JP2001108183A - 既設管きょの内面補修工法およびそれに使用するセグメントのリング組立兼搬送装置 - Google Patents

既設管きょの内面補修工法およびそれに使用するセグメントのリング組立兼搬送装置

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JP2001108183A
JP2001108183A JP28804999A JP28804999A JP2001108183A JP 2001108183 A JP2001108183 A JP 2001108183A JP 28804999 A JP28804999 A JP 28804999A JP 28804999 A JP28804999 A JP 28804999A JP 2001108183 A JP2001108183 A JP 2001108183A
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Makoto Kaneuji
眞 金氏
Naohiko Yamashita
直彦 山下
Masato Itai
征人 板井
Yukio Tada
幸夫 多田
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Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 口径の大きい既設管きょに適用する場合でも
要求される強度を確保でき、しかも高い強度も得ること
ができ、施工品質も確保でき、下水を流しながらでも施
工できて施工可能な範囲を拡大できる既設管きょの内面
補修工法を得る。 【解決手段】 セグメントリング1の複数を既設管きょ
2の内側に連続して組み立て、補強セグメント管体19を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設の下水管きょ
などの管の内面の補修工法およびそれに使用するセグメ
ントのリング組立兼搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】劣化した下水管などの既設管きょの内面
を修復したり補強する工法としては、従来、種々のもの
があり、例えば劣化した小口径の管きょに対してはいわ
ゆる反転工法(または薄肉工法)がある。これは、熱硬
化性樹脂あるいは光硬化性樹脂を含浸した織布を、水あ
るいは空気などによって管きょ内面に反転挿入し、加熱
あるいは紫外線照射によってその樹脂を硬化させるもの
である。
【0003】一方、中口径の管きょに対しては、例えば
特開平7-47604 号公報、特開平3-282095号公報、特公平
3-11611 号公報、特開平9-21488 号公報に記載されてい
るような製管工法があり、これは、例えば図9にも示す
ように、既設管きょ2の内面上部に裏込注入用のスペー
サー22を設置し、その後、図10に示すように両側部に接
合用の外方突出リブを有する硬質塩化ビニル製の縦長帯
状の管構成部材21をマンホールから既設管きょ2内にス
トリップフィーダー23で送り込み、製管機24を使用して
既設管きょ2内で螺旋状に巻廻して管状体25を組み立て
る。
【0004】この時、図11に示すように管構成部材21は
長さ方向の両端のリブ21cが突き合わさった状態とな
り、このリブ21cに形成してある接合用の溝21aに塩化
ビニル製のジョイナー26を嵌合して隣接の管構成部材21
を接合する。図中27は止水のためのシール材を示す。
【0005】その後、図12、図13に示すように該管状体
25と既設管きょ2との間にできる間隙28にグラウト材29
を注入充填する。図12において30は裏込め注入プラント
車を示し、図13に示すように前記スペーサー22は裏込材
であるグラウト材29を注入するのに必要なホース31と先
端混合ノズル32を挿通するためのスペースを確保する役
目を果たすとともに、下方から充填されるグラウト材29
による浮力によって管状体25が浮き上がることを阻止す
る。
【0006】また、図11、図13において21bは管構成部
材21の剛性アップを図るとともにグラウト材29との結合
を確実にするため、管構成部材21の外側に適宜間隔で複
数突設したT型のリブを示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】反転工法は小口径の管
きょには適しているが、施工にあたって管きょの使用を
一時中断して通水を止める必要があり、また、肉厚が薄
いため大きな強度が期待できず、口径の大きい管きょに
は適していない。
【0008】製管工法では、縦長帯状の管構成部材21
は、前記のように下水管などの既設管きょ2において発
生する硫化水素に起因する硫酸などの強酸類にも耐久性
を有する塩化ビニル樹脂等からなっており、既設管きょ
2の内面被覆材としては適している。ところが、通常の
劣化した既設管きょ2では内面の劣化だけでなく既設管
きょ2にひび割れが生じているものも多くあり、内面を
被覆するだけでなく同時に既設管きょ2の構造体として
の強度を補強する必要もある。
【0009】既設管きょ2の補強という観点からみた場
合、従来の管構成部材21はそれ単独では補強材としての
強度が低く、既設管きょ2との間隙28に圧入充填される
グラウト材29と一体化して初めて補強の役割を果たす。
【0010】このように、管構成部材21と既設管きょ2
との間隙にグラウト材29が確実に充填され、しかも管構
成部材21とグラウト材29が一体化することが補強のため
の重要な要素となっているために、管構成部材21の外面
には接合用のリブ21c以外にグラウト材29との一体性を
強化するためのリブ21bが必要となり、さらに補強効果
を増すために場合によっては金属製の補強材を管構成部
材21に組み込むこともある。このため、管構成部材21の
形状が複雑なものとなる。
【0011】そして、既設管きょ2の内側に管構成部材
21を螺旋状に巻立てる作業は、下水管きょを通水しなが
らでも可能であるが、一旦螺旋状に巻立てて構成された
管状体25と既設管きょ2の間隙にグラウト材29を圧入・
充填する作業を、既設管きょ2内を通水しながら行うの
は困難であるばかりか施工品質を確保する観点からする
と確実性に欠け、出来上がった状態での強度の確認がで
きない。
【0012】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、口径の大きい既設管きょに適用する場合でも要求さ
れる強度を確保でき、しかも高い強度も得ることがで
き、施工品質も確保でき、下水を流しながらでも施工で
きて施工性のよい既設管きょの内面補修工法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、第1に、セグメントリングの複数を既設管き
ょの内側に連続して組み立てることを要旨とするもので
ある。
【0014】第2に、セグメントリングは、複数のセグ
メントピースを既設管きょに連通する立坑内に搬入し、
ここで複数のセグメントピースをリング状に組み立て、
組み立てたセグメントリングを既設管きょ内に張設され
た索条と該索条に連結した組立兼搬送装置とによって立
坑から設置場所へ搬送することを要旨とするものであ
る。
【0015】第3に、セグメントリングは、リング状に
一体成形し、既設管きょに連通した立坑から既設管きょ
内に搬入し、既設管きょ内に張設された索条と該索条に
連結したリング組立兼搬送装置とによって立坑から設置
場所へ搬送することを要旨とするものである。
【0016】第4に、セグメントリング間の結合は、セ
グメントリングを貫通する索条を介して定着体で行うこ
とを要旨とするものである。
【0017】第5に、既設管きょの内周面にセグメント
リングを連続して組み立てる既設管きょの内面補修工法
で使用するセグメントリングの組立兼搬送装置であっ
て、該組立兼搬送装置は、セグメントリングを内側から
支承するリング状の枠組みを架台として、自走式の推進
装置を備えること、第6に、推進装置は管きょ内に張設
された索条の把持装置を有するシリンダーで構成するこ
と、第7に推進装置は管きょ内に張設された索条を両側
から挟み込む車輪で構成することを要旨とするものであ
る。
【0018】請求項1記載の本発明によれば、既設管き
ょの内面の補修部材を工場製作できるセグメントで構成
したから、大口径の管きょであっても所要強度が確実に
得られ、従来に比較して高い強度の補強ができるので、
劣化の激しい管きょや大口径の管きょに適用できる。そ
して、このセグメントリングの複数を既設管きょの内側
に連続して組み立てるから、管きょ内の組立機械を簡素
化でき、通水しながら施工しても流水抵抗を低減でき
る。
【0019】請求項2記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメントリングは小割にした複数のセグメ
ントのピースをリング状に組み立てるようにしたから、
組み立てを行う立坑内への搬入が容易で、組み立てたセ
グメントリングを管きょ内に張設された索条と該索条に
連結した組立兼搬送装置とによって立坑から設置場所へ
搬送するから、簡単な装置で下水を流しながらでも容易
に施工できる。
【0020】請求項3記載の本発明によれば、セグメン
トリングをリング状に一体成形した場合は、既設管きょ
に連通する立坑を拡径することで既設管きょ内への搬入
が容易となり、搬入後はそのまま管きょ内に張設された
索条と該索条に連結した組立兼搬送装置とによって立坑
から設置場所へ搬送するから、簡単な装置で下水を流し
ながらでも容易に施工できる。
【0021】請求項4記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、セグメントリング間の結合は、セグメントリ
ングを貫通する索条を、該貫通箇所にて定着体でセグメ
ントリングに固定する。これにより、索条がセグメント
リングに固定され、該索条を介してセグメントリング間
が結合されるとともにセグメントリング間ジョイント部
に設置された止水用ガスケットを圧縮することによって
必要に止水性が得られる。そして、セグメントリング間
は索条による結合となるから、連結されたセグメントリ
ングによる補強管体はフレキシブルなものとなり、既設
の管きょの形状に柔軟に対処できる。
【0022】請求項5記載の本発明によれば、リング組
立兼搬送装置はリング状の枠組みを架台とし、その外周
部にセグメントピースを組み上げるだけで枠組みの外周
にセグメントリングが組み立てられ、このままの状態で
リング状の枠組みを搬送架台として、自走式の推進装置
で設置場所へ移動すれば、該架台にセットされたままの
状態でセグメントリングがそのまま設置場所に移動する
から、組立、移動の工程の施工性がよい。また、組立搬
送のための設備が簡便なもので足りるから、立坑内など
でも容易に作業でき、下水を流しながらの作業も可能で
ある。
【0023】請求項6記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、推進装置は既設管きょ内に張設された索条の
把持装置を有するシリンダーで構成したから、シリンダ
ーの伸縮を繰り返すことで、尺取り虫のようにして搬送
装置およびこれに装着されているセグメントリングが索
条を介して設置位置へ移動する。よって、大掛かりな装
置なしで容易にセグメントリングを搬送できる。
【0024】請求項7記載の本発明によれば、推進装置
は既設管きょ内に張設された索条を両側から挟み込む車
輪で構成することにより、この車輪を回転するだけで搬
送装置およびこれに装着されているセグメントリングが
索条を介して設置位置へ移動する。よって、大掛かりな
装置なしで容易にセグメントリングを搬送できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図1は本発明の既設管きょの
内面補修工法で使用するセグメントリングの斜視図で、
本発明工法では特に大口径の管きょにも適用可能な、管
きょの内面補修部材として工場製作の複数の円弧状体の
コンクリート製のセグメントピース1aをリング状に組
み立てたセグメントリング1を使用する。
【0026】このセグメントピース1aは、防食性を有
するコンクリート製、またはコンクリートに防食性がな
い場合は内面に耐酸性の樹脂コーティングを施したもの
で、図1に示すように幅方向(セグメントリング1の軸
線方向)に後述のワイヤー3などによる索条の貫通孔4
を複数箇所(図示の例では2か所)形成してある。な
お、セグメントピース1aの形状としては、図1のよう
に周方向の接合面を直線状に形成するものに限定される
ものではなく、図2のように周方向の接合面を剪断キー
5に形成することもできる。
【0027】図3はセグメントリング1のリング組立兼
搬送装置を示し、このリング組立兼搬送装置6はセグメ
ントリング1を内側から支承し、各セグメントピース1
aを接合してリング状に組み立てるためのリング状の枠
組みを架台6aとするもので、該架台6aの移動方向の
後部には、この架台6aの外周部で組み立てられたセグ
メントリング1を押すための、架台6aよりも直径の大
きいリングプレート7が設けてある。
【0028】そして、このリングプレート7にも、セグ
メントピース1aのワイヤー3の貫通孔4に対応する位
置にワイヤー3の貫通孔8を設け、この貫通孔8位置に
架台6aを移動するための自走式の推進装置9を設け
る。この推進装置9は一例として図4、図5に示すよう
に両端にセグメントリング1を貫通するワイヤー3の把
持装置10a、10bを有するシリンダー11で構成し、リン
グプレート7から後方に向けて伸長自在に突設した。
【0029】図6は推進装置9の他の例を示し、リング
プレート7の後部にワイヤー3を両側から挟み込み、相
互に反対方向に回転する一対の車輪12a,12bで構成す
る。
【0030】また、架台6aとリングプレート7の下方
部および側方部から外方に向けて適宜数の前輪16aと後
輪16bとを設ける。前輪16aは先行するセグメントリン
グ1との連結の邪魔にならないよう内側に折曲がって回
収可能なように構成する。図中13はリングプレート7の
外周面に設けたチューブ状のシール材を示し、セグメン
トと既設管きょ2との間隙をグラウトする時に使用す
る。
【0031】次に、かかるセグメントピース1aをリン
グ組立兼搬送装置6でセグメントリング1に組み立て
て、管きょの内面補修部材として設置する方法について
説明する。ここではセグメントリング1を貫通するワイ
ヤー3をセグメントリング1の搬送にも兼用するものと
した。図7は工法の全体を示し、補修、補強しようとす
る既設管きょ2の範囲の両側の立坑14a,14bのうち、
一方の立坑14bにワイヤー3の一端を固定し、他方の立
坑14aにセグメントリング1の組立兼搬送装置6を設置
する。これらの立坑14a,14bは通常マンホール(人
坑)と称せられる既設のものを使用する。
【0032】立坑14a内にセグメントピース1aを1個
ずつ搬入し、このセグメントピース1aを1個ずつリン
グ組立兼搬送装置6のリング状の架台6aで構成する枠
組みの外周面に1個ずつセットし、架台6aの外周面で
リング状に組み立て、図1、図2に示すようにリング状
に組み立てたものの外周面に引張材15を巻回し締めつけ
てセグメントピース1a間を結合し、セグメントリング
1を組み立てる。
【0033】セグメントピース1a間の連結作業は、前
記のようにセグメントリング1の外周面で行えるから、
セグメントピース1aの内面を樹脂コーティングしてあ
る場合でも、連結金具を内面に露出させないでリング状
に組み立てることができ、セグメント内面を平滑な状態
に保つことができる。また、セグメントピース1a間の
連結も簡便な装置でたりる。
【0034】なお、セグメントピース1a間の連結は、
内圧と外圧に対応するだけのものであれば前記のように
引張材15を巻回し締めつけるだけですむが、曲げ耐力が
必要な場合は通常使用されている連結具を用いるか、図
2に示すように剪断キー5を設けて、セグメントピース
1a間の剪断抵抗を利用する方法も考えられる。
【0035】また、セグメントピース1aの断面中央部
分にシース管を埋め込んでこのシース管内に引張材を挿
入し、これを緊張してプレストレスを導入することも考
えられる。このようにセグメントピース1aを立坑14a
内でリング状に組み立てるのでセグメントピース1aの
連結作業をセグメント外周面から行うことができ、通常
のセグメント組立に比較してはるかに容易にリング状に
組み立てることができる。
【0036】また、セグメントの製作において連結金具
の埋め込みなどがコストを高くする要因の一つである
が、このように連結金具を使用しないでプレストレス導
入によってリング状に組み立てることができると、セグ
メントの製作コストを低減できる。
【0037】ところで、既設管きょの断面形状がリング
状ではなく、馬蹄形やボックス形のこともあるが、かか
る場合は分割したセグメントピース1aを連結金具を用
いてリング状に組み立てるのは強度確保の面から望まし
いことではない。このような場合には、前記のようにセ
グメントピース1aを立坑14a内でリング状に組み立て
るのではなく、工場でセグメントをリング状に一体成形
して製作し、この一体成形により既にリング状になって
いるセグメントリング1を立坑14aから既設管きょ2内
に搬入する。この場合、立坑14aはセグメントリング1
の搬入が可能となるように拡幅しておく。
【0038】このようにして立坑14a内でセグメントリ
ング1を組み立てる。この状態でセグメントリング1の
移動方向に対して後方の端面はリングプレート7に当接
している。その後、図4,図5にも示すように各セグメ
ントピース1aに設けてある貫通孔4およびリングプレ
ート7に設けてある貫通孔8、さらにシリンダー11にワ
イヤー3を挿通し、シリンダー11を作動してセグメント
リング1を既設管きょ2内を設置方向に移動させる。
【0039】このセグメントリング1の移動は、図5に
示すようなシリンダー11を伸長した状態で後方の把持装
置10aはフリーとし、シリンダー11を収縮する。次に、
後方の把持装置10aをシリンダー11に固定し、前方の把
持装置10bをフリーにし、この状態でシリンダー11にこ
れを伸長する方向の力を加えれば、シリンダー11は把持
装置10aによってこれに固定されているワイヤー3に反
力をとって伸長する。
【0040】その結果、伸長したシリンダー11に押され
てリングプレート7と架台6aが前方に移動し、架台6
aの周囲にセットしてあるセグメントリング1が貫通孔
4に貫通したワイヤー3をガイドとしてリングプレート
7に押されて架台6aとともに前方、図7において右方
に移動する。かかるシリンダー11の伸縮を繰り返してセ
グメントリング1を既設管きょ2内部で立坑14aから立
坑14bの方向に尺取り虫的に移動する。この移動は前輪
16a,後輪16bを介してスムーズに行える。
【0041】なお、図6に示したように推進装置9とし
て一対の車輪12a,12bを用いた場合は、該車輪12a,
12bを反対方向に回転させ(図6の例では上部の車輪12
aを右回転、下方部の車輪12bを左回転)、車輪12a,
12bとワイヤー3の摩擦抵抗によりワイヤー3から反力
をとってリングプレート7と架台6aおよびこれにセッ
トしてあるセグメントリング1を既設管きょ2内で前方
に移動させる。
【0042】このようにして立坑14bの方向に移動した
セグメントリング1は、先行して移動してある別のセグ
メントリング1に幅方向に結合する。この結合は図8に
示すようにセグメントリング1の端部に予め設置した定
着体18であるスライド式クサビによって行う。このスラ
イド式クサビは、貫通孔4をセグメントリング1の後端
面で拡幅部4aに形成し、該拡幅部4aに挿着したもの
で、円錐形の筒状のケース18aをボルト18bで拡幅部4
a内に固定し、該ケース18a内にクサビ体18cをバネ18
dにより弾装した。
【0043】クサビ体18cはケース18aの内側奥部の形
状に等しい外側形状を有する略円錐形の筒体に形成し、
筒状体の内側の中空部をワイヤー3の貫通孔4として該
貫通孔4の内面に細かに歯を形成した。また、バネ18d
はクサビ体18cをワイヤー3の挿通方向(図8において
右方向)にクサビ体18cを押圧するように弾力を付勢し
てある。図中18eはケース18aの上面開口を閉塞するキ
ャップ、17はシース管を示す。
【0044】これによりクサビ体18cの貫通孔4を貫通
するワイヤー3はバネ18dの方向(図8において左方
向)には自由に動くが、その反対方向に対しては、バネ
18dがクサビ体18cを押さえつけるので動かない構造に
なっている。よって、図8において、先行するセグメン
トリング1が右側にあり、これに左側から後行セグメン
トリング1を押しつけるとき、ワイヤー3は左方向には
自由に動くので後行の左側のセグメントリング1は抵抗
なく先行の右側のセグメントリング1の方向に動く。
【0045】そこで後行の左側のセグメントリング1が
設置の最終段階に達したならば、セグメントリング間の
止水を確保するために、後行の左側のセグメントリング
1を先行の右側のセグメントリング1に押しつけて止水
用シール(ガスケット)33を圧縮した後、押しつけ力を
ゆるめると、クサビ体18cが作用して後行の左側のセグ
メントリング1はワイヤー3を介して先行の右側のセグ
メントリング1に連結される。
【0046】以上のようにして立坑14a内に設置の架台
6a上で組み立てたセグメントリング1をそのまま架台
6aに載せたまま既設管きょ2内を移動させ、先行のセ
グメントリング1に順次結合して、既設管きょ2の内側
にセグメントによる内面補修補強を施す。そして、最終
のセグメントリング1が結合された状態で、セグメント
による補強セグメント管体19はワイヤー3により連結さ
れたフレキシブルなものとなり、既設管きょ2の形状に
柔軟に適用でき、セグメントの製作誤差も吸収しやす
い。
【0047】前記実施形態では組立の架台6aは搬送台
車と兼用にしたが、立坑14a内の作業スペースが十分に
ある場合は、組立の架台6aと搬送装置部分とを着脱式
にすることもできる。すなわち、搬送中には予備の架台
を使用してセグメントリングの組立作業を行い、搬送台
車が戻ってきたら搬送部分だけを外してセグメントリン
グの組立を終えた組立架台に設置してすぐに搬送するな
ど、施工の能率向上が図れる。また、この場合は、連結
用ワイヤーと搬送用ワイヤーとは別体とした方が効率が
よい。
【0048】かかる作業は既設管きょ2内に通水しなが
ら同時に行うことが可能であり、立坑14a内でのセグメ
ントリング1組立のための搬送装置6も簡易なものとし
たから、流水の抵抗も少なくてすむ。
【0049】最後に補強セグメント管体と既設管きょ2
との間隙は、必要に応じてグラウト充填する。グラウト
は、製管工法と同様に補強セグメントの連結作業が全て
完了した後にまとめて行う方法と、数セグメントリング
1を連結した段階で逐次行う方法とがある。
【0050】前者の全体をまとめてグラウトする方法
は、水中でも分離しないグラウト(またはモルタル)を
使用し、グラウトの浮力で補強セグメント管体19が浮く
場合は、既設管きょ2の天井面にスペーサーを予め設置
しておき、間隙に残された下水を清水でフラッシングし
た後、上流側からグラウトを充填していく。既設管きょ
2に上下方向の不陸がある場合は予めスペーサーで調整
することができる。
【0051】後者の逐次グラウトする方法は、架台6a
に位置調整用のジャッキを取り付けておき、これで架台
6aの位置を調整した後、架台6aの押さえ板の外周面
に設置してあるシール材13であるチューブの内部にエア
ーまたは水を注入してチューブを膨らませ、これで間隙
の端部を塞ぎ、上部セングメントに予め設置してあるグ
ラウト注入孔から清水、エアーの順にフラッシングした
後グラウトする。シール材13の下部には清水を抜くため
の孔を設けてあり、また、上部にはエアー抜き用の孔が
設けてある。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明の既設管きょの
内面補修工法およびそれに使用するセグメントのリング
組立兼搬送装置は、工場製作のセグメントを使用するの
で所要強度を確実に得ることができ、品質を向上でき、
高い強度の補強ができるから劣化の激しい既設管きょや
口径の大きい既設管きょに適用できる。
【0053】また、簡便なリング組立兼搬送装置で立坑
内で組み立てた後、そのまま所定位置に移動できるか
ら、下水を流しながらでも施工できて施工可能な範囲を
拡大できるものである。さらに、セグメント内面を樹脂
コーティングした場合は、内面側に触れないで組立られ
るから、内面を平滑な状態で保つことができ、流水の抵
抗も少なく耐磨耗性にも優れたものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の既設管きょの内面補修工法で使用する
セグメントリングの第1例を示す斜視図である。
【図2】本発明の既設管きょの内面補修工法で使用する
セグメントリングの第2例を示す斜視図である。
【図3】本発明の既設管きょの内面補修工法の実施の形
態を示す本工法で使用する組立兼搬送装置の斜視図であ
る。
【図4】本発明の既設管きょの内面補修工法で使用する
リング組立兼搬送装置でセグメントリングを組立ている
状態の縦断側面図である。
【図5】本発明の既設管きょの内面補修工法で使用する
リング組立兼搬送装置に付設の推進装置の一例を示す側
面図である。
【図6】本発明の既設管きょの内面補修工法で使用する
リング組立兼搬送装置に付設の推進装置の他の例を示す
側面図である。
【図7】本発明の既設管きょの内面補修工法の実施の形
態を示す縦断側面図である。
【図8】本発明の既設管きょの内面補修工法の実施の形
態を示すセグメントリング間の結合部の縦断側面図であ
る。
【図9】従来の既設管ライニング工法を示す一部切欠い
た斜視図である。
【図10】従来の既設管ライニング工法を示す製管工程
を示す縦断側面図である。
【図11】従来の既設管ライニング用の管構成部材の要
部を示す縦断側面図である。
【図12】従来の既設管ライニング工法を示す裏込め注
入工程の縦断側面図である。
【図13】従来の既設管ライニング工法を示す裏込め注
入工程の要部の縦断側面図である。
【符号の説明】
1…セグメントリング 1a…セグメントピ
ース 2…既設管きょ 3…ワイヤー 4…貫通孔 4a…拡幅部 5…剪断キー 6…リング組立兼搬
送装置 6a…架台 7…リングプレート 8…貫通孔 9…推進装置 10a,10b…把持装置 11…シリンダー 12a,12b…車輪 13…シール材 14a,14b…立坑 15…引張材 16a…前輪 16b…後輪 17…シース管 18…定着体 18a…ケース 18b…ボルト 18c…クサビ体 18d…バネ 18e…キャップ 19…補強セグメント管体 21…管構成部材 21a…溝 21b,21c…リブ 22…スペーサー 23…ストリップフィ
ーダー 24…製管機 25…管状体 26…ジョイナー 27…シール材 28…間隙 29…グラウト材 30…裏込め注入プラント車 31…ホース 32…ノズル 33…止水用シール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 板井 征人 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 (72)発明者 多田 幸夫 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島建 設株式会社内 Fターム(参考) 3H025 EA01 EB25 EC11 ED02 EE05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セグメントリングの複数を既設管きょの
    内側に連続して組み立てることを特徴とする既設管きょ
    の内面補修工法。
  2. 【請求項2】 セグメントリングは、複数のセグメント
    ピースを既設管きょに連通する立坑内に搬入し、ここで
    複数のセグメントピースをリング状に組み立て、組み立
    てたセグメントリングを既設管きょ内に張設された索条
    と該索条に連結した組立兼搬送装置とによって立坑から
    設置場所へ搬送する請求項1に記載の既設管きょの内面
    補修工法。
  3. 【請求項3】 セグメントリングは、リング状に一体成
    形し、既設管きょに連通した立坑から既設管きょ内に搬
    入し、既設管きょ内に張設された索条と該索条に連結し
    た組立兼搬送装置とによって立坑から設置場所へ搬送す
    る請求項1に記載の既設管きょの内面補修工法。
  4. 【請求項4】 セグメントリング間の結合は、セグメン
    トリングを貫通する索条を介して定着体で行う請求項1
    から請求項3のいずれかに記載の既設管きょの内面補修
    工法。
  5. 【請求項5】 既設管きょの内周面にセグメントリング
    を連続して組み立てる既設管きょの内面補修工法で使用
    するセグメントリングの組立兼搬送装置であって、該組
    立兼搬送装置は、セグメントリングを内側から支承する
    リング状の枠組みを架台として、自走式の推進装置を備
    えることを特徴とするセグメントのリング組立兼搬送装
    置。
  6. 【請求項6】 推進装置は管きょ内に張設された索条の
    把持装置を有するシリンダーで構成する請求項5記載の
    セグメントのリング組立兼搬送装置。
  7. 【請求項7】 推進装置は管きょ内に張設された索条を
    両側から挟み込む車輪で構成する請求項6記載のセグメ
    ントのリング組立兼搬送装置。
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