JPH11201404A - ボイラ及びボイラ建屋の解体方法 - Google Patents
ボイラ及びボイラ建屋の解体方法Info
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- JPH11201404A JPH11201404A JP464698A JP464698A JPH11201404A JP H11201404 A JPH11201404 A JP H11201404A JP 464698 A JP464698 A JP 464698A JP 464698 A JP464698 A JP 464698A JP H11201404 A JPH11201404 A JP H11201404A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ボイラの解体作業とボイラ建屋の解体作業と
を並行実施することが可能であり、従来方法に比べ工期
を大幅に短縮できるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を
提供することである。 【解決手段】 ボイラの周囲に、このボイラを挟んで互
いに対向するよう仮設柱を立設するA工程と、前記ボイ
ラを吊る本設梁を、ジャッキを介して、前記仮設柱に接
続するB工程と、前記本設梁をボイラ建屋から切り離す
C工程と、前記ジャッキを動作させて、前記ボイラを前
記本設梁と共に降下させるD工程と、前記本設梁と共に
降下させた前記ボイラを下部から解体するE工程と、前
記ボイラ建屋を上部から解体するF工程とを具備するボ
イラ及びボイラ建屋の解体方法。
を並行実施することが可能であり、従来方法に比べ工期
を大幅に短縮できるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を
提供することである。 【解決手段】 ボイラの周囲に、このボイラを挟んで互
いに対向するよう仮設柱を立設するA工程と、前記ボイ
ラを吊る本設梁を、ジャッキを介して、前記仮設柱に接
続するB工程と、前記本設梁をボイラ建屋から切り離す
C工程と、前記ジャッキを動作させて、前記ボイラを前
記本設梁と共に降下させるD工程と、前記本設梁と共に
降下させた前記ボイラを下部から解体するE工程と、前
記ボイラ建屋を上部から解体するF工程とを具備するボ
イラ及びボイラ建屋の解体方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば火力発電所
などに設置されているボイラを、それが格納されている
建屋と共に解体する方法に関する。
などに設置されているボイラを、それが格納されている
建屋と共に解体する方法に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】一般に、火力発電所に
設置されている大型の吊り下げ式ボイラは、その耐用年
数経過後に建屋と共に解体されることになる。ここで、
その解体手順について、図17〜図19を用いて簡単に
説明する。図17に示すのは、解体準備作業がほぼ完了
した状態でのボイラ建屋の断面である。同図から判るよ
うに、解体準備がほぼ完了した状態では、ボイラ21を
吊るトップガーダ(本設梁)22には、所定の間隔でジ
ャッキ23が設置されている。そして、このジャッキ2
3から延びるワイヤ24を、ボイラ21の上端部に連結
している。
設置されている大型の吊り下げ式ボイラは、その耐用年
数経過後に建屋と共に解体されることになる。ここで、
その解体手順について、図17〜図19を用いて簡単に
説明する。図17に示すのは、解体準備作業がほぼ完了
した状態でのボイラ建屋の断面である。同図から判るよ
うに、解体準備がほぼ完了した状態では、ボイラ21を
吊るトップガーダ(本設梁)22には、所定の間隔でジ
ャッキ23が設置されている。そして、このジャッキ2
3から延びるワイヤ24を、ボイラ21の上端部に連結
している。
【0003】上記のごとく解体準備を済ませたならば、
続いて本解体作業に移る。この本解体作業に際しては、
まず、ボイラ21とトップガーダ22とを連結している
本設の吊り材25や、ボイラ21につながる配管(図示
せず)などを切断する。次いで、ジャッキ23からワイ
ヤ24を繰り出し、ボイラ21を降下させる。図18に
示すごとく、ボイラ21の下端部を地表近くまで降下さ
せたならば、それを下部から解体する。そして、ある程
度ボイラ21を解体した後、再び、ジャッキ23からワ
イヤ24を繰り出してボイラ21を降下させ、またその
解体を行う。以降、ボイラ21の降下と解体とを繰り返
し実施する。なお、ボイラ21を半分程度解体した状態
は、図19に示すとおりである。
続いて本解体作業に移る。この本解体作業に際しては、
まず、ボイラ21とトップガーダ22とを連結している
本設の吊り材25や、ボイラ21につながる配管(図示
せず)などを切断する。次いで、ジャッキ23からワイ
ヤ24を繰り出し、ボイラ21を降下させる。図18に
示すごとく、ボイラ21の下端部を地表近くまで降下さ
せたならば、それを下部から解体する。そして、ある程
度ボイラ21を解体した後、再び、ジャッキ23からワ
イヤ24を繰り出してボイラ21を降下させ、またその
解体を行う。以降、ボイラ21の降下と解体とを繰り返
し実施する。なお、ボイラ21を半分程度解体した状態
は、図19に示すとおりである。
【0004】上述したようにしてボイラ21の解体作業
を完了させた後は、トップガーダ22を含めて、ボイラ
建屋を上部から解体することになる。さて、こうした解
体方法にも改善を要する点があった。すなわち、近年、
工期の短縮が強く求められている。そして、その実現に
は、ボイラの解体作業とボイラ建屋の解体作業とを同時
進行させることが不可欠である。しかし、上記解体方法
の説明から明らかであるように、ボイラの解体が完了す
るまで、トップガーダはボイラ建屋によって本来の位置
に支持されている必要がある。ゆえに、ボイラの解体作
業とボイラ建屋の解体作業とを並行実施することはでき
なかった。
を完了させた後は、トップガーダ22を含めて、ボイラ
建屋を上部から解体することになる。さて、こうした解
体方法にも改善を要する点があった。すなわち、近年、
工期の短縮が強く求められている。そして、その実現に
は、ボイラの解体作業とボイラ建屋の解体作業とを同時
進行させることが不可欠である。しかし、上記解体方法
の説明から明らかであるように、ボイラの解体が完了す
るまで、トップガーダはボイラ建屋によって本来の位置
に支持されている必要がある。ゆえに、ボイラの解体作
業とボイラ建屋の解体作業とを並行実施することはでき
なかった。
【0005】また、従来方法では、ボイラの解体が進む
につれて、ジャッキが設置されたトップガーダとボイラ
との間隔が大きくなる。つまり、ジャッキから繰り出さ
れるワイヤの長さ寸法が大きくなっていく。これは、地
上で解体作業を行う人員にとって極めて危険なボイラの
横揺れが起きやすくなることを意味するので、安全面か
らも好ましくない。
につれて、ジャッキが設置されたトップガーダとボイラ
との間隔が大きくなる。つまり、ジャッキから繰り出さ
れるワイヤの長さ寸法が大きくなっていく。これは、地
上で解体作業を行う人員にとって極めて危険なボイラの
横揺れが起きやすくなることを意味するので、安全面か
らも好ましくない。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、ボイラの解体作業とボイラ建屋の解体作業とを並
行実施することが可能であり、従来方法に比べ工期を大
幅に短縮できるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を提供
することである。また、ボイラの横揺れが起き難く、作
業安全性に優れるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を提
供することである。
題は、ボイラの解体作業とボイラ建屋の解体作業とを並
行実施することが可能であり、従来方法に比べ工期を大
幅に短縮できるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を提供
することである。また、ボイラの横揺れが起き難く、作
業安全性に優れるボイラ及びボイラ建屋の解体方法を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、ボイラの
周囲に、このボイラを挟んで互いに対向するよう仮設柱
を立設するA工程と、前記ボイラを吊る本設梁を、ジャ
ッキを介して、前記仮設柱に接続するB工程と、前記本
設梁をボイラ建屋から切り離すC工程と、前記ジャッキ
を動作させて、前記ボイラを前記本設梁と共に降下させ
るD工程と、前記本設梁と共に降下させた前記ボイラを
下部から解体するE工程と、前記ボイラ建屋を上部から
解体するF工程とを具備することを特徴とするボイラ及
びボイラ建屋の解体方法によって解決される。
周囲に、このボイラを挟んで互いに対向するよう仮設柱
を立設するA工程と、前記ボイラを吊る本設梁を、ジャ
ッキを介して、前記仮設柱に接続するB工程と、前記本
設梁をボイラ建屋から切り離すC工程と、前記ジャッキ
を動作させて、前記ボイラを前記本設梁と共に降下させ
るD工程と、前記本設梁と共に降下させた前記ボイラを
下部から解体するE工程と、前記ボイラ建屋を上部から
解体するF工程とを具備することを特徴とするボイラ及
びボイラ建屋の解体方法によって解決される。
【0008】特に、上記の課題は、ボイラの周囲に、こ
のボイラを挟んで互いに対向し、かつ、前記ボイラを吊
る本設梁を挟んで互いに対向するよう仮設柱を立設する
G工程と、前記本設梁を挟んで互いに対向する二つの仮
設柱間であって、かつ、前記本設梁の上方に、可動梁を
仮固定するH工程と、前記可動梁上にジャッキを設置す
るI工程と、前記本設梁が本設梁受け材に載置された状
態となるよう、前記ジャッキから延びる吊り材の下端部
に前記本設梁受け材を連結するJ工程と、前記本設梁を
ボイラ建屋から切り離すK工程と、前記ジャッキを動作
させて吊り材を繰り出し、前記ボイラを前記本設梁受け
材に載置された前記本設梁と共に所定の量だけ降下させ
るL工程と、降下させた前記本設梁受け材を前記仮設柱
に対して仮固定するM工程と、前記可動梁を前記ジャッ
キと共に前記ボイラの降下量分だけ降下させるN工程
と、降下させた前記可動梁を前記仮設柱に対して仮固定
するO工程と、前記本設梁と共に降下させた前記ボイラ
を下部から解体するP工程と、前記ボイラ建屋を上部か
ら解体するQ工程とを具備し、前記L工程、M工程、N
工程、O工程、P工程、Q工程を必要に応じて繰り返し
実施することを特徴とするボイラ及びボイラ建屋の解体
方法によって解決される。
のボイラを挟んで互いに対向し、かつ、前記ボイラを吊
る本設梁を挟んで互いに対向するよう仮設柱を立設する
G工程と、前記本設梁を挟んで互いに対向する二つの仮
設柱間であって、かつ、前記本設梁の上方に、可動梁を
仮固定するH工程と、前記可動梁上にジャッキを設置す
るI工程と、前記本設梁が本設梁受け材に載置された状
態となるよう、前記ジャッキから延びる吊り材の下端部
に前記本設梁受け材を連結するJ工程と、前記本設梁を
ボイラ建屋から切り離すK工程と、前記ジャッキを動作
させて吊り材を繰り出し、前記ボイラを前記本設梁受け
材に載置された前記本設梁と共に所定の量だけ降下させ
るL工程と、降下させた前記本設梁受け材を前記仮設柱
に対して仮固定するM工程と、前記可動梁を前記ジャッ
キと共に前記ボイラの降下量分だけ降下させるN工程
と、降下させた前記可動梁を前記仮設柱に対して仮固定
するO工程と、前記本設梁と共に降下させた前記ボイラ
を下部から解体するP工程と、前記ボイラ建屋を上部か
ら解体するQ工程とを具備し、前記L工程、M工程、N
工程、O工程、P工程、Q工程を必要に応じて繰り返し
実施することを特徴とするボイラ及びボイラ建屋の解体
方法によって解決される。
【0009】すなわち、本発明の解体方法では、上述し
たようにボイラの周囲に仮設柱を立設し、解体中は、こ
の仮設柱によってボイラを支持するようにしている。言
い換えれば、ボイラを、それがボイラ建屋には全く依存
しないよう支持された状況で解体できるようにした。し
たがって、ボイラ建屋をボイラの解体が完了するまで残
しておく必要はなく、ボイラの解体作業と並行して、ボ
イラ建屋の解体作業を実施することが可能である。ゆえ
に、本発明の解体方法は、ボイラの解体完了後にボイラ
建屋の解体作業を実施していた従来技術に比べ作業効率
に優れ、ボイラ及びボイラ建屋の解体に要する工期を大
幅に短縮することができる。
たようにボイラの周囲に仮設柱を立設し、解体中は、こ
の仮設柱によってボイラを支持するようにしている。言
い換えれば、ボイラを、それがボイラ建屋には全く依存
しないよう支持された状況で解体できるようにした。し
たがって、ボイラ建屋をボイラの解体が完了するまで残
しておく必要はなく、ボイラの解体作業と並行して、ボ
イラ建屋の解体作業を実施することが可能である。ゆえ
に、本発明の解体方法は、ボイラの解体完了後にボイラ
建屋の解体作業を実施していた従来技術に比べ作業効率
に優れ、ボイラ及びボイラ建屋の解体に要する工期を大
幅に短縮することができる。
【0010】また、本発明の解体方法では、ボイラを降
下させるジャッキを、ボイラの降下量分だけボイラと交
互に降下させるようにしている。よって、ボイラの解体
が進んでも、ジャッキとボイラとの間隔、つまりジャッ
キから繰り出されたワイヤの長さはほぼ一定に保たれ、
それが問題になるほど大きくなることはない。このた
め、地上で解体作業を行う人員にとって極めて危険なボ
イラの横揺れが起き難く作業安全性に優れる。
下させるジャッキを、ボイラの降下量分だけボイラと交
互に降下させるようにしている。よって、ボイラの解体
が進んでも、ジャッキとボイラとの間隔、つまりジャッ
キから繰り出されたワイヤの長さはほぼ一定に保たれ、
それが問題になるほど大きくなることはない。このた
め、地上で解体作業を行う人員にとって極めて危険なボ
イラの横揺れが起き難く作業安全性に優れる。
【0011】更に、本発明の解体方法では、ボイラを吊
る本設梁をボイラと共に降下させるようにしている。し
たがって、本設梁を地上で解体することができ、それだ
け従来技術に比べて高所作業が軽減される。ゆえに、一
層安全に解体作業が行える。なお、上記ボイラ及びボイ
ラ建屋の解体方法にあっては、本設梁受け材および/又
は可動梁の仮設柱に対する仮固定には、水平方向に突出
するよう前記仮設柱に配される仮受け材を用いることが
できる。なお、この仮受け材は、通常、仮設柱の内部に
収納されており、必要な時にのみ仮設柱の面から突出す
るよう構成してもよい。あるいは、一端側を、仮設柱に
予め形成しておいた孔や凹部に差し込むことで、仮設柱
に取り付けられるようにしてもよい。
る本設梁をボイラと共に降下させるようにしている。し
たがって、本設梁を地上で解体することができ、それだ
け従来技術に比べて高所作業が軽減される。ゆえに、一
層安全に解体作業が行える。なお、上記ボイラ及びボイ
ラ建屋の解体方法にあっては、本設梁受け材および/又
は可動梁の仮設柱に対する仮固定には、水平方向に突出
するよう前記仮設柱に配される仮受け材を用いることが
できる。なお、この仮受け材は、通常、仮設柱の内部に
収納されており、必要な時にのみ仮設柱の面から突出す
るよう構成してもよい。あるいは、一端側を、仮設柱に
予め形成しておいた孔や凹部に差し込むことで、仮設柱
に取り付けられるようにしてもよい。
【0012】また、降下時の本設梁の安定性を向上させ
るため、可動梁には、この可動梁の下方に位置する本設
梁を挟むようジャッキを二つ設置し、この二つのジャッ
キのうちの一方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け
材の一端側を連結すると共に、前記二つのジャッキのう
ちの他方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の他
端側を連結することが好ましい。
るため、可動梁には、この可動梁の下方に位置する本設
梁を挟むようジャッキを二つ設置し、この二つのジャッ
キのうちの一方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け
材の一端側を連結すると共に、前記二つのジャッキのう
ちの他方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の他
端側を連結することが好ましい。
【0013】そして、本発明の解体方法では、仮設柱と
して所定長さの単位柱を複数本連結してなるものを使用
し、前記単位柱のうち、ボイラの降下に伴い、このボイ
ラの支持にかかわらなくなるものを撤去することが好ま
しい。これは、ボイラの解体と同時進行で仮設柱を撤去
することができるからである。つまり、ボイラの解体完
了とほぼ同時に仮設柱の撤去を終えることが可能となる
ので、工期が更に短縮される。
して所定長さの単位柱を複数本連結してなるものを使用
し、前記単位柱のうち、ボイラの降下に伴い、このボイ
ラの支持にかかわらなくなるものを撤去することが好ま
しい。これは、ボイラの解体と同時進行で仮設柱を撤去
することができるからである。つまり、ボイラの解体完
了とほぼ同時に仮設柱の撤去を終えることが可能となる
ので、工期が更に短縮される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下で、本発明の一実施形態とし
て説明するボイラ及びボイラ建屋の解体方法は、ボイラ
の周囲に、このボイラを挟んで互いに対向し、かつ、前
記ボイラを吊る本設梁を挟んで互いに対向するよう仮設
柱を立設するG工程と、前記本設梁を挟んで互いに対向
する二つの仮設柱間であって、かつ、前記本設梁の上方
に、可動梁を仮固定するH工程と、前記可動梁上にジャ
ッキを設置するI工程と、前記本設梁が本設梁受け材に
載置された状態となるよう、前記ジャッキから延びる吊
り材の下端部に前記本設梁受け材を連結するJ工程と、
前記本設梁をボイラ建屋から切り離すK工程と、前記ジ
ャッキを動作させて吊り材を繰り出し、前記ボイラを前
記本設梁受け材に載置された前記本設梁と共に所定の量
だけ降下させるL工程と、降下させた前記本設梁受け材
を前記仮設柱に対して仮固定するM工程と、前記可動梁
を前記ジャッキと共に前記ボイラの降下量分だけ降下さ
せるN工程と、降下させた前記可動梁を前記仮設柱に対
して仮固定するO工程と、前記本設梁と共に降下させた
前記ボイラを下部から解体するP工程と、前記ボイラ建
屋を上部から解体するQ工程とを具備し、前記L工程、
M工程、N工程、O工程、P工程、Q工程を必要に応じ
て繰り返し実施することを特徴とする。
て説明するボイラ及びボイラ建屋の解体方法は、ボイラ
の周囲に、このボイラを挟んで互いに対向し、かつ、前
記ボイラを吊る本設梁を挟んで互いに対向するよう仮設
柱を立設するG工程と、前記本設梁を挟んで互いに対向
する二つの仮設柱間であって、かつ、前記本設梁の上方
に、可動梁を仮固定するH工程と、前記可動梁上にジャ
ッキを設置するI工程と、前記本設梁が本設梁受け材に
載置された状態となるよう、前記ジャッキから延びる吊
り材の下端部に前記本設梁受け材を連結するJ工程と、
前記本設梁をボイラ建屋から切り離すK工程と、前記ジ
ャッキを動作させて吊り材を繰り出し、前記ボイラを前
記本設梁受け材に載置された前記本設梁と共に所定の量
だけ降下させるL工程と、降下させた前記本設梁受け材
を前記仮設柱に対して仮固定するM工程と、前記可動梁
を前記ジャッキと共に前記ボイラの降下量分だけ降下さ
せるN工程と、降下させた前記可動梁を前記仮設柱に対
して仮固定するO工程と、前記本設梁と共に降下させた
前記ボイラを下部から解体するP工程と、前記ボイラ建
屋を上部から解体するQ工程とを具備し、前記L工程、
M工程、N工程、O工程、P工程、Q工程を必要に応じ
て繰り返し実施することを特徴とする。
【0015】特に本実施形態では、本設梁受け材および
可動梁の仮設柱に対する仮固定には水平方向に突出する
よう前記仮設柱に配される仮受け材を用いている。ま
た、可動梁には、この可動梁の下方に位置する本設梁を
挟むようジャッキを二つ設置し、この二つのジャッキの
うちの一方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の
一端側を連結すると共に、前記二つのジャッキのうちの
他方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の他端側
を連結している。更に、本実施形態では、仮設柱として
所定長さの単位柱を複数本連結してなるものを使用して
おり、前記単位柱のうち、ボイラの降下に伴い、このボ
イラの支持にかかわらなくなるものを撤去するようにし
た。
可動梁の仮設柱に対する仮固定には水平方向に突出する
よう前記仮設柱に配される仮受け材を用いている。ま
た、可動梁には、この可動梁の下方に位置する本設梁を
挟むようジャッキを二つ設置し、この二つのジャッキの
うちの一方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の
一端側を連結すると共に、前記二つのジャッキのうちの
他方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け材の他端側
を連結している。更に、本実施形態では、仮設柱として
所定長さの単位柱を複数本連結してなるものを使用して
おり、前記単位柱のうち、ボイラの降下に伴い、このボ
イラの支持にかかわらなくなるものを撤去するようにし
た。
【0016】続いて、図1〜図16を用いて、本発明の
実施形態を更に詳しく説明する。なお、図1はボイラの
周囲に仮設柱を立設した状態でのボイラ建屋の外観図、
図2は図1と同じ状態でのボイラ建屋の断面図、図3は
図1と同じ状態でのボイラ建屋の平面図、図4は仮設柱
間に可動梁を仮固定した状態を示す平面図、図5は図4
におけるX−X線での断面図、図6は可動梁上にジャッ
キを設置した状態を示す平面図、図7は図6におけるY
−Y線での断面図、図8はジャッキから延びるワイヤの
下端部にトップガーダ受け材を連結した状態を示す側面
図、図9はボイラを吊るトップガーダの降下途中の状態
を示す側面図、図10は1段分降下させたトップガーダ
受け材を仮設柱に対して仮固定した状態を示す側面図、
図11は可動梁の降下途中の状態を示す側面図、図12
は1段分降下させた可動梁を仮設柱に対して仮固定した
状態を示す側面図、図13はボイラの支持にかかわらな
い単位柱を撤去した状態を示す側面図、図14はボイラ
を1段分降下させた状態でのボイラ建屋の断面図、図1
5はボイラ及びボイラ建屋の解体が1段分完了した状態
でのボイラ建屋の断面図、図16はボイラを最終降下さ
せる直前の状態を示すボイラ建屋の断面図である。
実施形態を更に詳しく説明する。なお、図1はボイラの
周囲に仮設柱を立設した状態でのボイラ建屋の外観図、
図2は図1と同じ状態でのボイラ建屋の断面図、図3は
図1と同じ状態でのボイラ建屋の平面図、図4は仮設柱
間に可動梁を仮固定した状態を示す平面図、図5は図4
におけるX−X線での断面図、図6は可動梁上にジャッ
キを設置した状態を示す平面図、図7は図6におけるY
−Y線での断面図、図8はジャッキから延びるワイヤの
下端部にトップガーダ受け材を連結した状態を示す側面
図、図9はボイラを吊るトップガーダの降下途中の状態
を示す側面図、図10は1段分降下させたトップガーダ
受け材を仮設柱に対して仮固定した状態を示す側面図、
図11は可動梁の降下途中の状態を示す側面図、図12
は1段分降下させた可動梁を仮設柱に対して仮固定した
状態を示す側面図、図13はボイラの支持にかかわらな
い単位柱を撤去した状態を示す側面図、図14はボイラ
を1段分降下させた状態でのボイラ建屋の断面図、図1
5はボイラ及びボイラ建屋の解体が1段分完了した状態
でのボイラ建屋の断面図、図16はボイラを最終降下さ
せる直前の状態を示すボイラ建屋の断面図である。
【0017】本発明の一実施形態に係るボイラ及びボイ
ラ建屋の解体方法(以下、本解体方法と呼ぶ)では、ボ
イラ1及びボイラ建屋2の本解体に先立って、図1〜図
3に示すごとく、ボイラ建屋2の内部に、仮設柱3を立
設する〔G(A)工程〕。更に詳しく言えば、仮設柱3
は、特に図3から判るように、ボイラ1の周囲に、この
ボイラ1を挟んで互いに対向し、かつ、同ボイラ1を吊
るトップガーダ(本設梁)4を挟んで互いに対向するよ
う立設する。本実施形態では、ボイラ1を吊るトップガ
ーダ4が計4本存在することから、仮設柱3を計16本
設けている。
ラ建屋の解体方法(以下、本解体方法と呼ぶ)では、ボ
イラ1及びボイラ建屋2の本解体に先立って、図1〜図
3に示すごとく、ボイラ建屋2の内部に、仮設柱3を立
設する〔G(A)工程〕。更に詳しく言えば、仮設柱3
は、特に図3から判るように、ボイラ1の周囲に、この
ボイラ1を挟んで互いに対向し、かつ、同ボイラ1を吊
るトップガーダ(本設梁)4を挟んで互いに対向するよ
う立設する。本実施形態では、ボイラ1を吊るトップガ
ーダ4が計4本存在することから、仮設柱3を計16本
設けている。
【0018】なお、仮設柱3としては、図2から判るよ
うに、1本の長さが数メートル程度の単位柱5を複数本
連結してなるものを用いており、その高さ寸法をボイラ
建屋2の本設柱6の高さ寸法よりも大きくしている。つ
まり、仮設柱3の上端がトップガーダ4の天面よりもあ
る程度高い位置に存在するよう単位柱5を必要な本数だ
け連結することで、仮設柱3を構成している。
うに、1本の長さが数メートル程度の単位柱5を複数本
連結してなるものを用いており、その高さ寸法をボイラ
建屋2の本設柱6の高さ寸法よりも大きくしている。つ
まり、仮設柱3の上端がトップガーダ4の天面よりもあ
る程度高い位置に存在するよう単位柱5を必要な本数だ
け連結することで、仮設柱3を構成している。
【0019】上記のごとく仮設柱3をボイラ1の周囲に
立設させたならば、続いて、図4に示すごとく、トップ
ガーダ4を挟んで互いに対向する二つの仮設柱3同士の
間であって、かつ、トップガーダ4の上方に、可動梁7
を仮固定する(H工程)。なお、可動梁7の仮設柱3に
対する仮固定には、図5に示すごとく、水平方向に突出
するよう仮設柱3に配される仮受け材8a,8bを用い
ている。この仮受け材8a,8bは、その一端側が仮設
柱3に予め形成されている孔(図示せず)に差し込まれ
ることで仮設柱3に固定される。但し、仮受け材8a,
8bの仮設柱3に対する固定は一時的なものであって、
可動梁7を降下させる際には、仮受け材8a,8bは仮
設柱3から取り外される。後に説明するトップガーダ受
け材についても、これと同様にして仮設柱3に仮固定さ
れる。
立設させたならば、続いて、図4に示すごとく、トップ
ガーダ4を挟んで互いに対向する二つの仮設柱3同士の
間であって、かつ、トップガーダ4の上方に、可動梁7
を仮固定する(H工程)。なお、可動梁7の仮設柱3に
対する仮固定には、図5に示すごとく、水平方向に突出
するよう仮設柱3に配される仮受け材8a,8bを用い
ている。この仮受け材8a,8bは、その一端側が仮設
柱3に予め形成されている孔(図示せず)に差し込まれ
ることで仮設柱3に固定される。但し、仮受け材8a,
8bの仮設柱3に対する固定は一時的なものであって、
可動梁7を降下させる際には、仮受け材8a,8bは仮
設柱3から取り外される。後に説明するトップガーダ受
け材についても、これと同様にして仮設柱3に仮固定さ
れる。
【0020】こうして可動梁7を仮設柱3に仮固定した
ならば、次いで、この可動梁7の上にジャッキ9a,9
bを設置する(I工程)。ジャッキ9a,9bの設置状
態は図6や図7に示すとおりであり、可動梁7の下方に
位置するトップガーダ4を挟むよう設けられる。なお、
図4では特に図示していないが、可動梁7において、ジ
ャッキ9a、9bが設置される位置には、このジャッキ
9a、9bから延びるワイヤ(吊り材)を挿通させるた
めの貫通孔が形成されている。ジャッキ9a、9bから
延びるワイヤは、この貫通孔を経て可動梁7の底面から
突出し、後述するトップガーダ受け材に連結されること
になる。
ならば、次いで、この可動梁7の上にジャッキ9a,9
bを設置する(I工程)。ジャッキ9a,9bの設置状
態は図6や図7に示すとおりであり、可動梁7の下方に
位置するトップガーダ4を挟むよう設けられる。なお、
図4では特に図示していないが、可動梁7において、ジ
ャッキ9a、9bが設置される位置には、このジャッキ
9a、9bから延びるワイヤ(吊り材)を挿通させるた
めの貫通孔が形成されている。ジャッキ9a、9bから
延びるワイヤは、この貫通孔を経て可動梁7の底面から
突出し、後述するトップガーダ受け材に連結されること
になる。
【0021】さて、ジャッキ9a,9bの設置が完了し
た後には、これに続いて、図8に示すごとく、仮設柱3
同士の間にトップガーダ受け材(本設梁受け材)10を
配置する(J工程)。すなわち、トップガーダ4がトッ
プガーダ受け材10に載置された状態となるよう、ジャ
ッキ9a,9bから延びるワイヤ11a,11bの下端
部にトップガーダ受け材10を連結する。更に詳しく言
えば、ジャッキ9aから延びるワイヤ11aの下端部に
トップガーダ受け材10の一端側を連結し、一方、ジャ
ッキ9bから延びるワイヤ11bの下端部にトップガー
ダ受け材10の他端側を連結する。これによって、ボイ
ラ1を吊るトップガーダ4を、ジャッキ9a,9bを介
して仮設柱3に接続した状態、つまり力学的に連結した
状態となる(B工程の完了)。
た後には、これに続いて、図8に示すごとく、仮設柱3
同士の間にトップガーダ受け材(本設梁受け材)10を
配置する(J工程)。すなわち、トップガーダ4がトッ
プガーダ受け材10に載置された状態となるよう、ジャ
ッキ9a,9bから延びるワイヤ11a,11bの下端
部にトップガーダ受け材10を連結する。更に詳しく言
えば、ジャッキ9aから延びるワイヤ11aの下端部に
トップガーダ受け材10の一端側を連結し、一方、ジャ
ッキ9bから延びるワイヤ11bの下端部にトップガー
ダ受け材10の他端側を連結する。これによって、ボイ
ラ1を吊るトップガーダ4を、ジャッキ9a,9bを介
して仮設柱3に接続した状態、つまり力学的に連結した
状態となる(B工程の完了)。
【0022】上述した、可動梁7の仮固定、ジャッキ9
a,9bの設置、そしてトップガーダ受け材10の設置
を全ての仮設柱対(トップガーダ4を挟んで互いに対向
する二つの仮設柱3)について実施することで、ボイラ
及びボイラ建屋の解体準備が完了する。こうしてボイラ
及びボイラ建屋の解体準備が完了したならば、次に、ト
ップガーダ4をボイラ建屋2から切り離す〔K(C)工
程〕。この際、トップガーダ4の切断は、図2における
Q点を含む鉛直面およびQ’点を含む鉛直面に沿って実
施する。これにより、仮設柱3は、ボイラ建屋2の本設
柱6に代わって、ボイラ1及びトップガーダ4の重量を
受けるようになる。
a,9bの設置、そしてトップガーダ受け材10の設置
を全ての仮設柱対(トップガーダ4を挟んで互いに対向
する二つの仮設柱3)について実施することで、ボイラ
及びボイラ建屋の解体準備が完了する。こうしてボイラ
及びボイラ建屋の解体準備が完了したならば、次に、ト
ップガーダ4をボイラ建屋2から切り離す〔K(C)工
程〕。この際、トップガーダ4の切断は、図2における
Q点を含む鉛直面およびQ’点を含む鉛直面に沿って実
施する。これにより、仮設柱3は、ボイラ建屋2の本設
柱6に代わって、ボイラ1及びトップガーダ4の重量を
受けるようになる。
【0023】ボイラ1及びトップガーダ4の荷重を仮設
柱3に移し替えたならば、続いて、ジャッキ9a,9b
を動作させてワイヤ11a,11bを繰り出し、ボイラ
1をトップガーダ受け材10に載置されたトップガーダ
4と共に1段分すなわち単位柱5の長さ分だけ降下させ
る〔L(D工程)〕。ボイラ1を吊るトップガーダ4の
降下途中の状態は、図9に示すとおりである。なお、以
下、特に断らないが、他の仮設柱対についても、同様の
作業を同時に行う。
柱3に移し替えたならば、続いて、ジャッキ9a,9b
を動作させてワイヤ11a,11bを繰り出し、ボイラ
1をトップガーダ受け材10に載置されたトップガーダ
4と共に1段分すなわち単位柱5の長さ分だけ降下させ
る〔L(D工程)〕。ボイラ1を吊るトップガーダ4の
降下途中の状態は、図9に示すとおりである。なお、以
下、特に断らないが、他の仮設柱対についても、同様の
作業を同時に行う。
【0024】ボイラ1を規定量降下させたならば、この
ボイラ1と共に降下させたトップガーダ受け材10を、
図10に示すごとく、仮受け材12a,12bを用い
て、仮設柱3に対して仮固定する(M工程)。次いで、
仮受け材8a,8b(この状態ではボイラ1及びトップ
ガーダ4の荷重は作用していない)を取り外し、可動梁
7を、その上に設置されたジャッキ9a,9bと共にボ
イラ1の降下量分だけ降下させる(N工程)。可動梁7
の降下途中の状態は図11に示すとおりである。
ボイラ1と共に降下させたトップガーダ受け材10を、
図10に示すごとく、仮受け材12a,12bを用い
て、仮設柱3に対して仮固定する(M工程)。次いで、
仮受け材8a,8b(この状態ではボイラ1及びトップ
ガーダ4の荷重は作用していない)を取り外し、可動梁
7を、その上に設置されたジャッキ9a,9bと共にボ
イラ1の降下量分だけ降下させる(N工程)。可動梁7
の降下途中の状態は図11に示すとおりである。
【0025】こうして可動梁7を規定量降下させたなら
ば、図12に示すごとく、再びそれを仮受け材8a,8
bを用いて仮設柱3に対して仮固定する(O工程)。こ
れによって、可動梁7とトップガーダ受け材10との位
置関係は、ボイラ1を降下させる前の状態すなわち図8
に示す状態に戻る。この後、仮設柱3を構成する単位柱
5のうち、ボイラ1及びトップガーダ4の支持にかかわ
らなくなったもの、つまり上端のものを図13に示すご
とく撤去する。なお、単位柱5同士は、ボルト締めによ
って緊結されており、必要に応じて簡単に分離・接合さ
せることができる。
ば、図12に示すごとく、再びそれを仮受け材8a,8
bを用いて仮設柱3に対して仮固定する(O工程)。こ
れによって、可動梁7とトップガーダ受け材10との位
置関係は、ボイラ1を降下させる前の状態すなわち図8
に示す状態に戻る。この後、仮設柱3を構成する単位柱
5のうち、ボイラ1及びトップガーダ4の支持にかかわ
らなくなったもの、つまり上端のものを図13に示すご
とく撤去する。なお、単位柱5同士は、ボルト締めによ
って緊結されており、必要に応じて簡単に分離・接合さ
せることができる。
【0026】上記G〜O工程を経て、ボイラ1及びトッ
プガーダ4を1段分降下させた状態を図14に示す。こ
の図14に示す状態が得られたならば、ボイラ1をその
下部から解体する〔P(E工程)〕。また、これと同時
進行で、ボイラ建屋2をその上部から解体する〔Q(F
工程)〕。ボイラ1及びボイラ建屋2の解体が1段分完
了した状態は、図15に示すとおりである。なお、トッ
プガーダ受け材10を仮設柱3に仮固定した後、直ちに
ボイラ1及びボイラ建屋2の解体に移行してもよい。つ
まり、不要な単位柱5の撤去を、これらの解体と同時に
行ってもよい。
プガーダ4を1段分降下させた状態を図14に示す。こ
の図14に示す状態が得られたならば、ボイラ1をその
下部から解体する〔P(E工程)〕。また、これと同時
進行で、ボイラ建屋2をその上部から解体する〔Q(F
工程)〕。ボイラ1及びボイラ建屋2の解体が1段分完
了した状態は、図15に示すとおりである。なお、トッ
プガーダ受け材10を仮設柱3に仮固定した後、直ちに
ボイラ1及びボイラ建屋2の解体に移行してもよい。つ
まり、不要な単位柱5の撤去を、これらの解体と同時に
行ってもよい。
【0027】この後は、上記L〜Q工程を繰り返し実施
すればよい。図15に示す状態からL〜Q工程を更に5
回ずつ繰り返すと、図16に示すようになる。この図1
6に示すのは、ボイラ1及びトップガーダ4を最終降下
させる直前の状態であり、したがって上記L〜Q工程は
更に1回繰り返される。そして、残った部分を適宜な方
法で処理することにより、ボイラ1及びボイラ建屋2の
解体は完了する。
すればよい。図15に示す状態からL〜Q工程を更に5
回ずつ繰り返すと、図16に示すようになる。この図1
6に示すのは、ボイラ1及びトップガーダ4を最終降下
させる直前の状態であり、したがって上記L〜Q工程は
更に1回繰り返される。そして、残った部分を適宜な方
法で処理することにより、ボイラ1及びボイラ建屋2の
解体は完了する。
【0028】上述したように本実施形態では、ボイラ1
の周囲に仮設柱3を立設し、解体中は、この仮設柱3に
よってボイラ1を支持するようにしている。つまり、ボ
イラ1を、それがボイラ建屋2には全く依存しないよう
支持された状況で解体できるようにした。したがって、
ボイラ建屋2をボイラ1の解体が完了するまで残してお
く必要はなく、ボイラ1の解体作業と並行して、ボイラ
建屋2の解体作業を実施することが可能である。ゆえ
に、本実施形態の解体方法は、ボイラの解体完了後にボ
イラ建屋の解体作業を実施していた従来技術に比べて作
業効率に優れ、工期を大幅に短縮することができる。ま
た、本実施形態では、ボイラ1を降下させるジャッキ9
a,9bを、ボイラ1の降下量分だけ、このボイラ1と
交互に降下させるようにしている。よって、ボイラ1の
解体が進んでも、ジャッキ9a,9bとボイラ1との間
隔、つまりジャッキ9a,9bから繰り出されたワイヤ
11a,11bの長さはほぼ一定に保たれ、それが問題
になるほど大きくなることはない。このため、地上で解
体作業を行う人員にとって極めて危険なボイラ1の横揺
れが起き難く、作業安全性に優れる。更に、本実施形態
では、ボイラ1を吊るトップガーダ4をボイラ1と共に
降下させるようにしている。したがって、トップガーダ
4を地上で解体することができ、それだけ従来技術に比
べて高所作業が軽減されるので、一層安全に解体作業が
行える。
の周囲に仮設柱3を立設し、解体中は、この仮設柱3に
よってボイラ1を支持するようにしている。つまり、ボ
イラ1を、それがボイラ建屋2には全く依存しないよう
支持された状況で解体できるようにした。したがって、
ボイラ建屋2をボイラ1の解体が完了するまで残してお
く必要はなく、ボイラ1の解体作業と並行して、ボイラ
建屋2の解体作業を実施することが可能である。ゆえ
に、本実施形態の解体方法は、ボイラの解体完了後にボ
イラ建屋の解体作業を実施していた従来技術に比べて作
業効率に優れ、工期を大幅に短縮することができる。ま
た、本実施形態では、ボイラ1を降下させるジャッキ9
a,9bを、ボイラ1の降下量分だけ、このボイラ1と
交互に降下させるようにしている。よって、ボイラ1の
解体が進んでも、ジャッキ9a,9bとボイラ1との間
隔、つまりジャッキ9a,9bから繰り出されたワイヤ
11a,11bの長さはほぼ一定に保たれ、それが問題
になるほど大きくなることはない。このため、地上で解
体作業を行う人員にとって極めて危険なボイラ1の横揺
れが起き難く、作業安全性に優れる。更に、本実施形態
では、ボイラ1を吊るトップガーダ4をボイラ1と共に
降下させるようにしている。したがって、トップガーダ
4を地上で解体することができ、それだけ従来技術に比
べて高所作業が軽減されるので、一層安全に解体作業が
行える。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、ボイラの解体作業とボ
イラ建屋の解体作業とを並行実施することが可能であ
り、従来方法に比べて工期を大幅に短縮できる。また、
解体作業中、ボイラの横揺れが起き難く、作業安全性に
優れる。
イラ建屋の解体作業とを並行実施することが可能であ
り、従来方法に比べて工期を大幅に短縮できる。また、
解体作業中、ボイラの横揺れが起き難く、作業安全性に
優れる。
【図1】ボイラの周囲に仮設柱を立設した状態でのボイ
ラ建屋の外観図(本実施形態の解体方法)
ラ建屋の外観図(本実施形態の解体方法)
【図2】ボイラの周囲に仮設柱を立設した状態でのボイ
ラ建屋の断面図(本実施形態の解体方法)
ラ建屋の断面図(本実施形態の解体方法)
【図3】ボイラの周囲に仮設柱を立設した状態でのボイ
ラ建屋の平面図(本実施形態の解体方法)
ラ建屋の平面図(本実施形態の解体方法)
【図4】仮設柱間に可動梁を仮固定した状態を示す平面
図(本実施形態の解体方法)
図(本実施形態の解体方法)
【図5】図4におけるX−X線での断面図(本実施形態
の解体方法)
の解体方法)
【図6】可動梁上にジャッキを設置した状態を示す平面
図(本実施形態の解体方法)
図(本実施形態の解体方法)
【図7】図6におけるY−Y線での断面図(本実施形態
の解体方法)
の解体方法)
【図8】ジャッキから延びるワイヤの下端部にトップガ
ーダ受け材を連結した状態を示す側面図(本実施形態の
解体方法)
ーダ受け材を連結した状態を示す側面図(本実施形態の
解体方法)
【図9】ボイラを吊るトップガーダの降下途中の状態を
示す側面図(本実施形態の解体方法)
示す側面図(本実施形態の解体方法)
【図10】1段分降下させたトップガーダ受け材を仮設
柱に対して仮固定した状態を示す側面図(本実施形態の
解体方法)
柱に対して仮固定した状態を示す側面図(本実施形態の
解体方法)
【図11】可動梁の降下途中の状態を示す側面図(本実
施形態の解体方法)
施形態の解体方法)
【図12】1段分降下させた可動梁を仮設柱に対して仮
固定した状態を示す側面図(本実施形態の解体方法)
固定した状態を示す側面図(本実施形態の解体方法)
【図13】ボイラの支持にかかわらない単位柱を撤去し
た状態を示す側面図(本実施形態の解体方法)
た状態を示す側面図(本実施形態の解体方法)
【図14】ボイラを1段分降下させた状態でのボイラ建
屋の断面図(本実施形態の解体方法)
屋の断面図(本実施形態の解体方法)
【図15】ボイラ及びボイラ建屋の解体が1段分完了し
た状態でのボイラ建屋の断面図(本実施形態の解体方
法)
た状態でのボイラ建屋の断面図(本実施形態の解体方
法)
【図16】ボイラを最終降下させる直前の状態を示すボ
イラ建屋の断面図(本実施形態の解体方法)
イラ建屋の断面図(本実施形態の解体方法)
【図17】解体準備作業がほぼ完了した状態でのボイラ
建屋の断面図(従来方法)
建屋の断面図(従来方法)
【図18】ボイラの下端部を地表近くまで降下させた状
態でのボイラ建屋の断面図(従来方法)
態でのボイラ建屋の断面図(従来方法)
【図19】ボイラを半分程度解体した状態でのボイラ建
屋の断面図(従来方法)
屋の断面図(従来方法)
1 ボイラ 2 ボイラ建屋 3 仮設柱 4 トップガーダ(本設梁) 5 単位柱 6 本設柱 7 可動梁 8a,8b 仮受け材 9a,9b ジャッキ 10 トップガーダ受け材(本設梁受け
材) 11a,11b ワイヤ(吊り材) 12a,12b 仮受け材
材) 11a,11b ワイヤ(吊り材) 12a,12b 仮受け材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野崎 博 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 安 光男 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 土屋 弘志 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 小橋 栄作 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 ボイラの周囲に、このボイラを挟んで互
いに対向するよう仮設柱を立設するA工程と、 前記ボイラを吊る本設梁を、ジャッキを介して、前記仮
設柱に接続するB工程と、 前記本設梁をボイラ建屋から切り離すC工程と、 前記ジャッキを動作させて、前記ボイラを前記本設梁と
共に降下させるD工程と、 前記本設梁と共に降下させた前記ボイラを下部から解体
するE工程と、 前記ボイラ建屋を上部から解体するF工程とを具備する
ことを特徴とするボイラ及びボイラ建屋の解体方法。 - 【請求項2】 ボイラの周囲に、このボイラを挟んで互
いに対向し、かつ、前記ボイラを吊る本設梁を挟んで互
いに対向するよう仮設柱を立設するG工程と、 前記本設梁を挟んで互いに対向する二つの仮設柱間であ
って、かつ、前記本設梁の上方に、可動梁を仮固定する
H工程と、 前記可動梁上にジャッキを設置するI工程と、 前記本設梁が本設梁受け材に載置された状態となるよ
う、前記ジャッキから延びる吊り材の下端部に前記本設
梁受け材を連結するJ工程と、 前記本設梁をボイラ建屋から切り離すK工程と、 前記ジャッキを動作させて吊り材を繰り出し、前記ボイ
ラを前記本設梁受け材に載置された前記本設梁と共に所
定の量だけ降下させるL工程と、 降下させた前記本設梁受け材を前記仮設柱に対して仮固
定するM工程と、 前記可動梁を前記ジャッキと共に前記ボイラの降下量分
だけ降下させるN工程と、 降下させた前記可動梁を前記仮設柱に対して仮固定する
O工程と、 前記本設梁と共に降下させた前記ボイラを下部から解体
するP工程と、 前記ボイラ建屋を上部から解体するQ工程とを具備し、 前記L工程、M工程、N工程、O工程、P工程、Q工程
を必要に応じて繰り返し実施することを特徴とするボイ
ラ及びボイラ建屋の解体方法。 - 【請求項3】 本設梁受け材および/又は可動梁の仮設
柱に対する仮固定には、水平方向に突出するよう前記仮
設柱に配される仮受け材を用いることを特徴とする請求
項2に記載のボイラ及びボイラ建屋の解体方法。 - 【請求項4】 可動梁には、この可動梁の下方に位置す
る本設梁を挟むようジャッキを二つ設置し、この二つの
ジャッキのうちの一方から延びる吊り材の下端部に本設
梁受け材の一端側を連結すると共に、前記二つのジャッ
キのうちの他方から延びる吊り材の下端部に本設梁受け
材の他端側を連結することを特徴とする請求項2又は請
求項3に記載のボイラ及びボイラ建屋の解体方法。 - 【請求項5】 仮設柱として所定長さの単位柱を複数本
連結してなるものを使用し、前記単位柱のうち、ボイラ
の降下に伴い、このボイラの支持にかかわらなくなるも
のを撤去することを特徴とする請求項2〜請求項4のい
ずれかに記載のボイラ及びボイラ建屋の解体方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP464698A JPH11201404A (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | ボイラ及びボイラ建屋の解体方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP464698A JPH11201404A (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | ボイラ及びボイラ建屋の解体方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11201404A true JPH11201404A (ja) | 1999-07-30 |
Family
ID=11589739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP464698A Pending JPH11201404A (ja) | 1998-01-13 | 1998-01-13 | ボイラ及びボイラ建屋の解体方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11201404A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009019841A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Besutera Kk | ボイラの解体方法 |
WO2012041003A1 (zh) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种蒸汽发生器及其组装方法 |
-
1998
- 1998-01-13 JP JP464698A patent/JPH11201404A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009019841A (ja) * | 2007-07-13 | 2009-01-29 | Besutera Kk | ボイラの解体方法 |
WO2012041003A1 (zh) * | 2010-09-28 | 2012-04-05 | 上海锅炉厂有限公司 | 一种蒸汽发生器及其组装方法 |
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