JPH11204346A - チップ型コモンモードチョークコイル - Google Patents
チップ型コモンモードチョークコイルInfo
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- JPH11204346A JPH11204346A JP10017810A JP1781098A JPH11204346A JP H11204346 A JPH11204346 A JP H11204346A JP 10017810 A JP10017810 A JP 10017810A JP 1781098 A JP1781098 A JP 1781098A JP H11204346 A JPH11204346 A JP H11204346A
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Abstract
り、耐圧の劣化や絶縁不良を生じたりすることを防止す
ることが可能で、かつ、ワイヤの断線が生じにくく、信
頼性の高いチップ型コモンモードチョークコイルを提供
する。 【解決手段】 巻芯部2と、巻芯部2の両端側に配設さ
れ、溝4を介して複数の脚状電極部7a〜7dが形成さ
れたフランジ部3と、巻芯部2に巻回され、始端及び終
端が脚状電極部7a〜7dに接続されたワイヤ8a,8
bとを具備するチップ型コモンモードチョークコイル
の、所定の脚状電極部7a〜7dの、ワイヤ8a,8b
と接するか又はワイヤ8a,8bが近傍を通過する面1
0に、(a)巻芯部2の軸方向に対して90゜を越える角
度θ1、(b)巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対して
90゜未満の角度θ2の少なくともいずれか一方の角度
を持たせる。
Description
わる同相成分のノイズを除去するために用いられるコモ
ンモードチョークコイルに関し、詳しくは、各種の電子
回路に用いられる小型で表面実装が可能なチップ型コモ
ンモードチョークコイル及びその製造方法に関する。
型コモンモードチョークコイルの一つに、巻芯部にワイ
ヤを巻回するとともに、巻芯部の両端側のフランジ部に
設けられた電極に、ワイヤの始端側及び終端側の端末を
接続した構造を有する巻線型のチップ型コモンモードチ
ョークコイルがある。
チョークコイルにおいては、コアとして、例えば、図7
(a),(b)に示すように、巻芯部52の両端側にフラン
ジ部53を設けるとともに、フランジ部53に溝54を
設けて形成した脚部55に、浸漬法などにより電極膜5
6を付与して、4つの電極(脚状電極部)57a〜57
dを設けてなるコア51が使用されている。
クコイルにおいては、図8に示すように、巻芯部52
に、2本のワイヤ58a,58bが巻回され、その始端
側及び終端側の端末が各脚状電極部(図8では、57
c,57d)に熱圧着などの方法により電気的に接続さ
れている。
露出した導体(ワイヤ本体)59a,59bを各脚状電
極部57a〜57dに接続するにあたっては、図8に示
すように、一方のワイヤ58aが脚状電極部(図8の5
7c)に隣接する脚状電極部(57d)に位置Aで接触
して短絡してしまうという問題点がある。また、接触し
てしまわないまでも、ある程度の間隔を確保できない場
合には、耐圧の劣化や絶縁不良を生じるという問題点が
ある。
8bが接続される脚状電極部57dは、その側面が巻芯
部52の軸方向に垂直に切り立っており、例えば、位置
Bでワイヤ58b(ワイヤ本体59b)が略直角に曲折
することになるため、断線しやすいという問題点があ
る。
り、ワイヤが、隣接する脚状電極部に接触して短絡を生
じたり、耐圧の劣化や絶縁不良を招いたりすることがな
く、しかも、ワイヤの断線が生じにくく、信頼性の高い
チップ型コモンモードチョークコイルを提供することを
目的とする。
に、本発明にかかるチップ型コモンモードチョークコイ
ルは、巻芯部と、巻芯部の両端側に配設され、溝を介し
て複数の脚状電極部が形成されたフランジ部と、前記巻
芯部に巻回され、始端及び終端が前記脚状電極部に接続
されたワイヤとを具備するチップ型コモンモードチョー
クコイルにおいて、所定の脚状電極部の外周部の、前記
ワイヤと接するか又は前記ワイヤが近傍を通過する面
に、(a)巻芯部の軸方向に対して90゜を越える角度θ
1、(b)巻芯部の軸方向に平行な垂直面に対して90゜
未満の角度θ2の少なくともいずれか一方の角度を持た
せたことを特徴としている。
又はワイヤが近傍を通過する面に、巻芯部の軸方向に対
して90゜を越える角度θ1と、巻芯部の軸方向に平行
な垂直面に対して90゜未満の角度θ2のいずれか一方
の角度を持たせることにより、ワイヤとの間に所定の間
隔を確保して、ワイヤが、接続されるべき脚状電極部に
隣接する脚状電極部に接触して短絡を生じたり、耐圧の
劣化や絶縁不良を招いたりすることを防止できるように
なる。
持たせた面に沿ってワイヤを取り付ける場合、ワイヤの
曲折角度を緩やかにして、ワイヤの断線を防止すること
が可能になる。
ョークコイルは、前記角度θ1と角度θ2の少なくとも
一方を持たせた面が、全ての脚状電極部のそれぞれに設
けられていることを特徴としている。
と角度θ2の少なくとも一方を持たせた面を設けること
により、ワイヤの、接続されるべき脚状電極部に隣接す
る脚状電極部への短絡、耐圧の劣化、絶縁不良、曲折部
におけるワイヤの断線などを効率よく防止することが可
能になるとともに、コアを製造する場合に用いるコア金
型及び成形のバランスを向上させることが可能になり、
本発明をより実効あらしめることが可能になる。さら
に、ワイヤの位置決め、接続固定の際のワイヤの位置ず
れを防止して、ワイヤを所定の位置に確実に接続するこ
とが可能になり、接続信頼性を向上させることができ
る。
てその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
にかかるチップ型コモンモードチョークコイルを構成す
るコアの底面側の構造を示す斜視図、図2は図1のコア
にワイヤを巻回することにより形成されたこの実施形態
のチップ型コモンモードチョークコイルの要部を示す底
面図、図3は図2のIII−III線断面図である。
子、2回路型のチップ型コモンモードチョークコイルを
構成するコア1は、フェライトから形成されており、巻
芯部2の両端側にフランジ部3を設けるとともに、フラ
ンジ部3に溝4を設けて形成した脚部5に、浸漬法など
により電極膜6を付与して、4つの電極(脚状電極部)
7a〜7dを設けることにより形成されている。
ードチョークコイルにおいては、巻芯部2の一端側の脚
状電極部7aと、他端側の脚状電極部7dの外周部の、
一方のワイヤ8a(図2)が近傍を通過し、かつ、他方
のワイヤ8bが接続される面10に、巻芯部2の軸方向
に対して90゜を越える角度θ1(図3)を持たせると
ともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対しても9
0゜未満の角度θ2(図2)を持たせるようにしてい
る。
すように2本のワイヤ8a,8bを巻回し、一方のワイ
ヤ8a(詳しくは、ワイヤ8aの被膜が除去されて露出
した導体(ワイヤ本体)9a)を脚状電極部7cに、他
方のワイヤ8b(ワイヤ本体9b)を脚状電極部7dに
接続するようにした場合、一方のワイヤ8aが近傍を通
過する脚状電極部7dの面10に、巻芯部2の軸方向に
対して90゜を越える角度θ1を持たせるとともに、巻
芯部2の軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角
度θ2を持たせているので、一方のワイヤ8aとの間に
所定の間隔を確保して、ワイヤ8a(ワイヤ本体9a)
が、接続されるべき脚状電極部7cに隣接する脚状電極
部7dに接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不
良を招いたりすることを防止することができる。
の、他方のワイヤ8bがそれに沿って配設され、取り付
けられる面10が、巻芯部2の軸方向に90゜を越える
角度θ1を持ち、かつ、巻芯部2の軸方向に平行な垂直
面に対して90゜未満の角度θ2を持っているため、ワ
イヤ8bの曲折角度を緩やかにすることが可能になり、
ワイヤ8bの断線を防止して信頼性を向上させることが
できる。
実施形態にかかるチップ型コモンモードチョークコイル
を構成するコアの底面側の構造を示す斜視図、図4(b)
はワイヤを巻回した状態を示す図である。
ア1と同様に、4端子、2回路のコモンモードチョーク
コイルに用いられているものであって、巻芯部2の一端
側の脚状電極部7a,7b、及び他端側の脚状電極部7
c,7dのそれぞれに、巻芯部2の軸方向に対して90
゜を越える角度θ1を持たせるとともに、巻芯部2の軸
方向に平行な垂直面に対して90未満の角度θ2を持た
せた面10を設けている。
ードチョークコイルの他の部分の構成は上記実施形態1
のチップ型コモンモードチョークコイルと同様であるた
め、その説明を省略する。また、図4(a),(b)におい
て、図1,2,3と同一符号を付した部分は、同一部分
又は相当する部分を示している。
ョークコイルにおいては、脚状電極部7a〜7dの全て
に巻芯部2の軸方向に対して90゜を越える角度θ1を
持たせるとともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に
対して90゜未満の角度θ2を持たせた面10を設けて
いるので、実施形態1のチップ型コモンモードチョーク
コイルの場合と同様に、ワイヤの、隣接する脚状電極部
への短絡、耐圧の劣化、絶縁不良、曲折部におけるワイ
ヤの断線などを防止することが可能になるとともに、コ
アを製造する場合に用いるコア金型及び成形のバランス
を向上させることが可能になり、本発明をより実効あら
しめることができる。また、図4(b)に示すように、脚
状電極部7cに設けた面10により、ワイヤ8a(詳し
くは、ワイヤ8aの被膜が除去されて露出した導体(ワ
イヤ本体)9a)に位置ずれが生じることを防止して、
ワイヤ8aを脚状電極部7cの所定の位置に確実に接続
することが可能になり、接続信頼性を向上させることが
できる。
の実施形態にかかるチップ型コモンモードチョークコイ
ルを構成するコアの底面側の構造を示す斜視図、図6は
図5のコアにワイヤを巻回することにより形成されたこ
の実施形態3のチップ型コモンモードチョークコイルの
要部を示す底面図である。
側のフランジ部3にそれぞれ3個ずつの電極(脚状電極
部)17a,17b,17c、及び17d,17e,1
7fが形成された、6端子、3回路のコモンモードチョ
ークコイル用のコアであり、一端側の3つの脚状電極部
17a,17b,17cのうちの一つ(脚状電極部17
a)と、他端側の3つの脚状電極部17d,17e,1
7fのうちの一つ(脚状電極部17f)に、巻芯部2の
軸方向に対して90゜を越える角度θ1(図5)を持た
せるとともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対し
て90゜未満の角度θ2(図6)を持たせた面10を設
けている。
17eには、巻芯部2の軸方向に直角で、巻芯部2の軸
方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2(θ
2′)を持たせた面11が設けられている。
ードチョークコイルの他の部分の構成は上記実施形態1
のチップ型コモンモードチョークコイルと同様であるた
め、その説明を省略する。また、図5,6において、図
1,2,3と同一符号を付した部分は、同一部分又は相
当する部分を示している。
ルの場合にも、図6に示すように、脚状電極部17f
の、ワイヤ8aが近傍を通過する面10に、巻芯部2の
軸方向に対して90゜を越える角度θ1を持たせるとと
もに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対して90゜
未満の角度θ2を持たせているので、ワイヤ8aが、接
続されるべき脚状電極部17eに隣接する脚状電極部1
7fに接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不良
を生じたりすることを防止することができる。
それに沿って配設される面10が、巻芯部2の軸方向に
90゜を越える角度θ1を持ち、かつ、巻芯部2の軸方
向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を持っ
ているため、ワイヤ8bの曲折角度を緩やかにすること
が可能になり、ワイヤ8b(ワイヤ本体9b)の断線を
防止することが可能になる。
部2の軸方向に対して直角で、巻芯部2の軸方向に平行
な垂直面に対して90゜未満の角度θ2(θ2′)を持
たせた面11を設けているので、この近傍を通り脚状電
極部17dに接続されるワイヤ8c(ワイヤ本体9c)
に対しても所定の間隔を確保することが可能になり、短
絡や耐圧の劣化や絶縁不良を防止することが可能にな
る。また、巻芯部2の逆側の端部の脚状電極部17a,
17b,17cも、上記の脚状電極部17d,17e,
17fの場合と同様の作用を奏する。
端子、2回路(実施形態1及び2)及び6端子、3回路
(実施形態3)のコモンモードチョークコイルを例にと
って説明したが、端子数、回路数は、これらに限られる
ものではない。また、上記実施形態では、フェライトか
らなるコアを用いた場合について説明したが、コアの構
成材料はこれに限られるものではなく、アルミナをはじ
め種々の絶縁材料や磁性材料などを用いることが可能で
ある。
記実施形態に限定されるものではなく、巻線部、フラン
ジ部、及び脚状電極部の具体的な形状、ワイヤの巻回態
様などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応
用、変形を加えることが可能である。
ョークコイルは、脚状電極部の外周部の、ワイヤと接す
るか又はワイヤが近傍を通過する面に、(a)巻芯部の軸
方向に対して90゜を越える角度θ1、(b)巻芯部の軸
方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2の少
なくといずれか一方を持たせるようにしているので、ワ
イヤとの間に所定の間隔を確保して、ワイヤが、接続さ
れるべき脚状電極部に隣接する脚状電極部に接触して短
絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不良を招いたりするこ
とを防止できるようになる。また、上記所定の角度θ
1,θ2の両方を持たせた面に沿ってワイヤを取り付け
る場合、ワイヤの曲折角度を緩やかにして、ワイヤの断
線を防止することが可能になる。
ョークコイルのように、全ての脚状電極部のそれぞれ
に、角度θ1と角度θ2の少なくとも一方を持たせた面
を設けることにより、ワイヤの、接続されるべき脚状電
極部に隣接する脚状電極部への短絡、耐圧の劣化、絶縁
不良、曲折部におけるワイヤの断線などを効率よく防止
することが可能になるとともに、コアを製造する場合に
用いるコア金型及び成形のバランスを向上させることが
可能になり、本発明をより実効あらしめることが可能に
なる。また、ワイヤの位置ずれを防止し、接続信頼性を
向上させることができる。
ードチョークコイルを構成するコアの底面側の構造を示
す斜視図である。
されたこの実施形態のチップ型コモンモードチョークコ
イルの要部を示す底面図である。
コモンモードチョークコイルを構成するコアの底面側の
構造を示す斜視図、(b)はワイヤを巻回した状態を示す
底面図である。
コモンモードチョークコイルを構成するコアの底面側の
構造を示す斜視図である。
されたチップ型コモンモードチョークコイルの要部を示
す底面図である。
ークコイルを構成するコアを角度を変えて示す斜視図で
ある。
された従来のチップ型コモンモードチョークコイルの要
部を示す底面図である。
して所定の角度θ2(θ2′)を持たせた面 17a〜17f 電極(脚状電極部) θ1 巻芯部の軸方向に対して90゜を越
える所定の角度 θ2(θ2′) 巻芯部の軸方向に平行な垂直面に対
して90゜未満の所定の角度
ル
わる同相成分のノイズを除去するために用いられるコモ
ンモードチョークコイルに関し、詳しくは、各種の電子
回路に用いられる小型で表面実装が可能なチップ型コモ
ンモードチョークコイル及びその製造方法に関する。
型コモンモードチョークコイルの一つに、巻芯部にワイ
ヤを巻回するとともに、巻芯部の両端側のフランジ部に
設けられた電極に、ワイヤの始端側及び終端側の端末を
接続した構造を有する巻線型のチップ型コモンモードチ
ョークコイルがある。
チョークコイルにおいては、コアとして、例えば、図7
(a),(b)に示すように、巻芯部52の両端側にフラン
ジ部53を設けるとともに、フランジ部53に溝54を
設けて形成した脚部55に、浸漬法などにより電極膜5
6を付与して、4つの電極(脚状電極部)57a〜57
dを設けてなるコア51が使用されている。
クコイルにおいては、図8に示すように、巻芯部52
に、2本のワイヤ58a,58bが巻回され、その始端
側及び終端側の端末が各脚状電極部(図8では、57
c,57d)に熱圧着などの方法により電気的に接続さ
れている。
露出した導体(ワイヤ本体)59a,59bを各脚状電
極部57a〜57dに接続するにあたっては、図8に示
すように、一方のワイヤ58aが脚状電極部(図8の5
7c)に隣接する脚状電極部(57d)に位置Aで接触
して短絡してしまうという問題点がある。また、接触し
てしまわないまでも、ある程度の間隔を確保できない場
合には、耐圧の劣化や絶縁不良を生じるという問題点が
ある。
8bが接続される脚状電極部57dは、その側面が巻芯
部52の軸方向に垂直に切り立っており、例えば、位置
Bでワイヤ58b(ワイヤ本体59b)が略直角に曲折
することになるため、断線しやすいという問題点があ
る。
り、ワイヤが、隣接する脚状電極部に接触して短絡を生
じたり、耐圧の劣化や絶縁不良を招いたりすることがな
く、しかも、ワイヤの断線が生じにくく、信頼性の高い
チップ型コモンモードチョークコイルを提供することを
目的とする。
に、本発明にかかるチップ型コモンモードチョークコイ
ルは、巻芯部と、巻芯部の両端側に配設され、溝を介し
て複数の脚状電極部が形成されたフランジ部と、前記巻
芯部に巻回され、始端及び終端が前記脚状電極部に接続
された複数のワイヤとを具備し、かつ、同一フランジの
複数の脚状電極部のそれぞれに、異なるワイヤが接続さ
れた構造を有するチップ型コモンモードチョークコイル
において、所定の脚状電極部の外周部の、前記ワイヤと
接するか又は前記ワイヤが近傍を通過する面に、前記ワ
イヤの短絡及び耐圧劣化が抑制されるように、巻芯部の
軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を
持たせたことを特徴としている。
又はワイヤが近傍を通過する面に、巻芯部の軸方向に平
行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を持たせるこ
とにより、ワイヤとの間に所定の間隔を確保して、ワイ
ヤが、接続されるべき脚状電極部に隣接する脚状電極部
に接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不良を招
いたりすることを防止できるようになる。
ョークコイルは、前記所定の脚状電極部の外周部の、前
記ワイヤと接するか又は前記ワイヤが近傍を通過する面
に、前記ワイヤの短絡及び耐圧劣化が抑制されるよう
に、巻芯部の軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満
の角度θ2を持たせるとともに、巻芯部の軸方向に対し
て90゜を越える角度θ1を持たせたことを特徴として
いる。
又はワイヤが近傍を通過する面に、巻芯部の軸方向に平
行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を持たせると
ともに、巻芯部の軸方向に対して90゜を越える角度θ
1を持たせた場合、ワイヤとの間に所定の間隔を確保し
て、ワイヤが、接続されるべき脚状電極部に隣接する脚
状電極部に接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁
不良を招いたりすることをより確実に防止できるように
なるとともに、上記所定の角度θ2及びθ1を持たせた
面に沿ってワイヤを取り付ける場合、ワイヤの曲折角度
をより確実に緩やかにして、ワイヤの断線を防止するこ
とが可能になり、さらに信頼性を向上させることが可能
になる。
ョークコイルは、前記角度θ1と角度θ2のの両方を持
たせた面が、全ての脚状電極部のそれぞれに設けられて
いることを特徴としている。
と角度θ2の両方を持たせた面を設けることにより、ワ
イヤの、接続されるべき脚状電極部に隣接する脚状電極
部への短絡、耐圧の劣化、絶縁不良、曲折部におけるワ
イヤの断線などを効率よく防止することが可能になると
ともに、コアを製造する場合に用いるコア金型及び成形
のバランスを向上させることが可能になり、本発明をよ
り実効あらしめることが可能になる。さらに、ワイヤの
位置決め、接続固定の際のワイヤの位置ずれを防止し
て、ワイヤを所定の位置に確実に接続することが可能に
なり、接続信頼性を向上させることができる。
てその特徴とするところをさらに詳しく説明する。
にかかるチップ型コモンモードチョークコイルを構成す
るコアの底面側の構造を示す斜視図、図2は図1のコア
にワイヤを巻回することにより形成されたこの実施形態
のチップ型コモンモードチョークコイルの要部を示す底
面図、図3は図2のIII−III線断面図である。
子、2回路型のチップ型コモンモードチョークコイルを
構成するコア1は、フェライトから形成されており、巻
芯部2の両端側にフランジ部3を設けるとともに、フラ
ンジ部3に溝4を設けて形成した脚部5に、浸漬法など
により電極膜6を付与して、4つの電極(脚状電極部)
7a〜7dを設けることにより形成されている。
ードチョークコイルにおいては、巻芯部2の一端側の脚
状電極部7aと、他端側の脚状電極部7dの外周部の、
一方のワイヤ8a(図2)が近傍を通過し、かつ、他方
のワイヤ8bが接続される面10に、巻芯部2の軸方向
に対して90゜を越える角度θ1(図3)を持たせると
ともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対しても9
0゜未満の角度θ2(図2)を持たせるようにしてい
る。
すように2本のワイヤ8a,8bを巻回し、一方のワイ
ヤ8a(詳しくは、ワイヤ8aの被膜が除去されて露出
した導体(ワイヤ本体)9a)を脚状電極部7cに、他
方のワイヤ8b(ワイヤ本体9b)を脚状電極部7dに
接続するようにした場合、一方のワイヤ8aが近傍を通
過する脚状電極部7dの面10に、巻芯部2の軸方向に
対して90゜を越える角度θ1を持たせるとともに、巻
芯部2の軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角
度θ2を持たせているので、一方のワイヤ8aとの間に
所定の間隔を確保して、ワイヤ8a(ワイヤ本体9a)
が、接続されるべき脚状電極部7cに隣接する脚状電極
部7dに接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不
良を招いたりすることを防止することができる。
の、他方のワイヤ8bがそれに沿って配設され、取り付
けられる面10が、巻芯部2の軸方向に90゜を越える
角度θ1を持ち、かつ、巻芯部2の軸方向に平行な垂直
面に対して90゜未満の角度θ2を持っているため、ワ
イヤ8bの曲折角度を緩やかにすることが可能になり、
ワイヤ8bの断線を防止して信頼性を向上させることが
できる。
実施形態にかかるチップ型コモンモードチョークコイル
を構成するコアの底面側の構造を示す斜視図、図4(b)
はワイヤを巻回した状態を示す図である。
ア1と同様に、4端子、2回路のコモンモードチョーク
コイルに用いられているものであって、巻芯部2の一端
側の脚状電極部7a,7b、及び他端側の脚状電極部7
c,7dのそれぞれに、巻芯部2の軸方向に対して90
゜を越える角度θ1を持たせるとともに、巻芯部2の軸
方向に平行な垂直面に対して90未満の角度θ2を持た
せた面10を設けている。
ードチョークコイルの他の部分の構成は上記実施形態1
のチップ型コモンモードチョークコイルと同様であるた
め、その説明を省略する。また、図4(a),(b)におい
て、図1,2,3と同一符号を付した部分は、同一部分
又は相当する部分を示している。
ョークコイルにおいては、脚状電極部7a〜7dの全て
に巻芯部2の軸方向に対して90゜を越える角度θ1を
持たせるとともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に
対して90゜未満の角度θ2を持たせた面10を設けて
いるので、実施形態1のチップ型コモンモードチョーク
コイルの場合と同様に、ワイヤの、隣接する脚状電極部
への短絡、耐圧の劣化、絶縁不良、曲折部におけるワイ
ヤの断線などを防止することが可能になるとともに、コ
アを製造する場合に用いるコア金型及び成形のバランス
を向上させることが可能になり、本発明をより実効あら
しめることができる。また、図4(b)に示すように、脚
状電極部7cに設けた面10により、ワイヤ8a(詳し
くは、ワイヤ8aの被膜が除去されて露出した導体(ワ
イヤ本体)9a)に位置ずれが生じることを防止して、
ワイヤ8aを脚状電極部7cの所定の位置に確実に接続
することが可能になり、接続信頼性を向上させることが
できる。
の実施形態にかかるチップ型コモンモードチョークコイ
ルを構成するコアの底面側の構造を示す斜視図、図6は
図5のコアにワイヤを巻回することにより形成されたこ
の実施形態3のチップ型コモンモードチョークコイルの
要部を示す底面図である。
側のフランジ部3にそれぞれ3個ずつの電極(脚状電極
部)17a,17b,17c、及び17d,17e,1
7fが形成された、6端子、3回路のコモンモードチョ
ークコイル用のコアであり、一端側の3つの脚状電極部
17a,17b,17cのうちの一つ(脚状電極部17
a)と、他端側の3つの脚状電極部17d,17e,1
7fのうちの一つ(脚状電極部17f)に、巻芯部2の
軸方向に対して90゜を越える角度θ1(図5)を持た
せるとともに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対し
て90゜未満の角度θ2(図6)を持たせた面10を設
けている。
17eには、巻芯部2の軸方向に直角で、巻芯部2の軸
方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2(θ
2′)を持たせた面11が設けられている。
ードチョークコイルの他の部分の構成は上記実施形態1
のチップ型コモンモードチョークコイルと同様であるた
め、その説明を省略する。また、図5,6において、図
1,2,3と同一符号を付した部分は、同一部分又は相
当する部分を示している。
ルの場合にも、図6に示すように、脚状電極部17f
の、ワイヤ8aが近傍を通過する面10に、巻芯部2の
軸方向に対して90゜を越える角度θ1を持たせるとと
もに、巻芯部2の軸方向に平行な垂直面に対して90゜
未満の角度θ2を持たせているので、ワイヤ8aが、接
続されるべき脚状電極部17eに隣接する脚状電極部1
7fに接触して短絡を生じたり、耐圧の劣化や絶縁不良
を生じたりすることを防止することができる。
それに沿って配設される面10が、巻芯部2の軸方向に
90゜を越える角度θ1を持ち、かつ、巻芯部2の軸方
向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を持っ
ているため、ワイヤ8bの曲折角度を緩やかにすること
が可能になり、ワイヤ8b(ワイヤ本体9b)の断線を
防止することが可能になる。
部2の軸方向に対して直角で、巻芯部2の軸方向に平行
な垂直面に対して90゜未満の角度θ2(θ2′)を持
たせた面11を設けているので、この近傍を通り脚状電
極部17dに接続されるワイヤ8c(ワイヤ本体9c)
に対しても所定の間隔を確保することが可能になり、短
絡や耐圧の劣化や絶縁不良を防止することが可能にな
る。また、巻芯部2の逆側の端部の脚状電極部17a,
17b,17cも、上記の脚状電極部17d,17e,
17fの場合と同様の作用を奏する。
端子、2回路(実施形態1及び2)及び6端子、3回路
(実施形態3)のコモンモードチョークコイルを例にと
って説明したが、端子数、回路数は、これらに限られる
ものではない。また、上記実施形態では、フェライトか
らなるコアを用いた場合について説明したが、コアの構
成材料はこれに限られるものではなく、アルミナをはじ
め種々の絶縁材料や磁性材料などを用いることが可能で
ある。
記実施形態に限定されるものではなく、巻線部、フラン
ジ部、及び脚状電極部の具体的な形状、ワイヤの巻回態
様などに関し、発明の要旨の範囲内において、種々の応
用、変形を加えることが可能である。
モンモードチョークコイルは、脚状電極部の外周部の、
ワイヤと接するか又はワイヤが近傍を通過する面に、巻
芯部の軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度
θ2を持たせるようにしているので、ワイヤとの間に所
定の間隔を確保して、ワイヤが、接続されるべき脚状電
極部に隣接する脚状電極部に接触して短絡を生じたり、
耐圧の劣化や絶縁不良を招いたりすることを防止できる
ようになる。
ョークコイルのように、脚状電極部の外周部の、ワイヤ
と接するか又はワイヤが近傍を通過する面に、巻芯部の
軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満の角度θ2を
持たせるとともに、巻芯部の軸方向に対して90゜を越
える角度θ1を持たせた場合、ワイヤとの間に所定の間
隔を確保して、ワイヤが、接続されるべき脚状電極部に
隣接する脚状電極部に接触して短絡を生じたり、耐圧の
劣化や絶縁不良を招いたりすることをより確実に防止で
きるようになるとともに、上記所定の角度θ2及びθ1
を持たせた面に沿ってワイヤを取り付ける場合、ワイヤ
の曲折角度をより確実に緩やかにして、ワイヤの断線を
防止することが可能になり、さらに信頼性を向上させる
ことが可能になる。
ョークコイルのように、全ての脚状電極部のそれぞれ
に、角度θ1と角度θ2の両方を持たせた面を設けるこ
とにより、ワイヤの、接続されるべき脚状電極部に隣接
する脚状電極部への短絡、耐圧の劣化、絶縁不良、曲折
部におけるワイヤの断線などを効率よく防止することが
可能になるとともに、コアを製造する場合に用いるコア
金型及び成形のバランスを向上させることが可能にな
り、本発明をより実効あらしめることが可能になる。ま
た、ワイヤの位置ずれを防止し、接続信頼性を向上させ
ることができる。
ードチョークコイルを構成するコアの底面側の構造を示
す斜視図である。
されたこの実施形態のチップ型コモンモードチョークコ
イルの要部を示す底面図である。
コモンモードチョークコイルを構成するコアの底面側の
構造を示す斜視図、(b)はワイヤを巻回した状態を示す
底面図である。
コモンモードチョークコイルを構成するコアの底面側の
構造を示す斜視図である。
されたチップ型コモンモードチョークコイルの要部を示
す底面図である。
ークコイルを構成するコアを角度を変えて示す斜視図で
ある。
された従来のチップ型コモンモードチョークコイルの要
部を示す底面図である。
して所定の角度θ2(θ2′)を持たせた面 17a〜17f 電極(脚状電極部) θ1 巻芯部の軸方向に対して90゜を越
える所定の角度 θ2(θ2′) 巻芯部の軸方向に平行な垂直面に対
して90゜未満の所定の角度
Claims (2)
- 【請求項1】巻芯部と、巻芯部の両端側に配設され、溝
を介して複数の脚状電極部が形成されたフランジ部と、
前記巻芯部に巻回され、始端及び終端が前記脚状電極部
に接続されたワイヤとを具備するチップ型コモンモード
チョークコイルにおいて、 所定の脚状電極部の外周部の、前記ワイヤと接するか又
は前記ワイヤが近傍を通過する面に、 (a)巻芯部の軸方向に対して90゜を越える角度θ1、 (b)巻芯部の軸方向に平行な垂直面に対して90゜未満
の角度θ2 の少なくともいずれか一方の角度を持たせたことを特徴
とするチップ型コモンモードチョークコイル。 - 【請求項2】前記角度θ1と角度θ2の少なくとも一方
を持たせた面が、全ての脚状電極部のそれぞれに設けら
れていることを特徴とする請求項1記載のチップ型コモ
ンモードチョークコイル。
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