JP2005306881A - 非発泡性ゲル状シェービング剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分に髭や皮膚を柔軟化させることができ、また剃刀の滑り性に優れ、剃刀負けを発生させず、しかも洗浄後に良好な使用感を使用者に与えることができる保形性に優れた非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を提供する。
【解決手段】 非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を、以下の成分(A)、(B)及び(C)
(A) カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.1〜5.0重量%
(B) 数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイド 0.005〜2.0重量%
(C) 水 バランス
から構成する。
【選択図】 なし
【解決手段】 非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を、以下の成分(A)、(B)及び(C)
(A) カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.1〜5.0重量%
(B) 数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイド 0.005〜2.0重量%
(C) 水 バランス
から構成する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、髭やむだ毛を安全剃刀やレザー等(以下、剃刀と総称する。)を用いて剃る際に使用するシェービング剤組成物に関する。
髭やむだ毛を剃刀で剃る場合、髭の剪断応力を低下させ、また剃刀の当たる皮膚を柔軟化させ、剃刀の皮膚への密着性を改善するために、水を髭や皮膚に接触させ浸透させることが有効であることが一般に知られている。しかし、単に水を髭や皮膚へ適用した場合には、髭や皮膚への水の付着性が十分でないために直ぐに垂れ落ちてしまい、結果的に髭や皮膚を十分に柔軟化できないという問題があった。また、皮膚上での剃刀の滑り性が十分でないという問題もあった。
従って、従来より固形又は粉末石鹸を手であるいはブラシなどを使用して水に溶解させながら泡立てて保形性を向上させ、その泡を髭と皮膚とに適用した後に剃刀で剃ることが行なわれている。しかし、石鹸から得られる泡は、泡持ちが不十分であるので、泡が時間の経過に従って液体に変化して垂れ落ちてしまい、依然として髭や皮膚を十分に柔軟化できないという問題があった。また、髭剃りの度毎に泡立てる必要があり、利便性に欠けるという問題もあった。
これらの問題に対し、泡の保形性と使用の利便性とを向上させた製品として、シェービングフォームエアゾール製品や「後発泡性」のシェービングジェルエアゾール製品が開発された。このシェービングフォームエアゾール製品は、石鹸とその他の界面活性剤とを含有する含水シェービングフォーム剤原液を噴射剤である液化ガスとともに耐圧容器に充填したものである。シェービングジェルエアゾール製品は、水とヒドロキシエチルセルロースやヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのゲル化剤と石鹸(界面活性剤)との混合物に、イソペンタンなどの発泡剤を可溶化させたシェービングジェル剤を2重構造耐圧容器の内袋に充填し、内袋と外筒缶との間に圧縮ガスを封入したものである。
しかしながら、従来のシェービングフォームエアゾール製品やシェービングジェルエアゾール製品の場合、それらから形成された泡の大半は気体であり、相対的に髭や皮膚に接触する水分量が大きく減少するために、髭や皮膚を十分に柔軟化させることが困難であるという問題があった。このため、剃刀の滑り性が不十分となり、角質層がめくれあがったり鬱血やヒリヒリ感などの剃刀負けが生じたりという問題があった。また、界面活性剤として石鹸を使用しているために、水で洗浄後の皮膚につっぱり感を残し、しっとりとした滑らかな感触が得られにくいという問題があった。
また、シェービングフォーム製品に対しては、皮膚の同一領域を複数回剃ることができるようにすることが求められている。
本発明は、以上の従来の課題を解決しようとするものであり、十分に髭や皮膚を柔軟化させることができ、また、剃刀の滑り性を向上させ、剃刀負けを発生させず、洗浄後に良好な使用感を付与することができ、しかも、皮膚の同一領域を複数回剃ることが可能なシェービング剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、含水の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を調製する際に、ゲル化剤としてカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイドとを特定の配合割合で併用することにより上述の目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下の成分(A)、(B)及び(C)
(A) カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.1〜5.0重量%
(B) 数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイド 0.005〜2.0重量%
(C) 水 バランス
を含有することを特徴とする非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を提供する。
(A) カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.1〜5.0重量%
(B) 数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイド 0.005〜2.0重量%
(C) 水 バランス
を含有することを特徴とする非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を提供する。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、保形性が良好であり、しかも十分に髭や皮膚を柔軟化させることができる。また、剃刀の滑り性に優れ、剃刀負けを発生させず、しかも同一領域の複数回の剃り操作を可能とする。しかも、二枚刃剃刀の目詰まりがなく、濯ぎ易いものであり、洗浄後に良好な使用感を使用者に与えることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のシェービング剤組成物においては、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドとを使用する。これらを併用する理由は以下の通りである。
即ち、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体は、良好な保形性の抱水性ゲルを形成することができる。そのような抱水性ゲルは、皮膚や毛髪に適用した場合にはそれらに水分を十分に供給することができ、しかも皮膚に対するベタツキが少なく、好ましい使用感を使用者に与えることができる。しかし、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体からなる抱水性ゲルは、耐塩性が不十分であるために、汗などに由来する塩成分が多量に付着している非洗浄の皮膚に適用した場合には、粘度が急激に低下して髭や皮膚上に保持されにくくなるという欠点を有する。また、この抱水性ゲルは、通常の髭剃り時には同一領域を複数回剃れるようにすることが求められているにもかかわらず、1回の剃り操作により皮膚上から容易に除去されてしまうという欠点を有する。従って、特に乾燥した髭や皮膚に、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体からなる抱水性ゲルを適用した場合には、髭は剃りにくく、また、剃刀の滑り性が不十分となり、皮膚の角質層のめくれや鬱血などの剃刀負けが生じる。
一方、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドは、耐塩性が良好であり、また、皮膚への付着性に優れており、しかも剃刀の滑り性を向上させ、同一領域での複数回の剃り操作に耐えるものである。しかし、保形性が十分でなく、皮膚につけた場合には垂れ落ちたりするという問題がある。
従って、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドとを併用して非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を調製した場合、両者の欠点が現れることが予想される。ここで、非発泡性とは、噴射剤を用いてエアゾール化しようとした場合や、機械的な装置で発泡させようとした場合や、手でこすり合わせて発泡させようとした場合でも泡立たないことを意味する。
しかし、本発明者の知見によれば、両者を特定の配合割合で併用した場合には予想に反して、優れた保形性の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物が得られ、しかもその組成物は、髭や皮膚を十分に柔軟化させることができ、剃刀の滑り性にも優れ、剃刀負けを発生させず、同一領域に対して複数回の剃り操作が可能となり、しかも洗浄後に良好な使用感を付与できることがわかった。この知見に従い、本発明においては、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドとを特定の配合割合で併用する。
成分(A)のカルボキシビニルポリマーとしては、カルボキシル基を有する水溶性のビニルポリマーであり、例えば、式(1)
(式中、nは5000〜60000の数である。)
で表される構造を有するポリマーが挙げられ、具体的にはカーボポール940、カーボポール941(B.F.Goodrich 社)などの商品名で特定されるものを使用することができる。
で表される構造を有するポリマーが挙げられ、具体的にはカーボポール940、カーボポール941(B.F.Goodrich 社)などの商品名で特定されるものを使用することができる。
また、成分(A)のアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体としては、式(2)
(式中、Rはアルキル基、好ましくは炭素数8〜30のアルキル基である。n及びmはそれぞれ1000〜60000の数である。)
で表される構造を有するポリマーが挙げられ、具体的にはペムレンTR−1、ペムレンTR−2(B.F.Goodrich 社)などの商品名で特定されるものを使用することができる。
で表される構造を有するポリマーが挙げられ、具体的にはペムレンTR−1、ペムレンTR−2(B.F.Goodrich 社)などの商品名で特定されるものを使用することができる。
ここで、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体のシェービング剤組成物中の配合量は、0.1〜5.0重量%、好ましくは0.2〜1.0重量%である。0.1重量%を下回ると組成物の保形性が不十分となり、5.0重量%を超えると塗布時に組成物を延ばしにくくなり、また、剃っている際に二枚刃剃刀の間への目詰まりが生じやすくなり、更に洗い落としにくくなる。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、成分(B)として高重合ポリエチレンオキサイドを含有する。ここで、高重合ポリエチレンオキサイドの数平均分子量は10万以上、好ましくは200万〜400万である。数平均分子量が10万未満であると、剃刀の滑り性が不十分となる。また、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドのシェービング剤組成物中の配合量は、0.005〜2.0重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%である。0.005重量%を下回ると剃刀の滑り性の改善効果を十分に発揮することができず、2.0重量%を超えると剃刀の上滑りが発生して深剃りしにくくなり、また、二枚刃剃刀の間へ目詰まりしやすくなり、濯ぎ落としにくくもなる。しかもベタツキや糸曳きが発生して使用感が低下する。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、上述の成分(A)及び(B)に加えて成分(C)として水をバランス量で含有する。この水は、髭や皮膚を柔軟化させるための成分である。
なお、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物のブルックフィールド粘度(30℃)は、好ましくは1000〜70000cP、より好ましくは10000〜40000cPである。これは、粘度が1000cP未満であると髭や皮膚上への付着性が低下し過ぎ、70000cPを超えると髭や皮膚上へ塗布しにくくなり、しかも皮膚上で剃刀が上滑りするためである。ここで、ブルックフィールド粘度は、B型回転粘度計(T−A型ローター、5rpm/60秒)を使用して測定することができる。
更に、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、成分(D)として多価アルコールを含有することが好ましい。これにより、シェービング剤組成物を皮膚に塗布して剃刀で剃った後に直ぐに皮膚が乾燥してしまうことを抑制し、皮膚の適度な湿潤状態を保持することができる。従って、皮膚の同じ場所を複数回剃ることが容易となる。また、シェービング剤組成物の皮膚へのなじみや伸びを改善することができる。更に、使用後の皮膚にしっとりした好ましい感触を付与することができる。
このような多価アルコールとしては、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、分子量10万未満のポリエチレンオキサイド等を挙げることができる。
多価アルコールのシェービング剤組成物中の配合量は、少な過ぎると皮膚を十分に湿潤させることができず、多すぎると洗い落としにくくなり、しかも洗い落とした後に皮膚がべたつくので、好ましくは0.01〜5.0重量%とするが、より好ましくは2.0重量%以下とする。また、これらの多価アルコールを非発泡性ゲル状シェービング剤組成物に配合する際、一種類を単独で配合してもよく、二種類以上を組み合わせて配合してもよい。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物には、pH調整や粘度調整するために、一般に化粧料に使用されている水酸化ナトリウム、トリエタノールアミンなどのpH調整剤を適宜配合することができる。粘度を調整することにより、シェービング剤組成物に適度な保形性を保持させたり、塗布時に延ばし易くすることができる。
更に、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物には、必要に応じて一般的に化粧料に使用されている界面活性剤や油性物質を適宜配合することができる。これらの成分を配合することにより、シェービング剤組成物の使用後の皮膚にしっとり感を付与することができる。また、剃った後のスキンケアにも役立つ。
このような界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤を挙げることができ、一種又は二種以上を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油;ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンテトラオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルモノイソステアレート、ポリオキシエチレングリセリルトリイソステアレート等のポリオキシエチレングリセリル脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノイソステアレート等のポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシルデシルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテルなどのポリオキシエチレン付加型界面活性剤;ポリグリセリンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどのポリグリセリン型界面活性剤;ポリオキシエチレンメチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のシリコーン誘導体界面活性剤を挙げることができる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシエチレンアルキル硫酸塩;ラウロイルサルコシンナトリウム、ラウロイルメチルアラニンナトリウム等のN−アシルアミノ酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、トリポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ジポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ジポリエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩などを挙げることができる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アルキルスルホベタインなどを挙げることができる。
また、油性物質としては、皮膚に対し刺激性のないものであれば特に制限はなく、従来より化粧品や外用薬剤などの基剤と同様のものを使用することができる。例えば、ワセリン、セレシン、固体パラフィン、流動パラフィン、スクワランなどの炭化水素;オリーブ油、ホホバ油、ラノリン、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油等の天然動植物油脂;ミリスチン酸オクチルドデシル、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート等の合成エステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン誘導体;セラミド等のアミド誘導体;高級アルコール;コレステロールやセラミドなどの細胞間脂質などを挙げることができる。
なお、油性物質をシェービング剤組成物に配合する際、油性物質に前述の界面活性剤と精製水とで常法により水中油型エマルジョンを調製し、そのエマルジョン形態で配合することが好ましい。これによりスキンケア効果を高めることができる。
更に、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物には、化粧料に使用される一般的なその他の添加物、例えば、グリチルリチン酸ジカリウム等の抗炎症剤、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム等の防腐剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油などの可溶化剤、水酸化ナトリウム、エチレングリコール等の脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル等の粘度調整剤、ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、オキシベンゾスルホン酸などの紫外線吸収剤、トリクロサン、トリクロロカルバン等の殺菌剤、色素、香料などを適宜添加することができる。
なお、本発明においては、界面活性剤として、一般に皮膚刺激性を示し、しかも洗浄後の皮膚につっぱり感を与える石鹸を使用しないことが好ましい。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、常法により製造することができ、例えば、成分(C)の水の中に、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドと、必要に応じて成分(D)の多価アルコール並びに他の添加剤とを添加し、均一に撹拌することにより製造することができる。特に、シェービング剤組成物のpHや粘度を調整する必要がある場合には、水酸化ナトリウムなどのpH調整剤を更に添加して均一に混合することが好ましい。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物の具体的な製剤形態としては、チューブやボトルに充填した形態としてもよく、あるいは従来の後発泡性シェービングジェルエアゾール製品と同様な二重耐圧容器に充填した形態としてもよい。
以上説明したように、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物においては、成分(C)の水に、成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドとを加えてゲル化させている。従って、成分(A)及び成分(B)のそれぞれの欠点を互いに補いながら、それぞれの長所を有効に利用可能となっている。このため、本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、十分に髭や皮膚を柔軟化させることができ、また剃刀の滑り性に優れ、剃刀負けを発生させず、同一領域の複数回の剃り操作が可能となり、しかも洗浄後に良好な使用感を皮膚に付与することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1及び比較例1〜8
表1〜表2に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を常法に従って製造した。
表1〜表2に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を常法に従って製造した。
(評価)
実施例1及び比較例1〜8の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を用いて、10名の成人男性パネルに髭剃りをさせ、「剃刀の滑り性」、「剃刀負け」、「濯ぎ性」、「剃刀の目づまり」及び「保形性」の評価項目について以下の評価基準に従って官能評価させた。その結果を表1〜表2に示す。
実施例1及び比較例1〜8の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を用いて、10名の成人男性パネルに髭剃りをさせ、「剃刀の滑り性」、「剃刀負け」、「濯ぎ性」、「剃刀の目づまり」及び「保形性」の評価項目について以下の評価基準に従って官能評価させた。その結果を表1〜表2に示す。
なお、実際の髭剃りは、洗顔し、タオルで水気をふき取った後、恒温恒湿度(20℃、65%RH)条件下で、シェービング剤組成物を手で髭に適用し、2枚刃の安全剃刀を用いて行った。
評価基準
(1)「剃刀の滑り性」
ランク 状態
○: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が3名以下の場合
(1)「剃刀の滑り性」
ランク 状態
○: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: 剃刀の滑りが良好と評価したパネルの人数が3名以下の場合
(2) 「剃刀負け」
ランク 状態
○: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が3名以下の場合
ランク 状態
○: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: カミソリ負けしにくいと評価したパネルの人数が3名以下の場合
(3) 「濯ぎ性」
ランク 状態
○: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が3名以下の場合
ランク 状態
○: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: シェービング剤組成物を水で濯ぎ易いと評価したパネルの人数が3名以下の場合
(4) 「剃刀の目づまり」
ランク 状態
○: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が3名以下の場合
ランク 状態
○: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: 剃刀が目づまりしにくいと評価したパネルの人数が3名以下の場合
(5) 「保形性」
ランク 状態
○: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が3名以下の場合
ランク 状態
○: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が7名以上の場合
△: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が4〜6名の場合
×: シェービング剤組成物が皮膚から垂れ落ちないと評価したパネルの人数が3名以下の場合
(表1注)
*1: カーボポール940,B.F.Goodrich 社製
*2: アルコックスE−100(数平均分子量250〜300万),明成化学工業社製
*3: PEG−600(数平均分子量570〜630),サンケミカル社製
表1及び表2から、実施例1のシェービング剤組成物は、カルボキシビニルポリマー(0.70重量%)と高重合ポリエチレンオキサイド(0.30重量%)とを併用しているので、いずれの評価項目についても優れた結果を示していることがわかる。
一方、比較例1のシェービング剤組成物は、実施例1と同じ量のカルボキシビニルポリマーを使用しているが、高重合ポリエチレンオキサイドを使用していないので、皮膚への付着性が不十分となり、「剃刀の滑り性」と「剃刀負け」とについては不十分な結果となった。
比較例2の場合、実施例1と同じ量の高重合ポリエチレンオキサイドを使用しているが、カルボキシビニルポリマーを含有していないために、実施例1の場合に比べ「保形性」が低い評価となった。
比較例3の場合には、カルボキシビニルポリマーと高重合ポリエチレンオキサイドとを使用せず、数平均分子量が570〜630のポリエチレンオキサイドを使用しているので、「剃刀の滑り性」と「剃刀負け」と「保形性」とについて不十分な結果となった。
また、比較例4のシェービング剤組成物は、実施例1と同じ量のカルボキシビニルポリマーを使用しているが、高重合ポリエチレンオキサイドに代えて数平均分子量が570〜630のポリエチレンオキサイドを使用しているので、「剃刀の滑り性」と「剃刀負け」とについては不十分な結果となった。
比較例5の場合には、高重合ポリエチレンオキサイドを過大に含有しているので、「剃刀の目づまり」と「濯ぎ性」とについて不十分な結果となった。
比較例6の場合には、カルボキシビニルポリマーを過大に含有しているので、「剃刀の目づまり」と「濯ぎ性」とについて不十分な結果となった。しかも「剃刀の滑り性」も低下した。
比較例7の場合には、カルボキシビニルポリマーの含有量が過少なので、「保形性」が低下した。
比較例8の場合には、高重合ポリエチレンオキサイドの含有量が過少なので、「剃刀の滑り性」と「剃刀負け」とについて低下した。
実施例2〜9
表3及び表4に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を実施例1と同様に製造した。また、得られた組成物について実施例1と同様に、剃刀の滑り性、剃刀負け、剃刀の目づまり、保形性及び濯ぎ性を評価した。その結果、いずれの評価項目についても良好な結果を示した。
表3及び表4に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を実施例1と同様に製造した。また、得られた組成物について実施例1と同様に、剃刀の滑り性、剃刀負け、剃刀の目づまり、保形性及び濯ぎ性を評価した。その結果、いずれの評価項目についても良好な結果を示した。
実施例10〜11
表5に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を実施例1と同様に製造した。得られた組成物について実施例1と同様に、剃刀の滑り性、剃刀負け、剃刀の目づまり、保形性及び濯ぎ性を評価した。その結果、いずれの評価項目についても良好な結果を示した。
表5に示す処方の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物を実施例1と同様に製造した。得られた組成物について実施例1と同様に、剃刀の滑り性、剃刀負け、剃刀の目づまり、保形性及び濯ぎ性を評価した。その結果、いずれの評価項目についても良好な結果を示した。
本発明の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物は、保形性が良好であり、しかも十分に髭や皮膚を柔軟化させることができる。また、剃刀の滑り性に優れ、剃刀負けを発生させず、しかも同一領域の複数回の剃り操作を可能とする。しかも、二枚刃剃刀の目詰まりがなく、濯ぎ易いものであり、洗浄後に良好な使用感を使用者に与えることができる。
Claims (11)
- 以下の成分(A)、(B)及び(C)
(A) カルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.1〜5.0重量%
(B) 数平均分子量が10万以上の高重合ポリエチレンオキサイド 0.005〜2.0重量%
(C) 水 バランス
を含有することを特徴とする非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。 - 成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイドの数平均分子量が、200万〜400万である請求項1記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- 成分(A)のカルボキシビニルポリマー又はアクリル酸とメタクリル酸アルキルエステルとの共重合体 0.2〜1.0重量%と、成分(B)の高重合ポリエチレンオキサイド 0.01〜0.5重量%とを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- ブルックフィールド粘度(30℃)が1000〜70000センチポアズ(cP)である請求項1〜5のいずれかに記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- ブルックフィールド粘度(30℃)が10000〜40000センチポアズ(cP)である請求項6記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- 以下の成分(D)
(D) 多価アルコール 0.01〜5.0重量%
を更に含有する請求項1〜6のいずれかに記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。 - 成分(D)の多価アルコールが、ソルビトール、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、及び分子量10万未満のポリエチレンオキサイドからなる群より選択される少なくとも一種である請求項8記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- 更に、非イオン性界面活性剤、アニオン系界面活性剤又は両性界面活性剤の少なくとも一種を含有する請求項1〜9のいずれかに記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
- 石鹸を含有しない請求項1〜10のいずれかに記載の非発泡性ゲル状シェービング剤組成物。
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-
2005
- 2005-06-06 JP JP2005165725A patent/JP2005306881A/ja active Pending
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