JPH11209222A - シート状唇用保湿パック料とその製造方法 - Google Patents

シート状唇用保湿パック料とその製造方法

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JPH11209222A
JPH11209222A JP1794298A JP1794298A JPH11209222A JP H11209222 A JPH11209222 A JP H11209222A JP 1794298 A JP1794298 A JP 1794298A JP 1794298 A JP1794298 A JP 1794298A JP H11209222 A JPH11209222 A JP H11209222A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】唇の荒れ、くすみ、なめらかさを改善し、口紅
等の化粧品ののりを良くする効果にすぐれたシート状唇
用保湿パック料を提供する。 【解決手段】アクリルアミド系高分子中に湿潤剤と水と
を含有する高分子ゲルを使用したシート状唇用保湿パッ
ク料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、唇の荒れ、くす
み、なめらかさを改善し、口紅等の化粧品ののりを良く
する効果にすぐれたシート状唇用保湿パック料に関す
る。さらに詳しくは、ポリアクリルアミド系高分子中に
湿潤剤と水を含有する高分子ゲルを使用することで、簡
便に唇の状態を改善できる機能を有することを特徴とす
るシート状唇用保湿パック料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、唇の荒れを改善する目的で、多価
アルコールやヒアルロン酸等の保湿剤を配合した口紅
や、リップクリームが上市されている。例えば、特開平
5−70326号公報には、皮膜形成剤と湿潤剤と油剤
と水からなる唇の荒れを改善することを目的としたリッ
プ化粧料が提案されている。また、特開昭61−176
512号公報には、皮膜形成剤と湿潤剤と油脂とロウか
らなる口唇保護剤が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、秋から
冬の空気が乾燥した状態では、唇の乾燥に伴う荒れは激
しい場合が多く、前記リップ化粧料に代表される保湿口
紅タイプの化粧料では、この問題を解決する効果が弱い
問題があり、また、前記口唇保護剤は、効果は認められ
るものの溶液からゲル状の形態を有するため、塗布した
上には口紅を使用できない問題や、塗布した口唇保護剤
の皮膜を落とす必要があるため、落とすときに物理的負
担を唇にかけてしまい、逆に唇を傷めてしまう問題があ
った。
【0004】貼付時や剥がす際の取扱いの簡便さにすぐ
れ、唇表面を被覆する効果も高いことから、シート状に
成形された保湿効果の高いパック料を唇に貼付すること
は、これらの対策としては非常に効果的である。しか
し、貼付する部分が、皮膚よりもデリケートで、形状も
立体的で複雑な、唇の表面であるという点は新たな困難
を生む。すなわち、シートをしっかりと密着させるには
大きな粘着性能が要求され、且つ、剥がすときに唇表面
にダメージを与えないようにするためには、細心の注意
を持って粘着性能を調整せねばならず、容易に粘着性能
を設定できる構成としていかなければならない。
【0005】また、シート部分には湿潤剤等の各種の有
効成分の他、香料、防腐剤等を含有させる場合が考えら
れるが、これらをその効果を阻害せずに且つ安定してシ
ート中に蓄えておける構成にするため、これらを蓄える
部材にはこれら成分と反応しにくい化学組成のものを使
用しなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明人らはこれらの問
題に鑑み鋭意検討を行った結果、ポリアクリルアミド系
高分子中に、湿潤剤と水を含有するゲルをシート状に成
形したパック料を唇に貼り付けることでこの問題を解決
した。すなわち、荒れた唇の状態を簡便に改善できる機
能を有し、且つ、粘着性に優れ、その強さも重合時に容
易に調整可能であるため使用中に脱落しにくく、剥がす
ときにも唇表面にダメージを与えないよう粘着力を適切
に調節可能な唇用パック料が得られることを見出した。
またこの構成のシート状パック料とすることで、ポリア
クリルアミド高分子鎖中に多量の水分を始め有効成分、
添加成分等をその効果を阻害することなく蓄えられる構
造にできることを見出した。
【0007】さらに、本発明人らは、アクリルアミドと
湿潤剤と水を含有するモノマー配合液及び重合開始剤
を、シート部材に形成された凹部に充填し、この凹部内
で重合を行ってポリアクリルアミド系高分子を得ること
を特徴とする、シート状唇用保湿パック料の製造方法を
見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明で言うポリアクリルアミド
系高分子とは、(メタ)アクリル酸アミド構造を持つ水
溶性の重合性単量体(以下アクリルアミド類と称す)、
好ましくはアクリルアミド及びメタクリルアミドより選
ばれる1種又は2種以上を(共)重合することによって
得られる高分子である。また、好ましくはそれらのアク
リルアミド類と共重合型の架橋性単量体との共重合によ
って得られる架橋型高分子が挙げられる。さらには、ア
クリルアミド類を重合することによって得られる高分子
をエポキシ架橋剤により架橋した架橋型高分子が挙げら
れる。
【0009】架橋性単量体の具体例としては、例えば、
N,N’ーメチレンビスアクリルアミド、N,N’ーメ
チレンビスメタクリルアミド、N,N’ーエチレンビス
アクリルアミド、N,N’ーエチレンビスメタクリルア
ミド、1,2ージアクリルアミドエチレングリコール等
が挙げられ、また、エポキシ架橋剤としてはエチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、トリグリシジル2ヒドロキシ
エチルイソシアヌレート、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられ
る。
【0010】本発明で用いる湿潤剤としては、例えば、
グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリ
コール、イソプレングリコール等の多価アルコール類、
ソルビトール、マルビトール等の糖類、ヒアルロン酸と
その塩等の多糖類、デオキシリボ核酸等が挙げられる。
この内で特に好ましいものとしては、グリセリン、ジグ
リセリン、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール、
1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、マルビト
ール、ヒアルロン酸とその塩が挙げられる。
【0011】本発明のシート状唇用保湿パック料の高分
子ゲルを構成する各成分の組成比としては、高分子ゲル
の総量に対して、アクリルアミド類が5〜40重量%が
好ましく、さらに好ましくは10〜25重量%である。
アクリルアミド類が5重量%未満ではゲル体の腰強度が
弱すぎ、ゲル体の構造中に封じ込めた湿潤剤や水等を安
定な状態に保つことが困難となる場合があり、40重量
%を超えるとゲル強度は強くなるが、ゲル体中の高分子
構造が密になりすぎ保持できる湿潤剤や水等の量が少な
くなりすぎる場合がある。また、架橋性単量体の配合量
としては高分子ゲルの総量に対して0.3重量%以下が
好ましい。0.3重量%を超えると粘着性能が低下する
ほか、ゲル体の脆さが増大し、引っ張りや圧縮による切
断や破壊が生じやすくなる場合がある。
【0012】エポキシ架橋剤の配合量は求める粘着性
能、柔軟さと、ポリアクリルアミド系高分子の分子量や
構成比に応じて適宜決めればよいが、高分子ゲル中で3
重量%以下であることが好ましい。3重量%を超えると
粘着性能が低下し、ゲル体の脆さが増大し、引っ張りや
圧縮による切断や破壊が生じやすくなる場合がある。
【0013】湿潤剤の配合量としては、高分子ゲルの総
量に対して0.01〜80重量%が好ましい。0.01
重量%未満では必要な水分を十分に保持することが困難
になり、80重量%を超えると、湿潤剤がシートから分
離してべたつきの原因となるため好ましくない。
【0014】水の配合量は高分子ゲルの総量に対して1
0〜95重量%が好ましい。水の配合量が10重量%未
満では唇表面に十分な潤いを与えることができず、また
95重量%を超えると、ゲル体がシート状を保持するの
が困難になる場合がある。
【0015】本発明のシート状唇用保湿パック料では、
必要に応じて、粘着性付与剤、増粘剤の他、通常化粧料
に使用可能な粉体(顔料、色素、樹脂等)、油剤、フッ
素化合物、樹脂、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、
香料、保湿剤、生理活性成分(セラミド類、血行促進
剤、痩身剤、ビタミン剤、抗炎症剤、メントール、プロ
ポリス、有機酸類等)、酵素、塩類、溶媒、キレート
剤、中和剤、pH調整剤等の成分を同時に配合すること
ができる。
【0016】これらの成分を配合したシート状唇用保湿
パック料の製造方法としては、例えば、従来公知のラジ
カル重合開始剤を用いて、熱、光などを用いることで重
合させる方法が挙げられる。
【0017】前述の原料を配合した単量体溶液を熱重合
する場合は、アゾビスシアノ吉草酸やアゾビスアミノプ
ロパン2塩酸塩等のアゾ系重合開始剤や、硫酸第一鉄や
亜二チオン酸、ピロ亜硫酸塩等の還元剤と過酸化水素や
ペルオキソ二硫酸塩等の過酸化物とからなるレドックス
系重合開始剤を添加して重合することができる。また、
光重合する場合は、アセトフェノン系、ベンゾインエー
テル系、リン系、ベンゾフェノン系、チオキサントン
系、アゾ系等の光ラジカル重合開始剤、ジアゾニウム
塩、ジアリルヨードニウム塩、トリアリールスルホニウ
ム塩等の光カチオン重合開始剤などを、必要に応じて単
独又は2種以上を組み合わせて添加して重合することが
できる。
【0018】アクリルアミド類と湿潤剤と水を含有する
モノマー配合液及び重合開始剤は、均一に攪拌した後、
シート部材に形成された凹部に充填し、この凹部内で重
合を行ってポリアクリルアミド系高分子を得るのが好ま
しい。これにより、あらかじめ成形されたゲル状のシー
トを短時間のうちに多量に生産可能であり、また、ゲル
を打ち抜き成形する必要がなくなるため廃棄するゲルの
発生が抑えられ、ゲルと抜き刃が接触しないため衛生面
でも有利となる。特に、光重合開始剤を用いて光の照射
により重合させる方法との組み合わせが、重合開始がご
く短時間に済み、且つ、重合反応の制御もしやすい点で
好ましい。
【0019】得られたゲル体は、そのまま唇上に貼付し
ても良いし、必要に応じて不織布、フィルム等と複合し
ても良い。貼付する不織布やフィルムとしては、柔軟性
に富むもののほうが貼付した際のフィット性に優れてい
るため好ましい。
【0020】本発明のシート状唇用保湿パック料の形状
としては、楕円形、円形、唇形、ハート形、半円形、半
楕円形、方形などが挙げられ、唇にフィットする形状で
あれば特に制限はない。また、中心部や周辺部に位置合
わせや使用性改善の目的で凸部や凹部を設けても構わな
い。さらに、印刷などの方法で、中心部や上下、前後の
明示が行われていても構わない。さらにまた、上下の唇
に対してそれぞれ形状を変化させたり、厚さや組成や接
着力を変化させても構わない。一般的に上唇に対して
は、下唇に対してよりも接着力を強化するか、薄く製造
することが好ましい。そして、厚さは全面が均一であっ
ても、部分的に厚さが変えてあっても構わない。その厚
みとしては、0.1〜3mm程度が好ましい。
【0021】本発明のシート状唇用保湿パック料の構成
としては、ポリアクリルアミド系高分子中に湿潤剤と水
が保持された構造を有しており、唇に接触させた時に、
湿潤剤が唇の粘膜に浸透していく構造を有していること
が好ましい。
【0022】本発明のシート状唇用保湿パック料は、ポ
リアクリルアミド系高分子中に湿潤剤と水が保持され
た、高分子ゲルシート単体でも適用可能なほか、天然繊
維、合成繊維、再生繊維からなる不織布、編織布、紙、
合成樹脂フィルム、多孔性の発泡樹脂フィルム等の保持
体の表面に、ゲル状のパック料が積層されたもの、また
下記の多層構造に形成されたものが、形態保持性、使い
やすさ、衛生面等から好ましい。例えば、唇に付着する
パック料の表面に、さらに接着性を有する層を設けた多
層構造のシート状唇用保湿パック料が挙げられる。
【0023】本発明のシート状唇用保湿パック料の使用
方法としては、シートを唇に密着させてから0.1〜1
0分間放置することが好ましく、特に好ましくは5分間
放置してからシートを唇から剥離することが好ましい。
また、本発明のシート状唇用保湿パック料は、シート体
を密閉性のアルミシート等で包装してあることが好まし
い。
【0024】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。尚、本発明で用いた官能特性評
価方法は以下の通りである。
【0025】専門パネラー20名を用いて、試作品の官
能特性を冬場に一週間の連用試験で評価した。評価項目
としては、「シート貼付中の日常会話程度の口の動きで
も脱落したりしないか」、「貼付後5分でシートを剥が
す際、唇に痛みを感じないか」、「貼付後に唇の荒れや
くすみの状態は改善されたか」、「貼付後に唇はなめら
かになったか」、「口紅ののりは良くなったか」の5項
目で行った。効果があった場合を+5点、効果が無かっ
た場合を0点とし、その間を4段階で評価し、全員の合
計点数を以て評価結果とした。従って合計点数が高いほ
ど評価が高いことを示す。尚、口紅としては、市販のラ
スティングタイプの口紅を使用した。
【0026】また、粘着性能については、レオメーター
(サン電子製CR150)を用いて垂直引張試験法(治
具先端12mmφ円柱SUS)により測定した。測定時
の室温は23℃、治具はシートの粘着面に垂直に10秒
間接触させた後、300mm/分のスピードで引き上げ
た場合の最大荷重を測定値とした。数字が高いほど粘着
力が高いことを示す。
【0027】実施例1 下記の処方および製造方法にてシート状唇用保湿パック
料を作製した。本品のポリエステルフィルムを剥がして
ゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がして官能評
価を行った。
【0028】
【表1】
【0029】モノマー配合液(よく撹拌したもの)に重
合開始剤を加え、よく撹拌した後、38μm厚のポリエ
ステルフィルムを敷いた流し型に流し込んで0.7mm
厚のスペーサーを置いた後、上部に38μm厚のポリエ
ステルフィルムを乗せて、70℃に加熱して60分放置
し重合を完結させる。この様にしてできたゲルシートを
長径60mm、短径30mmの長楕円形に打ち抜き、同時
に長径方向の中央部に巾45mmのスリットを入れて、
本発明のシート状唇用保湿パック料を得た。このときの
粘着性能は185gであった。
【0030】実施例2 下記の処方および製造方法にてシート状唇用保湿パック
料を作製した。ポリエステルフィルムを剥がした後に不
織布ごとゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がし
て官能評価を行った。
【0031】
【表2】
【0032】モノマー配合液(よく撹拌したもの)に重
合開始剤を加え、よく撹拌した後、38μm厚のポリエ
ステルフィルムを敷いた流し型に流し込んで0.7mm
厚のスペーサーを置いた後、上部に目付量50g/m2
のポリエステル不織布を乗せて、70℃に加熱して60
分放置し重合を完結させる。この様にしてできたゲルシ
ートを長径60mm、短径30mmの長楕円形に打ち抜
き、同時に長径方向の中央部に巾45mmのスリットを
入れて、本発明のシート状唇用保湿パック料を得た。こ
のときの粘着性能は234gであった。
【0033】実施例3 下記の処方および製造方法にてシート状唇用保湿パック
料を作製した。本品のポリエステルフィルムを剥がして
ゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がして官能評
価を行った。
【0034】
【表3】
【0035】このモノマー配合液を用いた以外は実施例
1と全て同様にして、本発明のシート状唇用保湿パック
料を得た。このときの粘着性能は92gであった。
【0036】実施例4 下記の処方および製造方法にてシート状唇用保湿パック
料を作製した。本品のゲル部分を、ポリウレタンフィル
ムごと下部の皿から剥がした後、ゲル部分を唇部分に貼
り付け、5分後に剥がして官能評価を行った。
【0037】
【表4】
【0038】4℃に調節したモノマー配合液(よく撹拌
したもの)を重合開始剤を加えてよく撹拌した後、30
0μm厚の連続したポリプロピレン製シートを使用し
て、長径60mm、短径30mm、深さ0.7mmの長
楕円形の皿状の凹部を熱成形して多数設けた成形シート
を作製した。次に、4℃に調整したモノマー配合液(よ
く攪拌したもの)を光重合開始剤を加えてよく攪拌した
後、上記の成形シートの各皿部分に注入し、上部に30
μm厚のポリウレタンフィルムを置き、50ミリワット
/cm2 の強度の紫外線を60秒間照射して重合反応さ
せた。各皿部にできたゲルシートは上部のフィルムと下
部の皿ごと、ゲル部分を切らないよう周囲に巾2mmの
縁が残るように一回り大きい長楕円形に切り抜き、同時
に中央部に巾45mmのスリットを入れて本発明のシー
ト状唇用保湿パック料を得た。このときの粘着性能は1
96gであった。本品のゲル部分を、ポリウレタンフイ
ルムごと下部の皿から剥がし後、ゲル部分を唇部に貼り
付け、5分後に剥がして官能評価を行った。
【0039】比較例1 アクリルアミドをアクリル酸ソーダに変えた以外は実施
例1と同様にしてシート状パック料を得た。このときの
粘着性能は426gであった。本品のポリエステルフィ
ルムを剥がしてゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に
剥がして官能評価を行った。
【0040】比較例2 下記の処方および製造方法にてシート状唇用保湿パック
料を作製した。本品のポリエステルフィルムを剥がして
ゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がして官能評
価を行った。
【0041】
【表5】
【0042】上記配合液を均一になるよう撹拌した後、
90℃に加熱して溶解させ、この液を実施例4の皿に流
し込み、上に50μm厚のポリエステルフィルムを乗せ
て、さらにその上からからアルミの平板で押さえ冷却固
化させた。その後は実施例1と同様に処理してシート状
パック料を得た。このときの粘着性能は6gであった。
【0043】表6に実施例および比較例の評価結果を示
す。
【0044】
【表6】
【0045】表6の結果より、本発明の実施例は何れも
各評価項目に対して高い評価を得ていることが判る。こ
れに対して、比較例1は粘着力を向上させたものである
が、粘着力が高すぎて痛みを伴っていることが判る。そ
のため、剥離時に水を用いて剥離しなければならない例
も多かった。また、比較例2は寒天やゼラチンを用いた
粘着力の低いサンプルであるが、痛みは無いものの唇に
乗っていないため、使用性が悪く評価が悪くなった。
【0046】
【発明の効果】以上の結果より、本発明のシート状唇用
保湿パック料が、粘着性能のバランスに優れ、唇に貼付
した後の唇の荒れ、くすみ、なめらかさの改善、口紅等
ののりの効果でも優れたものであることがわかる。
フロントページの続き (72)発明者 東 孝 奈良県天理市森本町670番地 積水化成品 工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 吉川 和宏 奈良県天理市森本町670番地 積水化成品 工業株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアクリルアミド系高分子中に湿潤剤
    と水を含有する高分子ゲルを使用することを特徴とする
    シート状唇用保湿パック料。
  2. 【請求項2】 ポリアクリルアミド系高分子が、アクリ
    ルアミドと架橋性単量体との共重合体である請求項1に
    記載のシート状唇用保湿パック料。
  3. 【請求項3】 ポリアクリルアミド系高分子が、エポキ
    シ架橋剤により架橋されていることを特徴とする請求項
    1に記載のシート状唇用保湿パック料。
  4. 【請求項4】 湿潤剤がグリセリン、ジグリセリン、ポ
    リグリセリン、ポリエチレングリコール、1,3−ブチ
    レングリコール、ソルビトール、マルビトール、ヒアル
    ロン酸とその塩からなる群より選ばれる1種または2種
    以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載のシート状唇用保湿パック料。
  5. 【請求項5】 アクリルアミド類と湿潤剤と水を含有す
    るモノマー配合液及び重合開始剤を、シート部材に形成
    された凹部に充填し、この凹部内で重合を行ってポリア
    クリルアミド系高分子を得ることを特徴とする、シート
    状唇用保湿パック料の製造方法。
JP01794298A 1998-01-14 1998-01-14 シート状唇用保湿パック料とその製造方法 Expired - Lifetime JP3781885B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001064146A (ja) * 1999-08-24 2001-03-13 Kanebo Ltd シート状パック料
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