝6を設け、該溝6の前端は図7に示す
ように第1実施形態と同様に拡幅部6aに形成する。
うに第1段目の擁壁ブロック9を第1段目の擁壁ブロッ
ク9に対して千鳥状に積み上げれば、上段の擁壁ブロッ
ク9の溝6が設けてある前壁9aの部分が下段の擁壁ブ
ロック9の上部で庇状に前方に突出する。よって、上段
の擁壁ブロック9の溝6の前端の開口は、下段の擁壁ブ
ロック9の上方で下向きに開放され、溝6の前端の開口
から排出される水は下段の擁壁ブロック9の前面に流れ
落ちる。
ックで前壁面に段差が生じるような形状のものであれば
よく、前記したもの以外に中梁が2本のもの、その他の
形状か可能である。
は、前面にへこみ部を形成し、下面に水抜き用の溝を形
成するだけで、下段のブロックで排水を妨げられること
なく、水抜き用の溝の排出の開口端部を壁面に対して下
向きに形成できる。よって端部の開口をブロックの前壁
に設けずにすみ、また、水抜きパイプを配設するとき
も、従来のような貫通孔ではなく、溝に配設するから配
設が容易であり、溝の形成も従来の貫通孔に比べて簡単
に形成できる。
向け形成した傾斜部で構成するから、簡単に形成でき、
既製のブロックに対しても前面を切削するだけでよいか
ら容易に加工ができる。また、前面にへこみ部を形成す
ることで、表面に凹凸のあるブロックとすることができ
る。
前面側に流れた水は、拡幅された前端の開口面から下方
に流れ落ちるから、溝の前端の垂直面を閉塞部に形成し
ても排水能力が低下することがない。
出の開口端部を壁面に対して下向きに形成しても、下段
のブロックで排水を妨げられることがなく、下向きの開
口から水が排出されるから、排水は下段の擁壁ブロック
の前面を伝って下方に流れ落ち、跳水現象が生じること
がなく、擁壁の前方に歩道があっても排水が歩行を妨げ
ることがない。
が顕出しないから、該開口が景観を損ねることもなく、
擁壁ブロックの前面に形成したへこみ部により、擁壁の
表面に凹凸が形成されるから修景性が向上するものであ
る。
視図である。
る。
側面図である。
図である。
る。
側面図である。
部の正面図である。
ト 3…裏込材 4…水抜きパイプ 5…擁壁ブロック 5a…へこみ部 6…溝 6a…拡幅部 6b…開口 7…擁壁 8…フィルター 9…擁壁ブロック 9a…前壁 9b…後壁 9c…中梁 15…擁壁ブロック 16…歩道
びそれを使用した擁壁に関するものである。
上げて構築したものであり、図中1は盛土、2は基礎コ
ンクリート、3は盛土1の法面に敷設した割栗石や砂利
などの裏込材を示し、基礎コンクリート2の上から裏込
材3の前面に擁壁ブロック15を左右方向に連続させると
ともに上方に積み上げて擁壁を構築する。
土1の内部に地下水、湧水、浸透水等の水が溜まると、
擁壁の背面側に加わる背面力(土圧)が水の重量分だけ
大きくなって、この土圧力と水圧による背面力によって
擁壁が前方に倒壊するおそれがあり、危険である。
ために、擁壁の背面に開口し、その内部を前後に貫通す
る水抜き孔をブロックに設け、この孔内に塩化ビニール
管などを用いる水抜きパイプ4を配設し、擁壁の背面の
地盤に浸透した水や地盤自身の湧水をこの水抜きパイプ
4を通して擁壁の前面側に排水している。この水抜きパ
イプ4は例えば擁壁の前面の2〜3m2当たり1ヵ所設
け、擁壁の前面では壁面に端部をそのまま開口して、こ
の開口から水を排出し前壁面を伝わせて下方の道路等に
流している。
壁の前面に排水される水量が多いと、前面の開口から排
出される水が擁壁の前面壁を伝って流れずに壁面から離
間して放射線を描いて流れる跳水現象が発生する。この
ため、図8に示すように擁壁の前面に歩道16などがある
場合、跳水が歩行者にかかり歩道16の歩行に支障を来
す。
が水平方向に向けて開口されているため、開口部が擁壁
の前壁に直接表れて見える。このため、擁壁ブロック15
の表面に自然石模様等を施して自然の景観を損なわない
ようにした場合において、前壁に表れる水抜きパイプ4
の開口がその効果を半減させている。
し、擁壁に水抜き用の孔を設ける場合に、擁壁の前面側
に設けられる開口端から排出する水に跳水現象が生じる
ことを防止して、擁壁の前面に歩道などがあっても擁壁
からの排水が歩行を妨げることがなく、また、排水のた
めの開口が擁壁の前壁に直接表れて見えることを防いで
自然の景観を損なわないようにできる擁壁ブロックおよ
びそれを用いた擁壁を提供することにある。
するため、擁壁ブロックとして、第1に、前面に高さ方
向の全長にわたってへこみ部を形成し、下面には前記へ
こみ部の後方への延長方向以外の箇所に位置させて、下
方に向けて開口し前端の垂直面を閉塞した水抜き用の溝
を形成したこと、第2に、へこみ部は、ブロック前面に
後方に向け形成した傾斜部であること、第3に、水抜き
用の溝の前端の垂直面の閉塞部は下方への開口面を拡幅
したことを要旨とするものである。
にわたってへこみ部を形成し、下面には前記へこみ部の
後方への延長方向以外の箇所に位置させて、下方に向け
て開口し前端の垂直面を閉塞した水抜き用の溝を形成し
た擁壁ブロックを使用し、左右の水平方向に連続させた
擁壁ブロックの上段に積む擁壁ブロックは、下段の擁壁
ブロックのへこみ部の上方に水抜き用の溝の前端の垂直
面の閉塞部を位置させて溝の前端を下段の擁壁ブロック
のへこみ部上方で下方に向けて開口したことを要旨とす
るものである。
さ方向の全長にわたってへこみ部を形成し、下面に水抜
き用の溝を形成するだけで、下段のブロックで排水を妨
げられることなく、水抜き用の溝の排出の開口端部を壁
面に対して下向きに形成できる。よって端部の開口をブ
ロックの前壁に設けずにすみ、また、水抜きパイプを配
設するときも、従来のような貫通孔ではなく、溝に配設
するから配設が容易であり、溝の形成も従来の貫通孔に
比べて簡単に形成できる。
に加えて、へこみ部は、ブロック前面に後方に向け形成
した傾斜部で構成するから、簡単に形成でき、既製のブ
ロックに対しても前面を切削するだけでよいから容易に
加工ができる。また、前面にへこみ部を形成すること
で、表面に凹凸のあるブロックとすることができる。
に加えて、水抜き用の溝を通ってブロックの前面側に流
れた水は、拡幅された前端の開口面から下方に流れ落ち
るから、溝の前端の垂直面を閉塞部に形成しても排水能
力が低下することがない。
の溝の排出の開口端部を壁面に対して下向きに形成して
も、下段のブロックで排水を妨げられることがない。そ
して、下向きの開口から水が排出されるから、排水は下
段の擁壁ブロックの前面を伝って下方に流れ落ち、跳水
現象が生じることがなく、擁壁の前方に歩道があっても
排水が歩行を妨げることがない。
が顕出しないから、該開口が景観を損ねることもない。
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の擁壁ブロック
の実施の形態を示す下面側からの斜視図を示し、本発明
の擁壁ブロック5は基本形状としては全体をコンクリー
トなどで略直方体の無垢に形成し、前面側の少なくとも
一方の端部よりをへこみ部5aに形成した。
に、前面側の角部を高さ方向の全長にわたって欠損する
ようにして後方に向かってへこむように傾斜する円弧状
の傾斜部とする。
み部5aの後方への延長方向以外の箇所に位置させて、
下方に向かって開口する水抜き用の溝6を前後方向に設
ける。図示の例では、該溝6の長さ方向の一方の縁の位
置を擁壁ブロック5の中心の軸線に一致させた。
用の開口6bを垂直に形成したもので、前面側の近傍で
溝幅を拡幅し、この拡幅部6aの箇所で溝6の前端の垂
直面を閉塞して全体を略T字形に形成した。
7を構築する方法を次に説明する。擁壁7を構築する方
法には種々の種類があるが、ここでは一例として法面崩
壊保護工法による場合について説明する。盛土1を行
い、この法面の整正と基面の整正とを同時に行い、基面
に基礎コンクリート2を打設する。次にこの基礎コンク
リート2の上に1段目の擁壁ブロック5を左右横方向に
連続させて敷設する。
れているへこみ部5aを、隣接する擁壁ブロック5同士
で同じ側、図示の例では向かって左側に位置させ、前面
を全体で鋸歯状に形成する。
土1との間に隙間があるから、この隙間に割栗石や砂利
等の裏込材3を充填し、転圧締め固めを行う。
第2段目の擁壁ブロック5を積む。この場合、図2に示
すように第2段目の擁壁ブロック5のほぼ中央に設けた
水抜き用の溝6の箇所を、第1段目の左右に連続する擁
壁ブロック5の隣接箇所に位置させて、全体を上下段で
千鳥状になるように配置する。
ブロック5の水抜き用の溝6の前端の拡幅部6aの箇所
が下段の擁壁ブロック5のへこみ部5aの上方に位置
し、この部分が下段の擁壁ブロック5の前方に庇状に突
出するから、拡幅部6aの開口が下段の擁壁ブロック5
で塞がれることなく、下方に向けて開放される。
ロック5を積むとき、溝6に水抜きパイプ4を配設し、
該水抜きパイプ4の前端の開口を溝6の拡幅部6aに開
口し、後端の開口は背面側の取水用の開口6bに開口す
る。そして、この開口6bには盛土1からの土砂の流入
を防止するためのフィルター8を取り付ける。このフィ
ルター8には例えばヤシ繊維や化学繊維などによるマッ
ト部材を使用する。
て積み上げる。このようにして構築した擁壁7では、背
面の盛土1から水吹きパイプ4に流入した地下水、湧
水、浸透水等の水は、前端箇所で溝6の拡幅部6aに排
出される。そして、この拡幅部6aは垂直面が閉塞され
て下方に開口しているから、ここに排出された水は下段
の擁壁ブロック5の前面のへこみ部5aの箇所に流れ落
ち、この部分を伝って下方に流れる。
前壁が鋸歯状に連続する下段の擁壁ブロック5の隣接箇
所の直上に位置しているから、鋸歯による段部箇所に上
段の擁壁ブロック5の溝6からの水が流れ落ちることに
なり、この段部が水の案内路となって擁壁7の前壁にそ
って水は飛散することなくスムーズに流れる。
いるが、この部分は拡幅部6aに形成してあるから排水
能力が低下することはない。
は擁壁ブロック5の下面に存在して、擁壁7の前壁には
顕出しないから、このような開口が自然の景観を損ねる
ことがなく、擁壁ブロック5の表面に自然石模様等を施
して修景性の向上を図る場合にその効果を半減させるこ
とがない。
の全体形状が略直方体で無垢の場合であったが、擁壁ブ
ロックの全体形状はこれに限定されるものではなく、第
2実施形態として図5〜図7に示すように擁壁ブロック
9を前壁9aと後壁9bとこれらを繋ぐ中梁9cとで平
面略I字形に形成し、少なくとも前壁9aは中梁9cと
の連成箇所を中心にして左右で突出方向が前後にずれる
ように形成する。
の後方の後壁9bに、図5に示した例では向かって右側
の部分の下面に溝6を設け、該溝6の前端は図7に示す
ように第1実施形態と同様に拡幅部6aに形成する。
うに第1段目の擁壁ブロック9を第1段目の擁壁ブロッ
ク9に対して千鳥状に積み上げれば、上段の擁壁ブロッ
ク9の溝6が設けてある前壁9aの部分が下段の擁壁ブ
ロック9の上部で庇状に前方に突出する。よって、上段
の擁壁ブロック9の溝6の前端の開口は、下段の擁壁ブ
ロック9の上方で下向きに開放され、溝6の前端の開口
から排出される水は下段の擁壁ブロック9の前面に流れ
落ちる。
ックで前壁面に段差が生じるような形状のものであれば
よく、前記したもの以外に中梁が2本のもの、その他の
形状が可能である。
は、前面にへこみ部を形成し、下面に水抜き用の溝を形
成するだけで、下段のブロックで排水を妨げられること
なく、水抜き用の溝の排出の開口端部を壁面に対して下
向きに形成できる。よって端部の開口をブロックの前壁
に設けずにすみ、また、水抜きパイプを配設するとき
も、従来のような貫通孔ではなく、溝に配設するから配
設が容易であり、溝の形成も従来の貫通孔に比べて簡単
に形成できる。
向け形成した傾斜部で構成するから、簡単に形成でき、
既製のブロックに対しても前面を切削するだけでよいか
ら容易に加工ができる。また、前面にへこみ部を形成す
ることで、表面に凹凸のあるブロックとすることができ
る。
前面側に流れた水は、拡幅された前端の開口面から下方
に流れ落ちるから、溝の前端の垂直面を閉塞部に形成し
ても排水能力が低下することがない。
出の開口端部を壁面に対して下向きに形成しても、下段
のブロックで排水を妨げられることがなく、下向きの開
口から水が排出されるから、排水は下段の擁壁ブロック
の前面を伝って下方に流れ落ち、跳水現象が生じること
がなく、擁壁の前方に歩道があっても排水が歩行を妨げ
ることがない。
が顕出しないから、該開口が景観を損ねることもなく、
擁壁ブロックの前面に形成したへこみ部により、擁壁の
表面に凹凸が形成されるから修景性が向上するものであ
る。
視図である。
る。
側面図である。
図である。
る。
側面図である。
部の正面図である。
リート 3…裏込材 4…水抜きパイ
プ 5…擁壁ブロック 5a…へこみ部 6…溝 6a…拡幅部 6b…開口 7…擁壁 8…フィルター 9…擁壁ブロッ
ク 9a…前壁 9b…後壁 9c…中梁 15…擁壁ブロッ
ク 16…歩道
Claims (4)
- 【請求項1】 上段に積むブロックが前方に突出するよ
うに前面にへこみ部を形成し、下面には前記へこみ部の
後方への延長方向以外の箇所に位置させて、下方に向け
て開口し前端の垂直面を閉塞した水抜き用の溝を形成し
たことを特徴とする擁壁ブロック。 - 【請求項2】 へこみ部は、ブロック前面に後方に向け
形成した傾斜部である請求項1記載の擁壁ブロック。 - 【請求項3】 水抜き用の溝の前端の垂直面の閉塞部は
下方への開口面を拡幅した請求項1または請求項2に記
載の擁壁ブロック。 - 【請求項4】 前面にへこみ部を形成し、下面には前記
へこみ部の後方への延長方向以外の箇所に位置させて、
下方に向けて開口し前端の垂直面を閉塞した水抜き用の
溝を形成した擁壁ブロックを使用し、左右の水平方向に
連続させた擁壁ブロックの上段に積む擁壁ブロックは、
下段の擁壁ブロックのへこみ部の上方に水抜き用の溝の
前端の垂直面の閉塞部を位置させて溝の前端を下段の擁
壁ブロックの前面上方で下方に向けて開口したことを特
徴とする擁壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10010538A JP2958870B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10010538A JP2958870B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11210006A true JPH11210006A (ja) | 1999-08-03 |
JP2958870B2 JP2958870B2 (ja) | 1999-10-06 |
Family
ID=11753052
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10010538A Expired - Fee Related JP2958870B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2958870B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100442048B1 (ko) * | 2001-08-16 | 2004-07-30 | 한재명 | 옹벽용 상부 마감용 블록 및 이와 연설되는 유공관으로시공되는 옹벽 |
JP2007062925A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 用紙処理装置及び画像形成システム |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP10010538A patent/JP2958870B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100442048B1 (ko) * | 2001-08-16 | 2004-07-30 | 한재명 | 옹벽용 상부 마감용 블록 및 이와 연설되는 유공관으로시공되는 옹벽 |
JP2007062925A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 用紙処理装置及び画像形成システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2958870B2 (ja) | 1999-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5551809A (en) | Embankment wall construction and method and block construction for making the same | |
KR100801017B1 (ko) | 조립식 수로용 옹벽 | |
JP2958870B2 (ja) | 擁壁ブロックおよびそれを用いた擁壁 | |
KR102219062B1 (ko) | 사면녹화 계단식 폴딩타입 지오매트 | |
KR200183206Y1 (ko) | 옹벽용 블럭 | |
JP2002121720A (ja) | 堤防のドレーン構造及びその施工方法 | |
JP2000096586A (ja) | 開口部隠ぺい用中空ブロック体及びそのブロック体の組積方法 | |
JP2717490B2 (ja) | 単水路式魚道、呼び水式魚道及び全面式魚道 | |
JP2709427B2 (ja) | 魚巣付き護岸 | |
KR101940716B1 (ko) | 배수가 가능한 블록 및 이를 이용한 중력식 옹벽 | |
JPH10280443A (ja) | 法面用ブロック及び法面工形成方法 | |
JP3234557B2 (ja) | 擁壁用コンクリートブロック及びそのブロックによる擁壁 | |
KR101464216B1 (ko) | 임도 개거 유출구 시공용 일체형 거푸집 | |
JPH11124832A (ja) | 石詰篭製構造壁及びその施工方法 | |
JP2005097999A (ja) | 張り出し歩道構造及びそれに用いられる土台部ブロック | |
JPH0885956A (ja) | 法面小段における排水施工方法と排水構造及びそのブロック | |
JP3671298B2 (ja) | 歩道板 | |
JP2881235B2 (ja) | 斜面安定化工法および斜面安定化用型枠ブロック | |
KR20090014932A (ko) | 배수관용 배수 유도장치 | |
JPH11131505A (ja) | 擁壁用ブロック及び擁壁 | |
KR20100001503U (ko) | 비탈면 보호용 격자틀 | |
JPH1121925A (ja) | 多段式植生型法面保護ブロック | |
JP2005127129A (ja) | 堤脚水路構築物および堤防強化ドレーン構造 | |
JP3345587B2 (ja) | 地盤法面からの水抜き用コンクリートブロック | |
KR100639934B1 (ko) | 조경용 비탈면 보강 블럭 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080730 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110730 Year of fee payment: 12 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120730 Year of fee payment: 13 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130730 Year of fee payment: 14 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140730 Year of fee payment: 15 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |