JPH11199603A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents
吸水性樹脂の製造方法Info
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Abstract
た品質の吸水性樹脂を得ることができるような製造方法
を提供する。 【解決手段】 親水性単量体を含む水溶液を静置重合し
て吸水性樹脂を連続的に製造する方法において、重合開
始剤として、酸化性重合開始剤と還元剤との組み合わせ
からなるレドックス系の重合開始剤を用い、前記酸化性
重合開始剤および還元剤の両方を親水性単量体水溶液に
投入した後、重合が開始するまでの間の該親水性単量体
水溶液中の酸素濃度を1mg/L以下に保持する、こと
を特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
Description
方法に関する。さらに詳しくは、親水性単量体を含む水
溶液を静置重合して吸水性樹脂を製造する方法に関す
る。
ゆる失禁パット等の衛生材料等の分野では、体液を吸収
させることを目的として吸水性樹脂が幅広く利用されて
いる。上記の吸水性樹脂としては、例えば、ポリアクリ
ル酸部分中和物架橋体、澱粉−アクリロニトリルグラフ
ト重合体の加水分解物、澱粉−アクリル酸グラフト重合
体の中和物、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体
のケン化物、アクリロニトリル共重合体もしくはアクリ
ルアミド共重合体の加水分解物またはこれらの架橋体、
カチオン性モノマーの架橋体などが知られている。
アクリル酸またはその塩等を主成分とする親水性単量体
を含む水溶液を攪拌しながら水溶液重合を行う方法が知
られている。攪拌重合は、重合中の剪断により含水ゲル
状重合体が細分化されるために細分化工程を必要としな
いという点で優れているものの、重合中の剪断により得
られる吸水性樹脂の性能が低下する等の問題がある。こ
れに対し、単量体水溶液を無攪拌で静置重合する方法が
特開平4−175319号公報等で提案されている。
9号公報では、熱分解型の重合開始剤を用いて親水性単
量体を含む水溶液を無攪拌(静置状態)で重合する方法
が開示されている。熱分解型の重合開始剤を用いる場合
には加熱が必須となるため、重合温度が高くなりすぎ、
吸水性樹脂にとって望ましくない水可溶分が増加すると
いう問題がある。あるいは、重合温度をコントロール
し、均一に重合を行うためには水溶液の厚み(液高)を
8mm以下程度に薄くしなければならず、生産性が低い
という問題がある。
を解決し、静置水溶液重合において、高い生産性で優れ
た品質の吸水性樹脂を得ることができるような製造方法
を提供することにある。
の重合開始剤に代えて、重合開始に熱を必要とせず酸素
濃度が低くなった段階で重合を開始することのできるレ
ドックス系の重合開始剤を用いることで、上記問題を解
決することができると考えた。しかしながら、レドック
ス重合開始剤は、重合開始剤投入後に親水性単量体水溶
液中の酸素濃度が上昇すると重合が開始しなくなってし
まうという問題も有する。バッチ式で重合を行う場合に
は重合開始剤を追加したり、あるいは昇温したりするこ
とで重合を開始させることができるが、連続的に重合を
行っている場合には、重合しない単量体の処理が非常に
困難となるばかりか、「誘導期間+重合時間+熟成時
間」を一定に設定しているため、酸素濃度の上昇により
誘導期間が変動した場合には、後の重合時間や熟成時間
も変動することとなり、得られる吸水性樹脂の品質にも
悪影響が及ぶこととなる。したがって、連続静置重合に
おいては、レドックス系重合開始剤投入後重合が開始す
るまでの間の酸素濃度を低く抑えることが重要と考え、
本発明にいたった。
る。 (1) 親水性単量体を含む水溶液を静置重合して吸水
性樹脂を連続的に製造する方法において、重合開始剤と
して、酸化性重合開始剤と還元剤との組み合わせからな
るレドックス系の重合開始剤を用い、前記酸化性重合開
始剤および還元剤の両方を親水性単量体水溶液に投入し
た後、重合が開始するまでの間の該親水性単量体水溶液
中の酸素濃度を1mg/L以下に保持する、ことを特徴
とする吸水性樹脂の製造方法。 (2) 酸化性重合開始剤と還元剤のうちの少なくとも
一方は、酸素濃度1mg/L以下となるように脱気した
親水性単量体水溶液に添加する、前記(1)記載の吸水
性樹脂の製造方法。 (3) 重合系の雰囲気中の酸素濃度が1体積%以下で
ある、前記(1)または(2)記載の吸水性樹脂の製造
方法。
としては、重合により吸水性樹脂となりうるものであれ
ば特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、ビニルスルホン酸、スチレンスルホ
ン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルエタンスルホ
ン酸、2−(メタ)アクリロイルプロパンスルホン酸な
どのアニオン性不飽和単量体およびその塩;アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリ
ルアミド、N−n−プロピル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジ
メチル(メタ)アクリルアミド、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ビニルピリジン、N−ビニルピ
ロリドン、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロ
イルピロリジン、N−ビニルアセトアミドなどのノニオ
ン性の親水基含有不飽和単量体;N,N−ジメチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミ
ノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリルアミドおよびそれらの四
級塩などのカチオン性不飽和単量体などを挙げることが
できる。これらは1種または2種以上を使用することが
できる。
えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、アンモニウ
ム、アミン類等の塩)を主成分として用いることが好ま
しく、アクリル酸またはその塩以外の他の単量体の使用
量は通常全単量体中0〜50モル%未満とすることが好
ましく、より好ましくは0〜30モル%である。親水性
単量体水溶液の濃度は一般に広い範囲にわたって可変で
あるが、10〜60重量%が好ましい。より好ましくは
25〜45重量%であり、さらに好ましくは30〜40
重量%である。10重量%未満の場合には、生産性が低
い。一方、60重量%を越えると、高分子鎖の自己架橋
部分の割合が高くなり、得られる吸水性樹脂の吸収倍率
が低下するおそれがある。
・セルロースの誘導体、ポリビニルアルコール、ポリア
クリル酸(塩)、ポリアクリル酸(塩)架橋体等の親水
性高分子や、次亜リン酸(塩)等の連鎖移動剤を添加し
てもよい。本発明において吸水性樹脂は架橋構造を有す
ることが好ましく、架橋剤を使用しない自己架橋型のも
のや、2個以上の重合性不飽和基あるいは2個以上の反
応性基を有する内部架橋剤を共重合または反応させた型
のものが例示できる。好ましくは親水性不飽和単量体に
内部架橋剤を共重合または反応させた架橋構造を有する
吸水性樹脂である。
えば、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミ
ド、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、
グリセリントリ(メタ)アクリレート、グリセリンアク
リレートメタクリレート、エチレンオキサイド変性トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、トリア
リルホスフェート、トリアリルアミン、ポリ(メタ)ア
リロキシアルカン、(ポリ)エチレングリコールジグリ
シジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、グリセリン、1,4−ブタンジオー
ル、ペンタエリスリトール、エチレンジアミン、ポリエ
チレンイミン、グリシジル(メタ)アクリレートなどを
挙げることが出来る。またこれらの内部架橋剤は2種以
上使用してもよい。
分に対して0.005〜3モル%が好ましく、より好ま
しくは0.01〜1.5モル%である。内部架橋剤が少
なすぎると、吸収速度が低下する傾向があり、逆に内部
架橋剤が多すぎると、吸収倍率が低下する傾向がある。
重合開始剤としては、酸化性重合開始剤と還元剤の組み
合わせからなるレドックス系の重合開始剤を用いる。レ
ドックス系重合開始剤は加熱しなくても重合を開始する
ことができるので、重合温度が上昇しすぎるという問題
がない。したがって、水溶液の厚みを厚くすることがで
き生産性よく吸水性樹脂を製造することができる。レド
ックス系重合開始剤の酸化性重合開始剤としては、過硫
酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム等
の過硫酸塩や過酸化水素が挙げられる。還元剤として
は、L−アスコルビン酸(塩)、亜硫酸水素塩、アミ
ン、塩化鉄、モール塩が挙げられる。これらレドックス
系の重合開始剤とともに2,2’−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)2塩酸塩等のアゾ系開始剤を併用するこ
ともできる。
化性重合開始剤0.001〜0.01モル%、還元剤
0.0001〜0.01モル%、アゾ化合物0.001
〜0.01モル%の範囲が好ましい。レドックス系の重
合開始剤を構成する酸化性重合開始剤および還元剤の両
方を親水性単量体水溶液に投入した後、重合が開始する
までの間(誘導期間)の親水性単量体水溶液中の溶存酸
素濃度を1mg/L以下に保持することが必要である。
重合の開始は、親水性単量体水溶液の温度上昇、粘度上
昇、あるいは白濁等により確認することができる。親水
性単量体水溶液中に酸化性重合開始剤と還元剤の両方が
揃った時点で重合の誘導期間が開始するが、この後で親
水性単量体水溶液中の酸素濃度が1mg/Lよりも高く
なると重合が開始しなくなってしまうためである。連続
重合では、重合しない単量体の処理が非常に困難になる
ばかりか、「誘導期間+重合時間+熟成時間」を一定に
設定しているため、酸素濃度が1mg/Lよりも高くな
って誘導期間が変動した場合には、後の重合時間や熟成
時間も変動することとなり、得られる吸水性樹脂の品質
にも悪影響が及ぶこととなる。
mg/L以下に保持し、重合を安定に開始させるために
は、重合雰囲気中の酸素濃度を1体積%以下とすること
が好ましい。酸素濃度が1体積%を越えると重合が開始
するまでに溶存酸素濃度が上昇し、誘導期間が長くなる
ことがある。本発明では無攪拌で重合しているので、重
合雰囲気中から重合系への酸素の混入を最小限に抑える
ことができるという利点も有する。重合雰囲気中の酸素
濃度を1体積%以下とするためには、窒素などの不活性
ガスを導入し、かつ重合装置を覆うフードの隙間から内
部へ混入する酸素を極力遮断することが好ましい。
水性単量体水溶液中の溶存酸素濃度を1mg/L以下に
保持するためには、レドックス系重合開始剤の少なくと
も一方は、単量体水溶液の溶存酸素濃度を1mg/L以
下、より好ましくは0.5mg/L以下、さらに好まし
くは0.1mg/L以下となるように脱気した後で添加
し、誘導期間が開始する時点の酸素濃度を低く抑えるこ
とが好ましい。レドックス系重合開始剤の両方を添加し
た後で脱気を行うと、脱気中に重合が開始してしまい、
特に連続的に重合を行っている場合には、供給ライン中
で重合が起こることとなり操業に支障を来す結果とな
る。
くは15〜40℃、より好ましくは20〜35℃であ
る。開始温度が15℃未満では誘導期間が長くなる。そ
のため溶存酸素量が上昇し更に誘導期間が長くなるおそ
れがある。一方、開始温度が40℃を越えると重合温度
のコントロールが困難になる。そのため重合温度が10
0℃を越え突沸が起こったり、水可溶分が多くなるなど
の物性の低下を招く。
ましく、より好ましくは60〜90℃、さらに好ましく
は70〜90℃である。該温度が60℃未満では得られ
る吸水性樹脂の吸収倍率が小さくなったり、未反応の単
量体量が多くなる。一方、該温度が95℃を越えると得
られる吸水性樹脂の水可溶分が多くなり好ましくない。
却を行いながら重合を行うことが好ましい。冷却を行わ
ない場合には重合系の温度が95℃よりも高くなること
がある。冷却の方法としては、例えば、重合系が接触す
る面の温度を0〜35℃とすることが好ましい。該温度
が0℃よりも低い場合にはその温度を達成するための特
別の手段が必要となるため実用的でない。該温度が35
℃よりも高い場合には重合熱の除去が十分に行えない。
行う。静置重合とは、重合が開始してから、重合系が重
合熱により最高到達温度に達するまでの間、実質的に攪
拌することなく重合することをいう。静置重合に使用す
る重合装置としては、重合系が接触する面の加熱および
/または冷却を行え、重合系から溶媒が蒸発できる空間
を有するものであれば特に限定されるものではない。連
続的に静置重合を行うには、例えば駆動しているベルト
上に単量体水溶液を供給し、単量体水溶液を攪拌するこ
となく重合を行えばよい。
2〜50mmの範囲が好ましく、15〜30mmの範囲
がより好ましい。厚みが12mm未満の場合には、生産
性が低い。一方、厚みが50mmを越えると重合温度の
コントロールが困難となり、最高到達温度が95℃を越
えるようになり、得られる吸水性樹脂の水可溶分が多く
なる。
達温度を示した後、伝熱面を60℃以上の温度に昇温
し、重合体を保温および/または加熱する熟成工程を設
けてもよい。熟成工程は重合体を50〜95℃の範囲に
1分〜1時間、好ましくは60〜90℃の範囲に5分〜
30分設けることができる。該熟成工程を設けることに
より未反応単量体量を低減することができる。
状である場合には、該含水ゲル状重合体を乾燥するため
適当なサイズに粉砕・分級し、平均粒径が1〜10mm
程度の含水ゲル状重合体とすることができる。含水ゲル
状重合体の粉砕には、特に制限されないが、例えば、ミ
ートチョッパーやカッティングミルを用いることができ
る。
乾燥機や加熱炉を用いることができる。例えば、薄型攪
拌乾燥機、回転乾燥機、円盤乾燥機、流動層乾燥機、気
流乾燥機、赤外線乾燥機等である。乾燥により得られた
吸水性樹脂はそのまま粗粒状として、あるいは粉砕して
粉末状として用いられる。本発明ではさらに粒子状の吸
水性樹脂の表面近傍を架橋処理してもよく、これにより
荷重下の吸収倍率の大きい吸水性樹脂を得ることができ
る。表面架橋処理には、吸水性樹脂の有する官能基たと
えば酸性基と反応し得る架橋剤を用いればよく、通常、
該用途に用いられている公知の架橋剤が例示される。
リコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、ジプロピレングリコール、2,2,4−トリメチル
−1,3−ペンタジオール、ポリプロピレングリコー
ル、グリセリン、ポリグリセリン、2−ブテン−1,4
−ジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シク
ロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘキサノー
ル、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、ポリオキシプロピレン、オキシエ
チレン−オキシプロピレンブロック共重合体、ペンタエ
リスリトール、ソルビトール等の多価アルコール化合
物;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレンジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシ
ジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテ
ル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、プロピ
レングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレン
グリコールジグリシジルエーテル、グリシドール等の多
価エポキシ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリ
アミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペン
タミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミ
ン等の多価アミン化合物や、それらの無機塩ないし有機
塩(例えば、アジチニウム塩等);2,4−トリレンジ
イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の
多価イソシアネート化合物;1,2−エチレンビスオキ
サゾリン等の多価オキサゾリン化合物;1,3−ジオキ
ソラン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキソラン
−2−オン、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−2−オン、4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−2−オン、4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−
オン、4−ヒドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−
2−オン、1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル
−1,3−ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−
1,3−ジオキサン−2−オン、1,3−ジオキソパン
−2−オン等のアルキレンカーボネート化合物;エピク
ロロヒドリン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピク
ロロヒドリン等のハロエポキシ化合物、および、その多
価アミン付加物(例えばハーキュレス製カイメン:登録
商標);亜鉛、カルシウム、マグネシウム、アルミニウ
ム、鉄、ジルコニウム等の水酸化物及び塩化物等の多価
金属化合物等が挙げられる。これらの中でも多価アルコ
ール化合物、多価エポキシ化合物、多価アミン化合物や
それらの塩、アルキレンカーボネート化合物が好まし
い。これらの表面架橋剤は単独で用いてもよいし、二種
以上併用してもよい。
0重量部に対して0.001〜10重量部用いるのが好
ましく、0.01〜5重量部用いるのがより好ましい。
加熱処理には通常の乾燥機や加熱炉を用いることができ
る。例えば、薄型攪拌乾燥機、回転乾燥機、円盤乾燥
機、流動層乾燥機、気流乾燥機、赤外線乾燥機等であ
る。その場合、加熱処理温度は好ましくは40〜250
℃、より好ましくは90〜230℃、さらに好ましくは
120〜220℃である。加熱処理時間としては、通常
1〜120分が好ましく、10〜60分がより好まし
い。
は、酸化チタン、酸化珪素、活性炭等の無機微粒子;ポ
リメタクリル酸メチル等の有機微粒子;パルプ等の親水
性繊維;ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維等の合
成繊維;ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン
ソルビタンモノステアレート等の界面活性剤;消臭剤;
抗菌剤等を製造途中や製造後に添加することもできる。
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。実
施例中で「部」とは特にことわりがない限り「重量部」
を表すものとする。 (ア)吸水性樹脂の吸収倍率 吸水性樹脂の約0.2gを不織布製の袋(60mm×6
0mm)に均一に入れ、人工尿(硫酸ナトリウム0.2
00%,塩化カリウム0.200%,塩化マグネシウム
6水和物0.050%,塩化カルシウム2水和物0.0
25%,リン酸2水素アンモニウム0.035%,リン
酸水素2アンモニウム0.015%,脱イオン水99.
475%)中に浸けた。30分後に袋を引き上げ、遠心
分離機を用いて250Gにて3分間水切りを行った後、
袋の重量W1(g)を測定した。また、同様の操作を吸
水性樹脂を用いないで行い、そのときの重量W0(g)
を測定した。そして、これら重量W1,W0から、次式
に従って、吸水性樹脂の吸収倍率(g/g)を算出し
た。
(g)−吸水性樹脂の重量(g))/吸水性樹脂の重量
(g) (イ)吸水性樹脂の可溶分量 吸水性樹脂約0.5gを1000gの脱イオン水中に分
散し、16時間攪拌した後、濾紙で濾過した。次に、得
られた濾液50gを100mlビーカーにとり、該濾液
に0.1N−水酸化ナトリウム水溶液1ml、N/20
0−メチルグリコールキトサン水溶液10ml、および
0.1%トルイジンブルー水溶液4滴を添加した。次い
で、上記ビーカー中の溶液を、N/400−ポリビニル
硫酸カリウム水溶液を用いてコロイド滴定し、溶液の色
が青色から赤紫色に変化した時点を滴定の終点として滴
定量A(ml)を求めた。また、濾液50gに代えて脱
イオン水50gを用いて同様の操作を行い、ブランクと
して滴定量B(ml)を求めた。そして、これら滴定量
A,Bと吸水性樹脂を構成するモノマーの分子量Cとか
ら、次式にしたがって可溶分量(重量%)を算出した。
/吸水性樹脂の重量(g)×C [実施例1]37重量%アクリル酸ナトリウム134
部、アクリル酸20部、ポリエチレングリコールジアク
リレート(平均エチレンオキサイドユニット数8)0.
16部及び水44部を混合し単量体水溶液を調製した
(溶存酸素7.2mg/L)。この単量体水溶液1Lに
対し窒素を毎分0.8Lの割合で30分間吹き込み、水
溶液中の溶存酸素を除去し、溶存酸素量0.12mg/
Lとした。
2kgずつ毎分14cmの速度で駆動しているベルト上
に厚さ25mmとなるように供給した。ベルトの全長は
3.5mであり単量体水溶液供給部分から駆動方向に対
し1mまでの間はベルト表面を冷却する冷却装置を備
え、残りの部分にはベルト表面を加熱させる加熱装置を
備えている。ベルト上はフードで覆われ、50L/分の
窒素ガスを導入したところ、ベルト上の酸素濃度は0.
2体積%であった。
アゾビス(2−アミジノプロパン)2塩酸塩水溶液2.
0g/分、0.5重量%L−アスコルビン酸水溶液1.
8g/分及び0.35重量%過酸化水素水溶液2.0g
/分をラインミキシングにより混合した。重合開始剤を
混合した単量体水溶液中の溶存酸素量は0.16mg/
Lであった。単量体水溶液の温度は22℃であった。
後粘稠なゲル状物を形成し、7分後最高温度に達した。
その温度は85℃であった。引き続き重合ゲルを80℃
の加熱ゾーンで熟成し透明な含水ゲルを得た。このゲル
をミートチョッパーで砕き、160℃で65分間熱風乾
燥機で乾燥した。得られた乾燥物を粉砕し、吸水性樹脂
(1)を得た。このものの吸収倍率65倍、可溶分12
%であった。 [比較例1]実施例1においてベルト上の一部を開放し
てベルト上の酸素濃度を6体積%したところ、重合が開
始せず未反応の単量体水溶液がベルト上を流れた。流れ
た単量体水溶液中の溶存酸素は2.5mg/Lであっ
た。 [比較例2]実施例1で調製した単量体水溶液(溶存酸
素7.2mg/L)に5重量%過硫酸カリウム水溶液2
重量部を混合した後、実施例1と同様に窒素を吹き込
み、溶存酸素量0.2mg/Lとした。
1で用いたのと同様の、毎分1.2kgずつ毎分14c
mの速度で駆動しているベルト上に厚さ25mmになる
ように供給し、50℃に加温して重合開始させた。直ち
に重合が開始し、ベルト下に設けた冷却装置でベルトを
0℃に冷却して単量体水溶液を冷却したが重合温度は1
05℃に達した。
160℃で65分間熱風乾燥機で乾燥した。得られた乾
燥物を粉砕し、比較吸水性樹脂(1)を得た。このもの
の吸収倍率56倍、可溶分30%であった。なお、重合
を24時間行ったところ、脱気槽で一部単量体が重合し
ていた。 [比較例3]実施例1で調製した単量体水溶液(溶存酸
素7.2mg/L)に実施例1と同様の重合開始剤を混
合した後で、窒素脱気を行ったところ、脱気中に一部重
合が開始してしまった。 [実施例2]実施例1において重合開始剤として、5重
量%過硫酸ナトリウム水溶液12g/分、0.1重量%
L−アスコルビン酸水溶液1.8g/分をラインミキシ
ングにより混合した他は実施例1と同様にして重合を行
い、透明な含水ゲルを得た。
0℃で65分間熱風乾燥機で乾燥した。得られた乾燥物
を粉砕し、吸水性樹脂(2)を得た。このものの吸収倍
率60倍、可溶分10%であった。
質の吸水性樹脂を得ることができる。上記効果を奏する
ことから、本発明により得られた吸水性樹脂は、衛生材
料(子供用および大人用紙おむつ、生理用ナプキン、失
禁用パッドなど)などの人体に接する用途;油中の水の
分離材;その他の脱水または乾燥剤;植物や土壌などの
保水材;ヘドロなどの凝固剤;結露防止剤;電線あるい
は光ファイバー用止水材;土木建築用止水材など、吸
水、保水、湿潤、膨潤、ゲル化を必要とする各種産業用
途に有用である。
Claims (3)
- 【請求項1】 親水性単量体を含む水溶液を静置重合し
て吸水性樹脂を連続的に製造する方法において、 重合開始剤として、酸化性重合開始剤と還元剤との組み
合わせからなるレドックス系の重合開始剤を用い、 前記酸化性重合開始剤および還元剤の両方を親水性単量
体水溶液に投入した後、重合が開始するまでの間の該親
水性単量体水溶液中の酸素濃度を1mg/L以下に保持
する、ことを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 酸化性重合開始剤と還元剤のうちの少な
くとも一方は、酸素濃度1mg/L以下となるように脱
気した親水性単量体水溶液に添加する、請求項1記載の
吸水性樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 重合系の雰囲気中の酸素濃度が1体積%
以下である、請求項1または2記載の吸水性樹脂の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10006152A JPH11199603A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 吸水性樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10006152A JPH11199603A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 吸水性樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11199603A true JPH11199603A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11630567
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10006152A Pending JPH11199603A (ja) | 1998-01-14 | 1998-01-14 | 吸水性樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11199603A (ja) |
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- 1998-01-14 JP JP10006152A patent/JPH11199603A/ja active Pending
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