JPH11209226A - 唇用透明保湿シート及びその製造方法 - Google Patents

唇用透明保湿シート及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11209226A
JPH11209226A JP1794398A JP1794398A JPH11209226A JP H11209226 A JPH11209226 A JP H11209226A JP 1794398 A JP1794398 A JP 1794398A JP 1794398 A JP1794398 A JP 1794398A JP H11209226 A JPH11209226 A JP H11209226A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
lips
transparent
agent
lip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1794398A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiro Kuroda
章裕 黒田
Saori Ishihata
さおり 石畠
Takashi Azuma
孝 東
▲秦▼敦子
Atsuko Hata
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanebo Ltd
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
Kanebo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd, Kanebo Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
Priority to JP1794398A priority Critical patent/JPH11209226A/ja
Publication of JPH11209226A publication Critical patent/JPH11209226A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】唇の荒れやくすみを改善し、口紅等の化粧品の
のりを良くする効果にすぐれ、唇表面の色の変化をシー
トを通して観察することで、貼付の効果を視覚的に確認
できる唇用保湿シートを提供する。 【解決手段】粘剤と湿潤剤と水とを含有し、唇に貼付し
た際に唇表面の色彩変化がシートを通して観察可能であ
ることを特徴とする唇用透明保湿シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、唇の荒れやくすみ
を改善し、口紅等の化粧品ののりを良くする効果にすぐ
れ、唇表面の色の変化をシートを通して観察すること
で、貼付の効果を視覚的に確認できることを特徴とする
唇用透明保湿シートに関する。さらに詳しくは、粘剤と
湿潤剤を含有するシートを唇に貼着することで、簡便に
唇の状態を改善できる機能を有することを特徴とする唇
用透明保湿シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、唇の荒れを改善する目的で、多価
アルコールやヒアルロン酸等の保湿剤を配合した口紅
や、リップクリームが上市されている。例えば、特開平
5−70326号公報には、皮膜形成剤と湿潤剤と油剤
と水からなる唇の荒れを改善することを目的としたリッ
プ化粧料が提案されている。また、特開昭61−176
512号公報には、皮膜形成剤と湿潤剤と油脂とロウか
らなる口唇保護剤が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、秋から
冬の空気が乾燥した状態では、唇の乾燥に伴う荒れは激
しい場合が多く、前記リップ化粧料に代表される保湿口
紅タイプの化粧料では、この問題を解決する効果が弱い
問題があり、また、前記口唇保護剤は、効果は認められ
るものの溶液からゲル状の形態を有するため、塗布した
上には口紅を使用できない問題や、塗布した口唇保護剤
の皮膜を落とす必要があるため、落とすときに物理的負
担を唇にかけてしまい、逆に唇を傷めてしまう問題があ
った。
【0004】また、近年スキンケア商品に対する要求性
能の一つとして、その使用の効果を直接短時間内に視覚
的に表現できることが重要視されている。例えば、小鼻
の毛穴の角栓を除去するためのパックシートでは、とれ
た角栓が白色のシート上に残り、視覚的に効果を明示で
きる点で使用者に高い満足感を与えている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、唇部分に
使用する化粧料であっても、その効果を簡単に視覚化で
きる工夫があれば、使用者に満足感を与えることが可能
になると考え、鋭意検討を行った。その結果、粘剤と湿
潤剤と水とを含有し、唇に貼付した際に唇表面の色彩変
化がシートを通して観察可能である唇用透明保湿シート
によって、上記の問題点を解決できた。すなわち、粘剤
中に、湿潤剤と水を含有する透明なゲルを使用したシー
トを唇に貼り付けることで、荒れた唇の状態を簡便に改
善できる唇用の透明保湿シートが得られることを見出し
た。 また、シートを構成する部材を検討し、全ての部
材をとおして唇表面の色彩の変化の様子を直接観察可能
な構成とすることで、従来困難であった貼付効果の確認
を、シート貼付中でも視覚的に明示することができるよ
うにして本発明を完成した。
【0006】また、本発明は、シートの少なくとも片面
に透明な樹脂フィルムを複合することで、使用時の取扱
い性を改善することができた。さらに、本発明は、シー
ト部材に形成された深さ0.1〜3mmの凹部に、粘剤
の原料、湿潤剤、水からなる液状物を充填したのち、熱
をかけた後冷却することにより、もしくは加熱して重合
するか、または光を照射することにより、この凹部内の
充填物を固化させることによって、安定した唇用透明保
湿シートの製造方法を得ることに成功した。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で用いる粘剤としては、水
との親和性がより高く、増粘する性質を有しており、湿
潤剤と水を含有する系が透明、またはほぼ透明で、ほと
んど着色のないものであれば構わず、従来食品や化粧品
で使用されてきた粘剤類、特に高分子系粘剤類を用いる
ことができる。例えば、アクリルアミドと架橋性単量体
との共重合体、エポキシ架橋剤により架橋されたポリア
クリルアミド、カラギーナン、ヒアルロン酸およびその
塩、デオキシリボ核酸およびその塩、カルボキシビニル
ポリマーおよびその変性体、ポリアクリル酸およびその
塩、ジェランガム、寒天などが挙げられる。この内、ア
クリルアミドと架橋性単量体との共重合体、エポキシ架
橋剤により架橋されたポリアクリルアミド、カラギーナ
ン、ヒアルロン酸およびその塩、デオキシリボ核酸およ
びその塩からなる群より選ばれる1種または2種以上で
あることが、製品の透明性、感触などが優れている点か
ら好ましい。上記の架橋性単量体、エポキシ架橋剤によ
り架橋する目的は、 得られた唇用透明保湿シートの安定
性を向上するためである。
【0008】上記の架橋性単量体のの例としては、N,
N’ーメチレンビスアクリルアミド、N,N’ーメチレ
ンビスメタクリルアミド、N,N’ーエチレンビスアク
リルアミド、N,N’ーエチレンビスメタクリルアミ
ド、1,2ージアクリルアミドエチレングリコールなど
が挙げられる。
【0009】エポキシ架橋剤の例としては、エチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、トリグリシジル2ヒドロキシ
エチルイソシアヌレート、トリメチロールプロパンポリ
グリシジルエーテル、グリセリンポリグリシジルエーテ
ル、ソルビトールポリグリシジルエーテルなどが挙げら
れる。
【0010】また、カラギーナンとしては、市販されて
いるイオタ型、カッパ型、ラムダ型及びそれらの混合タ
イプなどから選ぶことができる。
【0011】本発明で用いる湿潤剤としては、多価アル
コールなど、従来化粧品に使用されてきたものが使用で
きる。例えば、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセ
リン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3
−ブチレングリコール、イソプレングリコールなどの多
価アルコール類、ソルビトール、マルビトールなどの糖
類などが挙げられる。この内、グリセリン、ジグリセリ
ン、ポリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコ
ール、ソルビトール、マルビトールが透明性を容易に確
保できることや湿潤作用に優れる点から好ましい。
【0012】本発明の唇用透明保湿シートは、唇表面の
色彩変化がシートを通して観察可能であるものを指す。
唇表面の荒れの状況は、通常視覚的に判別が付き、荒れ
症状の進んだ唇表皮は乾燥し白っぽく見えるが、潤いな
どを与えることで表皮の透明性が増し、本来の赤みを取
り戻す。すなわち、湿潤剤や水による潤いの回復や、シ
ートを貼り付けることによる閉そく効果に伴い、さらに
はシートに含有された粘剤、湿潤剤、水の作用により、
唇表面の血行が改善され赤みが回復する。本発明の唇用
透明保湿シートには、少なくともこれらの色彩の変化が
シート自体を通して観察できる程度の透明さが必要であ
る。唇表皮の詳細な状況まで観察可能な程度の透明さが
あれば申し分無いが、貼付部分の色彩が明確に判別可能
な程度のくもりはあっても構わない。また、透明であれ
ば若干の着色があっても構わないが、色彩の変化が判別
不能になるような着色は好ましくない。
【0013】本発明の唇用透明保湿シートの構成として
は、粘剤骨格中に湿潤剤と水が保持された構造を有して
おり、唇に接触させた時に湿潤剤が唇の粘膜に浸透して
いく構造を有していることが好ましい。このような構造
を有している場合には、口紅の色の発色性を向上させる
ことができる場合が多い。
【0014】本発明の唇用透明保湿シートの固化された
ゲル体はほぼ透明であり、その厚みは貼付性、強度など
から0.1〜3mmであるが、このシートをそのまま唇
上に貼付しても良いが、透明、若しくは、透明に近い、
ポリウレタン、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、ポリオ
レフィン、ポリエステル、ナイロンなどの1種または2
種以上の樹脂フィルムなどと複合すると、指などにまと
わりつき難くなり取扱い性が向上する。なお、本発明で
の樹脂フィルムとしては、単なるフィルム状のもの以外
に、不織布、編織品をも含む。ゲル体と複合するする樹
脂フィルムとしては、柔軟性に富むものが、唇に貼付し
た際のフィット性に優れているため好ましい。中でも透
明なポリウレタン、またはエチレン酢酸ビニル共重合樹
脂製のものや、それを層構造中に含む多層シートが、伸
びや触った感触などが良好であるので好ましい。樹脂フ
ィルムの好ましい厚みの範囲は10〜75μmで、より
好ましくは15〜50μmである。厚みが10μm未満
では破れたり、製造時の取扱いが困難である場合があっ
たり、また75μmを超えると唇表面へのフィット感を
損なう場合がある。なお、上記の透明な上記樹脂フィル
ムは、 酸化チタンなどの顔料などを含むと不透明になる
ために配合しないことが望ましい。また、同じも樹脂フ
ィルムでも熱処理などによって不透明となる場合がある
ので適宜選択する必要がある。
【0015】本発明の唇用透明保湿シートにおいて、粘
剤として、1種または2種以上の例えばアクリルアミド
系などの合成高分子を用いる場合、粘剤の配合量の合計
はゲル体の総量に対して5〜40重量%が好ましく、よ
り好ましくは10〜25重量%である。配合量が5重量
%未満ではゲル体の腰強度が弱すぎ、ゲル体の構造中に
封じ込めた湿潤剤や水などを安定な状態に保つことが困
難となる場合があり、また40重量%を超えるとゲル強
度は強くなるが、ゲル体中の高分子構造が密になりすぎ
保持できる湿潤剤や水等の量が少なくなりすぎる傾向が
ある。
【0016】本発明の唇用透明保湿シートにおいて、粘
剤として合成高分子を用いる時の重合時に添加する架橋
性単量体は上記ゲル体の総量に対し0.3重量%以下で
あることが好ましい。これより多くなるとゲル体の脆さ
が増大し、引っ張りや圧縮による切断や破壊が生じやす
くなる場合がある。
【0017】本発明の唇用透明保湿シートにおいて、粘
剤として合成高分子を用いる時の重合時にエポキシ架橋
剤を用いる場合の添加量は、求める粘着性能、柔軟さ
と、ゲルの高分子骨格やその構成比に応じて適宜決めれ
ばよいが、上記ゲル体の総量に対して3重量%以下であ
ることが好ましい。3重量%を超えると粘着性能が低下
し、ゲル体の脆さが増大し、引っ張りや圧縮による切断
や破壊が生じやすくなる場合がある。
【0018】本発明の唇用透明保湿シートにおいて、粘
剤としてカラギーナンなどの天然高分子を用いる場合、
粘剤の配合量はゲル体の総量に対して0.5〜20重量
%が好ましく、より好ましくは1〜10重量%である。
配合量が0.5重量%未満では得られるゲル体の強度が
不足して実用的ではなく、20重量%を超えると非常に
硬く粘着性の全くないゲルとなり使用に適さない場合が
ある。また、カラギーナンを用いる場合、K、Ca、M
g等の金属の塩を添加することでゲルの強度を調整する
ことが可能である。これら塩の添加量はゲル体の総量に
対して0.01〜1重量%の範囲が好ましい。
【0019】本発明の唇用透明保湿シートで用いる湿潤
剤の配合量としては、ゲル体の総量に対して0.1〜8
0重量%が好ましい。配合量が0.1重量%未満では必
要な水分を十分に保持することが困難になり、また80
重量%を超えると、湿潤剤がシートから分離してべたつ
きの原因となる場合がある。
【0020】本発明の唇用透明保湿シートで用いる水の
配合量としては、ゲル体の総量に対して10〜95重量
%が好ましい。配合量が10重量%未満では唇表面に十
分な潤いを与えることができず、95重量%を超えると
ゲル体がシート状を保持するのが困難になる問題になる
場合がある。
【0021】本発明の唇用透明保湿シートのゲル体に
は、透明性を維持できる成分、その量であれば、必要に
応じて、粘着性付与剤、増粘剤の他、通常化粧料に使用
可能な粉体(顔料、色素、樹脂など)、油剤、フッ素化
合物、樹脂、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、香
料、保湿剤、生理活性成分(セラミド類、血行促進剤、
痩身剤、ビタミン剤、抗炎症剤、メントール、プロポリ
ス、有機酸類など)、酵素、塩類、溶媒、キレート剤、
中和剤、pH調整剤などの成分を同時に配合することが
できる。
【0022】本発明の唇用透明保湿シートの製造方法と
しては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニ
ールなどのシート部材を用い、熱成形などによって形成
された深さ0.1〜3mmの凹部に、粘剤の原料、湿潤
剤、水からなる液状物を充填したのち、粘剤として天然
高分子を用いる場合には、熱をかけた後冷却することで
固化させる方法が挙げられ、また粘剤として合成高分子
を用いる場合には、加熱して重合するか、または赤外
線、 紫外線などの光を照射することにより、この凹部内
の充填物を固化しゲル化する方法が挙げられる。この方
法により、あらかじめ唇にフィットする形状にシート部
材の凹部を形成しておくならば、成形されたゲル状のシ
ートを、短時間のうちに多量に生産可能であり、ゲルを
打ち抜き成形する必要がなくなるため、廃棄するゲルの
発生が抑えられ、また、ゲルと抜き刃が接触しないため
衛生面でも有利となる特徴がある。
【0023】ここで、シート部材中でモノマーを重合し
て粘剤とする場合において、前述の原料を配合した単量
体溶液に、熱重合する場合は、アゾビスシアノ吉草酸や
アゾビスアミノプロパン2塩酸塩などのアゾ系重合開始
剤や、硫酸第一鉄や亜二チオン酸、ピロ亜硫酸塩などの
還元剤と過酸化水素やペルオキソ二硫酸塩などの過酸化
物とからなるレドックス系重合開始剤を添加して重合す
ることができる。また、紫外線で光重合する場合は、ア
セトフェノン系、ベンゾインエーテル系、リン系、ベン
ゾフェノン系、チオキサントン系、アゾ系などの光ラジ
カル重合開始剤、ジアゾニウム塩、ジアリルヨードニウ
ム塩、トリアリールスルホニウム塩などの光カチオン重
合開始剤などを添加して重合することができる。
【0024】また、カラギーナンなどを用いる場合は、
前述の原料と粉末のカラギーナンを配合し十分に混合し
た配合液を約80〜100℃に加熱した後冷却してゲル
体を得ることができる。
【0025】本発明の唇用透明保湿シートの形状として
は、楕円形、円形、唇形、ハート形、半円形、半楕円
形、方形などが挙げられ、唇にフィットする形状であれ
ば特に制限はない。また、中心部や周辺部に位置合わせ
や使用性改善の目的で凸部や凹部を設けても構わない。
さらに、印刷などの方法で、シートの中心部や上下、前
後の貼付時の位置の明示が行われていても構わない。さ
らにまた、上下の唇に対してシートのそれぞれ形状を変
化させたり、厚さや組成や接着力を変化させても構わな
い。一般的に上唇に対しては、下唇に対してよりも接着
力を強化するか、薄く製造することが好ましい。そし
て、厚さは全面が均一であっても、部分的に厚さが変え
てあっても構わない。
【0026】本発明の唇用透明保湿シートの使用方法と
しては、シートを唇に密着させてから0.1〜10分間
放置することが好ましく、特に好ましくは5分間放置し
てからシートを唇から剥離することが好ましい。
【0027】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。なお、本発明で用いた官能特性
評価方法は、以下の通りである。
【0028】専門パネラー20名を用いて、試作品の官
能特性を冬場に一週間の連用試験で評価した。評価項目
としては、「唇の荒れやくすみが改善されたか」、「口
紅ののりが良くなったか」、「感触に優れているか」、
「唇表面の色の変化をシートを通して観察できたか」の
4項目で行った。「唇の荒れやくすみが改善された」、
「口紅ののりが良くなった」、「感触に優れている」、
「唇表面の色の変化をシートを通して観察できた」を+
5点、「唇の荒れやくすみが改善されない」、「口紅の
のりが悪い」、「感触が悪い」、「唇表面の色の変化を
シートを通して観察できない」を0点とし、その間を計
4段階で評価し、全員の点数の合計を以て評価結果とし
た。従って、点数が高いほど、評価が高いことを示す。
尚、口紅としては、市販のラスティングタイプの口紅を
使用した。
【0029】また、透明性の目安としては唇用シートを
3枚重ねて新聞紙の上に置いた場合、本文の活字文字が
判読可能かどうかにより、透明性に優れているか否かを
確認した。
【0030】実施例1 下記の組成および製造方法により、本発明の唇用透明保
湿シートを作製した。そして、得られた製品のゲル部分
を、ポリウレタンフィルムごと下部の皿から剥がした
後、ゲル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がして官
能評価を行った。
【0031】
【表1】
【0032】4℃に調節した上記の単量体などの配合液
(よく撹拌したもの)を重合開始剤を加えてよく撹拌し
た後、300μm厚のポリプロピレンシートを熱成形し
て作った長径60mm、短径30mm、深さ0.7mmの
長楕円形の皿に流し込み、上部に30μm厚の透明なポ
リウレタンフィルム(単なるフィルム状のもの)を置い
た後、50ミリワット/cm2 の強度の紫外線を60秒
間照射して重合反応させた。得られたゲルシートは上部
のフィルムと下部の皿ごと、ゲル部分の周囲に巾2mm
の縁が残るように一回り大きい長楕円形に打ち抜き、同
時に長径方向の中央部に巾45mmのスリットを入れて
本発明の唇用透明保湿シートを得た。
【0033】実施例2 下記の組成および製造方法により、本発明の唇用透明保
湿シートを作製した。そして、得られた製品をポリウレ
タンフィルムごと皿部分から剥がし、ゲル部分を唇部分
に貼り付け、5分後に剥がして官能評価を行った。
【0034】
【表2】
【0035】上記配合液を均一になるよう撹拌した後、
95℃に加熱して溶解させた。この液を実施例1と同じ
皿に流し込み、上部に30μm厚の透明なポリウレタン
フィルム(単なるフィルム状のもの)を置いた後、さら
にその上からからアルミの平板で押さえ冷却固化させ
た。その後、実施例1と同様に処理して本発明の唇用透
明保湿シートを得た。
【0036】実施例3 下記の組成により、実施例2の製造方法に準じ、本発明
の唇用透明保湿シートを作製した。そして、得られたゲ
ル部分を唇部分に貼り付け、5分後に剥がして官能評価
を行った。
【0037】
【表3】
【0038】比較例1 起毛型不透明不織布に不透明膏体を塗布したタイプで、
長径80mm、短径50mmで長径方向の中央部に巾35
mmのスリットを入れた市販の唇用パックを以って比較
例とした。
【0039】比較例2 市販の保湿リップクリームを以って比較例とした。
【0040】表4に実施例および比較例の評価結果を示
す。
【0041】
【表4】
【0042】表4より、本発明の各実施例の唇用保湿シ
ートは、いずれの評価項目についても優れた結果となっ
ていることが判った。これに対して、比較例1は市販の
起毛型不透明不織布に膏体を塗布したタイプの唇用保湿
パックを使用した場合であるが、視覚効果に乏しい点
と、形状の点からパックが唇の周囲まではみ出してしま
い感触が悪く評価が低下した。また、比較例2は市販の
リップクリームを使用した例であるが、唇の荒れ改善な
どの効果は優れていたものの視覚効果が無い点や口紅の
のりが悪い点などが劣っていた。
【0043】
【発明の効果】以上の結果より、本発明の唇用透明保湿
シートが、唇表面での色彩変化がはっきり見えることで
貼着中でも効果が視覚的に判断可能であり、さらに粘着
性能のバランスに優れ、唇に貼付した後の、唇の荒れや
くすみの改善、口紅のりの効果でも優れたものであるこ
とがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東 孝 奈良県天理市森本町670番地 積水化成品 工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 ▲秦▼敦子 奈良県天理市森本町670番地 積水化成品 工業株式会社総合研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粘剤と湿潤剤と水とを含有し、唇に貼付
    した際に唇表面の色彩変化がシートを通して観察可能で
    あることを特徴とする、唇用透明保湿シート。
  2. 【請求項2】 粘剤が、アクリルアミドと架橋性単量体
    との共重合体、エポキシ架橋剤により架橋されたポリア
    クリルアミド、カラギーナン、ヒアルロン酸およびその
    塩、デオキシリボ核酸およびその塩からなる群より選ば
    れる1種または2種以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の唇用透明保湿シート。
  3. 【請求項3】 湿潤剤がグリセリン、ジグリセリン、ポ
    リエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、
    ソルビトール、マルビトールからなる群より選ばれる1
    種または2種以上であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の唇用透明保湿シート。
  4. 【請求項4】 シートの少なくとも片面に透明な樹脂フ
    ィルムが複合されていることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれか1項に記載の唇用透明保湿シート。
  5. 【請求項5】 シート部材に形成された深さ0.1〜3
    mmの凹部に、粘剤の原料、湿潤剤、水からなる液状物
    を充填したのち、熱をかけた後冷却することにより、も
    しくは加熱して重合するか、または光を照射することに
    より、この凹部内の充填物を固化させることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれか1項に記載の唇用透明保湿シ
    ートの製造方法。
JP1794398A 1998-01-14 1998-01-14 唇用透明保湿シート及びその製造方法 Pending JPH11209226A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1794398A JPH11209226A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 唇用透明保湿シート及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1794398A JPH11209226A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 唇用透明保湿シート及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11209226A true JPH11209226A (ja) 1999-08-03

Family

ID=11957872

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1794398A Pending JPH11209226A (ja) 1998-01-14 1998-01-14 唇用透明保湿シート及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11209226A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101378789B1 (ko) * 2013-11-28 2014-03-27 주식회사 뉴앤뉴 문신용 입술 팩 화장료 조성물의 제조방법
WO2015080362A1 (ko) * 2013-11-28 2015-06-04 주식회사 뉴앤뉴 문신용 입술 팩 화장료 조성물 및 이의 제조방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101378789B1 (ko) * 2013-11-28 2014-03-27 주식회사 뉴앤뉴 문신용 입술 팩 화장료 조성물의 제조방법
WO2015080362A1 (ko) * 2013-11-28 2015-06-04 주식회사 뉴앤뉴 문신용 입술 팩 화장료 조성물 및 이의 제조방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4349772B2 (ja) 局所適用に好適な予め成形されたシート貼付具
EP2536311A1 (en) Flexible personal care article
JP4230221B2 (ja) 生体用貼付ゲルシートの製造方法
WO1998006375A1 (fr) Compositions collantes et humide, timbres a emplatre comprenant celles-ci et procedes d'utilisation associes
EP2356962B1 (en) Efficient depilatory article
JPH11209226A (ja) 唇用透明保湿シート及びその製造方法
JPH09278648A (ja) シート状入浴剤組成物
WO2011103233A1 (en) Effective depilatory article
JP3874966B2 (ja) シート状美白パック化粧料
EP2356965B1 (en) Method of depilation
EP2356968B1 (en) Substrate-based depilatory article
EP2356966B1 (en) Conformable depilatory article
JP4787386B2 (ja) 粘土鉱物入りシート状化粧料およびその製造方法
JP2660555B2 (ja) フイルム状メーキヤツプ化粧料
JP2005306881A (ja) 非発泡性ゲル状シェービング剤組成物
JPH02311408A (ja) 皮膚用ゲル状組成物
JP2005194200A (ja) 化粧料
JP3781885B2 (ja) シート状唇用保湿パック料とその製造方法
JP2001335427A (ja) シート状化粧料および化粧方法
JP3991080B2 (ja) 毛穴ひきしめパック料および使用方法
JP7412336B2 (ja) 疑似皮膚フィルム、その製造方法及び使用方法、並びに該疑似皮膚フィルムを有する化粧キット
JP3522503B2 (ja) シート状唇用パック料
KR19990001566A (ko) 효소를 이용한 피부의 각전제거용 팩
EP2536384A1 (en) Efficacious depilatory article
JP2003012482A (ja) ゲル状シェービング化粧料

Legal Events

Date Code Title Description
A625 Written request for application examination (by other person)

Effective date: 20041203

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625

A711 Notification of change in applicant

Effective date: 20041214

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041227

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041215

A977 Report on retrieval

Effective date: 20051020

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20051101

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060307