JPH10161181A - フォーカルプレンシャッタ - Google Patents

フォーカルプレンシャッタ

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Publication number
JPH10161181A
JPH10161181A JP8317865A JP31786596A JPH10161181A JP H10161181 A JPH10161181 A JP H10161181A JP 8317865 A JP8317865 A JP 8317865A JP 31786596 A JP31786596 A JP 31786596A JP H10161181 A JPH10161181 A JP H10161181A
Authority
JP
Japan
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mounting portion
base plate
operating pin
shutter
focal plane
Prior art date
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Application number
JP8317865A
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English (en)
Inventor
Masato Kiyota
真人 清田
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Nidec Precision Corp
Original Assignee
Nidec Copal Corp
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Publication date
Application filed by Nidec Copal Corp filed Critical Nidec Copal Corp
Priority to JP8317865A priority Critical patent/JPH10161181A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】駆動部材の停止時の衝撃を簡単な構成で好適に
吸収できるようにしたフォーカルプレンシャッタを提供
すること。 【解決手段】シャッタ地板1に形成された長孔1eに
は、先羽根用駆動部材2の作動ピン2aが貫通し、シャ
ッタ地板1の裏面側に配置された先羽根群を作動させる
ようになっている。シャッタ地板1の表面側であって、
長孔1eの長手方向の一方の端部の近傍位置には凹部1
5 を形成した取付部1jが設けられ、そこに直方体の
緩衝部材14が取り付けられている。そして、露光作動
終了時にピン2aが緩衝部材14に衝突すると、緩衝部
材14は圧縮変形してその衝撃を吸収すると同時に、凹
部1j5 に向けて屈曲変形し該衝撃を吸収するようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、撮影に際し、先羽
根群と後羽根群とを同一方向へ順次走行させ、それらに
よって形成されるスリットによってフィルムを露光する
ようにしたカメラ用のフォーカルプレンシャッタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種のフォーカルプレンシャッタにお
いては、先羽根群と後羽根群は、シャッタ地板の裏面
側、即ちフィルム側に配置され、それらを作動させる各
駆動部材は、表面側に回転可能に取り付けられる。その
ため、シャッタ地板には長孔が円弧状に形成されてい
て、各駆動部材の作動ピンが、その長孔を貫通し、裏面
側で各羽根群と連結するようになっている。
【0003】ところで、この種のシャッタにおいては、
露光走行時において、各羽根群は急激に加速されてゆく
ので、露光終了後、それを如何にして直ちに停止させる
かが、製作上の大きな課題の一つとなっている。即ち、
シャッタを小型化するためには、各羽根群の作動を、そ
れらのスリット形成羽根のスリット形成縁が、方形をし
た露光開口の一辺を通過した直後の位置で停止させなけ
ればならない。しかし、その位置で普通のストッパによ
って停止させようとした場合には、強烈な衝撃によって
羽根群が破壊されたり、仮に破壊されないとしてもバウ
ンドし、スリット形成縁が再度一時的に露光開口内に侵
入し、フィルムに露光むらを生じさせてしまうからであ
る。
【0004】そこで、各羽根群の作動を、露光走行終了
後、好適に直ちに停止できるようにするために、従来か
ら数多くの方法が提案されていて、実施するに際して
は、それらを単独で採用したり、組み合わせて採用した
りしている。そして、それらの方法の一つとして、上記
した長孔の長手方向の一方の端部に臨ませて、シャッタ
地板にゴム等の弾性を有する緩衝部材を取り付け、露光
走行終了時に、その緩衝部材に駆動部材の作動ピンを衝
突させ、衝撃力を吸収させるようにしたものが知られて
いる。その典型的な例は、特開平8−69029号公報
に記載されており、緩衝部材は、作動ピンの衝突する面
の反対側が、シャッタ地板に対して接触状態となるよう
にして取り付けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな緩衝部材は、通常、その固有の圧縮弾性度が温度変
化に応じて変化するため、温度の高低差によって緩衝力
の差が大きくなってしまい、所定の緩衝力が得られない
場合がある。特に、低温時の硬化による影響が大きく、
バウンドを生じさせてしまうことがある。そのため、低
コストであって且つ温度変化に対して緩衝力の余り変化
しない材料の使用が望まれるが、なかなか適当な材料が
見当たらない。そこで、構成上の簡単な工夫により、緩
衝力を補い、緩衝力の差が相対的に小さくなるようにす
ることが望まれている。
【0006】このようなニーズに応えるためには、主と
して緩衝部材の形状を工夫することによって解決する場
合と、主として緩衝部材の取り付け側の構成を工夫する
ことによって解決する場合とが考えられるが、実際には
後者によって解決するのが好ましい。何故なら、緩衝部
材を複雑な形状にしてしまうと、その形状によっては各
部において温度変化の影響を受ける度合いが異なって初
期の品質が得にくくなったり、作動ピンの衝突の繰り返
しにより局部的な劣化が生じ耐久性に難があったり、ま
た、緩衝部材の形状に対応して取付部の形状も適切な形
状に変えなければならなくなるからである。
【0007】更に、言うまでもないことであるが、シャ
ッタは、コンパクトに配置された多くの小さな部品で構
成されており、それらの構成及び形状による連動関係に
よって機能する製品である。そのため、上記のニーズに
対して、緩衝部材の取り付け側の構成を工夫することに
よって応える場合でも、従来のシャッタ構成を出来るだ
け変えずに、しかも低コストで製作できるものでなけれ
ばならない。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、その目的とするところは、緩
衝部材の取り付け側の構成を極めて簡単な形状にするこ
とによって、緩衝部材の緩衝力の差異が温度変化によっ
て余り大きくならないようにしたカメラ用のフォーカル
プレンシャッタを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のフォーカルプレンシャッタは、表裏に貫
通した円弧状の長孔を有していて該長孔の長手方向の一
方の端部の近傍位置に取付部を設け裏面側には羽根群を
配置しているシャッタ地板と、前記長孔を貫通して前記
羽根群に連結している作動ピンを有していて前記シャッ
タ地板の表面側に回転可能に取り付けられ該作動ピンを
前記長孔内で長手方向に円弧状に往復作動させる駆動部
材と、前記取付部に取り付けられ露光走行終了時に前記
駆動部材の一部が衝突したとき弾性変形して衝撃を吸収
する緩衝部材とを備え、前記取付部には、前記緩衝部材
に駆動部材の一部が衝突する面の反対側において、前記
衝突時に前記緩衝部材が前記取付部側に変形可能な凹部
を形成するようにする。
【0010】また、本発明におけるフォーカルプレンシ
ャッタにおいては、好ましくは、前記取付部は前記シャ
ッタ地板の表裏面の一方に設けられているようにする。
又は、前記取付部は前記長孔の長手方向の一方の端面に
設けられていて、前記緩衝部材に衝突する前記駆動部材
の一部が、前記作動ピンであるようにする。更に、本発
明におけるフォーカルプレンシャッタにおいては、好ま
しくは、前記緩衝部材が直方体をしているようにする。
又は、前記緩衝部材が馬蹄形をしているようにする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
3に示した第1実施例と、図4〜図6に示した第2〜第
4実施例によって説明する。尚、図1は第1実施例の平
面図であって、露光作動終了直後の状態を示している。
図2は図1の要部斜視説明図である。また、図3は第1
実施例の平面図であって、セット状態を示している。更
に、図4〜図6は、夫々、第2〜第4実施例の要部斜視
説明図である。
【0012】先ず、図1〜図3に示した第1実施例の構
成から説明する。合成樹脂製のシャッタ地板1には、周
知のように略中央部に開口部1aが形成されているが、
図面上には、その左方の一部だけが示されている。この
シャッタ地板1の裏面側には、周知のように、所定の間
隔を空けて図示していない中間板とカバー板が順に取り
付けられている。その中間板とカバー板にも上記開口部
1aと類似の形状の開口部が形成されており、それらの
三つの開口部の合成によってシャッタユニットとしての
長方形の露光開口が決められている。本実施例の場合に
は、シャッタ地板1と中間板の間には先羽根群が配置さ
れ、中間板とカバー板の間には後羽根群が配置されてい
る。
【0013】このシャッタ地板1の表面側には、軸1
b,1c,1dが立設されており、そのうち軸1b,1
cはシャッタ地板1の裏面側にも突き出ていて、その部
分は細く形成されている。また、周知であるため図示し
ていないが、本実施例における先羽根群及び後羽根群
は、夫々、シャッタ地板1の裏面側に枢着された二つの
アームに複数の分割羽根を枢支した構成をしていて、夫
々の一方のアーム(以下、主アームという)は、軸1b
と軸1cに枢着されている。また、シャッタ地板1に
は、二つの円弧状の孔1e,1fが形成されている。
【0014】シャッタ地板1の表面側において、軸1
b,1cに、合成樹脂製の先羽根用駆動部材2、後羽根
用駆動部材3が回転可能に取り付けられている。これら
の駆動部材2,3には、夫々、作動ピン2a,3a、取
付部2b,3bが設けられ、且つローラ2c,3cが回
転可能に取り付けられている。このうち、作動ピン2
a,3aは、上記した円弧状の孔1e,1fを貫通し
て、先羽根群及び後羽根群の各主アームに形成された孔
に嵌合している。そのため、先羽根用駆動部材2が反時
計方向へ回転したときには、作動ピン2aは主アームを
反時計方向へ作動させて分割羽根を展開させ、反対に時
計方向へ回転したときには、作動ピン2aは主アームを
時計方向へ作動させて分割羽根を重畳させるようになっ
ている。他方、後羽根用駆動部材3が反時計方向へ回転
したときには、作動ピン3aは主アームを反時計方向へ
作動させて分割羽根を重畳させ、反対に作動ピン3aが
主アームを時計方向へ作動させたときには分割羽根を展
開させるようになっている。
【0015】また、各駆動部材2,3の取付部2b,3
bは、図1において手前側に隆起したようにして形成さ
れており、夫々、鉄片部材4,5を取り付けているが、
その具体的な取り付け構成を明示するために、図1及び
図3においてはその部分を断面で示してある。この鉄片
部材4,5は、夫々の電磁石に吸着される鉄片部4a,
5aと、取付部2b,3bに形成された孔に緩く嵌合し
ている軸部4b,5bと、更には鍔部4c,5cとで構
成されており、該孔の軸方向へ移動し得るだけではな
く、僅かではあるが首振り運動も行えるようになってい
る。そして、該鉄片部4a,5aと取付部2b,3bと
の間には圧縮ばね6,7が介在しており、該鍔部4c,
5cが取付部2b,3bに接触するように付勢してい
る。
【0016】先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材3
は、夫々、先羽根用駆動ばね8と後羽根用駆動ばね9に
よって時計方向へ付勢されており、各駆動ばね8,9の
一端は上記した取付部2b,3bの根元に掛けられ、他
端はシャッタ地板1のばね掛け1g,1hに掛けられて
いる。また、シャッタ地板1の軸1dには、合成樹脂製
のセット部材10が回転可能に取り付けられており、ば
ね11によって反時計方向へ付勢されている。そして、
このばね11は、一端をセット部材10のばね掛け10
aに掛け、他端をシャッタ地板1に設けられたばね掛け
1iに掛けている。更に、このセット部材10には、カ
ム形状をした二つの押動部10b,10cが形成され、
また、柱状をした被押動部10dが設けられている。
【0017】周知のため図示していないが、シャッタ地
板1の表面側には、シャッタ地板1と平行になるように
して取付け板(上地板と称されることもある)が取り付
けられている。そして、そのシャッタ地板1側には先羽
根用電磁石12と後羽根用電磁石13とが取り付けられ
ている。そのため、図1及び図3においては、それらの
電磁石12,13を一点鎖線で示してある。本実施例に
おける電磁石12,13は、鉄芯部材12a,13a
が、夫々二つの磁極部で鉄片部材4,5を吸着するよう
にするためにU字形をしており、各々一方の磁極部にコ
イル12b,13bを巻回した構成となっている。しか
しながら、鉄芯部材12a,13aは各々の二つの磁極
部が、シャッタ地板1に対して垂直方向に重なるように
して配置されているので、図面上には各々の一方の磁極
部だけが見えている。
【0018】更に、本実施例においては、円弧状の孔1
e,1fの一方の端部近傍位置であってシャッタ地板1
の表面側に、図1においてJを逆にしたような同一形状
の取付部1j,1kが形成されている。そして、この取
付部1j,1kには、直方体をしたブチルゴム製の緩衝
部材14,15が取り付けられ、その一部を作動ピン2
a,3aの作動軌跡内に臨ませている。図2は、その一
方の取付部1jを拡大して示したものであり、緩衝部材
14は一点鎖線で示されている。この図からも分かるよ
うに、取付部1jは、緩衝部材14と接触する四つの面
1j1 ,1j2,1j3 ,1j4 を有していて、面1j
1 ,1j2 の間には凹部1j5 が形成されている。そし
て、緩衝部材14は面1j2 に接着されている。
【0019】次に、本実施例の作動を説明する。図1
は、上記したように露光作動終了直後の状態を示してい
る。従って、先羽根用駆動部材2と後羽根用駆動部材3
は、夫々、先羽根用駆動ばね8と後羽根用駆動ばね9に
よって時計方向への回転運動を終了し、夫々の作動ピン
2a,3aは緩衝部材14,15に接触している。この
状態においては、図示していない先羽根群の各分割羽根
は重畳して開口部1aの下方位置に格納されており、後
羽根群の各分割羽根は展開して開口部1aを覆ってい
る。また、セット部材10は、ばね11によって初期位
置に復帰されており、図示していないストッパによって
停止されている。
【0020】この状態においてフィルムが巻き上げられ
ると、それに連動して、図示していないカメラ本体側の
セット操作部材がセット部材10の被押動部10dを押
し、ばね11に抗してセット部材10を時計方向へ回転
させる。この回転によって、セット部材10は、先ず、
その押動部10bが先羽根用駆動部材2のローラ部2c
を押し、該駆動部材2を、先羽根用駆動ばね8に抗して
反時計方向へ回転させ、作動ピン2aによって、図示し
ていない先羽根群の主アームを、軸1bで反時計方向へ
回転させる。
【0021】その結果、図示していない分割羽根が展開
しながら上方へ作動を開始するが、そのスリット形成羽
根の一部が、後羽根群のスリット形成羽根に所定量重な
った段階で、今度は、セット部材10の押動部10cが
後羽根用駆動部材3のローラ3cを押し、該駆動部材3
を、後羽根用駆動ばね9に抗して反時計方向へ回転さ
せ、作動ピン3aによって後羽根群の分割羽根を上方へ
重畳させていくことになる。従って、その後は、両駆動
部材2,3が、共に反時計方向へ回転され、フィルムを
感光させることなく、両羽根群をセット位置へ向けて作
動させていく。
【0022】このようにしてセット作動が行われてゆく
と、やがて、各駆動部材2,3に取り付けられた鉄片部
材4,5が、電磁石を構成している各鉄芯部材12a,
13aの磁極端面に接触することになるが、本実施例に
おいては、最初に、先羽根用駆動部材2に設けられた鉄
片部材4の鉄片部4aが鉄芯部材12aに接触する。こ
の接触は、当初は密接状態とならず、鉄芯部材12aの
磁極面に対して、鉄片部4aの接触面の一部だけが接触
するが、その後、鉄片部4aが圧縮ばね6に抗して押さ
れた段階で密接状態となる。
【0023】鉄片部材4と鉄芯部材12aとの接触開始
に続いて、後羽根用駆動部材3に設けられた鉄片部材5
の鉄片部5aが鉄芯部材13aに接触する。そして、圧
縮ばね7に抗して僅かに押し込まれた段階で、鉄片部5
aが鉄芯部材13aに密接する。この状態が実質的には
セットを完了した状態であるが、加工公差の関係から、
このような状態が同一のタイミングで得られるように全
ての製品を製作することは不可能である。そのため、設
計上、各駆動部材2,3は、僅かではあるが更に反時計
方向へ回転されるようになっており、その後に停止した
状態が図3に示すセット状態である。そして、図示して
いないカメラ本体側のセット操作部材は、次の撮影が行
われるまで復帰せず、この状態を保っている。
【0024】次の撮影に際して、カメラのレリーズボタ
ンが押されると、その初期段階において二つの電磁石の
コイル12b,13bに通電され、鉄片部材4,5、即
ち各駆動部材2,3が各駆動ばね8,9に抗して磁気的
に保持される。その後、カメラ本体側のセット操作部材
が初期位置へ向けて作動されるので、セット部材10
は、ばね11によって反時計方向へ追従する。それによ
って押動部10b,10cがローラ2c,3cから退い
て行くので、各駆動部材2,3は各駆動ばね8,9によ
って時計方向へ回転され、僅かに回転した段階で各鉄片
部材4,5の鍔部4c,5cが取付部2b,3bに接触
し、停止する。各駆動部材2,3は、この状態の位置が
露光作動開始位置となる。セット部材10は、その後も
反時計方向へ回転し、図1に示す初期位置に復帰して停
止する。
【0025】セット部材10の復帰作動に連動して露光
時間制御回路が始動すると、先ず、先羽根用電磁石12
のコイル12bに対する通電が断たれる。それによって
保持力が解かれ、先羽根用駆動部材2は先羽根用駆動ば
ね8の力によって時計方向へ急速に回転され、作動ピン
2aによって先羽根群の分割羽根を重畳させ、開口部1
aを開いていく。そして、先羽根群のスリット形成羽根
のスリット形成縁が開口部1aの下辺を通過した後に、
作動ピン2aが緩衝部材14に衝突する。それによっ
て、緩衝部材14は、作動ピン2aに衝突された方向へ
圧縮されて行き、且つその直後に、取付部1jの凹部1
5 内に向けて屈曲されることによって、作動ピン2a
の力を吸収する。
【0026】その後、作動ピン2aは孔1eの端面に当
たるが、そのときには慣性力が極度に衰えているので、
緩衝部材14から離れてバウンドするようなことはな
く、緩衝部材14の復元力によって僅かに復動され、図
1に示した状態となって停止する。尚、本実施例で説明
した構成のほかに、何らかの機構上の配慮がなされてい
ない場合には、図1の状態は、緩衝部材14の弾性力と
先羽根用駆動ばね8のばね力とが釣り合った状態である
から、現実問題としては、作動ピン2aが緩衝部材14
を僅かに圧縮した状態となっていることになる。
【0027】上記のようにして、先羽根用電磁石12の
コイル12bに対する通電が断たれてから、測光結果に
対応した所定時間後に、後羽根用電磁石13のコイル1
3bに対する通電が断たれる。そのため、後羽根用駆動
部材3は後羽根用駆動ばね9の付勢力によって時計方向
へ急速に回転し、作動ピン3aが後羽根群の主アームを
時計方向へ作動させる。その結果、後羽根群を構成する
複数の分割羽根は展開され、開口部1aを閉じていく。
そして、そのスリット形成羽根が開口部1aの下辺を通
過した後、即ち開口部1aを閉じた後に、作動ピン3a
が緩衝部材15に衝突する。それによって、緩衝部材1
5は、上記した緩衝部材14の場合と同様にして、作動
ピン3aの力を吸収し、最終的には図1に示した状態と
なる。
【0028】本実施例によれば、作動ピン2a,3aの
衝突する力を、緩衝部材14,15が、その圧縮と変形
によって吸収するから、温度変化によってその吸収力に
大きな差を生じるようなことがない。また、緩衝部材1
4,15は、極めて単純な形状をしているので、取付部
1j,1kに対する多少の取り付け誤差があっても、そ
の吸収力に差を生じない。更に、取付部1j,1kの形
状も単純であって、他の構成部品の取付け位置や形状に
影響を与えることもなく形成できるので、コスト的にも
問題がない。尚、本実施例においては、面1j3 ,面1
4 を、緩衝部材14の長さ方向の一方に形成している
が、他方にも同様な形状の面を形成しても構わない。ま
た、取付部1j,1kはシャッタ地板1の表面側に設け
られているが、裏面側に設けられていても構わない。
【0029】次に、本発明の第2〜第4実施例を説明す
るが、それらの実施例の構成は、その殆どが第1実施例
と同じである。従って、図示及び説明の重複を避けるた
めに、異なる構成のみを夫々図4〜図6に示し、それに
関係することのみを説明することにする。尚、これらの
図4〜図6は、いずれも、図2と同様に、先羽根用駆動
部材2の衝撃を吸収する構成についてのみ示したもので
ある。
【0030】先ず、第2実施例について説明する。本実
施例の長孔1eは、その端部が拡張され、その内面にC
状の取付部1e1 が形成されている。そして、図面から
は分かりにくいが、この取付部1e1 の厚さは、シャッ
タ地板1の厚さよりも薄く、且つシャッタ地板1の厚さ
方向の中間位置に形成されている。本実施例の緩衝部材
16は、取付部1e1 と同様に、平面的にはC状の馬蹄
形をしているが、円周面には溝16aが形成されてお
り、この緩衝部材16を取付部1e1 に取り付けるに際
しては、緩衝部材16を手で変形させ、溝16aを取付
部1e1 に嵌め込むようにする。従って、本実施例にお
いては、接着はされていない。
【0031】ここまで説明した本実施例の構成と取り付
け方は、上記した特開平8−69029号公報に記載さ
れたものと特に違いはないが、本実施例の特徴は、取付
部1e1 に凹部1e2 を形成した点にある。そのため、
緩衝部材16は、作動ピン2aが衝突したときに受ける
力を、圧縮変形によって吸収するのみならず、凹部1e
2 内に向けて変形されることによっても吸収することに
なる。従って、温度変化によってその吸収力に大きな差
を生じることがない。また、緩衝部材16は、どこで切
断しても同じ断面をしているので、温度変化によって受
ける影響は場所によって変わることがなく、従って作動
ピン2aとの衝突面が多少ずれても、その吸収力に差を
生じない。更に、この実施例によれば、従来例に対して
凹部1e 2 を形成するだけであるから、他の構成部品の
取付け位置や形状に影響を与えるようなことがない。
尚、本実施例における馬蹄形の緩衝部材16を、第1実
施例と同様にして、シャッタ地板1の表面側又は裏面側
に設けるようにしても差し支えない。
【0032】第3実施例を示す図5は、緩衝部材17を
シャッタ地板1に取り付けた状態を示している。図示し
ていないが、本実施例においても、図4と同じように、
シャッタ地板1には、凹部1e2 を形成した取付部1e
1 が形成されており、緩衝部材17の円周面には溝16
aと同様な溝が形成され、取付部1e1 に嵌め込まれて
いる。本実施例が第2実施例と異なる点は、馬蹄形をし
た緩衝部材17の二つの開放端面17a,17bが、作
動ピン2aの作動軌跡に対して略垂直となるように形成
されている点である。そのため、作動ピン2aが緩衝部
材17に衝突したとき、緩衝部材17の二つの開放端部
は、夫々、矢印方向へ変形し、両側から作動ピン2aを
押さえるようになり、作動ピン2aと緩衝部材17の接
触面積が第2実施例の場合より大きくなり、バウンド抑
止効果は大きくなる。その他の作用効果については第2
実施例の場合と同じである。
【0033】第4実施例を示す図6も、馬蹄形をした緩
衝部材18をシャッタ地板1に取り付けた状態を示して
いる。本実施例においても、図4と同じように、シャッ
タ地板1には、凹部1e2 を形成した取付部1e1 が形
成されている。また、緩衝部材18は、その円周面に溝
16aと同様な溝が形成されており、取付部1e1 に嵌
め込み易くするために、その溝を挟んで表面側の平面積
よりも裏面側の平面積の方が狭くなるように形成されて
いる。
【0034】更に、本実施例が第2実施例と異なる点
は、緩衝部材18の開放角度が小さくなっており、角部
18a,18bが作動動ピン2aの作動軌跡内に臨んで
いることである。そのため、角部18a,18bを押し
広げた後に、凹部1e2 の方向に向けて緩衝部材18に
衝突することになる。従って、作動ピン2aは、第2実
施例のように緩衝部材18に正面衝突する前に角部18
a,18bによって予め制動を受け、また、仮にバウン
ドしようとしても角部18a,18bによって押さえら
れるので、バウンド抑止効果は大きくなる。その他の作
用効果については第2実施例の場合と同じである。
【0035】尚、上記した各実施例においては、駆動部
材の作動ピンが緩衝部材に衝突する場合で説明したが、
機能上に差し障りが生じなないのであれば、衝突するの
は駆動部材と一体な他の部分であっても差し支えなく、
作動ピンに限定されるものではない。
【0036】
【発明の効果】上記のように、本発明によれば、駆動部
材の一部が衝突したときに受ける力を、緩衝部材の圧縮
変形によって吸収するのみならず、取付部に形成された
凹部に向けて変形することによっても吸収するので、温
度変化によってその吸収力に大きな差を生じない。ま
た、本発明によれば、従来例に対して、取付部に凹部を
形成するだけでよいから、他の構成部品の取付け位置や
形状に影響を与えるようなことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の平面図であって、露光作動終了直
後の状態を示している。
【図2】図1の要部斜視説明図である。
【図3】第1実施例の平面図であって、セット状態を示
している。
【図4】第2実施例の要部だけを示した斜視説明図であ
る。
【図5】第3実施例の要部だけを示した斜視説明図であ
る。
【図6】第4実施例の要部だけを示した斜視説明図であ
る。
【符号の説明】
1 シャッタ地板 1a 開口部 1b,1c,1d 軸 1e,1f 孔 1e1 ,1j,1k,2b,3b 取付部 1e2 ,1j5 凹部 1g,1h,1i,10a ばね掛け 1j1 ,1j2 ,1j3 ,1j4 面 2 先羽根用駆動部材 2a,3a 作動ピン 2c,3c ローラ 3 後羽根用駆動部材 4,5 鉄片部材 4a,5a 鉄片部 4b,5b 軸部 4c,5c 鍔部 6,7 圧縮ばね 8 先羽根用駆動ばね 9 後羽根用駆動ばね 10 セット部材 10b,10c 押動部 10d 被押動部 11 ばね 12 先羽根用電磁石 12a,13a 鉄芯部材 12b,13b コイル 13 後羽根用電磁石 14,15,16,17,18 緩衝部材 16a 溝 17a,17b 開放端面 18a,18b 角部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表裏に貫通した円弧状の長孔を有してい
    て該長孔の長手方向の一方の端部の近傍位置に取付部を
    設け裏面側には羽根群を配置しているシャッタ地板と、
    前記長孔を貫通して前記羽根群に連結している作動ピン
    を有していて前記シャッタ地板の表面側に回転可能に取
    り付けられ該作動ピンを前記長孔内で長手方向に円弧状
    に往復作動させる駆動部材と、前記取付部に取り付けら
    れ露光走行終了時に前記駆動部材の一部が衝突したとき
    弾性変形して衝撃を吸収する緩衝部材とを備え、前記取
    付部には、前記緩衝部材に駆動部材の一部が衝突する面
    の反対側において、前記衝突時に前記緩衝部材が前記取
    付部側に変形可能な凹部を形成していることを特徴とす
    るフォーカルプレンシャッタ。
  2. 【請求項2】 前記取付部は前記シャッタ地板の表裏面
    の一方に設けられていることを特徴とする請求項1に記
    載のフォーカルプレンシャッタ。
  3. 【請求項3】 前記取付部は前記長孔の長手方向の一方
    の端面に設けられていて、前記緩衝部材に衝突する前記
    駆動部材の一部が、前記作動ピンであることを特徴とす
    る請求項1に記載のフォーカルプレンシャッタ。
  4. 【請求項4】 前記緩衝部材が直方体をしていることを
    特徴とする請求項1又は2の何れかに記載のフォーカル
    プレンシャッタ。
  5. 【請求項5】 前記緩衝部材が馬蹄形をしていることを
    特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のフォーカル
    プレンシャッタ。
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