JPH1119222A - 低周波治療器用パッド - Google Patents

低周波治療器用パッド

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JPH1119222A
JPH1119222A JP19047197A JP19047197A JPH1119222A JP H1119222 A JPH1119222 A JP H1119222A JP 19047197 A JP19047197 A JP 19047197A JP 19047197 A JP19047197 A JP 19047197A JP H1119222 A JPH1119222 A JP H1119222A
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JP
Japan
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pad
adhesive
low
gel
frequency treatment
Prior art date
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JP19047197A
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English (en)
Inventor
Kaoru Tsuta
薫 蔦
Masahiko Taniguchi
雅彦 谷口
Keiichiro Koyama
敬一郎 小山
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Takiron Co Ltd
Original Assignee
Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低周波治療後、人体から剥がす際に体毛を引
張って痛みを感じさせることがない使用感の良好な低周
波治療器用パッドを提供する。 【解決手段】 導電性粘着ゲルよりなるパッド本体1の
外周縁の上端部に、環状の粘着シート2をその上面がパ
ッド本体1の上面と同じ高さとなるように露出させて埋
設し、導電性粘着ゲルの粘着力を粘着シート2の粘着力
よりも弱くする。好ましくは、JIS Z 0237の
180度引きはがし法に基づく導電性粘着ゲルの粘着力
が10〜300kg/cmとなるようにし、粘着シート
の粘着力を300kg/cm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使用感の良い低周
波治療器用パッドに関する。
【0002】
【従来の技術】低周波治療器の導子として人体に貼付け
て使用するパッドには種々のタイプのものがあり、その
代表的なものとしては、図6に示すような構造のパッド
が挙げられる。
【0003】この低周波治療器用パッド100は、下面
に導電層101を設けた支持シート102の中央部に凸
型端子103を取付けて、端子下端の鍔部104を導電
層101に接触させ、凸型端子103と導電層101の
下面全体に導電性粘着層105を密着させた構造を有し
ている。
【0004】かかる低周波治療器用パッド100を用い
て肩凝りや筋肉痛の低周波治療を行う場合は、低周波治
療器の導子コード先端のコネクタ106に凸型端子10
3を差込んで電気的に接続し、導電性粘着層105の粘
着力でパッド100を人体の皮膚に貼付けて通電する。
このように通電すると、低周波微電流が凸型端子103
から導電層101、導電性粘着層105を通って人体に
流れ、低周波治療が行われる。
【0005】このときパッド100が皮膚から剥脱する
と低周波治療が中断するので、導電性粘着層105とし
て、イオン化合物を含有させた粘着力の強い粘着ゲルの
層を設け、その強い粘着力でパッド100を皮膚にしっ
かりと貼付けている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
パッド100は、低周波治療を終えて皮膚から剥がすと
き、導電性粘着層105の強い粘着力によって体毛を引
張ったり引抜いたりするため、かなりの痛みを伴うとい
う問題があった。
【0007】また、通電時には、凸型電極103の下端
から直下電流が人体に流れやすいため、ピリピリとした
不快な電気的刺激を受けるという問題があった。
【0008】更に、使用を繰り返すと、凸型電極103
がガタツキを生じて導電層101との接触が不良になっ
たり、凸型電極103に錆が発生して接触不良や電気抵
抗の増大を招くという問題もあった。
【0009】本発明は、これらの問題を一挙に解決でき
る使用感の良い低周波治療器用パッドを提供することを
目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る低周波治療器用パッドは、
導電性粘着ゲルよりなるパッド本体の外周縁の上端部
に、環状の粘着シートをその上面がパッド本体の上面と
同じ高さとなるように露出させて埋設したパッドであっ
て、上記導電性粘着ゲルが上記粘着シートの粘着力より
も弱い粘着力を有していることを特徴とするものであ
る。
【0011】そして、請求項2に係る低周波治療器用パ
ッドは、上記請求項1のパッドにおいて、JIS Z
0237の180度引きはがし法に基づく導電性粘着ゲ
ルの粘着力が10〜300g/cmであり、同引きはが
し法に基づく粘着シートの粘着力が300g/cm以上
であることを特徴とし、請求項3に係る低周波治療器用
パッドは、上記請求項1又は請求項2のパッドにおい
て、導電性粘着ゲルがイオン化合物を含有させたポリウ
レタン粘着ゲルであることを特徴とし、請求項4に係る
低周波治療器用パッドは、上記請求項1ないし請求項3
のいずれかのパッドにおいて、粘着シートが環状のシー
ト基材の上面又は上下両面にアクリル酸エステル系粘着
剤を積層したものであることを特徴とし、請求項5に係
る低周波治療器用パッドは、上記請求項1ないし請求項
4のいずれかのパッドにおいて、導電性粘着ゲルよりな
るパッド本体の内部に繊維層を埋設したことを特徴とす
るものである。
【0012】次に、これらの低周波治療器用パッドの使
用法と作用について説明する。
【0013】請求項1の低周波治療器用パッドは、その
上面を低周波治療器の導子コード先端の電極板に貼合わ
せて取付け、パッド下面を人体の皮膚に貼付けて通電す
ることにより、肩凝りなどの低周波治療を行うものであ
る。
【0014】低周波治療器用パッドと電極板の貼合わせ
は、主に環状の粘着シートの粘着力によって行われ、粘
着シートより粘着力が弱い導電性粘着ゲルは電極板との
貼合わせには余り寄与しないが、その粘着力によって導
電性粘着ゲルのパッド本体が電極板に隙間なく密着する
ので接触状態が良好となる。
【0015】このように電極板に貼合わせた低周波治療
器用パッドを、その導電性粘着ゲルの粘着力で人体の皮
膚に軽く貼付けて通電すると、導電性粘着ゲルと電極板
とが粘着シートの埋設された外周縁部分を除いて全面的
に広く接触しているため、低周波微電流が電極板から導
電性粘着ゲルの全体を通してほぼ均等に人体へ流れ、凸
型端子がないので直下電流は生じない。従って、直下電
流による不快な電気的刺激を受けることなく快適に低周
波治療を行うことができる。
【0016】そして、低周波治療終了後、低周波治療器
用パッドを皮膚から剥がす時には、パッド本体の導電性
粘着ゲルに体毛がくっついて引張られるが、該ゲルの粘
着力は強くないので、体毛は該ゲルから容易に剥離す
る。従って、該パッドを皮膚から剥がすときの痛みは大
幅に減少する。
【0017】特に、請求項2の低周波治療器用パッドの
ように、JIS Z 0237の180度引きはがし法
に基づく導電性粘着ゲルの粘着力が10〜300g/c
mであると、その適度な粘着力によって該パッドを剥が
れない程度に軽く皮膚に貼付けることができ、しかも、
導電性粘着ゲルからの体毛の剥離性が良いため該パッド
を皮膚から剥がすときの痛みが激減し、痛みを殆ど感じ
なくなる。
【0018】導電性粘着ゲルの粘着力が10g/cmよ
り小さくなると、該ゲルの粘着力によって低周波治療器
用パッドを皮膚に貼付けることが困難となり、逆に30
0g/cmより大きくなると、該ゲルからの体毛の剥離
性が低下して低周波治療器用パッドを皮膚から剥がすと
きに痛みを感じるようになるので、いずれも好ましくな
い。
【0019】また、請求項2の低周波治療器用パッドの
ように、JIS Z 0137の180度引きはがし法
に基づく粘着シートの粘着力が300g/cm以上であ
ると、その強い粘着力によって該パッドを電極板に強固
に貼合わせることができ、該パッドが脱落する心配もな
い。
【0020】導電性粘着ゲルとしては、請求項3の低周
波治療器用パッドのように、イオン化合物を含有させた
ポリウレタン粘着ゲルを使用することが好ましい。かか
るポリウレタン粘着ゲルは、ポリオール成分とポリイソ
シアネート成分の官能基の比率[OH/NCO]を変え
て架橋度を調節することにより、粘着力を容易にコント
ロールすることができ、また、皮膚を刺激するモノマー
を含まないため皮膚のカブレ等を起こす心配もないとい
った長所があるので、導電性粘着ゲルとして最適であ
る。
【0021】また、粘着シートとしては、請求項4の低
周波治療器用パッドのように、環状のシート基材の上面
又は上下両面にアクリル酸エステル系粘着剤を積層した
ものを使用することが好ましい。このようなアクリル酸
エステル系粘着剤を積層した粘着シートは300g/c
m以上の強い粘着力を有するため、パッドを電極板に強
固に貼合わせることが可能であり、特に、シート基材の
上下両面にアクリル酸エステル系粘着剤を積層した粘着
シートは、下面のアクリル酸エステル系粘着剤の強い粘
着力によってパッド本体から剥離する心配もなくなる。
【0022】更に、請求項5の低周波治療器用パッドの
ように、導電性粘着ゲルよりなるパッド本体の内部に繊
維層が埋設されていると、繊維層によって導電性粘着ゲ
ルの保形性が向上するため、パッド本体の形崩れを防止
することができる。
【0023】尚、上記の低周波治療器用パッドには凸型
端子が存在しないので、従来のパッドに見られたような
凸型端子のグラツキ、錆の発生に起因する接触不良、電
気抵抗の増大などの問題は勿論解決される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施形態を詳述する。
【0025】図1は本発明の一実施形態に係る低周波治
療器用パッドの斜視図、図2は同パッドの断面図、図3
は同パッドの使用方法を説明する断面図、図5は同パッ
ドの製造方法の一例の説明図である。
【0026】この低周波治療器用パッドAは、導電性粘
着ゲルよりなる円板状のパッド本体1と環状の粘着シー
ト2で構成されている。粘着シート2は、可撓性を有す
る環状のシート基材2aの上下両面に粘着剤2b,2b
を積層したもので、その上面つまり上側の粘着剤2bの
表面がパッド本体1の上面と同じ高さとなるように、該
粘着シート2を露出させてパッド本体1の外周縁の上端
部に埋設している。
【0027】パッド本体1の導電粘着ゲルは、粘着シー
ト2の粘着剤2bより弱い粘着力を有するものを使用す
ることが必要であり、好ましくは、JIS Z 023
7の180度引きはがし法に基づく粘着力が10〜30
0g/cmである導電性粘着ゲルが使用される。粘着力
が10g/cmより小さい導電性粘着ゲルでパッド本体
1を形成すると、該ゲルの粘着力が弱すぎるため、電極
板3との密着が悪くなって通電不良を起こしたり、低周
波治療器用パッドAを皮膚に貼付けることが困難とな
り、逆に、粘着力が300g/cmより大きい導電性粘
着ゲルでパッド本体1を形成すると、該ゲルの粘着力が
強いため、低周波治療器用パッドAを皮膚から剥がすと
きに体毛が該ゲルから剥離しにくくなって痛みを感じる
ようになるが、上記のように粘着力が10〜300g/
cmである導電性粘着ゲルでパッド本体1を形成する
と、その適度な粘着力によって低周波治療器用パッドA
を剥がれない程度に軽く皮膚に貼付けることが可能とな
り、且つ、体毛が該ゲルから剥離しやすいので低周波治
療器用パッドAを皮膚から剥がすときに痛みを殆ど感じ
なくなる。
【0028】パッド本体1を形成する導電性粘着ゲルと
しては、上記の剥離強度を有し、且つ、電気抵抗が0.
1〜200kΩ・cmとなるようにイオン化合物を含有
させて導電性を付与した各種の粘着ゲル、例えばポリヒ
ドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロゲルやポリ
ウレタンゲルなどが使用されるが、特に後者のポリウレ
タンゲルは最適である。
【0029】かかるポリウレタンゲルは、アルキレンオ
キサイド鎖を有するポリオールとアルキレンオキサイド
鎖を有するポリウレタンポリイソシアネートプレポリマ
ーとを反応させるか、或は、アルキレンオキサイド鎖を
有するポリウレタンポリオールプレポリマーとアルキレ
ンオキサイド鎖を有するポリウレタンポリイソシアネー
トプレポリマーとを反応させることによって得られる粘
着ゲルであり、このものはポリオール成分とポリイソシ
アネート成分の官能基の比率[OH/NCO]を変えて
架橋度を調節することにより、粘着力を容易にコントロ
ールして上記の剥離強度を付与することができ、しか
も、皮膚を刺激するモノマーを含まないため皮膚のカブ
レ等を起こす心配もないといった長所がある。
【0030】上記の粘着ゲルに含有させるイオン化合物
としては塩化ナトリウム、過塩素酸リチウム、塩化カリ
ウム、塩化リチウムなど種々のイオン化合物が使用され
る。これらのイオン化合物は、既述したように導電性粘
着ゲルの電気抵抗が0.1〜200kΩ・cmとなるよ
うに含有量を調節することが大切であって、電気抵抗が
200kΩ・cmより大きくなると、低周波治療に必要
な量の電流が流れなくなる。
【0031】一方、粘着シート2は、低周波治療器の導
子コード先端の電極板3にパッド本体1を強固に貼合わ
せて取付けるためのものであるから、粘着力の強い粘着
剤2bをシート基材2aに積層したものを使用すること
が必要であり、好ましくは、JIS Z 0237の1
80度引きはがし法に基づく粘着力が300g/cm以
上である粘着シート2が使用される。これより小さい剥
離強度を有する粘着シートをパッド本体1の外周縁上端
部に埋設しても、その粘着力が不充分であるため、パッ
ド本体1を電極板3に強固に貼合わせることが難しく、
例えば、皮膚から剥がすときにパッド本体1と電極板3
が剥離するなどの不都合を生じることがある。
【0032】粘着シート2の具体例としては、25〜2
50μm程度の厚さを有するポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィル
ムをシート基材2aとし、その上下両面にアクリル酸エ
ステル系、ビニルエーテル系、ゴム系などの粘着力の強
い粘着剤を2〜100μm程度の厚さに積層した粘着シ
ートが挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレート
フィルムの上下両面にアクリル酸エステル系粘着剤を積
層した粘着シートは、アクリル酸エステル系粘着剤の強
い粘着力によって300g/cm以上の大きい剥離強度
を有するため、パッド本体1を電極板3に強固に貼合わ
せることができ、しかもポリエチレンテレフタレートフ
ィルムが適度な腰の強さを有するので、パッド本体1の
歪みや形崩れを防止して保形性を向上させる利点があ
る。
【0033】粘着シートとしては、シート基材2aの上
面のみに粘着剤2bを積層したものも勿論使用できる
が、前述した粘着シート2のようにシート基材2aの上
下両面に粘着剤2bが積層されていると、下面の粘着剤
2bによって粘着シート2がパッド本体1に強く粘着
し、粘着シート2とパッド本体1の剥離を防止できる利
点がある。
【0034】この実施形態の低周波治療器用パッドAに
おいては、パッド本体1を円板状に形成し、これに対応
した円環状の粘着シート2をパッド本体1の外周縁上端
部に埋設しているが、パッド本体1の形状は楕円板状、
長円板状、方形板状など所望の形状とすることができ、
これに対応して粘着シート2の形状も楕円環状、長円環
状、方形環状など種々の形状とすることができる。
【0035】パッド本体1の平面的な大きさは特に制限
されないが、面積にして4〜200cm2 程度の大きさ
とするのが適当であり、また、パッド本体1の厚さも特
に制限されないが、0.5〜3mmの厚さに設定するの
が適当である。
【0036】これに対し、環状の粘着シート2は、シー
ト面積がパッド本体1の面積の5〜30%となるように
設定することが望ましい。粘着シート2の面積がパッド
本体1の面積の5%よりも小さくなると、粘着シート2
の粘着力が強くても電極板3との接触面積が小さくなる
ので、パッド本体1が電極板3から剥離し易くなり、逆
に、粘着シート2の面積がパッド本体1の面積の30%
よりも大きくなると、電極板3とパッド本体1の上面と
の接触面積が小さくなるので、パッド本体1の全体を通
じて低周波電流を略均等に流しにくくなる。
【0037】次に、この低周波治療器用パッドAを製造
する方法について図5を参照しながら説明する。この図
5は複数の低周波治療器用パッドAを一度に製造する場
合を示したものである。
【0038】先ず、図5(a)に示すように型4の内底
面に離型紙5を敷き、その上に粘着シート2を重ねる。
この粘着シート2は、前述したシート基材の両面に粘着
剤を積層した三層構造のシートであり、複数の円形の孔
2cが形成されている。
【0039】次いで、同図(b)に示すように導電性粘
着ゲル形成用の組成物10を型4内の粘着シート2の上
に充填する。例えば導電性ポリウレタン粘着ゲルを形成
する場合は、前述のポリオール成分とポリイソシアネー
ト成分とを所定の官能基の比率で配合すると共にイオン
化合物を配合した組成物10を型4内に充填し、常温で
反応させて粘着力が10〜300g/cm程度、厚さが
0.5〜3mm程度の導電性ポリウレタン粘着ゲルを形
成する。
【0040】そして脱型後、同図(c)に示すように、
離型紙5と粘着シート2と導電性ポリウレタン粘着ゲル
1の積層物を、粘着シート2の各孔2cを中心にして同
心円状に打ち抜くことにより、複数の低周波治療器用パ
ッドAを一度に製造する。
【0041】このようにして製造された低周波治療器用
パッドAは、離型紙5を除去して、粘着シート2の強い
粘着力により、図3に示すように低周波治療器の導子コ
ード6先端の電極板3に貼合わせて取付けられる。そし
て、導電性粘着ゲルの粘着力でパッド本体1を人体の皮
膚7に貼付けて通電すると、低周波微電流が電極板3か
ら導電性粘着ゲルの全体を通ってほぼ均等に人体へ流
れ、直下電流による不快な電気的刺激を受けることな
く、快適に肩凝りや筋肉痛などの低周波治療が行われ
る。低周波治療が終わってパッドAを皮膚から剥がす時
には、体毛が導電性粘着ゲルにくっついて引張られる
が、該ゲルの粘着力は既述したように強くなく、体毛が
該ゲルから容易に剥離するため、パッドAを皮膚7から
剥がすときの痛みは大幅に減少して殆ど感じなくなる。
【0042】なお、人体の皮膚7への貼付けの際に、部
材を用いてパッド本体1を皮膚7に押し付けたり、粘着
テープを用いて貼付けたり等して、導電性粘着ゲルの粘
着力を補完してもよい。
【0043】図4は本発明の他の実施形態に係る低周波
治療器用パッドの断面図である。
【0044】この低周波治療器用パッドBは、導電性粘
着ゲルからなるパッド本体1の内部に繊維層8を埋設し
ている。このように繊維層8を埋設すると、導電性粘着
ゲルの保形性が向上してパッド本体1の形崩れを防止す
ることができ、特に粘着シート2とパッド本体1の界面
部分に繊維層8が埋設されていると、粘着シート2とパ
ッド本体1が一層剥離しにくくなる。繊維層8としては
繊維ネット、不織布、織布などが使用される。その他の
構成は前述した低周波治療器用パッドAと同様であるの
で、図4において同一部材に同一符号を付して説明を省
略する。
【0045】このようなパッドBは、図5(b)におい
てゲル形成用組成物10を充填する前に繊維層を粘着シ
ート2の上に重ねることにより、前記のパッドAと同様
に製造することができる。
【0046】次に、本発明の更に具体的な実施例と比較
例を説明する。
【0047】[実施例]型内に離型紙を敷き、直径30
mmの孔を開けた粘着シート(厚さ75μmのポリエチ
レンテレフタレートフィルムの両面にアクリル酸エステ
ル系粘着剤を積層した三層構造のシート)と、ポリエス
テル不織布を上記離型紙の上に順次重ねた。
【0048】そして、ポリオール成分とポリイソシアネ
ート成分とイオン化合物を配合して調製したポリウレタ
ンゲル形成用組成物を上記の型に流し込み、室温で24
時間反応させて厚さ2mmの導電性ポリウレタン粘着ゲ
ルからなるパッド本体の層を形成した。そして、脱型
後、この積層体を上記粘着シートの孔を中心にして直径
35mmの同心円状に打ち抜き、低周波治療器用パッド
を作製した。
【0049】上記パッドの導電性ポリウレタン粘着ゲル
の粘着力をJIS Z 0237の180度引きはがし
法により測定したところ、90g/cmであった。
【0050】また、上記パッドを人体の「うなじ」の部
分に押し付けると、剥がれない程度に貼付けることが可
能であり、剥がすときには体毛や毛髪が少し引張られた
が、すぐにゲルから剥離するため痛みは殆どなかった。
【0051】[比較例]実施例で用いたポリウレタンゲ
ル形成用組成物のポリイソシアネート成分を2/3に変
更して配合調製したポリウレタンゲル形成用組成物を使
用した以外は、実施例と同様にして低周波治療器用パッ
ドを作製した。
【0052】そして、このパッドの導電性ポリウレタン
粘着ゲルの粘着力をJIS Z 0237の180度引
きはがし法により測定したところ、420g/cmであ
り、粘着力が強いゲルであった。
【0053】このパッドを人体の「うなじ」の部分に押
し付けると強く貼付けられ、剥がすときには体毛や毛髪
がゲルに強くくっついたまま引張られたり抜けたりし、
痛みが大きかった。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の低周波治療器用パッドは、外周縁上端部の環状の粘着
シートによって、低周波治療器の導子コード先端の電極
板にしっかりと貼合わせることができ、パッド下面を人
体の皮膚に貼付けて通電すると低周波微電流が導電性粘
着ゲルの全体を通してほぼ均等に人体へ流れ、局部的な
直下電流による不快な電気的刺激を受けることなく快適
に肩凝りや筋肉痛などの低周波治療を行うことができ、
低周波治療終了後にパッドを皮膚から剥がす時には、体
毛が導電性粘着ゲルから容易に剥離するので痛みが大幅
に減少するといった顕著な効果を奏する。
【0055】また、本発明の低周波治療器用パッドには
凸型端子が存在しないので、従来のパッドに見られたよ
うな凸型端子のグラツキ、錆の発生に起因する接触不
良、電気抵抗の増大などの問題も勿論解消することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る低周波治療器用パッ
ドの斜視図である。
【図2】同パッドの断面図である。
【図3】同パッドの使用方法を説明する断面図である。
【図4】本発明の他の実施形態に係る低周波治療器用パ
ッドの断面図である。
【図5】本発明の低周波治療器用パッドの一製造方法の
説明図である。
【図6】従来の低周波治療器用パッドの断面図である。
【符号の説明】
1 導電性粘着ゲルよりなるパッド本体 2 環状の粘着シート 2a シート基材 2b 粘着剤 3 電極板 8 繊維層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性粘着ゲルよりなるパッド本体の外周
    縁の上端部に、環状の粘着シートをその上面がパッド本
    体の上面と同じ高さとなるように露出させて埋設したパ
    ッドであって、上記導電性粘着ゲルが上記粘着シートの
    粘着力よりも弱い粘着力を有していることを特徴とする
    低周波治療器用パッド。
  2. 【請求項2】JIS Z 0237の180度引きはが
    し法に基づく導電性粘着ゲルの粘着力が10〜300g
    /cmであり、同引きはがし法に基づく粘着シートの粘
    着力が300g/cm以上であることを特徴とする請求
    項1に記載の低周波治療器用パッド。
  3. 【請求項3】導電性粘着ゲルが、イオン化合物を含有さ
    せたポリウレタン粘着ゲルであることを特徴とする請求
    項1又は請求項2に記載の低周波治療器用パッド。
  4. 【請求項4】粘着シートが、環状のシート基材の上面又
    は上下両面にアクリル酸エステル系粘着剤を積層したも
    のであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のい
    ずれかに記載の低周波治療器用パッド。
  5. 【請求項5】導電性粘着ゲルよりなるパッド本体の内部
    に繊維層を埋設したことを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれかに記載の低周波治療器用パッド。
JP19047197A 1997-06-30 1997-06-30 低周波治療器用パッド Pending JPH1119222A (ja)

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