JP2008303941A - 管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法 - Google Patents

管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008303941A
JP2008303941A JP2007150661A JP2007150661A JP2008303941A JP 2008303941 A JP2008303941 A JP 2008303941A JP 2007150661 A JP2007150661 A JP 2007150661A JP 2007150661 A JP2007150661 A JP 2007150661A JP 2008303941 A JP2008303941 A JP 2008303941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hole
grout
tube
opening
cover member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007150661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5026154B2 (ja
Inventor
Takaiku Yoshii
孝育 吉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2007150661A priority Critical patent/JP5026154B2/ja
Publication of JP2008303941A publication Critical patent/JP2008303941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5026154B2 publication Critical patent/JP5026154B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

【課題】 管体内部に高い内水圧の負荷とその除荷とが繰り返されるような用途に適用される場合であっても、漏水が発生しないように閉塞したグラウトホールの水密試験を行って確実に閉塞する。
【解決手段】 蓋体2で閉塞したグラウトホール10の水密試験用治具3は、管体100の内側から装着されて開口部101を覆って封止しうる覆蓋部材31を有し、この覆蓋部材31には止着穴35および給水穴34が設けられて、ホール形成部材1の試験治具固定穴11aに止着穴35を介して止着具38により締結されて、開口部101を塞ぐホール形成部材1および蓋体2と覆蓋部材31との間に水密試験空間Wが形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、管体に設けられるグラウトホールの構造およびグラウトホールの水密試験方法に関し、さらに詳しくは、下水道などの既設管路が老朽化した場合にその老朽化した既設管路を有効利用しつつ新設管路を構築する管路更生工事において新設管路の外周に充填材を充填する際、あるいは、シールド二次覆工に使用される管体と一次覆工構造の間隙に充填材を充填する際などに好適に利用することのできる管体のグラウトホール構造およびグラウトホールの水密試験方法に関する。
地中には種々の管路が敷設されており、特に、土管を用いた下水道用の管路は、長い年月が経過するに伴って下水により管の内面が腐食しやすい。下水管路においては、地下水が管内に浸透することや、流下する下水が地中に浸透することは好ましいものではない。このような点を考慮して、近年、劣化した管路を更生するための種々の工法が開発されている。
管路更生工法としては、例えば、老朽管路よりも小径の複数の新管を老朽管路内で順次接続していくパイプインパイプ工法が知られている。この工法において、新管を連結した後に、新設管路の外周面と既設管路の内周面との間にエアモルタル等の充填材を充填することが行われている。この充填作業は、一般に、管体の壁体に設けたグラウトホールを利用して行われており、そのグラウトホールは充填作業の終了後に閉塞される。
一方、道路や鉄道等のトンネルあるいは下水管渠築造用のトンネルなどを構築する工法としてシールド工法が一般に採用されている。シールド工法では、例えば、シールドマシンで地盤を掘進しつつ、シールドマシンの後方で、掘削部の周囲内壁面に沿ってセグメントを順次組み立てることによってトンネルの壁体を構築する一次覆工と、その一次覆工構造内に管体を敷設する二次覆工とを行っている。このようなシールド工法においても、二次覆工管体に設けたグラウトホールを利用して、二次覆工管体と一次覆工構造との間に充填材を充填している。
以上のような各工法に利用されるグラウトホールは、例えば、図7に示すように、管体100の上部壁体に設けた貫通孔100aに、ホール形成部材401を嵌めこむことにより形成されている。この図7の構造においては、ホール形成部材401のグラウトホールHの内面に雌ねじ411が形成されており、その雌ねじ411に噛み合う雄ねじ421が形成された閉塞用の蓋体402を用い、上記した充填作業が終了した後に、グラウトホールHに蓋体402をねじ止めすることによりグラウトホールHを閉塞する構造となっている。なお、このような蓋体402に形成されるねじとしては、通常、管用テーパーねじが用いられている。
しかしながら、図7に示すようなグラウトホールの閉塞構造では、グラウトホールに蓋体を単にねじ止めにて取り付けるだけの構造であるので、ねじ止め部分から地下水が管体内部に浸透することがある。これを解決する手段として、グラウトホールにねじ止めする蓋体とグラウトホールの周縁部とが当接する部分にシール部材を介在させることにより止水機能を高める技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2001−289353号公報
ところで、今般、グラウトホールを適用する管路の用途は拡大しており、例えば貯留管や導水管などの内水圧が高い用途への利用も検討されている。
内水圧が高い管体にグラウトホールを適用する場合、グラウトホールが設けられた管体に高い内水圧の負荷とその除荷とが繰り返される状況となることがあり、そのような内水圧の負荷・除荷によっても漏水を生じさせないようにするには、管体のグラウトホールおよびこのグラウトホールを閉塞している蓋体において、十分な水密性を保持していることが求められていた。そこで、蓋体で閉塞したグラウトホールに十分な水密性が確保されているか否かを確認するために、適切な手法および治具を用いて水密試験を行うことが好ましい。
本発明は上記のような事情にかんがみてなされたものであり、管体内部に高い内水圧の負荷とその除荷とが繰り返されるような用途に適用される場合であっても、漏水が発生しないように閉塞したグラウトホールの水密試験を行って確実に閉塞することを可能にする、管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法の提供することを目的としている。
上記した目的を達成するため、本発明は、管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより設けられたグラウトホールの閉塞構造であって、前記ホール形成部材は、内面に雌ねじが形成されて前記開口部の内側にグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されて管体の外側に配設されたフランジ部とを備え、前記ボス部のグラウトホールには、外周面に雄ねじが形成された蓋体が螺合されてグラウトホールを閉塞しており、ホール形成部材または蓋体には、管体の開口部を挟んでグラウトホールの水密試験用治具を管体の内側に配設固定するのに用いる試験治具固定穴が管体の内側方向のみに開口して形成されていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するため、本発明は、管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより管体に設けられたグラウトホールを、蓋体で閉塞するとともに、前記開口部に管体の内側から水密試験用治具を取り付けて水密試験を行うグラウトホールの水密試験構造であって、前記ホール形成部材は、内面に雌ねじを有しグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されたフランジ部とを備え、前記グラウトホールには外周面に雄ねじを有する蓋体が螺合されて閉塞されており、前記ボス部の外径は開口部の内径よりも小さく形成されるとともに、前記フランジ部の内面の複数箇所に試験治具固定穴が設けられ、各試験治具固定穴がボス部の外周面と開口部の内周面との間に開口するように形成されて、前記水密試験用治具は、管体の内側から装着されて開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられて、前記ホール形成部材の試験治具固定穴に止着穴を介して止着具により締結されて、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密試験空間が形成されていることを特徴とする。
また、本発明は、管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより管体に設けられたグラウトホールを、蓋体で閉塞するとともに、前記開口部に管体の内側から水密試験用治具を取り付けて水密試験を行うグラウトホールの水密試験構造であって、前記ホール形成部材は、内面に雌ねじを有しグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されたフランジ部とを備え、前記グラウトホールには外周面に雄ねじを有する蓋体が螺合されて閉塞され、この蓋体には管体の内側方向のみに開口する試験治具固定穴が設けられており、前記水密試験用治具は、管体の内側から装着されて開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられて、前記ホール形成部材の試験治具固定穴に止着穴を介して止着具により締結されて、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密試験空間が形成されていることを特徴とする。
かかる発明において、前記覆蓋部材における管体内面との当接面には、外周縁部に沿って溝が形成されるとともに、この溝にシール部材が配設されて、前記水密試験空間を水密状態に保持することを特徴とする。
さらに、前記覆蓋部材の止着穴の内周面には、環状の溝が形成されるとともに、この溝にリング状のシール部材が配設されていることが好ましい。
また、前記水密試験用治具は、さらに、覆蓋部材を管体の内側において支持するバックアップ部材を有し、このバックアップ部材は、管体の内側に配設される架台および覆蓋部材を管体内面に圧着させるジャッキ部を備えることが好ましい。
また、本発明は、管体の開口部にホール形成部材を管体の外側から取り付けることにより管体に設けたグラウトホールに、蓋体を螺合してこのグラウトホールを閉塞するとともに、管体の内側から水密試験用治具を開口部に取り付けて行うグラウトホールの水密試験方法であって、前記水密試験用治具は、開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられており、この覆蓋部材と、前記ホール形成部材またはグラウトホールに螺合した蓋体とを、前記止着穴を介して締結することにより、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密状態で封止された水密試験空間を形成し、前記給水穴から水密試験空間に給水して充填し、所定の圧力を加えることにより、閉塞したグラウトホールの水密試験を行うことを特徴とする。
このような発明によれば、管体の開口部に設けたグラウトホールおいて、ホール形成部材および蓋体と覆蓋部材とに囲まれた水密試験空間を水密状態で良好に封止して形成することができ、水密試験を行うに足る止水効果をもたらすことができる。これにより、閉塞したグラウトホールの水密性の良否を確認することができ、管体の内側に高い内水圧が負荷しても閉塞したグラウトホールの信頼性を確保することが可能となる。
上述のように構成される本発明の管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法によれば、管体内部に高い内水圧の負荷とその除荷とが繰り返されるような用途に適用される場合であっても、漏水が発生しないように閉塞したグラウトホールの水密試験を行って確実に閉塞することを可能にする。
本発明に係る管体のグラウトホールの閉塞構造、グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法を実施するための最良の形態について、以下に図面を参照しつつ説明する。
図1〜図4は本発明の実施例1を示し、図1はホール形成部材および蓋体を示す部分断面図、図2は閉塞したグラウトホールを示す管体の部分断面図、図3はホール形成部材の裏面側を示す平面図、図4は覆蓋部材の内接面側を示す平面図である。
まず、この実施例におけるホール形成部材1および蓋体2について図1を参照しつつ説明する。
ホール形成部材1は、グラウトホールを設ける管体100の外周面に沿う形状に成形された正面円形のフランジ部11と、このフランジ部11の中央部に一体形成された略円筒形状のボス部12とからなる。このボス部12の中央はグラウトホール(貫通孔)10となっており、このグラウトホール10の内面には雌ねじ13が形成されている。
また、フランジ部11の外面側は、周縁部に向けて傾斜のついたテーパー状の断面形状とされることにより管体100の外周面に沿うように形成されており、ボス部12の内端面12aは傾斜のないフラットな面となっている。
さらに、かかるボス部12の外径は、開口部101の内径よりも小さい大きさで形成されており、ホール形成部材1を開口部101に取り付けたとき、開口部101の内周面とボス部12の外周面との間に空間が設けられるようになっている。
フランジ部11の内面には、ボス部12の外周面と開口部101の内周面との間に開口するように、二箇所に試験治具固定穴11a、11aが設けられている(図3参照)。これらの試験治具固定穴11a、11aは、図示されるように、フランジ部11の外面側には到達せず、フランジ部11の内面側(裏面側)のみに開口して形成された雌ねじである。
蓋体2は、中実円筒形状に形成され、グラウトホール10内面の雌ねじ13に螺合する雄ねじ21が外周面に形成されている。また、蓋体2および蓋体2が螺合するグラウトホール10は、管体100の外周面方向に漸次縮径したテーパー状を互いになすように形成されている。これにより、蓋体2をグラウトホール10に螺合させたときの螺合強度を高めて、強固に一体化させることが可能になる。
次に、ホール形成部材の使用形態とグラウトホールの閉塞構造の具体的な例を説明する。
管路更生工事において既設管路と新設の管体との間に充填材を充填する場合、あるいはシールド工法において二次覆工管体と一次覆工構造との隙間に充填材を充填する場合などにおいて、図1に示すように、管体100の側壁(管体100を寝かせた状態では上部壁)に設けられた開口部101に、ホール形成部材1を管体100の外側から嵌め込み、開口部101にグラウトホール10を設ける。ボス部12の外周縁に延設されたフランジ部11は、管体100の外側に、開口部101の外周部を覆うように配設される。
このホール形成部材1の取り付けは、管体100に設けられた開口部101にボス部12を挿入し、ホール形成部材1を開口部101に対して位置決めした状態で、フランジ部11の内面側を管体100の外周面に、接着剤S等を用いて固着するという要領で行う。
そして、モルタル等の充填材の充填は、管体100に取り付けたホール形成部材1のグラウトホール10に、充填材注入用ホースの先端ねじ部を完全にねじ込んだ状態で、充填材をグラウトホール10を通じて管体100の外周部に注入するという手順で行う。
なお、この実施形態では、ホール形成部材1を、接着剤を用いて管体100に固着しているが、これに限られず、ホール形成部材1をFRP14にて管体100の外周面にハンドレイアップ法で固着してもよい。また、管体100の内水圧の条件によっては、接着剤とFRPの両者を併用してホール形成部材1を管体100に固着するようにしてもよい。
前記した充填材の注入が完了した後、充填材が硬化するのを待ってから、蓋体2をグラウトホール10に回転させてねじ込み、完全に螺合させることにより、グラウトホール10が閉塞される。
このように閉塞されたグラウトホール10において、グラウトホール10の取り付け、あるいはグラウトホール10と蓋体2との一体性が不十分なときは、管体100の内部に高い内水圧の負荷とその除荷が繰り返された場合、漏水して管体100の流体が流出するおそれがあるので、ここで、グラウトホール10に所定の水圧をかけて水密性の良否を試験する。
本実施例におけるグラウトホールの水密試験構造および水密試験方法は、図2に示すように、管体100の開口部101に、管体100の内側から水密試験用治具3を取り付けて水密試験を行うものである。
水密試験用治具3は、管体100の内側から装着される覆蓋部材31を有する。この覆蓋部材31は、図4に示すように、開口部101の全体を覆って封止しうる矩形状に形成されて、管体100の内面と当接する内接面31aには、開口部101の周縁部と対応する位置よりも外側に、覆蓋部材31の外周縁部に沿うように溝32が形成されている。そして、この溝32には、止水性を確保するための弾性材料からなるシール部材33が嵌め込まれている。
また、覆蓋部材31には、そのほぼ中央に給水穴34が、またこの給水穴34の両側には間隔をあけて2つの止着穴35、35が、それぞれ他面側へ貫通して穿設されている。また、止着穴35、35の内周面には、この内周面に沿って環状に溝36が形成されるとともに、この溝36にリング状のシール部材37が嵌め込まれている。
覆蓋部材31の止着穴35、35は、ボルトあるいは長ねじ等の適宜の止着具38を挿通させて、ホール形成部材1の試験治具固定穴11a、11aとを締結するのに用いられる。すなわち、止着具38は少なくとも試験治具固定穴11aに螺合する雄ねじを先端部に備え、基端部にナット等を螺合する雄ねじを備えて所定の長さで形成されている。そして、止着具38を用いて、開口部101を塞いでいるホール形成部材1と覆蓋部材31とを一体に締結することにより、管体100の開口部101の内・外側が、ホール形成部材1および蓋体2と覆蓋部材31とに囲まれて水密状態で封止された水密試験空間Wが形成されている。
このとき、覆蓋部材31の各止着穴35において、止着具38との間にシール部材37が圧潰されて配設されることになり、止水効果を達成できる。また、このようにホール形成部材1と覆蓋部材31とを一体に締結することにより、覆蓋部材31の内接面31aが管体100の内面に圧接され、覆蓋部材31の外周縁部に沿って配設されたシール部材33も圧潰されて管体100の内面に密着し、止水効果を発揮する。したがって、水密試験空間Wは、閉塞されたグラウトホール10の水密性を確認するのに好ましい水密状態を保持することができている。しかも、ホール形成部材1と覆蓋部材31とを止着具35、35により一体に締結しているので、水密試験空間W内に高い内水圧が負荷しても、その圧力により覆蓋部材31がずれたり、外れたりすることがなく、水密性の良否を判定するのに好ましい止水性を確保し、所定の水密試験を実施することができる。
また、かかる水密試験構造としたグラウトホール10において、覆蓋部材31の給水穴34に給水チューブを接続して給水し、水密試験空間W内を加圧水で充填することにより水密試験を行う。このとき、水密試験空間Wに加圧水を注入充填した状態で、圧縮負荷をかけ、ホール形成部材1および蓋体2と管体100の開口部101との取付部分から、負荷した試験水圧を確認し、経過時間および漏水等の変化の有無を確認する。あるいは、覆蓋部材31の給水穴34から加圧空気を注入して、水密試験空間Wにおいて気密性を試験することによりグラウトホール10の水密試験としてもよい。
以上のような試験を行うことにより、閉塞されたグラウトホール10の水密性の良否を容易に判定することができ、またグラウトホール10と蓋体2との結合(螺合)状態の良否、ゆるみの有無等についても知ることができる。
なお、ホール形成部材1と覆蓋部材31と締結固定は、試験治具固定穴11a、11aにあらかじめ止着具38、38の先端部を螺合させて固定させておき、各止着具38を止着穴35に挿通させる形で覆蓋部材31を管体100の内面にあてがい、ナット等を締め付ける要領で行うことで迅速かつ効率よく作業を進めることができる。もちろん、覆蓋部材31を先に管体100の内面にあてがって、試験治具固定穴11a、11aにそれぞれ止着具38,38を止着穴35、35を介して結合するようにしてもよい。いずれの場合でも、両者を確実に結合することができ、水密性を保持することができる。
次に、本発明の実施例2について、図面を参照しつつ説明する。図5は本発明の実施例2を示す部分断面図である。なお、この実施例2の形態では、前記実施例1とグラウトホール10の基本構成は共通しており、水密試験装置3の覆蓋部材31の取付構造が異なっているので、かかる部分について詳細に説明し、他の構成については上記実施例1と共通の符号を用いて説明を省略する。
この形態に係るホール形成部材1は、略円筒形状のボス部12と、このボス部の外周縁に延設されたフランジ部11とを備え、グラウトホール10には外周面に雄ねじ13を有する蓋体2が螺合されて閉塞される構成であって、水密試験用治具3の覆蓋部材31を取り付けるための試験治具固定穴22が、この蓋体2に形成されている。
すなわち、図5に示すように、蓋体2の裏面(管体100の内側に面する面)2aには、管体100の内側方向のみに開口する雄ねじが設けられて試験治具固定穴22となされている。この試験治具固定穴22は、蓋体2の裏面2aの中央部に1個穿設されている。
これに対し、水密試験用治具3の覆蓋部材31は、止着穴35が当該覆蓋部材31のほぼ中央に、他面側へ貫通して穿設されている。そして、この止着穴35の内周面には、この内周面に沿う環状の溝36が形成されるとともに、この溝36にリング状のシール部材37が嵌め込まれている。
また、止着穴35の両側には間隔をあけて2つの給水穴34、34が穿設されている。この場合、2つの給水穴34、34のうち、一方の穴34は加圧水の給水に用い、他方の穴34は抜水に用いることができる。
覆蓋部材31は、止着穴35からボルトあるいは長ねじ等の適宜の止着具38を挿通させて、グラウトホール10を閉塞している蓋体2の試験治具固定穴22に締結され、一体に固定される。これにより、管体100の開口部101において、ホール形成部材1および蓋体2と覆蓋部材31とに囲まれて水密状態で封止された水密試験空間Wが形成される。
また、覆蓋部材31の止着穴35における止水効果は、止着具38との間に配設されたシール部材37が圧潰されることにより達成され、覆蓋部材31の内接面31aが管体100の内面に圧接されて、覆蓋部材31の外周縁部に沿って配設されたシール部材33も圧潰されて管体100の内面に密着し、止水効果を発揮することになる。したがって、かかる形態のグラウトホール10においても、水密試験空間Wは、水密性を確認するのに好ましい水密状態を保持することができている。しかも、ホール形成部材1と覆蓋部材31とを止着具38により一体に締結しているので、管体100内に高い内水圧が負荷しても、その圧力により覆蓋部材31が外れることはない。
なお、このように蓋体2と覆蓋部材31とを締結して両者を固定する構造とする場合、試験治具固定穴22にあらかじめ止着具38を螺合させておき、その止着具38に対して覆蓋部材31の止着穴35を締結するようにすることが好ましい。
また、上記いずれの実施例においても、水密試験用治具3として、さらに、覆蓋部材31を管体100の内側において支持するバックアップ部材41およびバックアップ部材41を管体100の内側に配設する架台42を用いて構成してもよい。図6は、バックアップ部材41および架台42を備える水密試験用治具3の一例を示す概略説明図である。
バックアップ部材41は、管体100の内面に立設される架台42の上部に設けられており、先端部が覆蓋部材31の外面31bに当接されて、覆蓋部材31を管体100の内面に圧着させることができる。このバックアップ部材41と架台42との間には、ジャッキ部43が設けられていてもよい。
これにより、グラウトホール10を蓋体2で閉塞し、覆蓋部材31を管体100の内面に取り付けたのち、管体100の内側に配設してあるバックアップ部材41を覆蓋部材31の外面31bにあてがい、ジャッキ部43を伸長させて覆蓋部材31を押圧することが可能となる。したがって、水密試験空間Wに負荷をかけた際、覆蓋部材31において管体100の中心方向に作用する応力(反力)をバックアップ部材41および架台42によって負担することができ、蓋部剤31がずれたり外れたりするのを防ぎ、安定した状態で水密試験を実施することが可能になる。
本発明は、下水道などの既設管路が老朽化した場合にその老朽化した既設管路を有効利用しつつ新設管路を構築する管路更生工事において新設管路の外周に充填材を充填する際、あるいは、シールド二次覆工に使用される管体と一次覆工構造の間隙に充填材を充填する際などに、管体に設けられるグラウトホールの水密試験を行うのに好適に利用することができる。
本発明の実施例1におけるホール形成部材および蓋体を示す部分断面図である。 実施例1において閉塞したグラウトホールを示す管体の部分断面図である。 実施例1におけるホール形成部材の裏面側を示す平面図である。 実施例1における覆蓋部材の内接面側を示す平面図である。 本発明の実施例2を示す部分断面図である。 本発明における水密試験用治具の一例を示す概略説明図である。 従来のグラウトホールの閉塞構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ホール形成部材
10 グラウトホール
11 フランジ部
11a 試験治具固定穴
12 ボス部
13 雌ねじ
2 蓋体
21 雄ねじ
22 試験治具固定穴
3 水密試験用治具
31 覆蓋部材
31a 内接面
32 溝
33 シール部材
34 給水穴
35 止着穴
36 溝
37 シール部材
38 止着具
41 バックアップ部材
42 架台
43 ジャッキ部
100 管体
101 開口部

Claims (7)

  1. 管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより設けられたグラウトホールの閉塞構造であって、
    前記ホール形成部材は、内面に雌ねじが形成されて前記開口部の内側にグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されて管体の外側に配設されたフランジ部とを備え、
    前記ボス部のグラウトホールには、外周面に雄ねじが形成された蓋体が螺合されてグラウトホールを閉塞しており、ホール形成部材または蓋体には、管体の開口部を挟んでグラウトホールの水密試験用治具を管体の内側に配設固定するのに用いる試験治具固定穴が管体の内側方向のみに開口して形成されていることを特徴とするグラウトホールの閉塞構造。
  2. 管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより管体に設けられたグラウトホールを、蓋体で閉塞するとともに、前記開口部に管体の内側から水密試験用治具を取り付けて水密試験を行うグラウトホールの水密試験構造であって、
    前記ホール形成部材は、内面に雌ねじを有しグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されたフランジ部とを備え、前記グラウトホールには外周面に雄ねじを有する蓋体が螺合されて閉塞されており、
    前記ボス部の外径は開口部の内径よりも小さく形成されるとともに、前記フランジ部の内面の複数箇所に試験治具固定穴が設けられ、各試験治具固定穴がボス部の外周面と開口部の内周面との間に開口するように形成されて、
    前記水密試験用治具は、管体の内側から装着されて開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられて、前記ホール形成部材の試験治具固定穴に止着穴を介して止着具により締結されて、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密試験空間が形成されていることを特徴とするグラウトホールの水密試験構造。
  3. 管体の開口部にホール形成部材が管体の外側から取り付けられることにより管体に設けられたグラウトホールを、蓋体で閉塞するとともに、前記開口部に管体の内側から水密試験用治具を取り付けて水密試験を行うグラウトホールの水密試験構造であって、
    前記ホール形成部材は、内面に雌ねじを有しグラウトホールを構成する略円筒形状のボス部と、このボス部の外周縁に延設されたフランジ部とを備え、前記グラウトホールには外周面に雄ねじを有する蓋体が螺合されて閉塞され、この蓋体には管体の内側方向のみに開口する試験治具固定穴が設けられており、
    前記水密試験用治具は、管体の内側から装着されて開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられて、前記ホール形成部材の試験治具固定穴に止着穴を介して止着具により締結されて、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密試験空間が形成されていることを特徴とするグラウトホールの水密試験構造。
  4. 前記覆蓋部材における管体内面との当接面には、外周縁部に沿って溝が形成されるとともに、この溝にシール部材が配設されて、前記水密試験空間を水密状態に保持することを特徴とする請求項2または3に記載のグラウトホールの水密試験構造。
  5. 前記覆蓋部材の止着穴の内周面には、環状の溝が形成されるとともに、この溝にリング状のシール部材が配設されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のグラウトホールの水密試験構造。
  6. 前記水密試験用治具は、さらに、覆蓋部材を管体の内側において支持するバックアップ部材を有し、このバックアップ部材は、管体の内側に配設される架台および覆蓋部材を管体内面に圧着させるジャッキ部を備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のグラウトホールの水密試験構造。
  7. 管体の開口部にホール形成部材を管体の外側から取り付けることにより管体に設けたグラウトホールに、蓋体を螺合してこのグラウトホールを閉塞するとともに、管体の内側から水密試験用治具を開口部に取り付けて行うグラウトホールの水密試験方法であって、
    前記水密試験用治具は、開口部を覆って封止しうる覆蓋部材を有し、この覆蓋部材には止着穴および給水穴が設けられており、
    この覆蓋部材と、前記ホール形成部材またはグラウトホールに螺合した蓋体とを、前記止着穴を介して締結することにより、開口部を塞ぐホール形成部材および蓋体と覆蓋部材との間に水密状態で封止された水密試験空間を形成し、
    前記給水穴から水密試験空間に給水して充填し、所定の圧力を加えることにより、閉塞したグラウトホールの水密試験を行うことを特徴とするグラウトホールの水密試験方法。
JP2007150661A 2007-06-06 2007-06-06 グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法 Active JP5026154B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150661A JP5026154B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007150661A JP5026154B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008303941A true JP2008303941A (ja) 2008-12-18
JP5026154B2 JP5026154B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=40232845

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007150661A Active JP5026154B2 (ja) 2007-06-06 2007-06-06 グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5026154B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015175487A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 積水化学工業株式会社 閉塞部材および支保孔の閉塞方法
CN107761736A (zh) * 2017-09-27 2018-03-06 中国葛洲坝集团机械船舶有限公司 一种用于水电站压力钢管灌浆施工的堵头及其施工方法
CN108443612A (zh) * 2018-06-21 2018-08-24 广东电网有限责任公司佛山供电局 钢筋混凝土顶管管节接头
CN113217043A (zh) * 2021-05-28 2021-08-06 中煤科工集团西安研究院有限公司 一种导水断层带突水水源的高效快速封堵方法及施工方法
JP7348111B2 (ja) 2019-03-20 2023-09-20 タキロンシーアイ株式会社 目地状部分の止水部材及び目地状部分の止水構造
JP7348110B2 (ja) 2019-03-20 2023-09-20 タキロンシーアイ株式会社 セグメント用止水部材及びセグメント用止水構造

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005069280A (ja) * 2003-08-20 2005-03-17 Sekisui Chem Co Ltd グラウトホールの閉塞構造及び閉塞方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005069280A (ja) * 2003-08-20 2005-03-17 Sekisui Chem Co Ltd グラウトホールの閉塞構造及び閉塞方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015175487A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 積水化学工業株式会社 閉塞部材および支保孔の閉塞方法
CN107761736A (zh) * 2017-09-27 2018-03-06 中国葛洲坝集团机械船舶有限公司 一种用于水电站压力钢管灌浆施工的堵头及其施工方法
CN108443612A (zh) * 2018-06-21 2018-08-24 广东电网有限责任公司佛山供电局 钢筋混凝土顶管管节接头
JP7348111B2 (ja) 2019-03-20 2023-09-20 タキロンシーアイ株式会社 目地状部分の止水部材及び目地状部分の止水構造
JP7348110B2 (ja) 2019-03-20 2023-09-20 タキロンシーアイ株式会社 セグメント用止水部材及びセグメント用止水構造
CN113217043A (zh) * 2021-05-28 2021-08-06 中煤科工集团西安研究院有限公司 一种导水断层带突水水源的高效快速封堵方法及施工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5026154B2 (ja) 2012-09-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5026154B2 (ja) グラウトホールの水密試験構造、および水密試験方法
TW200413663A (en) Method of repairing flow passage
JP4479575B2 (ja) 防水材の密性検査方法
CN110424458A (zh) 全断面pc管廊拼缝构造及其闭水试验方法
KR101879277B1 (ko) 지하구조물의 보수 보강공법
JP4982673B2 (ja) 埋設管充填工法用管口閉塞具
JP2007309474A (ja) 分岐管接続装置と分岐管接続工法
CN105672373B (zh) 沉管隧道水密门检漏装置
JP2009156463A (ja) ストッパーを利用した水道管の連結方法(Apipeconnectingmethodusestopper)
KR100521061B1 (ko) 배관 분기용 연결장치
CN210712941U (zh) 全断面pc管廊拼缝构造
JP5103148B2 (ja) 分岐管接続工法及び分岐管接続装置
KR100241472B1 (ko) 매설관 내부보수용 작업통로구의 폐쇄장치
JP2007024283A (ja) ガス漏洩修理方法及びその漏洩修理装置
KR200280446Y1 (ko) 관 수밀 검사용 밀폐장치
KR101192408B1 (ko) 상하수도관의 분기관 연결구조체
KR100637586B1 (ko) 상,하수도관로의 보수-보강장치 및 방법
KR101568982B1 (ko) 시트파일에 형성되는 케이블 통과홀의 차수보강공법
JP4950355B1 (ja) 分水栓施工後の漏水検査方法及びそれを実施するための漏水検査装置
CN211257228U (zh) 一种新型装配式检查井
KR100576992B1 (ko) 상수도 보수관과 가지밸브간의 연결 및 밀폐장치
KR200361251Y1 (ko) 록크볼트용 체결장치
KR100689054B1 (ko) 맨홀과 관의 결합구조
JP2005069280A (ja) グラウトホールの閉塞構造及び閉塞方法
KR101369873B1 (ko) 라이닝재로 보수된 상하수도관의 분기관 연결장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100218

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111222

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20111222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120529

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5026154

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151