JP2013116683A - カバー部材の固定構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】係止部30は、ベース部11とカバー部材20とを組み付ける方向に沿って延設された弾性支持部31と、弾性支持部31の延設端から折り返され、組み付ける方向と反対となる方向に沿って延設された弾性係止片33と、弾性係止片33の自由端に設けられ、係止受部12に係止される爪部34と、を備え、爪部34は、組み付ける際に、係止受部12に当接し、弾性係止片33の弾性により係止受部12を乗り越えて係止受部12の側部12cに移動してこれに係止されるようになっており、側部12cに対する爪部34の当接位置は、折り返しの中心を通り、カバー部材20の引き抜き方向に平行な直線を基準軸X1としたときに、基準軸X1よりも係止受部12側である構成とした。
【選択図】図6
Description
ネジ等の締結部材を用いた固定構造では、ネジの締め付けによりカバー部材を強固に固定することができる。
また、係合爪を用いた固定構造では、係合爪の弾性を利用して係合することができるので、組み付け作業が行い易い。
また、係合爪を用いた固定構造では、係合爪が弾性を有しているので、外力や振動を受けた際等に係合爪が外れる方向に撓むおそれがあり、これを防止したいという要望があった。
しかも、弾性支持部の延設端から弾性係止片が折り返された構成であるので、係止部の全長が短くされた構成でありながら、所望の弾力性を有しており、所望の係止強度を得ることができる。
ベース部11の正面上部には、カバー部材20を固定するための係止受部12が前後方向に一対設けられている。
また、カバー部材20には、係止受部12に係止される一対の係止部30が設けられている。
ベース部11の内側には、上下方向に延びる2本の補強リブ13a,13bが形成されており、補強リブ13a,13bの内側には、ワイヤーハーネス(図示せず)の配線スペースSが形成されている。ワイヤーハーネスは、ベース部11に形成された挿通部11dを通じて、車体のサイドドア等から配索される。
側部12cは、下部12bに連続して形成されている。側部12cは、略鉛直状に形成され、下部12bを境にして当接部12aが設けられる側と反対側に位置している。側部12cには、カバー部材20を組み付ける際に下部12bに案内されて移動してきた爪部34が弾性復帰して係止されるようになっている。
カバー部材20は、図4各図に示すように、背面側に向けて一体的に突設された一対の係止部30,30を有している。
係止部30,30は、ベース部11の係止受部12,12に対応して、カバー部材20の上部開口近傍に設けられている。係止部30,30は、ベース部11の正面側からカバー部材20をベース部11に組み付ける際に、係止受部12,12に係止されるようになっている。
このように、係止部30,30は、図5(a)に示すように、カバー部材20の上部背面20bからカバー部材20の上部開口に沿って、カバー部材20をベース部11に組み付ける方向に沿って突設されている。
弾性支持部31は、カバー部材20を組み付ける方向(以下、「組付方向」という。)と直交する方向に2つ並設されている。弾性支持部31は、カバー部材20の上部背面20bに一体的に片持ち支持されており、組付方向に沿って延設されている。弾性支持部31は、上下方向に弾性変形可能である。
なお、弾性支持部31の基端部には、カバー部材20のヒケ防止対策用の凹部31aがそれぞれ形成されている。このような凹部31aを設けることによって、上部背面20bに対する弾性支持部31の接続面積は、凹部31aが形成されていない場合に比べて小さなものとなっている。
また、弾性支持部31の下部には、図5(b)、図6(a)に示すように、補強用のリブ35がそれぞれ形成されている。リブ35は、弾性支持部31の延設端(先端部)へ向けて先細りする略三角形状を呈している。これにより、弾性支持部31の弾性が確保されている。
弾性係止片33は、連結部32を介して弾性支持部31の延設端から折り返されており、組付方向と反対となる方向に沿って延設されている。弾性係止片33は、図6(b)に示すように、支点C1を中心として(折り返し部を起点として)上下方向に弾性変形可能である。
爪部34は、図6(b)に示すように、弾性係止片33の軸方向に沿う縦断面形状が略三角形状を呈しており、第1傾斜部34aと、上部34bと、第2傾斜部34cと、端部34dとを有している。
上部34bは、第1傾斜部34aに連続して形成されており、上端が略平らに設けられている。
これにより、係止受部12,12に対する係止部30,30の係止状態が好適に維持されるようになる。
フック部22,23は、ベース部11の係合穴14a,14b(図2(a)(b)参照)に対応して設けられており、これらの係合穴14a,14bに対してそれぞれ係合可能となっている。
ベース部11に対してカバー部材20を組み付ける際は、ベース部11の正面側からカバー部材20を装着すべく、カバー部材20を近付ける(図1(b)参照)。
そうすると、ベース部11のガイド部15,15(図2(a)(b)参照)に案内されて、図7(a)に示すように、ベース部11の係止受部12の当接部12aに、カバー部材20の係止部30の爪部34に設けられた第1傾斜部34aが当接する。
具体的には、係止受部12の当接部12aの下端角部12a1が、係止部30の第1傾斜部34aに当接する。
なお、組付途中で必ずしも係合片25,25が溝部17に対して引っ掛からなくてもよく、係止受部12と係止部30とが係止された状態で、係合片25,25と溝部17とが係合されていればよい。
ここで、係止受部12の側部12cに対する爪部34の当接位置C2が、弾性係止片33の支点C1(基準軸X1)よりも係止受部12側となっているので、例えば、外れる方向の外力が作用した場合には、支点C1を支点として、係止受部12の側部12cに対する爪部34の係止が深まる方向に弾性係止片33が湾曲することとなる。つまり、図7(d)に示すように、爪部34の端部34dが係止受部12の下端角部12a1に当接する状態となる。これにより、係止受部12の側部12c対する係止部30の爪部34の係止がより強固なものとなり、ベース部11とカバー部材20とが外れる方向に移動することが阻止されて係止状態が好適に維持される。
しかも、弾性支持部31の延設端から弾性係止片33が折り返された構成であるので、係止部30の全長が短くされた構成でありながら、所望の弾力性を有しており、所望の係止強度を得ることができる。
なお、1つの弾性支持部31に対して弾性係止片33を3つ以上折り返して構成してもよい。
係止部30は、組み付ける際に開口部28aを通じて連続部28bに好適に案内され、底部28cに当接する。
この場合、図示はしないが、ガイド部28内に臨むように係止受部12が配置される。
20 カバー部材
30 係止部
12 係止受部
12a 当接部
12c 側部
31 弾性支持部
32 連結部
33 弾性支持片
34 爪部
C1 支点(折り返される部位)
Claims (5)
- ベース部および前記ベース部に組み付けられるカバー部材との一方に設けられた係止部と、他方に設けられ、前記係止部が係止される係止受部と、を備えたカバー部材の固定構造であって、
前記係止部は、
前記ベース部と前記カバー部材とを組み付ける方向に沿って延設された弾性支持部と、
前記弾性支持部の延設端から折り返され、前記組み付ける方向と反対となる方向に沿って延設された弾性係止片と、
前記弾性係止片の自由端に設けられ、前記係止受部に係止される爪部と、を備えており、
前記係止受部は、組み付ける際に前記爪部に対峙する当接部と、前記爪部が対峙する側と反対側に設けられ、前記爪部が係止される側部と、を備えており、
前記爪部は、組み付ける際に、前記係止受部に当接し、前記弾性係止片の弾性により前記係止受部を乗り越えて前記係止受部の前記側部に移動してこれに係止されるようになっており、
前記折り返しの中心を通り、前記カバー部材の引き抜き方向に平行な直線を基準軸としたときに、
前記側部に対する前記爪部の当接位置は、前記基準軸よりも前記係止受部側であることを特徴とするカバー部材の固定構造。 - 前記弾性支持部は、前記組み付ける方向と直交する方向に2つ並設されており、
2つの前記弾性支持部間には連結部が架設されており、
前記弾性係止片は、連結部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のカバー部材の固定構造。 - 前記弾性支持部は、前記組み付ける方向と直交する方向に1つ設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のカバー部材の固定構造。
- 前記弾性係止片は前記弾性支持部に複数設けられていることを特徴とする請求項3に記載のカバー部材の固定構造。
- 前記ベース部および前記カバー部材のうち、前記係止受部が設けられる側には、組み付ける際に前記係止受部に前記係止部を導くガイド部が設けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のカバー部材の固定構造。
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