JPH11209922A - 液漏れ防止キャップ - Google Patents

液漏れ防止キャップ

Info

Publication number
JPH11209922A
JPH11209922A JP10016028A JP1602898A JPH11209922A JP H11209922 A JPH11209922 A JP H11209922A JP 10016028 A JP10016028 A JP 10016028A JP 1602898 A JP1602898 A JP 1602898A JP H11209922 A JPH11209922 A JP H11209922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
cap member
cable
peripheral surface
liquid leakage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10016028A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3405441B2 (ja
Inventor
Nobuo Otomo
伸郎 大友
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IIP KK
Original Assignee
IIP KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IIP KK filed Critical IIP KK
Priority to JP01602898A priority Critical patent/JP3405441B2/ja
Publication of JPH11209922A publication Critical patent/JPH11209922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3405441B2 publication Critical patent/JP3405441B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】液漏れ防止キャップをグラウトの注入圧を高く
したとしても、固定金具から外れることなく、グラウト
が漏れ出ることのないものとする。 【解決手段】橋脚上にプレストレスコンクリート製の橋
桁1を方向に複数並べて緊張して配置したPCケーブル
2の両端を並べた橋桁1の両端に位置する橋桁1の側面
部に固定金具5で固定してシース内にグラウトを圧入す
るに際して、PCケーブル2の端部2aと固定金具5と
を覆って圧入されるグラウトが外部に漏れるのを防止す
る液漏れ防止キャップ40を一端に開口11を備えPC
ケーブル2の端部2aと固定金具5を覆う有底筒形状の
キャップ部材10と、このキャップ部材10の開口11
側端部の外側に嵌装され、該キャップ部材10の開口1
1側に移動させられることによりキャップ部材10を縮
径方向に押圧し、固定金具5に固定する固定リング部材
30とを備えるものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、液漏れ防止キャップ
に係り、特に橋脚上に橋梁の幅方向にプレストレスコン
クリート製の橋桁を複数並べ、各橋桁の幅方向に貫通さ
れたシース内にPCケーブルを緊張して配置し、このP
Cケーブルの両端を並べた橋桁の両端に位置する橋桁の
側面部に固定金具で固定して、その後上記シース内にグ
ラウトを圧入し上記複数の橋桁を一体化するに際して、
固定金具とPCケーブルの端部を覆い、シース内に圧入
されるグラウトが外部に漏れるのを防止する液漏れ防止
キャップに関する。
【0002】
【従来の技術】プレストレストコンクリートの橋梁を架
橋するに際しては、橋脚間にプレストレスコンクリート
製の複数の橋桁を幅方向に並べ、これら複数の橋桁を一
体化するものとしている。
【0003】このような場合、各橋桁には、その幅方向
に貫通孔が開設され、この貫通孔には筒状のシースが嵌
装されている。これらの橋桁を連結して一体化するに
は、並べられた各橋桁の各シースにピアノ線(PCケー
ブル)を挿入して連通し、このPCケーブルの一端を並
べられた橋桁のうちの片方に固定金具で固定し、PCケ
ーブルの他端を専用ジヤツキで緊張し、PCケーブルを
緊張させたままPCケーブルの他端を並べられた橋桁の
うちの他端に配置した橋桁に固定金具で固定するように
している。
【0004】この固定金具は、例えばPCケーブルの端
部を挟み込む割り円筒状のくさび状のチャック部材と、
このチャック部材が挿入される筒状のグリップ部材とで
構成され、このグリップ部材と橋桁の側面との間にはア
ンカープレートが配置される。
【0005】次に、セメントのミルク状液(グラウト)
がシースと上記PCケーブルの隙間に圧入され、PCケ
ーブルをグラウト内に埋め込むようにする。このグラウ
トは専用ポンプでケーブルの両端に設けられたアンカー
プレートに開設されたグラウト注入用孔に取り付けられ
た注入パイプから圧入される。
【0006】このとき、グラウトが上記チャック部材の
隙間からグラウトが漏れてしまうことがあるため、この
グラウト漏れ防止するためセメント、砂、水を混練した
モルタルをだんご状にして、固定金具の先端を塗り固る
ようにしていた。
【0007】しかし、通常の一本の橋でPCケーブルの
数は40〜60本あり、その両端において固定金具はそ
の両端に80〜120本程度あるため、固定金具先端の
モルタルの塗り固めには時問的、労力的に多くの手間が
必要となるし、またモルタルで周囲が汚れるためこの汚
れを取り除く手間がかかる他、モルタルの硬化を待って
グラウト注入を行わなければならないため、注入作業の
開始がモルタルの硬化後となり遅くなると共に、また雨
天時にはモルタルの塗り固めが行えない等の不具合があ
った。
【0008】そこで本発明の発明者は、これらの不具合
を解消するため、次のように液漏れ防止キャップを提案
している(実公平5−2643号参照)。
【0009】この液漏れ防止キャップ100は、図8に
示すように、一端側にPCケーブル2の端部2a及び固
定金具5であるチャック部材3及びグリップ部材4を挿
入する開口を備えた弾性を有する合成樹脂製の有底筒状
部材である。
【0010】即ち、この液漏れ防止キャップ100は、
上記PCケーブル2の端部2aを覆う小円筒部101
と、上記グリップ部材4を覆う大円筒部102と、上記
小円筒部101と大円筒部102とを連結すると共にチ
ャック部材3を覆う連結部103と、上記小円筒部10
1の端部に形成された蓋部104とからなり、上記PC
ケーブル2の端部2aと上記チャック部材3及びグリッ
プ部材4の形状に沿った有底の段付き円筒形状をなして
いる。
【0011】この例に係る液漏れ防止キャップ100
は、図9に示すように、円筒状の取り付け治具105を
とハンマ106を用いて、PCケーブル2及び固定金具
5にはめ込まれて取り付けられる。すると、図8に示す
ように液漏れ場所であるチャック部材3及びPCケーブ
ル2の先端との間が液漏れ防止キヤップ100で覆わ
れ、かつその液漏れ防止キャップ100の内周面102
aがグリップ部材4の外周面に密着嵌装され、PCケー
ブルの端部付近は密閉状態となり、グラウトが漏れ出る
ことがなくなる。
【0012】尚、図8中符号6はアンカープレート、7
はアンカープレートに取り付けられた圧入パイプ、8は
アンカープレート6と橋桁1との間をシールするシール
材、9は橋桁1に挿入されたシースを示している。
【0013】この例にかかる液漏れ防止キャップ100
によれば、液漏れ防止キャップ100を取り付けた直後
にグラウト注入作業ができる他、モルタルだんごの取り
付けに要する手間がいらず、モルタルを下に落とし汚れ
ることもない。また、液漏れ防止が完全であるので施工
管理上確実性があり、ゴム性キヤップのため雨の中でも
作業ができる等の利点を有するものである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、コンク
リート標準示方書が改定されグラウトに関する仕様の変
更に伴い、上述したシース内へのグラウトの注入圧力が
例えば約8kg/cm2と高くなった。しかしながら、
上述した従来の液漏れ防止めキャップ100では、キャ
ップ100をその素材である合成樹脂の弾力でグリップ
部材4に取り付けているだけであるので、グラウトの注
入圧で液漏れ防止キャップ100がグリップ部材4から
外れてグラウトが漏れ出てしまうおそれがある。
【0015】そこで本発明は、グラウトの注入圧を高く
したとしても、固定金具から外れることなく、グラウト
が漏れ出ることのない液漏れ防止キャップを提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本出願において上記の課
題を解決するための手段は、以下のものである。
【0017】請求項1に記載の発明は、橋脚上にプレス
トレスコンクリート製の橋桁1を方向に複数並べ、各橋
桁1の幅方向に貫通されたシース9内にPCケーブル2
を緊張して配置し、このPCケーブル2の両端を上記並
べた橋桁1の両端に位置する橋桁1の側面部に固定金具
5で固定して上記シース内にグラウトを圧入し上記複数
の橋桁1を一体化するに際して、このPCケーブル2の
端部2aと固定金具5とを覆い、上記シース9内に圧入
されるグラウトが外部に漏れるのを防止する液漏れ防止
キャップ40であって、上記液漏れ防止キャップ40
は、一端に上記PCケーブル2の端部2aと上記固定金
具5とが挿入される開口11を備えると共に上記PCケ
ーブル2の端部2aと上記固定金具5の形状に沿って上
記PCケーブル2の端部2aと固定金具5とを覆う有底
筒形状のキャップ部材10と、このキャップ部材10の
開口11側端部の外側に嵌装され、該キャップ部材10
の開口11側に移動させられることにより上記キャップ
部材10を縮径方向に押圧し、上記固定金具5に固定す
る固定リング部材30とを備えた液漏れ防止キャップで
ある。
【0018】請求項2に記載の液漏れ防止キャップ40
は、上記請求項1に記載の発明のキャップ部材10の外
周面12及び固定リング部材30の内周面31には固定
リング部材30を該キャップ部材10の開口11方向に
移動させた時に、キャップ部材10の内周面13が上記
固定金具5の外周面に押しつけられる傾斜面14,32
を対として形成したものである。
【0019】請求項1及び請求項2に記載の液漏れ防止
キャップによれば、キャップ部材10の開口11から固
定金具5によって固定されたPCケーブル2の端部2a
を固定金具5と共に挿入してキャップ部材10をこれら
に被せ、キャップ部材10に嵌装された固定リング部材
20をキャップ部材の開口に向けて移動させると、固定
リング部材30によってキャップ部材10が縮径方向に
押圧される。従って、この液漏れ防止キャップによれ
ば、キャップ部材10は固定リング部材30によって上
記固定金具5に確実に取り付けられ、液漏れ防止キャッ
プ40はグラウトの注入圧によって固定金具5から外れ
ることはなくなる。
【0020】特に、請求項2に記載の液漏れ防止キャッ
プによれば、固定リング部材30がキャップ部材10の
開口11方向に移動させられると、キャップ部材10の
外周面12及び固定リング部材30の内周面31に対と
して形成された傾斜面14,32の楔作用によって、キ
ャップ部材10の内周面13が上記固定金具5の外周面
に強力に押しつけられ、キャップ部材10は固定金具5
に確実に取り付けられる。
【0021】請求項3に記載の発明は、橋脚上にプレス
トレスコンクリート製の橋桁1を幅方向に複数並べ、各
橋桁1の幅方向に貫通されたシース9内にPCケーブル
2を緊張して配置し、このPCケーブル2の両端を上記
並べた橋桁1の両端に位置する橋桁1の側面部に固定金
具5で固定して上記シース内にグラウトを圧入し上記複
数の橋桁1を一体化するに際して、このPCケーブル2
の端部2aと固定金具5とを覆い、上記シース9内に圧
入されるグラウトが外部に漏れるのを防止する液漏れ防
止キャップ80であって、上記液漏れ防止キャップ80
は、一端に上記PCケーブル2の端部2aと上記固定金
具5とが挿入される開口51を備えると共に上記PCケ
ーブル2の端部2aと上記固定金具5の形状に沿って上
記PCケーブル2の端部2aと固定金具5とを覆う有底
筒形状のキャップ部材50と、このキャップ部材50の
開口51側端部の内側に嵌装され上記固定金具5の外周
に嵌着されると共に、該キャップ部材50が反開口側に
移動させられることにより上記キャップ部材50の内周
面52がその外周面71に密着させられる固定リング部
材70を備えた液漏れ防止キャップである。
【0022】請求項4に記載の発明は、上記請求項3に
記載の発明のキャップ部材50の内周面52及び固定リ
ング部材70の外周面71にはキャップ部材50がキャ
ップ部材50の開口51と反対の方向に移動した時に、
キャップ部材50の内周面52が固定リング部材70の
外周面71に押圧され圧着される傾斜面54,72を対
として形成したものである。
【0023】請求項3及び請求項4に記載の液漏れ防止
キャップ80によれば、キャップ部材50の開口51か
ら固定金具5によって固定されたPCケーブル2の端部
2aを固定金具5と共に挿入して、キャップ部材50を
これらに被せると共にキャップ部材50内に嵌装された
固定リング部材70を固定金具5に嵌装する。そして、
キャップ部材50をキャップ部材50の開口51の反対
側に向けて向けて移動させると、固定リング部材70と
キャップ部材10とが密着される。従って、キャップ部
材50は固定金具5に取り付けられた固定リング部材7
0に密着固定され、この固定状態はグラウトの圧入によ
り、キャップ部材50が反開口方向に押圧される程強固
となるので、漏れ防止キャップ10はグラウトの注入圧
によって固定金具から外れることはなくなる。
【0024】特に、請求項4に記載の液漏れ防止キャッ
プによれば、キャップ部材50が開口51と反対の方向
に移動させられると、キャップ部材50の内周面52及
び固定リング部材70の外周面71に対として形成され
た傾斜面54,72の楔作用によって、キャップ部材5
0の内周面52と固定リング部材70の外周面71とが
強力に密着させられ、キャップ部材50は固定金具5に
強固に取り付けられる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明に係る、液漏れ防止キ
ャップの実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0026】〔第1の実施の形態〕図1乃至図5は本発
明に係る第1の実施の形態に係る液漏れ防止キャップを
示すものである。
【0027】本例に係る液漏れ防止キャップ40は、従
来例に示した液漏れ防止キャップと同様に橋脚上に幅方
向に複数並べた各プレストレスコンクリート製橋桁1の
シース内を貫通したPCケーブル2の端部2aと、この
PCケーブルを固定する固定金具5であるチャック部材
3とグリップ部材4に被せて使用する。この固定金具5
及びアンカープレート6の構成は従来例で示したものと
同一であるので同一部材には同一の符号を付してその詳
細な説明は省略する。
【0028】本例では、図1及び図2に示すように、液
漏れ防止キャップ40は、PCケーブル2の端部2aと
上記チャック部材3及びグリップ部材4からなる固定金
具5が挿入される開口11を一端に備えると共に、上記
PCケーブル2の端部2a、上記チャック部材3及びグ
リップ部材4の形状に沿わせた有底の段付き筒形状に形
成されたキャップ部材10と、このキャップ部材10の
開口11側端部の外側に嵌装され、該キャップ部材10
の開口11側に移動させられることによりキャップ部材
10を縮径する方向に圧縮して、上記キャップ部材10
をグリップ部材4に固定する固定リング部材30とから
なる。
【0029】そして、本例では、キャップ部材10の外
周面12及び固定リング部材30の内周面31には固定
リング部材30を該キャップ部材10の開口11の方向
に移動させた時に、キャップ部材10の内周面13が上
記グリップ部材4の外周面31に押しつけられる傾斜面
14,32を対として形成している。
【0030】即ち、本実施例では、キャップ部材10
は、ポリプロピレン等の合成樹脂で一体に形成され、上
記PCケーブル2の端部2aを覆う小円筒部15と、上
記グリップ部材4を覆う大円筒部16と、上記小円筒部
16と大円筒部16とを連結すると共にチャック部材3
を覆う連結部17と、上記小円筒部15の端部に形成さ
れた蓋部18とからなり、上記PCケーブル2の端部2
aと上記チャック部材3及びグリップ部材4の形状に沿
った形状をなしている。このキャップ部材10の大きさ
形状は、使用するPCケーブル2の直径、固定金具5の
大きさ形状によって適宜変更すればよい。
【0031】そして、大円筒部16の外側面は上記キャ
ップ部材10の外側面12をなし、開口方向に向かって
拡開し、上記対となる傾斜面対14を形成している。こ
の傾斜面14は、軸方向に対する勾配(φ1 −φ2 )/
2L1 (図2(1)参照)が1/50程度(L1 :軸方
向の寸法約50mm、(φ1 −φ2 ):直径の変化約2
mm)のものである。
【0032】また、固定リング部材30は、同様にポリ
プロピレン等の合成樹脂で形成され、上記キャップ部材
10の大円筒部の外側に嵌まる環状部材であり、その内
径は上記キャップ部材10の大円筒部の最大径と最小径
との間の寸法とされ、この内周面31には上記キャップ
部材10の傾斜面14と同一の勾配の傾斜面32が形成
されている。尚、図中符号33は、固定リング部材補強
用の鍔部を示している。
【0033】また、本例ではキャップ部材10の大円筒
分の内周面には、図2及び図3に示すように、断面半円
径(例えば直径0.5mm)の環状の突部19が内周に
沿って、キャップ部材10の軸方向に一定間隔(例えば
8mm)を隔てて形成されている。これらの突部19
は、キャップ部材10をグリップ部材4に被せたとき、
キャップ部材10とグリップ部材4との間のシールを行
なうと共に滑り止めとしての作用をなす。
【0034】さらに、本例では、キャップ部材10の大
円筒井部16の外周面には、図1及び図4に示すよう
に、半球状(例えば直径0.8mm)の突起20が円周
上等角度(例えば120°)を隔てて形成されている。
これらの突起20は、固定リング部材30をキャップ部
材に取り付けて搬送する時に、キャップ部材10から固
定リング部材30が外れないようにする外れ止めとして
の作用をなす。
【0035】本例に係る液漏れ防止キャップ40を使用
するときには、先ず、キャップ部材10をPCケーブル
2の先端2aが固定されたチャック部材3及びグリップ
部材4に被せる。このとき、固定リング部材30は、キ
ャップ部材10に緩く取り付けられた状態であり、キャ
ップ部材10や容易にチャック部材3及びグリップ部材
4に取り付けることができる。
【0036】そして、図5に示すように、固定リング部
材30だけを押し込むことができる円筒状の取り付け治
具21とハンマ22とを用いて、PCケーブル2及び固
定金具5に取り付けられたキャップ部材10の外周に取
り付けられた固定リング部材をキャップ部材10の開口
11方向に押し込むと、キャップ部材10の外周面12
及び固定リング部材30の内周面31に対として形成さ
れた傾斜面14,32の楔作用によって、キャップ部材
10の内周面13が上記固定金具5の外周面に強力に押
しつけられ、キャップ部材10は固定金具5に確実に取
り付けられる。
【0037】従って、本実施の形態に係る液漏れ防止キ
ャップ40によれば、グラウトの注入圧を高くしたとし
ても、チャック部材3及びグリップ部材4からなる固定
金具から外れることなく、グラウトが漏れ出るのを防止
することができる。しかも、液漏れ防止キャップ40の
取り付けは、キャップ部材10を固定金具5に取り付
け、固定リング部材30を取り付け治具21とハンマ2
2とでキャップ部材10にたたき込むだけであるので、
その取付作業を容易かつ確実なものとすることができ
る。
【0038】〔第2の実施の形態〕図6及び図7は本発
明に係る第1の実施の形態に係る液漏れ防止キャップを
示すものである。
【0039】本例に係る液漏れ防止キャップ80は、第
1の実施の形態に示した液漏れ防止キャップと同様に橋
脚上に幅方向に複数並べた各プレストレスコンクリート
製橋桁1のシース内を貫通したPCケーブル2の端部2
aと、このPCケーブル2を固定する固定金具5である
チャック部材3とグリップ部材4に被せて使用する。
【0040】本例では、図6及び図7に示すように、液
漏れ防止キャップ80は、PCケーブル2の端部2aと
上記チャック部材3及びグリップ部材4からなる固定金
具5が挿入される開口51を一端に備えると共に、上記
PCケーブル2の端部2a、上記チャック部材3及びグ
リップ部材4の形状に沿わせた有底の段付き筒形状に形
成されたキャップ部材50と、このキャップ部材50の
開口51側端部の内側に嵌装され、該キャップ部材50
が開口51の反対側に移動させられることによりキャッ
プ部材50の内周面52がその外周面71に密着される
固定リング部材70とからなる。
【0041】そして、本例では、キャップ部材50の内
周面52及び固定リング部材70の外周面71にはキャ
ップ部材50がキャップ部材50の開口51と反対の方
向に移動した時に、キャップ部材50の内周面52が固
定リング部材70の外周面71に押圧され圧着される傾
斜面54,72を対として形成している。
【0042】即ち、本例では、キャップ部材50は、ポ
リプロピレン等の合成樹脂で一体に形成され、上記PC
ケーブル2の端部2aを覆う小円筒部55と、上記グリ
ップ部材4を覆う大円筒部56と、上記小円筒部56と
大円筒部56とを連結すると共にチャック部材3を覆う
連結部57と、上記小円筒部56の端部に形成された蓋
部58とからなり、上記PCケーブル2の端部2aと上
記チャック部材3及びグリップ部材4の形状に沿った形
状をなしている。
【0043】そして、大円筒部56の内側面は上記キャ
ップ部材50の内側面52をなし、開口方向に向かって
窄まり、上記対となる傾斜面54を形成している。尚、
図中符号59は固定リング部材70の抜け止め用の鍔、
符号60は固定リング部材70をキャップ部材50の大
円筒部56内で停止させる段部を示している。
【0044】この傾斜面は例えば軸方向に対する勾配
(φ3 −φ4 )/2L2 (図7(1)参照)が1/50
程度(L2 :軸方向の寸法約30mm、(φ3
φ4 ):直径の変化約1.5mm)のものである。ま
た、固定リング部材70は、同様にポリプロピレン等の
合成樹脂で形成され、上記グリップ部材4の外側に嵌装
できる環状部材であり、外周面71には上記キャップ部
材50の傾斜面54と同一の勾配の傾斜面72が形成さ
れている。
【0045】また、本例では固定リング部材70の内周
面には、図7に示すように、断面を三角形状としその先
端を抜け側方向に向けた環状の突部74(例えば高さ
0.5mm)が内周に沿って、固定リング部材70の軸
方向に一定間隔(例えば1.25 mm)に形成されて
いる。これらの突条は、キャップ部材をグリップ部材4
に被せたとき、キャップ部材とグリップ部材4との間の
シールを行なうと共に抜け止めとしての作用をなす。
【0046】本例に係る液漏れ防止キャップ80を使用
するときには、図6に示したように、キャップ部材50
内に固定リング部材70を挿入した状態とし、固定リン
グ部材70をキャップ部材50内に挿入したまま、キャ
ップ部材50をPCケーブル2の先端が固定されたグリ
ップ部材4にハンマと取付治具を用いて取り付ける。す
ると、固定リング部材70は、キャップ部材50の段部
60に押圧されて、グリップ部材に嵌装される。
【0047】この状態で、固定リング部材70はグリッ
プ部材4に嵌装され、さらに、上記突起74の圧縮作用
で強固にグリップ部材4に取り付けることができる。ま
た、固定リング部材70は、キャップ部材50の段部6
0に接触した位置にあり、両傾斜面54,72同士は密
着した状態ではない。
【0048】次に、この状態でキャップ部材50を反開
口側に引くと、キャップ部材50の内周面52及び固定
リング部材70の外周面71に対として形成された傾斜
面54,72の楔作用によって、キャップ部材50の内
周面52が上記固定リング部材70の外周面71に強く
押しつけられ、キャップ部材は、固定リング部材を介し
て固定金具5に確実に取り付けられる。
【0049】従って、本実施の形態に係る液漏れ防止キ
ャップによれば、グラウトの注入圧を高くしたとして
も、チャック部材及びグリップ部材からなる固定金具か
ら外れることなく、グラウトが漏れ出るのを防止するこ
とができる。しかも、液漏れ防止キャップの取り付け
は、固定リング部材を取り付け治具とハンマとでキャッ
プ部材にたたき込みキャップ部材を反開口方向に引くだ
けであるので、その取付作業を容易かつ確実なものとす
ることができる。
【0050】尚、上記各実施の形態では、液漏れ防止キ
ャップ50,80の材質をポリプロピレンとして説明し
たが、液漏れ防止キャップは他の合成樹脂、ゴム、金属
その他の材質形成してもよい。また、液漏れ防止キャッ
プのキャップ部材10,40や固定リング部材30,7
0の形状は必要に応じて適宜変更することができ、突起
19,74、凸部20は省略してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は以上のよ
うな構成及び作用を備えるので、液漏れ防止キャップを
グラウトの注入圧を高くしたとしても、固定金具から外
れることなく、グラウトが漏れ出ることのないものとす
ることができるという効果を有する。
【0052】特に、請求項1及び請求項2に記載の液漏
れ防止キャップによれば、キャップ部材の開口から固定
金具によって固定されたPCケーブルの端部を固定金具
と共に挿入してキャップ部材をこれらに被せ、キャップ
部材に嵌装された固定リング部材をキャップ部材の開口
に向けて移動させると、固定リング部材によってキャッ
プ部材が縮径方向に押圧され、キャップ部材は固定リン
グ部材によって上記固定金具に確実に取り付けられ、漏
れ防止キャップはグラウトの注入圧によって固定金具か
ら外れることはなくなる。
【0053】さらに、請求項2に記載の液漏れ防止キャ
ップによれば、固定リング部材をキャップ部材の開口方
向に移動させると、キャップ部材の外周面及び固定リン
グ部材の内周面に対として形成された傾斜面の楔作用に
よって、キャップ部材の内周面が上記固定金具の外周面
に強力に押しつけられ、キャップ部材は固定金具に確実
に取り付けられる。
【0054】また、請求項3及び請求項4に記載の液漏
れ防止キャップによれば、キャップ部材の開口から固定
金具によって固定されたPCケーブルの端部を固定金具
と共に挿入して、キャップ部材をこれらに被せると共に
キャップ部材内に嵌装された固定リング部材を固定金具
に嵌装し、キャップ部材をキャップ部材の開口の反対側
に向けて向けて移動させると、固定リング部材とキャッ
プ部材とが密着され、キャップ部材は固定金具に取り付
けられた固定リング部材に密着固定され、この固定状態
はグラウトの圧入により、キャップ部材が反開口方向に
押圧される程強固となるので、漏れ防止キャップはグラ
ウトの注入圧によって固定金具から外れることはなくな
る。
【0055】そして、請求項4に記載の液漏れ防止キャ
ップによれば、キャップ部材が開口と反対の方向に移動
させられると、キャップ部材の内周面及び固定リング部
材の外周面に対として形成された傾斜面の楔作用によっ
て、キャップ部材の内周面と固定リング部材の外周面と
が強力に密着させられ、キャップ部材は固定金具に強固
に取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る液漏れ防止キ
ャップをPCケーブルの端部、及び固定金具と共に示す
斜視図である。
【図2】図1に示した液漏れ防止キャップを示す図であ
り、(1)はキャップ部材、(2)は固定リング部材を
示す断面図である。
【図3】図1に示した液漏れ防止キャップの図1中III
部の拡大図である。
【図4】(1)は図1に示した液漏れ防止キャップの図
2(1)中IV部の拡大図、(2)は(1)中ii部の拡大
図である。
【図5】図1に示した液漏れ防止キャップの取り付けの
状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る液漏れ防止キ
ャップの部分切欠き斜視図である。
【図7】図6に示した液漏れ防止キャップを示す図であ
り、(1)はキャップ部材、(2)は固定リング部材を
示す断面図、(3)は(2)中のiii部拡大図である。
【図8】従来の液漏れ防止キャップをPCケーブル端
部、固定金具、及びアンカープレートと共に示す断面図
である。
【図9】図8に示した液漏れ防止キャップの取り付けの
状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 橋桁 2 PCケーブル 3 チャック部材 4 グリップ部材 5 固定金具 6 アンカープレート 10 キャップ部材 11 開口 12 外周面 13 内周面 14 傾斜面 30 固定リング部材 31 内周面 32 傾斜面 40 液漏れ防止キャップ 50 キャップ部材 51 開口 52 内周面 54 傾斜面 70 固定リング部材 71 外周面 72 傾斜面 80 液漏れ防止キャップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋脚上にプレストレスコンクリート製の
    橋桁を幅方向に複数並べ、各橋桁の幅方向に貫通された
    シース内にPCケーブルを緊張して配置し、このPCケ
    ーブルの両端を上記並べた橋桁の両端に位置する橋桁の
    側面部に固定金具で固定して上記シース内にグラウトを
    圧入し上記複数の橋桁を一体化するに際して、このPC
    ケーブルの端部と固定金具とを覆い、上記シース内に圧
    入されるグラウトが外部に漏れるのを防止する液漏れ防
    止キャップであって、 上記液漏れ防止キャップは、一端に上記PCケーブルの
    端部と上記固定金具とが挿入される開口を備え、上記P
    Cケーブルの端部と上記固定金具の形状に沿って上記P
    Cケーブルの端部と固定金具とを覆う有底筒形状のキャ
    ップ部材と、 このキャップ部材の開口側端部の外側に嵌装され、該キ
    ャップ部材の開口側に移動させられることにより上記キ
    ャップ部材を縮径方向に押圧し、上記キャップ部材を上
    記固定金具に固定する固定リング部材とを備えた液漏れ
    防止キャップ。
  2. 【請求項2】 上記キャップ部材の外周面及び固定リン
    グ部材の内周面には固定リング部材を該キャップ部材の
    開口方向に移動させた時に、キャップ部材の内周面が上
    記固定金具の外周面に押しつけられる傾斜面を対として
    形成した請求項1記載の液漏れ防止キャップ。
  3. 【請求項3】 橋脚上にプレストレスコンクリート製の
    橋桁を幅方向に複数並べ、各橋桁の幅方向に貫通された
    シース内にPCケーブルを緊張して配置し、このPCケ
    ーブルの両端を上記並べた橋桁の両端に位置する橋桁の
    側面部に固定金具で固定して上記シース内にグラウトを
    圧入し上記複数の橋桁を一体化するに際して、このPC
    ケーブルの端部と固定金具とを覆い、上記シース内に圧
    入されるグラウトが外部に漏れるのを防止する液漏れ防
    止キャップであって、 上記液漏れ防止キャップは、一端に上記PCケーブルの
    端部と上記固定金具とが挿入される開口を備え、上記P
    Cケーブルの端部と上記固定金具の形状に沿って上記P
    Cケーブルの端部と固定金具とを覆う有底筒形状のキャ
    ップ部材と、 このキャップ部材の開口側端部の内側に嵌装され上記固
    定金具の外周に嵌着されると共に、該キャップ部材が反
    開口側に移動させられることにより上記キャップ部材の
    内周面がその外周面に密着させられる固定リング部材を
    備えた液漏れ防止キャップ。
  4. 【請求項4】 上記キャップ部材の内周面及び固定リン
    グ部材の外周面にはキャップ部材がキャップ部材の開口
    と反対の方向に移動した時に、キャップ部材の内周面が
    固定リング部材の外周面に押圧され圧着される傾斜面を
    対として形成した請求項3記載の液漏れ防止キャップ。
JP01602898A 1998-01-28 1998-01-28 液漏れ防止キャップ Expired - Fee Related JP3405441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01602898A JP3405441B2 (ja) 1998-01-28 1998-01-28 液漏れ防止キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01602898A JP3405441B2 (ja) 1998-01-28 1998-01-28 液漏れ防止キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11209922A true JPH11209922A (ja) 1999-08-03
JP3405441B2 JP3405441B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=11905125

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01602898A Expired - Fee Related JP3405441B2 (ja) 1998-01-28 1998-01-28 液漏れ防止キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3405441B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019027070A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材
JP2019027069A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材
JP2019027068A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019027070A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材
JP2019027069A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材
JP2019027068A (ja) * 2017-07-27 2019-02-21 住友電工スチールワイヤー株式会社 グリップキャップおよび定着部材

Also Published As

Publication number Publication date
JP3405441B2 (ja) 2003-05-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
MXPA01010484A (es) Cofia obturadora de anclaje de tension posterior.
US4410162A (en) Recoverable form part for use in the region where a tendon is anchored in a prestressed concrete component
JPH11209922A (ja) 液漏れ防止キャップ
JP2008303941A (ja) 管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法
JP2016194209A (ja) 保護シース
JP2008063721A (ja) アンカー補修方法とアンカー頭部及び頭部背面機構
JP2002294727A (ja) マンホール構造、マンホール構造用止水可とう継手及びマンホール構造の施工方法
JPH0533557Y2 (ja)
JP3663521B2 (ja) 地盤埋設用アンカーの頭部シール構造
JP3754161B2 (ja) マンホールに於ける大口径管の取付構造
JP2976292B2 (ja) 先付け防水地下壁の構築工法及び該構築工法に適用されるセパレータ装置
JP2899945B2 (ja) 地盤埋設用アンカーの頭部シール構造
JP4061359B2 (ja) 柱状構造物の外周に着脱自在に固定される圧入装置の反力受け部材
JPH0741770Y2 (ja) 引張材
KR100586415B1 (ko) 지관 연결장치
JP3653314B2 (ja) マンホールに於ける大口径管の取付構造
JP3079852U (ja) 型枠締め付け用埋込み固定具
JP2005069257A (ja) 仮止め用脱落防止体
KR102181963B1 (ko) 방수 앵커 및 이를 이용하는 터널 방수공법
JP7441752B2 (ja) Pc鋼棒体及びpc鋼棒体の施工方法
JP2587031B2 (ja) 再緊張グラウンドアンカーの頭部
JP2987404B2 (ja) 地盤埋設用アンカーの頭部の止水構造
JPH0220287Y2 (ja)
JPH0738447Y2 (ja) 汚水桝
KR101941873B1 (ko) 영구앵커 상부 정착구의 조립구조

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360