JPH11208276A - 自動車用アームレストのスイッチパネル取付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 アームレストの取付け孔にブリッジを設け
て、アームレストの剛性を上げているため、取付け孔に
取付けるスイッチパネルが大型になる。 【解決手段】 ドア２のドアトリム１より突設されたア
ームレスト３の上面に取付け孔３ａを開口し、かつこの
取付け孔３ａの一方の側縁部に、スイッチパネル４の一
側に突設された係止リブ６の凹溝６ｃを嵌合し、他方の
側縁部には、スイッチパネル４の他側に突設された係止
爪７の爪体７ｂを下方より係止することにより、アーム
レスト３の上面にスイッチパネル４を取付けたもので、
スイッチパネル４がブリッジの機能を果すため、ブリッ
ジを設けなくともアームレスト３の剛性を上げることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は自動車のドアトリ
ムの内側に突設されたアームレストのスイッチパネル取
付け構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来乗用車などの自動車には、ドアトリ
ムの内側に突設されたアームレストの上面に、パワウイ
ンドを操作するためのスイッチや、ドアを開閉する際手
を掛けるプルハンドルが設けられたスイッチパネルを取
付けたものがある。

【０００３】図４は従来のスイッチパネル取付け構造を
示すもので、ドアトリムａの内側に突設されたアームレ
ストｂの上面に開口された取付け孔ｃに、この取付け孔
ｃを覆うようにスイッチパネルｄが載置されており、こ
のスイッチパネルｄの裏面に設けられた鉄製のクリップ
ｅと、ビスなどの固着具ｆによりアームレストｂに固定
されている。

【０００４】また上記スイッチパネルｄには、パワウイ
ンドを操作するスイッチ（図示せず）を取付けるための
角孔ｇと、ドアトリムａを開閉する際手を掛ける凹状の
プルハンドルｈが設けられている。

【０００５】一方上記従来のスイッチパネルの取付け構
造では、アームレストｂの上面に長手方向に大きな取付
け孔ｃを開口して、この取付け孔ｃにスイッチパネルｄ
を取付けているため、アームレストｂの剛性が低く、ア
ームレストｂに横方向より外力が作用すると、アームレ
ストｂが変形したり、破損する心配がある。

【０００６】このため従来では図４に示すように、取付
け孔ｃのほぼ中央に、アームレストｂの前後壁を連結す
るブリッジｉを設けて、アームレストｂの剛性を上げて
いる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしパワウインドを
操作するスイッチやプルハンドルｈは、操作しやすい大
きさに設計されているため、上記従来のスイッチパネル
取付け構造のように取付け孔ｃのほぼ中央にブリッジｉ
を設けたものでは、このブリッジｉを避けてスイッチや
プルハンドルｈをスイッチパネルｄに設ける必要があ
り、このためスイッチパネルｄが大型となって価格が高
くなるなどの不具合があった。

【０００８】またかかる不具合をなくすため、ブリッジ
ｉの幅を狭くすると、アームレストｂに十分な剛性が得
られなくなると共に、従来のスイッチパネル取付け構造
では、スイッチパネルｄをアームレストｂに固定する固
着具ｆなどが表面に露出するため、体裁が悪いなどの不
具合もあった。

【０００９】この発明はかかる従来の不具合を改善する
ためになされたもので、スイッチパネルを大きくせず、
しかも体裁よくアームレストへ取付けることができる自
動車用アームレストのスイッチパネル取付け構造を提供
することを目的とするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項１記載の発明は、ドアトリムより突設されたアー
ムレストの上面に取付け孔を開口し、かつこの取付け孔
の一方の側縁部に、スイッチパネルの一側に突設された
係止リブの凹溝を嵌合し、他方の側縁部には、スイッチ
パネルの他側に突設された係止爪の爪体を下方より係止
することにより、アームレストの上面にスイッチパネル
を取付けたものである。

【００１１】上記構成により、上方よりスイッチパネル
を押圧するだけで、アームレストの上面にスイッチパネ
ルを取付けることができるため、スイッチパネルの組立
てが短時間で容易に行えると共に、スイッチパネルがブ
リッジとして機能するため、アームレストの剛性を上げ
ることができる。

【００１２】上記目的を達成するため請求項２記載の発
明は、アームレストが突設された内装パネルの内面に
は、アームレストの上面と同じか、これよりやや高い位
置に、先端がドアの内面に当接するストッパを突設した
ものである。

【００１３】上記構成により、アームレストに横方向か
ら外力が作用すると、この外力はスイッチパネルを介し
て内装パネルへと伝達され、内装パネルの内面に突設さ
れたストッパを介してドアの内面で支持されるため、ア
ームレストが外力により変形したり、破損するなどの不
具合を解消することができる。

【００１４】上記目的を達成するため請求項３記載の発
明は、スイッチパネルにパワウインドを開閉操作するス
イッチと、ドアを開閉する際手を掛けるプルハンドルを
設けたものである。

【００１５】上記構成により、ブリッジを考慮せずにス
イッチやプルハンドルを配置できるため、スイッチパネ
ルを小型化できると共に、取付け孔も小さくできるた
め、アームレストの剛性も向上する。

【００１６】

【発明の実施の形態】この発明の実施の形態を図１ない
し図３に示す図面を参照して詳述する。

【００１７】図１はアームレストよりスイッチパネルを
取外した状態の分解斜視図、図２はアームレストにスイ
ッチパネルを取付けた状態の斜視図、図３は図２のＡ−
Ａ線に沿う断面図である。

【００１８】これら図において１は、自動車のドア２の
内側に装着されたドアトリムで、このドアトリム１にア
ームレスト３が一体に突設されており、ドアトリム１の
内面には、アームレスト３の上面とほぼ同じか、これよ
りやや高い位置にストッパ１ａが上下２段に突設されて
いて、これらストッパ１ａの先端は、図３に示すように
ドア２の内面に当接されている。

【００１９】上記アームレスト３の上面には、アームレ
スト３の長手方向に細長い長方形状の取付け孔３ａが開
口されていて、この取付け孔３ａに合成樹脂により一体
成形されたスイッチパネル４が上方より嵌着されてい
る。

【００２０】上記スイッチパネル４は、アームレスト３
の取付け孔３ａより幅及び長さがやや大きく形成されて
いて、一端側の上面には、パワーウインドを開閉操作す
るスイッチ（図示せず）を取付けるための複数の角孔４
ａが開口されていると共に、他端側の上面には、ドア２
を開閉する際手を掛けるためのプルハンドル４ｂが凹設
されている。

【００２１】一方上記スイッチパネル４の一端側には、
アームレスト３の取付け孔３ａの一端側縁部に、下方よ
り係合する舌片状の係止片５が一体に突設され、スイッ
チパネル４の両側には、取付け孔３ａの周縁部に嵌合す
る複数の係止リブ６と、取付け孔３ａの周縁部に下方よ
り係合する複数の係止爪７がスイッチパネル４の長手方
向に間隔を存して突設されている。

【００２２】上記係止リブ６は、取付け孔３ａの内面に
沿って直立する直立部６ａがスイッチパネル４の下面に
突設されていて、これら直立部６ａの先端に、外方へほ
ぼ直角に屈曲する係止部６ｂが形成され、これら係止部
６ｂとスイッチパネル４の下面間の凹溝６ｃに、図３に
示すように取付け孔３ａの側縁部が嵌入されるようにな
っている。

【００２３】また上記係止爪７は、取付け孔３ａの内面
に沿って直立する直立部７ａがスイッチパネル４の下面
に突設されていて、これら直立部７ａの先端に、取付け
孔３ａの側縁部に下方より係合するほぼ山形の爪体７ｂ
が外方へ向けて突設されている。

【００２４】次に上記構成されたスイッチパネルの取付
け構造の作用を説明すると、アームレスト３の上面に開
口された取付け孔３ａには、ブリッジが形成されていな
いため、ブリッジを避けてスイッチやプルハンドル４ｂ
を設ける必要がなく、これによってスイッチパネル４の
長さを従来のものより小さくできると共に、取付け孔３
ａ自体も小さくできる。

【００２５】またスイッチパネル４をアームレスト３の
上面に取付けるには、まずスイッチパネル４の一端側に
突設された係止片５を取付け孔３ａの一端側下縁に係合
し、この状態で係止リブ６の凹溝６ｃに取付け孔３ａの
一方の側縁部を嵌入する。

【００２６】次にこの状態でスイッチパネル４の上面を
下方へ強く押圧すると、係止爪７が内側へ弾性変形し
て、各係止爪７の先端に突設されたほぼ山形の爪体７ｂ
が取付け孔３ａの他方の側縁部を乗り越えて、図３に示
すように他方の側縁部に下方より係合する。

【００２７】これによって鉄製クリップやビスなどの固
着具を使用せずに、アームレスト３の上面にスイッチパ
ネル４を取付けることができる。

【００２８】また使用中アームレスト３に横方向より外
力が加わると、この外力はスイッチパネル４を介してド
アトリム１へ伝達され、内装パネル１の内側に突設され
たストッパ１ａを介してドア２の内面により支持される
ため、取付け孔３ａにブリッジを設けなくとも、スイッ
チパネル４がブリッジとして機能するようになり、これ
によってアームレスト３の剛性を上げることができるよ
うになる。

【００２９】

【発明の効果】この発明は以上詳述したように、スイッ
チパネルの一側に突設した係止リブの凹溝を、アームレ
ストに開口された取付け孔の一方の側縁部に嵌合し、他
側に突設した係止爪の爪体を、取付け孔の他方の側縁部
に係止するようにしたことから、鉄製のクリップや固着
具を使用せずにスイッチパネルをアームレストへ取付け
ることができ、スイッチパネルの組立て作業が容易にな
ると共に、固着具などが露出しないので体裁もよい。

【００３０】また取付け孔に取付けたスイッチパネルが
ブリッジとして機能するため、取付け孔に従来のような
ブリッジを設けなくとも、アームレストの剛性を上げる
ことができると共に、ブリッジを避けてスイッチパネル
に、パワウインド操作用のスイッチやプルハンドルを設
ける必要がないため、スイッチパネルを従来のものより
小さくでき、これによってスイッチパネルの価格低減が
図れる上、取付け孔も従来のものより小さくてよいた
め、アームレストの剛性も上がる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施の形態になる自動車用アームレ
ストのスイッチパネル取付け構造を示す分解斜視図であ
る。

【図２】この発明の実施の形態になる自動車用アームレ
ストのスイッチパネル取付け構造を示す斜視図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線に沿う断面図である。

【図４】従来の自動車用アームレストのスイッチパネル
取付け構造を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１ ドアトリム １ａ ストッパ ２ ドア ３ アームレスト ３ａ 取付け孔 ４ スイッチパネル ４ａ 角孔 ４ｂ プルハンドル ５ 係止片 ６ 係止リブ ６ａ 直立部 ６ｂ 係止部 ６ｃ 凹溝 ７ 係止爪 ７ａ 直立部 ７ｂ 爪体

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアトリムより突設されたアームレスト
   の上面に取付け孔を開口し、かつこの取付け孔の一方の
   側縁部に、スイッチパネルの一側に突設された係止リブ
   の凹溝を嵌合し、他方の側縁部には、スイッチパネルの
   他側に突設された係止爪の爪体を下方より係止すること
   により、アームレストの上面にスイッチパネルを取付け
   たことを特徴とする自動車用アームレストのスイッチパ
   ネル取付け構造。
2. 【請求項２】 アームレストが突設された内装パネルの
   内面には、アームレストの上面と同じか、これよりやや
   高い位置に、先端がドアトリムの内面に当接するストッ
   パを突設してなる請求項１記載の自動車用アームレスト
   のスイッチパネル取付け構造。
3. 【請求項３】 スイッチパネルにパワウインドを開閉操
   作するスイッチと、ドアを開閉する際手を掛けるプルハ
   ンドルを設けてなる請求項１または２記載の自動車用ア
   ームレストのスイッチパネル取付け構造。