JPH11194394A - カメラ用フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレンシャッタ

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JPH11194394A
JPH11194394A JP162898A JP162898A JPH11194394A JP H11194394 A JPH11194394 A JP H11194394A JP 162898 A JP162898 A JP 162898A JP 162898 A JP162898 A JP 162898A JP H11194394 A JPH11194394 A JP H11194394A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とをセッ
トするための簡単なセット機構を備えたカメラ用フォー
カルプレンシャッタを提供すること。 【解決手段】先羽根用駆動部材5と後羽根用駆動部材8
は、鉄片部材6,9を備えていて、露光作動開始位置に
おいては、夫々の駆動ばねの付勢力に抗して、各電磁石
14,15によって鉄片部材6,9を吸着保持されるよ
うになっている。セット部材11は、各駆動部材5,8
の被押動部5b,8bを押す押動部11a,11bを有
していて、それらには夫々二つのカム面11a1 ,11
2 ,11b 1 ,11b 2 が形成されている。また、セ
ット部材11は、一体に成形された歯車11Cがモータ
12の出力軸12aに取り付けられた歯車13に噛合し
ていて、モータ12の一方方向の回転によって時計方向
へのみ回転し、各駆動部材5,8のセット作動と、自身
の初期位置への復帰作動とを行うようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影に際し、先羽
根群と後羽根群とを同一方向へ順次作動させ、両羽根群
のスリット形成羽根同志によって形成されたスリットに
より感光面を露光するようにしたカメラ用のフォーカル
プレンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のフォーカルプレンシャッタの一
例が、特開平9−133943号公報に開示されてい
る。この従来例は、一般にはダイレクトタイプのフォー
カルプレンシャッタと言われており、先羽根用駆動部材
と後羽根用駆動部材とは、その露光作動開始位置におい
ては、それらに設けた各鉄片部材が、先羽根用電磁石と
後羽根用電磁石に吸着されていて、各電磁石が所定のタ
イミングで順次消磁されたとき、夫々の駆動ばねによっ
て回動し、先羽根群と後羽根群に露光作動を行わせるタ
イプのものである。また、それらの二つの駆動部材は、
それらの被押動部をセット部材の押動部に押されてセッ
トされるようになっており、更に、そのセット部材は、
セット時には自己の復帰ばねに抗して往動し、セット後
はそのセット位置に留まっていて、次の撮影に際して、
各電磁石が励磁され、上記した各鉄片部材を吸着した
後、その復帰ばねによって復動するようになっている。
【0003】ところで、フォーカルプレンシャッタは、
周知のように、ユニットとして製作されてからカメラ本
体に取り付けられる。そのため、上記のようなセット部
材の作動は、カメラ本体側の部材に連動して行われるこ
とになる。しかしながら、セット部材は、カメラ本体側
の部材に連結されているわけではないから、カメラ本体
側の部材の作動に完全に連動して作動するわけではな
く、カメラ本体側の部材の往復作動の一部に連動して往
復作動を行うわけである。従って、セット部材の復帰作
動は、セット部材の一部が、シャッタユニットに設けら
れたストッパに当接することによって、停止されるよう
になっている。
【0004】また、最近のフォーカルプレンシャッタ
は、高速化の要求に応えるために、シャッタ羽根の軽量
化が図られている。そのため、シャッタ羽根は薄型化さ
れ、且つ露光開口部を覆っているときの羽根相互間の重
なりを最小限にしているので、極めて漏光が生じ易い構
成になっている。そこで、そのような漏光対策として、
カメラの不使用時においては、先羽根群と後羽根群の両
方の羽根によって露光開口部を二重に覆うようにした、
所謂二重遮光方式のフォーカルプレンシャッタが知られ
ている。そして、その一例が実用新案登録第25054
10号公報に開示されている。この公報に開示されてい
るのは、上記したダイレクトタイプのフォーカルプレン
シャッタとは異なり、一般に係止タイプのフォーカルプ
レンシャッタと言われているものであるが、二重遮光方
式の構成については、両タイプ間に違いがあるわけでは
ない。
【0005】この二重遮光方式の構成は、先羽根系は通
常の構成をしているが、後羽根系は、後羽根用駆動部材
が、後羽根用第1駆動部材と後羽根用第2駆動部材とに
分割され、両者間には引っ張りばねが掛けられている。
そして、後羽根用駆動ばねは後羽根用第1駆動部材を付
勢し、後羽根群は後羽根用第2駆動部材に連結されてい
る。また、セット作動時には、後羽根用第2駆動部材
は、係止部材に係止されているため、先羽根用駆動部材
と後羽根用第1駆動部材だけがセット位置まで作動され
る。そのため、露光作動終了後にセット作動が行われた
段階では、露光開口部が、先羽根群と後羽根群とによっ
て二重に覆われている。そして、次の撮影時に、セット
部材が露光作動に先立って初期位置へ復帰する際、後羽
根用第2駆動部材は、係止部材による係止を解かれ、後
羽根用第1駆動部材との間に掛けられたばねの付勢力に
よってセット位置へ作動するようになっていて、露光作
動に際しては、後羽根用第1駆動部材に押されて作動す
るようになっている。
【0006】また、撮影モードの一つにバルブ撮影があ
る。上記したように、ダイレクトタイプのフォーカルプ
レンシャッタの場合には、後羽根用駆動部材は、カメラ
のレリーズボタンが押された後、セット部材が初期位置
へ復帰すると、以後は、露光作動(閉じ作動)を開始す
るまで、後羽根用電磁石の吸引力のみによって、露光作
動開始位置に保持されている。そのため、このタイプの
フォーカルプレンシャッタでバルブ撮影を行う場合に
は、先羽根群が露光作動(開き作動)を行って露光開口
部を全開にした後も、レリーズボタンの押圧力が解かれ
るまでは、後羽根用電磁石に電流を供給し続けるように
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のダイレクトタイ
プのフォーカルプレンシャッタは、上記のように構成さ
れていることから、セット部材に掛けられた復帰ばねの
付勢力が余り大きいと、セット部材がストッパに当接し
たときバウンドし、その直後に作動してくる先羽根用駆
動部材の軌跡内にその一部を臨ませてしまうことがあっ
た。また、そのようなことが生じないように、先羽根用
駆動部材の作動開始のタイミングを遅らせると、シャッ
タチャンスを逸する可能性が大きくなり、しかも、連続
撮影を行う場合には不利になってしまうという問題点が
あった。反対に、復帰ばねの付勢力が余り弱いと、セッ
ト部材が、カメラ側の部材の作動にスムーズに連動せ
ず、セット部材が初期位置へ復帰しなかったり、復帰す
るのが遅れてしまうことがあった。即ち、カメラが不使
用状態のときには、少なくとも先羽根用駆動部材はセッ
ト状態になっているため、セット部材の押動部は各駆動
部材の被押動部と圧接状態になっている。そのため、余
り長く放置しておくと、温度,湿度,埃等の影響を受
け、接触部間に接着現象が生じてしまうからである。
【0008】また、このタイプのフォーカルプレンシャ
ッタにおいては、セット作動時において、各駆動部材の
鉄片部材を各電磁石に密着させる必要があるが、量産
上、各鉄片部材を夫々の電磁石に同時に密着させるよう
に製作することは不可能である。そのため、各鉄片部材
は、圧縮ばねを介在させて取り付けられており、各駆動
部材は、セット作動時に、各鉄片部材が各電磁石に密着
した後も僅かに作動し、各圧縮ばねを圧縮させてから停
止するようになっている。即ち、このときには、各駆動
部材と各鉄片部材の相対関係が定常状態ではなくなって
いる。従って、露光作動に先立って、セット部材の各押
動部が各被押動部から離れたとき、各駆動部材は、それ
らの各駆動ばねと各圧縮ばねとの付勢力によって、定常
状態になるまで僅かに作動して停止する(この停止位置
が露光作動開始位置)が、従来の構成では、電圧変動等
によって電磁石の吸着力が充分でないと、この停止する
瞬間に受ける力によって、各鉄片部材が各電磁石から離
脱し、各駆動部材が露光作動を開始してしまうという事
故を発生させることがあった。
【0009】更に、この種のフォーカルプレンシャッタ
を二重遮光方式に構成する場合、従来は、後羽根用駆動
部材を二つに分割して、それらの間にばねを掛けたり、
カメラの不使用状態において、それらの駆動部材の一方
を露光作動終了位置に係止しておくための係止部材を設
けたり、その係止をセット部材の初期位置への復帰作動
に連動して解くようにする必要があるなど、部品点数が
多くなって、構成が複雑になるという問題点があった。
また、バルブ撮影を行えるようにした場合には、後羽根
群に露光作動を行わせるまで、後羽根用電磁石に電流を
供給し続ける必要があるため、電力の消耗が大きく、極
めて問題であった。
【0010】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、構
成が簡単で所定の露光作動が確実に得られるようにした
セット機構を有するダイレクトタイプのカメラ用フォー
カルプレンシャッタを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタは、
被押動部を有しており先羽根用駆動ばねによって回動さ
れて先羽根群に露光作動を行わせる先羽根用駆動部材
と、ばねを介在させて前記先羽根用駆動部材に取り付け
られており先羽根用電磁石に吸着される鉄片部材と、被
押動部を有しており後羽根用駆動ばねによって回動され
て後羽根群に露光作動を行わせる後羽根用駆動部材と、
ばねを介在させて前記後羽根用駆動部材に取り付けられ
ており後羽根用電磁石に吸着される鉄片部材と、所定位
置から回転することによって前記各被押動部を押し前記
先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とを前記各駆動ば
ねに抗してセット位置へ回動させるセット部材と、一方
方向へのみ回転させることによって前記セット部材に前
記各駆動部材のセット作動と前記所定位置への復帰作動
を行わせるモータとを備えている。また、本発明のカメ
ラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、好ましく
は、前記セット部材が合成樹脂製であって、前記モータ
に連動するための歯車を成形加工によって一体的に形成
しているようにする。また、本発明のカメラ用フォーカ
ルプレンシャッタにおいては、好ましくは、前記セット
部材に、前記先羽根用駆動部材の被押動部を押す第1押
動部と、前記後羽根用駆動部材の被押動部を押す第2押
動部とが設けられていて、前記セット部材は、前記所定
位置と、前記各鉄片部材を前記各電磁石に接触させた位
置とで停止されるようにする。その場合、好ましくは、
前記第1押動部と第2押動部には、前記各被押動部に順
に接触する第1カム面と第2カム面との二つのカム面が
夫々に形成されていて、それらのカム面の形状は、前記
セット部材が回転したとき、各第1カム面は前記各被押
動部を押してゆき、各第2カム面は前記各被押動部から
離れてゆくように形成されているようにする。また、本
発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、
好ましくは、上記の場合と異なり、前記セット部材に、
前記先羽根用駆動部材の被押動部と前記後羽根用駆動部
材の被押動部とを順に押す一つの押動部が設けられてい
て、前記セット部材は、少なくとも前記所定位置と、前
記先羽根用駆動部材の鉄片部材を前記先羽根用電磁石に
接触させた位置とで停止されるようにする。その場合、
好ましくは、前記セット部材が、前記後羽根用駆動部材
の鉄片部材を前記後羽根用電磁石に接触させた位置でも
停止可能であり、少なくとも前記先羽根用駆動部材が露
光作動を開始した後は、前記後羽根用電磁石には通電さ
れていないようにすることを可能にする。更に好ましく
は、前記一つの押動部には、前記各被押動部に順に接触
する第1カム面と第2カム面とが形成されていて、それ
らのカム面の形状は、前記セット部材が回転したとき、
第1カム面は前記各被押動部を押してゆき、第2カム面
は前記各被押動部から離れてゆくように形成されている
いるようにする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、二つの実
施例によって説明する。尚、図1〜図4は第1実施例を
示し、図5〜図8は第2実施例を示したものであるが、
二つの実施例に共通の部材,部位には、同じ符号を付け
てある。
【0013】〔第1実施例〕先ず、第1実施例の構成を
図1及び図2を用いて説明する。シャッタ地板1の略中
央部には、周知のようにして開口部1aが形成されてい
る。但し、図1においては開口部1aから右側の構成
は、本発明にとっては特に重要ではないので、図示を省
略してある。また、図示していないが、周知のようにし
て、シャッタ地板1の背面側(カメラ内においてはフィ
ルム側)には、順に中間板と補助地板が取り付けられて
いて、シャッタ地板1と中間板の間には先羽根群の羽根
室が、中間板と補助地板の間には後羽根群の羽根室が形
成されている。そして、それらの中間板と補助地板に
も、開口部1aと類似の形状をした開口部が形成されて
いて、それらの三つの開口部を重ね合わせることによっ
て、光軸を中心とした長方形の露光開口が形成されてい
る。
【0014】シャッタ地板1には、円弧状をした二つの
孔1b,1cが形成されており、それらの下端縁には、
平面形状がC字状をしていて、ゴム等の弾力性のある材
料で製作された周知の緩衝部材2,3が取り付けられて
いる。また、シャッタ地板1の表面側には、軸1d,1
e,1fが立設されており、それらの先端には、シャッ
タ地板1との間に所定の空間を空けて、支持板4が取り
付けられている。そして、図示していないが、この支持
板4の表面側には、周知のように、支持板4と重ねるよ
うにして、プリント配線板が取り付けられている。
【0015】シャッタ地板1の表面側において、軸1d
には先羽根用駆動部材5が回転可能に取り付けられてお
り、図示していないが、周知のようにして先羽根用駆動
ばねによって時計方向へ回転するように付勢されてい
る。この先羽根用駆動部材5は合成樹脂製であって、作
動ピン5a,被押動部5b,取付部5cを有している。
このうち、作動ピン5aは、シャッタ地板1に形成され
ている円弧状の孔1bを貫通しており、その根元部は、
D字状の断面をしていて、緩衝部材2に当接し得るよう
になっており、先端部は、小判状の断面をしていて、後
述する先羽根群の主アームに形成された長孔に嵌合して
いる。
【0016】また、先羽根用駆動部材5の被押動部5b
は、円柱状をしていて、シャッタ地板1の表面側に向け
て形成されている。更に、先羽根用駆動部材5の取付部
5cには、鉄片部材6が取り付けられている。この鉄片
部材6は、鉄片部6a,軸部6b,鍔部6cから成り、
軸部6bを取付部5cの孔に嵌合させ、軸部6bの軸方
向に移動可能になっている。また、取付部5cと鉄片部
材6の間には圧縮ばね7が介在し、鉄片部6aを、取付
部5cに形成された窪みから押し出すように付勢してい
るが、鍔部6cが取付部5cに接触し、抜け出さないよ
うになっている。
【0017】シャッタ地板1の軸1eには、後羽根用駆
動部材8が回転可能に取り付けられており、図示してい
ない後羽根用駆動ばねによって時計方向へ回転するよう
に付勢されている。この後羽根用駆動部材8も合成樹脂
製であって、作動ピン8a,被押動部8b,取付部8c
を有している。このうち、作動ピン8aは上記した作動
ピン5aと同じ形状をしていて、シャッタ地板1に形成
された円弧状の孔1cを貫通し、その根元部は、緩衝部
材3に当接し得るようになっており、先端部は、後述す
る後羽根群の主アームに形成された長孔に嵌合してい
る。
【0018】また、この後羽根用駆動部材8の被押動部
8bは、円柱状をしていて、上記した被押動部5bとは
異なり、支持板4側に向けて形成されている。更に、こ
の後羽根用駆動部材8の取付部8cには、鉄片部材9が
取り付けられているが、その鉄片部材9の構成と取り付
け方は、上記の鉄片部材6の場合と同じである。即ち、
鉄片部材9は、鉄片部9a,軸部9b,鍔部9cから成
り、圧縮ばね10の付勢力によって、鉄片部9aが、取
付部8cの窪みから押し出されるのを、鍔部9cが取付
部8cに接触し、阻止している。
【0019】シャッタ地板1の軸1fには、セット部材
11が回転可能に嵌合されている。このセット部材11
も合成樹脂製であって、軸1fには、筒部11Aで嵌合
しており、その筒部11Aのシャッタ地板1側にはセッ
ト板11Bが形成され、支持板4側には歯車11Cが形
成されている。また、セット板11Bは二つの押動部1
1a,11bを有していて、それらの押動部11a,1
1bには、夫々、二つのカム面11a1 ,11a2 及び
11b1 ,11b2 が形成されている。そして、図面上
では示していないが、二つの押動部11a,11bの板
面は、シャッタ地板1の板面からの距離が互いに異な
り、押動部11aの板面の方が、シャッタ地板1の板面
から離れている。従って、実際には、セット部材11が
1回転しても、押動部11aは、被押動部5bには接し
得るが被押動部8bには接し得ず、また、押動部11b
は、被押動部8bには接し得るが被押動部5bには接し
得ないようになっている。
【0020】また、本実施例においては、カメラ本体側
にモータ12が取り付けられている。このモータ12は
エンコーダ付きモータであって、その出力軸12aには
歯車13が取り付けられており、その歯車13は上記し
たセット部材11の歯車11Cに噛合している。尚、モ
ータ12は、その回転角度(停止位置)を高精度に制御
することが可能であれば他のモータであってもよく、例
えばステッピングモータであっても差し支えない。ま
た、このモータ12は、カメラ本体側ではなく、上記し
たプリント配線板に取り付けるようにしても差し支えな
い。
【0021】更に、シャッタ地板1と支持板4の間に配
置されるようにして、支持板4には、先羽根用電磁石1
4と後羽根用電磁石15とが取り付けられている。夫々
の電磁石14,15は、鉄芯14a,15aと、ボビン
に巻回されて鉄芯14a,15aに嵌装されたコイル1
4b,15bと、コイル14b,15bの二つの端子ピ
ン14c,14d及び15c,15dとで構成されてお
り、それらの四つの端子ピン14c,14d,15c,
15dは、支持板4と、その表面側に重ねて取り付けら
れているプリント配線板に設けられた夫々の孔を貫通
し、プリント配線板の表面側で回路に接続されている。
尚、先羽根用電磁石14のコイル14bは、セット部材
11のセット板11Bと歯車11Cの間に配置されてい
る。
【0022】ここで、図2に示された先羽根群と後羽根
群の構成について説明しておく。シャッタ地板1に立設
された上記の軸1d,1eは、シャッタ地板1を貫通し
ており、背面側に突き出た軸部1d′,1e′は細く形
成されている。更に、シャッタ地板1の背面側には、軸
1g,1hが立設されている。本実施例における先羽根
群は、主アーム16,副アーム17と、それらの長手方
向に順に枢支された4枚の羽根で構成されており、主ア
ーム16は軸部1d′に、副アーム17は軸1gに枢着
されている。後羽根群も、主アーム18,副アーム19
と、それらの長手方向に順に枢支された4枚の羽根で構
成されており、主アーム18が軸部1e′に、副アーム
19が軸1hに枢着されている。そして、夫々の主アー
ム16,18には長孔16a,18aが形成されてい
て、上記したように図1に示した作動ピン5a,8aが
嵌合している。
【0023】次に、本実施例の作動を説明する。図1
は、露光作動の終了直後の状態を示している。従って、
各駆動部材5,8は、作動ピン5a,8aが緩衝部材
2,3に当接し、図示していない各駆動ばねの付勢力に
よる時計方向への回転を阻止されている。また、作動ピ
ン5a,8aによって作動される各羽根群は、先羽根群
の4枚の羽根が重畳されて、開口部1aの下方位置に格
納されており、後羽根群の4枚の羽根が展開状態となっ
て開口部1aを覆っている。更に、このとき、モータ1
2には通電されていないが、セット部材11は、モータ
12によって、確実に初期位置に保たれている。
【0024】露光作動が終了し、このような図1の状態
になると、電流が供給されることによってモータ12が
回転し、歯車13が反時計方向へ回転させられる。その
ため、セット部材11は、図1の初期位置から時計方向
へ回転することになる。セット部材11は、このような
時計方向への回転において、先ず、押動部11aが被押
動部5bを押し、先羽根用駆動部材5を図示していない
先羽根用駆動ばねに抗して反時計方向へ回転させる。そ
のため、先羽根群は作動ピン5aによって作動され、4
枚の羽根は、図2に示した重畳状態から重なり量を減じ
つつ上方へ展開されていく。
【0025】そして、先羽根群のスリット形成羽根と後
羽根群のスリット形成羽根との重なりが所定量になった
段階で、押動部11bが被押動部8bを押し、後羽根用
駆動部材8を図示していない後羽根用駆動ばねに抗して
反時計方向へ回転させ始める。そのため、後羽根群は、
作動ピン8aによって作動され、4枚の羽根は、図2に
示した展開状態から重なり量を大きくしつつ上方へ重畳
されていく。このようにして、先羽根群と後羽根群とが
一緒に作動され、やがて先羽根群の4数の羽根が展開状
態となって開口部1aを覆った状態になると、各駆動部
材5,8に設けられた鉄片部材6,9の鉄片部6a,9
aが、相前後して、各電磁石14,15の鉄芯14a,
15aに接触することになるが、その段階においては、
既に、各駆動部材5,8の被押動部5b,8bは、押動
部11a,11bのカム面11a 1 ,11b1 に接触し
ている。
【0026】周知のように、鉄片部6a,9aの被吸着
面が、鉄芯14a,15aの吸着面に密着するまでのタ
イミングは、部品の精度や組立精度によって様々であ
る。そのため、タイミングのズレがどのような場合であ
っても、二箇所の密着状態が確実に得られるようにする
ために、各駆動部材5,8は、上記の密着状態が得られ
た後も、被押動部5b,8bがカム面11a1 ,11b
1 に押され、僅かながら回転され得るように設計されて
いる。従って、密着後の回転によっては、圧縮ばね7,
10が圧縮されることになり、鉄片部材6,9の鍔部6
c,9cが各駆動部材5,8の取付部5c,8cから離
れ、軸部6b,9bの一部が露出することになる。その
段階でモータ12の回転が停止した状態がセット状態で
あり、図3に示された状態である。
【0027】次の撮影に際して、カメラのレリーズボタ
ンが押されると、その初期段階において、各電磁石1
4,15のコイル14b,15bに電流が供給され、鉄
芯14a,15aに密着されていた鉄片部6a,9a
が、磁気的に吸着保持される。そして、その段階でモー
タ12に電流が供給されると、歯車13は反時計方向へ
回転され、セット部材11は時計方向へ回転する。その
ため、各駆動部材5,8の被押動部5b,8bには、カ
ム面11a2 ,11b2 が摺接するようになる。ところ
が、カム面11a2 ,11b2 は、軸1fまでの距離
が、反時計方向の位置になるほど小さくなるように形成
されているため、このセット部材11の回転によって、
各駆動部材5,8は、それらの取付部5c,8cが鉄片
部材6,9の鍔部6c,9cに接するまで、図示してい
ない各駆動ばねの付勢力によって、時計方向へ徐々に回
転することになる。
【0028】ところで、本実施例の構成とは異なり、カ
ム面11a2 ,11b2 が形成されておらず、セット部
材11が図3の状態から時計方向へ回転したとき、押動
部11a,11bが被押動部5b,8bから直ちに離れ
てしまうように構成されている場合には、その離れた瞬
間に、各駆動部材5,8は、大きな駆動力を有する各駆
動ばねの付勢力と、圧縮ばね7,10の復元力とによっ
て急速に回転し、それらの取付部5c,8cが鉄片部材
6,9の鍔部6c,9cに、大きな力で衝突することに
なる。そのため、各電磁石14,15に印加される電圧
変動等の要因によって各電磁石14,15の吸着力が弱
くなっていると、各駆動部材5,8は、その状態で停止
せず、鉄片部材6,9を電磁石14,15から離脱さ
せ、露光作動を行ってしまうという事故が発生する。
【0029】しかし、本実施例の場合には、カム面11
2 ,11b2 が形成されているので、各駆動部材5,
8は、上記したようにそれらの取付部5c,8cが鉄片
部材6,9の鍔部6c,9cに接するまで、時計方向へ
徐々に回転する。そのため、取付部5c,8cが鍔部6
c,9cに接したとき、鍔部6c,9cに対して瞬間的
に大きな衝撃を与えないため、その接触位置で確実に停
止する。そのようにして停止した位置が、各駆動部材
5,8の露光作動開始位置である。一方、セット部材1
1は、その後も回転を続けるので、カム面11a2 ,1
1b2 は被押動部5b,8bから離れることになる。そ
の状態が図4に示されている。モータ12は、その後も
回転を続け、セット部材11が、図1に示した初期位置
へ達した段階で停止する。
【0030】その後、自動焦点合わせ等の全ての準備作
動が終了すると、その終了信号によって露光時間制御回
路が働き、先ず、先羽根用電磁石14のコイル14bに
対する通電を断つと共に露光秒時のカウントを開始す
る。それにより、鉄芯14aに、鉄片部材6の鉄片部6
aを吸着保持されていた先羽根用駆動部材5が、図示し
ていない先羽根用駆動ばねの付勢力によって急速に時計
方向へ回転する。そのため、先羽根群が作動ピン5aに
よって作動される結果、4枚の羽根は、開口部1aを覆
っていた展開状態から下方へ作動され、隣接する羽根と
の相互の重なり量を大きくしつつ、開口部1aを開放し
ていく。そして、各羽根が重畳状態となって開口部1a
から完全に退いた後、作動ピン5aが緩衝部材2に当接
し、衝撃を吸収されて停止する。
【0031】先羽根群の露光作動が開始されてから所定
の時間が経過すると、露光時間制御回路からの出力信号
によって、今度は後羽根用電磁石15のコイル15bに
対する通電が断たれる。そのため、後羽根用駆動部材8
が、図示していない後羽根用駆動ばねの付勢力によって
急速に時計方向へ回転され、作動ピン8aによって後羽
根群に露光作動を行わせる。この露光作動において、後
羽根群の4枚の羽根は、開口部1aの上方位置に格納さ
れていた重畳状態から下方へ作動され、隣接する羽根と
の相互の重なり量を小さくしながら展開し、開口部1a
を閉鎖していく。そして、開口部1aを完全に覆った段
階において、作動ピン8aが緩衝部材3に当接し、衝撃
を吸収されて停止する。このような露光作動の終了直後
の状態が図1に示された状態である。
【0032】このように、本実施例によれば、セット部
材11に対する、初期位置からセット位置への回転と、
セット位置から初期位置への回転を、いずれもモータ1
2の一方方向の回転のみで行っているので、モータの制
御系が簡単になり、また、モータも比較的安価なもので
良いことになる。また、このモータを上記したプリント
配線板に取り付けるなど、シャッタユニット側に取り付
けた場合には、カメラの組立時において、特にカメラ本
体側の機構との機械的なインターフェイスを必要とせ
ず、配線のみで済むから、組立作業が簡単になる。ま
た、セット部材をセット位置から初期位置へ復帰させる
のに、従来のように、ばねを用いていないため、セット
部材が、復帰時にストッパに当接し、バウンドしたり振
動を生じさせたりして、先羽根群の露光作動に影響を与
えるようなことはない。更に、セット部材11には、カ
ム面11a1 ,11b1 のほかにカム面11a2 ,11
2 を形成しているので、上記したように、各駆動部材
5,8の露光作動開始位置が、確実に得られる。
【0033】〔第2実施例〕次に、図5〜図8を用いて
第2実施例を説明する。尚、本実施例の構成は、上記し
た第1実施例の構成と殆ど同じであり、主にセット部材
の構成が異なるだけであることから、他の部材,部位に
は、第1実施例の図1〜図4に用いた符号と同じ符号を
付けてある。また、図2に示した各羽根群の構成は、本
実施例においても適用される。従って、それらについて
の説明は省略する。本実施例におけるセット部材21
は、合成樹脂製であって、軸1fには、筒部21Aで回
転可能に嵌合しており、その筒部21Aのシャッタ地板
1側にはセット板21Bが形成され、支持板4側には歯
車21Cが形成されている。また、セット板21Bは押
動部21aを有していて、その外周端面には、連続して
二つのカム面21a1 ,21a2 が形成されている。更
に、本実施例においては、後羽根用駆動部材8の被押動
部8bがシャッタ地板1側に向けて形成されている。
【0034】そこで、本実施例の作動を説明するが、上
記したように、本実施例の構成は第1実施例の構成と殆
ど同じであることから、その作動においても共通する点
が多い。従って、それらの共通する点については簡単に
説明することにする。図5は、露光作動の終了直後の状
態を示している。このとき、各駆動部材5,8の作動ピ
ン5a,8aは緩衝部材2,3に当接しており、先羽根
群の4枚の羽根は重畳されて、開口部1aの下方位置に
格納されており、後羽根群の4枚の羽根が展開状態とな
って開口部1aを覆っている。また、セット部材21
は、モータ12が停止しているため、確実に初期位置に
保たれている。
【0035】露光作動が終了し、このような図5の状態
になると、直ちにモータ12が回転し、歯車13が反時
計方向へ回転させられる。そのため、セット部材21
は、時計方向へ回転し、押動部21aが被押動部5bを
押すことによって、先羽根用駆動部材5を図示していな
い先羽根用駆動ばねに抗して反時計方向へ回転させる。
それによって、先羽根群は作動ピン5aによって作動さ
れ、4枚の羽根は、重畳状態から重なり量を減じつつ上
方へ展開していく。そして、先羽根群の4枚の羽根が展
開状態となって開口部1aを覆った状態になると、先羽
根用駆動部材5の被押動部5bが押動部21aのカム面
21a1 に接触し、以後、先羽根用駆動部材5は、カム
面21a1 によって僅かに且つそれまでよりはゆっくり
と回転させられる。
【0036】このような、カム面21a1 による僅かな
回転において、鉄片部材6の鉄片部6aは先羽根用電磁
石14の鉄芯14aに密着させられ、その密着後の回転
によっては、圧縮ばね7が圧縮され、鉄片部材6の鍔部
6cが先羽根用駆動部材5の取付部5cから離れる。そ
して、そのようになった段階で、モータ12の回転が停
止し、セット部材21と先羽根用駆動部材5の回転も停
止する。その状態が図6に示されており、次の撮影が行
われるまでは、この状態が維持される。従って、カメラ
の不使用時には、開口部1aは、先羽根群の4枚の羽根
と後羽根群の4枚の羽根によって二重に覆われているこ
とになり、漏光対策上、極めて有効である。
【0037】次の撮影に際して、カメラのレリーズボタ
ンが押されると、その初期段階において、各電磁石1
4,15のコイル14b,15bに電流が供給される。
そのため、鉄芯14aに密着されていた鉄片部6aが、
磁気的に吸着保持される。そして、その段階でモータ1
2に電流が供給されると、歯車13は更に反時計方向へ
回転し、セット部材21を時計方向へ回転させる。その
ため、先羽根用駆動部材5の被押動部5bは、カム面2
1a2 に摺接することになるが、カム面21a2は、そ
の回転に伴って、軸1fまでの距離が徐々に小さくなる
ように形成されているため、このセット部材21の回転
によって、先羽根用駆動部材5は、取付部5cが鉄片部
材6の鍔部6cに接するまで、先羽根用駆動ばねの付勢
力と、圧縮ばね7の付勢力によって、時計方向へ徐々に
回転されることになる。従って、急速に回転させられた
場合のように、取付部5cが鍔部6cに当接する際、先
羽根用電磁石14の吸着力に抗して、鉄片部6aを鉄芯
14aから離してしまうようなことがない。
【0038】セット部材21は、なおも時計方向へ回転
すると、今度は押動部21aが被押動部8bを押し、後
羽根用駆動部材8を図示していない後羽根用駆動ばねに
抗して反時計方向へ回転させる。それにより、後羽根群
は作動ピン8aによって作動され、4枚の羽根は、開口
部1aを覆っていた展開状態から重なり量を大きくしつ
上方へ重畳されていく。そして、後羽根群の4枚の羽根
が開口部1aから退避した状態になると、その後は、後
羽根用駆動部材8の被押動部8bが押動部21aのカム
面21a1 に接触して押されることになる。
【0039】その後、鉄片部材9の鉄片部9aが後羽根
用電磁石15の鉄芯15aに密着させられるが、そのと
きには、既に後羽根用電磁石15のコイル15bに通電
されているので、鉄片部材9は、直ちに吸着保持される
ことになる。そして、後羽根用駆動部材8が、なおも回
転させられると、圧縮ばね10が圧縮されて、鉄片部材
9の鍔部9cが後羽根用駆動部材8の取付部8cから離
れた状態になる。その状態が図7に示されている。そし
て、この状態が、言わば、上記した第1実施例における
セット状態に相当する。従って、この状態でモータ12
を停止させ、セット部材21を一旦停止させてもかまわ
ないが、本実施例の場合には、特に停止させる理由もな
いので、この段階ではモータ12を停止させない。
【0040】セット部材21が、図7の状態から更に回
転を続けると、後羽根用駆動部材8の被押動部8bは、
カム面21a2 に摺接することになるが、上記した先羽
根用駆動部材5の場合と同じようにして、取付部8cが
鉄片部材9の鍔部9cに接するまでは、後羽根用駆動ば
ねの付勢力と、圧縮ばね10の付勢力によって、時計方
向へ徐々に回転されることになるから、取付部8cが鍔
部9cに当接する際に大きな衝撃力を与えず、後羽根用
電磁石15の吸着力に抗して、鉄片部9aを鉄芯15a
から離してしまうようなことはない。その結果、後羽根
用駆動部材8も、露光作動開始位置に確実に位置決めさ
れたことになる。モータ12は、その後も回転を続け、
セット部材21が、図5に示した初期位置へ復帰した段
階で停止する。
【0041】上記のようにして、セット部材21が、初
期位置へ復帰した後、露光時間制御回路が働き、先ず、
先羽根用電磁石14への通電を断つので、先羽根用駆動
部材5が、先羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向
へ回転し、作動ピン5aによって先羽根群を作動させ
る。その結果、先羽根群の4枚の羽根は、開口部1aを
覆っていた展開状態から開口部1aを開放してゆき、重
畳状態となって、開口部1aの下方位置に格納される。
先羽根群の露光作動が開始されてから所定の時間が経過
すると、露光時間制御回路からの出力信号によって、後
羽根用電磁石15に対する通電が断たれ、後羽根用駆動
部材8は、後羽根用駆動ばねの付勢力によって時計方向
へ回転し、作動ピン8aによって後羽根群を作動させ
る。その結果、後羽根群の4枚の羽根は、開口部1aの
上方位置に格納されていた重畳状態から下方へ展開され
て行き、開口部1aを完全に覆った状態で停止する。こ
のような露光作動の終了直後の状態が図5に示された状
態である。その後、モータ12が回転され、既に説明し
た図6の状態で停止され、一回の撮影行程が終了したこ
とになる。
【0042】本実施例は、このように構成されているの
で、第1実施例の場合よりも、バルブ(B)撮影を行う
場合に有利である。即ち、第1実施例においてバルブ撮
影を行う場合には、開口部1aを全開状態にしている
間、後羽根用電磁石15に電流を供給し続けなければな
らないが、本実施例の場合には、その必要がない。そこ
で、次に、バルブ撮影を行う場合についての作動を説明
するが、上記の作動説明と重複するところについては簡
単に説明することにする。
【0043】周知のように、バルブ撮影の設定は、撮影
前に行われる。従って、本実施例の場合には、図6に示
した状態のときである。バルブ撮影の設定が行われた
後、カメラのレリーズボタンが押されると、その初期段
階において、各電磁石14,15のコイル14b,15
bに電流が供給される。そのため、鉄芯14aに密着さ
れていた鉄片部6aが、磁気的に吸着保持される。次
に、モータ12が回転されてセット部材21が時計方向
へ回転すると、押動部21aが先羽根用駆動部材5の被
押動部5bから離れるが、上記したようにして、先羽根
用駆動部材5は、露光作動開始位置に確実に保持されて
いる。
【0044】セット部材21は、時計方向への回転を続
け、押動部21aが被押動部8bを押し、後羽根用駆動
部材8を後羽根用駆動ばねに抗して反時計方向へ回転さ
せる。それにより、後羽根群の複数の羽根は、開口部1
aを覆っていた展開状態から上方へ重畳されて行き、開
口部1aの上方位置に格納される。その過程において、
後羽根用駆動部材8の被押動部8bが押動部21aのカ
ム面21a1 に接触して押され、鉄片部材9の鉄片部9
aが後羽根用電磁石15の鉄芯15aに密着され、吸着
保持される。そして、図7に示された状態になる。
【0045】バルブ撮影の場合には、この段階でモータ
12が停止し、それに伴ってセット部材21の回転が停
止する。そして、更に、その停止後、露光時間制御回路
が働き、先羽根用電磁石14への通電と後羽根用電磁石
15への通電を、同時に断つ。このとき、後羽根用駆動
部材8は、その被押動部8bがセット部材21の押動部
21aに阻止されているので時計方向へ回転することが
できない。従って、後羽根用電磁石15には通電してい
ないにもかかわらず、後羽根群の複数の羽根は、開口部
1aから退避した格納状態を維持している。そのため、
先羽根用駆動部材5のみが、先羽根用駆動ばねの付勢力
によって時計方向へ回転し、作動ピン5aによって先羽
根群を作動させる。その結果、開口部1aを全開にした
状態での露光が続くことになる。その状態が図8に示さ
れている。
【0046】所定の時間が経過し、レリーズボタンから
指を離すと、その信号によってモータ12が回転し、セ
ット部材21が時計方向へ回転する。そのため、後羽根
用駆動部材8は、その被押動部8bとカム面21a2
の摺接が解かれた後、後羽根用駆動ばねの付勢力によっ
て時計方向へ回転し、作動ピン8aによって後羽根群を
作動させる。その結果、後羽根群の複数の羽根は、格納
されていた重畳状態から下方へ展開されて行き、開口部
1aを完全に覆った状態で停止する。通常の場合、この
ような後羽根群の作動は、セット部材21が図8の状態
から図5に示した初期位置に達するまでに終了している
ので、セット部材21が初期位置に達しても、モータ1
2は停止せず、図6の状態になって停止し、次の撮影に
備えることになる。
【0047】尚、上記の通常撮影の場合の作動説明にお
いては、セット部材21が、図7の状態から初期位置
(図5の位置)へ戻ってから、先羽根用電磁石14への
通電が断たれるように説明したが、後羽根駆動部材8の
作動に影響しない範囲において、初期位置へ戻る前に、
先羽根用電磁石14への通電が断たれるようにしても差
し支えない。その方が、シャッタチャンスを逸するおそ
れが少なくなる。また、バルブ撮影の場合の作動説明に
おいては、先羽根用電磁石14だけではなく後羽根用電
磁石15へも一旦通電し、先羽根用電磁石14の通電を
断つときに後羽根用電磁石15への通電も断つように説
明したが、後羽根用電磁石15へは最初から通電しない
ようにしても良く、その方が省電力化にとって有利であ
る。更に、バルブ撮影の場合の作動説明からも分かるよ
うに、回路の構成を多少変更するだけで、タイム(T)
撮影も行えるようにすることができることは言うまでも
ない。
【0048】このように、本実施例によれば、第1実施
例の場合と同様に、セット部材21を、モータ12によ
って一方方向へのみ回転させるので、モータの制御系が
簡単になる。また、このモータをシャッタユニット側に
取り付ければ、カメラの組立時における作業が簡単にな
る。また、セット部材を、ばねによって初期位置へ復帰
させる従来例に比べ、ストッパに当接して生じるバウン
ドや振動によって、先羽根群の露光作動が影響されるよ
うなこともない。更に、セット部材21の押動部21a
に、二つのカム面21a1 ,21a2 を形成しているの
で、各駆動部材5,8の露光作動開始位置が、確実に得
られる。また、第1実施例に比較してセット部材21の
形状が簡単であるにもかかわらず、カメラの不使用時に
おいて、開口部1aを、先羽根群と後羽根群とによって
二重に覆うので、遮光効果が極めて優れている。更に、
第1実施例に比較して、バルブ撮影やタイム撮影を、省
電力で行えるようにすることが可能である。
【0049】
【発明の効果】上記のように、本発明においては、モー
タがセット部材を一方方向へ回転させることによって、
セット部材が各駆動部材をセットし且つそれらの露光作
動を可能にしているので、従来のように、セット部材
が、セット作動時には復帰ばねの付勢力に抗して往動
し、露光作動に先立ってはその付勢力によってストッパ
に当接するまで復動するようにしたものと比較して、バ
ウンドや振動によって、先羽根群の露光作動に影響を受
ける心配がない。また、モータも一方方向へ回転させる
だけで良いから、制御系が簡単であり、また、このモー
タをシャッタユニット側に取り付けた場合には、カメラ
の組立時における作業が簡単になる。また、セット部材
の一つの押動部に、異なる方向へ傾斜した二つのカム面
を形成し、それらを、セット部材の一方方向の回転によ
って、駆動部材の被押動部に順に接触し得るようにした
場合には、各駆動部材の露光作動開始位置が確実に得ら
れ、各駆動部材の露光作動が、所定の時機よりも早期に
開始されてしまうようなことがない。更に、セット部材
は、押動部を一つだけ有していて、露光作動終了後は、
次の撮影が行われるまで、先羽根用駆動部材をセットさ
せた状態で停止しているようにすると、極めて簡単な構
成で二重遮光式のフォーカルプレンシャッタが得られ
る。また、その場合、セット部材が、後羽根用駆動部材
のセット状態でも停止できるようにすると、省電力でバ
ルブ撮影やタイム撮影が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の平面図であって、露光作動終了直
後の状態を示したものである。
【図2】第1実施例に用いられる先羽根群と後羽根群の
構成の一例を示した平面図であって、露光作動終了直後
の状態を示したものである。
【図3】第1実施例の平面図であって、セット状態を示
したものである。
【図4】第1実施例の平面図であって、露光作動開始直
前の状態を示したものである。
【図5】第2実施例の平面図であって、露光作動終了直
後の状態を示したものである。
【図6】第2実施例の平面図であって、先羽根群のみの
セット状態(二重遮光状態)を示したものである。
【図7】第2実施例の平面図であって、先羽根群が露光
作動開始位置にあって、後羽根群がセット位置にある状
態を示したものである。
【図8】第2実施例の平面図であって、バルブ撮影中の
状態を示したものである。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,1c 孔 1d,1e,1f,1g,1h 軸 1d′,1e′,6b,9b 軸部 2,3 緩衝部材 4 支持板 5 先羽根用駆動部材 5a,8a 作動ピン 5b,8b 被押動部 5c,8c 取付部 6,9 鉄片部材 6a,9a 鉄片部 6c,9c 鍔部 7,10 圧縮ばね 8 後羽根用駆動部材 11,21 セット部材 11A,21A 筒部 11B,21B セット板 11C,13,21C 歯車 11a,11b,21a 押動部 11a1 ,11a2 ,11b1 ,11b2 ,21a1
21a2 カム面 12 モータ 14 先羽根用電磁石 14a,15a 鉄芯 14b,15b コイル 14c,14d,15c,15d 端子ピン 15 後羽根用電磁石 16,18 主アーム 16a,18a 長孔 17,19 副アーム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被押動部を有しており先羽根用駆動ばね
    によって回動されて先羽根群に露光作動を行わせる先羽
    根用駆動部材と、ばねを介在させて前記先羽根用駆動部
    材に取り付けられており先羽根用電磁石に吸着される鉄
    片部材と、被押動部を有しており後羽根用駆動ばねによ
    って回動されて後羽根群に露光作動を行わせる後羽根用
    駆動部材と、ばねを介在させて前記後羽根用駆動部材に
    取り付けられており後羽根用電磁石に吸着される鉄片部
    材と、所定位置から回転することによって前記各被押動
    部を押し前記先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とを
    前記各駆動ばねに抗してセット位置へ回動させるセット
    部材と、一方方向へのみ回転させることによって前記セ
    ット部材に前記各駆動部材のセット作動と前記所定位置
    への復帰作動を行わせるモータとを備えていることを特
    徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 【請求項2】 前記セット部材が合成樹脂製であって、
    前記モータに連動するための歯車を成形加工によって一
    体的に形成していることを特徴とする請求項1に記載の
    カメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 【請求項3】 前記セット部材に、前記先羽根用駆動部
    材の被押動部を押す第1押動部と、前記後羽根用駆動部
    材の被押動部を押す第2押動部とが設けられていて、前
    記セット部材は、前記所定位置と、前記各鉄片部材を前
    記各電磁石に接触させた位置とで停止されるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラ用フォ
    ーカルプレンシャッタ。
  4. 【請求項4】 前記第1押動部と第2押動部には、前記
    各被押動部に順に接触する第1カム面と第2カム面との
    二つのカム面が夫々に形成されていて、それらのカム面
    の形状は、前記セット部材が回転したとき、各第1カム
    面は前記各被押動部を押してゆき、各第2カム面は前記
    各被押動部から離れてゆくように形成されていることを
    特徴とする請求項3に記載のカメラ用フォーカルプレン
    シャッタ。
  5. 【請求項5】 前記セット部材に、前記先羽根用駆動部
    材の被押動部と前記後羽根用駆動部材の被押動部とを順
    に押す一つの押動部が設けられていて、前記セット部材
    は、少なくとも前記所定位置と、前記先羽根用駆動部材
    の鉄片部材を前記先羽根用電磁石に接触させた位置とで
    停止されるようにしたことを特徴とする請求項1又は2
    に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  6. 【請求項6】 前記セット部材が、前記後羽根用駆動部
    材の鉄片部材を前記後羽根用電磁石に接触させた位置で
    も停止可能であり、少なくとも前記先羽根用駆動部材が
    露光作動を開始した後は、前記後羽根用電磁石には通電
    されていないようにすることを可能にしたことを特徴と
    する請求項5に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッ
    タ。
  7. 【請求項7】 前記一つの押動部には、前記各被押動部
    に順に接触する第1カム面と第2カム面とが形成されて
    いて、それらのカム面の形状は、前記セット部材が回転
    したとき、第1カム面は前記各被押動部を押してゆき、
    第2カム面は前記各被押動部から離れてゆくように形成
    されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のカ
    メラ用フォーカルプレンシャッタ。
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