JP6246060B2 - カメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラ Download PDF

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Description

本発明は、例えば、各羽根群の露光作動開始位置へのセット及びセット解除を一方向にのみの回転により行うセットカムを備えたカメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラに関する。
近年、カメラのデジタル化が進み、カメラスペックは飛躍的に発展してきている。そして、撮像素子がフィルムからデジタルに代わったことで撮影回数が増加傾向にあり、撮影回数が増えることに伴い、シャッタの高耐久性、高コマ速が要求されてきている。高耐久性・高コマ速を達成するためには、シャッタ幕の走行終了時の衝撃を抑えてシャッタ幕が走行を開始後から停止するまでの時間の短縮が求められる。
また、近年、カメラの小型化により、フォーカルプレンシャッタの駆動制御機構も小型化が求められており、各羽根群の露光作動開始位置へのセット及びセット解除を一方向にのみの回転により行うセットカムを備えたフォーカルプレンシャッタが提案されてきている。
従来、このようなセットカムを備えたフォーカルプレンシャッタとしては、例えば、次の特許文献1に記載されたシャッタがある。
特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタは、一方向にのみ回転し、先羽根用駆動部材と後羽根用駆動部材とを露光作動開始位置にセットするセットカムを有する。そして、特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタは、高耐久性・高コマ速を達成するための手段として、先羽根用駆動部材の露光作動終了時のバウンドを抑止する係止部材と、後羽根用駆動部材の露光作動時の走行を制動するとともに露光作動終了時のバウンドを抑止するように形成された板ばねとを、セットカムに当接されて作動可能な別々の位置に独立した状態で備えている。
特開2012−8285号公報
ところで、先羽根は、露光作動終了時には基板の端部と開口部との間の僅かなスペースに折り畳まれた状態で停止させる必要があるため、露光走行終了時の衝撃による羽根の僅かなバウンドによって開口部内にスリット形成羽根が入って、露光精度に悪影響を与えてしまい易い。
しかるに、特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタは、先羽根用駆動部材に対し、露光作動終了時のバウンドを抑止する係止部材を設けてはいるものの、露光作動時の走行を制動する機構を備えていない。このため、露光作動終了時の衝撃により、羽根がバウンドして露光精度に悪影響を与え、また、シャッタ幕の静止までの時間短縮の妨げとなり易い。
しかも、特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタのように、先羽根用駆動部材の露光作動終了時のバウンドを抑止する係止部材と、後羽根用駆動部材の露光作動時の走行を制動するとともに露光作動終了時のバウンドを抑止するように形成された板ばねとを、セットカムに当接されて作動可能な別々の位置に独立した状態で備えたのでは、部品点数が増えて、配置スペースが狭められてしまう。
このため、特許文献1に記載のフォーカルプレンシャッタでは、カメラの小型化に伴うフォーカルプレンシャッタの駆動制御機構の小型化の要求を満たしながら、先羽根用駆動部材に対し、先羽根用駆動部材の露光作動終了時のバウンドを抑止する係止部材の他に露光作動時の走行を制動する機構を備えるスペースを確保することが難しい。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、駆動制御機構を小型化しながら、部品点数を少なく抑えて配置の自由度を上げ、且つ、露光作動後の羽根の露光走行終了時の衝撃により生ずる羽根のバウンドを確実に抑止して露光精度を向上させるとともに、バウンドの収束時間を短縮でき、高耐久性・高コマ速の達成が可能なカメラ用フォーカルプレンシャッタ、及びそれを備えたカメラを提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明によるカメラ用フォーカルプレンシャッタは、第1羽根を駆動する第1駆動部材と、第2羽根を駆動する第2駆動部材と、前記羽根の露光作動開始位置へのセット及びセット解除を一方向へのみの回転により行うセット部材と、前記第1駆動部材に夫々弾性変形させられる第1制動部及び第1抑止部が形成された弾性部材からなる第1ブレーキレバーと、前記第2駆動部材に夫々弾性変形させられる第2制動部及び第2抑止部が形成された弾性部材からなる第2ブレーキレバーと、を備えており、前記セット部材の回転に応じて前記第1ブレーキレバー及び前記第2ブレーキレバーを前記各駆動部材の作動軌跡に対して進退させることを特徴としている。
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記ブレーキレバーの前記制動部が前記駆動部材の露光作動中に弾性変形させられ、前記抑止部が前記駆動部材の露光作動終了時に弾性変形させられるのが好ましい。
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記第1ブレーキレバーと前記第2ブレーキレバーが、前記セット部材に当接し得る補助レバーに設けられているのが好ましい。
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記ブレーキレバーが、前記駆動部材のセット完了位置からセット解除位置までの間に前記セット部材により回転させられて、前記ブレーキレバーを前記駆動部材の作動軌跡内に進入させるのが好ましい。
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記ブレーキレバーが、前記駆動部材の露光作動終了位置からセット開始位置までの間に前記セット部材との当接解除により前記ブレーキレバーを前記駆動部材の作動軌跡内から退避させ得るのが好ましい。
また、本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおいては、前記弾性部材が板ばねであるのが好ましい。
更に、本発明のカメラは、上記のような各カメラ用フォーカルプレンシャッタを備えている。
本発明のカメラ用フォーカルプレンシャッタによれば、第1駆動部材に夫々弾性変形させられる第1制動部及び第1抑止部が形成された弾性部材からなる第1ブレーキレバーと、第2駆動部材に夫々弾性変形させられる第2制動部及び第2抑止部が形成された弾性部材からなる第2ブレーキレバーとを備え、セット部材の回転に応じて第1ブレーキレバー及び第2ブレーキレバーを各駆動部材の作動軌跡に対して進退させるようにしたので、部品点数を減らし、その分、シャッタ地板における配置の自由度が高くなる。しかも、第1ブレーキレバーと第2ブレーキレバーのいずれにも、対応する夫々の駆動部材に夫々弾性変形させられる制動部及び抑止部が形成されている。このため、露光作動終了時に基板の端部と開口部との間の僅かなスペースに折り畳まれた状態で停止させられる先羽根に対しても制動を行いながらバウンドを抑止することができ、露光走行終了時の衝撃による羽根のバウンドを確実に抑えて、露光精度を向上させることができるとともに、バウンドの収束時間を短縮でき、高耐久性・高コマ速を達成できる。
本発明の実施例にかかるカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、後羽根のセット作動完了後であって、補助レバーのセット作動開始前の状態を地板側から示す平面図である。 図1の側面図である。 本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、補助レバーのセット作動開始時の状態を示す平面図である。 本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける、補助レバーのセット作動完了時の状態を示す平面図である。 図4の状態から、先羽根の露光作動終了状態を示す平面図である。 図5の状態から、後羽根の露光作動終了状態を示す平面図である。 図6の状態から、補助レバーのセットを解除した状態を示す平面図である。 図7の状態から、先羽根のセット作動開始時の状態を示す平面図である。 図8の状態から、先羽根のセット作動完了後であって、後羽根のセット作動開始時の状態を示す平面図である。 図9の状態から、後羽根のセット作動完了時の状態を示す平面図である。 本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける後羽根のセット作動の完了状態からカメラのレリーズボタンの押下、補助レバーのセット作動、露光作動、先羽根、後羽根のセット作動までの一連の作動シーケンスを示すタイミングチャートである。
本発明の実施の形態を、図示した実施例によって説明する。本実施例は、ダイレクトタイプのフォーカルプレンシャッタの構成に本発明を適用したものであるが、係止タイプとして構成したものにも適用することが可能である。
先ず、主に、図1、図2を用いて、本発明の実施例の構成を説明するが、図1は、本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタにおける外観を地板側からみた平面図、図2は図1の側面図である。尚、本実施例の説明においては、本実施例のフォーカルプレンシャッタをカメラに組み込んだとき、図1の表面側(手前側)が被写体側(撮影レンズ側)であり、図1の背面側が撮像素子側であることを前提にして説明する。しかしながら、周知のように、デジタルカメラの場合には、図1の表面側を撮像素子側にし、図1の背面側を被写体側にすることもある。
図1において、シャッタ地板1の左寄り中央部には、長方形を横長にした露光用の開口部1aが形成されている。また、周知のように、シャッタ地板1の背面側には、所定の間隔を空けて、補助地板14が取り付けられており、シャッタ地板1と補助地板14との間に羽根室を構成している。そして、補助地板14にも、開口部1aの形状や大きさが略同様の開口部が形成されている。そして、被写体光を通過させるためのシャッタユニットとしての露光開口の形状は、それらの開口部で形成されることもあるが、本実施例においては、開口部1aの形状だけで露光開口の形状が決められている。
尚、本実施例のシャッタ地板1は合成樹脂製である。なお、図1、図3〜図10では、便宜上、開口部1aの左側部分を省略して示してある。
シャッタ地板1には、開口部1aの右側の領域に、円弧状の長孔1b,1cが形成されている。長孔1b,1cの下方端部には、平面形状が略C字状をした周知のゴム製の緩衝部材18a,18bが取り付けられている。また、補助地板14は、図2に示すように、薄い板部材であって、長孔1b,1cを形成している領域と重なるため、実際には、長孔1b,1cと重なるところに、略同じ形状をした図示していない長孔が形成されている。
シャッタ地板1の表面側、即ち被写体側には、軸1d,1e,1f,1gが立設されている。また、シャッタ地板1の背面側、即ち撮像素子側には、軸1h,1i,1j,1kが立設されており、それらのうち、軸1h,1iは、上記の軸1d,1eと同心上に配置されている。また、シャッタ地板1の表面側には、後述する補助レバーであるアシストレバー17の当接部17bが当接することによって、アシストレバー17の軸1gを中心とした反時計方向の回転を規制する回転止め1mが設けられている。
シャッタ地板1の表面側には、実際には、このほかにも、複数の柱が立設されており、それらの先端には、例えば、特開2007−298544号にも記載されているような支持板13とプリント配線板等の電気基板18が、支持板13をシャッタ地板1側にして取り付けられており、その支持板13のシャッタ地板1側には、略U字形をしていて二つの脚部の先端を磁極部とした鉄芯部材と、コイルと、コイルを巻回していて鉄芯部材の一方の脚部に嵌装されたボビンとで構成された、先羽根用と後羽根用の電磁石が取り付けられている。しかしながら、電磁石の構成や支持板13への取付け構成は周知であり、且つ電磁石の構成の全てに符号を付けると、他の構成部材が分かりにくくなってしまうため、図1のほか図3〜図10において先羽根用と後羽根用の電磁石については鉄芯部材だけに符号4a,4bを付してある。
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1d,1eには、駆動機構を構成していて、いずれも合成樹脂製である、先羽根用駆動部材6,後羽根用駆動部材7が、個々に回転可能に取り付けられている。
先羽根用駆動部材6は、被押動部6aと、駆動ピン6bと、背面側に形成した押動部6c及び被係止部6dと、表面側に部厚く形成した取付部6eを有している。
被押動部6aは、表面側に設けられたローラーで構成されており、後述する先羽根用セットカム部12aの押動部12a1に当接しうるように形成されている。そして、被押動部6aが先羽根用セットカム部12aの押動部12a1に押されることで、先羽根用駆動部材6を、軸1dを中心とした時計方向(図1における軸1dを中心とした矢印A方向とは反対側の方向)に回転するように構成されている。駆動ピン6bは、背面側に形成されており、シャッタ地板1の長孔1bに挿入されている。そして、この駆動ピン6bは、根元側の部位の断面が円形をしている。また、先端側の部位の断面は砲弾形をしていて、後述のように羽根室内で羽根に連結されており、その最先端部を、補助地板14に形成されていて長孔1bと略同じ形状をした図示していない長孔に挿入している。尚、駆動ピン6bの根元側の部位の断面はD形であってもよい。また、駆動ピン6bの先端側の部位の断面形状は小判形であってもよい。
押動部6cは、先羽根用駆動部材6が軸1dを中心とした反時計方向(図1における軸1dを中心とした矢印A方向)に回転したときに、ブレーキ待機位置にセットされた、後述する先羽根用ブレーキレバー15の制動部15aを摺接しながら押し退けることができるように形成されている。被係止部6dは、先羽根用駆動部材6が軸1dを中心とした反時計方向に回転して先羽根用ブレーキレバー15の制動部15aを通過したときに先羽根用ブレーキレバー15のバウンド抑止部15bに係止されるように形成されている。
そして、周知のように、この先羽根用駆動部材6は、図2に示す先羽根用駆動ばね8の付勢力によって軸1dを中心とした反時計方向へ回転するように付勢されている。
先羽根用駆動部材6の取付部6eには、その内部に、鉄片部材5aと図示していない圧縮ばねとが収容されている。そして、鉄片部材5aは、軸部5a1の一端に円盤状をした頭部5a2を有していて、他端には鉄片部5a3を取り付けている。また、この鉄片部材5aは、取付部6e内で軸部5a1に嵌装されている上記の図示していない圧縮ばねによって、鉄片部5a3を取付部6e内から突き出すように付勢されている。図1では、鉄片部材5aの鉄片部5a3が先羽根用電磁石の鉄芯部材4aの磁極部に接触した状態となっている。
また、シャッタ地板1の軸1dには、図2に示すように、ラチェット部材10aが回転可能に取付けられている。ラチェット部材10aは、外周部にラチェット歯を備えており、支持板13に形成されたラチェット爪13aの先端をラチェット歯に噛合させられ、ラチェット部材10aの軸1dを中心とした反時計方向への回転を阻止されるようになっている。
先羽根用駆動ばね8は、周知のように、一端を先羽根用駆動部材6の図示していないばね掛け部に掛け、他端をラチェット部材10aの図示していないばね掛け部に掛けて、先羽根用駆動部材6を、軸1dを中心とした反時計方向へ回転させるように付勢しており、その付勢力は、ラチェット部材10aを一時的に外し、ラチェット部材10aの回転位置を変えることによって調整できるようになっている。尚、ラチェット部材10aは、図2にだけ示してある。
後羽根用駆動部材7は、被押動部7aと、駆動ピン7bと、背面側に形成した摺接部7cと、表面側に部厚く形成した取付部7dを有している。
被押動部7aは、表面側に設けられたローラーで構成されており、後述する後羽根用セットカム部12bの押動部12b1に当接しうるように形成されている。そして、被押動部7aが後羽根用セットカム部12bの押動部12b1に押されることで、後羽根用駆動部材7を、軸1eを中心とした時計方向(図1における軸1eを中心とした矢印B方向とは反対側の方向)に回転するように構成されている。駆動ピン7bは、背面側に形成されており、シャッタ地板1の長孔1cに挿入されている。そして、この駆動ピン7bは、根元側の部位の断面が円形をしている。また、先端側の部位の断面は砲弾形をしていて、後述のように羽根室内で羽根に連結されており、その最先端部を、補助地板14に形成されていて長孔1cと略同じ形状をした図示していない長孔に挿入している。尚、駆動ピン7bの根元側の部位の断面はD形であってもよい。また、駆動ピン7bの先端側の部位の断面形状は小判形であってもよい。
摺接部7cは、後羽根用駆動部材7が軸1eを中心とした反時計方向(図1における軸1eを中心とした矢印B方向)に回転したときに、ブレーキ待機位置にセットされた、後述する後羽根用ブレーキレバー16の制動部16a及びバウンド抑止部16bに摺接することができるように形成されている。
そして、周知のように、この後羽根用駆動部材7は、図2に示す後羽根用駆動ばね9の付勢力によって軸1eを中心とした反時計方向へ回転するように付勢されている。
後羽根用駆動部材7の取付部7dには、その内部に、鉄片部材5bと図示していない圧縮ばねとが収容されている。そして、鉄片部材5bは、軸部5b1の一端に円盤状をした頭部5b2を有していて、他端には鉄片部5b3を取り付けている。また、この鉄片部材5bは、取付部7d内で軸部5b1に嵌装されている上記の図示していない圧縮ばねによって、鉄片部5b3を取付部7d内から突き出すように付勢されている。図1では、鉄片部材5bの鉄片部5b3が後羽根用電磁石の鉄芯部材4bの磁極部に接触した状態となっている。
また、シャッタ地板1の軸1eには、図2に示すように、ラチェット部材10bが回転可能に取付けられている。ラチェット部材10bは、外周部にラチェット歯を備えており、支持板13に形成されたラチェット爪13bの先端をラチェット歯に噛合させられ、ラチェット部材10bの軸1eを中心とした反時計方向への回転を阻止されるようになっている。
後羽根用駆動ばね9は、周知のように、一端を後羽根用駆動部材7の図示していないばね掛け部に掛け、他端をラチェット部材10bの図示していないばね掛け部に掛けて、後羽根用駆動部材7を、軸1eを中心とした反時計方向へ回転させるように付勢しており、その付勢力は、ラチェット部材10bを一時的に外し、ラチェット部材10bの回転位置を変えることによって調整できるようになっている。尚、ラチェット部材10bは、図2にだけ示してある。
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1fには、合成樹脂製の先羽根用セットカム部12aと後羽根用セットカム部12bとを備えたセットカム12が、同軸上に取付けられたチャージギア11を介して一方向(図1の例では軸1fを中心とした反時計方向(矢印C方向))にのみ回転可能に取り付けられている。
先羽根用セットカム部12aは、押動部12a1と、カム面12a2を有している。押動部12a1は、先羽根用駆動部材6の被押動部6aを押して先羽根用駆動部材6をセット位置まで軸1dを中心とした時計方向に回転させることができるように形成されている。カム面12a2は、セット位置まで回転させられた先羽根用駆動部材6の被押動部6aと接触することで、先羽根用駆動部材6のセット位置へのセット状態を保持することができるように形成されている。
後羽根用セットカム部12bは、押動部12b1と、カム面12b2を有している。押動部12b1は、後羽根用駆動部材7の被押動部7aを押して後羽根用駆動部材7を、セット位置まで軸1eを中心とした時計方向に回転させることができるように形成されている。さらに、押動部12b1は、後述するアシストレバー17の被押動部17aを押して、後述する先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16を備えたアシストレバー17を、軸1gを中心とした時計方向(図1における軸1gを中心とした矢印D方向)に回転させることができる機能も備えている。
カム面12b2は、セット位置まで回転させられた後羽根用駆動部材7の被押動部7aと接触することで、後羽根用駆動部材7のセット位置へのセット状態を保持することができるように形成されている。さらに、カム面12b2は、セット位置まで回転させられた後述するアシストレバー17の被押動部17aと接触することで、後述する先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16を備えたアシストレバー17のブレーキ待機位置へのセット状態を保持することができる機能も備えている。
そして、これらのセットカム部12a,12bは、上述したように、同軸上に取付けられたチャージギア11を介して軸1fを中心とした反時計方向(図1における軸1fを中心とした矢印C方向)の一方向にのみ回転するように構成されている
シャッタ地板1の表面側に立設されている上記の軸1gには、補助レバーとしてのアシストレバー17が回転可能に取り付けられている。アシストレバー17は、被押動部17aと、当接部17bを有するとともに、先羽根用ブレーキレバー15と後羽根用ブレーキレバー16を保持している。
被押動部17aは、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1に当接するように形成されている。そして、被押動部17aが後羽根用セットカム部12bの押動部12b1に押されることで、アシストレバー17を、軸1gを中心とした時計方向(図1における軸1gを中心とした矢印D方向)に回転させられるようになっている。
当接部17bは、アシストレバー17が軸1gを中心とした時計方向に回転させられたときに、シャッタ地板1に設けられた回転止め1mに当接させられて、アシストレバー17の軸1gを中心とした時計方向へのそれ以上の回転が規制されるように設けられている。
先羽根用ブレーキレバー15は、一端部がアシストレバー17に保持され、他端部がコの字形の凸形状が形成された弾性部材(例えば、板ばね)からなり、制動部15aとバウンド抑止部15bとを凸形状の異なる面上に有している。
制動部15aは、凸形状における上記他端部の先端側の面から最も突出した面までの面で構成されており、先羽根用駆動部材6の押動部6cに摺接されながら押し退けられることによって、先羽根用ブレーキレバー15の一端部側の部分が弾性変形して、先羽根用駆動部材6の露光作動時の走行を制動する機能を備えている。
バウンド抑止部15bは、凸形状における上記一端部側を向いた面で構成されており、先羽根用駆動部材6の押動部6cが制動部15aを通過して先羽根用ブレーキレバー15の一端部側の弾性力により復帰方向に復帰したときに、制動部15aを通過した先羽根用駆動部材6の被係止部6dを係止することによって、先羽根用駆動部材6の露光作動終了時のバウンドを抑止する機能を備えている。
そして、先羽根用ブレーキレバー15は、制動部15aにより先羽根用駆動部材6の露光作動時の走行を制動しながら、バウンド抑止部15bにより先羽根用駆動部材6の露光作動終了時のバウンドを抑止することで、先羽根用駆動部材6が露光作動終了時にストッパ部(緩衝部材18aが取付けられた長孔1bの下方端部)に当接するときの衝撃により生じる先羽根群2のバウンドを抑止する機能を備えている。
後羽根用ブレーキレバー16は、一端部がアシストレバー17に保持され、中央部に平面部を有し、全体が緩やかに湾曲した板ばねからなり、制動部16aとバウンド抑止部16bとを略同一平面上に有している。
制動部16aは、上記平面部における他端部に近い領域の面で構成されており、後羽根用駆動部材7の摺接部7cに摺接されることによって弾性変形して後羽根用駆動部材7の露光作動時の走行を制動する機能を備えている。
バウンド抑止部16bは、上記平面部において制動部16aに続く制動部16aよりも一端部に近い領域の面で構成されており、後羽根用駆動部材7の摺接部7cに摺接されることによって弾性変形の度合いを増して後羽根用駆動部材7のバウンドを抑止する機能を備えている。
そして、後羽根用ブレーキレバー16は、制動部16aにより後羽根用駆動部材7の露光作動時の走行を制動しながら、バウンド抑止部16bにより後羽根用駆動部材7の露光作動終了時のバウンドを抑止することで、後羽根用駆動部材7が露光作動終了時にストッパ部(緩衝部材18bが取付けられた長孔1cの下方端部)に当接するときの衝撃により生じる後羽根群3のバウンドを抑止する機能を備えている。
次に、シャッタ地板1の背面側の構成を説明する。
シャッタ地板1と補助地板14との間には、先羽根群2と後羽根群3が配置されている。
先羽根群2は、シャッタ地板1の上記の軸1hに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム2aと、シャッタ地板1の上記の軸1jに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム2bと、それらの自由端である他端部に向けて順に枢支された4枚の羽根2c,2d,2e,2fとで構成されており、羽根2fがスリット形成羽根となっている。そして、周知のように、先羽根用駆動部材6の駆動ピン6bの先端部は、アーム2aに形成された図示していない長孔に嵌合している。
後羽根群3は、シャッタ地板1の上記の軸1iに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム3aと、シャッタ地板1の上記の軸1kに対して一端を回転可能に取り付けられたアーム2bと、それらの自由端である他端部に向けて順に枢支された4枚の羽根3c,3d,3e,3fとで構成されており、羽根3fがスリット形成羽根となっている。そして、周知のように、後羽根用駆動部材7の駆動ピン7bの先端部は、アーム3aに形成された図示していない長孔に嵌合している。
その他、先羽根用駆動部材6、後羽根用駆動部材7には、周知の羽根のガタ寄せばね(スリット形成羽根2f、3fの露光作動開始位置での姿勢を一定にするためにアーム2b、3bに掛けられるばね)が、夫々直接掛けられている。
また、便宜上、矢印A〜Dは図1にのみ示してある。
次に、上記の構成説明に用いた図1と、図3〜図11とを用いて本実施例の作動を説明する。なお、図11は、後羽根のセット作動の完了状態からカメラのレリーズボタンの押下、補助レバーのセット作動、露光作動、先羽根、後羽根のセット作動までの一連の作動シーケンスを示すタイミングチャートであり、図1、図3〜図10の作動状態となるタイミングを夫々の図面の数字で示してある。なお、便宜上、図3、図4、図7、図8では、羽根群2,3、長孔1b,1c、緩衝部材18a,18b、回転止め1mは破線で示すとともに、羽根群はスリット形成羽根2f,3fのみを示し他の羽根は図示を省略してある。また、図5、図6では、羽根群2,3、緩衝部材18a,18bは破線で示してある。また、図9、図10では、羽根群2,3、長孔1b,1c、緩衝部材18a,18b、回転止め1mは破線で示してある。
図1は、後羽根のセット作動完了後であって、アシストレバー17のセット作動開始前の状態を示したものである。この状態においては、先羽根用駆動部材6は、被押動部6aが先羽根用セットカム部12aのカム面12a2に接触してセット位置へのセット状態が保持されている。また、後羽根用駆動部材7は、被押動部7aが先羽根用セットカム部12bのカム面12b2に接触してセット位置へのセット状態が保持されている。また、アシストレバー17は、被押動部17aが後羽根用セットカム部12bの押動部12b1からの押圧を解除されるとともに、先羽根用駆動部材6がセット位置にセットされるために軸1dを中心とした時計方向へ回転を開始したときに、被係止部6dが先羽根用ブレーキレバー15のバウンド抑止部15bを押すことによって、軸1gと中心とした反時計方向に回転させられている。また、セットカム12は、先羽根用駆動部材6と後羽根用駆動部材7のセット位置へのセット完了後の所定の停止位置で回転を停止している。
図1に示すセット完了状態において、次の撮影が行われる場合を説明する。ファインダで被写体像を観察しながら、カメラのレリーズボタンを押すと、実際の撮影(露光作動)を開始する前に、先羽根用及び後羽根用の電磁石が励磁状態になり、鉄片部材5a,5bの鉄片部5a3,5b3が鉄芯部材4a,4bの磁極部に夫々吸着保持される。
また、セットカム12が、チャージギア11を介して軸1fを中心とした反時計方向に回転を開始する。すると、セットカム12が回転を開始してまもなく、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1が、図3に示すようにアシストレバー17の被押動部17aに接触する。
図3に示す状態から、さらに、セットカム12が軸1fを中心とした反時計方向に回転を続け、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1が被押動部17aを押圧する。すると、アシストレバー17が軸1gを中心とした時計方向に回転を開始する。そして、アシストレバー17は、先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16とともに、図4に示すように、ブレーキ待機位置にセットされ、被押動部17aが後羽根用セットカム部12bのカム面12b2に接触することで、そのセット状態を保持される。これにより、先羽根用ブレーキレバー15は、先羽根用駆動部材6の露光作動時の走行を制動し、次いで、先羽根用駆動部材6の露光作動終了時のバウンドを抑止することができるようになり、後羽根用ブレーキレバー16は、後羽根用駆動部材6の露光作動時の走行を制動するとともに、後羽根用駆動部材7の露光作動終了時のバウンドを抑止することができるようになる。
図4に示す状態から、さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続ける。すると、先羽根用セットカム部12aのカム面12a2が、先羽根用駆動部材6の被押動部6aから離れる。しかし、このとき、鉄片部材5aの鉄片部5a3が先羽根用電磁石の鉄芯部材4aの磁極部に吸着保持されているため、先羽根用駆動部材6は、セット位置にセットされた状態を保持される。
さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続ける。すると、後羽根用セットカム部12bのカム面12b2が、後羽根用駆動部材7の被押動部7aから離れる。しかし、このとき、鉄片部材5bの鉄片部5b3が後羽根用電磁石の鉄芯部材4bの磁極部に吸着保持されているため、後羽根用駆動部材7は、セット位置にセットされた状態を保持される。
その後、セットカム12は、軸1fを中心とした反時計方向への回転を停止する。このようにして得られた位置が、露光作動開始位置である。
その後、先羽根用電磁石が消磁(図11におけるOFF)される。
先羽根用電磁石が消磁すると、鉄片部材5aの鉄片部5a3に対する鉄芯部材4aの磁極部の吸引力が失われ、先羽根用駆動部材6が、先羽根用駆動ばね8の付勢力によって軸1dを中心とした反時計方向へ急速に回転させられる。そのとき、4枚の羽根2c〜2fは、隣接する羽根同士の重なりを大きくしながら下方へ移動し、スリット形成羽根2fの上端縁で開口部1aを開いていく。また、先羽根用駆動部材6は、軸1dを中心とした反時計方向に回転している途中で、押動部6cが先羽根用ブレーキレバー15の制動部15aに摺接しながら、制動部15aを押し退ける。これにより、先羽根用駆動部材6の露光作動時の走行が制動(即ち、回転速度が低減)される。さらに、先羽根用駆動部材6は、軸1dを中心とした反時計方向へ回転し、駆動ピン6bが長孔1bの下方端部に設けられた緩衝部材18aに当接する。このとき、先羽根用駆動部材6の押動部6cが制動部15aを通過して、先羽根用ブレーキレバー15のバウンド抑止部15bは、一端部側の弾性力により復帰方向に復帰する。そして、先羽根用駆動部材6は、制動部15aを通過した被係止部6dが先羽根用ブレーキレバー15のバウンド抑止部15bに係止される。これにより、先羽根用駆動部材6の露光作動終了時にストッパ部(緩衝部材18aが取付けられた長孔1bの下方端部)に当接するときの衝撃により生じるバウンドが抑止される。図5はそのときの状態を示している。
先羽根用電磁石が消磁されてから所定時間経過後、後羽根用電磁石が消磁(図11におけるOFF)される。
後羽根用電磁石が消磁すると、鉄片部材5bの鉄片部5b3に対する鉄芯部材4bの磁極部の吸引力が失われ、後羽根用駆動部材7が、後羽根用駆動ばね9の付勢力によって軸1eを中心とした反時計方向へ急速に回転させられる。そのとき、4枚の羽根3c〜3fは、隣接する羽根同士の重なりを小さくしながら下方へ移動し、スリット形成羽根3fの下端縁で開口部1aを閉じていく。また、後羽根用駆動部材7は、軸1eを中心とした反時計方向に回転している途中で、摺接部7cが後羽根用ブレーキレバー16の制動部16aに摺接しながら、制動部15aを弾性変形させる。これにより、後羽根用駆動部材7の露光作動時の走行が制動(即ち、回転速度が低減)される。さらに、後羽根用駆動部材7は、軸1eを中心とした反時計方向へ回転し、駆動ピン7bが長孔1cの下方端部に設けられた緩衝部材18bに当接する。このとき、後羽根用駆動部材7は、制動部15aを通過した摺接部7cが後羽根用ブレーキレバー16のバウンド抑止部16bに摺接しながら、弾性変形の度合いを増加させて停止する。これにより、後羽根用駆動部材7の露光作動終了時にストッパ部(緩衝部材18bが取付けられた長孔1cの下方端部)に当接するときの衝撃により生じるバウンドが抑止される。図6はそのときの状態を示している。
露光作動が終了した後、セットカム12が、チャージギア11を介して軸1fを中心とした反時計方向の回転を再び開始する。すると、セットカム12が回転を再開後まもなく、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1が、アシストレバー17の被押動部17aから離れる。これにより、アシストレバー17は、先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16とともに、ブレーキ待機位置にセットされた状態の保持を解除される。図7はそのときの状態を示している。
図7に示す状態から、さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続ける。すると、先羽根用セットカム部12aの押動部12a1が先羽根用駆動部材6の被押動部6aに当接し、先羽根群2のセット作動開始状態となる。図8はそのときの状態を示している。
図8に示す状態から、さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続け、先羽根用セットカム部12aの押動部12a1が被押動部6aを押圧する。すると、先羽根用駆動部材6が先羽根用駆動ばね8の軸1dを中心とした反時計方向への付勢力に抗して、軸1dを中心とした時計方向に回転を開始する。これにより、先羽根群2の4枚の羽根2c〜2fは、隣接する羽根同士の重なりを小さくしながら上方へ移動し、スリット形成羽根2fの上端縁で開口部1aを閉じていく。このときには、アシストレバー17は、上述したように、先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16とともに、ブレーキ待機位置にセットされた状態の保持を解除されており、セットカム12のセット方向へ回転するために要する負荷が軽減されている。なお、先羽根用駆動部材6が軸1dを中心とした時計方向への回転を開始したときに、被係止部6dが先羽根用ブレーキレバー15のバウンド抑止部15bを押す。これにより、アシストレバー17は、軸1gと中心とした反時計方向に回転させられる。さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続けると、先羽根用駆動部材6が軸1dを中心とした時計方向への回転を続けていき、駆動ピン6bが長孔1bの上端部に当接する。これにより、先羽根用駆動部材6のセット位置へのセットが終了する。このとき、先羽根用駆動部材6の被押動部6aは、先羽根用セットカム部12aのカム面12a2に接触し、セット状態が保持される。また、その直後に、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1が後羽根用駆動部材7の被押動部7aに当接し、後羽根群3のセット作動開始状態となる。図9はそのときの状態を示している。
図9に示す状態から、さらに、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向に回転を続け、後羽根用セットカム部12bの押動部12b1が被押動部7aを押圧する。すると、後羽根用駆動部材7が後羽根用駆動ばね9の軸1eを中心とした反時計方向の付勢力に抗して、軸1eを中心とした時計方向に回転を開始する。これにより、後羽根群3の4枚の羽根3c〜3fは、隣接する羽根同士の重なりを大きくしながら上方へ移動し、スリット形成羽根3fの下端縁で開口部1aを開いていく。このときにも、アシストレバー17は、上述したように、先羽根用ブレーキレバー15、後羽根用ブレーキレバー16とともに、ブレーキ待機位置にセットされた状態の保持を解除されており、セットカム12のセット方向へ回転するために要する負荷が軽減される。さらに、セットカム12が、反時計方向に回転を続けると、後羽根用駆動部材7が時計方向への回転を続けていき、駆動ピン7bが長孔1cの上端部に当接する。これにより、後羽根用駆動部材7のセット位置へのセットが終了する。このとき、後羽根用駆動部材7の被押動部7aは、後羽根用セットカム部12bのカム面12b2に接触し、セット状態が保持される。図10はそのときの状態を示している。その後セットカム12は、軸1fを中心とした反時計方向への回転を停止する。図1はそのときの状態を示している。
本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタによれば、先羽根用駆動部材6の露光作動時に弾性変形させられる制動部15aと先羽根用駆動部材6の露光作動終了時に弾性変形させられるバウンド抑止部15bとが形成された弾性部材の先羽根用ブレーキレバー15と、後羽根用駆動部材7の露光作動時に弾性変形させられる制動部16aと後羽根用駆動部材7の露光作動終了時に弾性変形させられるバウンド抑止部16bとが形成された板ばね状の後羽根用ブレーキレバー16と、先羽根用ブレーキレバー15と後羽根用ブレーキレバー16とを保持し、一方向に回転するセットカム12の当接及び当接の解除に応じて夫々異なる方向に回転させられて、夫々のブレーキレバー15,16を、対応する夫々の駆動部材6,7の作動軌跡に進退させるアシストレバー17を備えたので、先羽根用ブレーキレバー15と後羽根用ブレーキレバー16の配置をアシストレバー17に集中させたことにより、部品点数が減り、その分、シャッタ地板1における配置の自由度が高くなる。しかも、アシストレバー17に備わる先羽根用ブレーキレバー15と後羽根用ブレーキレバー16のいずれもが、対応する夫々の駆動部材6,7の露光作動時の走行の制動と露光作動終了時のバウンドの抑止を行う。このため、露光作動終了時に基板の端部と開口部との間の僅かなスペースに折り畳まれた状態で停止させられる先羽根に対しても制動を行いながらバウンドを抑止することができ、露光走行終了時の衝撃による羽根のバウンドを確実に抑えて、露光精度を向上させることができるとともに、バウンドの収束時間を短縮でき、高耐久性・高コマ速を達成できる。
また、本実施例のカメラ用フォーカルプレンシャッタによれば、後羽根用ブレーキレバー16が、制動部16aとバウンド抑止部16bとを略同一平面上に有するとともに、後羽根用駆動部材7が、制動部16aとバウンド抑止部16bとに摺接可能な摺接部7cを有し、後羽根用ブレーキレバー16を、制動部16aが後羽根用駆動部材7の摺接部7cに摺接されることによって、弾性変形して後羽根用駆動部材7の露光作動時の走行を制動するとともに、バウンド抑止部16bが後羽根用駆動部材7の摺接部7cに摺接されることによって、弾性変形の度合いを増して後羽根用駆動部材7の露光作動終了時のバウンドを抑止するように配置したので、ブレーキレバーの形状を単純化することができ、全体の配置の自由度がより増える。
ところで、既に述べたように、本発明は、係止タイプのフォーカルプレンシャッタとして実施することも可能である。
先ず、先羽根用駆動部材6、後羽根用駆動部材7には、本実施例のように鉄片部材5a、5bを取り付けず、それに代わって被係止部を形成しておく。そして、図1のセット完了後にセットカム12が軸1fを中心とした反時計方向への回転を停止した状態においては、先羽根用駆動部材6、後羽根用駆動部材7は、被係止部が係止レバーに係止される位置を越えるところまで回転されているようにしておき、カメラのレリーズボタンが押された段階で、係止レバーに係止されるようにする。そして、その後、セットカム12が、軸1fを中心とした反時計方向への回転を開始し、露光作動開始位置でその回転を停止するまでの作動は、上記の実施例の場合と全く同じである。
他方、上記の係止レバーの係止を解除するために設けられている係止解除部材は、セットカム12が、上記のようにして、軸1fを中心とした反時計方向への回転を開始する前に、ばねの付勢力に抗して、先羽根用および後羽根用の電磁石に吸着保持されるようにする。そして、その後、セットカム12が、上記のように作動して、図4に示された露光作動開始位置でその回転を停止し所定時間が経過すると、先羽根用および後羽根用の電磁石に対する通電を断つ。それにより、上記の係止解除部材は、上記のばねの付勢力で作動し、上記の係止レバーによる係止を解除するので、先羽根用駆動部材6、後羽根用駆動部材7は、夫々露光作動を開始する。そして、セット作動時には、セットカム12の作動に連動して、上記の係止解除部材が、先羽根用および後羽根用の電磁石に対して接触させられるようにする。尚、このような作動が得られるようにするための構成は種々知られているが、その一例が、特開2001−215555号公報にも記載されている。
なお、上記実施例では、先羽根用ブレーキレバー15と後羽根用ブレーキレバー16の構成を異ならせたが、先羽根用ブレーキレバーと後羽根用ブレーキレバーの構成は本実施例における夫々のブレーキレバーと略同様であってもよい。
また、本発明は、例えば、先幕を電子シャッタとし、後幕のみを駆動部材を介して開閉する撮影モードのように、一方の駆動部材を介して一方の幕を開閉する撮影モードにも適用可能である。
1 シャッタ地板
1a,2a 開口部
1b,1c 長孔
1d,1e,1f,1g,1h,1i,1j,1k 軸
1m 回転止め
2 先羽根群
2a,2b アーム
2c,2d,2e,2f 羽根
3 後羽根群
3a,3b アーム
3c,3d,3e,3f 羽根
4a,4b 鉄芯部材
5a,5b 鉄片部材
5a1,5b1 軸部
5a2,5b2 頭部
5a3,5b3 鉄片部
6 先羽根用駆動部材
6a 被押動部
6b 駆動ピン
6c 押動部
6d 被係止部
6e 取付部
7 後羽根用駆動部材
7a 被押動部
7b 駆動ピン
7c 摺接部
7d 取付部
8 先羽根用駆動ばね
9 後羽根用駆動ばね
10a,10b ラチェット部材
11 チャージギア
12 セットカム
12a 先羽根用セットカム部
12a1 押動部
12a2 カム面
12b 後羽根用セットカム部
12b1 押動部
12b2 カム面
13 支持板
13a,13b ラチェット爪
14 補助地板
15 先羽根用ブレーキレバー
15a 制動部
15b バウンド抑止部
16 後羽根用ブレーキレバー
16a 制動部
16b バウンド抑止部
17 アシストレバー
17a 被押動部
17b 当接部
18a,18b 緩衝部材

Claims (7)

  1. 第1羽根を駆動する第1駆動部材と、
    第2羽根を駆動する第2駆動部材と、
    前記羽根の露光作動開始位置へのセット及びセット解除を一方向へのみの回転により行うセット部材と、
    前記第1駆動部材に夫々弾性変形させられる第1制動部及び第1抑止部が形成された弾性部材からなる第1ブレーキレバーと、
    前記第2駆動部材に夫々弾性変形させられる第2制動部及び第2抑止部が形成された弾性部材からなる第2ブレーキレバーと、を備えており、
    前記セット部材の回転に応じて前記第1ブレーキレバー及び前記第2ブレーキレバーを前記各駆動部材の作動軌跡に対して進退させることを特徴とするカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  2. 前記ブレーキレバーの前記制動部が前記駆動部材の露光作動中に弾性変形させられ、前記抑止部が前記駆動部材の露光作動終了時に弾性変形させられることを特徴とする請求項1に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  3. 前記第1ブレーキレバーと前記第2ブレーキレバーが、前記セット部材に当接し得る補助レバーに設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  4. 前記ブレーキレバーが、前記駆動部材のセット完了位置からセット解除位置までの間に前記セット部材により回転させられて、前記ブレーキレバーを前記駆動部材の作動軌跡内に進入させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  5. 前記ブレーキレバーが、前記駆動部材の露光作動終了位置からセット開始位置までの間に前記セット部材との当接解除により前記ブレーキレバーを前記駆動部材の作動軌跡内から退避させ得ることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  6. 前記弾性部材が板ばねであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のカメラ用フォーカルプレンシャッタを備えていることを特徴とするカメラ。
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