JPH11198231A - 光ファイバー敷設対応更生工法、および同更生工事資材 - Google Patents

光ファイバー敷設対応更生工法、および同更生工事資材

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JPH11198231A
JPH11198231A JP529298A JP529298A JPH11198231A JP H11198231 A JPH11198231 A JP H11198231A JP 529298 A JP529298 A JP 529298A JP 529298 A JP529298 A JP 529298A JP H11198231 A JPH11198231 A JP H11198231A
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sewer pipe
hose
pipe
seal hose
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武治 堀田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地面1の下に埋設されている下水道管2が老
朽化した場合その内周面にシールホース3を密着せしめ
て接着,固定して更生処理する技術を改良して、該下水
道管2の中に敷設されている光ファイバー8のメンティ
ナンスを妨げないように前記下水道管2を更生する。 【解決手段】 下水道管2に対して樋状カバー部材1
6,もしくはフラットバー状カバー部材17を取り付け
て光ファイバー8を緩やかに覆った後、シールホース3
を下水道管2の内周面および前記カバー部材(16もし
くは17)の内側の面に対して密着,固定する。このよ
うにして下水道管2を更生すると、更生後において前記
の光ファイバー8を引き抜いたり再挿入したりして点
検,補修することができる。この技術は、未だ光ファイ
バーを敷設されていない下水道管に対して援用すること
もできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部に光ファイバ
ーが設置された下水道管、または、将来設置される可能
性を有する下水道管が老朽した際、その内周面にシール
ホースを密着固定して漏洩を防止するとともに補強し
て、下水道管としての機能を更生する技術に関するもの
である。ただし、本発明に係る技術は、光ファイバー以
外の通信線にも、そっくりそのまま適用することができ
るので、本発明において「光ファイバー」という語は、
これを「通信線」と読み換えることができる。
【0002】
【従来の技術】本発明の技術的背景として、(イ)老朽
した下水道管などに内張り補修を施して更生する技術
と、(ロ)下水道管内の天井部分に光ファイバーを敷設
するマルチメディア伝送技術とが有る。以下、順次に説
明する。図6は、地中に埋設されて暗渠を形成している
下水道管の更生処理を説明するために示したもので、
(A)は更生前の下水道管の模式的な断面図、(B)は
更生処理後の下水道管の模式的な断面図である。ただ
し、読図を容易ならしめるため厚さ寸法を拡大して描い
てあり、写実的な投影図ではない。図6(A)のように
地面1の下方に埋設されている下水道管2に亀裂や腐食
が発生したならば、先ず、準備処理として管内の堆積物
2aを取り除くとともに、管の内周面に付着している汚
れ2bを洗い去った後、図7について後述するような手
法を用いて本図6(B)に示すように、下水道管2の内
周面にシールホース3を密着せしめて固着し、老朽した
下水道管の漏洩を封止するとともに機械的に補強する。
【0003】図7は、老朽した下水道管の中へシールホ
ースやシールシートを貼り付ける作業を説明するために
示したもので、(A)はシールホースを反転法によって
下水道管の内周面に貼着している状態の模式的な断面
図、(B)は老朽した下水道管の内周面にシールシート
を貼着するための準備を終えた状態の断面図、(C)は
同じく貼着完了直前の状態の模式的な断面図である。シ
ールホース3は表裏を折り返されて接着剤4が塗布され
ている。その片方の端3aは下水端管2の端部に気密に
装着され、該シールホース3の他方はロール状に巻かれ
て、密閉室R内に準備されている。空気ポンプ5で上気
密閉室R内を加圧すると、シールホース3の折り返し部
に矢印Pの力が掛かって、折り返されていたシールホー
ス3が復元方向に反転しながら矢印E方向に伸長され、
かつ、前記空気ポンプ5の吐出圧によって下水道管2の
内周面に押しつけられ、接着剤4によって接着される。
このようにして老朽した下水道管の漏洩が封止されると
ともに補強される。
【0004】図7(B)は上記と異なる公知の更生方法
を示し、シールホースではなくてシールシート7が縦方
向に折られた形に畳まれるとともに、その中に拡張チュ
ーブ6が畳み込まれている。上記の拡張チューブ6に圧
力空気を吹き込んで膨らませると同図7(C)のように
なり、シールシート7が下水道管2の内周面に押しつけ
られる。前記シールホース3やシールシート7は、例え
ば合成樹脂繊維で織られ(もしくは編まれ)、硬化性樹
脂を含浸せしめてあり、耐水性、耐酸性,耐油性に優れ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マルチメディアの発展
に伴って光ファイバー敷設の需要が著しく増加している
が、空中に光ファイバーを張り巡らすことは都市の美観
や防災の面から好ましくない。しかし、地中に埋設する
については種々の制約が有る。すなわち、市街地の路面
下には既に上,下水道,電話線,電力線などが埋設され
ていて、これに加えて光ファイバーを埋設することは非
常に困難である。一方、下水道技術の向上によって、下
水道管内の余裕空間内に光ファイバーなどの通信用ケー
ブルを設置することが可能となり、法的にも正式に許容
されるようになった。しかし、前述した老朽下水道管の
内張り方式の更生処理と、この度法的に許容された光フ
ァイバーの下水道管内敷設との間に、調整しなければな
らない技術的問題が発生している。
【0006】図8は、内部に光ファイバーを埋設されて
いる下水道管を更生した場合の技術的な問題を説明する
ために示したもので、(A)は光ファイバーを埋設され
た下水道管の断面図、(B)は光ファイバーを敷設され
た下水道管をシールホースで更生処理した状態の断面図
である。本図8(A)に示された例の下水道管2は鉄鋼
材料で構成されており、その天井面中央に沿わせて光フ
ァイバー8が配置され、バンド状の止金具9によって固
定されている。この例では、上記止金具9は下水道管2
に対して点溶接されている。この状態で下水道管内を清
浄し、堆積物や汚れ(図示省略)を除去して、該下水道
管の内周面にシールホース3を密着せしめて固定すると
本図8(B)のようになり、光ファイバー8や止金具9
がシールホース3で覆われる。このシールホース3は一
般に、接着剤で接着されるとともに、化学反応もしくは
熱処理(蒸気過熱)によって硬化されているので、光フ
ァイバー8のメンティナンスが不可能になってしまう。
すなわち、点検,補修,増設,分岐などの手入れや加工
が一切できなくなってしまう。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、光ファイバーの設置やメンティナンスを妨げ
る虞れの無い下水道管更生技術を提供することを目的と
する。詳しくは、(a)未だ光ファイバーを埋設されて
いない下水道管が老朽化した場合、後日の光ファイバー
設置を妨げず、かつ設置後のメンティナンスを妨げる虞
れの無い下水道管の更生工法、および、上述の工法を実
施するに好適な下水道管更生用の資材を提供すること、
(b)既に光ファイバーが敷設されている下水道管が老
朽化した場合、上記光ファイバーのメンティナンスを妨
げる虞れ無く更生処理を施し得る工法を提供すること、
(c)新たに下水道管を埋設する場合、後日光ファイバ
ーを敷設してもその後の更生処理を制約することなく、
かつ、後日更生処理を施してもその後の光ファイバーの
設置やメンティナンスを妨げる虞れを無からしめる、下
水道管の設置工法および上記設置工法の実施に好適な資
材を提供すること、を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに創作した本発明の基本的原理について、その実施形
態に対応する図1(A2)を参照して略述すると、シー
ルホース3で内張りされた下水道管2の内部空間を仕切
って、光ファイバー8に対して緩やかに嵌合するサヤ管
として機能する部材(例えば小径ホース11)を構成す
る。本発明においてサヤ管とは、光ファイバーを挿入す
る際はガイド部材として機能し、光ファイバーを挿入さ
れた後は該光ファイバーを機能的に支持するとともに保
護し、かつ、該光ファイバーの引き抜きを許容する管路
状の構成部分を言い、剛性材質であっても良く、可撓性
材質であっても良い。
【0009】請求項1の発明に係る工法は、地中に埋設
されて暗渠を形成している下水道管であって、その内部
に未だ光ファイバーが敷設されていないものの内周面に
シールホースを密着固定して更生する場合、完工後にシ
ールホースの内周面となる面に対して、該シールホース
よりも格段に小径のホースを予め、ほぼ平行に取り付け
ておき、完工後において上記小径のホースがシールホー
ス内部の天井面に位置する如く、該シールホースを下水
道管の内周面に密着せしめて固着することにより、更生
済下水道管の天井部分に、光ファイバーを挿通する場合
に案内部材として機能し、挿通後には光ファイバーの支
持部材として機能し得るサヤ管を形成することを特徴と
する。以上に説明した請求項1の発明工法によると、小
径のホースが取り付けられているシールホースを下水道
管の内周面に密着固定させて更生処理を施したとき、別
段の操作をしなくても、完工した更生済み下水道管内
に、その天井に沿って小径のホースが配設される。そこ
で、この更生済み下水道管の中へ、直ちに光ファイバー
を敷設する場合も、または後日に光ファイバーを敷設す
る場合にも、上記小径のホースの中に光ファイバーを差
し込むと、光ファイバーは小径のホースに案内されて下
水道管の中に挿通される。下水道管は一般に、マンホー
ルからマンホールまでの間を結ぶ形で敷設されているの
で、上述の操作によって光ファイバーが、一つの区間の
下水道管を貫通して、天井面に沿って配置される。そし
て、前記小径のホースに挿通された光ファイバーは、該
小径のホースによって支持され、かつ、該小径のホース
によって下水や下水中の浮遊物から隔離され、保護され
る。
【0010】請求項2の発明に係る工法は、地中に埋設
されて暗渠を形成している下水道管であって、その内部
に光ファイバーが未だ敷設されていないものの内周面に
シールホースを密着固定して更生する場合、完工後にシ
ールホースの外周面となる面に対して、該シールホース
よりも格段に小径のホースを予めほぼ平行に取り付ける
とともに、上記小径のホースをシールホースに対して周
方向に、少なくとも半周に相当する幅広の部分が相互に
離れないように接着し、縫い付け、もしくは止め付けて
一体の部材としておき、完工後において上記小径のホー
スがシールホースの頂面と下水道管の天井面との間に位
置するように、該シールホースを下水道管の内周面に密
着せしめて固着することにより、更生済下水道管の天井
部分に、光ファイバーを挿通する場合に案内部材として
機能し、挿通後には光ファイバーの支持部材として機能
し得るサヤ管を形成することを特徴とする。以上に説明
した請求項2の発明工法によると、小径のホースが取り
付けられているシールホースを下水道管の内周面に密着
固定して更生処理を施したとき、該小径ホースが下水道
管とシールホースとの間に挟み込まれた形となり、下水
道管の天井に接して配設される。上記のように、更生さ
れた下水道管の天井に沿って小径のホースが設置されて
いると、この小径のホースがサヤ管として機能し、光フ
ァイバーを敷設する際、該小径ホースの中へ光ファイバ
ーを差し込んでゆくと、該光ファイバーは小径ホースに
案内されて更生済み下水道管の中へ天井ぞいに挿通され
る。そして、挿通された光ホースは小径のホースによっ
て支持されて、その位置を保つとともに、該小径ホース
とシールホースとによって下水の通水路から隔離され、
下水および下水の浮遊物から保護される。
【0011】請求項3の発明に係る工法は、地中に埋設
されて暗渠を形成している下水道管であって、その内部
に未だ光ファイバーが敷設されていないものの内周面に
シールホースを密着固定して更生する場合、シールホー
スの縦方向に、その中心線と平行な、幅寸法Wの2本の
取付線を想定するとともに、シールホースとほぼ同じ材
質で幅寸法がW−αのテープ状の部材を構成し、完工後
にシールホースの外周面となる側に上記テープ状部材を
配置して、その幅方向の両側の縁をそれぞれ前記2本の
取付線のそれぞれに接せしめて接着し、縫い付け、もし
くは止め付けて、該2本の取付線の間においてシールホ
ースに弛みを形成し、完工後において前記テープ状部材
および前記の弛み部分が下水道管の天井面に沿って配置
されるように、前記シールホースを下水道管の内周面に
密着せしめて固着することにより、更生済下水道管の天
井部分に、光ファイバーを挿通する場合に案内部材とし
て機能し、挿通後には光ファイバーの支持部材として機
能し得るサヤ管を形成することを特徴とする。以上に説
明した請求項3の発明工法によると、シールホースの縦
方向に幅寸法Wの帯状区域が縦皺形に弛まされて、これ
よりも幅寸法の短い(W−α)テープ状の部材が外付け
形に橋渡しして接合される。このため、縦皺形の弛み
と、これを覆う形に外付けされたテープとによって、シ
ールホースの側壁に沿って管路状に仕切られた空間が形
成される。上記の管路状の空間が下水道管の天井に沿う
ように、前記のシールホースを下水道管の内周面に密着
固定すると、該管路状空間が光ファイバー敷設用のサヤ
管となる。すなわち、この管路状空間に光ファイバーを
差し込んでゆくと、該光ファイバーは管路に誘導されて
下水道管の天井ぞいに配置され、かつ、管路壁に相当す
る構成部分によって支持され、かつ、下水および下水の
浮遊物に対して保護される。上述のようにして管路状部
に挿通された光ファイバーは、これを引き抜いて点検,
補修,加工することもでき、その後、再び挿入して光フ
ァイバー設置状態に復元することもできる。
【0012】請求項4の発明に係る工法は、地中に埋設
されて暗渠を形成している下水道管であって、その内部
に光ファイバーが未だ敷設されていないものの内周面に
シールホースを密着固定して構成する場合、シールホー
スの縦方向に、その中心線と平行な、幅寸法W′の2本
の取付線を想定するとともに、幅寸法がW′+αの柔軟
なテープ状部材を構成し、完工後にシールホースの内周
面となる側に上記テープ状部材を位置せしめて、その幅
方向の両側の縁をそれぞれ前記2本の取付線のそれぞれ
に接せしめて接着し、縫い付け、もしくは止め付けて、
該2本の取付線の間においてテープ状部材に弛みを形成
し、完工後において前記テープ状部材が下水道管の天井
面に沿って配置されるように、前記シールホースを下水
道管の内周面に密着せしめて固着することにより、更生
済下水道管の天井部分に、光ファイバーを挿通する場合
に案内部材として機能し、挿通後には光ファイバーの支
持部材として機能し得るサヤ管を形成することを特徴と
する。以上に説明した請求項4の発明工法によると、シ
ールホースに対して縦方向の弛みを有するテープ状の部
材が内付け形に接合されて、該シールホースの側壁に沿
って管路状に仕切られた空間が形成される。上記の管路
状の空間が下水道管の天井に沿うように、前記のシール
ホースを下水道管の内周面に密着固定すると、該管路状
空間が光ファイバー敷設用のサヤ管となる。すなわち、
この管路状空間に光ファイバーを差し込んでゆくと、該
光ファイバーは管路に誘導されて下水道管の天井ぞいに
配置され、かつ、管路壁に相当する構成部分によって支
持され、かつ、下水および下水の浮遊物に対して保護さ
れる。上述のようにして管路状部に挿通された光ファイ
バーは、これを引き抜いて点検,補修,加工することも
でき、その後、再び挿入して光ファイバー設置状態を復
元することもできる。
【0013】請求項5の発明に係る工法は、地中に埋設
されて暗渠を形成している下水道管であって、その内部
に未だ光ファイバーが敷設されていないものの内周面に
シールホースを密着固定して更生する場合、シールホー
スの中に、その長手方向に仕切壁が形成されている一体
の仕切付シールホースを、生産工場ににおいて編み出
し、織り出し、もしくは射出成形し、または、これに類
似する一体成形手段を用いて構成し、もしくは別体に構
成した仕切壁部材をシールホースに接合して、一体の複
合シールホースを形成し、完工後において前記長手方向
の仕切壁が下水道管の天井に沿って配設されるように、
前記複合シールホースを下水道管の内周面に密着せしめ
て固着することにより、更生済下水道管の天井部分に、
光ファイバーを挿通する場合に案内部材として機能し、
挿通後には光ファイバーの支持部材として機能し得るサ
ヤ管を形成することを特徴とする。以上に説明した請求
項5の発明工法によると、シールホースの中に、その長
手方向の仕切壁が一体に成形されて、内部が2室に区分
された複合シールホースを用いて下水道管を更生するの
で、更生後の下水道管の中に光ファイバーのサヤ管が形
成される。詳しくは、断面積が大きい方の管路部分を通
水路として用いるとともに、断面積が小さい方の管路部
分を光ファイバーのサヤ管として用いることができる。
この請求項5の発明工法においては、生産工場で一体に
成形された複合シールホースが製造されるので、安価な
資材を用いて高品質の光ファイバー敷設対応方式の下水
道管更生を行なうことができる。すなわち、品質管理の
下で専門工場において生産されるシールホースの中に、
一体に仕切壁が連設されて成る複合シールホースを、老
朽した下水道管の内周面に密着固定すると、上記の仕切
壁によって形成された管路状空間の中へ光ファイバーを
挿入して敷設することができ、また該光ファイバーを引
き抜いたり再挿入したりすることも出来るので、敷設後
の光ファイバーのメンティナンスが容易である。
【0014】請求項6の発明に係る更生工事資材は、下
水道管の内周面に密着固定し得るように構成された更生
工事用の資材において、下水道管の内径寸法とほぼ等し
い外径寸法を有する単管状のシールホース本体と、上記
シールホール本体よりも格段に小径の管状部材とが相互
に接合されていて、非同心2重管状をなし、もしくは断
面が8字状に類似した複合管状をなし、または上記の相
互に接合された部分の一部分が省略された「丸味を帯び
た凹字状」をなし、前記の小径管状部材に囲まれた細長
い空間、または、一部を省略された小径管状部分に囲ま
れた細長い空間が、光ファイバーを挿通し得る形状寸法
を有しており、かつ、上記小径の管状部分もしくは一部
を省略された小径管状部分が、挿通された光ファイバー
を支持し得る機械的強度とを有しており、または、加工
によって上記形状寸法と機械的強度とを与え得るように
なっていることを特徴とする。以上に説明した請求項6
の発明によると、シールホースに対して小径の管状部材
が相互に接合されているので、このシールホースを下水
道管の内周面に密着固定して再生処理を施すと、下水道
管内が長手方向に複数の室に仕切られて複数本の管路状
部分が形成される。上記複数の管路状部のうち、断面積
最大の箇所を下水の通水路として用いるとともに、その
他の管路状部に光ファイバーを挿通すると迅速,容易に
光ファイバーが敷設される上に、敷設された光ファイバ
ーを引き抜いたり再挿入したりすることができるので、
光ファイバーの点検,補修,加工が容易に可能であって
メンティナンス性が良い。本請求項6の発明に係る更生
工事用の資材(複合管状シールホース)は、未だ光ファ
イバーが敷設されていない下水道管を更生するに好適で
あって、容易に光ファイバーが敷設し得る状態に更生さ
れる。
【0015】請求項7の発明に係る更生工事資材は、下
水道管の内周面に密着固定し得るように構成された更生
工事用の資材において、下水道管の内径寸法とほぼ等し
い外径寸法を有する単管状のシールホース本体の内部
に、管の長手方向に設けられた、シールホース本体とほ
ぼ等長の仕切壁が設けられていて、上記シールホース本
体を下水管内周面に密着固定した状態で、上記仕切壁で
仕切られた管路状の空間内に光ファイバーを挿通し得る
ようになっており、かつ、挿通された光ファイバーを機
械的に支持し得るようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項7の発明によると、シールホース
の内部空間が仕切壁によって複数の管路に仕切られてい
るので、該複数の管路の内の何れかを光ファイバー用の
サヤ管として用いることができる。すなわち、サヤ管と
して用いる管路状部分の中へ光ファイバーを差し込む
と、該光ファイバーは管路状部分に誘導されて下水道管
の中に挿通される。さらに、光ファイバーが上記のよう
にして下水道管に挿通された後、管路状部分によって光
ファイバーが支持されるとともに、下水や下水の浮遊物
から隔離されて保護される。上記のように管路状部に挿
入して敷設された光ファイバーは、容易に引き抜き、再
挿入できるから、光ファイバーの点検,補修,加工が可
能であってメンティナンス性が良い。
【0016】請求項8の発明に係る更生工法は、地中に
埋設されて暗渠を形成している下水道管であって、その
内部に光ファイバーが敷設されているものの内周面にシ
ールホースを密着固定して更生する場合、樋状のカバー
部材もしくはフラットバー状のカバー部材によって上記
光ファイバーを緩やかに覆って摺動可能に支持し、上記
光ファイバーを緩やかに覆った状態のカバー部材の両側
の縁を下水道管の内面に対して固定的に取り付け、もし
くは離脱可能に支持し、上記下水道管の内周面の大部分
をなす「カバー部材で覆われていない面」と、「カバー
部材が光ファイバーに対向している面の反対側の面」と
にシールホースを密着固定して下水道管を更生処理する
ことにより、前記カバー部材を残置した状態であって
も、該カバー部材を下水道管から離脱させて取り除いた
状態であっても、更生された下水道管の中でカバー部材
に覆われていた光ファイバーを引き抜いたり、光ファイ
バーを引き抜かれた空間の中に再び光ファイバーを挿通
したり出来るようにすることを特徴とする。以上に説明
した請求項8の発明工法によると、既に光ファイバーを
敷設されている下水道管が老朽したとき、光ファイバー
のメンティナンスが容易に可能なように該老朽下水道管
を更生することができる。すなわち、本請求項8の発明
工法によって更生を終えた状態において、光ファイバー
は更生用のシールホースと直接的に接触することなく、
カバー部材によって緩やかに覆われていて引き抜いたり
再挿入したりすることができる。このため光ファイバー
の点検,補修,追加工が容易に可能であってメンティナ
ンス性を妨げられない。上述のようにして更生を終えた
後、樋状のカバー部材を下水道管に固着したままで残置
しても良く、また、下水道管の中から樋状のカバー部材
を引き抜いて繰り返し使用すれば資材費を節約できる。
この場合は、樋状カバー部材の凸側の面に離型剤を塗布
しておくと良い。下水道管の本体部分が老朽化していて
も、該下水道管内周面の内で「カバー部材で覆われてい
ない区域」と、カバー部材の内側に相当する面とにシー
ルホースが配設されて、下水道の通水路の周囲がシール
ホースで完全に取り囲まれて、下水道管の更生効果は充
分に発揮される。請求項9の発明に係る工法は、下水道
管の内部に樋状のカバー部材もしくはフラットバー状の
カバー部材を挿通して、上記下水道管とほぼ平行ならし
め、該カバー部材の両側の縁を下水道管の内面に当接せ
しめて固定することにより、下水道管の内部に光ファイ
バー挿通用のサヤ管を形成し、上記のサヤ管が下水道管
本体部分の天井付近に位置するように該下水道管を埋設
して、下水道管を設置した後に前記サヤ管の中へ光ファ
イバーを挿通したり引き抜いたりすることができ、か
つ、該下水道管本体部分の内周面にシールホースを密着
固定して更生処理を施しても、前記光ファイバーの挿
通,引抜が更生構造物によって妨げられない状態ならし
めることを特徴とする。以上に説明した請求項9の発明
工法によると、下水道管の内周面の一部とカバー部材と
によって、該下水道管の本体部分と平行な管路状の部分
が形成される。これにより、該管路状部分に光ファイバ
ーを挿入したり引き抜いたのする作業を容易に行ない得
るようになり、しかも該光ファイバーはカバー部材によ
って保護され、下水に触れたり下水の浮遊物の衝突を被
ったりする虞れが無い。しかも、上記のようにして光フ
ァイバーを敷設した下水道管が老朽化した場合、その通
水路の内周面にシールホースを密着固定して更生処理を
施しても、管路状部分に挿通されている光ファイバーは
機能的な障害を受けることも無く、メンテイナンスを阻
害される虞れも無い。
【0017】請求項10の発明に係る工法は、下水道管
の中に、該下水道管よりも格段に小径の管を、1本もし
くは複数本挿通し、下水道管本体部分に対して小径管を
平行ならしめて、該小径管の外周面を下水道管本体部分
の内周面にほぼ接せしめた状態で該小径管を下水道管本
体部分に固定して光ファイバー挿通用のサヤ管を形成
し、上記のサヤ管が下水道管本体部分の天井付近に位置
するように該下水道管を埋設して、下水道管を設置した
後に前記サヤ管の中へ光ファイバーを挿通したり引き抜
いたりすることができ、かつ、該下水道管本体部の内周
面にシールホースを密着固定して更生処理を施しても、
前記光ファイバーの挿通,引抜が更生構造物によって妨
げられない状態ならしめることを特徴とする。以上に説
明した請求項10の発明工法によると、下水道管本体部
分と別体の小径管が、該下水道管の本体部分の内周面と
ほぼ接して平行に固着されており、この小径管が下水道
管本体部分の天井付近に位置するように埋設されるの
で、該下水道管本体部分の天井ぞいに管路状の部分が形
成される。これにより、該管路状部分に光ファイバーを
挿入したり引き抜いたりする作業を容易に行ない得るよ
うになり、しかも該光ファイバーはカバー部材によって
保護され、下水に触れたり下水の浮遊物の衝突を被った
りする虞れが無い。しかも、上記のようにして光ファイ
バーを敷設した下水道管が老朽化した場合、その通水路
の内周面にシールホースを密着固定して更生処理を施し
ても、管路状部分に挿通されている光ファイバーは機能
的な障害を受けることも無く、メンティナンスを阻害さ
れる虞れも無い。
【0018】請求項11の発明に係る更生工事資材は、
下水道管として機能し得る大径の管状部材の中に、小径
の管が貫通固着されて光ファイバー挿通用のサヤ管が形
成されており、または、下水道管として機能し得る管状
部材の中に樋状ないしフラットバー状の光ファイバー用
カバー部材が仕切板状に固着されて光ファイバー挿通用
のサヤ管が形成されていて、前記管状部材を下水道管と
して埋設した場合、その内部に、下水通路から遮蔽され
た光ファイバー挿通用の管路が形成され、上記下水通路
の内周面にシールホースを密着固定して更生処理を施し
ても前記光ファイバー挿通用管路より成るサヤ管の機能
が障害を被らないようになっていることを特徴とする。
以上に説明した請求項11の発明によると、下水道管と
して埋設される管状部材の中に、予め光ファイバー挿通
用のサヤ管として機能し得る管路状の部分が形成されて
いるので、該管状部材を埋設して下水用の暗渠を形成し
た後、上記サヤ管の中に光ファイバーを挿通することに
よって光ファイバーの敷設作業が迅速,容易に遂行され
る。その上、上記のようにして光ファイバーを下水道の
中に敷設した後に下水道管が老朽化した場合、格別の配
慮をすることなく下水道管の通水路の内周面にシールホ
ースを密着固定して更生処理を施しても、サヤ管内の光
ファイバーは機能的な障害を受けることが無く、また、
点検,補修,追加工などのメンティナンスを妨げられる
虞れも無い。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る下水道管更
生工法の2つの実施形態を示し、(A1)は本発明を適
用して構成したシールホースの断面図、(A2)は上記
シールホースを用いて更生した下水道管の模式的な断面
図であり、(B1)は上記と異なる実施形態に係るシー
ルホースの断面図、(B2)はその使用状態を模式的に
描いた断面図である。図1(A1)に示すように、シー
ルホース3の中に小径のホース11を挿通するととも
に、両者を平行(紙面と垂直)ならしめて相互に接触さ
せ、適宜の手段によって固着する。上記の手段として接
触,縫付,止め付け等、任意の公知手段を適用すること
ができる。なお、シールホース3を円形に描いてある
が、この部材は柔軟な部材であるから、更生工事に使用
する以前の資材として見たとき、必ずしも断面形状が真
円を為してはいない。同様に、シールホース3は必ずし
も直円筒状を為してはいない。本発明においてシールホ
ースに関する「平行」について説明するときは、柔軟な
シールホースを直円筒状ならしめた場合を述べているも
のである。
【0020】図1(A2)参照。地面1の下方に下水道
管2が埋設されて暗渠を形成しており、仮想線で描いた
光ファイバー8が未だ敷設されていない状態のとき、上
記の下水道管2が老朽化して更生しなければならなくな
った場合、前掲の(A1)図に示したように小径ホース
11を固着したシールホース3を、下水道管2の内周面
に密着させ、接着剤によって固着する。この作業は、前
掲の図7について説明した公知の反転法を使用して行な
えば良い。ただし、下水道管2の中にシールホース3を
固着した状態において、小径ホース11が下水道管2の
天井に位置するように施工する。以上に述べた(A2)
図に実線で描いた状態のように更生処理を行なうと、小
径ホース11が下水道管2の天井ぞいに配設された形と
なり、この小径ホース11によって形成されている管路
状の部分が、次に述べるように光ケーブルのサヤ管とし
て機能する。
【0021】前記小径ホース11によって形成されてい
る管路状部分の中に、仮想線で描いた光ファイバー8を
差し入れ、押し入れる形に送り込むと、該光ファイバー
8は小径ホース11に案内されて下水道管2の天井に沿
って走行し、下水道管2を貫通する。この状態において
光ファイバー8の重力荷重は小径ホース11によって支
持され、かつ、その位置(天井ぞい)に保持される。そ
の上、シールホース3と小径ホース11とによって囲ま
れている管路に下水を通水しても、該下水は小径ホース
11で遮蔽されている光ファイバー8に触れない。ま
た、下水中の大形浮遊物が光ファイバー8に衝突して損
傷を与える虞れも無い。
【0022】図1(A1),(A2)について以上に説
明した実施形態は、本発明工法を図7(A)に示したシ
ールホース3の反転工法に適用したものであるが、図7
(B),(C)を参照して先に述べたような、シールシ
ート7と拡張チューブ6とを用いる更生工法にも、反転
工法におけると同様にして適用することができる。すな
わち、更生工事施工前においてホース状をなしていても
シート状をなしていても、下水道管の内周面に密着固定
されたときに管状となるシール部材に対しては本発明を
適用することができる。本明細書において「シールホー
ス」は、特に断らない限り「シールホースおよび/また
はシールシート」と読み変えることができる。
【0023】図1(B1)参照。前掲の(A1)図の実
施形態においては小径のホース11をシールホース3の
中に配設したのに比して、本(B1)図の実施形態にお
いては、前記小径ホース11と類似のホース部材をシー
ルホース3の外周側に外付け形に取り付けて外付ホース
12を構成した。大径,小径2本のホースを単に接せし
めて取り付けると断面が8字形をなすが、本実施形態に
おいては外付ホース12の約半周をシールホース3に接
せしめて相互に取り付けてある。このように構成したシ
ールホース3を下水道管2の内周面に密着固定すると図
1(B2)のようになり、シールホース3が外付ホース
12を半ば包み込んだ形となって、シールホース3で半
ば包まれた外付ホース12が光ファイバーのサヤ管とし
て機能し得るようになり、仮想線で示した光ファイバー
8を挿入することは案内部材としての役目を果たし、光
ファイバー8を挿入した後は該光ファイバー8のメンテ
ィナンスを妨げないように光ファイバーを支持するとと
もに保護する。以上に説明した図1(B1),(B2)
の実施形態においてシールホース3を下水道管2の内周
面に密着固定するとともに硬化せしめる際は、外側ホー
ス12内を加圧して、その断面形状を円形ならしめて施
工することが望ましい。
【0024】図2は、前掲の図1と異なる実施形態を説
明するために示したもので、(A1)はシールホースに
外付テープを接合した状態の断面図、(A2)は上記シ
ールホースを用いて下水道管を更生した状態の模式的な
断面図であり、(B1)は内付テープを接合したシール
ホースの断面図、(B2)は該シールホースを下水道管
の内周面に密着固定して光ファイバーの敷設およびメン
ティナンスが可能なように更生した状態の模式的な断面
図である。 図2(A1)参照。シールホース3の外周面に、その中
心線と平行な、幅寸法Wの2本の線を想定する。図にお
いては上記2本の平行線は2点a,bとして現れてい
る。説明の便宜上、上記仮想の平行線を取付線と呼ぶ。
幅寸法W−αの、すなわち前記取付線の間隔寸法よりも
αだけ幅の狭い外付け用のテープ13の両側の縁のそれ
ぞれを、前記取付線のそれぞれに接着し、縫い付け、も
しくは止め付けて接合する。これにより、シールホース
3の幅Wの区間が弛んで縦皺を生じ、外付テープ13が
橋渡し状に接合され、管路状の部分kが形成される。こ
のように構成されたシールホース3を用いて、光ファイ
バー未敷設の下水道管2を更生すると(A2)のように
なり、前記の管路状部分が光ファイバー(仮想線で示
す)8を敷設する場合にサヤ管として機能し、前掲の図
1に示した実施形態におけると同様の効果(メンティナ
ンス容易に光ファイバーを敷設できる)を奏する。幅寸
法W−αの外付テープ13における寸法αの上限値とし
て、α=Wとすることも可能である。この場合の具体的
な構成の1例としては、外付テープを省略して、2本の
取付線(図において2点a,b)を相互に引き寄せて抜
き合わせる方法も有る。
【0025】図2(B1)参照。この実施形態が、前記
(A1)図に示した実施形態に比して異なるところは、
シールホース3の側面に想定した幅寸法W′の取付線に
対して、これよりも寸法αだけ幅の広い内付テープ14
を取り付ける。この内付テープ14には、幅寸法の差α
に相当する弛みを生じて縦皺が形成される。このため管
路状部分k′が構成される。このように構成されたシー
ルホース3を用いて、光ファイバー未敷設の下水道管2
を更生すると、(B2)のようになり、前記の管路状部
分が光ファイバー(仮想線で示す)8を敷設する場合に
サヤ管として機能し、前掲の図1に示した実施形態にお
けると同様の効果(メンティナンス容易に光ファイバー
を敷設できる)を奏する。図2(A1)と(B1)とを
比較すると、テープの幅寸法に大小の差が有るが、管路
状部分(k,k′)が形成されていることは類似であ
り、かつ、上記管路状部分の外周側には皺が無く、内側
の壁に縦皺が形成されていることが共通している。これ
により、シールホース3を下水道管2の内周面に固着し
て更生処理したとき、下水道管2の内周面の全面にシー
ルホースが密着し、またはシールホースおよび外付テー
プ13が密着して完全な更生が行なわれる。
【0026】図3は、前掲の図1,図2と更に異なる実
施形態を示し、(A1)は仕切壁を一体成形された複合
シールホースの断面図、(A2)は該複合シールホース
を用いて下水道管を更生した状態の模式的な断面図であ
り、(B1)はサヤ管を一体成形された複合シールホー
スの断面図、(B2)は該複合シールホースを用いて下
水道管を更生した状態の模式的な断面図である。 図3(A1)参照。複合シールホース15は、前述の実
施形態におけるシールホース3に対応する部材である
が、生産工場で製造されるとき仕切板15aを一体に成
形されている。一体成形の手段は別段の限定を受けず、
合成樹脂繊維によって一体に編み出し、もしくは織り出
してから硬化性樹脂を含浸させても良く、生産工場で接
合加工しても良く、生産工場で一体に射出成形しても良
い。上記のように構成された仕切板付きの複合シールホ
ース15を下水道管2の内周面に密着固定して更生処理
すると、本図3(A2に)示すようになり、光ファイバ
ー8をメンティナンス可能な状態に挿通して敷設し得る
ことは、前掲の図1,図2の実施形態におけると同様で
ある。さらに、本実施形態のように、断面形状において
複合シールホース15の割線をなすように、水平板状の
仕切壁15aを設けると、光ファイバー8の敷設に好適
であるのみでなく、増設光ファイバー8′を追加するこ
ともできる。
【0027】図3(B1)参照。この実施形態が前掲の
(A1)図の実施形態に比して共通する特徴は、複合シ
ールホース15′が生産工場において一体成形して供給
されることである。そして、(A1)図の実施形態に比
して異なるところは、平板状の仕切板15aでなく、管
に類似した形状のサヤ管15bが一体成形されているこ
とである。ただし、前掲の図1(A)の実施形態に比較
すると、別体に構成された小径のホース11を取り付け
るのではなく、生産工場において所望の形状に一体成形
されていることである。このため、無駄な肉厚部分(2
重になっている部分)が無く、光ファイバーのサヤ管と
して最適の形状,寸法のサヤ管15bを構成することが
でき、合理的である。本図3(B1)に、仮想線で囲ん
で符号15sを付した部分を省略することもできる。こ
の場合は、サヤ管15bの部分を「自己形状保持機能」
の有るゴム状弾性部材で構成するか、もしくは、下水道
管の内周面に装着する際、サヤ管15bに囲まれた管路
状空間の中に適宜の支持部材(例えば細長い風船状チュ
ーブ)を挿入して形状を整えることが望ましい。図3
(B1)の実施形態において省略部15sを省略すると
図9のようになる。この形状を「丸味を帯びた凹字状」
と呼ぶことにする。本実施形態においては部分的に切り
欠かれたサヤ管15b′をフレキシブルな合成ゴムで構
成した。
【0028】以上に説明した図1ないし図3の実施形態
は、未だ光ケーブルが敷設されていない下水道管2が老
朽化したとき、メンティナンス容易に光ケーブルを敷設
できるような状態に更生するものであった。次に、既に
光ケーブルが敷設されている下水道管が老朽化した場合
に適用される実施形態について述べる。図4は、前掲の
図1〜図3と適用対象を異にした実施形態を示し、(A
1)はシールホースを密着固定する前の状態の断面図、
(A2)はシールホースを密着固定した後の断面図であ
り、(B1)は上記と異なる実施形態においてシールホ
ースを密着固定する前の状態の断面図、(B2)はシー
ルホースを密着固定した後の模式的な断面図である。 図4(A1)参照。光ファイバー8が敷設されている下
水道管2が老朽化して更生処理する際は、先ず、樋状の
カバー部材16を構成して光ファイバー8を緩やかに
(摺動自在に)覆い、その両側の縁を下水道管2の内面
に固着する。固着の手段は溶接でも接着でも、その他任
意の公知手段でも良い。この際、光ファイバーの止金具
(図8(A)において符号9の部材)は取り外してお
く。その理由は、後日、該光ファイバー8を引き抜ける
ようにしておくためである。
【0029】上述のように準備しておいてから、下水道
管2の中にシールホース3を密着固定すると本図4(A
2)のようになり、樋状カバー部材16で覆われた光フ
ァイバー8は引き抜いたり再挿入したりできるので、該
光ファイバーの点検,補修,追加工を容易に行なうこと
ができ、メンティナンス性を阻害されない。図4(B
1)参照。この実施形態は前掲の(A1)図の実施形態
に比して、既設の光ファイバー8を緩やかに覆ってカバ
ー部材を取り付けるという点で類似しているが、本実施
形態においては樋状カバー部材でなくフラットバー状の
カバー部材17を用いる。これにより、(B2)図に示
したように、既設の光ファイバー8のメンティナンスを
妨げないのみでなく、増設光ファイバー8′をメンティ
ナンス可能に、迅速容易に敷設することができるように
更生される。
【0030】図1ないし図4を参照して以上に説明した
実施形態は、下水道管が老朽化したとき、既設もしくは
未設の光ファイバーのメンティナンスを妨げないように
更生処理を施すものであった。次に、将来の下水道管更
生工事および光ファイバー敷設を考慮に入れて下水道管
を埋設する技術について説明する。図5は、光ファイバ
ーの敷設に対応して行なわれる下水道管の新設工事を説
明するために示したもので、(A1),(B1),(C
1)はそれぞれ埋設前の下水道管の断面図、(A2),
(B2),(C2)はそれぞれ前記の下水道管の埋設方
法およびその使用方法、並びに作用,効果を説明するた
めに模式化して描いた断面図である。下水道管2の中
に、光ファイバーの設置位置を想定して、緩やかにこれ
を覆うように樋状カバー部材16、もしくはフラットバ
ー状カバー部材17、または小径管18を配置し、これ
を下水道管2の内面に対して固定する。小径管18の場
合は、サヤ管として適当な小径管18を下水道管2の内
周面にほぼ接せしめて配置する。上記小径管18の小径
とは、下水道管2に比して格段に小径という意味であ
る。これにより、光ファイバーを挿通すべき管路状の構
造部分が下水道管2の中に形成される。
【0031】本図5(A1),(B1),(C1)のよ
うに構成した下水道管2を、それぞれ本図5(A2),
(B2),(C2)に実線で描いたように、すなわちカ
バー部材16,17もしくは小径管18が下水道管2の
天井部分に位置するように地中に埋設する。上記のよう
に埋設された下水道管2の中へ、仮想線で示した光ファ
イバー8を、前記管路状部の中へ挿入する形に挿入する
と、迅速容易に光ファイバーの敷設が遂行される。上述
のようにして光ファイバー8を敷設した後、下水道管2
の中へシールホース(仮想線で示す)を密着固定して更
生しても、管路状部分に挿通されている光ファイバー8
の引き出し操作および再挿入操作が妨げられない。従っ
て、該光ファイバー8の点検,補修,追加工を容易に行
なうことができ、メンティナンス性が良い。
【0032】
【発明の効果】以上に本発明の実施形態を挙げてその構
成・機能を明らかならしめたように、請求項1の発明工
法によると、小径のホースが取り付けられているシール
ホースを下水道管の内周面に密着固定させて更生処理を
施したとき、別段の操作をしなくても、完工した更生済
み下水道管内に、その天井に沿って小径のホースが配設
される。そこで、この更生済み下水道管の中へ、直ちに
光ファイバーを敷設する場合も、または後日に光ファイ
バーを敷設する場合にも、上記小径のホースの中に光フ
ァイバーを差し込むと、光ファイバーは小径のホースに
案内されて下水道管の中に挿通される。下水道管は一般
に、マンホールからマンホールまでの間を結ぶ形で敷設
されているので、上述の操作によって光ファイバーが、
一つの区間の下水道管を貫通して、天井面に沿って配置
される。そして、前記小径のホースに挿通された光ファ
イバーは、該小径のホースによって支持され、かつ、該
小径のホースによって下水や下水中の浮遊物から隔離さ
れ、保護される。
【0033】請求項2の発明工法によると、小径のホー
スが取り付けられているシールホースを下水道管の内周
面に密着固定して更生処理を施したとき、該小径ホース
が下水道管とシールホースとの間に挟み込まれた形とな
り、下水道管の天井に接して配設される。上記のよう
に、更生された下水道管の天井に沿って小径のホースが
設置されていると、この小径のホースがサヤ管として機
能し、光ファイバーを敷設する際、該小径ホースの中へ
光ファイバーを差し込んでゆくと、該光ファイバーは小
径ホースに案内されて更生済み下水道管の中へ天井ぞい
に挿通される。そして、挿通された光ホースは小径のホ
ースによって支持されて、その位置を保つとともに、該
小径ホースとシールホースとによって下水の通水路から
隔離され、下水および下水の浮遊物から保護される。
【0034】請求項3の発明工法によると、シールホー
スの縦方向に幅寸法Wの帯状区域が縦皺形に弛まされ
て、これよりも幅寸法の短い(W−α)テープ状の部材
が外付け形に橋渡しして接合される。このため、縦皺形
の弛みと、これを覆う形に外付けされたテープとによっ
て、シールホースの側壁に沿って管路状に仕切られた空
間が形成される。上記の管路状の空間が下水道管の天井
に沿うように、前記のシールホースを下水道管の内周面
に密着固定すると、該管路状空間が光ファイバー敷設用
のサヤ管となる。すなわち、この管路状空間に光ファイ
バーを差し込んでゆくと、該光ファイバーは管路に誘導
されて下水道管の天井ぞいに配置され、かつ、管路壁に
相当する構成部分によって支持され、かつ、下水および
下水の浮遊物に対して保護される。上述のようにして管
路状部に挿通された光ファイバーは、これを引き抜いて
点検,補修,加工することもでき、その後、再び挿入し
て光ファイバー設置状態に復元することもできる。
【0035】請求項4の発明工法によると、シールホー
スに対して縦方向の弛みを有するテープ状の部材が内付
け形に接合されて、該シールホースの側壁に沿って管路
状に仕切られた空間が形成される。上記の管路状の空間
が下水道管の天井に沿うように、前記のシールホースを
下水道管の内周面に密着固定すると、該管路状空間が光
ファイバー敷設用のサヤ管となる。すなわち、この管路
状空間に光ファイバーを差し込んでゆくと、該光ファイ
バーは管路に誘導されて下水道管の天井ぞいに配置さ
れ、かつ、管路壁に相当する構成部分によって支持さ
れ、かつ、下水および下水の浮遊物に対して保護され
る。上述のようにして管路状部に挿通された光ファイバ
ーは、これを引き抜いて点検,補修,加工することもで
き、その後、再び挿入して光ファイバー設置状態を復元
することもできる。
【0036】請求項5の発明工法によると、シールホー
スの中に、その長手方向の仕切壁が一体に成形されて、
内部が2室に区分された複合シールホースを用いて下水
道管を更生するので、更生後の下水道管の中に光ファイ
バーのサヤ管が形成される。詳しくは、断面積が大きい
方の管路部分を通水路として用いるとともに、断面積が
小さい方の管路部分を光ファイバーのサヤ管として用い
ることができる。この請求項5の発明工法においては、
生産工場で一体に成形された複合シールホースが製造さ
れるので、安価な資材を用いて高品質の光ファイバー敷
設対応方式の下水道管更生を行なうことができる。すな
わち、品質管理の下で専門工場において生産されるシー
ルホースの中に、一体に仕切壁が連設されて成る複合シ
ールホースを、老朽した下水道管の内周面に密着固定す
ると、上記の仕切壁によって形成された管路状空間の中
へ光ファイバーを挿入して敷設することができ、また該
光ファイバーを引き抜いたり再挿入したりすることも出
来るので、敷設後の光ファイバーのメンティナンスが容
易である。
【0037】請求項6の発明によると、シールホースに
対して小径の管状部材が相互に接合されているので、こ
のシールホースを下水道管の内周面に密着固定して再生
処理を施すと、下水道管内が長手方向に複数の室に仕切
られて複数本の管路状部分が形成される。上記複数の管
路状部のうち、断面積最大の箇所を下水の通水路として
用いるとともに、その他の管路状部に光ファイバーを挿
通すると迅速,容易に光ファイバーが敷設される上に、
敷設された光ファイバーを引き抜いたり再挿入したりす
ることができるので、光ファイバーの点検,補修,加工
が容易に可能であってメンティナンス性が良い。本請求
項6の発明に係る更生工事用の資材(複合管状シールホ
ース)は、未だ光ファイバーが敷設されていない下水道
管を更生するに好適であって、容易に光ファイバーが敷
設し得る状態に更生される。
【0038】請求項7の発明によると、シールホースの
内部空間が仕切壁によって複数の管路に仕切られている
ので、該複数の管路の内の何れかを光ファイバー用のサ
ヤ管として用いることができる。すなわち、サヤ管とし
て用いる管路状部分の中へ光ファイバーを差し込むと、
該光ファイバーは管路状部分に誘導されて下水道管の中
に挿通される。さらに、光ファイバーが上記のようにし
て下水道管に挿通された後、管路状部分によって光ファ
イバーが支持されるとともに、下水や下水の浮遊物から
隔離されて保護される。上記のように管路状部に挿入し
て敷設された光ファイバーは、容易に引き抜き、再挿入
できるから、光ファイバーの点検,補修,加工が可能で
あってメンティナンス性が良い。
【0039】請求項8の発明工法によると、既に光ファ
イバーを敷設されている下水道管が老朽したとき、光フ
ァイバーのメンティナンスが容易に可能なように該老朽
下水道管を更生することができる。すなわち、本請求項
8の発明工法によって更生を終えた状態において、光フ
ァイバーは更生用のシールホースと直接的に接触するこ
となく、カバー部材によって緩やかに覆われていて引き
抜いたり再挿入したりすることができる。このため光フ
ァイバーの点検,補修,追加工が容易に可能であってメ
ンティナンス性を妨げられない。上述のようにして更生
を終えた後、樋状のカバー部材を下水道管に固着したま
まで残置しても良く、また、下水道管の中から樋状のカ
バー部材を引き抜いて繰り返し使用すれば資材費を節約
できる。この場合は、樋状カバー部材の凸側の面に離型
剤を塗布しておくと良い。しかも、下水道管の本体部分
が老朽化していても、該下水道管内周面の内で「カバー
部材で覆われていない区域」と、カバー部材の内側面と
にシールホースが密着固定されて、下水道の通水路の周
囲がシールホースで完全に取り囲まれて、下水道管の更
生効果は充分に発揮される。請求項9の発明工法による
と、下水道管の内周面の一部とカバー部材とによって、
該下水道管の本体部分と平行な管路状の部分が形成され
る。これにより、該管路状部分に光ファイバーを挿入し
たり引き抜いたのする作業を容易に行ない得るようにな
り、しかも該光ファイバーはカバー部材によって保護さ
れ、下水に触れたり下水の浮遊物の衝突を被ったりする
虞れが無い。しかも、上記のようにして光ファイバーを
敷設した下水道管が老朽化した場合、その通水路の内周
面にシールホースを密着固定して更生処理を施しても、
管路状部分に挿通されている光ファイバーは機能的な障
害を受けることも無く、メンテイナンスを阻害される虞
れも無い。
【0040】請求項10の発明工法によると、下水道管
本体部分と別体の小径管が、該下水道管の本体部分の内
周面とほぼ接して平行に固着されており、この小径管が
下水道管本体部分の天井付近に位置するように埋設され
るので、該下水道管本体部分の天井ぞいに管路状の部分
が形成される。これにより、該管路状部分に光ファイバ
ーを挿入したり引き抜いたりする作業を容易に行ない得
るようになり、しかも該光ファイバーはカバー部材によ
って保護され、下水に触れたり下水の浮遊物の衝突を被
ったりする虞れが無い。しかも、上記のようにして光フ
ァイバーを敷設した下水道管が老朽化した場合、その通
水路の内周面にシールホースを密着固定して更生処理を
施しても、管路状部分に挿通されている光ファイバーは
機能的な障害を受けることも無く、メンティナンスを阻
害される虞れも無い。
【0041】請求項11の発明によると、下水道管とし
て埋設される管状部材の中に、予め光ファイバー挿通用
のサヤ管として機能し得る管路状の部分が形成されてい
るので、該管状部材を埋設して下水用の暗渠を形成した
後、上記サヤ管の中に光ファイバーを挿通することによ
って光ファイバーの敷設作業が迅速,容易に遂行され
る。その上、上記のようにして光ファイバーを下水道の
中に敷設した後に下水道管が老朽化した場合、格別の配
慮をすることなく下水道管の通水路の内周面にシールホ
ースを密着固定して更生処理を施しても、サヤ管内の光
ファイバーは機能的な障害を受けることが無く、また、
点検,補修,追加工などのメンティナンスを妨げられる
虞れも無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る下水道管更生工法の2つの実施形
態を示し、(A1)は本発明を適用して構成したシール
ホースの断面図、(A2)は上記シールホースを用いて
更生した下水道管の模式的な断面図であり、(B1)は
上記と異なる実施形態に係るシールホースの断面図、
(B2)はその使用状態を模式的に描いた断面図であ
る。
【図2】前掲の図1と異なる実施形態を説明するために
示したもので、(A1)はシールホースに外付テープを
接合した状態の断面図、(A2)は上記シールホースを
用いて下水道管を更生した状態の模式的な断面図であ
り、(B1)は内付テープを接合したシールホースの断
面図、(B2)は該シールホースを下水道管の内周面に
密着固定して光ファイバーの敷設およびメンティナンス
が可能なように更生した状態の模式的な断面図である。
【図3】前掲の図1,図2と更に異なる実施形態を示
し、(A1)は仕切壁を一体成形された複合シールホー
スの断面図、(A2)は該複合シールホースを用いて下
水道管を更生した状態の模式的な断面図であり、(B
1)はサヤ管を一体成形された複合シールホースの断面
図、(B2)は該複合シールホースを用いて下水道管を
更生した状態の模式的な断面図である。
【図4】前掲の図1〜図3と適用対象を異にした実施形
態を示し、(A1)はシールホースを密着固定する前の
状態の断面図、(A2)はシールホースを密着固定した
後の断面図であり、(B1)は上記と異なる実施形態に
おいてシールホースを密着固定する前の状態の断面図、
(B2)はシールホースを密着固定した後の模式的な断
面図である。
【図5】光ファイバーの敷設に対応して行なわれる下水
道管の新設工事を説明するために示したもので、(A
1),(B1),(C1)はそれぞれ埋設前の下水道管
の断面図、(A2),(B2),(C2)はそれぞれ前
記の下水道管の埋設方法およびその使用方法、並びに作
用,効果を説明するために模式化して描いた断面図であ
る。
【図6】地中に埋設されて暗渠を形成している下水道管
の更生処理を説明するために示したもので、(A)は更
生前の下水道管の模式的な断面図、(B)は更生処理後
の下水道管の模式的な断面図である。ただし、読図を容
易ならしめるため厚さ寸法を拡大して描いてあり、写実
的な投影図ではない。
【図7】老朽した下水道管の中へシールホースやシール
シートを貼り付ける作業を説明するために示したもの
で、(A)はシールホースを反転法によって下水道管の
内周面に貼着している状態の模式的な断面図、(B)は
老朽した下水道管の内周面にシールシートを貼着するた
めの準備を終えた状態の断面図、(C)は同じく貼着完
了直前の状態の模式的な断面図である。
【図8】内部に光ファイバーを埋設されている下水道管
を更生した場合の技術的な問題を説明するために示した
もので、(A)は光ファイバーを埋設された下水道管の
断面図、(B)は光ファイバーを敷設された下水道管を
シールホースで更生処理した状態の断面図である。
【図9】図3(B1)の複合シールホースの一部を省略
すべく切り欠いた変形例の断面図である。
【符号の説明】 1…地面、2…下水道管、3…シールホース、4…接着
剤、5…空気ポンプ、6…拡張チューブ、7…シールシ
ート(広義のシールホースに含まれる)、8…光ファイ
バー、8′…増設光ファイバー、9…光ファイバーの止
金具、11…小径ホース、12…外付ホース、13…外
付テープ、14…内付テープ、15,15′,15″…
複合シールホース、15a…一体に成形された仕切壁、
15b…一体に成形されたサヤ管、15b′…部分的に
切り欠かれたサヤ管、15s…省略部、16…樋状カバ
ー部材、17…フラットバー状カバー部材、18…小径
管。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に未だ光ファイバーが敷設さ
    れていないものの内周面にシールホースを密着固定して
    更生する場合、 完工後にシールホースの内周面となる面に対して、該シ
    ールホースよりも格段に小径のホースを予め、ほぼ平行
    に取り付けておき、 完工後において上記小径のホースがシールホース内部の
    天井面に位置する如く、該シールホースを下水道管の内
    周面に密着せしめて固着することにより、更生済下水道
    管の天井部分に、光ファイバーを挿通する場合に案内部
    材として機能し、挿通後には光ファイバーの支持部材と
    して機能し得るサヤ管を形成することを特徴とする、光
    ファイバー敷設対応更生工法。
  2. 【請求項2】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に光ファイバーが未だ敷設さ
    れていないものの内周面にシールホースを密着固定して
    更生する場合、 完工後にシールホースの外周面となる面に対して、該シ
    ールホースよりも格段に小径のホースを予めほぼ平行に
    取り付けるとともに、 上記小径のホースをシールホースに対して周方向に、少
    なくとも半周に相当する幅広の部分が相互に離れないよ
    うに接着し、縫い付け、もしくは止め付けて一体の部材
    としておき、 完工後において上記小径のホースがシールホースの頂面
    と下水道管の天井面との間に位置するように、該シール
    ホースを下水道管の内周面に密着せしめて固着すること
    により、更生済下水道管の天井部分に、光ファイバーを
    挿通する場合に案内部材として機能し、挿通後には光フ
    ァイバーの支持部材として機能し得るサヤ管を形成する
    ことを特徴とする、光ファイバー敷設対応更生工法。
  3. 【請求項3】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に未だ光ファイバーが敷設さ
    れていないものの内周面にシールホースを密着固定して
    更生する場合、 シールホースの縦方向に、その中心線と平行な、幅寸法
    Wの2本の取付線を想定するとともに、シールホースと
    ほぼ同じ材質で幅寸法がW−αのテープ状の部材を構成
    し、 完工後にシールホースの外周面となる側に上記テープ状
    部材を配置して、その幅方向の両側の縁をそれぞれ前記
    2本の取付線のそれぞれに接せしめて接着し、縫い付
    け、もしくは止め付けて、該2本の取付線の間において
    シールホースに弛みを形成し、 完工後において前記テープ状部材および前記の弛み部分
    が下水道管の天井面に沿って配置されるように、前記シ
    ールホースを下水道管の内周面に密着せしめて固着する
    ことにより、更生済下水道管の天井部分に、光ファイバ
    ーを挿通する場合に案内部材として機能し、挿通後には
    光ファイバーの支持部材として機能し得るサヤ管を形成
    することを特徴とする、光ファイバー敷設対応更生工
    法。
  4. 【請求項4】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に光ファイバーが未だ敷設さ
    れていないものの内周面にシールホースを密着固定して
    構成する場合、 シールホースの縦方向に、その中心線と平行な、幅寸法
    W′の2本の取付線を想定するとともに、幅寸法がW′
    +αの柔軟なテープ状部材を構成し、 完工後にシールホースの内周面となる側に上記テープ状
    部材を位置せしめて、その幅方向の両側の縁をそれぞれ
    前記2本の取付線のそれぞれに接せしめて接着し、縫い
    付け、もしくは止め付けて、該2本の取付線の間におい
    てテープ状部材に弛みを形成し、 完工後において前記テープ状部材が下水道管の天井面に
    沿って配置されるように、前記シールホースを下水道管
    の内周面に密着せしめて固着することにより、更生済下
    水道管の天井部分に、光ファイバーを挿通する場合に案
    内部材として機能し、挿通後には光ファイバーの支持部
    材として機能し得るサヤ管を形成することを特徴とす
    る、光ファイバー敷設対応更生工法。
  5. 【請求項5】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に未だ光ファイバーが敷設さ
    れていないものの内周面にシールホースを密着固定して
    更生する場合、 シールホースの中に、その長手方向に仕切壁が形成され
    ている一体の仕切付シールホースを、生産工場ににおい
    て編み出し、織り出し、もしくは射出成形し、または、
    これに類似する一体成形手段を用いて構成し、もしくは
    別体に構成した仕切壁部材をシールホースに接合して、
    一体の複合シールホースを形成し、 完工後において前記長手方向の仕切壁が下水道管の天井
    に沿って配設されるように、前記複合シールホースを下
    水道管の内周面に密着せしめて固着することにより、更
    生済下水道管の天井部分に、光ファイバーを挿通する場
    合に案内部材として機能し、挿通後には光ファイバーの
    支持部材として機能し得るサヤ管を形成することを特徴
    とする、光ファイバー敷設対応更生工法。
  6. 【請求項6】 下水道管の内周面に密着固定し得るよう
    に構成された更生工事用の資材において、 下水道管の内径寸法とほぼ等しい外径寸法を有する単管
    状のシールホース本体と、上記シールホール本体よりも
    格段に小径の管状部材とが相互に接合されていて、非同
    心2重管状をなし、もしくは断面が8字状に類似した複
    合管状をなし、または上記の相互に接合された部分の一
    部分が省略された「丸味を帯びた凹字状」をなし、 前記の小径管状部材に囲まれた細長い空間、または、一
    部を省略された小径管状部分に囲まれた細長い空間が、
    光ファイバーを挿通し得る形状寸法を有しており、 かつ、上記小径の管状部分もしくは一部を省略された小
    径管状部分が、挿通された光ファイバーを支持し得る機
    械的強度とを有しており、または、加工によって上記形
    状寸法と機械的強度とを与え得るようになっていること
    を特徴とする、光ファイバー敷設対応更生工事資材。
  7. 【請求項7】 下水道管の内周面に密着固定し得るよう
    に構成された更生工事用の資材において、 下水道管の内径寸法とほぼ等しい外径寸法を有する単管
    状のシールホース本体の内部に、管の長手方向に設けら
    れた、シールホース本体とほぼ等長の仕切壁が設けられ
    ていて、 上記シールホース本体を下水管内周面に密着固定した状
    態で、上記仕切壁で仕切られた管路状の空間内に光ファ
    イバーを挿通し得るようになっており、かつ、挿通され
    た光ファイバーを機械的に支持し得るようになっている
    ことを特徴とする、光ファイバー敷設対応更生工事資
    材。
  8. 【請求項8】 地中に埋設されて暗渠を形成している下
    水道管であって、その内部に光ファイバーが敷設されて
    いるものの内周面にシールホースを密着固定して更生す
    る場合、 樋状のカバー部材もしくはフラットバー状のカバー部材
    によって上記光ファイバーを緩やかに覆って摺動可能に
    支持し、 上記光ファイバーを緩やかに覆った状態のカバー部材の
    両側の縁を下水道管の内面に対して固定的に取り付け、
    もしくは離脱可能に支持し、 上記下水道管の内周面の大部分をなす「カバー部材で覆
    われていない面」と、「カバー部材が光ファイバーに対
    向している面の反対側の面」とにシールホースを密着せ
    しめて下水道管を更生処理することにより、 前記カバー部材を残置した状態であっても、該カバー部
    材を下水道管から離脱させて取り除いた状態であって
    も、更生された下水道管の中でカバー部材に覆われてい
    た光ファイバーを引き抜いたり、光ファイバーを引き抜
    かれた空間の中に再び光ファイバーを挿通したり出来る
    ようにすることを特徴とする、光ファイバー敷設対応更
    生工法。
  9. 【請求項9】 下水道管の内部に樋状のカバー部材もし
    くはフラットバー状のカバー部材を挿通して、上記下水
    道管とほぼ平行ならしめ、該カバー部材の両側の縁を下
    水道管の内面に当接せしめて固定することにより、下水
    道管の内部に光ファイバー挿通用のサヤ管を形成し、 上記のサヤ管が下水道管本体部分の天井付近に位置する
    ように該下水道管を埋設して、下水道管を設置した後に
    前記サヤ管の中へ光ファイバーを挿通したり引き抜いた
    りすることができ、かつ、該下水道管本体部分の内周面
    にシールホースを密着固定して更生処理を施しても、前
    記光ファイバーの挿通,引抜が更生構造物によって妨げ
    られない状態ならしめることを特徴とする、光ファイバ
    ー敷設対応更生工法。
  10. 【請求項10】 下水道管の中に、該下水道管よりも格
    段に小径の管を、1本もしくは複数本挿通し、下水道管
    本体部分に対して小径管を平行ならしめて、該小径管の
    外周面を下水道管本体部分の内周面にほぼ接せしめた状
    態で該小径管を下水道管本体部分に固定して光ファイバ
    ー挿通用のサヤ管を形成し、 上記のサヤ管が下水道管本体部分の天井付近に位置する
    ように該下水道管を埋設して、下水道管を設置した後に
    前記サヤ管の中へ光ファイバーを挿通したり引き抜いた
    りすることができ、かつ、該下水道管本体部の内周面に
    シールホースを密着固定して更生処理を施しても、前記
    光ファイバーの挿通,引抜が更生構造物によって妨げら
    れない状態ならしめることを特徴とする、光ファイバー
    敷設対応更生工法。
  11. 【請求項11】 下水道管として機能し得る大径の管状
    部材の中に、小径の管が貫通固着されて光ファイバー挿
    通用のサヤ管が形成されており、 または、下水道管として機能し得る管状部材の中に樋状
    ないしフラットバー状の光ファイバー用カバー部材が仕
    切板状に固着されて光ファイバー挿通用のサヤ管が形成
    されていて、 前記管状部材を下水道管として埋設した場合、その内部
    に、下水通路から遮蔽された光ファイバー挿通用の管路
    が形成され、上記下水通路の内周面にシールホースを密
    着固定して更生処理を施しても前記光ファイバー挿通用
    管路より成るサヤ管の機能が障害を被らないようになっ
    ていることを特徴とする、光ファイバー敷設対応更生工
    事資材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003107062A1 (ja) * 2002-06-17 2003-12-24 積水化学工業株式会社 光ファイバーケーブルの分配敷設方法
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